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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-222235(P2017-222235A)
(43)【公開日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】画像表示装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/00 20060101AFI20171124BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20171124BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20171124BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20171124BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20171124BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20171124BHJP
【FI】
   B60K35/00 Z
   B60K35/00 A
   G09G5/00 510V
   G09G5/36 520L
   G09G5/00 530M
   G09G5/36 520P
   B60R11/02 C
   H04N5/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-117924(P2016-117924)
(22)【出願日】2016年6月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 剛生
(72)【発明者】
【氏名】竹下 浩平
【テーマコード(参考)】
3D020
3D344
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BB01
3D020BC03
3D020BD05
3D344AA21
3D344AA26
3D344AA27
3D344AB01
3D344AC25
3D344AD02
3D344AD13
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA13
5C058EA26
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA04
5C182AA05
5C182AB26
5C182AC03
5C182BA14
5C182BB02
5C182BB04
5C182BB05
5C182BB11
5C182BB12
5C182BB14
5C182CB42
5C182CB44
5C182CB54
5C182DA04
5C182DA05
5C182DA06
(57)【要約】
【課題】特別仕様の大型の表示装置を用いたり、複数の表示装置間の不連続部位を生じさせることなく、広い範囲の連続する表示を実現すること。
【解決手段】実像形成領域AR21と、虚像形成領域AR3とを互いに隣接する位置に配置してこれらを組み合わせる。2つの領域が連携するように表示制御し、シームレスな表示を実現する。虚像形成領域AR3を形成する虚像用ディスプレイ12をメータフード22内に配置して下方に向けて光像を出射する。傾斜した状態で配置したハーフミラーを虚像用ディスプレイ12の下方に配置して視点から視認可能な虚像を形成する。ハーフミラーを配置する位置は、実像の画面11aよりも視点に近い位置とする。実像の画面11aの周囲に存在するディスプレイ枠11bが遮蔽物にならず、2つの領域が連続するように配置できる。3つの領域を組み合わせる場合は虚像の領域を中央に配置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実像を表示する表示面を有する第1の表示デバイスと、
所定領域に虚像が形成されるよう映像を投影する第2の表示デバイスと、を備え、
前記所定領域と前記表示面とが連続する表示領域を形成するように、前記所定領域の位置が前記表示面と隣接する位置に配置されている、
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記第1の表示デバイスおよび前記第2の表示デバイスに共通の仮想表示領域を形成し、前記仮想表示領域内の一部分を第1の領域に割り当て、前記第1の領域と隣接する領域を第2の領域に割り当てる描画処理部と、
前記第1の領域の内容を前記第1の表示デバイスに出力し、前記第2の領域の内容を前記第2の表示デバイスに出力する表示制御部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記第2の表示デバイスの虚像を形成するための光反射部材が、前記第1の表示デバイスの表示面よりも視点に相当する所定位置に近い位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
