【解決手段】互いに隣接する庇本体10,11の端部どうしを突き合わせて構成され、庇本体10,11の一部が建物の外壁9から外側に突出して庇が配置される。各庇本体10,11の突き合わせ側端部にねじ20〜23を用いてカバー材25,26が固定される、各庇本体10,11に固定される少なくとも一方のカバー材25における、カバー材どうしの対向面に防水用のパッキング材34が設けられる。各庇本体10,11に固定されるカバー材25,26の互いの対向面に結合部28,29を備える。結合部28,29どうしを結合する固定ねじ30を備える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した従来の庇は、コーナー部材に設けた溝を庇本体の中空部内に設けた突条に嵌めてコーナー部材の片側を一方の庇本体の中空部内に嵌合し、さらに他方の庇本体をコーナー部材の他側についても同様の作業を行なった上で、カバーを庇本体にねじ止めを行なう必要があり、組立作業に手間がかかるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、結合される庇本体間の防水機能を確保しつつ、簡単な作業で庇本体どうしの結合を行なえる庇を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の庇は、
互いに隣接する庇本体の端部どうしを突き合わせて構成され、一部が建物の外壁から外側に突出して配置される庇であって、
前記各庇本体の突き合わせ側端部にねじを用いて固定されるカバー材と、
前記各庇本体に固定されるカバー材の少なくとも一方における、カバー材どうしの対向面に設けられる防水用のパッキング材と、
前記各庇本体にそれぞれ固定される各カバー材に相手側カバー材側に突出させて設けられた結合部と、
前記各カバー材に設けられた結合部どうしを結合する固定ねじとを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の庇は、前記庇において、
前記各カバー材に設けられた結合部どうしは上下に重ねられ、
少なくとも一方のカバー材に設けられた結合部の突出縁は、その一方のカバー材の他方のカバー材との対向面と平行をなすと共に、
前記一方のカバー材に設けられた結合部の突出幅は、他方のカバー材に設けられた結合部の突出幅以上の幅を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の庇は、前記庇において、
前記固定ねじとして皿ねじが用いられ、
上下に重ねられる結合部のうち、前記皿ねじが挿入される側に、その皿ねじの頭部より大径のテーパー状のねじ挿通孔が設けられると共に、他方に前記皿ねじが螺合されるねじ孔が設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の庇は、前記庇において、
前記カバー材に設けられる各結合部は、前記庇本体どうしの突き合わせ部における室外側先端の上面側または下面側に設けられることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の庇は、前記庇において、
互いに突き合わされる庇本体の端部にそれぞれ固定されるカバー材は、庇本体の突き合わせ側端面において互いに異なる個所に位置する複数のタッピングホールにタッピングねじを用いて固定されて取付けられることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の庇は、前記庇において、
前記カバー材に設けられる各結合部は、前記庇本体どうしの突き合わせ部における室外側先端の下面側に設けられ、
突き合わされる庇本体の間の隙間を覆うキャップを備え、
前記キャップは、前記隙間の上面、室外側面、室外側の下面を覆う構造を有し、
前記キャップは、前記隙間の室外側の下面を覆う部分が、上下に重ねられる前記結合部のうちのいずれかに一方に設けられたねじ孔に螺合される固定ねじによりカバー材に取付けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の庇は、カバー材の庇本体への取付けや、カバー材どうしの締結がねじを用いて行なわれると共に、カバー材どうしの締結によりパッキング材の挟持が行なわれる。このため、庇本体どうしの結合作業がねじ付けという簡単な作業で行なえる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明による庇の一実施の形態を示す縦断面図である。
