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特開2017-220502インダクタ部品、インダクタ部品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-220502(P2017-220502A)
(43)【公開日】2017年12月14日
(54)【発明の名称】インダクタ部品、インダクタ部品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20171117BHJP
   H05K 1/16 20060101ALI20171117BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20171117BHJP
   H01F 17/04 20060101ALI20171117BHJP
   H01F 41/04 20060101ALI20171117BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20171117BHJP
【FI】
   H05K3/46 Q
   H05K3/46 N
   H05K3/46 B
   H05K1/16 B
   H01F17/00 C
   H01F17/04 A
   H01F41/04 C
   H01L23/12 B
   H01L23/12 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-112461(P2016-112461)
(22)【出願日】2016年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】真野 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】児玉 博明
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久始
【テーマコード(参考)】
4E351
5E062
5E070
5E316
【Fターム(参考)】
4E351AA01
4E351BB09
4E351BB11
4E351BB15
4E351BB30
4E351BB33
4E351CC06
4E351CC07
4E351DD04
4E351DD50
4E351GG07
4E351GG09
4E351GG20
5E062DD01
5E070AA01
5E070AB01
5E070AB04
5E070AB06
5E070BB03
5E070CB06
5E070CB13
5E070CB15
5E070CB17
5E316AA15
5E316AA43
5E316CC08
5E316CC32
5E316DD23
5E316DD24
5E316DD32
5E316DD33
5E316EE31
5E316FF07
5E316FF13
5E316FF14
5E316FF28
5E316FF45
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH06
5E316HH22
5E316HH23
5E316HH24
5E316HH25
5E316HH31
5E316JJ14
5E316JJ22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】所望のインダクタンス特性を得ることができるインダクタ部品を提供する。
【解決手段】インダクタ部品10は、インダクタが、プリント配線板のコア基板430の平面に対して平行方向の軸線上にループするヘリカル状であり、プリント配線板の厚み方向では無く、横方向にループするため、プリント配線板の厚みを厚くすることなくターン数を増やすことができる。第1導体パターン60F及び第2導体パターン60Sの断面積は、スルーホール導体36の1倍前後である。このため、インダクタ全体としての直流抵抗が低く、高いQ値を得ることができる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面と該主面の反対側の副面とを備え、貫通孔を有するコア基材と、該コア基材の主面上に形成されている第1導体パターンと、該コア基材の副面上に形成されている第2導体パターンと、前記貫通孔の内部に設けられ、前記第1導体パターンと前記第2導体パターンとを接続するスルーホール導体とを有し、
前記第1導体パターンと前記第2導体パターンと前記スルーホール導体とからなるインダクタを含み、
前記インダクタの内側に設けられた磁性材料からなる磁性体とを備えるインダクタ部品であって、
前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンの導体厚が50μm以上、200μm以下であり、
前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンの断面積/前記スルーホール導体の断面積は0.8〜2.0である。
【請求項2】
請求項1のインダクタ部品であって、
