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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-221301(P2017-221301A)
(43)【公開日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20171124BHJP
【FI】
   A63F7/02 304D
   A63F7/02 326Z
   A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-117674(P2016-117674)
(22)【出願日】2016年6月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100104514
【弁理士】
【氏名又は名称】森 泰比古
(72)【発明者】
【氏名】奥薗 孝太
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088AA54
2C088BC02
2C088BC12
2C088EB55
2C333AA11
2C333AA15
2C333FA05
2C333FA08
2C333FA11
(57)【要約】
【課題】遊技者による操作性を向上させると共に遊技機設計上の制約を解消する。
【解決手段】内側に木目調セルシートJが貼り付けられた飾り板Kの裏側にタッチセンサ付き発光型表示装置100を備える。タッチセンサ付き発光型表示装置100は、タッチセンサ内蔵有機エレクトロルミネッセンス装置によって構成され、静電容量の変化でタッチ検出を行うタッチ検出ユニット110、有機ELによる発光表示ユニット120及びTFT基板130が積層された構成である。タッチ検出ユニット110の検出可能範囲AREA01と重なる様に発光表示ユニット120の表示可能範囲AREA02を設定し、タッチ制御コンピュータ150により、検出可能範囲AREA01におけるタッチ操作を検出し、音量・光量調節用のボタンBTN01〜BTN03や、音量調節バーSVOL−BARを検出可能範囲AREA01内の所定の位置に発光表示する。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄の変動表示が可能であって所定の抽選に当選したことを契機に特典が得られる様に構成された遊技機において、演出装置を用いて所定の演出を実行する演出制御手段と、遊技者による操作が可能な操作部材と、該操作部材に対する操作内容に応じて前記演出装置を用いた演出に対して変化を与える演出変化手段と、を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする遊技機。
(1A)前記操作部材は、所定の検出可能範囲内における遊技者のタッチ操作を検出可能なタッチ検出手段と、前記タッチ検出手段が検出した遊技者のタッチ操作に対応する演算処理を行うタッチ応答手段と、を備えていること。
(1B)前記タッチ検出手段の検出可能範囲に対して少なくとも一部が重なる様に設置された表示手段を備え、前記タッチ応答手段は、前記演算処理として、前記表示手段によって前記タッチ操作に対応する内容の表示を実行する手段として構成されていること。
(1C)前記タッチ応答手段は、前記演算処理の結果に基づいて、前記表示手段に対し、前記検出可能範囲と重なる様に、遊技者が所望の操作をする際のタッチの目安となり得るタッチ目安を表示させるタッチ目安表示手段と、前記タッチ検出手段が前記タッチ目安に対するタッチ操作を検出したときは、当該タッチ操作の内容を演算処理によって特定し、前記演出変化手段に対して通知する操作内容通知手段と、を備えていること。
(1D)前記演出変化手段は、前記通知されたタッチ操作の内容に応じて前記変化を与える手段として構成されていること。
【請求項2】
さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(2)前記演出変化手段は、前記操作部材の操作内容に応じて前記演出装置が実行する演出における音量又は光量を調整する手段として構成され、前記タッチ目安表示手段は、前記検出可能範囲と重なる様に、音量又は光量の調整量をタッチ操作によって指定可能とするためのタッチ目安を前記表示手段に表示させる手段として構成されていること。
【請求項3】
さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
(3)前記タッチ応答手段は、前記タッチ検出手段が所定のタッチ操作を検出したときに、前記タッチ目安表示手段を作動させる手段として構成されていること。
【請求項4】
さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。
(4)前記タッチ検出手段は、前記検出可能範囲内においてマトリクス状に配列したキー群と、前記キー群としてマトリクス状に配列された各キーの中で静電容量に所定の変化が生じたと検出されたキーをタッチ操作のなされたキーとして特定するキー特定手段と、該キー特定手段によって特定したキーを遊技者によるタッチ操作がなされたキーとして前記タッチ応答手段に対して通知するキー通知手段とを備え、前記タッチ応答手段は、前記表示手段に表示させたタッチ目安の表示位置と前記キー通知手段から通知されたキーとの対応関係とに基づいて遊技者によるタッチ操作の内容を特定する手段として構成されていること。
【請求項5】
さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遊技機。
(5)前記タッチ検出手段が透明なシート状のタッチパネルで構成され、前記表示手段が前記タッチパネルの裏面に重ね合わす様に設置された発光型表示手段によって構成されていること。
【請求項6】
さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遊技機。
(6)前記タッチ応答手段が、前記演出制御手段及び前記演出変化手段を兼ねるマイコンによって構成されていること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機、スロットマシンなどの遊技機に係り、遊技者による操作が可能な操作部材を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボタンやカーソルキーといった遊技者による操作が可能な操作部材を備え、ボタンが操作されると、表示演出用の液晶表示装置にガイドメニュー画面を表示し、カーソルキーの操作によって遊技者にメニューを選択させ、選択されたメニューに従って、“スランプグラフ”などの遊技機のデータを液晶表示装置に表示したり、ガイドメニュー画面にて“音量調整”や“光量調整”が選択された場合には、さらに音量調整画面や光量調整画面を液晶表示装置に表示し、カーソル操作によって遊技者が音量や光量を所望の設定に調整することができる様にした遊技機が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−295551(0131〜0147、図11図16
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、例えば、音量や光量を調整しようとするとき、まず、ボタンを操作し、液晶表示装置のメニュー表示を見ながらカーソルキーを操作して所望のメニューを起動させ、さらに、液晶表示装置に表示された音量調節画面や光量調節画面のレベル表示に沿ってカーソルキーを操作する作業が必要となり、カーソルキーを見たり画面を見たりを繰り返さなければならず、遊技者にとっての操作性が良好ではないという問題や、メニュー画面によってデモ画面等が見えなくなったり、ボタンやカーソルキーといった操作部材が劣化したり、さらには、これらボタンやカーソルキーを物理的に設置する必要があるため遊技機設計上の制約になるといった問題がある。
【0005】
本発明は、こうした問題を解決し、遊技者による操作性を向上させると共に遊技機設計上の制約を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の遊技機は、図柄の変動表示が可能であって所定の抽選に当選したことを契機に特典が得られる様に構成された遊技機において、演出装置を用いて所定の演出を実行する演出制御手段と、遊技者による操作が可能な操作部材と、該操作部材に対する操作内容に応じて前記演出装置を用いた演出に対して変化を与える演出変化手段と、を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする。
(1A)前記操作部材は、所定の検出可能範囲内における遊技者のタッチ操作を検出可能なタッチ検出手段と、前記タッチ検出手段が検出した遊技者のタッチ操作に対応する演算処理を行うタッチ応答手段と、を備えていること。
(1B)前記タッチ検出手段の検出可能範囲に対して少なくとも一部が重なる様に設置された表示手段を備え、前記タッチ応答手段は、前記演算処理として、前記表示手段によって前記タッチ操作に対応する内容の表示を実行する手段として構成されていること。
(1C)前記タッチ応答手段は、前記演算処理の結果に基づいて、前記表示手段に対し、前記検出可能範囲と重なる様に、遊技者が所望の操作をする際のタッチの目安となり得るタッチ目安を表示させるタッチ目安表示手段と、前記タッチ検出手段が前記タッチ目安に対するタッチ操作を検出したときは、当該タッチ操作の内容を演算処理によって特定し、前記演出変化手段に対して通知する操作内容通知手段と、を備えていること。
(1D)前記演出変化手段は、前記通知されたタッチ操作の内容に応じて前記変化を与える手段として構成されていること。
【0007】
本発明の遊技機によれば、所定の検出可能範囲を有するタッチ検出手段と、タッチ検出手段の検出可能範囲に対して少なくとも一部が重なる様に設置された表示手段とを備えている。遊技者が検出可能範囲内でタッチ操作をすると、タッチ検出手段がこれを検出し、この検出結果に基づいてタッチ応答手段が遊技者のタッチ操作に対応する演算処理を実行する。タッチ応答手段は、この演算処理の結果に基づいて、表示手段に対し、検出可能範囲と重なる様にタッチ目安を表示させる。このタッチ目安に対して遊技者がタッチ操作をするとき、タッチ目安は検出可能範囲に重なる様に表示されているから、遊技者は先程タッチ操作を行った操作部材の辺りから視線を動かすことなくタッチ目安を視認することができる。また、タッチ目安は検出可能範囲に重なる様に表示されるから、タッチ検出手段は、タッチ目安に対する遊技者のタッチ操作を検出することができる。タッチ検出手段がタッチ目安に対するタッチ操作を検出すると、タッチ応答手段は、再び演算処理を行ってタッチ操作の内容を特定し、操作内容通知手段を作動させて演出変化手段に対して当該タッチ操作の内容を通知する。演出変化手段は、こうして通知されたタッチ操作の内容に応じて、演出手段が演出装置を用いて実行する演出に対して変化を与える。上述の様に、遊技者は、この間、操作部材の辺りから視線を動かすことなく、演出に所望の変化を与えるための操作を実行することができる。
【0008】
ここで、タッチ目安としては、例えば、操作部材を操作して遊技者が選択し得る各種メニューに対応する「メニューボタン群」、音量や光量を調整するための「スケール」や「スライダー」、パスワードを入力するための「文字・数字キー」などをあげることができる。そして、演出変化手段は、メニューボタンと対応付けられた変化、例えば、遊技者自身の過去の成績を表示する様に表示演出させたり、遊技者がカスタマイズした背景に切り換えるといった具合に表示演出に対して変化を与えたり、音量や光量を遊技者による調整に対応させる音声演出や発光演出に対する変化を与えることができる。
【0009】
ここで、本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(2)前記演出変化手段は、前記操作部材の操作内容に応じて前記演出装置が実行する演出における音量又は光量を調整する手段として構成され、前記タッチ目安表示手段は、前記検出可能範囲と重なる様に、音量又は光量の調整量をタッチ操作によって指定可能とするためのタッチ目安を前記表示手段に表示させる手段として構成されていること。
【0010】
