特開2017-222395(P2017-222395A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社悠心の特許一覧

<>
  • 特開2017222395-加圧吐出型包装袋 図000003
  • 特開2017222395-加圧吐出型包装袋 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-222395(P2017-222395A)
(43)【公開日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】加圧吐出型包装袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/38 20060101AFI20171124BHJP
【FI】
   B65D33/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-119208(P2016-119208)
(22)【出願日】2016年6月15日
(71)【出願人】
【識別番号】307028493
【氏名又は名称】株式会社悠心
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】特許業務法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】二瀬 克規
【テーマコード(参考)】
3E064
【Fターム(参考)】
3E064AA05
3E064BA21
3E064BB03
3E064BC18
3E064EA30
3E064FA04
3E064FA05
3E064FA06
3E064GA02
3E064HM01
3E064HN06
3E064HP02
(57)【要約】
【課題】液状被包装物の吐出量のコントロールが容易で、注出口の開口後において、包装袋を傾動や反転させたとしても液状被包装物が注出口から漏出するようなことがなく、包装袋へ加圧した時のみ液状被包装物を注出することのできる加圧吐出型包装袋を提供すること。
【解決手段】少なくとも1の折返し辺を有する包装袋の、該折返し辺縁部側に注出通路を設けてなる液状物充填用包装袋において、この包装袋内が、下部の液状被包装物の主充填部と、上記注出通路側に位置する上部の注出部とに、該主充填部と注出部との間を連通させる複数のスリット状連通路を少なくとも一部に設けてなる帯状スリットシール部を介して画成されていること。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1の折返し辺を有する包装袋の、該折返し辺縁部側に注出通路を設けてなる液状物充填用包装袋において、
この包装袋内が、下部の液状被包装物の主充填部と、上記注出通路側に位置する上部の注出部とに、該主充填部と注出部との間を連通させる複数のスリット状連通路を少なくとも一部に設けてなる帯状スリットシール部を介して画成されていることを特徴とする加圧吐出型包装袋。
【請求項2】
前記帯状スリットシール部は、包装袋の幅方向の注出通路側がベタシール部からなる一方、他の側が複数のスリット状連通路を有する縞状シール部からなることを特徴とする請求項1に記載の加圧吐出型包装袋。
【請求項3】
前記包装袋は、その上端辺を始端とし、前記注出通路の折返し辺側の側端辺に向かって弧状または直線状に延びる引裂き誘導疵を有することを特徴とする請求項1または2に記載の加圧吐出型包装袋。
【請求項4】
前記帯状スリットシール部は、前記主充填部内の液状被包装物の水頭圧の下では、該液状被包装物の前記注出部内への流入を阻止できる一方、前記主充填部への外部からの押圧による水頭圧を超える圧力の下では、前記スリット状連通路を介して液状被包装物の前記注出部への流入を許容するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加圧吐出型包装袋。
【請求項5】
前記包装袋が滴下式容器であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加圧吐出型包装袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飲食物、医薬品、化粧品、各種の液体、粉状物、粒状物等を含むことのある液状または粘稠状の被包装物(以下、単に「液状被包装物」と言う。)を充填するための包装袋であり、該包装袋への加圧によって袋内に充填されている液状被包装物を吐出することのできる加圧吐出型包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液状または粘稠状の被包装物を充填するための積層フィルムからなる包装袋としては、特許文献1、2などに開示されているようなものがある。
【0003】
これらの文献に開示されている包装袋は、少なくともベースフィルム層とシーラント層とを具える積層フィルムを、該シーラント層が相互に対向するように幅方向に折り返した後、側縁どうしを縦にヒートシールすると共に、さらに上端と下端とを横ヒートシールしてなる三方シール袋であって、この包装袋の上側の横シール部の、縦ヒートシールが施されていない折り返し辺側縁部に、被包装物の収納スペースに連通する狭幅の注出通路が設けられた構造になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4246760号公報
