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特開2017-225114車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするための方法、システム及び車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-225114(P2017-225114A)
(43)【公開日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするための方法、システム及び車両
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20171124BHJP
   H04W 4/04 20090101ALI20171124BHJP
【FI】
   H04M1/00 U
   H04W4/04 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-106187(P2017-106187)
(22)【出願日】2017年5月30日
(31)【優先権主張番号】15/174,430
(32)【優先日】2016年6月6日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100180194
【弁理士】
【氏名又は名称】利根 勇基
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ジェイ.ウォルターマン
【テーマコード(参考)】
5K067
5K127
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB43
5K067DD27
5K067EE02
5K067EE12
5K067FF03
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB22
5K127BB33
5K127BB35
5K127DA12
5K127DA15
5K127DA16
5K127GA14
5K127GA30
5K127GD17
5K127JA14
5K127JA32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】モバイルデバイスが車両の客室内に存在している間、一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするための方法、システム及び車両を提供する。
【解決手段】一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて客室内の乗員の数を判定する。客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに、客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく、無効メッセージを送信する。客室内に存在する乗員の数が一人よりも多いと判定されたときに、車両のドライバに関連付けられた一つ以上のモバイルデバイスのみの機能を無効にすべく、無効メッセージを送信する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にする方法であって、
一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて前記客室内の乗員の数を判定するステップと、
前記客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく無効メッセージを送信するステップと、
前記客室内に存在する乗員の数が一人より多いと判定されたときに前記車両のドライバに関連付けられた前記一つ以上のモバイルデバイスのみの機能を無効にすべく無効メッセージを送信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
一つ以上のセルラー信号センサによって出力された一つ以上のセルラー信号センサ出力信号に基づいて前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの位置を判定するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記客室はドライバ区域及び乗客区域を含み、
前記客室内に存在する乗員の数が一人より多いと判定されたときに記車両のドライバに関連付けられた前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく無効メッセージを送信するステップは、前記客室のドライバ区域内の前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく無効メッセージを送信するステップのみを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記客室内に存在する乗員の数が一人より多いと判定されたときに前記車両のドライバに関連付けられた前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく無効メッセージを送信するステップは、
前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの位置を定期的に監視するステップと、
前記一つ以上のモバイルデバイスが前記客室のドライバ区域に入ったときに、前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく無効メッセージを送信するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記無効メッセージは、ブルートゥース通信、WiFi通信及びセルラーネットワーク通信の少なくとも一つを通して前記一つ以上のモバイルデバイスに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記無効メッセージは、前記車両が走行モードに置かれているときに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記車両が非走行モードにあるときに前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を有効にすべく有効メッセージを送信するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするためのシステムであって、
一つ以上のプロセッサと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上の乗員センサと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合されたネットワーク・インタフェース・ハードウェアと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合され且つロジックを記憶する一つ以上のメモリモジュールと
を備え、
前記ロジックが前記一つ以上のプロセッサによって実行されると、当該システムは、
前記一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて前記客室内の乗員の数を判定し、
前記客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに、前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信し、