前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンは、前記コア基材上の被覆絶縁層に形成されたトレンチ溝をめっき充填してなる充填パターンを備える。
【請求項3】
請求項2のインダクタ部品であって、
前記コア基板上の被覆絶縁層の表面よりも前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンの表面が凹んでいる。
【請求項4】
請求項2のインダクタ部品であって、
前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンが、第1電解銅めっき膜と、前記第1電解銅めっき膜上に形成され前記充填パターンを構成する無電解銅めっき膜及び第2電解銅めっき膜を備え、
前記第1電解銅めっき膜よりも、前記充填パターンの方が導体幅が狭い。
【請求項5】
請求項1のインダクタ部品であって、
前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンの導体厚み/前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンの線間絶縁距離は2〜8である。
【請求項6】
請求項1のインダクタ部品であって、
前記インダクタは、前記コア基材の前記主面、前記副面に対して平行方向の軸線上に沿って、ヘリカル状で形成されている。
【請求項7】
請求項1のインダクタ部品であって、
前記磁性体は、磁性金属と有機材料からなる材料である。
【請求項8】
請求項1のインダクタ部品であって、
前記コア基材は、該コア基材に形成された貫通穴に充填された前記磁性体と、該コア基材の主面上及び副面上及び磁性体上に設けられている樹脂絶縁層と、を有する。
【請求項9】
請求項1のインダクタ部品であって、
前記コア基材の厚みは0.1mm〜0.5mmである。
【請求項10】
主面と該主面の反対側の副面とを備えるコア基材に貫通穴を形成することと、
前記貫通穴に磁性体を充填することと、
該コア基材の主面上及び副面上及び前記磁性体上に樹脂絶縁層を設けることと、
前記樹脂絶縁層及び前記コア基材を貫通する貫通孔を形成することと、
前記樹脂絶縁層上にレジストを形成して露光・現像によりめっきレジストパターンを形成することと、
電解めっきを行い、前記貫通孔内にスルーホール導体を形成すると共に、前記めっきレジストパターンの非形成部に第1電解銅めっき膜を形成することと、
前記めっきレジストパターンを剥離することと、
前記樹脂絶縁層及び前記第1電解銅めっき膜上に被覆絶縁層を積層することと、
前記被覆絶縁層にレーザ加工で前記第1電解銅めっき膜を露出させるトレンチ溝を形成することと、
前記トレンチ溝を充填する第2電解銅めっき膜を形成することと、からなるインダクタ部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板に内蔵するインダクタ部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、金属板からプレス加工でインダクタ部品を製造している。そのインダクタ部品は特許文献1の図2に示されている。そのインダクタ部品が基板上に接着される。その後、特許文献1の図8に示されているように、特許文献1は基板とインダクタ部品上にビルドアップ層を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−270532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のインダクタ部品は金属板から形成されているので、特許文献1の技術でスパイラル状のインダクタが積層されると、異なる層のインダクタを接続することは困難であると考えられる。特許文献1の方法でインダクタンスの値を高くすることは難しいと考えられる。
【0005】
本発明の目的は、所望のインダクタンス特性(インダクタンス値、Q値)を得ることができるインダクタ部品、及び、インダクタ部品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明のインダクタ部品は、主面と該主面の反対側の副面とを備え、貫通孔を有するコア基材と、該コア基材の主面上に形成されている第1導体パターンと、該コア基材の副面上に形成されている第2導体パターンと、前記貫通孔の内部に設けられ、前記第1導体パターンと前記第2導体パターンとを接続するスルーホール導体とを有し、前記第1導体パターンと前記第2導体パターンと前記スルーホール導体とからなるインダクタを含み、前記インダクタの内側に設けられた磁性材料からなる磁性体とを備える。そして、前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンの導体厚が50μm以上、200μm以下であり、前記第1導体パターン及び前記第2導体パターンの断面積/前記スルーホール導体の断面積は0.8〜2.0である。
【発明の効果】
【0007】