【特許文献2】特許第5059425号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の前記包装袋、即ち三方シール袋では、狭幅の注出通路が、縦ヒートシールが施されていない折返し辺側縁部に設けられているため、注出口部分は、圧力を加えなくても積層フィルムの復元力によって常にストロー状(楕円状)に開口した状態にあり、吐出性に優れると共に、液引きが良く、注出時の液だれの発生を抑制することができるという特徴を有している。
【0006】
しかし、この包装袋の場合は、前記したように注出通路内が常に開口した状態にあるため、液状被包装物を一度に使い切る場合には上記効果を発揮して好適に用いることができるものの、液状被包装物を少量ずつ使用したい場合には、包装袋の傾動によって被包装物が注出通路に一気に流れ込んで液状被包装物の吐出量のコントロールが難しく、また被包装物が使い切れずに残った場合には、立て掛けておく等して漏出しないようにする必要があり様々な問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、従来技術の包装袋の吐出性や液だれ防止効果等の特徴を維持しつつ、液状被包装物の吐出量のコントロールが容易で、注出口の開口後において、包装袋を傾動や反転させたとしても液状被包装物が注出口から漏出するようなことがなく、包装袋へ加圧した時のみ液状被包装物を注出することのできる加圧吐出型包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の目的を実現すべく開発したものであって、幅方向に折返した一枚のプラスチックフィルムの、重なり合う側縁部、上縁部および下縁部どうしが相互に融着されてなると共に、該上縁シール部の前記折返し辺縁部分に、液状被包装物の充填スペースに連通する狭幅の注出通路を有する、三方シール袋、合掌貼りシール袋等の折返し辺を有する包装袋において、幅方向にヒートシールを施して、注出通路側に位置する上部に所定のスペース、即ちコンパートメント(注出部)を設けることにした。このコンパートメントである注出部は、袋内に充填した液状被包装物の吐出流を制御するために設けられる空間であって、該注出部を形成するために施す前記幅方向シール構造を、下記のような特徴的な帯状スリットシール部としたところに特徴がある。
【0009】
即ち、本発明は、少なくとも1の折返し辺を有する包装袋の、該折返し辺縁部側に注出通路を設けてなる液状物充填用包装袋において、この包装袋内が、下部の液状被包装物の主充填部と、上記注出通路側に位置する上部の注出部とに、該主充填部と注出部との間を連通させる複数のスリット状連通路を少なくとも一部に設けてなる帯状スリットシール部を介して画成されていることを特徴とする加圧吐出型包装袋である。
【0010】
なお、本発明においては、
(1)前記帯状スリットシール部は、包装袋の幅方向の注出通路側がベタシール部からなる一方、他の側が複数のスリット状連通路を有する縞状シール部からなること、
(2)前記包装袋は、前記上縁シール部の上端辺を始端とし、前記注出通路の折返し辺側の側端辺に向かって弧状または直線状に延びる引裂き誘導疵を有すること、
(3)前記帯状スリットシール部は、前記主充填部内の液状被包装物の水頭圧の下では、該液状被包装物の前記注出部内への流入を阻止できる一方、前記主充填部への外部からの押圧による水頭圧を超える圧力の下では、前記スリット状連通路を介して液状被包装物の前記注出部への流入を許容するものであること、
(4)前記包装袋が滴下式容器であること、
がより好ましい解決手段となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、少なくとも1の折返し辺を有し、該折返し辺縁部側に注出通路が設けられてなる加圧吐出型包装袋(以下、単に「包装袋」とも言う。)に関し、該包装袋の内部が、その幅方向に延在する帯状スリットシール部によって、下部の液状被包装物の主充填部と、前記注出通路側の上部の注出部とに区画されている。そのため、主充填部内の液状被包装物は、帯状スリットシール部によって一時的に堰き止められて、注出通路内への一挙の流入が抑制されることになり、たとえ該包装袋の注出口が下向きとなるように傾動や反転させたとしても、注出通路内に液状被包装物が一挙に流れ込むようなことがない。従って、注出口が開口した状態で、この包装袋を寝かせた姿勢で放置しても、液状被包装物が注出口から漏出することがなく周囲を汚損等するおそれがない。
【0012】
一方、液状被包装物の注出に際しては、前記帯状スリットシール部上に、前記主充填部と注出部との間を連通する複数のスリット状連通路が設けられているため、包装袋の主充填部を手指等によって押圧すると、加圧された液状被包装物によって、前記スリット状連通路が厚み方向に広がって開口し、液状被包装物は、該スリット状連通路を介して注出部へと吐出された後、前記注出通路を通って注出口から注出されることになる。