従来は、遊技者が音量や光量を調整しようとするときは、液晶表示装置の画面を見ながらカーソルキーによって画面上に表示したスケールのハイライト位置を移動させるといった操作をしなければならなかったが、本発明によれば、上述の様に、タッチ検出手段の検出可能範囲内に音量調整又は光量調整のためのスケールやスライダーといったタッチ目安を表示し、カーソル移動ではなく、スケール中の所望の位置に対する直接的なタッチ操作やスライダーをスライドさせるタッチ操作をすることにより、操作部材から視線を移動させることなく所望の音量や光量に調整することができる。また、従来技術では、カーソル移動やスライダ移動をするために何度もカーソルキーを押下する必要があったのに対し、本発明によれば、遊技者は直感的に所望の音量や光量への調整を行うことができる。
【0011】
これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(3)前記タッチ応答手段は、前記タッチ検出手段が所定のタッチ操作を検出したときに、前記タッチ目安表示手段を作動させる手段として構成されていること。
【0012】
かかる構成をも備えた遊技機によれば、タッチ目安は遊技者が所望の変化を与えたいときに表示されるから、タッチ検出手段の検出可能範囲が限られていたとしても、タッチ目安を切り換えることによって、遊技者が所望する様々な操作に対応する様々なタッチ目安を発生させることができ、遊技機設計上の制約を解消し、より多くの遊技者参加型のカスタマイズ等を実現することができる。
【0013】
より具体的には、これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(4)前記タッチ検出手段は、前記検出可能範囲内においてマトリクス状に配列したキー群と、前記キー群としてマトリクス状に配列された各キーの中で静電容量に所定の変化が生じたと検出されたキーをタッチ操作のなされたキーとして特定するキー特定手段と、該キー特定手段によって特定したキーを遊技者によるタッチ操作がなされたキーとして前記タッチ応答手段に対して通知するキー通知手段とを備え、前記タッチ応答手段は、前記表示手段に表示させたタッチ目安の表示位置と前記キー通知手段から通知されたキーとの対応関係とに基づいて遊技者によるタッチ操作の内容を特定する手段として構成されていること。
【0014】
かかる構成をも備えた遊技機によれば、検出可能範囲内にマトリクス状に配列されたキー群により、検出可能範囲に多数の検出位置を形成することができる。そして、これら多数の検出位置に配置されたキーに対して遊技者がタッチ操作を行ったときに生じる静電容量の変化からタッチ操作のなされたキーをキー特定手段が特定し、キー通知手段がタッチ応答手段に通知する。タッチ応答手段は、キー通知手段から通知されたキー、即ち、マトリクス状に配列されたキー群中の特定のキーに基づいて直ちにタッチ操作の内容を特定するのではなく、それ自身が目安表示手段に表示させたタッチ目安の表示位置との対応関係に基づいてタッチ操作の内容を特定する。この結果、タッチ目安がマトリクス状に分割された検出可能範囲のどこに表示されているか、あるいは、マトリクス状に分割された検出可能範囲にどの様なタッチ目安を表示させているかに応じたタッチ操作の特定が可能となる。これにより、所定のタッチ操作がなされたときにタッチ目安を表示させる手段をも備える場合の様々なタッチ目安の切り換え表示と相俟って、遊技機設計上の自由度を大幅に増大させることができる。
【0015】
ここで、(4)の構成をも備えた遊技機は、さらに、以下の(4A)〜(4D)のいずれかの構成をも備えたものとすることができる。
(4A)前記キー群の各キーがそれぞれ単一電極で構成されると共に、前記キー特定手段は、前記キー群の中で電極の静電容量が所定以上に増加したキーを前記タッチ操作のなされたキーとして特定する手段として構成されていること。
(4B)前記キー群の各キーがそれぞれ一対の送信電極と受信電極とによって構成されると共に、前記キー特定手段が、前記キー群の中で送信電極と受信電極との間の静電容量が所定以上に減少したキーを前記タッチ操作のなされたキーとして特定する手段として構成されていること。
(4C)前記検出可能範囲を、前記キー群の各キーがそれぞれ単一電極で構成されている第1の領域と、前記キー群の各キーがそれぞれ一対の送信電極と受信電極とによって構成されている第2の領域とに分割され、前記キー特定手段は、前記第1の領域に備えられたキー群については、電極の静電容量が所定以上に増加したキーを前記タッチ操作のなされたキーとして特定し、前記第2の領域に備えられたキー群については、送信電極と受信電極との間の静電容量が所定以上に減少したキーを前記タッチ操作のなされたキーとして特定する手段として構成されていること。
(4D)前記キー群の各キーを、それぞれ単一電極で構成させる第1の状態と、それぞれ一対の送信電極と受信電極とによって構成させる第2の状態とを切り換える切り換え手段を備え、前記キー特定手段は、前記切り換え手段によって第1の状態に切り換えられているときは、前記キー群の中で電極の静電容量が所定以上に増加したキーを前記タッチ操作のなされたキーとして特定し、前記切り換え手段によって第2の状態に切り換えられているときは、前記キー群の中で送信電極と受信電極との間の静電容量が所定以上に減少したキーを前記タッチ操作のなされたキーとして特定する手段として構成されていること。
【0016】
(4A)は自己容量方式、(4B)は相互容量方式である。水や汚れに対する耐性は自己容量方式よりも相互容量方式が適している。検出距離を大きくさせるには自己容量方式が適している。(4C)は検出可能領域を分割し、一方を自己容量方式、他方を相互容量方式とすることで、こうした特性を活かした遊技機への実装が可能となる。また、(4D)は、例えば、結露等の生じやすい時期とそうではない時期で切り換えるといったことにより、自己容量方式と相互容量方式の利点を活かして、季節や地域に適する遊技機とすることが可能になる。
【0017】
また、これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(5)前記タッチ検出手段が透明なシート状のタッチパネルで構成され、前記表示手段が前記タッチパネルの裏面に重ね合わす様に設置された発光型表示手段によって構成されていること。
【0018】
かかる構成をも備えることにより、例えば、遊技機の光透過性を有する装飾部材の内側にタッチ検出手段を設置して装飾部材を通してタッチ目安を表示することにより、タッチ検出手段の耐久性を高めることができる。また、装飾部材自体に新たな装飾性を発揮させることもでき、遊技者に対してより新鮮な印象の遊技機を提供することができる。なお、発光型表示手段をシート状の有機ELディスプレイで構成するとよい。タッチパネルも発光型表示手段もシート状とすることにより、これらを湾曲させた状態に設置することも可能となる。
【0019】
加えて、これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(6)前記タッチ応答手段が、前記演出制御手段及び前記演出変化手段を兼ねるマイコンによって構成されていること。
【0020】
本発明によれば、演出制御手段が実行する演出に対する変化を与えるための遊技者の操作に対応する演算処理をタッチ応答手段が実行する構成である。従来は、この様な演出に対する変化は、ボタンやカーソルキーからの信号を演出制御基板へ入力して演出制御基板のマイコンで演算処理していた。そこで、タッチ応答手段自体に従来の遊技機において演出制御基板で実行していた各種演算処理をも実行し得るマイコンで構成することにより、本発明による作用・効果を発揮するためのコストアップを抑制したり、本発明を実施するためのプログラム間の調整を簡略化したりすることが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、遊技者による操作性を向上させると共に遊技機設計上の制約を解消することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施例1のパチンコ機を示し、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)はa矢視による要部拡大図、(D)はb−b断面図である。
図2】実施例1において採用したタッチセンサ付き発光型表示装置を示し、(A)は斜視図、(B)は平面図である。
図3】実施例1において採用したタッチセンサ付き発光型表示装置の分解斜視図である。
図4】実施例1のパチンコ機の制御装置の全体の構成を示すブロック図である。
図5】実施例1のパチンコ機の制御装置の演出に係る構成を示すブロック図である。
図6】実施例1において採用したタッチセンサ付き発光型表示装置におけるタッチ操作及び発光表示の様子を示す説明図である。
図7】実施例1のパチンコ機の制御基板の構成を示し、(A)は主制御基板の構成を示す模式図、(B)は演出制御基板の構成を示す模式図である。
図8】実施例1のパチンコ機の主制御基板における記憶部の構成を示し、(A)は特図保留記憶部の構成を示す模式図、(B)は変動パターンテーブル記憶部の構成を示す模式図である。
図9】実施例1のパチンコ機の演出制御基板の記憶部を示し、(A)は演出データ記憶手段の構成を示す模式図、(B)は変動ゲーム中演出データの構成を示す模式図である。
図10】実施例1のパチンコ機における特図開始処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。
図11】実施例1のパチンコ機における変動演出処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。
図12】実施例1のパチンコ機における特別遊技中制御を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は大入賞口開閉処理のフローチャート、(C)は大当たり演出処理のフローチャートである。
図13】実施例1のパチンコ機における音量・光量調節制御を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は音量調節処理のフローチャート、(C)は光量調節処理のフローチャートである。
図14】実施例2としてのタッチ検出ユニットを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態として、具体的な実施例を図面に基づき詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
[1 遊技機全体の概要]
実施例1のパチンコ機Pは、図1(A),(B)に示す様に、外枠A、中枠B、遊技盤C、前枠D、上の球受け皿E、下の球受け皿F及び発射装置Gを備えている。外枠Aはパチンコ機Pの外郭を構成する縦長方形の枠である。中枠Bは、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形の枠であって、外枠Aの前面側に開閉可能かつ着脱可能に組み付けられる。遊技盤Cは、中枠Bの開口部に取り付けられる。前枠Dは遊技盤Cの透視保護窓であって、施錠装置Hの操作によって開閉可能な様に中枠Bの前面側に組み付けられる。上の球受け皿Eは、貸し球や賞球の受け皿で、本実施例においては前枠Dの下部と一体に構成されている。従って、前枠Dを中枠Bに対して開閉するときに上の球受け皿Eも共に開閉される。下の球受け皿Fは、上の球受け皿Eが一杯になったときに排出される遊技球や打ち損じの遊技球等を受ける受け皿であって、中枠Bの下部に固定されている。発射装置Gは、上の球受け皿Eから発射レールに送り込まれた遊技球をハンドル操作に対応する強さで打ち出すための装置であって、中枠Bの右下部に装備される。
【0025】
遊技盤Cは、図1(A)に示す様に、障害釘11や風車12が植設された遊技領域10の中央にセンター役物30が取り付けられ、センター役物30の中央直下に始動入賞装置7が備えられる。また、この始動入賞装置7の右斜め下方に大入賞口15が設置され、センター役物30の右側には大入賞口15の開放時に右側から遊技球を入賞させるための右打ち通路20が備えられた構成となっている。遊技盤Cには、この他、誘導レール17、普通入賞口18、アウト口19等も設置されている。
【0026】