【
図3】(A),(B)はそれぞれこの実施の形態において結合される庇本体の端部を示す図である。
【
図4】この実施の形態の庇本体の突き合わせ部を結合状態で示す平面図である。
【
図5】この実施の形態の庇本体の突き合わせ部のカバー材の固定構造を示す分解斜視図である。
【
図6】この実施の形態において、突き合わされる一方の庇本体の端部に固定されるカバー材を示すものであり、(A)はその斜視図、(B)はそのカバー材を室外側から見た側面図、(C)はその平面図、(D)はその正面図、(E)はそのカバー材にパッキング材を貼り付けた状態を示す平面図、(F)は(E)の正面図である。
【
図7】この実施の形態において、突き合わされる他方の庇本体の端部に固定されるカバー材を示すものであり、(A)はその斜視図、(B)はそのカバー材を室外側から見た側面図、(C)はその平面図、(D)はその正面図である。
【
図8】この実施の形態のカバー材の結合機構を示すもので、(A)はカバー材どうしの結合前の結合機構を示す平面図、(B)はカバー材どうしの結合後の状態を示す縦断面図である。
【
図9】この実施の形態における庇本体の突き合わせ部の隙間を覆うキャップの取付け構造を示す断面図である。
【
図10】本発明を適用する庇の他の例を示す縦断面図である。
【
図11】
図10の庇に適用した本発明の他の実施の形態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明による庇の一実施の形態を示す縦断面図、
図2は
図1のE−E断面図である。この実施の形態の庇は、建物の外壁のコーナー部に設置される窓に設けられる庇について示す。
図1において、1,2はそれぞれ窓3を設置する窓台およびまぐさであり、窓3の下枠3aは窓台1に固定具4により固定され、上枠3bはまぐさ2に固定具5により固定される。
図2において、3cは建物のコーナー部に設置される窓3の縦枠、3d,3eは建物の柱6,7に固定される縦枠である。この例の窓は引き違い障子3fを有する引き違い窓について示しているが、嵌め殺し窓や開き窓等、他の種類の窓が設置される場合もある。
【0016】
図1において、9は建物の外壁、10は窓3の下部に設けられる水切り用の庇本体であり、
図2に示すように、この庇本体10は、建物のコーナー部において、隣合う庇本体11と留め切り構造で結合される。
図1において、13は窓の上部に設けられる水切り用の庇本体である。これらの庇本体10,13はそれぞれ固定具14,15を用いてそれぞれ窓台1、まぐさ2に固定される。16は外壁9と庇10、並びに外壁9と庇13との間に充填されたコーキング材である。17,18はそれぞれ庇本体10と窓3の下枠3aとの間、および庇本体13と窓3の上枠3bとの間に設けられた化粧材である。これらの化粧材17,18は、それぞれ固定具4,14および固定具5,15によりそれぞれ窓台1、まぐさ2に取付けられる。19はこれらの化粧材17,18と庇本体10,11との間、および化粧材17,18と窓3の下枠3a、上枠3bとの間に充填されたコーキング材である。
【0017】
図3(A),(B)に示すように、庇本体10,11は同じ断面形状で中空状をなし、押出形材でなる。庇本体10,11の各上板部10a,11aの下面に、室内外方向に間隔を置いて2条のタッピングホール10b,10cおよび11b,11cが設けられている。また、庇本体10,11の各下板部10d,11dの上面に、室内外方向に間隔をおいて2条のタッピングホール10e,10fおよび11e,11fが設けられている。各庇本体10,11の室内側には、それぞれ上方、下方に延出させて形成された窓台1への取付け部10g,10hおよび11g,11hを有し、各取付け部10g,10hおよび11g,11hにそれぞれ取付け孔10i,10jおよび11i,11jを有する。
【0018】
図4は庇本体10,11間を結合するコーナー部の構成を示しており、
図4に示すように、建物のコーナー部において突き合わされる庇本体10,11の突き合わせ面は、45度の角度で留め切りされている。25,26はそれぞれ各庇本体10,11の突き合わせ側端部に固定されるカバー材である。各カバー材25,26は、それぞれタッピングねじ20,21およびタッピングねじ22,23により庇本体10,11に固定される。カバー材25,26間は、固定ねじ30を含む結合機構27により後述の構造で結合される。本例の結合機構27は、カバー材26に設けられた結合部29と、カバー材25に設けられた結合部28と、これらを締結する固定ねじ30とからなり、その詳細については後述する。32は庇本体10,11の隙間を覆うキャップであり、33はキャップ32をカバー材25,26に固定する固定ねじである。