【0013】
したがって、本発明によれば、包装袋の主充填部を加圧した時のみ、液状被包装物を注出させることができるため、液状被包装物の意図しない漏出を抑制することができると共に、液状被包装物の吐出量を、充填部への手指等による押圧力のコントロールによって簡単に調整することができる。
【0014】
上記したように、前記帯状スリットシール部は、前記主充填部内の液状被包装物の水頭圧の下では、該液状被包装物の前記注出部内への流入を阻止できる一方、前記主充填部への外部からの押圧による水頭圧を超える圧力の下では、前記スリット状連通路を介して液状被包装物の前記注出部への流入を許容するものであることが好ましい。これによれば、上記したように注出口が開口した状態で、包装袋を寝かせた姿勢で放置したり、例えば、滴下容器のように注出口が下向きとなるように反転させたとしても、液状被包装物が注出口から漏出することがなく、一方、主充填部を押圧した際には、その押圧力のコントロールによって液状被包装物の吐出量を簡単に調整することができる。
【0015】
そして、前記帯状スリットシール部の、包装袋の幅方向の注出通路側をベタ(完全)シール部とし、一方、他の側を複数のスリット状連通路が設けられた縞状シール部とすることで、主充填部内の液状被包装物の注出通路内への一挙の流入を抑制することができ、例えば、主充填部を過って押圧したり、押圧力が強すぎてしまった場合にも、液状被包装物の吐出圧は一旦、注出部で緩衝されるため、液状被包装物が注出口から不測に飛び出して飛散等するのを有効に防止することができる。
【0016】
また、本発明では、包装袋を開封するための引裂き誘導疵を、該包装袋の上縁シール部の上端辺の、例えば中程を始端として注出通路の側端辺部に向かって設けることで、自動充填包装中に引裂き誘導疵の始端がロール等に引っ掛かり破断するようなことがない。また、包装袋が小袋からなる場合には、引裂き誘導疵の長さが短いため、上縁シール部の前記注出通路側の角部を指で摘まんで引っ張るだけで簡単にちぎり取って開封することができる。また引裂き誘導疵が弧状からなる場合には、直線状からなる場合よりも折れ曲がり難く、移動中にちぎれてしまうようなこともない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】この発明の加圧吐出型包装袋の一実施形態を示す平面図である。
図2】この発明の加圧吐出型包装袋の他の一実施形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下にこの発明の実施形態を図面に示すところに基づいて説明する。
本発明に係る加圧吐出型包装袋1(以下、単に「包装袋1」と言う。)は、図1に一実施形態として示すように、軟質のフレキシブルな積層プラスチックフィルムを幅方向中央部で二つに折畳み、重なり合う表裏の側縁部、上縁部および下縁部どうしをそれぞれヒートシール(側縁シール部2、上縁シール部3、下縁シール部4)してなる三方シール袋からなる。
なお、本発明の包装袋1としては、後述するように、注出通路を形成するための折返し辺を具えていればどのような形態であってもよく、図1の三方シール包装袋の他、中央合掌シール形の包装袋や背貼りシール形の包装袋等に適用することができる。
【0019】
上縁シール部3は、積層プラスチックフィルムの折返し辺5側の側端下部に、三角形状の非シール部分を有し、この非シール部分が包装袋1の注出通路6となる。また、図1の包装袋1では、上縁シール部3の上端辺の中程の位置から注出通路6の側端辺に向かって曲線状の引裂き誘導疵7を有し、該引裂き誘導疵7を境界として上縁シール部3を両手指で把持し、該引裂き誘導疵7に沿って引裂いて開封することで注出口8を形成することができる。
【0020】
なお、引裂き誘導疵7は、図1に示すような曲線状の他、直線状としてもよく、また、引裂き誘導疵7を側縁シール部2から注出通路6の側端辺に向かって設けてもよい。また、引裂き誘導疵7は、始端と包装袋1の側縁(図1の場合には上縁シール部3の上端辺)との間に0.3〜1.0mmのクリアランスを設けることが好ましく、包装袋1の移動や梱包等の取り扱い中や、包装袋1を充填包装機によって連続包装したものをミシン目を介して1袋ずつ、もしくは所要の数袋毎に切り離す際に、引裂き誘導疵7が不測に破断し、被包装物が漏れ出すのを防ぐことができる。
【0021】
なお、引裂き誘導疵7は、積層フィルムの幅方向へ−(マイナス)状に延在させて設けた一本の疵、ミシン目状に穿設した複数の疵、その幅方向に間隔をおいて設けた複数の小孔状の疵、あるいはレーザ光線等をもって連続的もしくは間欠的に設けた溶融痕などの、適宜の形状および数の疵にて形成することができ、このような引裂き誘導疵の付加さ、積層プラスチックフィルムの幅方向での長さ、その他の寸法は、積層プラスチックフィルムの厚さ、積層プラスチックフィルムのフィルム構成などに応じて選択する。
【0022】
また、注出通路6は、図1に示すような三角形状に限定されるものではないが、注出口8に向かって次第に狭幅となる形状であることが好ましい。これは、注出通路6が注出口8に向かって先細りとなることで、液状被包装物の押し出し方向が一定となり、液状被包装物が飛び散ることがなく、液だれの発生を抑制することができるからである。
