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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-224210(P2017-224210A)
(43)【公開日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】印影情報入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20120101AFI20171124BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20171124BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20171124BHJP
【FI】
   G06Q40/02
   G06T7/00 590
   G06T1/00 400F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-120207(P2016-120207)
(22)【出願日】2016年6月16日
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(74)【代理人】
【識別番号】100148655
【弁理士】
【氏名又は名称】諏訪 淳一
(72)【発明者】
【氏名】白井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 幸宣
(72)【発明者】
【氏名】室 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】椴谷 晃平
(72)【発明者】
【氏名】長谷部 英嗣
(72)【発明者】
【氏名】文野 滋子
【テーマコード(参考)】
5B043
5B047
5L055
【Fターム(参考)】
5B043AA01
5B043AA09
5B043BA06
5B043BA09
5B043DA05
5B043EA14
5B043FA07
5B043GA01
5B043GA13
5B043HA01
5B043HA07
5B047AA24
5B047AA27
5B047BA02
5B047CA01
5B047CA23
5B047CB22
5L055BB01
(57)【要約】
【課題】銀行などの金融機関の窓口業務を行う場合に、顧客を一意に特定する印鑑の印影情報を取得し、もって金融機関の窓口業務のペーパーレス化を図ること。
【解決手段】顧客などの操作者がタッチパネルディスプレイ12に署名を入力するとともに(1)、印鑑20の印面を印面撮像部11に押し当てる押印操作を行うと、印面撮像部11が印鑑20の印面を撮像する(2)。印影情報入力装置10は、印面撮像部11により撮像された印面の画像から印面に対応する印影の像を入力印影データとして生成し、タッチパネルディスプレイ12に入力署名データとともに入力印影データを表示する(3)。このように印鑑の印影を示す入力印影データを取得することで、金融機関の窓口業務のペーパーレス化を図ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印鑑に刻まれた印面の印影情報を取得する印影情報取得手段と、
前記印影情報を所定の表示部に表示制御する印影情報表示制御手段と、
前記印影情報を外部へ出力する印影情報出力手段と、
操作者を一意に特定する操作者情報を取得する操作者情報取得手段と、
前記操作者情報を所定の表示部に表示制御する操作者情報表示制御手段と、
前記操作者情報を出力する操作者情報出力手段と
を備えたことを特徴とする印影情報入力装置。
【請求項2】
前記印影情報表示制御手段により前記印影情報を表示制御される前記所定の表示部は、
前記印影情報取得手段の近傍に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の印影情報入力装置。
【請求項3】
前記印影情報表示制御手段及び前記操作者情報表示制御手段は、同一の表示部に前記印影情報及び前記操作者情報を表示制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の印影情報入力装置。
【請求項4】
前記印影情報取得手段により一つの印鑑について取得タイミングが異なる複数の印影情報が取得される場合に、各印影情報とあらかじめ登録された登録印影情報との類似度をそれぞれ算出する印影類似度算出手段をさらに備え、
前記印影情報表示制御手段は、前記印影類似度算出手段により算出された複数の類似度のうち最も類似度の高い印影情報を表示制御する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印影情報入力装置。
【請求項5】
前記印影情報出力手段は、前記印影類似度算出手段により算出された複数の類似度のうち最も類似度の高い印影情報を出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の印影情報入力装置。
【請求項6】
前記操作者情報取得手段により取得された操作者情報と、あらかじめ登録された登録操作者情報との類似度を算出する操作者情報類似度算出手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の印影情報入力装置。
【請求項7】
前記操作者情報は、操作者により記入された署名であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印影情報入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、銀行などの金融機関の窓口業務を行う場合に、顧客を一意に特定する印鑑の印影情報を取得することができる印影情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行などの金融機関の窓口担当者は、顧客が所望する取引内容が記入された入金伝票又は出金伝票などの各種の伝票を受け取り、この伝票に記載された取引処理を行っている。例えば、顧客が自らの口座からの出金を行う場合には、口座番号及び出金金額等が記入された出金伝票を受け取って、出金処理を行うことになる。
【0003】