実像を表示する表示面を有する第1の表示デバイスと、
所定領域に実像を投影する第3の表示デバイスと、を備え、
前記所定領域と前記表示面とが連続する表示領域を形成するように、前記所定領域の位置が前記表示面と隣接する位置に配置されている、
ことを特徴とする画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両上で運転者が視認可能な様々な情報の像を表示するために利用可能な画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両上において、車両の運転に必要な主要な情報、例えば走行速度、エンジン回転速度などの情報は、通常は運転席前方に配置されたインストルメントパネル内のメータユニットに表示される。また、これらの主要な情報に加え、ABSやパワーステアリング等の異常や、車両後方の映像など、追加的情報をメータユニットに重畳して提示することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に記載の表示装置においては、走行速度などの情報を表示する機械式メータの指針部、すなわち、主要な情報が表示される領域の内側に追加的情報を投射するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−250609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この特許文献1に記載の表示装置では、主要な情報と追加的情報とを重畳表示することにより、運転者に提示可能な情報量の増加を図っている。しかしながら、この表示装置は、指針部のような狭い範囲に追加的情報を表示するものであり、表示領域を大型化したいという要求に応えることはできない。
【0006】
また、車両の画像表示装置において、画像の表示領域を拡大する方法として、例えば横方向に細長い特別仕様の大型のディスプレイを採用し、左右方向の広い範囲に亘って画像などを連続的に表示することが考えられる。
【0007】
しかしながら、特別仕様の専用のディスプレイは、標準仕様の汎用品のように低コストで製造することができないため、コスト高になるのは避けられない。そこで、標準仕様の汎用品のディスプレイを複数用いて、これらを図7に示すように横に並べて配置することが考えられる。これにより、左右方向の広い範囲に亘って画像などを表示することが可能になる。
【0008】
しかし、一般的なディスプレイの画面の周囲には、これを支持する枠や回路部品などが配置されている。したがって、図7に示すように2つのディスプレイ51、52を横に並べて配置しても、2つのディスプレイの画面同士の境界に、枠53などが存在することになる。そのため、一方のディスプレイ51の画面に表示した内容と、他方のディスプレイ52の画面に表示した内容とが不連続の状態でユーザに視認される。したがって、例えば横方向に広い1つの範囲を表す画像を左右2つに分断し、分断されたこれらの画像領域を左右2つのディスプレイ51、52の画面にそれぞれ表示すると、左右2つの表示画像の境界にある不連続の部位の存在により、ユーザが違和感を覚えることになる。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、特別仕様の大型の表示装置を用いたり、複数の表示装置間の不連続部位を生じさせることなく、広い範囲に亘って連続的な表示を可能にする画像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、本発明に係る画像表示装置は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 実像を表示する表示面を有する第1の表示デバイスと、
所定領域に虚像が形成されるよう映像を投影する第2の表示デバイスと、を備え、
前記所定領域と前記表示面とが連続する表示領域を形成するように、前記所定領域の位置が前記表示面と隣接する位置に配置されている、
ことを特徴とする画像表示装置。
【0011】
(2) 前記第1の表示デバイスおよび前記第2の表示デバイスに共通の仮想表示領域を形成し、前記仮想表示領域内の一部分を第1の領域に割り当て、前記第1の領域と隣接する領域を第2の領域に割り当てる描画処理部と、
前記第1の領域の内容を前記第1の表示デバイスに出力し、前記第2の領域の内容を前記第2の表示デバイスに出力する表示制御部と、
を備えたことを特徴とする上記(1)に記載の画像表示装置。
【0012】
(3) 前記第2の表示デバイスの虚像を形成するための光反射部材が、前記第1の表示デバイスの表示面よりも視点に相当する所定位置に近い位置に配置されている、
ことを特徴とする上記(1)に記載の画像表示装置。
【0013】
(4) 実像を表示する表示面を有する第1の表示デバイスと、
所定領域に実像を投影する第3の表示デバイスと、を備え、