本願発明では、インダクタが、コア基板の平面に対して平行方向の軸線上に沿って、形成されるヘリカル状であり、プリント配線板の厚み方向では無く、横方向にループするため、プリント配線板の厚みを厚くすることなくターン数を増やすことができ、所望のインダクタンス特性(インダクタンス値、Q値)を得ることができる。また、第1導体パターン及び第2導体パターンの導体厚が50μm以上と厚く直流抵抗が低い。また、第1導体パターン及び第2導体パターンの断面積/スルーホール導体の断面積は0.8〜2.0と約1より大きいため、インダクタ全体としての直流抵抗が低く、所望のQ値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係るインダクタ部品を示す断面図。
図2図2(A)、図2(C)は第1実施形態のインダクタ構造体の平面図、図2(B)は側面図。
図3】第1実施形態に係るインダクタ部品の製造方法を示す工程図。
図4】第1実施形態に係るインダクタ部品の製造方法を示す工程図。
図5】第1実施形態に係るインダクタ部品の製造方法を示す工程図。
図6】第1実施形態に係るインダクタ部品の製造方法を示す工程図。
図7】第1実施形態に係るインダクタ部品を内蔵するプリント配線板の断面図。
図8】第1実施形態の第1改変例に係るインダクタ部品を内蔵するプリント配線板の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るインダクタ部品の断面図である。
インダクタ部品10は、磁性体材料を含む磁性体24を開口22内に備えるコア基材20と、コア基材の第1面F側に形成された第1樹脂絶縁層50Fと、コア基材の第2面S側に形成された第2樹脂絶縁層50Sと、第1樹脂絶縁層50F上に形成された第1導体パターン60Fと、第2樹脂絶縁層50S上に形成された第2導体パターン60Sと、該第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sを接続するスルーホール導体36と、第1樹脂絶縁層50F上に形成された第1カバーレイ70Fと、第2樹脂絶縁層50S上に形成された第2カバーレイ70Sとを備える。第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sは例えばポリイミド膜から成る被覆絶縁層である。第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sは、第1樹脂絶縁層50F、第2樹脂絶縁層50S上に形成された第1無電解銅めっき膜52、第1電解銅めっき膜56からなる下層パターン58F、58Sと、第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sのトレンチ溝72F、72Sにめっき充填された充填パターン68F、68Sとから成る。充填パターン68Fは第2無電解銅めっき膜62、第2電解銅めっき膜66により構成される。コア基材の厚みは0.1mm〜0.5mmが好ましい。
【0010】
図2(A)は、該インダクタ部品10の平面図であり、図2(B)は側面図である。第1面側の第1導体パターン60Fは、スルーホール導体36を介して第2面側の第2導体パターン60Sに接続される。第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sは、スルーホール導体36を介してヘリカル状(螺旋状)に配置され、該第1導体パターン60F、第2導体パターン60S、スルーホール導体36によりインダクタ59が形成される。
【0011】
図1は、図2(A)中のX1−X1断面に対応する。図中に示すようにインダクタ部品10では、コア基材20の第1面F上に樹脂絶縁層50Fが形成され、該樹脂絶縁層50F上に第1導体パターン60Fが形成されている。コア基材20の第2面S側に樹脂絶縁層50Sが形成され、該樹脂絶縁層50S上に第2導体パターン60Sが形成されている。第1導体パターン60Fと第2導体パターン60Sとを接続するスルーホール導体36は、コア基材20に形成された貫通孔26内に形成されている。
【0012】
第1実施形態のインダクタ部品は、コア基材20の表裏の第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sとは、コア基材のスルーホール導体36を介してヘリカル状(螺旋状)に配置され、インダクタを形成する。螺旋状に配置される第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sに囲まれた空間には磁束が集中し、この磁束の集中する箇所に磁性体材料(磁性体)24が存在し、磁束の密度が高まり所望のインダクタンス特性(インダクタンス値、Q値)を得ることができる。
【0013】
第1実施形態のインダクタ部品は、コア基材20上の樹脂絶縁層50F、50S上に下層パターン(導体パターン)58F、58Sが設けられる。この場合、導体パターンが樹脂絶縁層上に設けられることとなる。よって、導体パターンと磁性体とが接する場合と比較して、導体パターンの密着性が確保されやすくなる。
【0014】
