【解決手段】実施形態のチェックアウトシステムは、登録装置及び決済装置を含む。登録装置は、生成手段及び送信手段を含む。決済装置は、検知手段、要求手段及び決済手段を含む。生成手段は、決済対象の商品を登録して、決済のための決済情報を生成する。検知手段は、物体の近接若しくは接触又は物体による押圧を検知する。要求手段は、検知手段により物体の近接若しくは接触又は物体による押圧が検知されたことを条件に、登録装置に対して決済情報の送信を要求する。送信手段は、要求手段による要求を条件に、決済情報を決済装置に送信する。決済手段は、送信手段により送信された決済情報に基づいて決済処理を行う。
前記検知手段は、決済時にかごを置くために設けられた台にかごが乗せられたとき、該かごの近接若しくは接触又は該かごによる押圧を検知する、請求項1に記載のチェックアウトシステム。
決済対象の商品を登録して、決済のための決済情報を生成する生成手段と、前記決済情報を決済装置に送信する送信手段とを具備した登録装置とともにチェックアウトシステムを構成する決済装置であって、
物体の近接若しくは接触又は物体による押圧を検知する検知手段と、
前記検知手段により物体の近接若しくは接触又は物体による押圧が検知されたことを条件に、前記登録装置に前記決済情報を送信させる要求手段と、
前記送信手段により送信された前記決済情報に基づいて、決済処理を行う決済手段と、を具備する決済装置。
決済対象の商品を登録して、決済のための決済情報を生成する生成手段と、前記決済情報を決済装置に送信する送信手段とを具備した登録装置とともにチェックアウトシステムを構成する、物体の近接若しくは接触又は物体による押圧を検知する検知手段を備えた決済装置を制御するコンピューターを、
前記検知手段により物体の近接若しくは接触又は物体による押圧が検知されたことを条件に、前記登録装置に前記決済情報を送信させる要求手段と、
前記送信手段により送信された前記決済情報に基づいて、決済処理を行う決済手段と、して機能させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態に係るチェックアウトシステムについて図面を用いて説明する。
【0008】
図1は、実施形態に係るチェックアウトシステム1の外観の斜視図である。
チェックアウトシステム1は、セミセルフ方式である。チェックアウトシステム1は、登録装置10及び決済装置20を含む。
図1には、典型的な態様として1台の登録装置に2台の決済装置20が接続されているチェックアウトシステム1を示すが、1台の登録装置に接続される決済装置の台数は、2台に限るものではない。
【0009】
登録装置10は、決済対象の商品を登録する装置である。登録装置10は、本体100、スキャナー110及びタッチパネル120を含む。
【0010】
本体100は、登録装置10を構成するための後述する各種の要素を含む。
【0011】
スキャナー110は、商品に表示されたバーコードを読取って、このバーコードが表した商品コードを出力する。スキャナー110は、
図1では本体100とともにレジ台に固定されたものとして示したが、手で持って使用するタイプのスキャナーでも良い
【0012】
タッチパネル120は、登録装置10の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する表示デバイスとして機能する。また、タッチパネル120は、当該操作者によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスとして機能する。
【0013】
決済装置20は、登録装置10によって登録された決済対象の商品の決済を行う装置である。決済装置20は、本体200、スイッチ210及び発光デバイス220及び台230を含む。
【0014】
本体200は、決済装置20を構成するための後述する各種の要素を含む。
【0015】
スイッチ210は、操作者である店員が操作するために設けられる。スイッチ210は、操作者の手による押圧を検出する。従ってスイッチ210は、物体の近接若しくは接触又は物体による押圧を検知する検知手段の一例である。ここでは、物体は、操作者の手である。
【0016】
発光デバイス220は、例えば発光ダイオードなどの発光が可能なデバイスである。発光デバイス220は、2種類以上の発光ダイオードを設けるなどして、2色以上の発光が可能なものとする。実施形態では、一例として緑色と赤色の2色に発光することができるものとする。
図1で示す発光デバイス220は、スイッチ210の近傍に設けているが、スイッチ210の内部に発光デバイス220を設けてスイッチ210を光らせるようにしても良い。
【0017】
台230は、決済装置20で決済をするときに、決済対象の商品が入った買物かごが乗せられる。
【0018】
図2は、登録装置10及び決済装置20のそれぞれの要部回路構成を示すブロック図である。本体100は、CPU(central processing unit)101、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、通信インターフェース104及びバス105を含む。スキャナー110及びタッチパネル120は、バス105と接続されている。
【0019】