前記客室内に存在する乗員の数が一人より多いと判定されたときに、前記車両のドライバに関連付けられた前記一つ以上のモバイルデバイスのみの機能を無効にすべく前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信する、システム。
【請求項9】
前記一つ以上のモバイルデバイスによって発せられたセルラー信号を示すセルラー信号センサ出力信号を提供するように前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上のセルラー信号センサを更に備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記一つ以上のセルラー信号センサの少なくとも一つが、
プロセッサと
前記一つ以上のモバイルデバイスによって発せられた前記セルラー信号を検出するために前記プロセッサに通信可能に結合されたアンテナと、
前記プロセッサに通信可能に結合され且つロジックを記憶するメモリと
を備え、
前記ロジックが前記プロセッサによって実行されると、前記一つ以上のセルラー信号センサは、前記一つ以上のモバイルデバイスから受信された前記セルラー信号にタイムスタンプを割り当てる、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
当該システムはロジックを実行して車両ドライブモードを判定し、
前記車両ドライブモードは一つ以上の走行モード及び一つ以上の非走行モードを含み、
当該システムは、前記車両が前記一つ以上の走行モードの一つに置かれているときに前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて前記無効メッセージを送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムは、前記車両が前記一つ以上の非走行モードの一つに置かれているときに前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を有効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて有効メッセージを送信する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記一つ以上の非走行モードは自律車両走行モードを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムは、ブルートゥース通信、WiFi通信及びセルラーネットワーク通信の少なくとも一つを通して、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて前記一つ以上のモバイルデバイスに前記無効メッセージを送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするように構成された車両であって、
ドライバ区域及び乗客区域を含む客室と
一つ以上のプロセッサと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上の乗員センサと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上のセルラー信号センサと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合されたネットワーク・インタフェース・ハードウェアと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合され且つロジックを記憶する一つ以上のメモリモジュールと
を備え、
前記ロジックが前記一つ以上のプロセッサによって実行されると、当該車両は、
前記一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて前記客室内の乗員の数を判定し、
前記一つ以上のセルラー信号センサによって出力された一つ以上のセルラー信号センサ出力信号に基づいて前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの位置を判定し、
前記客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信し、
前記客室に存在する乗員の数が一人よりも多いと判定されたときに当該車両のドライバに関連付けられた前記一つ以上のモバイルデバイスのみの機能を無効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信する、車両。
【請求項16】
前記ドライバ区域は、少なくとも、ドライバシートと、センターコンソールの少なくとも一部とを含む、請求項15に記載の車両。
【請求項17】
前記一つ以上のプロセッサは、さらに、当該車両に、前記客室内の前記一つ以上のモバイルデバイスの位置を定期的に監視させ、且つ、前記一つ以上のモバイルデバイスが前記客室のドライバ区域に入ったときに該一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信させる、請求項15に記載の車両。
【請求項18】
前記一つ以上のセルラー信号センサは、
プロセッサと、
前記一つ以上のモバイルデバイスによって発せられたセルラー信号を検出するように前記プロセッサに通信可能に結合されたアンテナと、
前記プロセッサに通信可能に結合され且つロジックを記憶するメモリと
を備え、
前記ロジックが前記プロセッサによって実行されると、前記一つ以上のセルラー信号センサは、前記一つ以上のモバイルデバイスから受信された前記セルラー信号にタイムスタンプを割り当てる、請求項15に記載の車両。
【請求項19】
車両ドライブモードを更に備え、
該車両ドライブモードは一つ以上の走行モード及び一つ以上の非走行モードを含み、
当該車両はロジックを実行して前記車両ドライブモードを判定し、
当該車両は、当該車両が前記一つ以上の走行モードの一つに置かれているときに前記一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて前記無効メッセージを送信する、請求項15に記載の車両。
【請求項20】
前記一つ以上の乗員センサは、シートセンサ、重量センサ、シートベルトセンサ、ドアセンサ及びカメラの少なくとも一つを備える、請求項15に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載された実施形態は、概して、一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするための方法、システム及び車両に関し、より具体的には、車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするための方法、システム及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のユーザは、車両に入るとき、車両の客室内にモバイルデバイス(例えば、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(personal digital assistant)、専用のモバイルメディアプレーヤー、モバイルパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ等)を持ち込むことが多い。いくつかの状況では、客室内のモバイルデバイスの機能を無効にすること、例えば運転中にメッセージを送信するドライバの能力を無効にすることが望ましい。
