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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-224470(P2017-224470A)
(43)【公開日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/436 20060101AFI20171124BHJP
   H01R 13/42 20060101ALI20171124BHJP
【FI】
   H01R13/436
   H01R13/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-118630(P2016-118630)
(22)【出願日】2016年6月15日
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮村 哲矢
(72)【発明者】
【氏名】田端 正明
(72)【発明者】
【氏名】大森 康雄
(72)【発明者】
【氏名】松井 元
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087EE14
5E087FF06
5E087FF13
5E087GG26
5E087GG32
5E087JJ04
5E087JJ06
5E087MM05
5E087QQ01
5E087RR25
(57)【要約】
【課題】端子ユニットをハウジングに取り付ける構造において、端子ユニットの形状の簡素化を図る。
【解決手段】コネクタは、内部に収容部11が形成されたハウジング10と、収容部11に形成されたガイド溝13と、端子保持部材31に複数の端子金具49を収容して構成され、収容部11に挿入される端子ユニット30と、端子ユニット30に形成され、ガイド溝13に摺接することで端子ユニット30を案内するガイドリブ46と、ハウジング10に取り付けられ、ガイドリブ46を係止させることで端子ユニット30が収容部11の外部へ離脱することを規制するリテーナ20とを備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収容部が形成されたハウジングと、
前記収容部に形成されたガイド溝と、
端子保持部材に複数の端子金具を収容して構成され、前記収容部に挿入される端子ユニットと、
前記端子ユニットの外面に形成され、前記ガイド溝に嵌合して摺接することで前記収容部への挿入過程で前記端子ユニットを案内するガイドリブと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ガイドリブを係止させることで前記端子ユニットが前記収容部の外部へ離脱することを規制するリテーナとを備えていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記端子保持部材の外面のうち前記ガイドリブよりも前記端子ユニットの挿入方向後方の位置に形成され、前記ガイド溝に摺接可能な補助リブを備えていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記収容部の前端部に形成され、前記ハウジングの前端面を構成する前止まり壁と、
前記端子ユニットに形成され、前記端子ユニットが前記収容部内に正規挿入されたときに前記前止まり壁に当接する突当部と、
前記前止まり壁に形成され、前記突当部が前記前止まり壁に当接した状態で前記端子ユニットの前端部を嵌合させる窓孔とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記端子ユニットが前記収容部に正規挿入された状態では、前記端子ユニットの前端面が前記ハウジングの前端面に対してほぼ面一状の位置関係となっていることを特徴とする請求項3記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車載LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)に用いられるコネクタが開示されている。車載LAN用のワイヤーハーネスは、ノイズ対策としてツイストペア線を構成する通信用電線と、カーナビゲーションシステム等の機器に給電するための給電用電線とを束ねて構成される。これらの電線の端末部に固着した端子金具は、ハウジング内の端子収容室に挿入されている。挿入された複数の端子金具は、ハウジングに組み付けたリテーナの係止作用によって抜止め状態に保持される。