CPU101は、登録装置10の動作に必要な処理及び制御を行うコンピューターの中枢部分に相当する。CPU101は、メインメモリ102に記憶されたオペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、登録装置10の各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0020】
メインメモリ102は、上記コンピューターの主記憶部分に相当する。メインメモリ102は、上記オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムを記憶する。またメインメモリ102は、CPU101が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにメインメモリ102は、CPU101が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0021】
補助記憶デバイス103は、上記コンピューターの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス103は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)又はSSD(solid state drive)などである。補助記憶デバイス103は、CPU101が各種の処理を行う上で使用するデータ又はCPU101での処理によって生成されたデータなどを保存する。補助記憶デバイス103は、上記のオペレーティングシステム又はアプリケーションなどのプログラムを記憶する場合もある。また、メインメモリ102又は補助記憶デバイス103は、買上商品として登録された商品のリストである商品リストも記憶する。
【0022】
メインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶されるプログラムには、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。一例として登録装置10は、制御プログラムがメインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶された状態で、利用者へと譲渡される。しかしながら登録装置10は、制御プログラムがメインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶されない状態で利用者に譲渡されても良い。そして、別途に利用者へと譲渡された制御プログラムが、利用者又はサービスマンなどによる操作の下にメインメモリ102又は補助記憶デバイス103へと書き込まれても良い。このときの制御プログラムの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介したダウンロードにより実現できる。
【0023】
通信インターフェース104は、登録装置10が決済装置20と通信するためのインターフェースである。
【0024】
バス105は、アドレスバス及びデータバスなどを含み、本体100の各部並びにバス105と接続されたスキャナー110及びタッチパネル120で授受される信号を伝送する。
【0025】
決済装置20は、本体200及びスイッチ210を含む。本体200は、CPU201、メインメモリ202、補助記憶デバイス203、通信インターフェース204及びバス205を含む。スイッチ210及び発光デバイス220は、バス205と接続されている。
【0026】
CPU201は、決済装置20の動作に必要な処理及び制御を行うコンピューターの中枢部分に相当する。CPU201は、メインメモリ202に記憶されたオペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、決済装置20の各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0027】
メインメモリ202は、上記コンピューターの主記憶部分に相当する。メインメモリ202は、上記オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムを記憶する。またメインメモリ202は、CPU201が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにメインメモリ202は、CPU201が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0028】
補助記憶デバイス203は、上記コンピューターの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス203は、例えばEEPROM、HDD又はSSDなどである。補助記憶デバイス203は、CPU201が各種の処理を行う上で使用するデータ又はCPU201での処理によって生成されたデータなどを保存する。補助記憶デバイス203は、上記のオペレーティングシステム又はアプリケーションなどのプログラムを記憶する場合もある。
【0029】
