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特開2017-220794イヤーパッド及び該パッドを備えたイヤホーン、並びに難聴改善耳トレーニング装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-220794(P2017-220794A)
(43)【公開日】2017年12月14日
(54)【発明の名称】イヤーパッド及び該パッドを備えたイヤホーン、並びに難聴改善耳トレーニング装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20171117BHJP
   H04R 25/02 20060101ALI20171117BHJP
   H04R 25/00 20060101ALI20171117BHJP
   A61H 1/00 20060101ALI20171117BHJP
【FI】
   H04R1/10 104Z
   H04R1/10 102
   H04R25/02 C
   H04R25/00 G
   A61H1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-113725(P2016-113725)
(22)【出願日】2016年6月7日
(71)【出願人】
【識別番号】500028814
【氏名又は名称】ナップエンタープライズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080115
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 和壽
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸 信次
【テーマコード(参考)】
4C046
5D005
【Fターム(参考)】
4C046AA11
4C046AA35
4C046BB11
4C046EE17
4C046EE27
4C046EE33
5D005BA16
5D005BC02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】イヤーパッドを押し込んで放音口が内壁に触れても塞がったとしても音道の確保を確実にできるイヤーパッド及び該パッドを備えたイヤホーン、並びに難聴改善耳トレーニング装置及び方法を提供する。
【解決手段】シリコーンゴムなどゴム又はポリプロピレンなど軟質合成樹脂等の弾性材料で中空円筒状に形成されたイヤーパッドは外周面に同じ材料からなる複数個のひだ状遮音壁50a〜50eが軸方向に所定の間隔をおいてリング状に一体に設けられている。前記遮音壁は、最先端側の遮音壁50aが他の遮音壁より径が小さく、他の遮音壁は同径となっており、また外耳道への装着によりイヤーパッドの放音口46が外耳道内壁に接触して塞がれた状態でも音道の確保が可能なように外耳道内とイヤーパッドの中空内部を連通する放音路52が最先端側の遮音壁における放音口の周囲に形成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外耳道に入れて着脱可能に装着されるものであって、シリコーンゴムなどゴム又はポリプロピレンなど軟質合成樹脂等の弾性材料で中空円筒状に形成された本体を有し、この本体は先端に放音口、後端に開放口がそれぞれ中空内部と連通して形成されているとともに、外周面に該本体と同じ材料からなる複数個のひだ状遮音壁が軸方向に所定の間隔をおいてリング状に一体に設けられ、これら遮音壁は、前記本体の中心軸線に対して後端側に傾斜した向きで、かつ肉厚が外周縁に向けて薄くなって設けられているとともに、外耳道への装着の際に、外周縁で外耳道内壁と接触する遮音壁が後端側にたわみ、該たわんで隣接する遮音壁と遮音壁の間の間隔に密閉空間が形成されるようになっているイヤーパッドにおいて、
前記遮音壁は、最先端側の遮音壁が他の遮音壁より径が小さく、他の遮音壁は同径となっており、また外耳道への装着により前記本体の放音口が外耳道内壁に接触して塞がれた状態でも音道の確保が可能なように外耳道内と本体の中空内部を連通する放音路が最先端側の遮音壁における放音口の周囲に形成されていることを特徴とするイヤーパッド。
【請求項2】
請求項1に記載のイヤーパッドにおいて、放音路は、最先端側の遮音壁の外表面における放音口の内周端縁から径方向外向きに延びて相対向して切り欠き形成された放音溝であることを特徴とするイヤーパッド。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のイヤーパッドをイヤホーン本体の先端部に具えたことを特徴とするイヤホーン。