センター役物30は、大型装飾体31、ステージ32、ワープ通路33を備えるリング状を呈し、左上部分には障害釘に代わる障害ブロック34が設けられている。また、センター役物30には、右打ち通路20に侵入した遊技球を受け入れる入口35aを備えた右側トンネル35も組み付けられている。この右側トンネル35の出口35bの真下に位置する様にゲート37が設けられている。また、センター役物30の右側下方には、第2始動入賞装置27も設置されている。この第2始動入賞装置27は、ゲート37を遊技球が通過したことを契機に実行される普通図柄抽選結果に基づいて開閉動作される電動式チューリップを供えている。また、前枠Dの前面上部の左右位置には音声演出等に用いるスピーカーSP,SPを備えている。
【0027】
実施例のパチンコ機Pは、図1(A)〜(D)に示す様に、上の球受け皿Eの前面側に傾斜面で構成した飾り板Kを備えている。図1(C),(D)に示す様に、この飾り板Kの部分は透明合成樹脂で形成され、内側には木目調セルシートJが貼り付けられている。木目調セルシートJの裏側には、さらに、タッチセンサ付き発光型表示装置100が設置されている。木目調セルシートJは光透過性を有するインクによって木目調印刷を施したセルシートとなっている。なお、貸し玉ボタンQ、カード取り出しボタンR、及び上皿球排出ボタンUは、上の球受け皿Eの右側上面に備えられている。貸し玉ボタンQ及びカード取り出しボタンRは、後述の様に電気的な押下信号を生じさせるボタンである。一方、上皿球排出ボタンUは上皿から下皿への球排出孔の開閉を機械的に実行するためのものである。
【0028】
[2 タッチセンサ付き発光型表示装置の概要]
このタッチセンサ付き発光型表示装置100は、タッチセンサ内蔵有機エレクトロルミネッセンス装置によって構成され、図1(D),図2に示す様に、表面側から、タッチ検出ユニット110、発光表示ユニット120及びTFT基板130が積層された構成となっている。
【0029】
タッチ検出ユニット110は、自己容量方式のものであって、第1のシート111aと第2のシート111bとを貼り合わせる様に構成されている。第1,第2のシート111a,111bは、透明プラスチック(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアクリレート等)で構成された絶縁性を有する透明プラスチックシートとなっている。第1のシート111aには、図2(B),図3に示す様に、所定間隔で配置される多数の電極112a,112a,…をX方向に配線113a,113a,…で接続してなる第1のタッチ電極群EX1,EX2,EX3,…が、第2のシート111bには所定間隔で配置される多数の電極112b,112b,…を配線113b,113b,…でY方向に接続してなる第2のタッチ電極群EY1,EY2,EY3,…が、それぞれ形成されている。電極112a,112b及びその配線113a,113bは、ITO(酸化インジウムスズ)やIZO(酸化インジウム酸化亜鉛)といった透明導電膜形成材料を用いて第1,第2のシート111a,111bの表面側に印刷されている。第1のシート111aに形成されたタッチ電極群EX1,EX2,EX3,…と、第2のシート111bに形成されたタッチ電極群EY1,EY2,EY3,…とは、立体的に交差し、第1のシート111aによって絶縁されている。そして、図2(A)に一点鎖線で示した検出可能範囲AREA01の内側にマトリクス状のタッチ検出用電極群を形成している。
【0030】
発光表示ユニット120は、図3に示す様に、第3のシート121の表面側に形成される表示可能範囲AREA02内に、有機EL素子122,122,…をマトリクス状に配置したものとなっている。第3のシート121も、第1,第2のシート111a,111bと同様、透明プラスチック(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアクリレート等)で構成された絶縁性を有する透明プラスチックシートとなっている。また、表示可能範囲AREA02と検出可能範囲AREA01とが互いに重なり合う様に、タッチ検出ユニット110の裏面側に発光表示ユニット120が貼り合わされている。
【0031】
TFT基板130は、薄膜トランジスタを用いた回路が配置され、図2(A)に示す様に、この薄膜トランジスタを用いた回路を駆動させるための駆動回路131を備えている。また、TFT基板130には、タッチ検出ユニット110の第1,第2のシート111a,111bの電極から引き出された配線114a,114bを接続する第1の接続端子132と、発光表示ユニット120の有機EL素子122,122に対して選択的に駆動信号を出力するための第2の接続端子133とを備えている。これら接続端子132,133には、フレキシブルプリント回路基板(FPC)140A,140Bが接続され、このタッチセンサ付き発光型表示装置100によるタッチ検出とタッチ検出結果に応じた有機ELによる発光表示とを実行するためのタッチ制御コンピュータ150と接続される。
【0032】
[3 制御装置]
[3.1 制御装置全体]
次に、本実施例のパチンコ機Pのゲーム性等について説明する。まず、制御系統について図4に基づいて説明する。CPU,ROM,RAM,クロック等を備えた主制御基板310に対して、始動入賞装置7に備えられている特図1スイッチSW1、第2始動入賞装置27に備えられている特図2スイッチSW2、ゲート37に備えられている普図スイッチSW3、大入賞口15に備えられた入賞検知スイッチSW7、普通入賞装置18,18,…に備えられた入賞検知スイッチSW11,SW12からの検知信号、及び裏ユニットの所定位置に設けられた球排出通路に備えられた排出球検知スイッチSW41〜43からの検知信号が入力される様になっている。
【0033】
また、主制御基板310からは、演出制御基板320、払出制御基板330、発射制御基板340、特図表示器TKZ、大入賞口15の開閉用ソレノイドSOL7、第2始動入賞装置27の普通電動役物開閉用ソレノイドSOL27へとコマンドが出力される様になっている。インタフェース基板350は、払出制御基板330との間でコマンドのやり取りを行う構成となっている。なお、電源基板360は、電源中継基板380を介して主制御基板310への電源供給を行う構成となっている。そして、演出制御基板320は、表示制御基板370へとコマンドを出力する構成となっている。また、貸し玉ボタンQ、カード取り出しボタンRからの押下信号は、球貸し操作基板390へと入力され、この球貸し操作基板390からインタフェース基板350を経由して払出制御基板330へと入力される構成となっている。インタフェース基板350はまた、カードユニット500との間でもコマンドをやり取りする構成となっている。また、払出制御基板330を介してホールコンピュータ400へと賞球払出数等のホール管理用のデータやエラー報知等も行うことができる様に構成されている。
【0034】
演出制御基板320は、主制御基板310からの指令信号に基づいて、表示制御基板370へと表示演出のための指令信号を出力行する。また、演出制御基板320は、主制御基板310からの指令信号に基づいて、音声演出、発光演出、可動体演出を実行させるための指令信号を信号中継基板410へと出力する。信号中継基板410は、演出制御基板320からの指令信号を発光演出を実行するためのランプ制御基板420、音声演出を実行するための音声制御基板430、及び可動体演出を実行するためのモータ制御IC510、ソレノイド制御IC520へと出力する。可動体は、遊技盤Cと裏ユニットとの間の空間において、液晶表示装置LCDの前面側で出没動作や回動動作等を実行する様に設置される。
【0035】
演出制御基板320には、さらに、タッチ制御コンピュータ150が接続されている。タッチ制御コンピュータ150は、タッチ検出ユニット110の検出可能範囲AREA01に対して遊技者が行ったタッチ操作に基づいて、それ自身で発光型表示ユニット120の発光状態を制御する。また、タッチ検出ユニット110に対するタッチ操作に応じて、音量調節、光量調節、背景モードの切り換え、BGMの切り換えなどといった指令を演出制御基板320に対して入力する。これとは逆に、タッチ制御コンピュータ150は、演出制御基板320からの指令に対応する発光表示を発光型表示ユニット120に対して実行させる処理を行う様にも構成されている。これにより、本実施例では、遊技者参加型のゲームにおけるプッシュボタン等の役割を、発光型表示ユニット120による発光表示とタッチ検出ユニット110によるタッチ検出とによって実現する。
【0036】
[3.2 演出に係る制御装置の概要]
図5に示す様に、主制御基板310は、特図スイッチSW1,SW2からの始動入賞検知信号が入力されると、所定の抽選処理を実行して変動パターンを決定したら、特図表示器TKZを制御して特図変動表示を実行する。このとき、主制御基板310は、特図変動表示の開始タイミングに合わせて表示演出等を開始させ、特図変動表示の確定タイミングに合わせて表示演出を確定させるため、変動パターン及び変動指令信号を演出制御基板320に対して出力する。
【0037】
主制御基板310から変動指令を入力された演出制御基板320は、表示演出指令信号を表示制御基板370に対して出力する。この表示演出指令信号は、表示制御基板370によって実行される液晶表示装置LCDにおける飾り図柄変動表示の開始タイミング及び確定タイミングを、特図表示器TKZにおける特図変動表示の開始タイミング及び確定タイミングと同期させる様に、主制御基板310からの変動指令信号に同期した信号として出力される。
【0038】
主制御基板310から変動指令を入力された演出制御基板320はまた、音演出指令信号、光演出指令信号、及び可動体演出指令信号を信号中継基板410に対して出力する。可動体演出指令信号は、信号中継基板410からモータ制御IC、ソレノイド制御ICへと入力され、可動体を動作させる可動体演出を実行させる。
【0039】
光演出指令信号は、信号中継基板410からランプ制御基板420へと出力される。ランプ制御基板420は、この光演出指令信号に対応するLED基板に発光・点滅等を実行させるための制御電流を出力する。この制御電流は、光量増幅回路425で増幅された後、対応するLED基板へと入力され、光演出が実行される。
【0040】
音演出指令信号は、信号中継基板410から音声制御基板430へと出力される。音声制御基板430は、この音演出指令信号に対応する音声出力を実行させるための制御電流を出力する。この制御電流は、音量増幅回路435で増幅された後、スピーカSPへと入力され、音演出が実行される。
【0041】
ここで、本実施例においては、以下の様に、タッチセンサ付き発光型表示装置100を用いて、遊技者自身が音量及び光量を調節することができる様に構成されている。タッチセンサ付き発光型表示装置100は、常には発光表示を行っていないが、図6(A)に示す様に、遊技者が、飾り板Kの所定位置(検出可能範囲AREA01内の所定位置)に対して所定のタッチ操作を行ったことをタッチ検出ユニット110で検出したとき、図6(B)に示す様に、発光型表示ユニット120に所定の発光状態を生じさせ、検出可能範囲AREAと重なる範囲内に「音量」、「光量」、「戻る」の選択ボタンBTN01〜BTN03を表示させる。このタッチ検出並びに発光表示の制御処理は、タッチ制御コンピュータ150が実行する。
【0042】
遊技者が、例えば、図6(B)に示す様に、音量ボタンBTN01にタッチしたことをタッチ検出ユニット110を介してタッチ制御コンピュータ100が検出すると、当該コンピュータ100は、図6(C)に示す様に、発光表示型ユニット120を駆動して音量調節バーSVOL−BARを検出可能範囲AREA01内の所定の位置に発光表示する。
【0043】
そして、遊技者が、この音量調節バーSVOL−BARに直接タッチしたことをタッチ検出ユニット110を介してタッチ制御コンピュータ100が検出すると、当該コンピュータ100は、図6(D)に示す様に、発光表示型ユニット120を駆動して、タッチ操作に対応する音量選択がなされた状態を示す様に、音量調節バーSVOL−BARの発光状態を変化させる。
【0044】