このように、金融機関では、入金伝票や出金伝票などの各種の伝票を用いた金融取引が行われてきたが、近年のIT(Information technology)技術の進展に伴って、伝票などのペーパーレス化が望まれている。かかるペーパーレス化を実現する場合には、電子的に個人を一意に特定する署名又は印鑑の印影などの情報を取得する必要がある。このため、例えば特許文献1に開示される技術を用いて、署名又は印鑑の印影を読み取ることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−307007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1のものは、署名又は印鑑の印影が付された伝票が存在する状況下で、伝票から署名又は印影を読み取るものであるため、かかる伝票の存在が前提となってしまい、ペーパーレス化を図ることができないという問題がある。特に、金融機関では、顧客があらかじめ登録した印影と同一の印影が伝票に付されることが取引の前提となるため、伝票と無関係に印影を取得できるようにしないと、金融機関の窓口業務におけるペーパーレス化が図れない。
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、銀行などの金融機関の窓口業務を行う場合に、顧客を一意に特定する印鑑の印影情報を取得し、もって金融機関の窓口業務のペーパーレス化を図ることができる印影情報入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、印鑑に刻まれた印面の印影情報を取得する印影情報取得手段と、前記印影情報を所定の表示部に表示制御する印影情報表示制御手段と、前記印影情報を外部へ出力する印影情報出力手段と、操作者を一意に特定する操作者情報を取得する操作者情報取得手段と、前記操作者情報を所定の表示部に表示制御する操作者情報表示制御手段と、前記操作者情報を出力する操作者情報出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記の発明において、前記印影情報表示制御手段により前記印影情報を表示制御される前記所定の表示部は、前記印影情報取得手段の近傍に配設されたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記の発明において、前記印影情報表示制御手段及び前記操作者情報表示制御手段は、同一の表示部に前記印影情報及び前記操作者情報を表示制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記の発明において、前記印影情報取得手段により一つの印鑑について取得タイミングが異なる複数の印影情報が取得される場合に、各印影情報とあらかじめ登録された登録印影情報との類似度をそれぞれ算出する印影類似度算出手段をさらに備え、前記印影情報表示制御手段は、前記印影類似度算出手段により算出された複数の類似度のうち最も類似度の高い印影情報を表示制御することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記の発明において、前記印影情報出力手段は、前記印影類似度算出手段により算出された複数の類似度のうち最も類似度の高い印影情報を出力することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記の発明において、前記操作者情報取得手段により取得された操作者情報と、あらかじめ登録された登録操作者情報との類似度を算出する操作者情報類似度算出手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記の発明において、前記操作者情報は、操作者により記入された署名であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、銀行などの金融機関の窓口業務を行う場合に、顧客を一意に特定する印鑑の印影情報を取得し、もって金融機関の窓口業務のペーパーレス化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施例1に係る印影情報入力装置の概念の説明図である。
図2図2は、本実施例1に係る印影情報入力装置の構成を示す構成図である。
図3図3は、本実施例1に係る印影情報入力装置の処理手順を示すフローチャートである。
図4図4は、本実施例2に係る印影情報入力装置の概念の説明図である。
図5図5は、本実施例2に係るシステム構成を示すシステム構成図である。
図6図6は、本実施例2に係る印影情報入力装置の構成を示す構成図である。
図7図7は、本実施例2に係る印影情報入力装置の処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、印影処理の説明図である。
図9図9は、印影処理の処理手順を示すフローチャートである。
図10図10は、署名処理の処理手順を示すフローチャートである。
図11図11は、印影の合成についての説明図である。
図12図12は、印影の合成を行う場合の印影処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る印影情報入力装置の好適な実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
<本実施例1に係る印影情報入力装置の概念>
まず、本実施例1に係る印影情報入力装置の概念について説明する。図1は、本実施例1に係る印影情報入力装置の概念の説明図である。図1に示した印影情報入力装置10は、銀行の窓口などに設置され、印鑑の印影を電磁的に入力するために用いられる。さらに、印影情報入力装置10は、顧客の署名を電磁的に入力するために用いることも可能である。
【0018】
具体的には、印影情報入力装置10は、印面撮像部11及びタッチパネルディスプレイ12を有する。印面撮像部11は、印鑑の印面を撮像する撮像デバイスである。印影情報入力装置10は、印面撮像部11により撮像された印面の画像に対して反転などの画像処理を行って、印面に対応する印影の像を入力印影データとして生成する。タッチパネルディスプレイ12は、署名の入力操作の受付と、署名の入力操作に応じて生成した入力署名データの表示に用いられる他、入力印影データの表示に用いられる。
【0019】
このため、顧客などの操作者がタッチパネルディスプレイ12に署名を入力するとともに(1)、印鑑20の印面を印面撮像部11に押し当てる押印操作を行うと、印面撮像部11が印鑑20の印面を撮像し(2)、タッチパネルディスプレイ12には入力署名データと入力印影データが表示されることになる(3)。
【0020】