メインメモリ202又は補助記憶デバイス203に記憶されるプログラムには、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。一例として決済装置20は、制御プログラムがメインメモリ202又は補助記憶デバイス203に記憶された状態で、利用者へと譲渡される。しかしながら決済装置20は、制御プログラムがメインメモリ202又は補助記憶デバイス203に記憶されない状態で利用者に譲渡されても良い。そして、別途に利用者へと譲渡された制御プログラムが、利用者又はサービスマンなどによる操作の下にメインメモリ202又は補助記憶デバイス203へと書き込まれても良い。このときの制御プログラムの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介したダウンロードにより実現できる。
【0030】
通信インターフェース204は、決済装置20が登録装置10と通信するためのインターフェースである。
【0031】
バス205は、アドレスバス及びデータバスなどを含み、本体200の各部並びにバス205と接続されたスイッチ210及び発光デバイス220で授受される信号を伝送する。
【0032】
チェックアウトシステム1の動作を、
図3及び
図4に基づいて説明する。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。以下の説明では、1台の登録装置に2台の決済装置20が接続されているものとして説明する。また、2台の決済装置20を区別する必要がある場合には、符号20a,20bを付して決済装置20a及び決済装置20bと記す。
【0033】
図3は、登録装置10のCPU101による制御処理のフローチャートである。CPU101は、メインメモリ102及び補助記憶デバイス103に記憶された制御プログラムに基づいてこの制御を実行する。
図4は、決済装置20のCPU201による制御処理のフローチャートである。CPU201は、メインメモリ202及び補助記憶デバイス203に記憶された制御プログラムに基づいてこの制御を実行する。
【0034】
図3のAct1においてCPU101は、メインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶された商品リストをリセットする。すなわちCPU101は、商品リストに商品が登録されていない状態にするようメインメモリ102又は補助記憶デバイス103に指示する。
【0035】
Act2においてCPU101は、商品コードが読み込まれたか否かを確認する。すなわち、CPU101は、商品に付されたバーコードがスキャナー110によって読み込まれたか否かを確認する。CPU101は、商品コードが読み込まれないならば、Act2においてNoと判定してAct3へと進む。
【0036】
Act3においてCPU101は、商品の登録を終了するための操作が行われたか否かを確認する。すなわちCPU101は、タッチパネル120に表示された小計ボタンをタッチするなど予め定められた操作が行われたか否かを確認する。なお、登録完了を指示する操作は、商品を1つ以上登録してから行うことを操作上のルールとしておく。商品が登録されていない状態での登録完了を指示する操作がなされた場合のCPU101の動作は、CPU101の制御プログラムの設計者により定められて良い。例えば、CPU101は、登録完了を指示する操作を無視する。あるいはCPU101は、商品が登録されていない状態では、登録完了を指示する操作自体ができないようにしても良い。CPU101は、登録完了を指示する操作が行われないならば、Act3においてNoと判定し、Act2へと戻る。かくして、CPU101は、商品コードが読み込まれるか、登録完了を指示する操作が行われるまでAct2及びAct3を繰り返す。CPU101は、Act2及びAct3の待受状態にあるときに商品コードが読み込まれたならば、Act2においてYesと判定してAct4へと進む。
【0037】
Act4においてCPU101は、読み込まれた商品コードを商品リストに追加するようメインメモリ102又は補助記憶デバイス103に指示する。
【0038】
店員は、一取引分の決済対象の商品の登録が終了したならば、商品の登録を終了するための操作を行う。
CPU101は、Act2及びAct3の待受状態にあるときに登録完了を指示する操作が行われたならば、Act3においてYesと判定し、Act5へと進む。
【0039】
Act5においてCPU101は、決済装置20が商品リストに登録された商品についての決済を行うために必要な情報を含む決済情報を、商品リストに基づいて生成する。決済情報には、商品リストに登録された商品の合計金額などが含まれる。あるいは、決済情報には、商品リストに登録された各商品の金額などが含まれる。かくして、Act2〜Act5の処理を行うことで、CPU101を中枢とするコンピューターは、決済対象の商品を登録して、決済のための決済情報を生成する生成手段として動作する。
【0040】
Act6においてCPU101は、登録が完了したことを示す登録完了通知を決済装置20a及び決済装置20bに送信するよう通信インターフェース104に指示する。この指示に応じて通信インターフェース104は、当該登録完了通知を決済装置20a及び決済装置20bに送信する。
【0041】
登録装置10により送信された登録完了通知は、決済装置20a及び決済装置20bの双方の通信インターフェース204で受信されるが、ここでは、代表して決済装置20aの動作について説明する。