【0003】
ハウジングに端子金具を挿入する前の状態では、リテーナはハウジングに対し仮係止位置に留め置かれる。仮係止位置にあるリテーナは、挿入過程の端子金具と干渉することはない。ハウジングに全ての端子金具を挿入し終わったら、仮係止位置のリテーナをハウジング内に押し込む。これにより、リテーナは、端子金具を抜止めする本係止位置へ移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−055470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ツイストペア線を構成する2本の通信用電線に接続した端子金具は、個別に端子収容室に挿入される。そのため、通信用線の端末部は、個別挿入時の余長を確保するために、捻りが解かれているのであるが、捻りが解かれた領域ではノイズ対策機能が失われる。
【0006】
この対策としては、2本の通信用電線に接続した2つの端子金具を、ハウジングとは別の半割構造の端子保持部材に取り付けて端子ユニットを構成する方法が考えられる。端子保持部材を半割構造とすれば、端子金具を通信用電線の長さ方向と交差する方向に取り付けることができるので、通信用電線の捻りを解かずに済み、ノイズ対策機能の低下を回避できる。
【0007】
この場合、端子ユニットを取り付け状態に保持する手段として、ハウジングに取り付けたリテーナを、端子保持部材に係止する構成が考えられる。しかし、端子保持部材にはリテーナとの係止構造を形成する必要があるため、端子保持部材の形状が複雑化することが懸念される。
【0008】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子ユニットをハウジングに取り付ける構造において、端子ユニットの形状の簡素化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
内部に収容部が形成されたハウジングと、
前記収容部に形成されたガイド溝と、
端子保持部材に複数の端子金具を収容して構成され、前記収容部に挿入される端子ユニットと、
前記端子ユニットの外面に形成され、前記ガイド溝に嵌合して摺接することで前記収容部への挿入過程で前記端子ユニットを案内するガイドリブと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ガイドリブを係止させることで前記端子ユニットが前記収容部の外部へ離脱することを規制するリテーナとを備えているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0010】
ハウジングの収容部に端子ユニットを取り付ける際のガイド手段であるガイドリブは、リテーナとの係止によって離脱規制手段としての機能を兼ね備えている。したがって、ガイドリブとは別に、リテーナとの専用の係止手段を形成する場合に比べると、端子ユニットの形状を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1のコネクタの斜視図
図2】リテーナが本係止位置にある状態をあらわすコネクタの背面図
図3図2のX−X線断面図
図4】リテーナが本係止位置にある状態のX−X線相当断面図
図5】ハウジングの背面図
図6】端子ユニットの斜視図
図7】端子ユニットの左側面図
図8】ロアケースの斜視図
図9】アッパケースの斜視図
図10】リテーナの斜視図
図11】リテーナが仮係止位置にあるときのリテーナと端子ユニットの位置関係をあらわす正面図
図12】リテーナが本係止位置にあるときのリテーナと端子ユニットの位置関係をあらわす正面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、前記端子保持部材の外面のうち前記ガイドリブよりも前記端子ユニットの挿入方向後方の位置に形成され、前記ガイド溝に摺接可能な補助リブを備えていてもよい。
この構成によれば、端子ユニットの挿入方向に間隔を空けたガイドリブと補助リブがガイド溝に摺接するので、端子ユニットの姿勢が安定する。
【0013】
本発明は、前記収容部の前端部に形成され、前記ハウジングの前端面を構成する前止まり壁と、前記端子ユニットに形成され、前記端子ユニットが前記収容部内に正規挿入されたときに前記前止まり壁に当接する突当部と、前記前止まり壁に形成され、前記突当部が前記前止まり壁に当接した状態で前記端子ユニットの前端部を嵌合させる窓孔とを備えていてもよい。