ここで、印面撮像部11は、タッチパネルディスプレイ12の近傍に配置されている。具体的には、タッチパネルディスプレイ12は、印鑑を押印する利用者の視界に入る位置に配設される。このため、操作者は自身の押印操作により得られた入力印影データを目視にて確認することができ、適正な印影を簡易且つ確実に入力可能である。例えば、押印操作時に押圧力が不足する位置があると、印影の該当する部分に欠けが生じるが、操作者は入力印影データをリアルタイムに確認することで、印影の上下左右どの部分が欠けているか、すなわち、どの位置で押圧力が不足しているかを認識し、どの方向に力を入れればよいかを理解することができるため、結果として、正確な印影が取得できるのである。
【0021】
また、印面撮像部11及びタッチパネルディスプレイ12は、操作者から見て縦方向、即ち手前側と奥側となるように配置することが望ましい。押印操作に集中している状態であっても、表示された入力印影データが操作者の視界内に入るためである。さらに、タッチパネルディスプレイ12を手前側に配置すれば、署名の入力における操作性を向上することができる。
【0022】
印影情報入力装置10は、入力印影データ及び入力署名データを外部の装置に送信することができる。このため、電子化された伝票に入力印影データや入力署名データを対応付けて管理することが可能である。
【0023】
このように、本実施例1に係る印影情報入力装置10は、印鑑20の印面を印面撮像部11により撮像して印影を示す入力印影データを生成し、署名の入力及び表示を行うタッチパネルディスプレイ12に入力印影データを表示するとともに、入力印影データを外部の装置に出力することができる。このため、銀行などの金融機関の窓口業務を行う場合に、顧客を一意に特定する印鑑20の印影情報を取得し、もって金融機関の窓口業務のペーパーレス化を図ることができる。
【0024】
また、署名の入力操作の受付と、入力印影データの表示と、入力署名データの表示とをタッチパネルディスプレイ12で行うことができるため、装置の小型化とコストの削減が実現できる。なお、図1では、署名の入力と印影の入力の双方を行う場合を例に説明を行ったが、署名の入力のみや印影の入力のみに用いることも可能である。
【0025】
<本実施例1に係る印影情報入力装置の構成>
次に、印影情報入力装置10の構成について説明する。図2は、印影情報入力装置10の構成を示す構成図である。図2に示すように、印影情報入力装置10は、印面撮像部11、タッチパネルディスプレイ12、通信部13、記憶部14及び制御部15を有する。
【0026】
印面撮像部11は、印鑑20の印面を撮像する撮像デバイスである。具体的には、印面撮像部11は、押印操作を受け付ける弾性フィルム部材と、弾性フィルム部材越しに印面を撮像するカメラとを有し、押印操作により印面を押しつけられて変形した弾性フィルム部材をカメラにより撮像することで、印面の画像を得る。
【0027】
印面撮像部11は、押印操作を検知した場合に印面の撮像を開始し、押印操作が終了するまで所定時間間隔(例えば0.1秒間隔)で印面の撮像を繰り返し実行する。
【0028】
タッチパネルディスプレイ12は、署名の入力操作の受付、入力署名データの表示及び入力印影データの表示に共用される。このタッチパネルディスプレイ12としては、感圧式や静電容量式など、任意の方式を用いることができる。
【0029】
通信部13は、入力印影データ及び入力署名データを外部の装置に出力する際に用いられる通信インタフェースである。記憶部14は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、入力印影データ14a及び入力署名データ14bを記憶する。
【0030】
制御部15は、印影情報入力装置10を全体制御する制御部であり、印影に係る処理を行う印影処理部16と署名に係る処理を行う署名処理部17とを有する。
【0031】
印影処理部16は、入力印影データ生成部16a、入力印影データ表示部16b及び入力印影データ出力部16cを有する。入力印影データ生成部16aは、印面撮像部11により撮像された印面の画像に対して反転などの画像処理を行って、印面の像を示す入力印影データ14aを生成し、生成した入力印影データ14aを記憶部14に格納する処理を行う。
【0032】
印面撮像部11は、押印操作が行われている間、所定時間間隔(例えば0.1秒間隔)で印面を撮像するので、入力印影データ生成部16aは、所定時間間隔で撮像された印面から随時入力印影データ14aを生成し、記憶部14の入力印影データ14aを更新する。
【0033】
なお、入力印影データ14aの生成は、印面撮像部11により撮像された全ての画像について行ってもよいし、所定枚数毎に行うこととしてもよい。さらに、押印開始から所定時間、例えば3秒間は入力印影データ14aの生成と更新を繰り返し、所定時間が経過した後は、入力印影データ14aの生成と更新を行わないこととしてもよい。また、所定時間を計測する代わりに、所定数の入力印影データ14aを生成した後は、入力印影データ14aの生成と更新を行わないこととしてもよい。例えば、0.1秒間隔で印面撮像部11が撮像を行い、全ての撮像結果について入力印影データ14aを生成する場合には、入力印影データ14aを30回生成した時点が3秒経過時点に対応する。
【0034】
入力印影データ表示部16bは、記憶部14に格納された入力印影データ14aをタッチパネルディスプレイ12に表示する処理を行う。具体的には、入力印影データ表示部16bは、入力印影データ14aが記憶部14に格納された場合にタッチパネルディスプレイ12への入力印影データ14aの表示を開始し、入力印影データ14aが更新されたならばタッチパネルディスプレイ12の表示を更新する。従って、押印操作により生成された入力印影データ14aは、リアルタイムでタッチパネルディスプレイ12に表示されることになる。
【0035】
入力印影データ出力部16cは、記憶部14に格納された入力印影データ14aを通信部13により外部の装置に出力させる処理を行う。具体的には、入力印影データ出力部16cは、所定の確定操作が行われるなど、印影の入力に係る処理が終了した場合に、入力印影データ14aを外部の装置に出力させる。従って、押印操作により生成された最終的な入力印影データ14aが外部の装置に出力されることになる。
【0036】
署名処理部17は、入力署名データ生成部17a、入力署名データ表示部17b及び入力署名データ出力部17cを有する。入力署名データ生成部17aは、タッチパネルディスプレイ12に対する署名の入力操作を検知し、入力署名データ14bを生成して記憶部14に格納する処理を行う。
【0037】