【請求項4】
請求項3に記載のイヤホーンと、このイヤホーンと無線又は有線で接続された器本体を有し、この器本体には少なくとも耳トレーニング用の耳トレスイッチと、補聴用のマイク及び集音スイッチが設けられていることを特徴とする難聴改善耳トレーニング用機器。
【請求項5】
請求項3に記載のイヤホーンを備えたイヤホーンジャックと、このイヤホーンジャックが装着可能な受口が設けられた器本体を有し、この器本体には少なくとも耳トレーニング用の耳トレスイッチと、補聴用のマイク及び集音スイッチが設けられていることを特徴とする難聴改善耳トレーニング用機器。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の難聴改善耳トレーニング用機器を用いて行う難聴改善耳トレーニング方法であって、両耳又は片耳の外耳道に挿入したイヤホーンのイヤーパッドを、その最先端側の遮音壁の外周縁が外耳道内壁に接触し、他の遮音壁の外周縁とともに後端側にたわむようにして徐々にフィットさせ、外耳道内部が密閉となるように遮音性と装着性を維持・確保して装着した状態で、イヤホーンに対し耳トレスイッチをオンして、変調しない音を一日数時間、数ヶ月間、継続して放音することにより、聴覚を活性化させて聴力の改善を図ることを特徴とする難聴改善耳トレーニング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、イヤーパッド及び該パッドを備えたイヤホーン、並びに難聴改善耳トレーニング装置及び方法に関し、さらに詳しくは主に感音性難聴者に用いられて、その難聴者が一日数時間、軽度難聴者なら数ヶ月間から重度難聴者でも数年継続して使用することにより難聴が改善する技術に係るものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、携帯電話やスマホ等で音楽を聴く人が増え、しかも電車などの車内では音が聴きずらい環境のため音量をアップして聞く習慣が付くために、老若問わず難聴になることが多く発生している。そして、幼少期の難聴から加齢による難聴を含め一旦難聴になると治療がなかなか難しいのが現状である。そこで難聴となる原因を究明していると、聴くための機器に付いているイヤホーンの先端に装着するいわゆるイヤーパッドと称するものに一部の原因があることがわかってきた。すなわち、このようなイヤーパッドは聴く人の耳の穴の大きさに適合するサイズに何種類か用意はされているものの、それで万全ではなく、個人差によっては適合せず音が外部周囲に漏れたりして苦情の種になったりもする。そのため勢い耳の穴に強く装着することになるが、そのために耳に痛みを生じさせてしまったりする一方、密閉による遮音性が無く遮音性能が低いので、周囲の騒音とそれ以上の大音量での音楽や通話等の混合音を聞き取る状況が聴覚に大きな音による悪影響を受けて感音性難聴になり易いという問題があった。
【0003】
上記のような機器に用いられているイヤーパッドとしては、単層ヒダの遮音性が低いイヤーパッドが主流であり、本体の外周面に多数のヒダと称する遮音壁を設けたものがあるが、出願人が特開平2003−284177号公報(特許文献1)として提案したイヤーパッドもその例外ではない。このイヤーパッドは、外耳道に入れて着脱可能に装着されるものであって、シリコーンゴムなどゴム又はポリプロピレンなど軟質合成樹脂等の弾性材料で中空円筒状に形成された本体の外周面に、該本体と同じ材料からなる多数の遮音壁が軸方向に所定の間隔をおいてリング状に一体に設けられ、これにより外耳道の敏感な触覚を刺激しない柔らかい装着性を有し、外耳道の形状及び大きさに個人差があっても柔軟に対応することができる等の効果を有するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2003−284177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のイヤーパッドは、遮音壁が複数個とも同径のものからなることもあって外耳道に装着するとフィットして密着し、音をよく聴き取れるという利点があるものの、使用者により個人差がある左右の耳の形と耳穴の大きさまでは十分に対応しきれておらず、イヤーパッドがずれることで外耳道の密閉を継続して維持することが難しい面があった。また、前記イヤーパッドでは外耳道の内壁にイヤーパッドの放音口が触れると、柔軟性があるだけに簡単に塞がれて音圧が下がり聴こえなくなることがあり、音道を確実に確保することが難しいという問題もあった。
【0006】