この構成によれば、端子ユニットの前端が前止まり壁の後面より前方に位置するので、端子ユニットの前端が前止まり壁の後面に当接する形態に比べると、収容部の寸法を短くすることができる。
【0014】
本発明は、前記端子ユニットが前記収容部に正規挿入された状態では、前記端子ユニットの前端面が前記ハウジングの前端面に対してほぼ面一状の位置関係となっていてもよい。
この構成によれば、端子ユニットの前端面がハウジングの前端面との位置関係を目視することにより、収容部に対する端子ユニットの取り付け状態を検知することができる。
【0015】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1図12を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図3,4,7における左方を前方と定義する。上下の方向については、図1〜12にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。左右の方向については、図2,5の背面図にあらわれる向きを、そのまま左方、右方と定義する。したがって、図10〜12では左右が逆向きにあらわれる。
【0016】
本実施例のコネクタは、合成樹脂製のハウジング10と、1つの合成樹脂製のリテーナ20と、複数(本実施例では5つ)の端子ユニット30とを備えて構成されている。
【0017】
ハウジング10は、全体としてブロック状をなす。図2〜5に示すように、ハウジング10の内部には、前後方向に長い複数(本実施例では5つ)の収容部11が形成されている。収容部11の断面形状は略方形である。収容部11は上下2段に分かれて配置され、下段には3つの収容部11が左右(幅方向)に並ぶように配され、上段には、下段の3つの収容部11のうち左右両側の収容部11の真上に位置するように2つの収容部11が配置されている。
【0018】
収容部11の収容部11の後端は、ハウジング10の後端面において挿入口として開口している。収容部11の前端部には前止まり壁16が形成されている。前止まり壁16は、ハウジング10の前端面10Fを構成する壁部である。前止まり壁16には、各収容部11毎に窓孔12が貫通して形成されている。窓孔12の幅寸法は収容部11の幅寸法より小さく、窓孔12は収容部11の幅方向中央に配されている。
【0019】
図2,5に示すように、各収容部11の左内側面には、前後方向に直線状に延びるガイド溝13が形成されている。ガイド溝13は、収容部11の前後方向の全長に亘って連続して形成されている。ガイド溝13には、端子ユニット30のガイドリブ46と補助リブ47が嵌合して摺接するようになっている。
【0020】
図3,4に示すように、ハウジング10の内部には、その下面に開口する取り付け空間14が形成されている。取り付け空間14は、全ての収容部11に連通して形成されている。取り付け空間14には、リテーナ20が収容されるようになっている。図2,5に示すように、取り付け空間14の左右両端縁部には、リテーナ20を仮係止位置と本係止位置に選択的に係止するための係止突起15が形成されている。
【0021】
リテーナ20は、図10に示すように、左右方向に長い基部21と、基部21から立ち上がる4つの立上り部22とを備えた単一部品である。4つの立上り部22のうち左側の3つの立上り部22の右側面には、逃がし凹部23が形成されている。また、左側の3つの立上り部22の右側面のうち逃がし凹部23の下側の縁部は、抜止め部24となっている。また、左側の3つの立上り部22の上端部にも、右側面と同様の抜止め部24が形成されている。さらに、左右両端に位置する2つの立上り部22には、板状をなす係止爪25が形成されている。
【0022】
リテーナ20は、係止爪25と係止突起15との係止により仮係止位置に保持される。リテーナ20が仮係止位置にある状態では、4つの立上り部22の間の3つの空間が、上下左右方向(収容部11に対する端子ユニット30の挿入方向と交差する方向)において下段の3つの収容部11と対応するように位置し、3つの逃がし凹部23が、上下左右方向において下段の3つのガイド溝13と対応するように位置する。
【0023】