入力署名データ表示部17bは、入力署名データ14bをタッチパネルディスプレイ12に表示する処理を行う。具体的には、入力署名データ表示部17bは、署名の入力操作に応じてタッチパネルディスプレイ12に対する表示の更新を繰り返す。このため、紙面に記入した場合と同様に筆跡がタッチパネルディスプレイ12に表示され、署名の入力操作の終了時の表示内容が入力署名データ14bとなる。
【0038】
入力署名データ出力部17cは、記憶部14に格納された入力署名データ14bを通信部13により外部の装置に出力させる処理を行う。具体的には、入力署名データ出力部17cは、所定の確定操作が行われるなど、署名の入力に係る処理が終了した場合に、入力署名データ14bを外部の装置に出力させる。従って、署名の入力操作により生成された最終的な入力署名データ14bが外部の装置に出力されることになる。
【0039】
<本実施例1に係る印影情報入力装置の処理手順>
次に、印影情報入力装置10の処理手順について説明する。図3は、印影情報入力装置10の処理手順を示すフローチャートである。まず、印面撮像部11は、押印操作を検知したか否かを判定する(ステップS101)。
【0040】
押印操作を検知したならば(ステップS101;Yes)、印面撮像部11が印鑑20の印面を撮像し(ステップS102)、撮像された印面の画像から入力印影データ生成部16aが入力印影データ14aを生成する(ステップS103)。生成された入力印影データ14aは、記憶部14に格納される。入力印影データ表示部16bは、記憶部14に格納された入力印影データ14aをタッチパネルディスプレイ12に表示する(ステップS104)。
【0041】
ステップS104の後、若しくは押印操作を検知していない場合(ステップS101;No)、入力署名データ生成部17aは、タッチパネルディスプレイ12に対する署名の入力操作を検知したか否かを判定する(ステップS105)。
【0042】
署名の入力操作を検知したならば(ステップS105;Yes)、タッチパネルディスプレイ12が署名入力を取得する(ステップS106)。そして、入力署名データ生成部17aが入力署名データ14bを生成し(ステップS107)、入力署名データ表示部17bが入力署名データ14bをタッチパネルディスプレイ12に表示する(ステップS108)。
【0043】
ステップS108の後、若しくは署名の入力操作を検知していない場合(ステップS105;No)、入力印影データ出力部16c及び入力署名データ出力部17cは、印影や署名を確定するか否かを判定する(ステップS109)。確定の判定は、操作者による確定操作に基づいて行ってもよいし、操作が行われなくなってからの時間の経過に基づいて行ってもよい。
【0044】
印影や署名を確定しない場合には(ステップS109;No)、ステップS101に移行し、押印操作を検知したか否かを判定する。そして、印影や署名を確定する場合には(ステップS109;Yes)、確定したデータを外部の装置に送信して(ステップS110)、処理を終了する。具体的には、印影の入力後に確定が行われたならば、入力印影データ出力部16cが入力印影データ14aの送信を実行し、署名の入力後に確定が行われたならば、入力署名データ出力部17cが入力署名データ14bの送信を実行する。また、印影と署名の双方が入力された後に確定が行われたならば、入力印影データ出力部16cが入力印影データ14aの送信を実行し、入力署名データ出力部17cが入力署名データ14bの送信を実行する。
【0045】
上述してきたように、本実施例1に係る印影情報入力装置10は、印鑑20の印面を印面撮像部11により撮像して印影を示す入力印影データを生成し、署名の入力及び表示を行うタッチパネルディスプレイ12に入力印影データを表示するとともに、入力印影データを外部の装置に出力することができる。このため、銀行などの金融機関の窓口業務を行う場合に、顧客を一意に特定する印鑑20の印影情報を取得し、もって金融機関の窓口業務のペーパーレス化を図ることができる。
【0046】
また、署名の入力操作の受付と、入力印影データの表示と、入力署名データの表示とをタッチパネルディスプレイ12で行うことができるため、装置の小型化とコストの削減が実現できる。
【実施例2】
【0047】
<本実施例2に係る印影情報入力装置の概念>
本実施例2では、予め登録した印影などのデータを利用して入力の受け付けを行う印影情報入力装置について説明する。図4は、本実施例2に係る印影情報入力装置の概念の説明図である。
【0048】
図4に示した印影情報入力装置110は、操作者が用いる印鑑20の印影を登録印影データとして予め記憶することができる(1)。そして、印鑑20の印面を印面撮像部11に押し当てる押印操作を行うと、印面撮像部11は印鑑20の印面を複数回撮像し(2)、印影情報入力装置110はそれぞれの撮像で得られた複数の画像から複数の入力印影データを生成する(3)。図4に示した例では、印影情報入力装置110が3つの入力印影データP1〜P3を生成した状態を示している。
【0049】
印影情報入力装置110は、生成した複数の入力印影データを登録印影データと比較し、それぞれの入力印影データについて登録印影データとの類似度を算出する(4)。図4に示した例では、入力印影データP1の登録印影データに対する類似度が「60」であり、入力印影データP2の登録印影データに対する類似度が「90」であり、入力印影データP3の登録印影データに対する類似度が「55」である。
【0050】
印影情報入力装置110は、各入力印影データの類似度を比較し、類似度が最も高い入力印影データをタッチパネルディスプレイ12に表示する(5)。従って、図4の例では、入力印影データP2がタッチパネルディスプレイ12に表示されることになる。
【0051】
このように、本実施例2に係る印影情報入力装置110は、予め登録印影データを記憶し、印鑑20の印面を複数回撮像して複数の入力印影データを生成し、各入力印影データと登録印影データとの類似度を求めて最も類似度の高い入力印影データを表示する。このように、入力印影データと登録印影データとの照合を用いることにより、登録した印影に最も近い印影を操作者が理解し、適正な印影を簡易且つ確実に入力することができ、操作に要する時間の短縮が実現できる。なお、印面撮像部11が撮像した画像を全て登録印影データとの照合に利用するのはなく、所定個数毎に照合することとすれば、処理負荷を軽減することができる。
【0052】
図4では、印影の入力について説明を行ったが、署名の入力についても実施例1と同様に行うことができる。また、署名を予め登録することで、署名の入力を効率化することが可能であるが、署名の登録と利用については後述する。
【0053】