【0019】
図5は庇本体10,11の突き合わせ部におけるカバー材25,26の庇本体10,11に対する固定構造を示しており、
図6、
図7はそれぞれカバー材25,26の構造を示す。
図6(A),(D)および
図7(A),(D)に示すように、カバー材25,26は、それぞれ45度の角度で留め切りされた庇本体10,11の端部に対応する形状を有する。一方のカバー材25の室内側寄りの下部には、タッピングねじ20を通すための貫通孔25aを有し、室外側寄りの上部には、タッピングねじ21を通すための貫通孔25bを有する。他方のカバー材26の室内側寄りの上部には、タッピングねじ22を通すための貫通孔26aを有し、室外側寄りの下部には、タッピングねじ23を通すための貫通孔26bを有する。
【0020】
図6(A),(B)および
図7(A),(B)に示すように、結合機構27を構成する結合部29および結合部28は、各カバー材26,25の室外側の下部における、相手側カバー材25,26との対向面に、相手側カバー材25,26に向けて突出させて一体に設けられている。この実施の形態においては、これらの結合部29および結合部28が、結合部材を溶接することによりカバー材26,25に固着されたものを示しているが、カバー材26,25の折曲げ形成によりこれらの結合部29や結合部28を設けてもよい。
【0021】
図7、
図8(A),(B)に示すように、結合部29には、締結用の固定ねじ30を通す貫通孔としてのテーパー状のねじ挿通孔29aと、
図4に示したキャップ32の固定ねじ33を螺合するねじ孔29bが設けられている。また、結合部29の突出縁29cは、その結合部28を設けた一方のカバー材26の他方のカバー材25との対向面26cと平行をなす。
図8(B)に示すように、この実施の形態においては固定ねじ30として皿ねじが用いられており、結合機構29に設けたテーパー状のねじ挿通孔29aは、その皿ねじの頭部30aより大径に、頭部30aと相似形に形成されている。
【0022】
一方、結合部28には、
図6、
図8(A)に示すように、締結用の固定ねじ30を螺合するねじ孔28aと、
図9に示すように、キャップ32を固定する固定ねじ33の先端部を通すための、固定ねじ33より大径の貫通孔28bが設けられている。また、この実施の形態においては、
図8(A)に示すように、結合部29の突出幅W1は、結合部28の突出幅W2よりやや大きく(W1>W2)形成されている。また、
図8(B)に示すように、結合部29の下面はカバー材26の下面に揃え、結合部28は、カバー材25の下面から、結合部29の厚みt分だけ、上位置に設けられている。また、この結合部29の突出幅W1は、後述のパッキング材34の厚みよりやや狭く設定されている。
【0023】
図5および
図6(E),(F)に示すように、一方のカバー材25の他方のカバー材26との対向面には、例えば発泡材等でなる弾性を有するパッキング材34が貼り付けられている。このパッキング材34は、カバー材25を庇本体10に固定するための固定ねじ20,21の取付け位置を避け、かつ結合部28の位置を避けて、カバー材25の室内側端部から結合部28上(すなわち外壁9より室外側に相当する位置)にわたって設けられている。このパッキング材34は、庇本体10の窓台1に対する取付け部10gの端部を覆う立上部34aを有すると共に、パッキング材34の上面に溜まる水の排出を行なうため、上面を傾斜面34bに形成している。
【0024】
この構成において、
図5に示すように、カバー材25は、これを固定するための一方のタッピングねじ20を、その取付け容易化および締結の安定化のための三角形のカラー24と、カバー材25の室内側下部に設けた貫通孔25aに通して、庇本体10の室内側下部のタッピングホール10eに螺入する。また、他方のタッピングねじ21を、カラー24と、カバー材25の室外側上部に設けられた貫通孔25bに通して、庇本体10の室外側上部のタッピングホール10cに螺入する。これによりカバー材25が庇本体10の開口端部を覆った状態で固定される。
【0025】
また、