そして、逃がし凹部23の下側の縁部を構成する3つの抜止め部24は、下段の3つのガイド溝13の下方に隣接するように位置する。立上り部22の上端部に形成された2つの抜止め部24は、上段の2つのガイド溝13の下方に隣接するように位置する。
【0024】
リテーナ20は、係止爪25と係止突起15の係止(図2を参照)により、仮係止位置より少し上方の本係止位置に保持される。リテーナ20が本係止位置にある状態では、3つの逃がし凹部23が、上下左右方向において下段の3つのガイド溝13から上方に外れた位置にある。そして、逃がし凹部23の下側の縁部を構成する3つの抜止め部24は、上下方向において下段の3つのガイド溝13と重なるように位置する。立上り部22の上端部に形成された2つの抜止め部24は、上下方向において上段の2つのガイド溝13と重なるように位置する。
【0025】
端子ユニット30は、合成樹脂製の端子保持部材31と、一対の端子金具49とを備えて構成され、ツイストペア線50の前端部に接続されている。図6に示すように、端子ユニット30は、全体として前後方向に細長く、ハウジング10の後方から収容部11内に挿入されている。端子保持部材31は、ロアケース32とアッパケース41とを上下に合体させるように組み付けて構成されている。両ケース32,41の組付け方向はツイストペア線50の長さ方向(軸線方向)と交差する方向である。
【0026】
ロアケース32は、図8に示すように、前後方向に延びる底面壁33と、底面壁33の前端縁から上方へ立ち上がる前面壁34と、底面壁33の左右両側縁から上方へ立ち上がる一対の外側面壁35と、底面壁33の幅方向中央から上方へ立ち上がる中間壁36とを備えている。
【0027】
左右両外側面壁35の外面には、左右対称な二対の引掛け部37F,37Rが前後に間隔を空けて形成されているとともに、左右対称な二対のロック突起38F,38R前後に間隔を空けて形成されている。外側面壁35の前端部には前側の引掛け部37Fが配され、その後方に前側のロック突起38Fが配され、その後方に後側の引掛け部37Rが配され、外側面壁35の後端部に後側のロック突起38Rが配されている。
【0028】
ロアケース32には、底面壁33、左右一対の外側面壁35及び中間壁36で区画された左右対称な一対の端子収容溝39が形成されている。図7に示すように、底面壁33には、端子収容溝39内に進出する前後2つの抜止め突起40が突出形成されている。各端子収容溝39内には、夫々、端子金具49が収容されている。端子金具49は、2つの抜止め突起40の係止作用により、後方への離脱を規制された状態に保持されている。
【0029】
2つの端子金具49は2本の電線51の前端部に個別に接続されている。2本の電線51は、通信用電線51(信号線)として使用されるものであって、螺旋状に捻られることによりノイズ低減機能を有するツイストペア線50を構成している。ツイストペア線50のうち前端部を除いた領域は、2本の電線51がシース52により一括して包囲されている。端子収容溝39の後端部には、シース52の前端部も収容されている。1つの端子ユニット30からは2本電線51が導出され、この2本の電線51がツイストペア線50としてシース52により纏められているので、1本のツイストペア線50を2本の電線51で構成されるサブハーネスと見做すことができる。
【0030】
端子金具49は、ロアケース32の上方から端子収容溝39内に取り付けられる。この端子金具49の取り付け方向は、ツイストペア線50の長さ方向と交差する方向である。したがって、ツイストペア線50の前端部においてシース52を除去して電線51を露出させる寸法は、端子金具49と電線51を圧着機(アプリケータ)で圧着するために必要な寸法だけでよい。
【0031】
アッパケース41は、図9に示すように、上壁部42と、上壁部42の左右両側縁から下方へ延出する一対の側壁部43とを備えて構成されている。左右両側壁部43には、ロアケース32のロック突起38F,38Rを係止させるための二対のロック孔44F,44Rが、前後に間隔を空けて配置されている。同じく左右両側壁部43には、ロアケース32の引掛け部37F,37Rを前方から当接させるための左右対称な二対の受け部45F,45Rが、前後に間隔を空けて配置されている。
【0032】
