【解決手段】遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域に遊技球を打ち出す発射装置とを有する弾球遊技機であって、遊技者から遊技領域における位置を指定する操作を受け付ける位置受付手段と、遊技者から発射装置の発射強度を調整する操作を受け付ける発射強度受付手段と、位置受付手段により遊技者から遊技領域における位置を指定する操作を受け付けた場合に、遊技者に指定された位置に対応付けられている発射装置の発射強度を決定する決定手段と、決定された発射強度とするための発射強度受付手段に対する操作量を示す情報を表示する手段と、を有することにより上記課題を解決する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明を実施するための形態は下記の実施形態に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲に属する様々な実施形態を採りうる。また、下記の実施形態では弾球遊技機をパチンコ機と呼ぶ。
[第1の実施形態]
<構成>
(パチンコ機の外観構成)
図1は本発明の一実施形態に係るパチンコ機の外観図である。
図1のパチンコ機10は、前面枠101の前面に前面ガラス枠102が左方向に回動可能に取り付けられている。前面ガラス枠102には、タッチパネル116とガラス板とがはめ込まれている。タッチパネル116は外側(遊技者側)にはめ込まれる。また、前面枠101の内側には、
図2に示す遊技盤103が設けられている。遊技盤103は、遊技領域が形成されている。遊技領域には複数釘により玉の落下経路が形成されている。また、遊技盤103は大当たり演出等を表示する映像表示装置(液晶パネル)104、遊技媒体としての遊技球が入賞する毎に大当たり抽せんを行う始動口105、大当たり発生時に開放する大入賞口106及び非入賞の遊技球を排出する排出口107などが設けられている。また、前面枠101の下部には
図1に示すように、遊技球の上受皿108及び下受皿109が設けられている。上受皿108には、例えば、玉貸し/返却ボタン110、十字操作キー111、操作ボタン(演出ボタン)112が設けられている。下部パネル113には、遊技球を発射するための操作ハンドル114が右方向に回動可能に取り付けられている。また、操作ハンドル114の周りには、遊技者に対して操作ハンドル114を捻る角度(回動操作量)を点灯により表示する操作ハンドルLED115が配置されている。
【0010】
タッチパネル116のタッチ面は複数のセルCに区分されている。各セルCは座標情報などの一意な情報により特定可能とする。例えばタッチパネル116は遊技者が触れた位置のセルCを検出し、検出したセルCの座標情報を出力する。例えばセルCの座標情報は左上を原点、横方向をX座標、縦方向をY座標とする座標により表される。タッチパネル116には容量結合方式や抵抗膜方式、超音波方式、赤外線方式などの公知の方式のものを採用できる。
【0011】
なお、タッチパネル116は遊技者が複数の位置を触れた場合に、遊技者が最初に触れた位置のセルCを検出してもよいし、遊技者が最後に触れた位置のセルCを検出してもよい。また、タッチパネル116は遊技者が複数の位置を触れた場合に、触れられている全てのセルCを検出し、検出した複数のセルCの中心付近にあるセルCを検出してもよい。
【0012】
また、
図1のパチンコ機10では前面ガラス枠102の全面にタッチパネル116がはめ込まれている例を示したが、例えば点線300に示す前面ガラス枠102の一部分(上部)にタッチパネル116がはめ込まれている構成であってもよい。これは、遊技盤103の上部の釘(例えば天釘)や、釘と釘との間(例えば天釘の左端と山釘の最上部)などを目標に遊技球の発射強度を調整する遊技者が多いと考えられるためである。前面ガラス枠102の一部分にタッチパネル116がはめ込まれている構成によれば、パチンコ機10はタッチパネル116を小さくできるため、タッチパネル116のコストの削減や、発射強度テーブルに必要な記憶容量を削減できる。また、
図1のパチンコ機10ではタッチパネル116のタッチ面が同じ大きさの複数のセルCに区分されている例を示したが、例えば点線310に示す異なる大きさのセルCが含まれるように区分されていてもよい。これは、遊技盤103において複数釘や風車などにより遊技球の落下経路が複雑に変化するため、上部よりも下部の方が、その位置に遊技球の到達する確率の高い発射強度の特定が難しいと考えられるためである。遊技盤103の下部ほどセルCを大きくしているパチンコ機10は、そのセルCに遊技球が到達する確率を高めることができる。
【0013】