音量調節バーSVOL−BARを表示している間に、遊技者がタッチ位置を変更した場合には、これに応じた発光状態へと音量調節バーSVOL−BARを変化させる。そして、最後に、遊技者が戻るボタンBTN03にタッチしたら、タッチ制御コンピュータ150は、このときの音量調節バーSVOL−BARの発光状態に対応する音量への調節が操作されたことをこの記憶して、発光型表示ユニット120を消灯する。
【0045】
図6から理解できる様に、飾り板Kは、常には木目調の重厚なイメージの装飾体として機能し、タッチ操作がなされたときに、飾り板Kの内側に設置された発光型表示ユニット120を発光させて光を透過させ、選択ボタンBTN01〜BTN03を始めて視認可能な状態とする。特に、本実施例では、選択ボタンBTN01〜BTN03を塗りつぶし無しの線による発光表示としているから、飾り板Kによる木目調の装飾を損なうことがなく、遊技者に対して違和感を抱かせずに音量調節や光量調節の操作へと導くことができる。
【0046】
[4 制御基板の構成]
主制御基板310は、図7(A)に示す様に、主制御用CPU310a、主制御用ROM310b、及び主制御用RAM310cを組み込んだワンチップマイコンと、入出力回路310dと、その他図示省略した水晶発振回路等を備えている。入出力回路310dは、電源中継基板380を介して電源を入力すると共に、特図スイッチSW1,SW2、普図スイッチSW3、大入賞口の入賞検知スイッチSW7,普通入賞口の入賞検知スイッチSW11,12、球排出球検知スイッチSW41〜43からの信号を主制御CPU310aに対して信号を入力し、演出制御基板320、払出制御基板330、発射制御基板340、特図表示器TKZ、大入賞口開閉用ソレノイドSOL7、第2始動入賞装置開閉用ソレノイドSOL27に対して、主制御CPU310aから信号を出力する様に、ワンチップマイコンに接続されている。なお、主制御基板310は、払出制御基板330、発射制御基板340との間では、信号入力もなされる様に接続されている。主制御用CPU310aは、前述の各種スイッチからの入力を受けて主制御用ROM310b及び主制御用RAM310cとの間で情報をやり取りしながら、賞球払出、特別図柄抽選等のパチンコ機の中枢となる各種の処理を実行する。
【0047】
このため、主制御用ROM310bには、主制御用CPU310aが遊技に関する処理を実行するためのプログラムを記憶するプログラム記憶部310e、このプログラムに基づいた演算処理の際に用いる「当たり判定値」などのデータ等を記憶するデータ等記憶部310fが備えられている。主制御用ROM310bには、さらに、特別図柄抽選によって選択され得る複数種類の変動パターンを記憶した変動パターン記憶部310gも備えられている。変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の遊技演出(表示演出等)のベースとなるパターンを示すものである。本実施例における変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示されるまでの変動時間(演出時間)、及び当該変動時間中の飾り図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)を特定できるものとなっている。
【0048】
また、主制御用RAM310cには、主制御用CPU310aが各種処理を実行する際のワークメモリとなる一時記憶部310hと共に、特に、特別図柄抽選の結果、普通図柄抽選の結果を所定個数を限度として保留記憶しておく保留記憶部310iが備えられている。
【0049】
演出制御基板320は、図7(B)に示す様に、演出制御用CPU320a、演出制御用ROM320b、及び演出制御用RAM320cを組み込んだワンチップマイコンと、入出力回路320dと、その他図示省略した水晶発振回路等を備えている。入出力回路320dは、主制御基板310、タッチ制御コンピュータ150から演出制御CPU320aに対して信号を入力し、タッチ制御コンピュータ150、表示制御基板370、信号中継基板410に対して信号を出力する様に、ワンチップマイコンに接続されている。演出制御CPU320aは、主制御基板310から入力される信号に基づいて、遊技演出を実行するための処理を行う。また、タッチ制御コンピュータ150からの入力信号に基づいて、遊技演出に変化を与える処理を行う。さらに、タッチ制御コンピュータ150の発光表示型ユニット120を用いたタッチボタン表示等を必要に応じて実行する処理も行う様に構成されている。
【0050】
このため、演出制御用ROM320bには、演出制御用CPU320aが遊技演出に関する処理を実行するためのプログラムを記憶するプログラム記憶部320e、このプログラムを用いた演算処理において用いる「演出内容選択のための判定値」などのデータ等を記憶するデータ等記憶部320fが備えられている。主制御用ROM320bには、さらに、主制御基板310から入力された変動パターンに対応して選択される各種演出のための複数種類の演出データを記憶した演出データ記憶部320gも備えられている。また、演出制御用RAM320cには、演出制御用CPU320aが各種処理を実行する際のワークメモリとなる一時記憶部320hと共に、特に、特別図柄抽選の結果を先読みによって記憶しておく先読み記憶部320iが備えられている。
【0051】
本実施例においては、タッチ制御コンピュータ150、払出制御基板330、発射制御基板340、演出表示制御基板370、信号中継基板410、ランプ制御基板420、音声制御基板430、MT制御IC510、ソレノイド制御IC520等も、主制御基板310や演出制御基板320と同様にワンチップマイコンで構成する。
【0052】
本実施例のパチンコ機Pにおいては、主制御基板310において、主制御用CPU310aが、入出力回路310dを介して信号が入力されることを契機として、主制御用ROM310bに予め記憶しておいたプログラムやデータ等を用いて、主制御用RAM310cに一時記憶や保留記憶を行い、入出力回路310dを介して演出制御基板320等に対して信号を出力する処理を実行する。
【0053】
本実施例のパチンコ機Pにおいては、演出制御基板320において、演出制御用CPU320aが、入出力回路320dを介して信号が入力されることを契機として、演出制御用ROM320bに予め記憶しておいたプログラムやデータ等を用いて、演出制御用RAM320cに一時記憶や保留記憶を行い、入出力回路320dを介して、タッチ制御コンピュータ150、演出表示制御基板370や信号中継基板410に対して信号を出力する処理を実行することにより、表示演出、音声演出、発光演出、及び可動体演出を統括的に制御する役割を担い、表示制御基板370、信号中継基板410、ランプ制御基板420、音声制御基板430、モータ制御IC510、及びソレノイド制御IC520が、具体的な演出を実行する関係にある。本発明との関係においては、演出制御基板320だけではなく、表示制御基板370、信号中継基板410、ランプ制御基板420、音声制御基板430、モータ制御IC510、及びソレノイド制御IC520に加えて、タッチ制御コンピュータ150も、演出制御手段に相当する。
【0054】
[5 主制御基板の記憶部(特別図柄抽選)]
主制御基板310は、図8(A)に示す様に、特図1用スイッチSW1からの検知信号の入力を契機として取得した特図1判定用乱数に対応する情報(乱数値そのもの、乱数値に対応するフラグ情報やコード情報など)を最大4個、特図2用スイッチSW2の検知信号入力を契機として取得した特図2判定用乱数に対応する情報(乱数値そのもの、乱数値に対応するフラグ情報やコード情報など)を最大4個、それぞれ保留記憶しておくために、主制御用RAMの保留記憶部310i内の所定の記憶領域に、特図1保留記憶部311、及び特図2保留記憶部312を備えている。これら特図1保留記憶部311,特図2保留記憶部312には、それぞれ乱数取得順に従って始動保留情報が記憶される。
【0055】
図1判定用乱数及び特図2判定用乱数は、それぞれ、「大当たり判定用乱数(乱数1)」、「特図振分判定用乱数(乱数2)」、「演出実行判定用乱数(乱数3)」、及び「変動パターン振分判定用乱数(乱数4)」から構成される。大当たり判定用乱数(乱数1)は、大当たりかはずれかを決定するための乱数である。特図振分判定用乱数(乱数2)は、特別遊技のラウンド数など、大当たり種別を振り分けるための乱数である。演出実行判定用乱数(乱数3)は、リーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。リーチ演出は、「当たり」の場合だけでなく、「はずれ」においても所定の割合で実行する構成となっている。変動パターン振分判定用乱数(乱数4)は、変動パターンを振り分けるための乱数である。
【0056】
乱数1と比較する「大当たり判定値」は、主制御基板310のROMに記憶されている。本実施例においては、大当り判定値は、非確変(低確率)の状態と、確変(高確率)の状態とで、異なる確率となる様に設定されている。この大当たり確率は、特図1,特図2に対して共通である。
【0057】
乱数1で「大当たり」となった場合、乱数2による大当たり種別振り分けにより、特別遊技中の大入賞口開放ラウンド数が「2ラウンド(2R)」、「7ラウンド(7R)」、「15ラウンド(15R)」等に振り分けられる。
【0058】
この他、乱数2による振り分けでは、「大当たり」のラウンド数が15回であっても、(1)30秒間に渡って大入賞口15を開放する「長時間開放動作」を1ラウンドとして15回実行する特別遊技の態様、(2)途中のラウンド(例えば、7ラウンド)までを「長時間開放動作」のラウンドで構成し、残りラウンドは大入賞口15を短時間(例えば、数秒あるいは1秒以下)だけ開閉する「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、(3)15ラウンドの全てを上述の「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、のいずれかへと振り分ける構成とすることもできる。
【0059】
あるいは、規定回数の確変を付与する「STタイプ」としたり、全ての当たり図柄に確変を付与する一方で転落条件に当選した場合に「高確率」から「低確率(通常確率)」へと切り替わる「転落抽選タイプ」とすることもできる。この種の特別遊技において、さらに、特別遊技終了後の「時短ゲーム」における普通電動役物のサポート回数を20回、40回、60回、80回、100回と複数種類設定し、これらの中のいずれかへ振り分けるための「当たり種別判定」を行う構成にすることもできる。
【0060】
この様な乱数2によって振り分けられ得る大当たり種別(時短回数を含む)は、特図1と特図2とで異なる設定とすることができ、さらに、どの種類の大当たりへ振り分けられるかを定める「当たり種別の振り分け確率」を、特図1と特図2とで異ならせておくこともできる。
【0061】
本実施例においては、乱数1について、特図2で「大当たり」となった場合の方が、特図1で「大当たり」となった場合よりも、確変突入確率、時短の付与回数、ラウンド中の開放態様などがより有利となる様に振り分け確率が乱数2について設定されている。なお、乱数2は、乱数1が「はずれ」の場合には、実質的には意味のないものとなる。
【0062】
乱数3は、乱数1が「はずれ」の場合に、後述の特図開始処理において「はずれリーチ」の有無を決定するのに用いられる。乱数1が「当たり」の場合は、リーチ演出が実行されることとなっているので、この乱数3は、実質的には意味のないものとなる。
【0063】
乱数4によって振り分けられる「変動パターン」は、「変動時間の長さ」を決定するものとなる。本実施例においては、この変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8(B)に示す様に、通常遊技状態用の変動パターンテーブル313aと、時短状態(確変状態を含む)用の変動パターンテーブル313bが、主制用ROMの変動パターン記憶部310g内の所定の記憶領域に予め記憶されている。なお、図6(A)においては、乱数1〜乱数4をそれぞれ記憶している様に記載しているが、乱数1〜乱数4によって定まる特別図柄抽選の結果を表すフラグ情報やコード情報が記憶されるものであっても構わない。
【0064】
[6 演出制御基板の記憶部(演出データ)]