第1実施形態のインダクタ部品は、磁性体24とスルーホール導体36とは、コア基材に形成された開口、貫通孔に形成される。これにより、磁性体24とスルーホール導体36との接触が避けられる。その結果、スルーホール導体の密着性が確保されやすくなる。
【0015】
第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sは、第1樹脂絶縁層50F、第2樹脂絶縁層50S上に形成された下層パターン58F、58Sと、第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sのトレンチ溝72F、72Sにめっき充填された充填パターン68F、68Sとから成る。第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sの厚みt2は、105μmで、第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sの厚みt3は、例えば、100μmである。第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sは、第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sのトレンチ溝72F、72Sにめっき充填された充填パターン68F、68Sを備えるため、厚みを厚くすることができる。第1導体パターン及び第2導体パターンの導体厚が50μm以上、200μm以下であることが望ましい。第1導体パターン及び第2導体パターンの導体厚が50μm以上と厚いため、直流抵抗が低い。スルーホール導体36の径k1(図2(A)参照)は0.15mmで、断面積は0.0169mm2である。一方、第1導体パターン及び第2導体パターンを構成する下層パターン58F、58Sの幅d1は250μm、厚みt5は15μmで、断面積は0.00375mm2である。充填パターン68F、68Sの幅d2は230μm、厚みt4は85μmで、断面積は0.0196mm2である。下層パターンと充填パターンとから成る第1導体パターン及び第2導体パターンの断面積0.0234mm2である。第1導体パターン及び第2導体パターンの断面積は、スルーホール導体の1.38倍となる。好ましい範囲としては、0.8〜2倍と1倍前後である。このため、インダクタ59全体としての直流抵抗が低く、Q=ωL/RのR分を小さくできるので、高いQ値(値所望のインダクタンス特性)を得ることができる。ここで、スルーホール導体がテーパーを有する場合、スルーホール導体の断面積は最小径の部位の断面積である。
【0016】
上述されたように第1導体パターン及び第2導体パターンの導体厚t3は100μmである。第1導体パターン及び第2導体パターンの導体厚は50μm以上、200μm以下であることが望ましい。一方、図2(A)中に示される第1導体パターン及び第2導体パターンの線間絶縁距離w2は、ここでは25μmである。即ち、第1導体パターン及び第2導体パターンの導体厚み/第1導体パターン及び第2導体パターンの線間絶縁距離は4である。好ましい範囲としては、2〜8である。第1実施形態では、第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sが、第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sのトレンチ溝72F、72Sにめっき充填された充填パターン68F、68Sを備えるため、厚みを厚くすることができる。一方で、線間絶縁距離がトレンチ溝72F、72S間に残された第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sにより構成されるため、第1導体パターン、第2導体パターンの厚みが厚くても、線間絶縁の信頼性が損なわれない。また、インダクタンスを構成する第1導体パターン、第2導体パターン相互間の電位差が小さいため、高い絶縁耐圧を必要としない。このため、インダクタ部品は大きさを大きくすることなく、直流抵抗値を低下させることができる。第1導体パターン及び第2導体パターンの幅w1は、例えば、250μmである。
【0017】
第1実施形態のインダクタ部品は、図1中に示されるように最表層の樹脂層(第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70S)の表面よりも第1導体パターン60F及び第2導体パターン60Sの表面がt1分(5μm)凹んでいる。このため、第1導体パターン60F及び第2導体パターン60Sの絶縁信頼性が高い。第1実施形態のインダクタ部品は表面の凹凸が小さいため、プリント配線板への内蔵に適する。
【0018】
第1実施形態のインダクタ部品は、図1中に示されるように第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sを構成する下層パターン58F、58Sの導体幅d1よりも、充填パターン68F、68Sの導体幅d2の方が狭い。充填パターン68F、68Sは、下層パターン58F、58S上にめっきで構成されるため、充填パターン68F、68Sの方の導体幅が狭いことにより、充填パターン68F、68Sの下層パターン58F、58Sへの接続信頼性が高い。