【0003】
したがって、モバイルデバイスが車両の客室内に存在している間、モバイルデバイスの一つ以上の機能を無効にするための方法、システム及び車両に対する要求が存在する。
【発明の概要】
【0004】
一つの実施形態では、車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にする方法は、一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて客室内の乗員の数を判定することを含む。客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに、客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべく、無効メッセージが送信される。客室内に存在する乗員の数が一人よりも多いと判定されたときに、車両のドライバに関連付けられた一つ以上のモバイルデバイスのみの機能を無効にすべく、無効メッセージが送信される。
【0005】
別の実施形態では、車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするためのシステムが提供される。システムは、一つ以上のプロセッサと、一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上の乗員センサと、一つ以上のプロセッサに通信可能に結合されたネットワーク・インタフェース・ハードウェアと、一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上のメモリモジュールとを含む。一つ以上のメモリモジュールはロジックを記憶し、ロジックが一つ以上のプロセッサによって実行されると、システムは、一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて客室内の乗員の数を判定し、客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべくネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信し、客室内に存在する乗員の数が一人よりも多いと判定されたときに、車両のドライバに関連付けられた一つ以上のモバイルデバイスのみの機能を無効にすべくネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信する。
【0006】
更に別の実施形態では、一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするように構成された車両が客室を含む。客室はドライバ区域及び乗客区域を含む。さらに、車両は、一つ以上のプロセッサと、一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上の乗員センサと、一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上のセルラー信号センサと、一つ以上のプロセッサに通信可能に結合されたネットワーク・インタフェース・ハードウェアと、一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上のメモリモジュールとを含む。一つ以上のメモリモジュールはロジックを記憶し、ロジックが一つ以上のプロセッサによって実行されると、車両は、一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて客室内の乗員の数を判定し、一つ以上のセルラー信号センサによって出力された一つ以上のセルラー信号センサ出力信号に基づいて客室内の一つ以上のモバイルデバイスの位置を判定し、客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべくネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信し、客室内に存在する乗員の数が一人よりも多いと判定されたときに、車両のドライバに関連付けられた一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にすべくネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本明細書に示され且つ記載された一つ以上の実施形態に係る、車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするためのシステムを概略的に描く。
図2図2は、本明細書に示され且つ記載された一つ以上の実施形態に係る車両の内部キャビンに適用されたときの図1のシステムを概略的に描く。
図3図3は、本明細書に示され且つ記載された一つ以上の実施形態に従って客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするためのフローチャートを描く。
図4図4は、本明細書に示され且つ記載された一つ以上の実施形態に従って、客室内に存在する一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするように機能する図1のシステムを概略的に描く。
図5図5は、本明細書に示され且つ記載された一つ以上の実施形態に従って、客室内に存在する一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするように機能する図1のシステムを概略的に描く。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施形態によって提供されるこれら及び追加の特徴が、図面と併せて以下の詳細な説明を参照することでより完全に理解されるだろう。
【0009】
図面に説明された実施形態は、単なる例示であり、その開示に限定されることは意図されていない。図面と併せて読むことで例示的な実施形態の以下の詳細な説明を理解することができる。図面では、同様な構造が同様の参照符号で示される。
【0010】
本明細書に開示された実施形態は、一つ以上のモバイルデバイスが車両の客室内にある間に一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするための方法、システム及び車両を含む。いくつかの実施形態は、車両内の乗員の数を判定する様々な乗員センサを含む。乗員の数に基づいて、システムは、車両内で検出された全てのモバイルデバイスの一つ以上の特徴を無効にし、又は車両のドライバに関連付けられたモバイルデバイスのみの一つ以上の特徴を選択的に無効にする。いずれの状況においても、車両のドライバは、モバイルデバイスの一つ以上の特徴、例えばテキストメッセージング(text messaging)を使用することが実質的に妨げられる。車両の客室内の一つ以上のモバイルデバイスの機能を無効にするための様々な方法、システム及び車両が、対応する図面を具体的に参照して、本明細書においてより詳細に記載される。
【0011】
ここで図面を参照すると、図1は、車両100の客室内の一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効にするためのシステム102を含む車両100の一つの実施形態を描く。システム102は、通信経路104と、一つ以上のプロセッサ132と、一つ以上のメモリモジュール134と、ネットワーク160と通信するネットワーク・インタフェース・ハードウェア150とを含む。車両100は、一つ以上の乗員センサ108のような複数のセンサと、一つ以上の走行モードセンサ112と、一つ以上のセルラー信号センサ110とを更に含む。車両100は自動車として描かれているが、車両100は、任意の乗用車、例えば地上車両、水中車両及び/又は空中車両であってもよいことに留意されたい。さらに、いくつかの実施形態では、車両100は自律型車両であってもよい。