前記所定領域と前記表示面とが連続する表示領域を形成するように、前記所定領域の位置が前記表示面と隣接する位置に配置されている、
ことを特徴とする画像表示装置。
【0014】
上記(1)の構成の画像表示装置によれば、所定領域と表示面とが連続するように複数の表示領域が形成されるので、これらの組み合わせにより広い範囲に亘る表示が可能になる。すなわち、実像を表示する第1の表示デバイスと、虚像を形成する第2の表示デバイスとを組み合わせることにより、両者の領域が互いに隣接するように配置でき、これらの領域の境界に遮蔽物がなくなるように構成できる。
【0015】
上記(2)の構成の画像表示装置によれば、第1の領域と第2の領域とが互いに隣接する領域になるように表示内容が連携することになる。したがって、例えば仮想表示領域の全体の表示内容を更新した場合であっても、第1の領域の表示内容と、第2の領域の表示内容とが互いに隣接する領域の表示内容になる状態が維持される。
【0016】
上記(3)の構成の画像表示装置によれば、視点から視て、実像表示面は光反射部材よりも後方に位置するので、実像表示面の周辺部に枠などの遮蔽物が存在する場合であっても、この遮蔽物によって視点から視認可能な虚像の表示が覆い隠されることはない。したがって、実像を表示する領域と虚像を表示する領域とを連続的に配置できる。
【0017】
上記(4)の構成の画像表示装置によれば、所定領域が前記表示面と連続するように複数の表示領域が形成されるので、これらの組み合わせにより広い範囲に亘る表示が可能になる。すなわち、実像を表示する第1の表示デバイスと、実像を投影する第3の表示デバイスとを組み合わせることにより、両者の領域が互いに隣接するように配置でき、これらの領域の境界に遮蔽物がなくなるように構成できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の画像表示装置によれば、特別仕様の大型の表示装置を用いたり、複数の表示装置間の不連続部位を生じさせることなく、広い範囲に亘って連続的な表示を可能にする画像表示装置を提供することができる。
【0019】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1(a)および図1(b)は、本発明の実施形態における画像表示装置を含む車両のメータユニットの外観の具体例を示す正面図である。
図2図2は、図1(a)におけるA1−A1線の断面を示す縦断面図である。
図3図3は、本発明の実施形態における画像表示装置の構成の概略を示すブロック図である。
図4図4は、画像表示装置の特徴的な動作を示す模式図である。
図5図5は、変形例(1)の画像表示装置における各領域の配置例を示す正面図である。
図6図6は、変形例(2)の画像表示装置における各領域の配置例を示す正面図である。
図7図7は、一般的な2つのディスプレイを組み合わせた装置の構成例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0022】
まず、外観および機構上の構成について説明する。
本発明の実施形態における画像表示装置を含む車両のメータユニット100の外観の具体例を図1(a)および図1(b)に示す。また、図1(a)におけるA1−A1線の断面を図2に示す。
【0023】
図1(a)および図1(b)に示したメータユニット100は、車両の運転席の前方のインストルメントパネルに配置され、運転者の視点の位置から図1(a)および図1(b)のような状態を視認できるように構成されている。このメータユニット100は、例えば速度計表示像31、車両後方画像32など車両の運転に役立つ様々な情報を表示するために利用される。
【0024】
図1(a)および図1(b)に示したメータユニット100の内部には、速度計表示像31、車両後方画像32等を表示するために画像表示装置10が組み込まれている。この画像表示装置10は、互いに隣接する状態で車両の左右方向に並べて配置された実像形成領域AR21および虚像形成領域AR3を備えている。
【0025】
実像形成領域AR21は、実像用ディスプレイ11の画面11aとして形成され、矩形に形成されている。虚像形成領域AR3は、メータフード22の内側に配置されている虚像用ディスプレイ12が投影する光像により形成される虚像が視認される領域であり、矩形に形成されている。また、実像形成領域AR21と虚像形成領域AR3は、視点から視て前後方向のほぼ同じ位置に配置されている。
【0026】
メータフード22は、図2に示すように、インストルメントパネル21の上方に少し盛り上がった状態で配置されたメータユニット100の覆いであり、ウインドシールド(窓ガラス)23等を介して入射する太陽光等の外来光が表示面に直接入射するのを防止し、表示の視認性を向上するために役立つ。
【0027】
図2に示すように、虚像用ディスプレイ12はメータフード22の中空部22bに固定された状態で配置されており、表示面(光出射面)12bがメータフード22の下面22aに露出する状態で配置されている。
【0028】