ところで、(1)難聴は改善しないとする医療業界・医学界と社会の常識から、難聴者の聴力の弱い周波数帯の音をただ音圧を上げて聞こえやすいように補正したり、(2)更には全体的な左右の耳の聴力差を音圧で補正したり、(3)また、その難聴者に提供される集音器や補聴器のマイクによる集音と、それを拡声する開放型スピーカによる再生という機器的組成では、いずれかの音量を上げると、そのマイクとスピーカによる発振ループが生じ「ピイイー」と鳴り響き機器として使用できないので、発振を起こしやすい500Hz以下と2500Hz以上の音をカットして再生させるという、発振させない技術認識が定着している。(4)そしてダメ押しが、既存のイヤホーンやスピーカには遮音性がないので周囲の騒音が聞こえ、それが重なり聴き分けにくい。それでうるさいだけだと補聴器を嫌う健聴な周波数帯を有する難聴者が後を絶たない。
【0007】
そこで、発明者は、上記(1)〜(4)を理由に組成された再生変調音に周囲の騒音が重なり、その人の聴覚が自然体には存在しない再生変調音と周囲の騒音を聴き続けることで、人間本来の自然な言語了解度が失われることや、再生変調音と騒音を聴き続けることで聴覚はバランスを失い難聴はさらに重度化し失聴が進み、定期的な高価な買い替えが必要となること、更に難聴は悪化するという現状であること、等の課題を一掃し、難聴を正常音と音圧で予防しながら難聴者が安全で聞きやすい自然音で補聴し、聴覚の活性化で難聴を改善に導くことができることを見出し、この発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、この発明は、前記のような従来の問題点を解決し、「難聴は改善しない、治療法はない」というこれまでの医学界の常識を根底から覆して難聴を改善するものであり、従来の遮音性と柔軟性を維持しながら、人それぞれで、個人の左右の耳でも形と耳穴の大きさは異なる状態に対応し、それらの外耳道の内壁に食いつきがよくずれにくくすることができ(外耳道の大きさが異なっても十分に対応でき)、外耳道の密閉が継続して維持でき、しかも音調を壊さないように、かつ塞がらないようにでき、たとえイヤーパッドを押し込んで放音口が内壁に触れて塞がったとしても音道の確保を確実にできるイヤーパッド及び該パッドを備えたイヤホーン、並びに難聴改善耳トレーニング装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、外耳道に入れて着脱可能に装着されるものであって、シリコーンゴムなどゴム又はポリプロピレンなど軟質合成樹脂等の弾性材料で中空円筒状に形成された本体を有し、この本体は先端に放音口、後端に開放口がそれぞれ中空内部と連通して形成されているとともに、外周面に該本体と同じ材料からなる複数個のひだ状遮音壁が軸方向に所定の間隔をおいてリング状に一体に設けられ、これら遮音壁は、前記本体の中心軸線に対して後端側に傾斜した向きで、かつ肉厚が外周縁に向けて薄くなって設けられているとともに、外耳道への装着の際に、外周縁で外耳道内壁と接触する遮音壁が後端側にたわみ、該たわんで隣接する遮音壁と遮音壁の間の間隔に密閉空間が形成されるようになっているイヤーパッドにおいて、前記遮音壁は、最先端側の遮音壁が他の遮音壁より径が小さく、他の遮音壁は同径となっており、また外耳道への装着により前記本体の放音口が外耳道内壁に接触して塞がれた状態でも音道の確保が可能なように外耳道内と本体の中空内部を連通する放音路が最先端側の遮音壁における放音口の周囲に形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のイヤーパッドにおいて、放音路は、最先端側の遮音壁の外表面における放音口の内周端縁から径方向外向きに延びて相対向して切り欠き形成された放音溝であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のイヤーパッドをイヤホーン本体の先端部に具えたイヤホーンであることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のイヤホーンと、このイヤホーンと無線又は有線で接続された器本体を有し、この器本体には少なくとも耳トレーニング用の耳トレスイッチと、補聴用のマイク及び集音スイッチが設けられている難聴改善耳トレーニング用機器であることを特徴とする。