【0012】
上述されたように、システム102は通信経路104を含み、通信経路104は、システム102内に配置された様々な車両モジュール間のデータの相互接続を提供する。具体的には、車両モジュールの各々は、データを送信及び/又は受信するノードとして動作することができる。いくつかの実施形態では、通信経路104は、システム102全体のプロセッサ、メモリ、センサ及びアクチュエータへの電気データ信号の送信を可能とする導電性材料を含む。別の実施形態では、通信経路104は、バス、例えばLINバス、CANバス、VANバス及びこれらの均等物である。更なる実施形態では、通信経路104は無線及び/又は光導波路であってもよい。通信可能に結合される構成要素には、例えば、導電媒質を介した電気信号、空気を介した電磁信号、光導波路を介した光信号及びこれらの均等物のようなデータ信号を互いに交換することができる構成要素が含まれる。
【0013】
システム102は、一つ以上のメモリモジュール134に通信可能に結合された一つ以上のプロセッサ132を含む。一つ以上のプロセッサ132は、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された機械可読命令を実行することができる任意の装置を含む。したがって、各プロセッサは、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ及び/又はその他のコンピュータデバイスを含む。
【0014】
一つ以上のメモリモジュール134は通信経路104を通じて一つ以上のプロセッサ132に通信可能に結合される。一つ以上のメモリモジュール134は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリとして構成され、(SRAM、DRAM及び/又は他のタイプのRAMを含む)ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、セキュアデジタル(SD)メモリ、レジスタ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)及び/又は他のタイプの非一時的コンピュータ可読媒体を含む。特定の実施形態に応じて、これら非一時的コンピュータ可読媒体はシステム102内に存在し且つ/又はシステム102の外部に存在する。一つ以上のメモリモジュール134は、以下により詳細に記載されるように、一つ以上のロジックを記憶するように構成される。本明細書に記載された実施形態は、本明細書に記載されたロジックの任意の部分を実行するために、分散コンピュータ構成(distributed computing arrangement)を利用することができる。
【0015】
本開示の実施形態には、機械可読命令及び/又はアルゴリズムを含むロジックが含まれ、機械可読命令及び/又はアルゴリズムは、任意の世代(例えば、1GL、2GL、3GL、4GL及び/又は5GL)の任意のプログラミング言語、例えば、プロセッサによって直接実行される機械語、機械可読命令にコンパイルされ又はアセンブルされ且つ機械可読媒体に記憶されるアセンブリ言語、オブジェクト指向プログラミング(OOP)、スクリプト言語、マイクロコード等で書かれる。同様に、ロジック及び/又はアルゴリズムは、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)形態又は特定用途向け集積回路(ASIC)及びこれらの均等物を介して実装されたロジックのようなハードウェア記述言語(HDL)で書かれる。したがって、ロジックは、予めプログラムされたハードウェア要素及び/又はハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組合せとして、任意の従来のコンピュータプログラミング言語で実装される。
【0016】
一つ以上のメモリモジュール134は、限定されるものではないが、動作ロジック242、車両ドライブモード検出ロジック244a、メッセージロジック244b及びモバイルデバイス検出ロジック244cを含む様々なロジックを記憶する。車両ドライブモード検出ロジック244a、メッセージロジック244b及びモバイルデバイス検出ロジック244cは、それぞれ、複数の種々のロジックを含み、各ロジックは、例えば、コンピュータプログラム、ファームウェア及び/又はハードウェアとして具現化される。
【0017】
動作ロジック242は、システム102の構成要素を管理するための動作システム及び/又は他のソフトウェアを含む。車両ドライブモード検出ロジック244aは一つ以上のプロセッサ132に車両100のドライブモードを検出させるように構成される。例えば、一つ以上のプロセッサ132は、車両ドライブモード検出ロジック244aを実行して、車両100が走行モード又は非走行モードにあるかを判定する。走行モードは、車両100が直ちに移動できる任意のドライブモードとみなされる。斯かる走行モードは、限定されるものではないが、ドライブ及びリバースを含む。いくつかの例では、例えばマニュアルのドライブトレインを有する車両について、ニュートラルも走行モードとみなされてもよい。このため、非走行モードは駐車を含む。車両100が自律型車両である実施形態又は車両100が自律走行モードを有する実施形態では、斯かる自律走行モードは非走行モードとみなされる。自律走行モードは、車両100を操縦するのにドライバの制御が必要とされない任意の走行モードを含む。例えば、自動駐車車両機能は自律車両走行モードとみなされる。
【0018】
メッセージロジック244bは、メッセージロジック244bによって、一つ以上のプロセッサ132が、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて、車両100の客室内に位置する一つ以上のモバイルデバイス166に無効メッセージ又は有効メッセージを発して、一つ以上のモバイルデバイス166の一つ以上の機能を無効又は有効にするように構成される。モバイルデバイス検出ロジック244cは、モバイルデバイス検出ロジック244cによって、プロセッサが、一つ以上のセルラー信号センサ110を使用することによって車両100の客室内の一つ以上のモバイルデバイス166を検出して、本明細書により詳細に記載されるように、一つ以上のセルラー信号センサ110によって検出されたセルラー信号に付されたタイムスタンプ(time stamp)に基づいて車両100の図2に示された客室101内の一つ以上のモバイルデバイス166の位置を三角測量するように構成される。
【0019】