アッパケース41には、左側の側壁部43の外側面からリブ状に突出したガイドリブ46と補助リブ47が形成されている。ガイドリブ46と補助リブ47は、互いに同じ高さで前後方向に延びている。ガイドリブ46は、側壁部43の前端側領域に配されている。補助リブ47は、ガイドリブ46よりも後方の領域に配されている。前側の受け部45Fは、前後方向におけるガイドリブ46の形成領域の範囲内、つまりガイドリブ46に近接した位置に配されている。後側の受け部45Rは、前後方向における補助リブ47の形成領域の範囲内、つまり補助リブ47に近接する位置に配されている。
【0033】
端子金具49が収容されているロアケース32にアッパケース41を合体して組み付けた状態では、ロアケース32のロック突起38F,38Rとアッパケース41のロック孔44F,44Rとの係止により、両ケース32,41が組付け状態にロックされる。両ケース32,41を組み付けた状態では、端子収容溝39の上面の開口が上壁部42によって閉塞されているので、端子金具49が端子収容溝39の外へ離脱することはない。
【0034】
前側の左右両引掛け部37Fは、端子保持部材31の左右両外側面から外方へ突出しており、この前側の引掛け部37Fの前面は、前方に面する突当部48として機能する。左右両一対の突当部48のうち左側の突当部48の前面と、ガイドリブ46の前端面とは、ほぼ面一状に隣接する位置関係となっている。
【0035】
次に、コネクタの組付け手順を説明する。まず、リテーナ20を、ハウジング10に組み付けて仮係止位置に保持する。このとき、リテーナ20の抜止め部24がガイド溝13より下方に位置する。この状態で、各収容部11に端子ユニット30を挿入する。挿入過程の初期は、ガイドリブ46をガイド溝13に嵌合して摺接させる。この摺接により、端子ユニット30は、ハウジング10に対して上下方向の位置が安定するとともに、ハウジング10に対して前後方向及び左右方向へ傾かないように姿勢が安定する。
【0036】
挿入が進むと、ガイドリブ46はリテーナ20(抜止め部24)と干渉することなく逃がし凹部23を通過する。この間、補助リブ47もガイド溝13に嵌合して摺接するので、ハウジング10に対する端子ユニット30の位置し姿勢が、更に安定する。そして、端子ユニット30が正規の挿入位置に到達すると、突当部48が前止まり壁16の後面に当接することにより、端子ユニット30のそれ以上の挿入動作が規制される。また、端子ユニット30の前端部が窓孔12内に嵌入し、端子ユニット30の前端面30Fとハウジング10の前端面10Fとが面一状に連なるような位置関係となる。
【0037】
全ての端子ユニット30の挿入が完了したら、仮係止位置のリテーナ20を本係止位置へ押し込むようにして移動させる。このとき、正規挿入されずに半挿入状態の端子ユニット30が存在していた場合は、リテーナ20の抜止め部24が半挿入状態の端子ユニット30のガイドリブ46と干渉するので、リテーナ20を本係止位置へ押し込むことはできない。全ての端子ユニット30が正規挿入されていれば、リテーナ20を本係止位置へ移動させることができる。
【0038】
リテーナ20が本係止位置に移動すると、抜止め部24が上下方向においてガイドリブ46と同じ高さに位置し、抜止め部24の前面がガイドリブ46の後端面と接近して対向するように位置する。この状態では、端子ユニット30が後方へ引っ張られても、ガイドリブ46か抜止め部24に係止するので、端子ユニット30は後方へ移動することなく収容部11内に留まり、ハウジング10に取り付けられた状態に保持される。
【0039】
尚、ハウジング10(端子ユニット30)の後方でツイストペア線50が引っ張られた場合、その引張力は、端子金具49と抜止め突起40を介してロアケース32に伝わり、引掛け部37F,37Rと受け部45F,45Rを介してアッパケース41のガイドリブ46に伝わる。前側の受け部45Fとガイドリブ46は近接した位置関係にあるので、アッパケース41が不正な変形を来す虞はない。
【0040】
上述のように本実施例のコネクタは、内部に収容部11が形成されたハウジング10と、端子保持部材31に複数の端子金具49を収容して構成された端子ユニット30とを備えている。端子ユニット30は収容部11に挿入され、挿入された端子ユニット30は、リテーナ20によって抜止めされる。収容部11にはガイド溝13が形成されている。端子ユニット30の外面にはガイドリブ46が形成されている。端子ユニット30を収容部11に挿入する過程では、ガイドリブ46がガイド溝13に嵌合して摺接することで、端子ユニット30が案内され、ハウジング10に対する端子ユニット30の位置と姿勢が安定する。
【0041】