演出制御基板320には、音声演出、表示演出、発光演出、及び可動体演出のための演出データが、演出用制御ROMの演出データ記憶部320gの所定領域に予め記憶されている。この演出データ記憶部320gには、図9(A)に示す様に、演出データとして、特別図柄変動ゲーム中に実行する変動ゲーム中演出データDH、大当たり遊技中に実行する大当たり中演出データDVと、デモ中に実行するデモ中演出データDMとが記憶されている。また、特図変動ゲームにおいて実行される変動パターンに応じた飾り図柄変動ゲームを表示するための飾り図柄変動演出データDKZも記憶されている。
【0065】
変動ゲーム中演出データDHnは、図9(B)に示す様に、背景表示用データ(DHn1)、キャラクタ表示用データ(DHn2)、発光演出用データ(DHn3)、音声演出用データ(DHn4)、及び可動体演出用データ(DHn5)の組み合わせとなっている。なお、変動ゲーム中演出データDHnにおいてDHn1〜DHn5の内、例えば、可動体演出を行わない場合はDHn5がブランクデータとなる。
【0066】
大当たり中演出データDVは、大当たり種別に応じてDV1,DV2,…が備えられている。同様に、デモ中演出データDMは、デモ1用(DM1)、デモ2用(DM2)、…と複数パターンを備えている。
【0067】
飾り図柄変動演出データDKZは、ノーマルはずれ、ノーマル当たり、リーチはずれ、リーチ当たり、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ当たりなど、主制御基板310による抽選の結果に基づいて指令される変動パターンに対応したデータとして記憶されている。このため、本実施例においては、主制御基板310の通常状態用変動パターンテーブル313aに対応する飾り図柄変動時間となる通常状態用飾り図柄変動演出データDKZaと、主制御基板310の時短状態用変動パターンテーブル313bに対応する飾り図柄変動時間となる時短状態用飾り図柄変動演出データDKZbとが、演出制御基板320の演出データ記憶部320gに記憶されている。
【0068】
表示制御基板370は、演出制御基板320から指令される背景表示用データDHn1に従って液晶表示装置LCDに表示した背景画像に対して重ね合わせる様にして、変動パターンに対応する飾り図柄変動演出データDKZを表示する。また、この表示演出においては、キャラクタ表示データDHn2が存在する場合はキャラクタ画像を重ねて表示する演出も実行される。
【0069】
ここで、本実施例においては、変動ゲーム中演出データDHは、変動パターンに対して1対1対応となっている訳ではなく、例えば、変動パターン1に対して演出1,演出2,…などと複数の中から振り分けによって演出制御基板側で決定する構成となっている。同じく、飾り図柄変動演出データDKZも、例えば、変動パターン1に対しては変動時間1と1対1の対応であるが、飾り図柄変動パターンについては、変動パターン1に対して飾図1a,飾図1b,…の様に、複数の中から振り分けによって演出制御基板側で決定する構成となっている。これら振り分け可能な演出データDHや飾り図柄変動パターンは、変動パターンが大当たりの場合に振り分けられ易く、はずれの場合に振り分けられ難いグループと、その逆のグループといった具合に、信頼度グループを構成する様に振り分け確率を設定している。
【0070】
[7 主制御基板における特図開始処理]
主制御基板310は、図10(A)に示す制御系統により、RAM内に記憶された始動保留情報を読み出し、「当たり/はずれ」に応じた特別図柄変動を特図表示器TKZに実行させると共に、演出制御基板320を介して表示演出(背景、キャラクタ等)、音声演出、発光演出、可動体演出等を実行させる。
【0071】
主制御基板310は、図10(B)のフローチャートに示す様な特図開始処理を、所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。この処理においては、まず、遊技演出(図柄変動または特別遊技)の実行中であるか否かを判定し(S210)、遊技演出実行中であるときは(S210:YES)、今回の処理を終了する。一方、遊技演出実行中でないときは(S210:NO)、RAM内の所定の記憶領域に始動保留情報が記憶されているか否かを判定する(S220)。始動保留情報が記憶されていない場合は(S220:NO)、デモ演出実行中か否かを判定し(S230)、デモ演出実行中であるならば処理を終了し(S230:YES)、デモ演出実行中でない場合は(S230:NO)、デモ演出開始を演出制御基板320に対して指令する(S240)。
【0072】
始動保留情報の記憶がある場合は(S220:YES)、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報であるか否かを判定する(S250)。特図1始動保留情報である場合は(S250:YES)、特図1記憶数N1をデクリメントし(S260)、記憶順の一番早い始動保留情報(乱数1〜乱数4)を読み出す(S270)。これにより、RAM内の記憶領域における始動保留情報の記憶順が更新され、特図表示器TKZや液晶表示装置LCDを介して実施されている保留表示も更新される。
【0073】
こうして読み出した特図1始動保留情報中の乱数1が、主制御基板310のROMに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する(S310)。この大当たり判定値は、非確変の時(低確率の時)の大当り確率と、確変状態の時(高確率の時)の大当り確率とが、予め設定されている。
【0074】
大当り判定の判定結果が肯定の場合には(S310:YES)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(S320)。そして、主制御基板310は、乱数2の値に基づき、特図表示器TKZに確定停止表示させる「大当り図柄」を決定する(S330)。ここで、乱数2の値には、特図1始動保留情報に対する当たり種別の振り分け率に対応して大当り図柄が対応付けられている。従って、主制御基板310は、S330の処理においては、読み出した乱数2の値に対応付けられた大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、乱数4の値に基づいて複数個の「大当り演出用の変動パターン(変動時間)」の中から1つの変動パターン(変動時間)を決定する(S340)。
【0075】
一方、S310の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、主制御基板310は、S270で読み出した特図1始動保留情報中の乱数3に基づいてリーチ演出を実行させるか否かを判定する(S350)。本実施例では、主制御基板310は、乱数3の値が、ROMに記憶してあるリーチ演出実行判定値と一致するか否かによりS315の判定を行う。S350の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、主制御基板310は、特図表示器TKZに確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定し(S335)、乱数4の値に基づいて複数個の「はずれリーチ演出用の変動パターン(変動時間)」の中から1つの変動パターン(変動時間)を決定する(S345)。
【0076】
また、S350におけるリーチ判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、主制御基板310は、特図表示器TKZに確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定する(S338)。次に、主制御基板310は、乱数4の値に基づいて複数個の「はずれ演出用の変動パターン(変動時間)」の中から1つの変動パターン(変動時間)を決定する(S348)。
【0077】
こうして変動パターン(変動時間)および最終停止図柄を決定した主制御基板310は、演出制御基板320に対し、所定の信号を所定のタイミングで出力する(S360)。具体的には、主制御基板310は、変動パターン及び飾り図柄変動開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、主制御基板310は、特図変動表示を開始させるように特図表示器TKZを制御する。また、主制御基板310は、最終停止図柄となる特別図柄を指示するための特図指定コマンドを出力する。こうして、主制御基板310は、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理において、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている変動時間に対応する図柄変動を行った後に、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器TKZの表示内容を制御する。また、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、演出制御基板320に対して飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
【0078】
これに対し、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報でない場合は(S250:NO)、特図2始動保留情報であるか否かを判定する(S255)。特図2始動保留情報である場合は(S255:YES)、特図2記憶数N2をデクリメントし(S265)、記憶順の一番早い始動保留情報を読み出す(S275)。その後は、特図2変動表示用処理(S400)を実行する。S400の特図2変動表示用処理は、S310〜S360と同様に構成されている。なお、S330に対応するステップでの乱数2に基づく大当たり種別の振り分け確率は、特図1始動保留情報よりも遊技者に有利な設定となっている。
【0079】
この特図開始処理においては、記憶順の早いものから順番に記憶を消化していく。ここで、本実施例のパチンコ機Pは、通常遊技状態においては「普通図柄当選確率≒0」と設定され、大当たりとなったときの大当たり図柄の振り分けにより、特別遊技終了後に確変や時短が付与された場合には「普通図柄当選確率≒0」へと変更される。
【0080】
この結果、通常遊技状態において右打ちをしても特図2始動保留情報を取得することが困難であることから、遊技者は左打ちで遊技を行い、特図1始動保留情報を蓄積しながら遊技を実行する。この結果、通常遊技状態においては、特図1始動保留情報が記憶順に従って読み出されて判定等が実行される態様で特図開始処理が進行する。
【0081】
一方、特図判定が大当たりとなり、大当たりに伴う特別遊技終了後の遊技状態について確変や時短が付与された場合は、いわゆる電チューサポートを利用して特図2始動保留情報を蓄積し易い状態となる。本実施例のパチンコ機Pは、大当たり中の特別遊技は右打ちすることによって大入賞口15に入賞させ易い状態となり、液晶表示装置LCD等に右打ち示唆のナビゲーション表示を実行する。この右打ちナビゲーション表示に従って、特別遊技の実行中は、遊技者は右打ちで遊技する。そして、確変や時短が付与された場合は、特別遊技終了後も右打ちを示唆するナビゲーション表示に従って、遊技者は右打ちを続行することにより特図2始動保留情報を蓄積しながら有利に遊技を実行することができる。この結果、確変や時短が付与された遊技状態においては、特別遊技の実行直前に保留されていた特図1始動保留情報が最初に消化された後、特図2始動保留情報が記憶順に従って読み出されて判定等が実行される態様で特図開始処理が進行することとなる。
【0082】
なお、確変や時短が付与された遊技状態を開始したときは、特図2始動保留情報を優先して消化する様に構成することもできる。この場合は、通常遊技状態に戻ったとき、特図2始動保留情報が存在しなくなってから特図1始動保留情報が消化される態様で特図開始処理が進行することとなる。
【0083】
[8 演出制御基板による変動演出]
演出制御基板320による変動演出は、図11(A)に示す制御系統により、主制御基板310からの変動コマンドを受信することによって実行される。
【0084】
変動演出処理は、図11(B)のフローチャートに示す様に、特別遊技中でなく、デモ表示状態でもない状態ときに実行される(S410:NO,S420:NO)。