加えて、システム102が、車両ドライブモード検出ロジック244a、メッセージロジック244b及びモバイルデバイス検出ロジック244cを別個のロジック構成要素として有するように示されているが、これも一つの例である。いくつかの実施形態では、単一のロジックが、システム102に、記載された機能を提供させてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、システム102は、図1に描かれたネットワーク160にシステム102を通信可能に結合するためのネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を含む。ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150は、通信経路104に通信可能に結合され、ネットワーク160を介してデータを送信及び/又は受信することができる任意の装置である。したがって、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150は、任意の有線通信又は無線通信を送信及び/又は受信するための通信トランシーバを含むことができる。例えば、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150は、アンテナ、モデム、LANポート、WiFiカード、WiMaxカード、モバイル通信ハードウェア、近距離無線通信ハードウェア、衛星通信ハードウェア及び/又は他のネットワーク及び/又は装置と通信するための任意の有線又は無線ハードウェアを含む。一つの実施形態では、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150は、ブルートゥース(登録商標)無線通信プロトコルに従って動作するように構成されたハードウェアを含む。別の実施形態では、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150は、ブルートゥース通信を一つ以上のモバイルデバイス166に送信し且つブルートゥース通信を一つ以上のモバイルデバイス166から受信するためのブルートゥース送信/受信モジュールを含む。
【0021】
上述されたように、システム102は、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を通して、システム102を一つ以上のモバイルデバイス166に通信可能に結合するネットワーク160と通信する。一つの実施形態では、ネットワーク160は、ブルートゥース技術を利用してシステム102と一つ以上のモバイルデバイス166とを通信可能に結合するパーソナルエリアネットワークである。他の実施形態では、ネットワーク160は、一つ以上のコンピュータネットワーク(例えばパーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク又は広域ネットワーク)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク及び/又は全地球測位システム並びにこれらの組合せを含む。したがって、システム102は、有線、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク等を介して、ネットワーク160に通信可能に結合される。適切なローカルエリアネットワークは有線イーサネット(登録商標)及び/又は例えばワイヤレスフィディリティー(WiFi)のような無線技術を含む。適切なパーソナルエリアネットワークは、例えば、IrDA、ブルートゥース、無線USB、Z−Wave、ZigBee(登録商標)及び/又は他の近距離無線通信プロトコルのような無線技術を含む。適切なパーソナルエリアネットワークは、同様に、例えばUSB及びファイヤーワイヤー(登録商標)のような有線コンピュータバスを含む。適切なセルラーネットワークは、限定されるものではないが、LTE、WiMax、UMTS、CDMA及びGSM(登録商標)のような技術を含む。
【0022】
さらに図1を参照すると、上述されたように、システム102を一つ以上のモバイルデバイス166に通信可能に結合するのにネットワーク160が利用される。一つ以上のモバイルデバイス166は一つ以上のプロセッサ及び一つ以上のメモリモジュールを含む。一つ以上のプロセッサ132は、システム102から一つ以上のモバイルデバイス166への無効化/有効化メッセージを容易にし(facilitate)且つ受信して一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効又は有効にすべく、ロジックを実行してシステム102と通信することができる。システム102から無効化/有効化メッセージを受信したモバイルデバイス166は、その後、ロジックを実行して機能を無効又は有効にする。一つ以上のモバイルデバイス166は、システム102と通信するための有線及び/又は無線通信機能を有して構成される。
【0023】
本明細書に記載された実施形態では、一つ以上のモバイルデバイス166は、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、専用のモバイルメディアプレーヤー、モバイルパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、及び又はシステム102と通信可能に結合可能な他のモバイルデバイスを含む。モバイルデバイス166は、限定されるものではないが、電話の着信及び受信、テキストメッセージング、Eメール、インターネット閲覧、ゲーム及び他のアプリケーションを含む様々な機能を実行可能である。本明細書に記載されるように、システム102は、斯かる機能の少なくとも一つを無効又は有効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて無効化又は有効化メッセージを一つ以上のモバイルデバイス166に送信する。いくつかの実施形態では、複数の機能が無効又は有効にされる。
【0024】
一つ以上のモバイルデバイス166はセルラー信号を発することもできる。例えば、モバイルデバイス166はセルラータワー(cellular tower)と通信するためにセルラー信号を頻繁に発する。これらセルラー信号は、固有のセルラー信号であり、別個のモバイルデバイス166に関連付けられた固有の識別子を含む。本明細書においてより詳細に説明されるように、これら固有のセルラー信号を検出することができるセンサを提供することによって、車両100内の一つ以上のモバイルデバイス166の適切な位置を判定することができる。
【0025】
システム102は、通信経路104に沿って一つ以上のプロセッサ132に通信可能に結合された一つ以上の乗員センサ108を更に含む。一つ以上の乗員センサ108は、車両100内の乗客の存在を検出することができる任意のセンサである。例えば、限定されないが、一つ以上の乗員センサ108は、重量センサ、シートセンサ、シートベルトセンサ、ドアセンサ及びカメラである。一つ以上の乗員センサ108は、車両100の乗員の存在を示す乗員センサ出力信号を出力する。一つ以上の乗員センサ108によって出力された乗員センサ出力信号に基づいて、システム102の一つ以上のプロセッサ132は、ロジックを実行して、車両100内に存在する乗員の数を判定する。
【0026】
システム102は一つ以上の走行モードセンサ112を更に含む。一つ以上の走行モードセンサ112は、車両100が走行モード又は非走行モードに置かれているかを検出するように構成される。本明細書に記載されたように、走行モードは、車両100が直ちに移動できる任意の走行モードとみなされる。斯かる走行モードは、限定されるものではないが、ドライブ及びリバースを含む。いくつかの例では、例えばマニュアルのドライブトレインを有する車両について、ニュートラルも走行モードとみなされてもよい。このため、非走行モードは駐車を含む。車両100が自律型車両である実施形態又は車両100が自律走行モードを有する実施形態では、斯かる自律走行モードは非走行モードとみなされる。いくつかの実施形態では、一つ以上の走行モードセンサ112は、車両100のギアシフト装置に通信可能に結合され、車両100が置かれたギアを示す走行モードセンサ出力信号を出力する。この結果、一つ以上のプロセッサ132は、車両ドライブモード検出ロジック244aを実行して、車両100が走行モードにあるかを判定する。他の実施形態では、一つ以上の走行モードセンサ112は車輪センサ又は加速度計であり、一つ以上の走行モードセンサ112は、車両100が動作中であるかを示す走行モードセンサ出力信号を出力する。この結果、一つ以上のプロセッサ132は、車両ドライブモード検出ロジック244aを実行して、一つ以上の走行モードセンサ112によって出力された走行モードセンサ出力信号に基づいて、車両100が動作中である、すなわち車両100が走行モードにあると判定する。