次に、印影情報入力装置110に登録印影データ等を記憶させるためのシステム構成について説明する。図5は、本実施例2に係るシステム構成を示すシステム構成図である。図5に示すように、銀行等の支店131には、複数の窓口端末装置120が設置され、各窓口端末装置120は印影情報入力装置110と接続されている。また、複数の窓口端末装置120は、所定のネットワーク140を介して顧客管理サーバ150と接続されている。図示は省略したが、支店132など、他の支店にも支店131と同様に窓口端末装置120及び印影情報入力装置110が設置され、各窓口端末装置120は、所定のネットワーク140を介して顧客管理サーバ150と接続されている。
【0054】
顧客管理サーバ150は、顧客の情報に顧客IDを付して管理する顧客データベース151を有する。顧客情報には、顧客の氏名、口座番号、住所などに加え、登録された印影である登録印影データ、登録された署名である登録署名データなどが含まれる。
【0055】
例えば、支店131に顧客が来店し、印影や署名の入力を行う場合には、行員が窓口端末装置120を操作して顧客管理サーバ150に問い合せを行う。この問い合せは、顧客の氏名や口座番号等、顧客を一意に特定可能な情報を顧客管理サーバ150に送信することで行う。
【0056】
問い合せを受けた顧客管理サーバ150は、問い合せに示された顧客の氏名や口座番号等から顧客を一意に特定し、対応する登録印影データ及び登録署名データを窓口端末装置120に送信する。窓口端末装置120は、顧客管理サーバ150から受信した登録印影データ及び登録署名データを印影情報入力装置110に送信する。このようにして印影情報入力装置110は、顧客に対応する登録印影データ及び登録署名データを受信して記憶することができる。以降は、顧客自身が操作者として印影情報入力装置110に対して押印操作や署名の入力操作を行うことになる。
【0057】
<本実施例2に係る印影情報入力装置の構成>
次に、印影情報入力装置110の構成について説明する。図6は、印影情報入力装置110の構成を示す構成図である。図6に示すように、印影情報入力装置110は、印面撮像部11、タッチパネルディスプレイ12、通信部13、記憶部14及び制御部15を有する。
【0058】
印面撮像部11及びタッチパネルディスプレイ12については、実施例1と同様であるので説明を省略する。通信部13は、入力印影データ及び入力署名データの出力に加え、窓口端末装置120からの登録印影データ及び登録署名データの受信に用いられる。
【0059】
記憶部14は、入力印影データ14a及び入力署名データ14bに加え、登録印影データ114a及び登録署名データ114bを記憶する。また、入力印影データ14aには、類似度114cが対応付けられる。実際には、入力印影データ14aは、印影の像を示すデータに識別情報を付与して管理されており、類似度114cは、印影を示すデータの識別情報と、該印影について算出された類似度とを対応付けたテーブルとして記憶部14に格納される。
【0060】
制御部15は、顧客データ受信処理部118、印影処理部116及び署名処理部117を有する。顧客データ受信処理部118は、窓口端末装置120から登録印影データ及び登録署名データを受信し、登録印影データ114a及び登録署名データ114bとして記憶部14に格納する処理部である。
【0061】
印影処理部116は、入力印影データ生成部116a、印影類似度算出部116b、入力印影データ表示部116c及び入力印影データ出力部116dを有する。入力印影データ生成部116aは、印面撮像部11により撮像された印面の画像に対して反転などの画像処理を行って、印面の像を示す入力印影データ14aを生成し、生成した入力印影データ14aを記憶部14に格納する処理を行う。
【0062】
印面撮像部11は、押印操作が行われている間、所定時間間隔(例えば0.1秒間隔)で印面を撮像するので、入力印影データ生成部116aは、所定時間間隔で撮像された印面から随時入力印影データ14aを生成し、記憶部14に格納する。このとき、既存の入力印影データ14aを更新するのではなく、複数の入力印影データ14aを個別に格納する。
【0063】
なお、入力印影データ14aの生成は、印面撮像部11により撮像された全ての画像について行ってもよいし、所定枚数毎に行うこととしてもよい。さらに、押印開始から所定時間、例えば3秒間は入力印影データ14aの生成と更新を繰り返し、所定時間が経過した後は、入力印影データ14aの生成と更新を行わないこととしてもよい。また、所定時間を計測する代わりに、所定数の入力印影データ14aを生成した後は、入力印影データ14aの生成と更新を行わないこととしてもよい。例えば、0.1秒間隔で印面撮像部11が撮像を行い、全ての撮像結果について入力印影データ14aを生成する場合には、入力印影データ14aを30回生成した時点が3秒経過時点に対応する。
【0064】
印影類似度算出部116bは、入力印影データ生成部116aにより入力印影データ14aが生成された場合に、登録印影データ114aとの類似度を算出し、類似度114cとして入力印影データ14aに対応付ける処理を行う。
【0065】
入力印影データ表示部116cは、記憶部14に格納された入力印影データ14aをタッチパネルディスプレイ12に表示する処理を行う。具体的には、入力印影データ表示部116cは、入力印影データ14aが記憶部14に格納された場合にタッチパネルディスプレイ12への入力印影データ14aの表示を開始し、新たな入力印影データ14aが生成されたならばタッチパネルディスプレイ12の表示を更新する。そして、所定数の入力印影データ14aが生成された場合に各入力印影データ14aの類似度114cを比較し、類似度114cが最も高い入力印影データ14aをタッチパネルディスプレイ12に表示する。従って、押印操作中には生成された入力印影データ14aがリアルタイムでタッチパネルディスプレイ12に表示され、押印操作終了後には最も類似度が高い入力印影データ14aが表示されることになる。
【0066】
入力印影データ出力部116dは、記憶部14に格納された入力印影データ14aを通信部13により外部の装置に出力させる処理を行う。具体的には、入力印影データ出力部116dは、所定の確定操作が行われるなど、印影の入力に係る処理が終了した場合に、最も類似度が高い入力印影データ14aを外部の装置に出力させる。
【0067】
署名処理部117は、入力署名データ生成部117a、署名類似度算出部117b、入力署名データ表示部117c及び入力署名データ出力部117dを有する。入力署名データ生成部117aは、タッチパネルディスプレイ12に対する署名の入力操作を検知し、入力署名データ14bを生成して記憶部14に格納する処理を行う。