本実施形態に係るパチンコ機10は、いわゆるデジタルパチンコ機(デジパチ機)である。遊技者により玉貸しボタンが押下されると、パチンコ機10は遊技球を上受皿108上に貸与する。遊技者による操作ハンドル114を捻る操作によって、パチンコ機10は貸与した遊技球を遊技盤103内(遊技盤103に形成された遊技領域)に打ち出す。打ち出した遊技球が始動口105に入賞すると、パチンコ機10内部では、大当たり抽せんが行われる。大当たり抽せんの結果に基づいてパチンコ機10は、映像表示装置104に表示している図柄を変動させる。大当たり抽せんに当選した場合、パチンコ機10は例えば停止図柄を揃えるなどして、大当たり状態を発生させる。
【0014】
(パチンコ機の制御系構成)
図3は、本発明の一実施形態に係るパチンコ機の制御系構成を示す図である。
図3に示したパチンコ機10は基板系として、主基板120及び周辺基板121を有している。
【0015】
主基板120は、メイン制御部としての機能を有するメイン制御基板である。主基板120は、CPU120aと、ROM120bと、RAM120cと、入出力部120dとを備えている。
図2の始動口105に遊技球が入賞したことを検知すると、主基板120は、大当たり抽せん、ならびに該大当たり抽せんに関する演出における尺および演出の大枠(どんな流れでどんな演出を行うか)の抽せんを行う。CPU120aは各種演算、パチンコ機10の制御等を行う。ROM120bはパチンコ機10の各種制御プログラムや遊技抽せん用の抽せんテーブル等を記憶する。
【0016】
また、本実施形態では、各セルCに対応する遊技盤103上の位置(遊技盤103に形成された遊技領域における位置)に遊技球が到達する確率の高い遊技球の発射強度を、セルCごとに対応付けた発射強度テーブルをROM120bに記憶させている。発射強度テーブルは、設計時の試射テストやシミュレーションにより得られた結果により予め作成されている。なお、各セルCに対応する遊技盤103上の位置とは、遊技者がタッチパネル116を透過して遊技盤103を見る場合に、各セルCを透過して見ることのできる遊技盤103上の位置であるものとする。遊技者はタッチパネル116を透過して見える遊技盤103上の位置を、タッチパネル116に触れることで簡単に指定できる。RAM120cは書き換え可能なメモリであって、プログラムの作業領域や一時的なデータの記憶領域として利用される。入出力部120dはボタンやスイッチ等からの入力、周辺基板121にコマンドを送出する等の出力を行う。主基板120は抽せん処理、周辺基板121への演出用のコマンドの送信や操作ハンドルLED115の点灯用のコマンドの送信、パチンコ機10に関する規則、規格等に基づいた動作を行うように構成されている。周辺基板121はサブ制御部としての機能を有するサブ制御基板である。周辺基板121は主基板120から受信した遊技に要するコマンドに応じて演出処理を実行する。すなわち、周辺基板121は、主基板120から取得した尺および演出の大枠に従って、具体的な演出を所定の演出テーブルを参照して抽せんにより決定する。また、周辺基板121は主基板120から受信した操作ハンドルLED115の点灯用のコマンドに従い、操作ハンドルLED115の点灯を制御する。
【0017】
周辺基板121は、CPU121aと、ROM121bと、RAM121cと、入出力部121dと、VDP(Video Display Processor)121eと、音源IC121fと、フラッシュメモリ121gとを備えている。CPU121aは演算や映像表示装置104等の制御を行う。ROM121bはCPU121a、映像表示装置104、照明装置125、スピーカ126及び操作ハンドルLED115の制御を行うプログラムを記憶する。また、ROM121bは点灯する操作ハンドルLED115を発射強度ごとに対応付けたLED点灯制御テーブルを記憶する。RAM121cは書き換え可能なメモリであって、プログラムの作業領域や一時的なデータの記憶領域として利用される。VDP121eは映像表示装置104の駆動を行う。音源IC121fはスピーカ126から音声や効果音を発生させる。フラッシュメモリ121gは不揮発性メモリの一例であって、遊技者により指定されたセルCに対応する発射強度を保存する。また、入出力部121dは主基板120からのコマンドの入力、映像表示装置104、照明装置125やスピーカ126、操作ハンドルLED115等への出力を行う。また、映像表示装置104、照明装置125及びスピーカ126によって様々な演出を行うための、画像データ等からなる演出データがROM121bに記憶されている。例えば周辺基板121は、主基板120から出力される信号により、演出内容を決定するための抽せんによる乱数を取得し、演出テーブルを参照して上記乱数に対応する演出内容を取得する。周辺基板121は取得した演出内容に基づいて映像表示装置104、照明装置125及びスピーカ126の駆動を行う。