【0019】
図7は、第1実施形態のインダクタ部品を内蔵するプリント配線板410の断面図を示す。プリント配線板410は、第1面Fと第1面Fと反対側の第2面Sを有する絶縁性基材430zと絶縁性基材の第1面F上の第1導体層434Aと絶縁性基材の第2面S上の第2導体層434Bと第1導体層434Aと第2導体層434Bを接続しているスルーホール導体436とで形成されているコア基板430を有する。コア基板は第1面Fと第1面Fと反対側の第2面Sを有する。コア基板の第1面と絶縁性基材の第1面は同じ面であり、コア基板の第2面と絶縁性基材の第2面は同じ面である。
【0020】
スルーホール導体436は、絶縁性基材430zに形成されている貫通孔428内をめっき膜で充填することにより形成される。更に、絶縁性基材430zには、貫通孔432が形成され、該貫通孔内に積層セラミックコンデンサ510が収容されている。積層セラミックコンデンサ510は電極512p、512eを備える。
【0021】
プリント配線板410は、さらに、コア基板430の第1面F上に上側のビルドアップ層450Fを有する。上側のビルドアップ層450Fはコア基板430の第1面F上に形成されている絶縁層450Aと絶縁層450A上の導体層458Aと絶縁層450Aを貫通し第1導体層434A、スルーホール導体436、積層セラミックコンデンサ510の電極512p、512eと導体層458Aを接続しているビア導体460Aとを有する。上側のビルドアップ層450Fはさらに絶縁層450Aと導体層458A上の絶縁層450Cと絶縁層450C上の導体層458Cと絶縁層450Cを貫通し導体層458Aやビア導体460Aと導体層458Cとを接続するビア導体460Cを有する。
【0022】
プリント配線板410は、さらに、コア基板430の第2面S上に下側のビルドアップ層450Sを有する。下側のビルドアップ層450Sはコア基板430の第2面S上に形成されている絶縁層450Bと絶縁層450B上の導体層458Bと絶縁層450Bを貫通し第2導体層434Bやスルーホール導体436と導体層458Bを接続しているビア導体460Bとを有する。下側のビルドアップ層450Sはさらに絶縁層450Bと導体層458B上の絶縁層450Dと絶縁層450D上の導体層458Dと絶縁層450Dを貫通し導体層458Bやビア導体460Bと導体層458Dとを接続するビア導体460Dを有する。
【0023】
プリント配線板410の下側のビルドアップ層450Sはインダクタ部品10を有する。第1実施形態では、プリント配線板410の下側のビルドアップ層は、インダクタ部品10を収容するためのキャビティ452を有する。そして、第1実施形態のプリント配線板410は、キャビティ452に収容されているインダクタ部品10を有する。第1実施形態では、キャビティ452は下側のビルドアップ層を貫通している。キャビティによりコア基板の第2面とスルーホール導体の下面(下側のスルーホールランド)436Sが露出している。キャビティ452は下側と最下の絶縁層450B、450Dに形成されている。
【0024】
インダクタ部品10の第1導体パターン60Fとスルーホール導体436のランド(下側のスルーホールランド)436Sを導電性部材(接合部材)CDMで電気的に接続することができる。接合部材は例えば半田や導電性ペーストや異方導電性フィルムである。インダクタ部品10の各インダクタ59は、コア基板430の表裏面に対して平行方向の軸線x2、x3上に沿ってループするようにヘリカル状に配置されている(図2(A)参照)。
【0025】
キャビティ452により露出している下側のビルドアップ層の側壁とインダクタ部品10との間の隙間は充填樹脂449で充填されてもよい。コア基板430の第2面やスルーホール導体とインダクタ部品との間の隙間にも充填樹脂449が充填されてもよい。充填樹脂449は磁性粒子を含んでも良い。インダクタのQ値やインダクタンスの値が低下し難い。磁性粒子として、酸化鉄(■)やコバルト酸化鉄等が挙げられる。
【0026】
第1実施形態のプリント配線板は、さらに、上側のビルドアップ層450F上に開口471Fを有するソルダーレジスト層470Fと下側のビルドアップ層450S及びインダクタ部品10上に開口471S、471SSを有するソルダーレジスト層470Sを有する。インダクタ部品10の第2面側は下側のビルドアップ層上のソルダーレジスト層470Sで覆われている。従って、インダクタ部品は、第2面側にソルダーレジスト層を有さなくてもよい。
【0027】
ソルダーレジスト層470F、470Sの開口471F、471Sにより露出している導体層458C、458Dやビア導体460C、460Dの上面はパッドとして機能する。パッド上に、Ni/AuやNi/Pd/Au、Pd/Au、OSPから成る保護膜472が形成されている。その保護膜上に半田バンプ476F、476Sが形成されている。上側のビルドアップ層450F上に形成されている半田バンプ476Fを介して図示しないICチップがプリント配線板410に搭載される。下側のビルドアップ層450S上に形成されている半田バンプ476Sを介してプリント配線板410はマザーボードに搭載される。