図4のAct21において決済装置20aのCPU201は、登録完了通知が通信インターフェース204によって受信されるのを待ち受けている。CPU201は、登録完了通知が受信されたならば、Act21においてYesと判定してAct22へと進む。
【0042】
Act22においてCPU201は、決済装置20aが決済を開始することができる状態であるか否かを調べる。そして、CPU201は、決済装置20aが決済を開始することができる状態であるか否かを示す状態通知を登録装置10に送信するよう、通信インターフェース204に指示する。この指示に応じて通信インターフェース204は、当該状態通知を登録装置10に送信する。
【0043】
なお、CPU101は、
図3の処理とは別に、状態通知が通信インターフェース104によって受信されるのを待ち受けている。CPU101は、状態通知が受信されると、当該状態通知が示す、当該状態通知の送信元の決済装置20の状態を、タッチパネル120の予め定められた領域に表示させるようタッチパネル120に指示する。状態通知は、決済装置20a及び決済装置20bから送信されるので、決済装置20a及び決済装置20bの両方の状態がタッチパネルに表示されることとなる。これにより、操作者は、当該表示を見ることで決済装置20a及び決済装置20bのそれぞれについて決済を開始することができる状態であるか否かを知ることができる。
【0044】
図4のAct23においてCPU201は、決済装置20aが決済を開始することができる状態であるか否かを確認する。CPU201は、決済装置20aが決済を開始することができる状態でないならば、Act23においてNoと判定してAct21へと戻る。CPU201は、決済装置20aが決済を開始することができる状態であるならば、Act23においてYesと判定してAct24へと進む。
【0045】
Act24においてCPU201は、発光デバイス220を緑色に発光させる。
【0046】
店員は、商品の登録を終了するための操作を行った後、決済を行う決済装置20のスイッチ210を操作する。そして、店員は、決済対象の商品が入った買物かごを当該決済装置20の台230に乗せる。なお、店員は、買物かごを台230に乗せてからスイッチ210を操作しても良い。ここでは、決済装置20aのスイッチ210が操作されたものとする。
Act25においてCPU201は、スイッチ210が操作されたか否かを確認する。CPU201は、スイッチ210が操作されないならば、Act25においてNoと判定してAct26へと進む。
【0047】
Act26においてCPU201は、後述する選択完了通知が通信インターフェース204によって受信されたか否かを確認する。CPU201は、選択完了通知が受信されていないならば、Act26においてNoと判定し、Act25へと戻る。かくして、CPU101は、スイッチ210が操作されるか、選択完了通知が受信されるまでAct25及びAct26を繰り返す。CPU201は、Act25及びAct26の待受状態にあるときに商品コードが読み込まれたならば、Act25においてYesと判定してAct27へと進む。
【0048】
Act27においてCPU201は、決済情報の送信を要求するための要求コマンドを登録装置10に送信するよう、通信インターフェース204に指示する。この指示に応じて通信インターフェース204は、要求コマンドを登録装置10に送信する。Act27の処理を行うことで、CPU201を中枢とするコンピューターは、要求手段として動作する。そして当該要求コマンドは、通信インターフェース104により受信される。
【0049】
一方、
図3のAct7においてCPU101は、要求コマンドが通信インターフェース104によって受信されるのを待ち受けている。CPU101は、要求コマンドが受信されたならば、Act7においてYesと判定してAct8へと進む。
【0050】
Act8においてCPU101は、要求コマンドの送信元以外の決済装置20、すなわち決済装置20bに対して選択完了通知を送信するよう通信インターフェース104に指示する。この指示に応じて通信インターフェース104は、選択完了通知を決済装置20bに送信する。そして当該選択完了通知は、通信インターフェース204により受信される。
【0051】
一方、決済装置20bのCPU201は、
図5のAct25及びAct26の待受状態にあるときに選択完了通知が受信されたならば、Act26においてYesと判定してAct33へと進む。これによって、いずれかの決済装置20が要求コマンドを送信した後、その他の決済装置20のCPU201は、Act25及びAct26の待受状態から抜ける。すなわち、当該その他の決済装置20は、スイッチ210が操作されても要求コマンドを送信しない状態となる。
【0052】
CPU101は、
図3のAct8において選択完了通知を送信した後、Act9へと進む。
Act9においてCPU101は、Act5で生成した決済情報を、要求コマンドの送信元である決済装置20、すなわち決済装置20aに送信するよう通信インターフェース104に指示する。この指示に応じて通信インターフェース104は、決済情報を、決済装置20aに送信する。かくして、CPU101を中枢とするコンピューター及び通信インターフェース104は、送信手段として動作する。なお、決済情報は、通信インターフェース204によって受信される。
【0053】