【0068】
署名類似度算出部117bは、入力署名データ生成部117aにより入力署名データ14bが生成された場合に、登録署名データ114bとの類似度を算出する処理を行う。
【0069】
入力署名データ表示部117cは、入力署名データ14bをタッチパネルディスプレイ12に表示する処理を行う。具体的には、入力署名データ表示部117cは、署名の入力操作に応じてタッチパネルディスプレイ12に対する表示の更新を繰り返す。このため、紙面に記入した場合と同様に筆跡がタッチパネルディスプレイ12に表示され、署名の入力操作の終了時の表示内容が入力署名データ14bとなる。
【0070】
さらに、入力署名データ表示部117cは、署名類似度算出部117bにより算出された類似度が所定の閾値に満たない場合には、署名の再入力を要求する表示を行う。
【0071】
入力署名データ出力部117dは、記憶部14に格納された入力署名データ14bを通信部13により外部の装置に出力させる処理を行う。具体的には、入力署名データ出力部117dは、所定の確定操作が行われるなど、署名の入力に係る処理が終了した場合に、入力署名データ14bを外部の装置に出力させる。従って、署名の入力操作により生成された最終的な入力署名データ14bが外部の装置に出力されることになる。
【0072】
<本実施例2に係る印影情報入力装置の処理手順>
次に、印影情報入力装置110の処理手順について説明する。図7は、印影情報入力装置110の処理手順を示すフローチャートである。まず、顧客データ受信処理部118は、窓口端末装置120から登録印影データ及び登録署名データを受信し、登録印影データ114a及び登録署名データ114bとして記憶部14に格納する(ステップS201)。その後、印面撮像部11は、押印操作を検知したか否かを判定する(ステップS202)。
【0073】
押印操作を検知したならば(ステップS202;Yes)、印影処理部116は、印影にかかる処理を実行する(ステップS203)。この印影処理の詳細については後述する。
【0074】
ステップS203の後、若しくは押印操作を検知していない場合(ステップS202;No)、署名処理部117は、タッチパネルディスプレイ12に対する署名の入力操作を検知したか否かを判定する(ステップS204)。
【0075】
署名の入力操作を検知したならば(ステップS204;Yes)、署名処理部117は、署名にかかる処理を実行する(ステップS205)。この署名処理の詳細については後述する。
【0076】
ステップS205の後、若しくは署名の入力操作を検知していない場合(ステップS204;No)、入力印影データ出力部116d及び入力署名データ出力部117dは、印影や署名を確定するか否かを判定する(ステップS206)。確定の判定は、操作者による確定操作に基づいて行ってもよいし、操作が行われなくなってからの時間の経過に基づいて行ってもよい。
【0077】
印影や署名を確定しない場合には(ステップS206;No)、ステップS202に移行し、押印操作を検知したか否かを判定する。そして、印影や署名を確定する場合には(ステップS206;Yes)、確定したデータを外部の装置に送信して(ステップS207)、処理を終了する。具体的には、印影の入力後に確定が行われたならば、入力印影データ出力部116dが類似度の最も高い入力印影データ14aの送信を実行し、署名の入力後に確定が行われたならば、入力署名データ出力部117dが入力署名データ14bの送信を実行する。また、印影と署名の双方が入力された後に確定が行われたならば、入力印影データ出力部116dが類似度の最も高い入力印影データ14aの送信を実行し、入力署名データ出力部117dが入力署名データ14bの送信を実行する。
【0078】
次に、印影処理について説明する。図8は、印影処理の説明図である。図8に示した例では、印面撮像部11が時刻t1、時刻t2、時刻t3にそれぞれ印面の撮像を行った場合を示している。
【0079】
入力印影データ生成部116aは、時刻t1に撮像された印面から入力印影データP1を生成する。また、印影類似度算出部116bは、入力印影データP1と登録署名データ114bとの類似度を算出する。図8では、入力印影データP1の類似度は「60」である。
【0080】
同様に、入力印影データ生成部116aは、時刻t2に撮像された印面から入力印影データP2を生成する。また、印影類似度算出部116bは、入力印影データP2と登録署名データ114bとの類似度を算出する。図8では、入力印影データP2の類似度は「90」である。
【0081】
さらに、入力印影データ生成部116aは、時刻t3に撮像された印面から入力印影データP3を生成する。また、印影類似度算出部116bは、入力印影データP3と登録署名データ114bとの類似度を算出する。図8では、入力印影データP3の類似度は「55」である。
【0082】
その後、入力印影データ表示部116cは、入力印影データP1〜P3の類似度を比較し、最終的に表示する入力印影データ14aを選択する。図8の例では、入力印影データP2の類似度が最も高いため、入力印影データP2がタッチパネルディスプレイ12に表示されることになる。
【0083】
次に、図7に示した印影処理の詳細な処理手順について説明する。図9は、図7に示した印影処理の処理手順を示すフローチャートである。まず、印影類似度算出部116bは、記憶部14から登録印影データ114aを読み出す(ステップS301)。次に、印面撮像部11が印鑑20の印面を撮像し(ステップS302)、撮像された印面の画像から入力印影データ生成部116aが入力印影データ14aを生成する(ステップS303)。
【0084】
入力印影データ表示部116cは、生成された入力印影データ14aをタッチパネルディスプレイ12に表示する(ステップS304)。また、印影類似度算出部116bは、入力印影データ14aと登録印影データ114aとの類似度114cを算出し(ステップS305)、入力印影データ14aと類似度114cを対応付けて記憶部14に格納する(ステップS306)。
【0085】
ステップS306の後、入力印影データ表示部116cは、所定数の入力印影データ14aを生成済であるか否かを判定する(ステップS307)。生成された入力印影データ14aの数が所定数に満たないならば(ステップS307;No)、ステップS302に移行し、印面撮像部11による印面の撮像を行う。
【0086】