請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のイヤホーンを備えたイヤホーンジャックと、このイヤホーンジャックが装着可能な受口が設けられた器本体を有し、この器本体には少なくとも耳トレーニング用の耳トレスイッチと、補聴用のマイク及び集音スイッチが設けられている難聴改善耳トレーニング用機器であることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の難聴改善耳トレーニング用機器を用いて行う難聴改善耳トレーニング方法であって、両耳又は片耳の外耳道に挿入したイヤホーンのイヤーパッドを、その最先端側の遮音壁の外周縁が外耳道内壁に接触し、他の遮音壁の外周縁とともに後端側にたわむようにして徐々にフィットさせ、外耳道内部が密閉となるように遮音性と装着性を維持・確保して装着した状態で、イヤホーンに対し耳トレスイッチをオンして、変調しない音を一日数時間、数ヶ月間、継続して放音することにより、聴覚を活性化させて聴力の改善を図る難聴改善耳トレーニング方法であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明は、前記のようであって、請求項1に記載の発明は、前記のような構成からなるので、イヤホーン装着のズレが生じにくく、音道の確保が確実となり、外耳道の密閉による遮音性能で聴き取りが良い状態に聴覚を活性化させ、その状態を長時間継続しても耳穴の痛みや違和感が生じない状態を維持でき、JIS耳栓一種の遮音性を有するイヤーパッドを提供することができる。また、現在の常識とされる変調音の活用から解放されそれらが不要となり、周囲の騒音も約30dBカットできるので上記4の課題をすべて解消することが可能である。また、外耳道の大きさが異なっても十分に対応できて、外耳道の密閉が継続して維持でき、しかもイヤーパッドを押し込んで放音口が塞がっても放音路によって音道を確保することができる。請求項2に記載の発明は、放音路を放音溝として形成することが可能なので、製造が容易となるし、相対向して対として設けられるため、音質も悪影響を受けずに良好なものとなる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のイヤーパッドを用いた密閉性と装着性にすぐれたイヤホーンを提供することができる。
【0016】
請求項4又は5に記載の発明は、請求項3に記載のイヤホーンを使用して耳トレーニングを可能とする改善器を提供することができる。また、改善器に音楽再生機能を付加すれば、人の聴覚の能力をフル活用可能な30Hzから20kHzの広帯域音を再生し、更に音源として篠笛音源という豊富な揺らぎ成分を有する奏者のオリジナル楽曲を採用すれば長時間や何かをしながら聴くという耳トレでも苦悩を伴わず聞き流すことが可能で、それが活性化された聴覚と聴力の改善を促す効果が得られる。請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の改善器を使用して耳トレーニングを行うことができ、難聴を健聴に導く等、難聴の改善に所期の効果をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】この発明の実施の形態の一例であるイヤーパッド付きイヤホーンを箱型改善器とともに、イヤホーンコードの一部を省略して示す概要図である。
図2】同上のイヤホーン部の拡大断面図である。
図3】同上のイヤーパッドの拡大断面図である
図4】同上のイヤーパッドの拡大側面図である
図5】イヤーパッドを外耳道に装着した状態を示す概略図である。
図6】耳トレーニングの改善事例1を示す聴力測定データである。
図7】耳トレーニングの改善事例2を示す聴力測定データである。
図8】耳トレーニングの改善事例3を示す聴力測定データである。
図9】耳トレーニングの改善事例4を示す聴力測定データである。
図10】耳トレーニングの改善事例5を示す聴力測定データである。
図11】耳トレーニングの改善事例6を示す聴力測定データである。
図12】耳トレーニングの改善事例7を示す聴力測定データである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、この発明の一実施の形態に係る難聴改善耳トレーニング装置としての難聴改善器について説明する。
【0019】
<実施例>
図1において、1はイヤーパッド付きイヤホーンを有する難聴者用の箱型改善器の全体を示し、この改善器1は、難聴の中でも感音性難聴者用として好適なもので、器本体2と、所定長さからなる一対のイヤホーンコード3,4とからなっている。イヤホーンコード3は片耳用、イヤホーンコード4は両耳用であり、それぞれ一端にイヤホーン5,6が、他端にイヤホーンジャック7,8が設けられている。すなわち、イヤホーン5は片耳時の耳トレーニング(本来備わっている「聴く力」を引き上げることを目的としたトレーニングのことであり、以下、「耳トレ」と略称する)イヤホーンであり、イヤホーン6は両耳時の耳トレイヤホーンとなっている。器本体2において、10は電源スイッチ、11は耳トレスイッチ、12は集音スイッチ、13は音量上げボタン、14は音量下げボタン、15はイヤホーン5用マイク、16はイヤホーン6用マイクを示す。