一方、決済装置20aのCPU201は、
図4のAct27において要求コマンドを送信した後、Act28へと進む。
Act28においてCPU201は、通信インターフェース204によって決済情報が受信されるのを待ち受けている。CPU201は、決済情報が受信されたならば、Act28においてYesと判定してAct29へと進む。
【0054】
Act29においてCPU201は、決済を開始することができない状態であることを示す状態通知を登録装置10に対して送信するよう通信インターフェース204に指示する。この指示に応じて通信インターフェース204は、当該状態通知を登録装置10に送信する。CPU101は、状態通知が受信されると、前述の場合と同様に、当該状態通知が示す決済装置20の状態を、タッチパネル120の予め定められた領域に表示させる。
【0055】
Act30においてCPU201は、発光デバイス220を赤色に発光させる。
【0056】
Act31においてCPU201は、Act28で受信した決済情報に基づいて、現金、クレジットカード又はデビットカードなどを用いた決済処理を行う。決済処理は、周知の処理を適用することができるので説明を省略する。なお、決済処理では、買物客が操作者として決済装置20を操作する。Act31の処理を行うことで、CPU201を中枢とするコンピューターは、決済手段として動作する。CPU201は、決済処理を終了するとAct32へと進む。
【0057】
Act32においてCPU201は、決済を開始することができる状態であることを示す状態通知を登録装置10に対して送信するよう通信インターフェース204に指示する。この指示に応じて通信インターフェース204は、当該状態通知を登録装置10に送信する。CPU101は、状態通知が受信されると、前述の場合と同様に、当該状態通知が示す決済装置20の状態を、タッチパネル120の予め定められた領域に表示させる。
【0058】
Act33においてCPU201は、送信待ちの決済情報があるか否かを確認する。すなわち、CPU201は、登録装置10に問い合わせるなどして、送信待ちの決済情報があるか否かを確認する。なお、送信待ちの決済情報がある場合とは、登録装置10がAct7の待受状態にある場合である。CPU201は、送信待ちの決済情報があるならば、Act33においてYesと判定してAct34へと進む。
【0059】
Act34においてCPU201は、発光デバイス220を緑色に発光させる。CPU201は、Act34の処理の後、Act25へと戻る。
【0060】
これに対して、CPU201は、送信待ちの決済情報がないならば、Act33においてNoと判定してAct35へと進む。
Act35においてCPU201は、発光デバイス220を消灯させる。以上の処理により、決済装置20が決済を開始することができる状態のとき、当該決済装置が備える発光デバイス220は緑色に発光している。そして、決済装置20が決済を開始することができない状態のとき、当該決済装置が備える発光デバイス220は、消灯しているか赤色に発光している。したがって、Act24、Act30、Act34及びAct35においてCPU201を中枢とするコンピューターは、変更手段として動作する。CPU201は、Act35の処理の後、Act21へと戻る。
【0061】
チェックアウトシステム1によれば、決済装置20には、決済情報を送信する場合に店員が操作するためのスイッチ210が設けられている。このため、店員は、台230に買物かごを置くときに、決済装置20に設けられたスイッチ210を操作することができる。したがって、チェックアウトシステム1は、店員の作業効率の向上を図ることができる。
【0062】
また、チェックアウトシステム1によれば決済装置20は、決済を開始することができない状態のときには、センサーが操作されても要求コマンドの送信は行わない。また、登録装置10は、決済を開始することができない状態の決済装置20に決済情報を送信しない。したがって、決済を開始することができない状態の決済装置20のセンサーが店員などによって誤って操作されても、当該操作は無視されることとなるので、ヒューマンエラーを防ぐことができる。
【0063】
また、チェックアウトシステム1によれば決済装置20は、決済を開始することができる状態と決済を開始することができない状態とで発光デバイス220の発光状態が異なる。つまり、決済装置20は、決済を開始することができる状態と決済を開始することができない状態とで外見が異なる。したがって、決済装置20が決済を開始することができる状態なのか決済を開始することができない状態なのかが、店員にとって分かりやすい。また、決済装置20は、決済を開始することができる状態において、送信待ちの決済情報がある場合と送信待ちの決済情報がない場合とで発光デバイス220の発光状態が異なる。したがって、送信待ちの決済情報があるか否かが、店員にとって分かりやすい。
【0064】
上記の実施形態は、以下のような変形も可能である。
【0065】
スイッチ210に代えて、操作者である店員が操作することができる種々のセンサーを設けても良い。当該種々のセンサーは、物体の近接若しくは接触又は物体による押圧を検知する検知手段の一例である。ここでは、物体は、操作者の手又は足などの身体の一部である。
【0066】
スイッチ210に代えて、