【0085】
変動コマンドを受信したら(S430:YES)、今回の表示演出に用いる飾り図柄変動演出データDKZと変動ゲーム中演出データDHとを決定する(S440)。
【0086】
ここで、本実施例においては、演出制御用ROMの演出データ記憶部320gには、各変動パターン(変動時間)に対して、それぞれ複数個の飾り図柄変動演出データDKZが記憶されている。S440の処理では、主制御基板310からの入力によって変動パターンが特定されたことにより、当該変動パターンについて選択し得る複数個のDKZの中から、今回の変動ゲーム中演出において使用する一つのDKZを抽選によって決定する。
【0087】
また、演出制御用ROMの演出データ記憶部320gには、各変動パターン(変動時間)に対して、それぞれ複数個の変動ゲーム中演出データDHが記憶されている。S940の処理では、主制御基板310からの入力によって変動パターンが特定されたことにより、当該変動パターンについて選択し得る複数個のDHの中から、今回の変動ゲーム中演出において使用する一つのDHを抽選によって決定する。
【0088】
こうして決定したDH,DKZに対応するデータを演出データ記憶部320gから読み出し(S450)、変動演出を開始する(S490)。
【0089】
変動ゲーム中演出データDHによる演出(S500)は、主制御基板310から全図柄停止コマンドを受信したときに(S510:YES)、飾り図柄変動演出における確定図柄の停止を行って終了する(S520)。この飾り図柄変動表示における確定図柄停止のタイミングは、主制御基板310による特図表示器TKZへの特別図柄確定のタイミングと同期している。
【0090】
なお、特別遊技中であるときは(S410:YES)、変動ゲーム中演出データDHではなく、大当たり中演出データDVを読み出して(S550)、大当たり中演出ルーチンを実行する(S560)。また、デモ表示タイミングであるときは(S420:YES)、デモ中演出データDMを読み出し(S570)、デモ中演出ルーチンを実行する(S580)。
【0091】
[9 特別遊技中制御]
次に、特別遊技中の制御処理として、主制御基板310が実行する大入賞口開閉制御、及び演出制御基板320が実行する大当たり中演出制御について説明する。
【0092】
この大当たりラウンド制御は、図12(A)に示す制御系統により、主制御基板310による図12(B)に示す大入賞口開閉制御と、演出制御基板320による図12(C)に示す大当たり中演出制御とを実行する構成となっている。
【0093】
主制御基板310においては、図12(B)に示す様に、特別図柄抽選結果が大当たりとなって特別遊技の1ラウンド目を開始する際に(S610:YES)、ラウンド数Rを「1」に設定すると共に(S620)、大入賞口開閉用ソレノイドSOL7を「ON」にする(S630)。これによって、大入賞口15を閉じていた扉又は羽根が開き、遊技球が入賞可能な状態となる。
【0094】
続いて、主制御基板310は、所定時間が経過したか否か(S640)及び所定個数の入賞があったか否か(S650)が判定される。「所定時間経過」又は「所定個数入賞」の内のいずれかが成立したら(S640:YES、又はS650:YES)、大入賞口開閉用ソレノイドSOL7を「OFF」にすると共にラウンド数をインクリメントする(S660)。
【0095】
主制御基板310は、続いて、最終ラウンドが終了したか否かを判定し(S670)、最終ラウンドが終了するまではS630以下の制御処理を繰り返し(S670:NO)、最終ラウンドが終了したら本処理を終了する(S670:YES)。
【0096】
演出制御基板320においては、図12(C)に示す様に、大当たり種別に対応する特別遊技中演出データDVを決定し(S710)、オープニング演出を開始する(S720)。このオープニング演出は特別遊技の1ラウンド目の開始タイミングとなるまで続行される(S730:NO)。1ラウンド目の開始タイミングになると(S730:YES)、オープニング演出を終了すると共に、S710で読み出したDVに基づく特別遊技中演出を開始する(S740)。この特別遊技中演出は特別遊技の最終ラウンドの終了タイミングとなるまで続行される(S750:NO)。最終ラウンドの終了タイミングになると(S750:YES)、エンディング演出を開始する(S760)。このエンディング演出は時間によって実行期間が定められている。このため、所定時間が経過したとき(S770:YES)、エンディング演出を終了する(S780)。
【0097】
[10 音量・光量調節]
次に、演出制御基板320とタッチ制御コンピュータ150とによって実行する音量・光量調節について説明する。この音量・光量調節は、図13(A)に示す制御系統により、遊技者が、飾り板Kの検出可能範囲AREA01に対して図6を用いて説明した様なタッチ操作を行うことにより、タッチ制御コンピュータ150が演出制御基板320に対して音量設定値SVOL、光量設定値LVOLを送信することによってなされる。
【0098】
図6(A),(B)に示した様に、飾り板Kの検出可能範囲に重ねて選択ボタンBTN01〜BTN03を表示した状態において、図6(B)に示した様に、遊技者が音量ボタンBTN01にタッチすると、タッチ制御コンピュータ150は、図13(B)のフローチャートに示す様に、音量調節ルーチンを開始し、現在の音量設定値SVOLを読み出すと共に(S810)、図6(C)に示した様な音量調節バーSVOL−BARを表示する(S820)。音量調節バーSVOL−BARは、図6(C)に示した様に、S710で読み出した現在の音量設定値に対応する範囲のバーを塗りつぶした発光態様とする。
【0099】
タッチ制御コンピュータ150は、その後、検出可能範囲AREA01内におけるタッチ操作による音量アップに対応する操作が行われたか否かを判定し(S830)、音量アップの操作が行われた場合は(S830:YES)、音量設定値SVOLをインクリメントする(S840)。タッチ制御コンピュータ150は、また、検出可能範囲AREA01内におけるタッチ操作による音量ダウンの操作が行われたか否かを判定し(S850)、ダウン操作が行われた場合は(S850:YES)、音量設定値SVOLをデクリメントする(S860)。なお、S840,S860の処理においては、飾り板Kを介して発光表示した音量調節バーSVOL−BARにおて塗りつぶしの態様で発光させる範囲を変更することにより、遊技者に対して音量レベルの変更を視覚的に認識させる。
【0100】
タッチ制御コンピュータ150による音量調節処理は、戻るボタンBTN03にタッチ操作がなされるまで続行され(S870:NO→S830)、戻るボタンBTN03に対するタッチ操作がなされときの音量設定値SVOLを記憶すると共に、演出制御基板320へと送信して処理を終了する(S870:YES→S880)。
【0101】
一方、光量ボタンBTN02に対してタッチ操作がなされたときは、タッチ制御コンピュータ150は、図13(C)のフローチャートに示す様に、光量調節ルーチンを開始し、現在の光量設定値LVOLを読み出すと共に(S910)、音量調節バーと同様の光量調節バーを表示する(S920)。光量調節バーにおいても、S910で読み出した現在の光量設定値に対応する範囲のバーを塗りつぶした発光態様とする。
【0102】
タッチ制御コンピュータ150は、その後、検出可能範囲AREA01内におけるタッチ操作による音量アップに対応する操作が行われたか否かを判定し(S930)、光量アップの操作が行われた場合は(S930:YES)、光量設定値LVOLをインクリメントする(S840)。タッチ制御コンピュータ150は、また、検出可能範囲AREA01内におけるタッチ操作による光量ダウンの操作が行われたか否かを判定し(S950)、ダウン操作が行われた場合は(S950:YES)、光量設定値LVOLをデクリメントする(S960)。なお、S940,S960の処理においては、飾り板Kを介して発光表示した光量調節バーにおいて塗りつぶしの態様で発光させる範囲を変更することにより、遊技者に対して光量レベルの変更を視覚的に認識させる。
【0103】
タッチ制御コンピュータ150による光量調節処理は、戻るボタンBTN03にタッチ操作がなされるまで続行され(S970:NO→S930)、戻るボタンBTN03に対するタッチ操作がなされときの光量設定値LVOLを記憶すると共に、演出制御基板320へと送信して処理を終了する(S970:YES→S980)。
【0104】
こうして演出制御基板320へと送信された音量調節及び光量調節の結果(SVOL,LVOL)は、音量増幅回路435及び光量増幅回路425に対して入力され、これらの回路における増幅率が設定・調節される。
【0105】
[11 実施例1の構成・作用・効果]
実施例1のパチンコ機Pは、図柄の変動表示が可能であって所定の抽選に当選したことを契機に特典が得られる様に構成[主制御基板による特図開始処理、大入賞口開閉処理]された遊技機において、演出装置[液晶表示装置LCD、スピーカSP、LED基板等]を用いて所定の演出を実行する演出制御手段[演出制御基板320]と、遊技者による操作が可能な操作部材と、該操作部材に対する操作内容に応じて前記演出装置を用いた演出に対して変化を与える演出変化手段[例えば音量増幅回路435による音量調節を実行する演出制御基板320]と、を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする。
(1A)前記操作部材[飾り板Kの正面中央の領域]は、所定の検出可能範囲[AREA01]内における遊技者のタッチ操作を検出可能なタッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]と、前記タッチ検出手段が検出した遊技者のタッチ操作に対応する演算処理を行うタッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]と、を備えていること。
(1B)前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]の検出可能範囲[AREA01]に対して少なくとも一部が重なる様に設置された表示手段[発光型表示ユニット120]を備え、前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、前記演算処理として、前記表示手段[発光型表示ユニット120]によって前記タッチ操作に対応する内容の表示を実行する手段として構成されていること。
(1C)前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、前記演算処理の結果に基づいて、前記表示手段に対し、前記検出可能範囲[AREA01]と重なる様に、遊技者が所望の操作をする際のタッチの目安となり得るタッチ目安[選択ボタンBTN01〜BTN03、音量調節バーSVOL−BAR]を表示させるタッチ目安表示手段[例えば、音量調節ルーチンのS820]と、前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]が前記タッチ目安[例えば、音量調節バーSVOL−BAR]に対するタッチ操作を検出したときは、当該タッチ操作の内容を演算処理によって特定し、前記演出変化手段[演出制御基板320]に対して通知する操作内容通知手段[S880,S980の処理]と、を備えていること。
(1D)前記演出変化手段[演出制御基板320]は、前記通知されたタッチ操作の内容に応じて前記変化を与える手段[光量増幅回路425,音量増幅回路435への増幅率の設定処理の実施]として構成されていること。
【0106】