図5に示すように、カバー材26は、これを固定するための一方のタッピングねじ22を、カラー24と、カバー材26の室内側上部に設けられた貫通孔26aに通して、庇本体11の室内側上部のタッピングホール11bに螺入する。また、他方のタッピングねじ23を、カラー24と、カバー材26の室外側下部に設けられた貫通孔26bに通して、庇本体11の室外側下部のタッピングホール11fに螺入する。これによりカバー材26が庇本体11の開口端部を覆った状態で固定される。
【0026】
庇本体10,11に取付けたカバー材25,26どうしの結合は、これらを建物の外壁9上に載せた状態で行なえる。このカバー材25,26の結合は、
図8(B)に示すように、庇本体11に取付けたカバー材26に設けられた板状の結合部29上に、庇本体10に取付けたカバー材25に設けられた結合部28を重ね、結合部29に設けられたテーパー孔29aから皿ねじでなる固定ねじ30を挿入し、結合部28のねじ孔28aに螺合し締結する。この締結の際に、皿ねじでなる固定ねじ30ねじ孔28aのねじ込みに伴い、固定ねじ30の頭部30aがテーパー状のねじ挿通孔29aのカバー材25側の面に圧接し、結合部29を矢印Fで示す方向に押して移動させ、結合部29の突出縁29cをカバー材25に圧接させる。
【0027】
ここで、結合部29の下面はカバー材26の下面と同面に形成され、結合部28はカバー材25の下面から結合部29の厚みt分だけカバー材25の下面から上に設けられているので、カバー材25,26は同高をなして結合され、庇本体10,11どうしも室内外全幅にわたって同高となる。また、結合部29の突出縁29cはカバー材26の面26cと平行をなし、この突出縁29cがカバー材25の対向面に圧接するため、
図4に示したように、カバー材25,26どうしは平行をなした状態で庇本体10,11が結合される。これにより、45度の角度で留め切りされた庇本体10,11どうしが45度の角度で結合される。ここで、結合部29の突出幅W1は、パッキング材34の厚みより狭く設定されているので、カバー材25,26を締結した状態においては、パッキング材34は圧縮された状態で、カバー材25,26間に挟持される。
【0028】
このように、この実施の形態においては、結合機構27において、結合部29の突出幅W1がカバー材25,26間の間隔を設定し、結合部29と結合部28とを重ねた構造が、カバー材25,26を同高に設定する。
【0029】
図9に示すように、キャップ32は、庇本体10,11間の隙間を覆うもので、庇本体10,11間の隙間の上面を覆う部分32aと、室外側面を覆う部分32bと、室外側の下面を覆う部分32cとを有する。キャップ32のカバー材25,26に対する取付けは、キャップ32の室外側下面部32cに設けたテーパー状のねじ挿通孔32dから皿ねじでなる固定ねじ33を挿入して結合部29に設けられたねじ孔29bに螺合し、固定ねじ33の先端側を結合部28に設けられた貫通孔28bに通すことにより、カバー材25,26に固定される。
【0030】
このように、この実施の形態においては、カバー材25,26の庇本体10,11への取付けをタッピングねじ20〜23により行なえると共に、カバー材25,26どうしの締結が固定ねじ30を用いて行なわれ、この締結によりパッキング材34の挟持が行なわれるので、庇本体どうしの間の水切り機能を持たせつつ、結合作業がねじ付けという簡単な作業で行なえる。
【0031】
なお、庇本体10,11としては、押出形材ではなく、例えば折曲げ加工された金属板を用いてもよく、その端部に設けたねじ付け部にカバー材25,26をねじ付けにより固定する構造も採用可能である。
【0032】
本発明において、固定ねじ30によるカバー材25,26どうしの結合は、結合機構27以外の部分で行なってもよいが、この実施の形態のように、結合部29をカバー材25,26どうしの結合に用いることにより、構成の簡略化が図れる。なお、結合部28は単なる結合部としてのみではなく、結合部29と同じ突出幅W1を有するものとしてもよいが、結合部28の突出幅W2も結合部29の突出幅W1に揃えるには高精度の加工が必要となるので、この実施の形態においては、一方のみ、すなわち結合部29のみで、カバー材25,26間の間隔を設定する手段としている。
【0033】
また、この実施の形態においては、結合部29の突出縁29cはカバー材26の面26cと平行とし、固定ねじ30として皿ねじが用いられ、その皿ねじより大径のテーパー孔のねじ挿通孔29aを結合部29に設けて結合部28のねじ孔28aに螺合するようにしたので、1本の固定ねじ30による締結により、カバー材25,26の平行、同高の設定が同時に行なえ、作業の簡単化が促進される。