図5に示すように台230の天板にスイッチ231を設けても良い。スイッチ231は、台230に買物かごが乗せられると、買物かごに押圧されることで、買物かごを検知するように設けられている。したがって、店員が買物かごを台230に置くと同時にスイッチ231は買い物かごを検知するので、スイッチ210を操作する場合に比べて店員の操作の手間が軽減される。また、スイッチ210に代えて、
図6に示すように、台230の上空にせり出すように本体200の側面に設けられたレバー240を設けても良い。レバー240は、台230に買物かごが乗せられるとき、買物かごに押圧されて本体200との接続部を中心に回動するように設けられている。回動後のレバー240は、
図6においては二点鎖線で示す。そして、レバー240は、買物かごが取り除かれると、本体200との接続部に設けられたバネの働きなどによって回動前の位置へと戻る。また、レバー240は、予め定められた角度以上に回動させられたことを検知する。したがって、店員が買物かごを台230に置くとレバー240は、買物かごに押圧されて回動する。これにより、レバー240は、買物かごを検知するので、スイッチ210を操作する場合に比べて店員の操作の手間が軽減される。スイッチ231及びレバー240は、買物かごによる押圧を検知する。したがって、スイッチ231及びレバー240は、物体の近接若しくは接触又は物体による押圧を検知する検知手段の一例である。ここでは、物体は、買物かごである。なお、スイッチ231及びレバー240は、買物かごに入れられていない商品が台230に置かれたことを検知することができるように設けられていても良い。この場合には、物体は、商品である。また、スイッチ231又はレバー240に代えて、圧力センサー、光学センサー、赤外線センサー又は超音波センサーなど、買物かご又は商品(以下「買物かご等」という。)が台230に置かれたことを検知することができる種々のセンサーを用いても良い。あるいは、カメラを用いて画像認識により買物かご等が台230に置かれたことを検知しても良い。買物かご等が台230に置かれたことを検知する種々のセンサー及びカメラは、買物かご等の近接若しくは接触又は買物かご等による押圧を検知する。したがって、これらセンサー及びカメラは、物体の近接若しくは接触又は物体による押圧を検知する検知手段の一例である。ここでは、物体は、買物かご等である。上記のようなセンサー又はカメラを用いる場合、発光デバイスは、買物かご等を置くときの店員の目に入りやすい場所に設けることが好ましい。例えば、
図5に示すように台230の天板に、発光デバイス232を設ける。
【0067】
実施形態では、発光デバイス220の発光色を用いて決済を開始することができる状態と決済を開始することができない状態とを区別した。しかしながら、複数の位置に発光デバイスを設け、発光させる発光デバイスを変えることで、どの発光デバイスが発光しているかによって決済を開始することができる状態と決済を開始することができない状態とを区別できるようにしても良い。また、発光デバイスに代えて表示デバイスを設けて、その表示内容により決済を開始することができる状態と決済を開始することができない状態とを区別できるようにしても良い。また、発光デバイスに代えて機械的動作により外見が変更されるデバイスを設けて、その外見により決済を開始することができる状態と決済を開始することができない状態とを区別できるようにしても良い。
【0068】
実施形態では、登録装置10は登録完了通知を決済装置20に送信した。しかしながら、登録装置10が登録完了通知を送信しない態様であっても良い。この場合には、決済装置20のCPU201は、Act21、Act33及びAct35の処理を行わず、Act32の処理の後はAct34の処理を行う。また、CPU201は、Act23においてNoと判定した場合、Act23を繰り返す。
【0069】
実施形態では、登録装置10のCPU101は、Act7において要求コマンドが受信されるのを待ち受けている。そして、CPU101は、要求コマンドが受信されると、Act8、Act9及びAct1の処理を経て、新たな商取引に係る商品の登録を開始することができるAct2及びAct3の待受状態となる。しかしながら、CPU101は、Act6の処理の後、決済情報を送信待ち状態としてメインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶しておき、Act1へと戻っても良い。この場合には、CPU101は、送信待ち状態の決済情報がメインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶されているときは、要求コマンドが受信されるのを待ち受ける処理を、別スレッドで実行するなどして
図3の処理と並行して行う。そして、CPU101は、要求コマンドが受信されたならば、Ac8及びAct9と同様の処理を行う。ここで、決済装置20に送信する決済情報は、送信待ち状態の決済情報の中で最も古いものとする。以上のようにすることで、登録装置10は、未送信の決済情報がある場合でも、新たな商取引に係る商品の登録を開始することができる。また、登録装置10は、送信待ち状態の決済情報を、商品の登録が完了した順に送信することができる。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。