本実施例のパチンコ機Pによれば、所定の検出可能範囲[AREA01]を有するタッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]と、タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]の検出可能範囲[AREA]に対して少なくとも一部が重なる様に設置された表示手段[発光表示ユニット120]とを備えている。遊技者が検出可能範囲[AREA01]内でタッチ操作をすると、タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]がこれを検出し、この検出結果に基づいてタッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]が遊技者のタッチ操作に対応する演算処理を実行する。タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、この演算処理の結果に基づいて、表示手段[発光表示ユニット120]に対し、検出可能範囲[AREA01]と重なる様にタッチ目安[選択ボタンBTN01〜BTN03]を表示させる。このタッチ目安[選択ボタンBTN01等]に対して遊技者がタッチ操作をするとき、タッチ目安[BTN01〜BTN03]は検出可能範囲[AREA01]に重なる様に表示されているから、遊技者は先程タッチ操作を行った操作部材[飾り板Kの検出可能範囲AREA01]の辺りから視線を動かすことなくタッチ目安[BTN01等]を視認することができる。また、タッチ目安[例えば、SVOL−BAR]は検出可能範囲[AREA01]に重なる様に表示されるから、タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]は、タッチ目安[SVOL−BAR]に対する遊技者のタッチ操作を検出することができる。タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]がタッチ目安[SVOL−BAR]に対するタッチ操作を検出すると、タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、再び演算処理[音量調節ルーチン、光量調節ルーチン]を行ってタッチ操作の内容を特定し、操作内容通知手段[S880,S890]を作動させて演出変化手段[演出制御基板320]に対して当該タッチ操作の内容を通知する。演出変化手段[演出制御基板320]は、こうして通知されたタッチ操作の内容に応じて、演出手段[演出制御基板320]が演出装置[スピーカSP、LED基板]を用いて実行する演出に対して変化を与える。上述の様に、遊技者は、この間、操作部材の辺り[飾り板Kの検出可能範囲AREA01]から視線を動かすことなく、演出に所望の変化を与えるための操作を実行することができる。
【0107】
本実施例のパチンコ機Pは、(1A)〜(1D)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(2)前記演出変化手段[光量増幅回路425,音量増幅回路435]は、前記操作部材[タッチ検出ユニット110]の操作内容に応じて前記演出装置[演出制御基板320]が実行する演出における音量又は光量を調整する手段として構成され、前記タッチ目安表示手段[発光表示ユニット120]は、前記検出可能範囲[AREA01]と重なる様に、音量又は光量の調整量をタッチ操作によって指定可能とするためのタッチ目安[SVOL−BAR]を前記表示手段[発光表示ユニット120]に表示させる手段として構成されていること。
【0108】
従来は、遊技者が音量や光量を調整しようとするときは、液晶表示装置の画面を見ながらカーソルキーによって画面上に表示したスケールのハイライト位置を移動させるといった操作をしなければならなかったが、本実施例によれば、上述の様に、タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]の検出可能範囲[AREA01]内に音量調整又は光量調整のためのスケールやスライダーといったタッチ目安[SVOL−BAR]を表示し、カーソル移動ではなく、スケール中の所望の位置に対する直接的なタッチ操作やスライダーをスライドさせるタッチ操作をすることにより、操作部材[飾り板Kの正面中央]から視線を移動させることなく所望の音量や光量に調整することができる。また、従来技術では、カーソル移動やスライダ移動をするために何度もカーソルキーを押下する必要があったのに対し、本実施例によれば、遊技者は直感的に所望の音量や光量への調整を行うことができる。
【0109】
本実施例のパチンコ機Pは、(1A)〜(1D)及び(2)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(3)前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]が所定のタッチ操作を検出したときに、前記タッチ目安表示手段[発光表示ユニット120]を作動させる手段として構成されていること。
【0110】
かかる構成をも備えたことにより、タッチ目安[BTN01等]は遊技者が所望の変化を与えたいときに表示されるから、タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]の検出可能範囲[AREA01]が限られていたとしても、タッチ目安を切り換えることによって、遊技者が所望する様々な操作に対応する様々なタッチ目安を発生させることができ、遊技機設計上の制約を解消し、より多くの遊技者参加型のカスタマイズ等を実現することができる。
【0111】
本実施例のパチンコ機Pは、(1A)〜(1D)、(2)及び(3)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(4)前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]は、前記検出可能範囲[AREA01]内においてマトリクス状に配列したキー群[EX,EY]と、前記キー群としてマトリクス状に配列された各キーの中で静電容量に所定の変化が生じたと検出されたキーをタッチ操作のなされたキーとして特定するキー特定手段[互いに絶縁された立体構造の配線構造]と、該キー特定手段によって特定したキーを遊技者によるタッチ操作がなされたキーとして前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]に対して通知するキー通知手段[フレキシブルプリント回路基板(FPC)140A]とを備え、前記タッチ応答手段は、前記表示手段[発光表示ユニット120]に表示させたタッチ目安[BTN01等]の表示位置と前記キー通知手段から通知されたキーとの対応関係とに基づいて遊技者によるタッチ操作の内容を特定する手段として構成されていること。
【0112】
かかる構成をも備えたことにより、検出可能範囲[AREA01]内にマトリクス状に配列されたキー群[EX,EY]により、検出可能範囲に多数の検出位置を形成することができる。そして、これら多数の検出位置に配置されたキーに対して遊技者がタッチ操作を行ったときに生じる静電容量の変化からタッチ操作のなされたキーをキー特定手段[タッチ検出ユニット110]が特定し、キー通知手段[フレキシブルプリント回路基板(FPC)140A]がタッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]に通知する。タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、キー通知手段[フレキシブルプリント回路基板(FPC)140A]から通知されたキー、即ち、マトリクス状に配列されたキー群中の特定のキーに基づいて直ちにタッチ操作の内容を特定するのではなく、それ自身が目安表示手段[発光表示ユニット120]に表示させたタッチ目安[BTN01等]の表示位置との対応関係に基づいてタッチ操作の内容を特定する。この結果、タッチ目安がマトリクス状に分割された検出可能範囲[AREA01]のどこに表示されているか、あるいは、マトリクス状に分割された検出可能範囲[AREA01]にどの様なタッチ目安を表示させているかに応じたタッチ操作の特定が可能となる。これにより、所定のタッチ操作がなされたときにタッチ目安を表示させる手段をも備える場合の様々なタッチ目安の切り換え表示と相俟って、遊技機設計上の自由度を大幅に増大させることができる。
【0113】
本実施例のパチンコ機Pは、(1A)〜(1D)、(2)、(3)及び(4)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(5)前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]が透明なシート状のタッチパネルで構成され、前記表示手段[発光表示ユニット120]が前記タッチパネルの裏面に重ね合わす様に設置された発光型表示手段[タッチセンサ付き有機EL表示装置]によって構成されていること。
【0114】
かかる構成をも備えることにより、例えば、遊技機の光透過性を有する装飾部材[飾り板K,セルシートJ]の内側にタッチ検出手段[タッチセンサ付き発光型表示装置100]を設置して装飾部材[飾り板K,セルシートJ]を通してタッチ目安を表示することにより、タッチ検出手段の耐久性を高めることができる。また、装飾部材自体に新たな装飾性を発揮させることもでき、遊技者に対してより新鮮な印象の遊技機を提供することができる。なお、タッチパネルも発光型表示手段もシート状とすることにより、これらを湾曲させた状態に設置することも可能となる。
【0115】
実施例1のパチンコ機Pは、さらに、図柄の変動表示が可能であって所定の抽選に当選したことを契機に特典が得られる様に構成[主制御基板による特図開始処理、大入賞口開閉処理]された遊技機において、遊技者による操作が可能な操作部材を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする。
(11A)前記操作部材[飾り板Kの正面中央の領域]は、所定の検出可能範囲[AREA01]内における遊技者のタッチ操作を検出可能なタッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]と、前記タッチ検出手段[が検出した遊技者のタッチ操作に対応する演算処理を行うタッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]と、を備えていること。
(11B)前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]は遊技機の装飾部材[飾り板K]の内側に備えられ、該装飾部材の外側から前記検出可能範囲に対してなされたタッチ操作を検出可能な手段として構成されていること。
【0116】
本実施例のパチンコ機Pによれば、タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]を遊技機の装飾部材[飾り板K、セルシートJ]の内側に備え、装飾部材の外側から検出可能範囲[AREA01]に対してなされたタッチ操作を検出可能に構成したから、タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]の耐久性を向上させると共に、装飾性を損なうことがない。タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]の耐久性を向上させることは、遊技者の操作性向上に寄与し、装飾性を損なわないことは、遊技機設計上の制約にならない様にタッチ検出手段を設置可能とする。
【0117】
本実施例のパチンコ機Pは、(11A)、(11B)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(12)前記装飾部材[飾り板K,セルシートJ]が光透過性を有し、該装飾部材の内側に発光表示を行う発光型表示手段[発光表示ユニット120]を設置し、前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、前記演算処理として、前記発光型表示手段[発光表示ユニット120]による発光表示によって前記タッチ操作に対応する内容の表示[BTN01等]を前記装飾部材を透過させる様に表示する手段として構成されていること。
【0118】
かかる構成をも備えたから、装飾部材[飾り板K,セルシートJ]の内側から光を透過させる様にしてタッチ操作に対応する内容の表示を行うことができるから、遊技機の装飾性を損なうことなく、逆に、変動表示画面などではない装飾部材を介して遊技者のタッチ操作に対応する透過型の発光表示を行うことによる斬新な装飾性を実現することができる。
【0119】