【0027】
上述されたように、システム102は、通信経路104に沿って一つ以上のプロセッサ132に通信可能に結合された一つ以上のセルラー信号センサ110を更に含む。一つ以上のセルラー信号センサ110は、一つ以上のモバイルデバイス166によって発せられたセルラー信号を検出するように構成される。その後、一つ以上のセルラー信号センサ110は、セルラー信号を示すセルラー信号センサ出力信号をシステム102に出力する。一つ以上のセルラー信号センサ110によって提供されたセルラー信号センサ出力信号に基づいて、コンピュータデバイスは機械可読命令を実行して車両100内の一つ以上のモバイルデバイス166の位置を判定する。一つ以上のセルラー信号センサ110は、モバイルデバイスによって発せられたセルラー信号を検出することができる任意のセンサである。一つ以上のセルラー信号センサ110は様々な構成を備える。一つの実施形態では、一つ以上のセルラー信号センサ110は、プロセッサと、一つ以上のモバイルデバイス166によって発せられたセルラー信号を検出するようにプロセッサに通信可能に結合されたアンテナと、プロセッサに通信可能に結合され且つロジックを記憶するメモリとを含み、ロジックがプロセッサによって実行されると、セルラー信号センサ110は、モバイルデバイス166から受信されたセルラー信号にタイムスタンプを割り当てる。他の実施形態では、一つ以上のセルラー信号センサ110は、システム102の一つ以上のプロセッサ132に通信可能に結合されたアンテナのみを含み、この場合、一つ以上のプロセッサ132は、一つ以上のメモリモジュール134に記憶されたモバイルデバイス検出ロジック244cを実行して、一つ以上のセルラー信号センサ110によって検出されたセルラー信号にタイムスタンプを割り当てる。一つ以上のセルラー信号センサ110によって検出されたセルラー信号に付されたタイムスタンプに基づいて、システム102はロジックを実行して車両100内の一つ以上のモバイルデバイス166の位置を三角測量する。
【0028】
さらに、各モバイルデバイス166は、セルラー信号の一部として送信される固有の識別子を有することに留意されたい。この結果、一つ以上のセルラー信号センサ110によって出力されたセルラー信号センサ出力信号に基づいて、一つ以上のプロセッサ132は、一つ以上のメモリモジュール134に記憶されたロジックを実行して、一つ以上のセルラー信号センサ110によって検出された特定のセルラー信号を、セルラー信号に含まれる固有の識別子を有する特定のモバイルデバイス166に関連付ける。このため、一つ以上のプロセッサ132は、メッセージロジック244bを実行する際、セルラー信号に含まれ且つ一つ以上のモバイルデバイス166の各々と関連付けられた固有の識別子に基づいて、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いてネットワーク160を通じて一つ以上のモバイルデバイス166に無効メッセージ又は有効メッセージを選択的に送信する。
【0029】
図1における構成要素がシステム102内に存在するものとして示されているが、これは単なる例であることが理解されるべきである。いくつかの実施形態では、一つ以上の構成要素がシステム102の外部に存在してもよい。図1におけるシステム102が単一の装置として示されているが、これも単なる例であることも理解されるべきである。いくつかの実施形態では、動作ロジック242、車両ドライブモード検出ロジック244a、メッセージロジック244b及びモバイルデバイス検出ロジック244cは種々のコンピュータ装置に存在してもよい。
【0030】
図2は、本明細書に記載されたような図1のシステム102を含む例示的な客室101を概略的に描く。より詳細に記載されるように、システム102は、二つの動作モード、すなわちドライバオンリーモード及びドライバプラス乗客モードを含む。ドライバオンリーモードでは、システム102は、車両100の客室101内に位置する全ての一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効にする。ドライバプラス乗客モードでは、システム102は、客室101の特定の領域に位置する一つ以上のモバイルデバイス166の機能のみを無効にする。例えば、図2は、ドライバ区域140及び乗客区域145に分割された客室101を示す。ドライバプラス乗客モードでは、車両100のドライバ区域140内に位置する一つ以上のモバイルデバイス166の機能が無効にされる。車両100のドライバ区域140は、走行中にドライバがアクセス可能な範囲(例えばセンターコンソール105の少なくとも一部、ダッシュボード、ドライバシート及びドライバ側のドア)を含む。上述されたように、システム102が一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効にするものとして記載されたが、一つ以上の機能のみが無効にされ、一つ以上のモバイルデバイス166の全ての機能が無効にされなくてもよいことに留意されたい。例えば、限定されないが、テキストメッセージング機能が無効にされ、一方、他の通信機能(例えば電話の使用)はドライバに利用可能なままであってもよい。
【0031】
本明細書に記載されるように、車両100内の乗員の数を判定するために、システム102は一つ以上の乗員センサ108を含む。図2はシートセンサ及び/又は重量センサとして一つ以上の乗員センサ108を示す。しかしながら、上述されるように、一つ以上の乗員センサ108は、限定されるものではないが、重量センサ、シートセンサ、シートベルトセンサ、ドアセンサ及びカメラを含む、乗員の存在を検出することができる任意のセンサである。その後、一つ以上の乗員センサ108は、客室101内の乗員の数を示す乗員センサ出力信号を出力する。その後、システム102は、以下に記載されるように、ロジックを実行して、一つ以上の乗員センサ108によって出力された乗員センサ出力信号に基づいて、客室101内に存在する乗員の数を判定する。
【0032】