【0020】
イヤホーン5,6は、共に同じ構造、同じ機能を有しており、その一方のイヤホーン5の詳細を示すと図2のようになっている。すなわち、耳の穴に適合する大きさに形成された開口21付き挿入部22を有する中空状の本体25を具えている。本体25は合成樹脂製で、側面から見て円形となった略円筒形状を呈し、挿入部22に開口21を有する以外に開口部がなく、内部は密閉状の中空部となっている。挿入部22は本体25の側面中央部から突出状に設けられ、その先端部にはゴムなど弾性材料からなり、どのような大きさの耳の穴(外耳道)でも密着するイヤーパッド27が嵌合により装着されるようになっている。本体25は、イヤーパッド27側の半部25aと反対側の半部25bとが嵌合され、さらに半部25bの外周にはリング部材28が介装されたうえ、後記する電気配線等を収容するチューブ体29の一端拡開部が嵌合により装着され、一体化されている。
【0021】
本体25内にはレシーバー30がエラストマーからなるフロントホルダー31に内包されて設けられている。内包とはここでは図示のようにフロントホルダー31に形成した型孔32に嵌入して固定した形態を示しているが、内包の形態はこれに限定されるものではない。フロントホルダー31は本体25の挿入部22側の内側層を形成するように開口21を塞いで半部25aにその外周面が密接して配置されている。レシーバー30の開口21側を向いた前面には放音孔(図示せず)が設けられている。前記放音孔の前方には放音ホール34が形成されているとともに、そのやや上方の前方には放音道35が形成されている。放音道35の前面には細かい網状メッシュ繊維でできた薄い耳垢防止フィルタ36が取り付けられている。37はレシーバー30に設けられた接続端子である。
【0022】
本体25は先端側外周面が徐々に小径となるように段付き形状に形成され、該先端よりやや後端側となる外周面には環状の係止凹部41が形成されている。この係止凹部41にはイヤーパッド27の後端側内周面に形成された環状の係止凸部42が嵌合により係止し、これによりイヤーパッド27が本体25の先端部に着脱可能に装着される状態となる。
【0023】
イヤーパッド27は、図3,4に示すように、生体に適するシリコーンゴムで製作され、外耳道に入れて着脱可能に装着されるものであって、中空円筒状に形成された先、後端の両端が開口した本体45を具えている。本体45は外周面が先端側から小径部、中径部、大径部と順に3段に段付きで一体となり、先端側開口が放音口46、後端側開口が開放口47に形成された中空円筒体からなっている。本体45の小径部と中径部の外周面には本体45と同じ材料からなる薄肉ヒダ状の遮音壁50が軸方向に等間隔をおいて複数個(5個)、一体に設けられている。
【0024】
これら遮音壁50は本体45の中心軸線に対して後端側に60°程度、傾いて設けられている。そして、小径部にある最先端側の1個の遮音壁50aは小径部と中径部にある他の4個の遮音壁50b〜50eよりも外径が小さくなっている。最先端側の遮音壁50aのみ径小としたのは次の理由による。すなわち、耳穴の外耳道の内壁は奥行きに行くにしたがい徐々に狭くなっているので、最先端側の径小の遮音壁50aはその内壁に接触し遮音性を維持しながらも、多少小さいので奥に入り易く、かつ抜ける方向の力に対して独自の引っかかりが生じ抜けにくくなる。残りの4個の遮音壁50b〜50eはとても柔らかく外耳道の内壁の凹凸に合わせて柔軟に張り付き、かつ外部に向かって広がりながら通常の装着性を発揮する。そのため、このような1個の遮音壁50aと4個の遮音壁50b〜50eのコンビネーションからもたらされる相乗効果により、狙いとする遮音性を維持しながらも外れにくいものになる。
【0025】
また、最先端側の遮音壁50aの外表面には放音溝52,52が放音口46の内周端縁から径方向外向きに延びて相対向する位置に形成され、外耳道の内壁との接触により本体45の放音口46が塞がれた状態でも外耳道内と本体45の中空内部を連通して音を伝えられるようにして音道の確保が可能になっている。この放音溝52,52は好ましい一例を示したにすぎず、同効のものであれば他の設計としてもよいことは言うまでもない。また、遮音壁50はその基端から先端まで徐々に肉厚が細く形成されている。このように遮音壁50の肉厚を外周縁に向けて薄くしているのは、外耳道の敏感な触覚を刺激せず、イヤーパッド27に求められる柔らかい装着性を保つためである。