【0023】
本発明の包装袋1では、上記のように注出通路6が積層プラスチックフィルムの折返し辺5側に設けられているため、該注出通路6が、圧力を加えなくても積層フィルムの、折返し前の状態に復元しようとする力によって常にストロー状(楕円状)に開口された状態にあり、さらに注出通路6が注出口8に向かって次第に狭幅となっているため、液状被包装物が注出通路6に沿って一定方向に滑らかに注出されることになって、注出時に液状被包装物が飛散したり、手指や衣類等を汚すことがない。
【0024】
ところが、上記のように注出通路6は、常に開口した状態にあるため、注出口8の開封後においては、包装袋1内に残存する液状被包装物が漏出しないように注出口8が上向きとなるように立て掛けておく等、取り扱いに注意する必要がある。そこで、本発明では、図1に示すように包装袋1を、その幅方向に延在する帯状スリットシール部9によって、下部の液状被包装物の主充填部10と、上部の注出通路6と連通する注出部11とに区画し、該帯状スリットシール部9によって主充填部10内の液状被包装物の注出部11および注出通路6内への自由な流入を抑制した点に特徴がある。これにより、注出口8の開封後において、包装袋1を傾動させたり、反転等させたとしても、充填部10内の液状被包装物が、注出部11や注出通路6内に進入することがなく、注出口8から漏出することがない。
【0025】
この一方、主充填部10内の液状被包装物は、主充填部10への外部からの押圧によって、帯状スリットシール部9の少なくとも一部分に設けられた複数のスリット状連通路13を介して注出部11内に進入し、注出通路6を通って注出口8から吐出されることになる。
【0026】
このため、帯状スリットシール部9は、包装袋1を注出口8が下向きとなるように反転させても、主充填部10内の液状被包装物の水頭圧の下では、スリット状連通路13が容易に開口することがなく、一方、主充填部10を外部から押圧した際にはスリット状連通路13が開口すると共に、該押圧力の調整によって液状被包装物の吐出量をコントロールすることができるように、スリット状連通路13の形成範囲や、スリット状連通路13の幅や形状、数などの様々な条件と適宜調整することが好ましい。
例えば、スリット状連通路13の形成範囲(スリット状連通路13幅の合計)は、帯状スリットシール部9幅の1/3〜1/2の範囲とすることが好ましく、この範囲内に設けることによって、主充填部10への外部からの押圧によって液状被包装物への注出部11内への流入がスムーズになる一方、過剰な流入や主充填部10内の液状被包装物の水頭圧の下での流入が抑制され、液状被包装物の吐出量の主充填部10への押圧力によるコントロールが容易になる。
【0027】
本発明の包装袋1の他の実施形態を図2に示す。この包装袋1では、帯状スリットシール部9の、折返し辺5側の注出通路6に対向する部分がベタシール部14からなる一方、その他の側が複数のスリット状連通路13が設けられた縞状シール部12からなる。この場合には、主充填部10内の液状被包装物の注出通路6内への直接的な流入が抑制されるため、例えば、主充填部10を過って押圧したり、押圧力が強すぎてしまった場合にも、液状被包装物の吐出圧は一旦、注出部11で緩衝され、液状被包装物が注出通路6内に一挙に流入し、注出口8から不測に飛び出して飛散等するのを有効に防止することができる。
【0028】
なお、図2の包装袋1では、上縁シール部3の反注出通路6部分に、上縁シール部3下部を切欠いて設けた滞留部16を有する。この滞留部16は、非折返し辺側から上縁シール部3幅の1/3〜2/3の範囲に設けることが好ましく、より好ましくは1/2〜2/3の範囲とする。この滞留部16によって、注出部11内に主充填部10から流入した液状被包装物を一時的に滞留させることができるため、液状被包装物の注出通路6内への一挙の流入を抑制することができると共に、手指による押圧力による吐出量のコントロールが容易になって安定した注出を保障することができ、さらに小袋の場合には液状被包装物の充填量の増量化の効果も期待できる。
【0029】
また、本発明の包装袋1は、滴下容器として好適に利用することができ、例えば目薬容器とした場合には、薬剤を滴下するために包装袋1を注出口8が下向きとなるように反転させたとしても、袋内の薬剤が注出口8から洩れ出すことがなく、一方、その状態で充填部10を手指による押圧力を調整しながら加圧することで、薬剤を適量だけ滴下させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明に係る技術、とくにスリットシールに関しては、例示の加圧型包装袋だけに限らず、包装袋内に充填した液状被包装物の吐出を制御した他の袋・容器構造のものにも適用が可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 包装袋
2 側縁シール部
3 上縁シール部
4 下縁シール部
5 折返し辺
6 注出通路
7 引裂き誘導疵
8 注出口
9 帯状スリットシール部
10 主充填部
11 注出部
12 縞状シール部
13 スリット状連通路
14 ベタシール部
16 滞留部
図1
図2