【0018】
周辺基板121は演出の一環として映像表示装置104に演出内容と連動させて、遊技者に十字操作キー111の操作を促す表示や、操作ボタン112の操作を促す表示を行うようにしてもよい。なお、周辺基板121は、映像表示装置104、照明装置125及びスピーカ126により演出を行う演出部として機能する。例えば演出部は周辺基板121のCPU121aがROM121bに記憶されたプログラムを実行することで実現される。また、パチンコ機10は、入力デバイスとして、上受皿108部分に玉貸し/返却ボタン110、十字操作キー111、操作ボタン112を備える。メイン制御部としての主基板120は、これらの入力デバイスから、入力操作信号を、入出力部120dを介して取得する。例えば、遊技者が十字操作キー111を押下した場合には、十字操作キー111から主基板120に対し、入力操作信号として、十字操作キー111の上、下、左、又は右の何れか押下されたことを示す信号が送信される。また、遊技者が操作ボタン112を押下した場合には、操作ボタン112から主基板120に対し、入力操作信号として、操作ボタン112が押下されたことを示す信号が送信される。このように主基板120は、入力デバイスから入力操作信号を、入出力部120dを介して取得することで、遊技者が入力デバイスを押下したことを検知することができる。また、主基板120は十字操作キー111や操作ボタン112からの入力操作信号を受信すると、その入力操作信号を周辺基板121に送信できる。
【0019】
操作ハンドル114は、遊技盤103に遊技球を打ち出すための操作部である。操作ハンドル114は発射装置と接続されている。発射装置は、前面ガラス枠102内側の遊技盤103に向かって、上受皿108から供給される遊技球を打ち出す。遊技者は、操作ハンドル114を右方向に回転させるほど強い勢いで、発射装置に遊技球を打ち出させることができる。つまり、遊技者は操作ハンドル114を操作することで、発射装置から打ち出される遊技球の発射強度を調整できる。始動口スイッチ128は、始動口105に設けられ、打ち出された遊技球の始動口105への入賞を検知すると、始動口検知信号を主基板120に送信する。一方、主基板120は、始動口検知信号を受信すると、大当たり抽せんを行うとともに、周辺基板121に始動口検知信号を送信し、映像表示装置104に表示されている図柄を変動させる。大入賞口スイッチ129は、大入賞口106に設けられ、遊技球の大入賞口106への入賞を検知すると、大入賞口検知信号を主基板120に送信する。主基板120は大入賞口検知信号を受信すると、払出ユニット(図示せず)に所定数の遊技球の払い出しを実行させる。
【0020】
(パチンコ機の機能系構成)
本実施形態に係るパチンコ機10は操作ハンドルLED115の点灯を制御することにより、遊技者に対して操作ハンドル114を捻る角度(回動操作量)を操作ハンドルLED115の点灯により示すことを特徴としている。パチンコ機10は遊技者から遊技盤103上の位置の指定を受け付け、その位置に遊技球が到達する確率が高くなる操作ハンドル114の回動操作量を操作ハンドルLED115の点灯により遊技者に示す。遊技者は操作ハンドルLED115の点灯により示される回動操作量となるように操作ハンドル114を捻る角度を調整することで、指定した遊技盤103上の位置に遊技球を到達させる確率を上げることができる。以下では本実施形態に係るパチンコ機10の操作ハンドルLED115の点灯の制御について説明する。操作ハンドルLED115の点灯の制御に関わる機能系構成は例えば
図4に示すようになる。
【0021】
図4は、本発明の一実施形態に係るパチンコ機の機能系構成を示す図である。
図4に示したパチンコ機10は、発射強度読出部12、テーブル記憶部14、操作ハンドル操作量表示制御部16、操作ハンドルLED115、タッチパネル116を有している。なお、
図4は本実施形態に係るパチンコ機10の説明に不要な機能部についての図示を省略している。
図4に示した発射強度読出部12、テーブル記憶部14及び操作ハンドル操作量表示制御部16は例えばパチンコ機10を構成する主基板120のCPU120aがROM120bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。または、
図4に示した発射強度読出部12、テーブル記憶部14及び操作ハンドル操作量表示制御部16は例えばパチンコ機10を構成する周辺基板121のCPU121aがROM121bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、
図4に示した発射強度読出部12、テーブル記憶部14及び操作ハンドル操作量表示制御部16は「モジュール」や「ユニット」又は「回路」などに読み替えてもよい。例えば