虚像用ディスプレイ12は、例えば透過型の液晶表示パネルと、バックライトなどの照明用光源を内蔵しており、液晶表示パネルの画面表示内容に相当する光像を、出射光Lとしてメータフード22の下面22aから下方に向けて出射することができる。
【0029】
虚像用ディスプレイ12の光出射面の下方には、水平面に対して例えば40度程度傾斜した状態で配置された薄板状のハーフミラー24が固定されている。したがって、虚像用ディスプレイ12の表示面から出射された出射光Lは、ハーフミラー24の表面で反射して、視点EPの方向に向かう。視点EPは、運転席に着座した運転者の運転姿勢における標準的な視点の位置に相当する。
【0030】
したがって、運転者は視点EPの位置で、ハーフミラー24の表面で反射した出射光Lの像を虚像Kとして視認することができる。虚像Kが結像する位置が図1(a)、図1(b)に示した虚像形成領域AR3であり、ハーフミラー24よりも前方(視点EPから視て遠い位置)に虚像Kが結像される。したがって、ハーフミラー24は図1(a)、図1(b)に示した実像形成領域AR21よりも後側(視点EPに近い位置)に存在している。
【0031】
図1(a)、図1(b)に示すように、実像用ディスプレイ11の画面11aを取り囲む周辺部にはディスプレイ枠11bが存在している。すなわち、画面11a等を支持したり、回路部品などを配置するために、ケースを画面11aよりも大きく形成する必要があるので、画面11aの周囲にディスプレイ枠11bが配置される。
【0032】
例えば一般的なディスプレイを2つ並べると、ディスプレイ枠11bに相当する遮蔽物が2つの画面の間に配置されることになり、図7に示したように2つの画面が不連続の状態になる。しかし、図1(a)、図1(b)に示した画像表示装置10においては、実像形成領域AR21と虚像形成領域AR3とを組み合わせて配置してあるので、これらの間の領域境界30には遮蔽物が存在せず、2つの領域を連続的に配置することができる。
【0033】
虚像形成領域AR3については、ハーフミラー24による出射光Lの反射によって形成される。そして、ハーフミラー24にはディスプレイ枠11bのような遮蔽物を備える必要がないので、ハーフミラー24の全体の領域を虚像形成領域AR3の形成に利用できる。また、ハーフミラー24を実像用ディスプレイ11のディスプレイ枠11bよりも視点EPに近い位置に配置することにより、虚像Kの表示がディスプレイ枠11bによって隠れることもなくなる。そのため、図1(a)、図1(b)に示したように、画面11aに相当する実像形成領域AR21と虚像形成領域AR3とが領域境界30で互い隣接するようにこれらを連続的に配置することができる。
【0034】
次に、装置の構成について説明する。
前述の画像表示装置10に関する全体の構成の概略を図3に示す。
図3に示すように、この画像表示装置10は、実像用ディスプレイ11、虚像用ディスプレイ12、第1表示制御部13、第2表示制御部14、画像表示用フレームメモリ15、描画処理部16、車両情報取得部17、および車載カメラ18を備えている。
【0035】
実像用ディスプレイ11は、実像を表示する矩形の画面11aを備えた一般的なディスプレイであって、例えばTFT液晶デバイスや、EL表示デバイスなどの表示パネルを用いて構成されている。
【0036】
虚像用ディスプレイ12は、表示像を投影して視点EPの位置で運転者が視認可能な虚像を形成するディスプレイである。例えば、透過型の液晶表示パネルの表示面を背面側からバックライトで照明することにより画面に表示した像に相当する出射光Lを形成できる。また、この出射光Lを図2に示したハーフミラー24等を用いて反射することで、ハーフミラー24の背面側の所定位置に虚像Kを形成できる。
【0037】
なお、ハーフミラー24の代わりに例えば反射鏡を用いることも可能であるまた、ハーフミラー24については、必ずしも平板形状に限らず、例えば拡大鏡として機能するものを採用することも考えられる。
【0038】
第1表示制御部13は、画像表示用フレームメモリ15に記録された所定領域の情報に基づいて、実像用ディスプレイ11の画面11aに表示する内容を決定するように信号処理する。第2表示制御部14は、画像表示用フレームメモリ15に記録された所定領域の情報に基づいて、虚像用ディスプレイ12の画面に表示する内容を決定するように信号処理する。また、第1表示制御部13が処理する画像表示用フレームメモリ15上の所定領域と、第2表示制御部14が処理する画像表示用フレームメモリ15上の所定領域とが互いに隣接する領域になるように事前に決定される。
【0039】
画像表示用フレームメモリ15は、比較的大きい仮想表示領域AR1に相当する表示フレームの1枚または複数枚の表示情報を例えばビットマップ形式で保持する機能を備えたメモリである。この画像表示用フレームメモリ15上に形成される仮想表示領域AR1の一部分の内容が、第1表示制御部13の処理によって実像用ディスプレイ11の画面11aに表示される。また、仮想表示領域AR1の他の一部分の内容が第2表示制御部14の処理によって虚像用ディスプレイ12の画面に表示される。
【0040】