【0026】
イヤーパッド27は装着する者の外耳道の大きさの個人差に対応するためにSMLの3つのサイズが用意されている。
【0027】
<作用説明>
前記のような改善器1を例えば両耳難聴者に対して耳トレとして使用するには、SMLサイズのイヤーパッド27の中からより密閉度の高いパッドを選んでイヤホーン5,6の係止凹部41に係止凸部42を嵌合により係止し、装着する。そのうえで、図1に示すようにイヤホーンコード4の先端にあるイヤホーンジャック8をイヤホーンコード3の受口に、イヤホーンコード3の先端にあるイヤホーンジャック7を器本体2の受口に差し込み、取り付ける。
【0028】
前記の後、イヤホーン5及びイヤホーン6を、図5に示すようにイヤーパッド27の先端側を使用者の耳に向けて外耳道に挿入すると、イヤーパッド27の遮音壁50の外周縁が外耳道の内壁と接触し、この接触したイヤーパッド27の遮音壁50が後端側にたわむ(倒れ込む)ようにして徐々にフィットする位置まで挿入される。この際、最先端側の小径の遮音壁50aとそれに続く他の遮音壁50b〜50eは図示のようにくさび状に食い込む形となるので、外耳道内壁が遮音壁50の外周縁にひっかかる形に変形したり、外耳道内壁の小さな凹凸に遮音壁50の外周縁がひっかかり、抜けにくくなる力が発生する。したがって、装着がきわめて安定したものとなる。
【0029】
しかも、この装着状態では、たわんだ遮音壁50の外周縁がそれぞれピンポイントで外耳道の内壁に接触し、かつ隣接する遮音壁と遮音壁の間に密閉空間が形成された状態となる。これで外耳道の奥側が外部に対して密閉状になり、しかも密閉空間が奥側にいくつも形成されることとなるので、密閉性、遮音性にすぐれたものとなる。したがって、外部音に対しては前記密閉空間により、効果的に減衰させることができる。
【0030】
次に、電源スイッチ10をオンするとともに、耳トレスイッチ11をオン(このとき集音スイッチはオフ状態にしておく)して再生音のノイズが聴こえるレベルのうるさく感じる音量に音量ボタン13,14で調整する。また、耳トレスイッチ11をオンすると、レシーバー30が動作開始し、改善器1の内部に記憶させておいた音楽等の音が収録されている音源も動作開始し、音楽等の音を再生して放音孔から放音する。これにより使用者はその放音を放音ホール34から放音道35を経てイヤーパッド27の放音口46から聴き取れる。放音が聴きづらいときは音量上げスイッチ13で音量を上げる。音が大きすぎるときは逆に音量下げスイッチ14で音量を下げる。音量上げスイッチ13又は音量下げスイッチ14によって左右のイヤホーン5,6の出力音の強弱を調整することも可能である。放音する音としては、周波数の強弱などの変調音に依存せず、広帯域でフラットな人間の聴覚に優しい自然音(変調しない音)と音量であることが必要である。また、放音する際に、両耳トレの場合は左右の聴力バランスをとる必要上、左右のイヤホーン5,6で出力差を設けないことが必要である。
【0031】
そして、密閉が継続的に確保された状態で大体一日2時間以上8時間未満で、数ヶ月から数年等、所定期間にわたり聴き続ける。この間にイヤーパッド27がずれて密閉不可の状態なら耳トレにならないので、自声(うんうん等)を出して反響音の響きを確保し密閉状態の維持・確保に注意する。補聴が必要なレベルの重・中等度難聴者の場合は集音スイッチ12をオンする。この集音スイッチ12がオンされると器本体2にあるマイク15,16からの音をレシーバー30で受信してよく聴こえるようになる。このとき遮音性が高くピーッという発振は起こりにくくなるので、フル帯域の再生音を音量ボタン13,14で調整してはっきり聴こえる音量で耳トレを継続する。これにより、後述の改善事例に示すように次第に使用者の聴覚が活性化して聴力の改善が図れるようになる。
【0032】
既存の補聴器や集音器に設けられているイヤーパッドは、改善器1のイヤーパッド27のように密閉性が高くないので発振ループが生まれ発振する。そのため、500Hz以下や2〜3kHz以上はカットし、子音や出力をセーブしてフル帯域での再生音は活用できない。しかし、このイヤーパッド27が取り付けられる改善器1は、放音口46からの音だけを正音として出力するものであるとともに、イヤーパッド27の遮音壁50が密閉性、遮音性が高いことから自ずと可聴力が高くなって音漏れが少ないので、外部マイクとの発振ループは生成しない。
【0033】