所定数の入力印影データ14aが生成されたならば(ステップS307;Yes)、入力印影データ表示部116cは、各入力印影データ14aの類似度114cを比較し、類似度114cが最も高い入力印影データ14aを選択する(ステップS308)。そして、選択した入力印影データ14aをタッチパネルディスプレイ12に表示し(ステップS309)、印影処理を終了する。
【0087】
次に、図7に示した署名処理の詳細な処理手順について説明する。図10は、図7に示した署名処理の処理手順を示すフローチャートである。まず、署名類似度算出部117bは、記憶部14から登録署名データ114bを読み出す(ステップS401)。次に、タッチパネルディスプレイ12が署名入力を取得し(ステップS402)、入力署名データ生成部117aが入力署名データ14bを生成する(ステップS403)。
【0088】
入力署名データ表示部117cは、生成された入力署名データ14bをタッチパネルディスプレイ12に表示する(ステップS404)。また、署名類似度算出部117bは、入力署名データ14bと登録署名データ114bとの類似度を算出する(ステップS405)。
【0089】
入力署名データ表示部117cは、入力署名データ14bと登録署名データ114bとの類似度が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS406)。類似度が閾値に満たないならば(ステップS406;No)、入力署名データ表示部117cは、署名の再入力を要求する表示を行って(ステップS407)、ステップS402に移行する。そして、類似度が閾値以上であれば(ステップS406;Yes)、入力署名データ14bを記憶部14に格納し(ステップS408)、署名処理を終了する。
【0090】
<印影入力の変形例>
次に、印影入力の変形例について説明する。印面撮像部11が印面を複数回撮像し、複数の入力印影データが得られた場合には、複数の入力印影データを合成することでより適正な入力印影データを生成することができる。1の入力印影データにより示される印影には、潰れやかすれにより像が不鮮明な領域と、良好な像が得られた領域とが混在している場合があるが、複数の入力印影データを合成することにより、潰れやかすれの影響を除外し、全体的に鮮明な印影を得ることができるのである。このように複数の入力印影データを合成して生成した印影データは、予め登録した登録印影データとの照合に用いることができる。また、複数の入力印影データを合成した印影データを登録印影データとして登録することも可能である。
【0091】
図11は、印影の合成についての説明図である。図11に示した例では、印面撮像部11が時刻t11、時刻t12、時刻t13にそれぞれ印面の撮像を行った場合を示している。
【0092】
入力印影データ生成部116aは、時刻t11に撮像された印面から入力印影データP11を生成する。そして、入力印影データ生成部116aは、入力印影データP11を部分領域に分割し、各部分領域について潰れやかすれの有無を評価する。入力印影データの分割と評価については、任意の画像処理技術を用いればよい。入力印影データ生成部116aは、入力印影データP11から潰れが発生した領域を除去した上で記憶部14に格納する。
【0093】
同様に、入力印影データ生成部116aは、時刻t12に撮像された印面から入力印影データP12を生成する。そして、入力印影データ生成部116aは、入力印影データP12を部分領域に分割し、各部分領域について潰れやかすれの有無を評価する。入力印影データ生成部116aは、入力印影データP12から潰れが発生した領域を除去した上で記憶部14に格納する。
【0094】
さらに、入力印影データ生成部116aは、時刻t13に撮像された印面から入力印影データP13を生成する。そして、入力印影データ生成部116aは、入力印影データP13を部分領域に分割し、各部分領域について潰れやかすれの有無を評価する。入力印影データ生成部116aは、入力印影データP13から潰れが発生した領域を除去した上で記憶部14に格納する。
【0095】
その後、入力印影データ表示部116cは、潰れが発生した領域が除去された入力印影データP11〜P13を重ね合せて合成し、合成した入力印影データをタッチパネルディスプレイ12に表示する。また、この合成した入力印影データは、外部の装置への出力にも用いられる。
【0096】
この合成では、潰れが発生した領域は除去し、かすれが発生した領域については残したまま入力印影データの重ね合わせを行う。かすれが発生した領域については、複数の入力印影データを重ね合せることで、印影が鮮明になることが期待できるからである。また、合成した入力印影データについて、かすれ領域がどの程度残っているかを判定し、押印操作の再実行を要求するか否かを決定してもよい。また、かすれ領域や潰れ領域の位置及び数に基づいて押印操作の強弱や印鑑20の角度を判定し、押印操作が強すぎる、押印操作が弱すぎる、印鑑20が印面撮像部11に対して傾いているなどのメッセージを表示してもよい。
【0097】
次に、印影の合成を行う場合の印影処理の詳細な処理手順について説明する。図12は、印影の合成を行う場合の印影処理を示すフローチャートである。この処理手順は、図7に示した印影処理として用いることができる。
【0098】
まず、印面撮像部11が印鑑20の印面を撮像し(ステップS501)、撮像された印面の画像から入力印影データ生成部116aが入力印影データ14aを生成する(ステップS502)。
【0099】
入力印影データ表示部116cは、生成された入力印影データ14aをタッチパネルディスプレイ12に表示する(ステップS503)。また、入力印影データ生成部116aは、生成された入力印影データを部分領域に分割し(ステップS504)、各部分領域について潰れやかすれの有無を評価する(ステップS505)。入力印影データ生成部116aは、潰れが発生した領域を除去し(ステップS506)、入力印影データを記憶部14に格納する(ステップS507)。
【0100】
ステップS507の後、入力印影データ表示部116cは、所定数の入力印影データ14aを生成済であるか否かを判定する(ステップS508)。生成された入力印影データ14aの数が所定数に満たないならば(ステップS508;No)、ステップS501に移行し、印面撮像部11による印面の撮像を行う。
【0101】
所定数の入力印影データ14aが生成されたならば(ステップS508;Yes)、入力印影データ表示部116cは、潰れが発生した領域が除去された入力印影データを重ね合せて合成する(ステップS509)。入力印影データ表示部116cは、合成した入力印影データをタッチパネルディスプレイ12に表示し(ステップS510)、印影処理を終了する。
【0102】