【0028】
ソルダーレジスト層470Sはインダクタ部品の第2導体パターン60Sを露出する開口471SSをさらに有する。第2導体層上に保護膜472を形成することができる。第2導体パターン60S上に半田バンプなどの接続部材476SSが形成されている。半田バンプ以外の接続部材として、導電性ペーストや異方性導電ゴムが挙げられる。
【0029】
第1実施形態では、インダクタ59が、プリント配線板のコア基板430の平面に対して平行方向の軸線上にループするヘリカル状であり、プリント配線板の厚み方向では無く、横方向にループするため、プリント配線板の厚みを厚くすることなくターン数を増やすことができ、所望のインダクタンス特性(インダクタンス値、Q値)を得ることができる。また、プリント配線板の第2面側にインダクタ部品10を配置するため、第1面に搭載される半導体の直下にインダクタ部品を置くことができ、半導体とインダクタ部品との配線長を短縮でき、半導体への電力伝達を高速化、高効率化できる。
【0030】
[第1実施形態のインダクタ部品の製造方法]
図3図6に第1実施形態のインダクタ部品の製造方法が示される。
厚さ0.15mmのコア基材20が用意される。コア基材20には銅箔21が積層されている(図3(A))。コア基材20の隅に貫通孔23が形成される(図3(B))。銅箔がエッチングによりパターニングされ、アライメントマーク25が形成される(図3(C))。そして、開口22がルーター加工で形成される(図3(D))。開口22内に磁性体24がメタルマスクを用い、真空印刷される(図3(E))。磁性体は、磁性金属と樹脂等の有機材料からなる複合体である。磁性体の透磁率は2〜20で、磁気飽和が0.1T〜2Tであることが、所望のインダクタンス特性(インダクタンス値、Q値)を得るため望ましい。コア基材20の表面がベルトで研磨され、基板表面の凹凸が±10μmに平滑化される(図4(A))。
【0031】
コア基材20の第1面F及び第2面Sに40μmのプリプレグが積層され、第1樹脂絶縁層50F、第2樹脂絶縁層50Sが形成され、積層体30が完成する(図4(B))。ドリルで、積層体30のスルーホール形成部位に貫通孔26が形成される(図4(C))。積層体30の平面図を図2(C)に示す。図4(C)は、図2(C)中のX0−X0断面に対応する。
【0032】
第1樹脂絶縁層50F、第2樹脂絶縁層50S上、及び、貫通孔26の内壁に第1無電解銅めっき膜52が形成される(図4(D))。第1無電解銅めっき膜52上にレジスト組成物が形成され、露光・現像によりめっきレジスト54が形成される(図5(A))。貫通孔26内に電解めっきが充填されスルーホール導体36が形成される。同時に、めっきレジスト54の非形成部分に第1電解銅めっき膜56が形成される(図5(B))。めっきレジストが除去され、第1電解銅めっき膜56の非形成部分の第1無電解銅めっき膜52が除去され、第1無電解銅めっき膜52、第1電解銅めっき膜56からなる下層パターン58F、58Sが形成される(図5(C))。
【0033】
第1樹脂絶縁層50F、下層パターン58F、及び、第2樹脂絶縁層50S、下層パターン58S上にポリイミドからなるカバーレイ70F、70Sが積層される(図5(D))。カバーレイ70F、70Sにレーザで、下層パターン58F、58Sを露出させるトレンチ溝72F、72Sが形成される(図6(A))。カバーレイ70F、70S上、トレンチ溝72F、72S内に第2無電解銅めっき膜62、第2電解銅めっき膜66が形成される(図6(B))。エッチングにより、カバーレイ70F、70S上の第2無電解銅めっき膜62、第2電解銅めっき膜66が除去され、充填パターン68F、68Sが形成され、第1導体パターン60F、第2導体パターン60Sが完成する(図6(C))。このエッチングの際に、第1カバーレイ70F、第2カバーレイ70Sの表面よりも第1導体パターン60F及び第2導体パターン60Sの表面がt1(5μm)分凹む。そして、個片に切り分けられインダクタ部品10が完成する(図6(D))。第1実施形態のインダクタ部品は、プリント配線板と同様な製造方法で形成できるので、製造が容易である。
【0034】
[第1実施形態の第1改変例]
第1実施形態の第1改変例に係るプリント配線板を構成するプリント配線板410の断面が図8に示される。第1実施形態の第1改変例のプリント配線板410は、コア基板430にインダクタ部品10を収容するための開口420を備える。第1実施形態の第1改変例のプリント配線板では、厚みのあるインダクタ部品を収容することができる。
【符号の説明】
【0035】
10 インダクタ部品
20 コア基材
24 磁性体
36 スルーホール導体
50F、 50S 樹脂絶縁層
58F、58S 下層パターン
60F 第1導体パターン
60S 第2導体パターン
68F、68S 充填パターン
70F 第1カバーレイ
70S 第2カバーレイ
72F、72S トレンチ溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8