本実施例のパチンコ機Pは、(11A)、(11B)及び(12)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(13)前記発光型表示手段[発光表示ユニット120]を前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]の検出可能範囲[AREA01]に対して少なくとも一部が重なる様に設置し、前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、前記発光型表示手段[発光表示ユニット120]に対して、前記検出可能範囲[AREA01]と重なる様に、遊技者が所望の操作を指定する際のタッチ操作の目安となり得るタッチ目安[BTN01、SVOL−BAR等]を発光表示させるタッチ目安表示手段[例えば、音量調節ルーチンのS820]と、前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]が前記タッチ目安[例えば、音量調節バーSVOL−BAR]に対するタッチ操作を検出したときは、当該タッチ操作がなされたタッチ目安との対応関係から遊技者による操作の指定の内容を特定する操作指定内容特定手段[例えば、音量調節ルーチンのS830〜S870]と、を備えていること。
【0120】
本実施例のパチンコ機Pは、(11A)、(11B)、(12)及び(13)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(14)前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、前記タッチ検出手段が所定のタッチ操作を検出したときに、前記発光型表示手段[発光表示ユニット120]によるタッチ目安[BTN01等]の表示を開始させる手段として構成されていること。
【0121】
本実施例のパチンコ機Pは、(11A)、(11B)、(12)、(13)及び(14)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(15)前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]は、前記タッチ目安の表示を開始した後に所定の条件が成立した場合は、当該表示したタッチ目安を非表示とする手段[戻るボタンBTN03タッチによる発光表示の終了]として構成されていること。
【0122】
本実施例のパチンコ機Pは、(11A)、(11B)、(12)、(13)、(14)及び(15)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(16)前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]は、前記検出可能範囲[AREA01]内においてマトリクス状に配列したキー群[EX,EY]と、前記キー群としてマトリクス状に配列された各キーの中で静電容量に所定の変化が生じたと検出されたキーをタッチ操作のなされたキーとして特定するキー特定手段[互いに絶縁された立体構造の配線構造]と、該キー特定手段によって特定したキーを遊技者によるタッチ操作がなされたキーとして前記タッチ応答手段[タッチ制御コンピュータ150]に対して通知するキー通知手段[フレキシブルプリント回路基板(FPC)140A]とを備え、前記タッチ応答手段は、前記発光型表示手段[発光表示ユニット120]に表示させたタッチ目安[BTN01等]の表示位置と前記キー通知手段から通知されたキーとの対応関係とに基づいて遊技者によるタッチ操作の内容を特定する手段として構成されていること。
【0123】
本実施例のパチンコ機Pは、(11A)、(11B)、(12)、(13)、(14)、(15)及び(16)に加えて、さらに、以下の構成をも備えている。
(17)前記タッチ検出手段[タッチ検出ユニット110]が透明なシート状のタッチパネルで構成され、前記表示手段[発光表示ユニット120]が前記タッチパネルの裏面に重ね合わす様に設置されていること。
【実施例2】
【0124】
実施例2は、自己容量方式と相互容量方式で切り換えて使用することのできるタッチ検出ユニットを用いたものである。図14(A)に示す様に、タッチパネル用IC210とタッチパネル220とによってタッチ検出ユニット200が構成される。
【0125】
タッチ検出ユニット200は、実施例1のタッチ検出ユニット110と同様に自己容量方式のものであり、互いに交差する第1のタッチ電極群EXと第2のタッチ電極群EYとを備えている。
【0126】
タッチパネル用IC210は、第1の外部端子群TXと、第2の外部端子群TYと、第1の検出回路211と、電圧印加回路213と、第2の検出回路212と、IC全体の動作を制御する制御回路215とを備えている。外部端子群TXはタッチ電極群EXと、外部端子群TYはタッチ電極群EYと、それぞれ接続される。
【0127】
第1の検出回路211は、外部端子群TX,TYを介してタッチ電極群EX,EYと接続され、各タッチ電極の浮遊容量が、タッチ検出ユニット220がタッチされていない場合に比べて増加しているか否かを検出する。
【0128】
制御回路215は、第1の検出回路211の検出結果に基づいて、浮遊容量が増加したタッチ電極を特定する。そして、制御回路215は、第1のタッチ電極群EXと第2のタッチ電極群EYのうち、浮遊容量が増加したタッチ電極がそれぞれ1つである場合には、浮遊容量が増加したタッチ電極同士において交差する領域をタッチされた領域(タッチ座標)として特定する。
【0129】
これは、自己容量方式によるタッチ座標の特定方法で、たとえば、タッチ電極EX1(1)とタッチ電極EY1(1)の交点の近傍に人の指が接近した場合には、タッチ電極EX1の浮遊容量とタッチ電極EY1の浮遊容量とが増加し、制御回路215は、座標(X1,Y1)近傍でのタッチとして特定する。
【0130】
ここで、第1のタッチ電極群EX、第2のタッチ電極群EYにおいて、複数のタッチ電極の浮遊容量が増加する様なマルチタッチがなされた場合には、一意的にタッチされた座標を特定することができず、ゴーストと呼ばれる現象が生じる。
【0131】
本実施例においては、タッチパネル用IC210において、こうしたゴーストを排除するため、電圧印加回路213および第2の検出回路212が設けられている。そして、制御回路215によってマルチタッチ状態が判定されると、電圧印加回路213は、第1のタッチ電極群EXのうち浮遊容量が増加した各タッチ電極に電圧を順次印加する。たとえば、タッチ電極EX1,EX2,EY1,EY3の浮遊容量の増加が検出された場合、タッチ電極EX1,EX2の各々に電圧を順次印加する。
【0132】
第2の検出回路212は、電圧印加回路213によって電圧が印加されたときに、第2のタッチ電極群EYのうち浮遊容量の増加が検出されたタッチ電極の電圧の変化を検出する。制御回路215は、第2の検出回路212の検出結果に基づいてタッチされた座標を特定する。すなわち、本実施例では、制御回路215は、自己容量方式によってマルチタッチが検出された場合には、マルチタッチが検出されたタッチ電極に絞って相互容量方式によってタッチされた座標を特定する様に、検出方式の切り換えを実行する。
【0133】
この様に、自己容量方式によってマルチタッチが検出された場合には、マルチタッチが検出されたタッチ電極に絞って相互容量方式によってタッチされた座標を特定することにより、マルチタッチがなされた場合についても一意的にタッチされた座標を特定することができる。そして、相互容量方式によって全ての電極を判定する場合に比べて、消費電力を小さくすることができる。
【0134】
以上、発明を実施するための最良の形態としてのいくつかの実施例及び変形例を説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
【0135】
例えば、スロットマシンに本発明を適用することもできる。また、前枠の側部の装飾部材や上部の装飾部材の内側にタッチセンサ付き発光表示装置100を設置する様にしてもよい。また、例えば、飾り板Kの正面中央の上部にメーカーのロゴを発光表示させておき、このロゴに対して図6(A)に示した様な2本の指で開く様なタッチを行うとメニュー表示モードを起動し、遊技者が選択し得る各種メニューに対応する「メニューボタン群」を検出可能範囲AREA01内に発光表示する様にしたり、ボタン等ではなく、パスワードを入力するための「文字・数字キー」などをあげることが発光表示して、遊技者自身の過去の成績を表示させるといった演出変化を生じさせることもできる。また、「ボタン連打」や「ボタン長押し」といった演出のための「ボタン」を演出制御基板320からの指令に基づいて検出可能範囲AREA01に表示し、タッチ検出ユニット110で連打や長押しを検出して演出制御基板320へ入力する様にしてもよい。また、演出制御基板320以外に、例えば、ホールコンピュータからの信号をタッチ制御コンピュータ150に入力して新台導入予定などの各種案内を飾り板Kを透過する発光表示によって表示する様にしてもよい。
【0136】
さらに、実施例では、演出制御基板320と別体のものとしてタッチ制御コンピュータ150を備えたが、演出制御基板320側にタッチ検出や有機EL表示装置への発光指令といった演算処理を実行させる様にしてもよいし、逆に、タッチ制御コンピュータ150に演出制御基板320が実行すべき演算処理プログラム等をインストールして演出制御基板に代えても構わない。
【0137】
さらに、実施例1は自己容量方式、実施例2は基本は自己容量方式でゴースト排除の際に相互容量方式に切り換え得るタッチ検出ユニットを説明したが、常時、相互容量方式としたタッチ検出ユニットとしたり、自己容量方式のタッチ検出ユニットと相互容量方式のタッチ検出ユニットを領域を分けて設置する様にしても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は遊技機に利用することができる。
【符号の説明】
【0139】
7・・・始動入賞装置、10・・・遊技領域、15・・・大入賞口、18・・・普通入賞口、20・・・右打ち通路、27・・・第2始動入賞装置、30・・・センター役物、37・・・ゲート、100・・・タッチセンサ付き発光型表示装置、110・・・タッチ検出ユニット、111a・・・第1のシート、111b・・・第2のシート、112a,112b・・・電極、113a,113b・・・配線、114a,114b・・・配線、120・・・発光表示ユニット、121・・・第3のシート、122・・・有機EL素子、130・・・TFT基板、131・・・駆動回路、132・・・第1の接続端子、133・・・第2の接続端子、140A,140B・・・フレキシブルプリント回路基板(FPC)、150・・・タッチ制御コンピュータ、200・・・タッチ検出ユニット、210・・・タッチパネル用IC、211・・・第1の検出回路、212・・・第2の検出回路、213・・・電圧印加回路、215・・・制御回路、220・・・タッチパネル、310・・・主制御基板、320・・・演出制御基板、330・・・払出制御基板、340・・・発射制御基板、350・・・インタフェース基板、360・・・電源基板、370・・・演出表示制御基板、380・・・電源中継基板、390・・・球貸し操作基板、400・・・ホールコンピュータ、410・・・信号中継基板、420・・・ランプ制御基板、425・・・光量増幅回路、430・・・音声制御基板、435・・・音量増幅回路、510・・・モータ制御IC、520・・・ソレノイド制御IC。
A・・・外枠、B・・・中枠、C・・・遊技盤、D・・・前枠、E・・・上の球受け皿、F・・・下の球受け皿、G・・・発射装置、H・・・施錠装置、K・・・飾り板、J・・・木目調セルシート、LCD・・・液晶表示装置、P・・・パチンコ機、Q・・・貸し玉ボタン、R・・・カード取り出しボタン、SP・・・スピーカー、SW1・・・特図1スイッチ、SW2・・・特図2スイッチ、SW3・・・普図スイッチ、TKZ・・・特図表示器、U・・・上皿球排出ボタン。
AREA01・・・検出可能範囲、AREA02・・・表示可能範囲、BTN01〜BTN03・・・選択ボタン、EX・・・第1のタッチ電極群、EY・・・第2のタッチ電極群、SVOL−BAR・・・音量調節バー、TX・・・第1の外部端子群、TY・・・第2の外部端子群。
図1
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図14