図4に示した発射強度読出部12、テーブル記憶部14及び操作ハンドル操作量表示制御部16のうちの少なくとも1つをソフトウェア以外で実装するようにしてもよい。
【0022】
タッチパネル116は遊技者が触れた位置のセルCを検出し、検出したセルCの座標情報を発射強度読出部12に送信する。なお、座標情報は一例であって、遊技者が触れたセルCを特定可能な情報であれば、識別番号などの他の情報であってもよい。座標情報を受信した発射強度読出部12は、受信した座標情報と、テーブル記憶部14に保存されている[表1]の発射強度テーブルとを照合し、受信した座標情報に対応付けられている発射強度を読み出す。[表1]の発射強度テーブルは各セルCを特定可能な座標情報ごとに、各セルCに対応する遊技盤103上の位置に遊技球が到達する確率の高い遊技球の発射強度を対応付けて保存している。このように、発射強度読出部12は遊技者が触れたセルCに対応する遊技盤103上の位置に遊技球が到達する可能性の高い発射強度を、発射強度テーブル1000から読み出すことができる。発射強度読出部12は発射強度テーブル1000から読み出した発射強度を示す発射強度情報を操作ハンドル操作量表示制御部16に送信する。
【0024】
操作ハンドル操作量表示制御部16は、発射強度読出部12から受信した発射強度情報と、テーブル記憶部14に保存されている後述のLED点灯制御テーブルとを照合し、受信した発射強度と対応付けられている点灯LED情報を読み出す。点灯LED情報は操作ハンドルLED115のLEDの点灯により、操作ハンドル114を捻る角度を遊技者に示す情報ための情報である。このように、点灯LED情報は操作ハンドルLED115に点灯させるLEDを発射強度ごとに示す情報である。操作ハンドル操作量表示制御部16はLED点灯制御テーブルから読み出した点灯LED情報に基づき、操作ハンドルLED115のLEDの点灯を制御する制御信号を操作ハンドルLED115に送信する。操作ハンドルLED115は受信した制御信号に基づき、操作ハンドル114を捻る角度を遊技者に示すように、操作ハンドルLED115のLEDの点灯を制御する。
【0025】
遊技者に対して操作ハンドル114を捻る角度を示す操作ハンドルLED115の点灯方法は、様々あるが、例えば一つのLEDの点灯により操作ハンドル114を捻る角度を表示できる。例えば遊技者は点灯している一つのLEDの位置と、操作ハンドル114の所定位置(印や形状により識別される位置)とが合うように操作ハンドル114を捻ることで、指定した遊技盤103上の位置に到達する確率の高い発射強度で遊技球を打ち出すことができる。
【0026】
<制御処理>
(操作ハンドルLED制御処理)
図5は本発明の一実施形態に係る操作ハンドルLED制御処理を示すフローチャートである。本実施形態に係るパチンコ機10のタッチパネル116は遊技者によりセルCが触れられるまでステップS11の処理を繰り返す。遊技者によりセルCが触れられると、タッチパネル116は遊技者が触れたセルCの座標情報を発射強度読出部12に送信する。座標情報を受信した発射強度読出部12はステップS12に進み、タッチパネル116から受信した座標情報と、テーブル記憶部14に保存されている[表1]の発射強度テーブルとを照合し、受信した座標情報に対応付けられている発射強度を読み出す。発射強度読出部12は発射強度テーブルから読み出した発射強度を示す発射強度情報を操作ハンドル操作量表示制御部16に送信する。ステップS13に進み、操作ハンドル操作量表示制御部16は、発射強度読出部12から受信した発射強度情報と、テーブル記憶部14に保存されている例えば[表2]のLED点灯制御テーブルとを照合し、受信した発射強度と対応付けられている点灯LED情報を読み出す。
【0028】
例えば[表2]に示すLED点灯制御テーブルは発射強度ごとに
図6に示す操作ハンドルLED115のLED115a〜115jから一つのLEDが対応付けられている。
図6は本発明の一実施形態に係る操作ハンドル操作量表示制御処理を示す説明図である。[表2]に示した発射強度は数が大きくなるほど、強い発射強度で遊技球が遊技盤103に打ち出される例を示している。操作ハンドル操作量表示制御部16は、例えば発射強度読出部12から受信した発射強度が「5」である場合、[表2]のLED点灯制御テーブル1100から点灯LED情報「115e」を読み出す。
【0029】
操作ハンドル操作量表示制御部16はLED点灯制御テーブルから読み出した点灯LED情報「115e」に基づき、操作ハンドルLED115のLED115eを点灯させる制御信号を操作ハンドルLED115に送信する。操作ハンドルLED115は受信した制御信号に基づいて