一つ以上のセルラー信号センサ110は、車両100の客室101についての三つの位置(例えばドライバ側セルラー信号センサ110a、前方の乗客側セルラー信号センサ110b及び後方中央のセルラー信号センサ110c)に位置するように示される。しかしながら、この実例は、単なる例であり、セルラー信号センサ110の数を任意の特定の実施形態に限定することを意図していない。例えば、いくつかの実施形態では、一つのみのセルラー信号センサ110が存在してもよく、他の実施異形態では多くのセルラー信号センサ110が存在してもよい。いずれの場合も、一つ以上のセルラー信号センサ110は、それぞれ、一つ以上のモバイルデバイス166によって発せられたセルラー信号を検出する。システム102の一つ以上のセルラー信号センサ110又は一つ以上のプロセッサ132はセルラー信号にタイムスタンプを割り当てて記憶する。タイムスタンプに基づいて、システム102の一つ以上のプロセッサ132は、機械可読命令を実行して、セルラー信号を発するモバイルデバイス166の位置を三角測量する。上記のように、種々のモバイルデバイスは、これらに関連付けられた固有の識別子を有する固有のセルラー信号を発する。タイムスタンプは、車両100の客室101内に存在する各モバイルデバイス166のセルラー信号に含まれる固有の識別子に関連付けられる。このため、モバイルデバイス166が客室101の乗客区域145又はドライバ区域140内に位置するが判定される。例として、限定されないが、図2は、ドライバ側セルラー信号センサ110a、前方の乗客側信号センサ110b及び後方中央のセルラー信号センサ110cを示し、これらの各々は一つ以上のセルラー信号センサ110に含まれる。ドライバ側セルラー信号センサ110aがTiにおいてセルラー信号を検出し、前方の乗客側セルラー信号センサ110bがT2において同一のセルラー信号を検出し、後方中央のセルラー信号センサ110cがT3において同一のセルラー信号を検出し、T1がT2及びT3よりも短い場合、システム102は、ロジックを実行して、少なくともセルラー信号がドライバ側セルラー信号センサ110aによって最初に検出されたので、そのセルラー信号を生成したモバイルデバイス166が客室101のドライバ区域140内にあると判定する。
【0033】
図3は、本明細書に開示された実施形態に従って、客室101内の一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効にするためのフローチャートを描く。ここで図1図3を参照すると、ブロック300に示されるように、システム102は、一つ以上のメモリモジュール134に記憶された車両ドライブモード検出ロジック244aに基づいて車両のドライブモードを判定する。上述されたように、いくつかの実施形態では、一つ以上の走行モードセンサ112は、車両100のギアシフト装置に通信可能に結合され、車両100が置かれたギアを示す走行モードセンサ出力信号を出力する。この結果、一つ以上のプロセッサ132は、車両ドライブモード検出ロジック244aを実行して、車両100が置かれたギアを示す走行モードセンサ出力信号に基づいて、車両100が走行モードにあるかを判定する。他の実施形態では、本明細書にも記載されるように、一つ以上の走行モードセンサ112は車輪センサ又は加速度計であり、一つ以上の走行モードセンサ112は、車両100が動作中であるかを示す走行モードセンサ出力信号を出力する。この結果、一つ以上のプロセッサ132は、車両ドライブモード検出ロジック244aを実行して、車両100が動作中であることを示す走行モードセンサ出力信号に基づいて、車両100が動作中である、すなわち車両100が走行モードにあると判定する。
【0034】
いくつかの実施形態では、システム102は、車両100が走行モードにある場合、一つ以上のモバイルデバイス166の機能のみを無効にする。上述されたように、走行モードは、車両100が直ちに移動できる任意のドライブモードとみなされる。例えば、車両ドライブモードはドライブ及びリバースを含む。非走行モードは、車両100が直ちに移動することができず又は車両100が自律走行モードにある車両100の任意のモードを含む。上述されるように、自律走行モードは、車両100を操縦するのにドライバの制御が必要とされない任意の走行モードを含む。例えば、自動駐車車両機能は自律車両走行モードとみなされる。車両100が走行モードにない場合又は車両100が非走行モードにある場合、システム102は、一つ以上の走行モードセンサ112を使用して、車両100のドライブモードを連続的に又は定期的にチェックする。車両100のドライブモードを判定することは、フローチャート内に最初に列挙されているが、最初のステップである必要はない。いくつかの実施形態は、一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効にするために、車両100のドライブモードに全く依存しなくてもよい。更なる実施形態では、車両100のドライブモードが走行モードから非走行モードに変更された場合、システム102は、一つ以上のメモリモジュール134に記憶されたメッセージロジック244bを実行して、一つ以上のモバイルデバイス166の予め無効にされた機能を有効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて有効メッセージを発する。
【0035】
ブロック302に示されるように、乗員の数が判定される。このステップが二番目に起こるように示されるが、いくつかの実施形態では、乗員の数を判定することは方法の最初のステップであってもよい。上述されたように、乗員の数は、一つ以上の乗員センサ108によって出力された乗員センサ出力信号に基づいて判定される。例えば、一つ以上の乗員センサ108が一つ以上のプロセッサ132に通信可能に結合される。車両100内の乗員の存在を検出するように構成された任意のセンサ、例えば重量センサ、シートセンサ、シートベルトセンサ、ドアセンサ及びカメラである一つ以上の乗員センサ108は、車両100の客室101内の乗員の存在を示す乗員センサ出力信号を出力する。一つ以上のプロセッサ132は、一つ以上の乗員センサ108から一つ以上の乗員センサ出力信号を受信すると、一つ以上のメモリモジュール134に記憶されたロジックを実行して、客室101内の乗員の数を加算し、乗員の数が一人よりも多いかを判定する(ブロック304)。
【0036】
上述されたように、一人のみの乗員が検出された実施形態(ブロック306)では、ドライバオンリーモードによって、一つ以上のプロセッサ132は、メッセージロジック244bを実行して、客室101内に位置する全てのモバイルデバイス166の機能を無効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて、客室101内の一つ以上のモバイルデバイス166に無効メッセージを送信する。上述されたように、システム102を一つ以上のモバイルデバイス166に通信可能に結合するのにネットワーク160が利用される。ネットワーク160は、ブルートゥースネットワーク、WiFiネットワーク又はセルラーネットワークの少なくとも一つである。一つ以上のモバイルデバイス166は一つ以上のプロセッサ及び一つ以上のメモリモジュールを含む。一つ以上のプロセッサは、システム102から一つ以上のモバイルデバイス166への無効化/有効化メッセージを容易にし且つ受信して一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効又は有効にすべく、ロジックを実行してシステム102と通信することができる。システム102から有効化/無効化メッセージを受信したモバイルデバイス166は、その後、ロジックを実行して機能を無効又は有効にする。
【0037】