密閉空間の作用に関してさらに説明すると、従来のイヤーパッドでは遮音壁が全て外径同一のものからなっていたのに対し、このイヤーパッド27は最先端側の遮音壁50aが他の遮音壁50b〜50eより小径になっているので、そのうちの1個が変形してその部分に隙間ができても、他の遮音壁に与える影響は接触しない限り起こらず、外耳道の形状にそれぞれの遮音壁が独立してフィットしていく。そのため、減衰性が従来のものに比べてきわめて高い。また、既存のものはイヤーパッドの放音口が外耳道内壁に接触して塞がり再生音が聴こえなくなるのに対して、改善器1では図5に示すようにイヤーパッド27の放音口46が接触しても再生音は外耳道内と本体45の中空内部を連通する放音溝52,52があるため、そこから音がよく聴こえ、音道が確保される。
【0034】
<改善事例の説明>
図6〜12は前記のような耳トレによって難聴者が難聴を改善し、少しずつ健聴者になりつつあることを測定により得られた聴力測定データである。各図において、細線で示すグラフの折れ線データは耳トレ測定日におけるスタート時点の被験者の聴力(dB)であり、太い実線で示すグラフの折れ線データは耳トレ測定日におけるスタート後の経過時点の被験者の聴力(dB)である。この聴力とは125Hz・250Hz・500Hz・1000Hz・2000Hz・4000Hz・8000Hzの各発信音を無音室でヘッドホンを装着して、左右別々に小さい音から出力していき、被験者が聴き取れたら信号を鳴らすという一般的な測定法で医者か聴覚士等が測定者である。
【0035】
身体障害者福祉法では、被験者の聴力を次のように定義している。
26dB以下 正常(健聴)者
26〜40dB 軽度難聴者
40〜70dB 中度難聴者
70〜90dB 高度難聴者
90〜120dB 重度難聴者
120dB以上 完全失聴者
あくまで周波数別ではなく病院の聴力測定データで3・4・6分法のいずれかに該当するオージオグラム(図6〜12の聴力検査表)の平均聴力レベルで決定される。以上のことから、実線の折れ線データが示す数値が細線データから上部に離れていくことが、聴力改善となり、26dB以下で聞こえるようになれば健聴者となる。以下、各図について順次説明する。
【0036】
(改善事例1)
図6は、被験者がスタート時幼少期からの両耳重度難聴(聴覚障害手帳2級)35歳の女性の聴力測定データで、耳トレとして別途補聴器で日常の聴こえの補聴を行う一方、改善器1を通してテレビやDVD鑑賞を行うとともに、篠笛耳トレ音源を両耳で聴き流す。当初は平日の通勤時、帰宅後、休日はほぼ1日中、クラシック音楽の鑑賞をした。6ヶ月目より篠笛耳トレ音源によるトレーニングを開始する。(A)はスタート時、(B)は7ヶ月目、(C)は11ヶ月目のデータである。その結果、補聴器と改善器1を併用していた当初は改善が見られなかったが、補聴器の使用を一切止め改善器1のみでの使用にしたところ改善が始まる。その後は一進一退を繰り返すも徐々に改善の兆しが見えてきて、(D)に示すように6年目には下表に示す平均聴力レベルが、当初の左右ともに重度難聴110dBから両耳共に軽度難聴レベルの43〜45dB前後まで改善されるに至っている。なお、グラフ中、○は右耳、×は左耳、細線はスタート時の聴力を示している。
【0037】
(改善事例2)
図7は、加齢による老人性難聴の改善事例で被験者がスタート時軽度難聴(酷な耳鳴り有り)77歳の女性で、耳トレとして改善器1のイヤホーン5,6を両耳に装着して音楽(主にはモーツアルトの楽曲)を聴く。その結果、(A)に示すスタート時から(B)に示す7ヶ月目を経て、測定医療機関は異なるが(C)に示すように8ヶ月位には平均聴力レベルが下表の当初の約右37左47dBから約右25〜左36dB前後まで改善されて、裸耳で鳥のさえずりも聞こえるようになり、今は好きな音楽を聴いて楽しみながらアンチエイジング中であり、年齢的に見れば健聴者となっている。
【0038】
(改善事例3)
図8は、加齢による老人性難聴の改善事例で被験者がスタート時日常生活においてテレビや会話でところどころ聴こえない箇所がでてくる程度の加齢による感音性難聴の64歳の女性で、耳トレとして改善器1のイヤホーン5,6を両耳に装着して毎日連続2時間以上モーツアルトの曲を聴いていたが「飽きるとストレスになる」とのことで、5ヶ月目にオリジナル篠笛耳トレ音源に切り替え音量大きめとして繰り返し聴き流す。その結果、(A)に示すスタート時から(B)に示すように7ヶ月を経過した頃からストレスなく聴くことができるようになり、(C)に示すように3年位には下表の平均聴力レベルが当初の約右35〜左45dBから約右10〜左2.5という高齢者であるにもかかわらず完全な健聴者の聴力レベルまで聴力の改善がみられた。
【0039】
(改善事例4)