リテーナ20は、ハウジング10に取り付けられ、ガイドリブ46を係止させせることで端子ユニット30が収容部11の外部へ離脱することを規制する。ハウジング10の収容部11に端子ユニット30を取り付ける際のガイド手段であるガイドリブ46は、リテーナ20との係止によって離脱規制手段としての機能を兼ね備えている。したがって、ガイドリブ46とは別に、リテーナ20との専用の係止手段を形成する場合に比べると、端子ユニット30の形状を簡素化することができる。
【0042】
また、端子保持部材31の外面のうちガイドリブ46よりも端子ユニット30の挿入方向後方の位置には、ガイド溝13に摺接可能な補助リブ47が形成されている。この構成によれば、端子ユニット30の挿入方向に間隔を空けたガイドリブ46と補助リブ47がガイド溝13に摺接するので、端子ユニット30の姿勢が安定する。
【0043】
また、収容部11の前端部には、ハウジング10の前端面10Fを構成する前止まり壁16が形成され、端子ユニット30には、端子ユニット30が収容部11内に正規挿入されたときに前止まり壁16に当接する突当部48が形成されている。そして、前止まり壁16には、突当部48が前止まり壁16に当接した状態で端子ユニット30の前端部を嵌合させる窓孔12が形成されている。この構成によれば、端子ユニット30の前端が前止まり壁16の後面より前方に位置するので、端子ユニット30の前端が前止まり壁16の後面に当接する形態に比べると、収容部11の寸法を短くすることができる。
【0044】
また、端子ユニット30が収容部11に正規挿入された状態では、端子ユニット30の前端面30Fがハウジング10の前端面10Fに対してほぼ面一状の位置関係となる。この構成によれば、端子ユニット30の前端面30Fがハウジング10の前端面10Fとの位置関係を目視することにより、収容部11に対する端子ユニット30の取り付け状態を検知することができる。
【0045】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、リテーナが端子保持部材のみに係止するが、リテーナは、端子保持部材と端子金具の両方に係止するものであってもよい。
(2)上記実施例では、ガイドリブの後方に補助リブを形成したが、補助リブを形成しない形態としてもよい。
(3)上記実施例では、端子ユニットが収容部に正規挿入されたときに端子ユニットの前端面がハウジングの前端面に対してほぼ面一状の位置関係となるようにしたが、端子ユニットが収容部に正規挿入されたときに、端子ユニットの前端面がハウジングの前端面より後方に位置するようにしてもよい。
(4)上記実施例では、端子ユニットの前端部が前止まり壁の窓孔内に嵌入するようにしたが、端子ユニットの前端が前止まり壁の後面に当接するようにしてもよい。
(5)上記実施例では、1つの端子保持部材に一対の端子金具を取り付けたが、1つの端子保持部材に3つ以上の端子金具を取り付けてもよい。この場合、複数のツイストペア線に接続された複数対の端子金具が、1つの端子保持部材に取り付けられていてもよい。
(6)上記実施例では、一対の端子金具がツイストペア線に接続されているが、端子金具は、ツイストペア線に限らず、ノイズ対策の施されていない電線に接続されていてもよい。
(7)上記実施例では、ガイドリブと補助リブが、端子ユニットの左右両外側面のうち一方の外側面のみに形成されているが、ガイドリブと補助リブは、端子ユニットの左右両外側面に形成されていてもよい。
(8)上記実施例では、ガイドリブと補助リブが同じ高さに配されているが、ガイドリブと補助リブは互いに異なる高さに配置されていてもよい。
(9)上記実施例では、ガイドリブと補助リブが端子ユニットの外側面に形成されているが、ガイドリブと補助リブのうち少なくとも一方のリブは、端子ユニットの底面(リテーナに臨む面)に形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0046】
10…ハウジング
10F…ハウジングの前端面
11…収容部
12…窓孔
13…ガイド溝
16…前止まり壁
20…リテーナ
30…端子ユニット
30F…端子ユニットの前端面
31…端子保持部材
46…ガイドリブ
47…補助リブ
48…突当部
49…端子金具
図1
図2
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図5
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図12