描画処理部16は、その時の状態や入力された情報に基づいて、表示対象のビットマップ情報を画像表示用フレームメモリ15上に描画する。例えば、図1(b)に示した速度計表示像31や、車両後方画像32に相当する表示パターンを画像表示用フレームメモリ15上に描画することができる。
【0041】
車両情報取得部17は、メータユニット100が必要とする様々な情報を車両側から取得する。例えば、現在の車速(km/h)の情報、エンジン回転速度(rpm)、燃料残量、トランスミッションのシフト位置などの情報を取得する。そして、車両情報取得部17は取得した情報を速度計などの表示対象の情報として描画処理部16に与える。
【0042】
車載カメラ18は、運転者の視点EPから視て死角となるような車外の箇所を撮影できるように設置されており、例えば自車両後方の映像を撮影できる。車載カメラ18の撮影により得られた画像が表示対象の情報として描画処理部16に入力される。
【0043】
次に、本実施形態に係る特徴的な動作について説明する。
画像表示装置10の特徴的な動作を図4に示す。図4に示す動作について以下に説明する。
【0044】
図3に示した画像表示用フレームメモリ15上には、図4に示す仮想表示領域AR1が形成されている。また、この仮想表示領域AR1には第1表示領域AR1aと第2表示領域AR1bとが含まれている。また、第1表示領域AR1aと第2表示領域AR1bとは互いに隣接する位置に配置されている。したがって、第1表示領域AR1aと第2表示領域AR1bとが連続する領域を形成するように区画されている。
【0045】
図3に示した第1表示制御部13は、画像表示用フレームメモリ15の内容のうち、図4に示した第1表示領域AR1aの内容を実像用ディスプレイ11の画面11aに表示する。したがって、運転者の視界AR4に映る実像形成領域AR21の箇所に、第1表示領域AR1aの内容が表示される。
【0046】
一方、図3に示した第2表示制御部14は、画像表示用フレームメモリ15の内容のうち、図4に示した第2表示領域AR1bの内容を虚像用ディスプレイ12の画面12aに表示する。この画面12aの内容は、図4に示した表示対象領域AR22として投影され、虚像Kとして運転者が視認可能な虚像形成領域AR3に形成される。
【0047】
ここで、前述のように実像形成領域AR21と虚像形成領域AR3とが互いに隣接する位置に、連続する状態で配置されている。また、図4に示したように、実像形成領域AR21に対応する第1表示領域AR1aと、虚像形成領域AR3に対応する第2表示領域AR1bについても、互いに隣接する位置に連続する状態で配置されている。
【0048】
このため、実像形成領域AR21と虚像形成領域AR3とを組み合わせた連続する領域に、仮想表示領域AR1と同じ内容をそのまま形成することができる。その結果、次のような事項が可能になる。
【0049】
例えば、描画処理部16が車載カメラ18の出力する画像を画像表示用フレームメモリ15上に描画しようとする時に、画像サイズ(画素数)が画面11aよりも大きい場合には、画像の一部分が画面11aからはみ出してしまう。しかし、図4に示したように、第1表示領域AR1aと第2表示領域AR1bとは、互いに連続する位置に配置されているので、描画処理部16は画像の一部分を第1表示領域AR1aに書き込み、はみ出した残りの画像はそのまま隣接する第2表示領域AR1bに書き込むことができる。
【0050】
そして、運転者の視界AR4においても、第1表示領域AR1aの内容が表示される実像形成領域AR21と、第2表示領域AR1bの内容が表示される虚像形成領域AR3とが隣接し連続しているので、図1(b)に示すように車両後方画像32の全体を途切れのない状態で、すなわちシームレスで表示できる。
【0051】
つまり、隣接する実像形成領域AR21と虚像形成領域AR3とが互いに独立しているのではなく、互いに連携しているので、描画処理部16は領域境界30を意識することなく表示情報を描画することができる。また、運転者は領域境界30を意識することなく、連続する像として実像形成領域AR21の表示像と、虚像形成領域AR3の表示像とを視認できる。
【0052】
<変形例(1)>
変形例(1)の画像表示装置10における各領域の配置例を図5に示す。
この変形例(1)においては、2つの実像用ディスプレイ11、11Bと、1つの虚像用ディスプレイ12とを用いている。そして、前述の虚像形成領域AR3を図5のようにメータユニット100の中央に配置し、実像用ディスプレイ11の画面である実像形成領域AR21Aを左側に隣接する位置に配置し、実像用ディスプレイ11Bの画面である実像形成領域AR21Bを右側に隣接する位置に配置してある。
【0053】
メータユニット100を構成する画像表示装置10の一部として、虚像形成領域AR3を形成する場合には、例えば図2に示したように虚像用ディスプレイ12をメータフード22の内側に配置し、メータフード22の下方に虚像形成領域AR3を形成することが想定される。
【0054】