図9は、加齢による老人性難聴の改善事例で被験者がスタート時日常生活の聴こえには支障がなく聴力には問題がないが、アンチエイジングのためトレーニングを始めた80歳の女性で、耳トレとして改善器1のイヤホーン5を片耳に装着して毎日連続2時間以上篠笛耳トレ音源を繰り返し聴き流す。その結果、(A)に示すスタート時から(B)に示すように3ヶ月位には下表の平均聴力レベルが軽度難聴で当初の約右45〜左33.3dBから約右30から左25dB前後まで改善され、片耳のみのトレーニングでありながら両耳連動して改善し高齢とは思えない健聴となっている。
【0040】
(改善事例5)
図10は、被験者がスタート時吹奏楽部に所属し日々大音響の中で練習していたところ低音が聴こえづらくなったため、低音障害の改善と将来の聴力のケアのためトレーニングを始めた17歳の女性で、耳トレとして改善器1のイヤホーン5を両耳に装着して毎日連続2〜3時間、パソコンでの作業時に好きな音楽を聴く。その結果、(A)に示すスタート時から(B)に示すように2週目位には下表の平均聴力レベルが健聴である当初の右8.3〜左5.0dBから健聴基準値である0dBを超えて右−5.0〜左−6.7dB前後まで改善され、短期間のトレーニングでありながら低音障害は改善し、驚異的な聴力改善をみせた。
【0041】
(改善事例6)
図11は、英語力保持目的のアンチエイジング改善事例で被験者がスタート時将来の聴力ケアのためトレーニングを始めるとともに、英語のリスニング学習も行う31歳の女性で、耳トレとして改善器1のイヤホーン5を両耳に装着して2日でトータル2時間程度好きな音楽を聴くとともに、リスニング学習も行う。その結果、(A)に示すスタート時から(B)に示すように10ヶ月目位には下表の平均聴力レベルが健聴である当初の約右11.7〜左6.7dBから健聴基準値の0dBに近接し約右3.3〜左3.3dB前後まで改善され、元々健聴であるが、聴力が横一線のフラットな状態になってきている。
【0042】
(改善事例7)
図12は、幼少時からの先天性感音性重度難聴の改善事例で被験者がスタート時左耳のみ先天性重度難聴(100dBを超える音量でも聴こえず耳の中に「振動という感じ」だけが伝わる程度だった)の11歳の男児で、耳トレとして改善器1のイヤホーン5を左耳だけに装着して毎日連続約2時間以上好きなテレビや音楽鑑賞(主にアニメ主題歌)を行う。その結果、(A)に示すスタート時から(B)に示すように6ヶ月を経過した頃から音が聴こえはじめる。そして、8ヶ月目より篠笛耳トレ音源によるトレーニングを開始したところ耳トレを継続できる時とできない時があり、聴力が上下に変動を繰り返すも、(C)に示すように1年目位でようやく取り戻し、(D)に示すように現在は全寮制の高校生活の為に耳トレの規制もかなりありながらも、5年目には重度難聴の当初の左約110dBから健聴者レベルの左約26.7dB前後まで平均聴力レベルに聴力が改善した。今は左右の聴力バランスを改善する目的の最終調整のため両耳での耳トレに切り替えている。
【0043】
このように改善器1を用いる耳トレは、感音性難聴のレベルと被験者の個人差にもよるので、測定では6ヶ月から6年という時間差が生じているのが現実であり、今後もまだまだ多くの検証が必要である。しかし、上記の測定結果からこの耳トレによれば難聴者が健聴者になる客観的なデータが得られ、難聴の改善の顕著な効果があることがわかった。また、耳トレは難聴の予防にも効果があることもわかってきた。このような耳トレには音楽のほか、TV等の音でも同じ効果がある。
【0044】
なお、前記した実施例ではイヤホーン5,6と、箱型改善器1の器本体2とを接続する手段として有線式のイヤホーンジャック7,8付きイヤホーンコード3,4を用いた例を挙げたが、現在の主流であるデジタル無線等により接続する無線式としてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0045】
1 箱型改善器
2 器本体
3,4 イヤホーンコード
5,6 イヤホーン
7,8 イヤホーンジャック
10 電源スイッチ
11 耳トレスイッチ
12 集音スイッチ
13 音量上げボタン
14 音量下げボタン
15,16イヤホーン用マイク
21 開口
22 挿入部
25 本体
27 イヤーパッド
28 リング部材
29 チューブ体
30 レシーバー
34 放音ホール
35 放音道
36 耳垢防止フィルタ
37 接続端子
41 係止凹部
42 係止凸部
45 本体
46 放音口
47 開放口
50a〜50e 遮音壁
52,52 放音溝(放音路)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
図11
図12