図6に示すようにLED115eを点灯し、操作ハンドル114を捻る角度を遊技者に示す。なお、ステップS13の処理のあと、タッチパネル116はステップS11の処理に戻る。
【0030】
例えば遊技者は点灯しているLED115eの位置と、操作ハンドル114の印200の位置とが合うように操作ハンドル114を捻ることで、指定した遊技盤103上の位置に到達する確率の高い発射強度「5」で遊技球を打ち出すことができる。なお、
図6では発射強度に対して一つの点灯LED情報を対応付ける例を示したが、発射強度に対して一つ以上の点灯LED情報を対応付けるようにしてもよい。発射強度に対して一つ以上の点灯LED情報を対応付ける場合は、例えば[表3]に示すように、発射強度が強くなるほど多くのLEDを点灯させるようにしてもよい。例えば発射強度読出部12から受信した発射強度が「5」である場合はLED115a〜115eが点灯する。発射強度が強くなるほど多くのLEDを点灯させることによっても、本実施形態に係るパチンコ機10は遊技者に対して操作ハンドル114を捻る角度を直感的に示すことができる。例えば発射強度が強くなるほど多くのLEDを点灯させる場合、パチンコ機10はLED115a〜115eを順番に点灯して、点灯しているLEDの数を増やしていくことで、操作ハンドル114を捻る操作及び角度を遊技者にイメージさせることができる。
【0032】
さらに、[表1]の発射強度テーブルは各セルCを特定可能な座標ごとに遊技球が到達する確率の高い遊技球の発射強度を一つ対応付けて保存する例を示したが、複数の発射強度を対応付けて保存するようにしてもよい。この場合、操作ハンドル操作量表示制御部16は例えば発射強度読出部12から複数の発射強度を受信し、[表2]のLED点灯制御テーブルから複数の点灯LED情報を読み出す。
【0033】
操作ハンドル操作量表示制御部16はLED点灯制御テーブルから読み出した複数の点灯LED情報に基づき、操作ハンドルLED115の複数のLED115を点灯させる制御信号を操作ハンドルLED115に送信する。操作ハンドルLED115は受信した制御信号に基づいて複数のLEDを点灯し、操作ハンドル114を捻る複数の角度を遊技者に示すことができる。なお、複数の発射強度を対応付けて保存する発射強度テーブルは例えば遊技球が到達する確率を発射強度ごとに保存していてもよい。遊技球が到達する確率を発射強度ごとに保存している発射強度テーブルを利用する場合、操作ハンドル操作量表示制御部16は遊技球が到達する確率により点灯させるLEDの色を変化させたり、遊技球が到達する確率により順位付けして点灯させるLEDの色を変化させたりするようにしてもよい。さらに、
図1のパチンコ機10では操作ハンドルLED115により操作ハンドル114を捻る角度(回動操作量)を示したが、LEDに限定するものではなく、例えば液晶など、操作ハンドル114を捻る角度を遊技者に示せるものであれば適用可能である。
【0034】
<まとめ>
本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球を到達させたい遊技盤103上の場所に対応するタッチパネル116に触れることで、遊技者は、その場所に高い確率で遊技球を到達させる操作ハンドル114の捻り角度を容易に知ることができる。したがって、遊技者は操作ハンドル114を自分で操作し、指定した遊技盤103上の場所に到達する確率の高い発射強度で遊技球を打ち出すことができる。また、最初の1発目から自分の打ち出したい場所へと打つことが可能となり、従来のように、実際に遊技球を打ち出しながら操作ハンドル114の回転角度を調整する場合に発生していた無駄玉を減らすことができる。また、パチンコ初心者にとっても分かりやすいため、例えば始動口105などに到達する確率の高い発射強度の調整が容易となる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、新規の遊技者を増やす役割の一旦となることもできる。さらに、上級者にとっては、遊技球を到達させたい遊技盤103上の場所に高い確率で遊技球を到達させる操作ハンドル114の捻り角度を、新たに知る可能性もある。このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者が行う遊技球の発射強度の調整を支援することが可能である。
【0035】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。タッチパネル116は特許請求の範囲に記載した位置受付手段の一例である。操作ハンドル114は発射強度受付手段の一例である。発射強度読出部12は読み出す手段の一例である。操作ハンドル操作量表示制御部16及び操作ハンドルLED115は表示する手段の一例である。