なお、図12では、登録印影データ114aを利用せずに入力印影データ14aを合成する場合を示したが、例えば、登録印影データ114aとの類似度が高い入力印影データ14aを選択して合成してもよい。登録印影データ114aを利用しない場合には、登録印影データ114aの受信と記憶は不要であり、また、印影類似度算出部116bも不要である。
【0103】
また、図12では、押印操作によって得られた入力印影データ14aをリアルタイムで表示し、所定数の入力印影データ14aを生成した後に入力印影データ14aを合成し、合成した入力印影データを最終的な出力として表示する処理を例に説明を行ったが、入力印影データ14aを生成する度に合成を実行し、合成した入力印影データをリアルタイムで表示することとしてよい。かかる処理では、その時点までに得られた入力印影データ14aを重ね合せた印影がタッチパネルディスプレイ12にリアルタイム表示されることになる。
【0104】
上述してきたように、本実施例2に係る印影情報入力装置110は、予め登録印影データ114aや登録署名データ114bを記憶し、入力印影データと登録印影データとの類似度、また入力署名データと登録署名データとの類似度を用いて、入力された印影や署名を評価するので、操作者は適正な印影や署名を簡易且つ確実に入力することができる。
【0105】
また、押印操作中には生成した入力印影データ14aをリアルタイムで表示し、所定時間経過後に登録印影データ114aとの類似度が高い入力印影データ14aを表示することができる。若しくは、押印操作中には生成した入力印影データ14aをリアルタイムで表示し、所定時間経過後に合成により生成した印影データを表示することができる。
【0106】
なお、本実施例2では、所定数の入力印影データ14aを生成するまで入力印影データ14aの生成を繰り返し実行する場合について説明を行ったが、類似度が所定の閾値値以上となる入力印影データ14aが得られた場合に入力印影データ14aの生成を終了してもよい。また、類似度が所定の閾値値以上となる入力印影データ14aが得られた場合に出力する印影データを確定することとしてもよい。
【0107】
また、入力印影データ14aについて算出した類似度に基づいて、押印操作が適切であるか否か等を操作者に報知するよう構成してもよい。この報知には、例えばタッチパネルディスプレイ12への表示出力を用いることができる。
【0108】
また、本実施例2では、顧客に対して登録印影データ及び登録署名データを1つずつ対応付けて管理する場合を示したが、1人の顧客に対して複数の登録印影データや複数の登録署名データを対応付けてもよい。
【0109】
複数の登録印影データを対応付けた場合には、入力印影データ14aについて複数の登録印影データとの類似度をそれぞれ算出し、その最大値を当該入力印影データ14aの登録印影データに対する類似度とする。そして、複数の入力印影データ14aについてそれぞれもとめた登録印影データに対する類似度を比較し、最も類似度が大きい入力印影データ14aを選択することになる。
【0110】
複数の登録署名データを対応付けた場合には、入力署名データ14bについて複数の登録印影データとの類似度をそれぞれ算出し、類似度の最大値が閾値に満たない場合に、再入力を要求すればよい。
【0111】
また、本実施例2では、操作者に対応する登録印影データ114a及び登録署名データ114bを顧客管理サーバ150から受信して記憶し、入力印影データ14aや入力署名データ14bとの照合を行う場合について説明を行ったが、印影情報入力装置110に予め複数の顧客に対応する複数の登録印影データや複数の登録署名データを記憶させてもよい。この場合には、入力力印影データ14aや入力署名データ14bとの照合により、操作者が複数の顧客のうちのいずれの人物であるかを識別することが可能となる。
【0112】
上述の実施例1及び2では、印面撮像部11が所定の時間間隔で印面を撮像する場合を例に説明を行ったが、弾性フィルム部材に加わる圧力が変化する度に撮像を行うなど、時間以外のパラメータを利用して印面の撮像を制御してもよい。
【0113】
また、上述の実施例1及び2では、印面撮像部11が弾性フィルム部材越しに印面を撮像し、撮像した画像から入力印影データを生成する構成を示したが、印影の取得には任意の方式を用いることができる。例えば、印面からの圧力を検知して印影を示す像を直接生成する構成としてもよい。また、押印操作により生じた印影を撮像する構成であってもよい。また、押印操作の前後の印面を撮像して印影を特定してもよい。
【0114】
また、上述の実施例1及び2では、印影と署名を入力する場合について説明を行ったが、本発明は印影と署名の入力に限定されるものではなく、指紋、掌紋、静脈、顔画像など、個人の識別に用いる各種情報の入力に適用することができる。
【0115】
また、上述の実施例1及び2では、印影情報入力装置10が押印操作や署名の入力操作を検知して印面の撮像や署名の取得を開始する構成を示したが、所定の開始操作を受け付けて印面の撮像や署名の取得を開始する構成としてもよい。
【0116】
また、上述の実施例1及び2に限定されることなく、印影情報入力装置の構成及び動作は適宜変形して実施することができる。例えば、印影及び署名の入出力を行う装置と、類似度の算出等の処理を行う装置とを接続し、印影情報入力装置として動作させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明の印影情報入力装置は、銀行などの金融機関の窓口業務を行う場合に、顧客を一意に特定する印鑑の印影情報を取得し、もって金融機関の窓口業務のペーパーレス化を図ることに有用である。
【符号の説明】
【0118】
10、110 印影情報入力装置
11 印面撮像部
12 タッチパネルディスプレイ
13 通信部
14 記憶部
14a 入力印影データ
14b 入力署名データ
15 制御部
16、116 印影処理部
16a、116a 入力印影データ生成部
16b、116c 入力印影データ表示部
16c、116d 入力印影データ出力部
17、117 署名処理部
17a、117a 入力署名データ生成部
17b、117c 入力署名データ表示部
17c、117d 入力署名データ出力部
20 印鑑
114a 登録印影データ
114b 登録署名データ
114c 類似度
116b 印影類似度算出部
117b 署名類似度算出部
118 顧客データ受信処理部
120 窓口端末装置
131、132 支店
140 ネットワーク
150 顧客管理サーバ
151 顧客データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12