そして、図5に示したように、虚像形成領域AR3を3つの領域の中央に配置する場合には、メータフード22を上方に大きく膨らませる必要がなくなるため、メータフード22を小型化できる。また、2箇所の領域境界30、30Bのいずれについても、境界の遮蔽物であるディスプレイ枠11bが運転者から視認されない状態になり、途切れのない状態でこれら3つの領域を視認可能になる。なお、虚像用ディスプレイ12については、メータフード22以外の箇所に設置しても良い。
【0055】
<変形例(2)>
変形例(2)の画像表示装置10における各領域の配置例を図6に示す。この変形例(2)においても、前述の実像用ディスプレイ11と虚像用ディスプレイ12とを組み合わせることにより、運転者の視界AR4の中に、実像形成領域AR51と虚像形成領域AR52とを形成する。
【0056】
変形例(2)においては、図6に示したように、実像形成領域AR51と虚像形成領域AR52とが上下に隣接する位置関係になるように配置してある。このように配置すると、横方向に細長い実像形成領域AR51と虚像形成領域AR52との組み合わせにより、正方形、あるいは縦長の矩形形状の表示領域を形成できる。この場合も、実像形成領域AR51と虚像形成領域AR52の境界に存在する遮蔽物が運転者に視認されないように、2つの領域を連続的に配置できる。
【0057】
<変形例(3)>
上述の実施形態においては、実像用ディスプレイ11と虚像用ディスプレイ12とを組み合わせて用いることを想定しているが、2つの実像の組み合わせに変更することも可能である。
【0058】
変形例(3)においては、1つの実像を形成するために実像用ディスプレイ11を利用し、もう1つの実像を形成するためにプロジェクタを使うことを想定している。そのため、実像用ディスプレイ11の画面11aと隣接する位置に、図示しないスクリーンを配置する。そして、前記プロジェクタで表示像を投影し、前記スクリーン上に実像を形成する。これにより、画面11aに表示される実像と、前記スクリーンに表示される実像とが連続するように配置することができる。
【0059】
また、スクリーンは厚みが小さいので、この一部分がディスプレイ枠11bの前面に重なるように配置することができる。そして、ディスプレイ枠11bが視点EPから視て領域境界30の遮蔽物にならないように、連続的に2つの実像表示領域を配置できる。
【0060】
ここで、上述した本発明に係る画像表示装置10の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 実像を表示する表示面(画面11a)を有する第1の表示デバイス(実像用ディスプレイ11)と、
所定領域(虚像形成領域AR3)に虚像が形成されるよう映像を投影する第2の表示デバイス(虚像用ディスプレイ12、ハーフミラー24)と、を備え、
前記所定領域と前記表示面とが連続する表示領域を形成するように、前記所定領域の位置が前記表示面と隣接する位置に配置されている、
ことを特徴とする画像表示装置。
【0061】
[2] 前記第1の表示デバイスおよび前記第2の表示デバイスに共通の仮想表示領域(AR1)を形成し、前記仮想表示領域内の一部分を第1の領域(第1表示領域AR1a)に割り当て、前記第1の領域と隣接する領域を第2の領域(第2表示領域AR1b)に割り当てる描画処理部(16)と、
前記第1の領域の内容を前記第1の表示デバイスに出力し、前記第2の領域の内容を前記第2の表示デバイスに出力する表示制御部(第1表示制御部13、第2表示制御部14)と、
を備えたことを特徴とする上記[1]に記載の画像表示装置。
【0062】
[3] 前記第2の表示デバイスの虚像を形成するための光反射部材(ハーフミラー24)が、前記第1の表示デバイスの表示面(実像形成領域AR21)よりも視点(EP)に相当する所定位置に近い位置に配置されている、
ことを特徴とする上記[1]に記載の画像表示装置。
【0063】
[4] 実像を表示する表示面を有する第1の表示デバイス(実像用ディスプレイ11)と、
所定領域に実像を投影する第3の表示デバイス(図示しないプロジェクタ)と、を備え、
前記所定領域と前記表示面とが連続する表示領域を形成するように、前記所定領域の位置が前記表示面と隣接する位置に配置されている、
ことを特徴とする画像表示装置。
【符号の説明】
【0064】
10 画像表示装置
11,11B 実像用ディスプレイ
11a,12a 画面
11b ディスプレイ枠
12 虚像用ディスプレイ
12b 表示面
13 第1表示制御部
14 第2表示制御部
15 画像表示用フレームメモリ
16 描画処理部
17 車両情報取得部
18 車載カメラ
21 インストルメントパネル
22 メータフード
22a 下面
22b 中空部
23 ウインドシールド
24 ハーフミラー
30 領域境界
31 速度計表示像
32 車両後方画像
100 メータユニット
AR1 仮想表示領域
AR1a 第1表示領域
AR1b 第2表示領域
AR21,AR21A,AR21B 実像形成領域
AR22 表示対象領域
AR3 虚像形成領域
AR4 運転者の視界
EP 視点
K 虚像
L 出射光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7