【0034】
また、この実施の形態においては、結合部28,29は、庇本体10,11どうしの突き合わせ部における室外側先端に設けられているので、外観上重要な個所である庇本体10,11の室外側端部の位置が揃えられ、庇本体10,11の突き合わせ部として意匠上優れたものが得られる。なお、この実施の形態においては、結合部28,29を室外側の下面に設けているが、上面に設けてもよい。
【0035】
また、この実施の形態においては、各庇本体10,11は中空状をなし、その内部の上下にそれぞれ2条のタッピングホール10b,10c,10e、10fおよび11b,11c,11e、11を有し、カバー材25,26は、そのタッピングねじ20と22、21と23の頭部が干渉しあわないように、カバー材25については庇本体10のタッピングホール10eと10c、カバー材26については11bと11fを使用したので、カバー材25と26とを近接して配置することができる。このため、パッキング材34の厚みを薄くすることができる。
【0036】
また、この実施の形態においては、キャップ32の室外側の下面を覆う部分32cが、結合部29に設けられたねじ孔29bに螺合される固定ねじ33によりカバー材25,26に取付けられる構造としたため、キャップ専用の取付け部を設けることなくキャップ32の取付けが可能となり、構造が簡略化される。なお、結合部29には固定ねじ33を挿通する貫通孔を設け、結合部28に設けたねじ孔に固定ねじ33を螺合する構造としてもよい。
【0037】
図10は本発明を適用する庇の他の例を示す縦断面図である。
図10において、10Xは下面がオープン形状の庇本体であり、下面にタッピングホール10m,10nを有する。36は外壁9上に固定された板材であり、庇本体10Xの室外側端部において、庇本体10Xとの間に充填するコーキング材16を充填するために設けられるものである。庇本体10Xおよび板材36は、建物のコーナー部に設けるものの場合、平面視において、端部は長手方向に対して45度の角度で形成されたものである。
【0038】
図11は
図10の庇に適用した本発明の他の実施の形態を示す縦断面図である。
図11において、
図1、
図9および
図10と同じ符号は同じ構成部材または部分である。25Xはカバー材であり、このカバー材25Xは、庇本体10Xの端部に、タッピングホール10m,10nに螺入するタッピングねじ20X,21Xにより庇本体10Xに固定される。庇本体10Xに結合される不図示の庇本体についても同様の構造で不図示のカバー材が固定される。27Xはカバー材25Xと不図示のカバー材との間の結合機構であり、この結合機構27Xには前記実施の形態と同様の構造が用いられている。
【0039】
すなわちカバー材25Xの室外側下部には前述のように結合部28が設けられ、この結合部部28が不図示のカバー材に設けられた結合部29に重ねられて固定ねじ30により結合される。34Xはカバー材25Xに貼り付けられたパッキング材である。この実施の形態においても、結合部29と結合部28とを固定ねじ30によって締結することにより、パッキング材34Xもカバー材25Xと不図示のカバー材との間で挟持され、圧縮される。33はキャップ32Xの室外側下面部32cを固定する固定ねじである。このように、下面がオープンの構造の庇本体の結合にも本発明の構造が適用可能である。
【0040】
なお、この実施の形態の場合には、カバー材25Xを庇本体10Xに固定するタッピングねじ20X,21Xが不図示のカバー材を不図示の庇本体に固定するタッピングねじと干渉することを避けるため、前記実施の形態の場合よりもカバー材どうしの間隔を大きく設定することになる。
【0041】
以上本発明を実施の形態により説明したが、本発明は、直線状に接続される庇本体どうしの結合にも用いることができ、また、前記実施の形態のように出隅部となるコーナー部ではなく、入隅部となるコーナー部にも用いることが可能である。また、本発明は窓3の上部の庇本体13の結合にも用いることが可能であり、さらに窓3のない外壁部分にも適用可能である。
【0042】
その他、本発明を実施する場合、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、構成部材やその組み合わせについて、種々の変更、付加が可能である。