しかしながら、一人よりも多い乗員が検出された実施形態(ブロック308)では、ドライバプラス乗客モードによって、一つ以上のプロセッサ132は、モバイルデバイス検出ロジック244cを実行して、一つ以上のセルラー信号センサ110によって出力されたセルラー信号センサ出力信号を用いて、一つ以上のモバイルデバイス166の位置を判定し、その位置が客室101のドライバ区域内にある場合(ブロック310、312)、一つ以上のモバイルデバイス166の機能のみを無効にする。図2を参照して上述されたように、一つ以上のモバイルデバイス166は、固有の識別子を含む固有のセルラー信号を発する。一つ以上のセルラー信号センサ110はこの固有のセルラー信号及び固有の識別子を受信し、システム102の一つ以上のセルラー信号センサ110又は一つ以上のプロセッサ132は、固有の識別子に関連付けられたタイムスタンプを割り当てて記憶する。タイムスタンプに基づいて、システム102の一つ以上のプロセッサ132は、機械可読命令を実行して、固有の識別子に関連付けられたモバイルデバイス166の位置を三角測量する。このため、モバイルデバイス166が客室101の乗客区域145又はドライバ区域140内に位置するかが判定される。例として、限定されないが、ドライバ側セルラー信号センサ110aがTiにおいてセルラー信号を検出し、前方の乗客側セルラー信号センサ110bがT2において同一のセルラー信号を検出し、後方中央のセルラー信号センサ110cがT3において同一のセルラー信号を検出し、T1がT2及びT3よりも短い場合、システム102は、ロジックを実行して、少なくともセルラー信号がドライバ側セルラー信号センサ110aによって最初に検出されたので、そのセルラー信号を生成したモバイルデバイス166が客室101のドライバ区域140内にあると判定する。
【0038】
このため、一人よりも多い乗員が検出されると、一つ以上のモバイルデバイス166に関連付けられた固有の識別子を使用して、前述されたように一つ以上のモバイルデバイス166の位置が判定され、一つ以上のプロセッサ132は、メッセージロジック244bを実行して、客室101のドライバ区域140内に位置する固有の識別子と関連付けられた一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて、固有の識別子に関連付けられた一つ以上のモバイルデバイス166に無効メッセージを送信する。上述されたように、固有の識別子に関連付けられた特定のモバイルデバイス166にシステム102を通信可能に結合するのにネットワーク160が利用される。ネットワーク160は、ブルートゥースネットワーク、WiFiネットワーク又はセルラーネットワークの少なくとも一つである。さらに、固有のセルラー信号に関連付けられた一つ以上のモバイルデバイス166は一つ以上のプロセッサ及び一つ以上のメモリモジュールを含む。一つ以上のモバイルデバイス166の一つ以上のプロセッサは、システム102から一つ以上のモバイルデバイス166への無効化/有効化メッセージを容易にし且つ受信して一つ以上のモバイルデバイス166の機能を無効又は有効にすべく、ロジックを実行してシステム102と通信することができる。システム102から有効化/無効化メッセージを受信したモバイルデバイス166は、その後、ロジックを実行して機能を無効又は有効にする。
【0039】
上述されたように、システム102が一つ以上のモバイルデバイス166と通信するために、一つ以上のモバイルデバイス166はシステム102にリンクされる必要がある。本明細書に記載されたように、システム102には、ネットワーク160を通じて通信するネットワーク・インタフェース・ハードウェア150が備えられている。このため、本明細書に記載されたように、システム102は、ブルートゥース通信、WiFi通信又はセルラーネットワーク通信を通して一つ以上のモバイルデバイス166にリンクされる。しかしながら、他の実施形態では、システム102は、システム102と一つ以上のモバイルデバイス166とがネットワーク160を介して通信することを可能とする任意の他の態様で、一つ以上のモバイルデバイス166にリンクされてもよいことが理解されるべきである。
【0040】
いくつかの実施形態では、システム102の一つ以上のプロセッサ132が、メッセージロジック244bを実行して、一つ以上のモバイルデバイス166の機能を有効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて有効メッセージを送信してもよいことに留意されたい。例えば、限定されないが、システム102は、車両100が(駐車のような)非走行モードに置かれているとき、又はドライバプラス乗客モードにおいて一つ以上のモバイルデバイス166がドライバ区域140から出て乗客区域145に入ったとき、一つ以上のモバイルデバイス166の機能を有効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて有効メッセージを送信する。この結果、いくつかの実施形態では、システム102は、一つ以上のセルラー信号センサ110を用いて一つ以上のモバイルデバイス166の位置を定期的に監視してもよい。さらに、一つ以上のモバイルデバイス166は、車両100から出ると、自動的に再び有効にされる。
【0041】
ここで図4を参照すると、ドライバオンリーモードにおいてモバイルデバイス166を無効にするように機能する図1のシステム102が概略的に描かれる。図4に示されるように、ドライバ400のみが車両100の客室101内に位置する。一つ以上のモバイルデバイス166はネットワーク160を介してシステム102に通信可能にリンクされる。本明細書に記載されたように、システム102が車両100が走行モードにあると判定したと仮定すると、又はこの実施形態が車両100が走行モードにあることを必要としないと仮定すると、システム102は車両100内の乗員の数を判定する。本明細書に記載されたように、一つ以上の乗員センサ108は、具体的には(一つ以上の乗員センサ108に含まれる)図2に示されるようなドライバシート乗員センサ108aは、乗員センサ出力信号を発して、乗員が車両100内にいること、より具体的には乗員がドライバシート内にいることを示す。この場合、他の乗員センサ108は、乗員を示す信号を出力しない。一つ以上の乗員センサ108から受信された信号に基づいて、一つ以上のプロセッサ132は、ロジックを実行して、検知された乗員の数、この場合には一を加算する。乗員の数が一人よりも多いと判定されなかったので、ドライバオンリーモードによって、ネットワーク160を介して、システム102は、システム102にリンクされた一つ以上のモバイルデバイス166の一つ以上の機能を無効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて、車両100内の一つ以上のモバイルデバイス166の位置に関わらず、ネットワーク160を通じて一つ以上のモバイルデバイス166に無効メッセージを送信する。
【0042】
上述されたように、所定の機能のみが無効にされ、一方、他の機能はドライバ400に利用可能なままである。例えば、テキストメッセージング、Eメール及びダイヤルのようなキーパッド/キーボードを必要とする機能が無効にされる。しかしながら、ドライバは、それでもなお、一つ以上のモバイルデバイス166で電話を受けることができる。さらに、車両100が非走行モードに置かれると、システム102は、一つ以上のモバイルデバイス166の予め無効にされた機能を再び有効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いてネットワーク160を通じて有効メッセージを送信する。
【0043】
ここで図5を参照すると、ドライバプラス乗客モードにおいてモバイルデバイス166を無効にするように機能する図1のシステム102が概略的に描かれる。図5に示されるように、ドライバ400及び乗客401は車両100内に座っている。一つ以上のモバイルデバイス166はネットワーク160を介してシステム102に通信可能にリンクされる。このため、システム102は、一つ以上の乗員センサ108によって提供された乗員センサ出力信号に基づいて、車両100内の乗員の数を判定する。本明細書において記載されたように、一つ以上の乗員センサ108、具体的には(一つ以上の乗員センサ108に含まれる)ドライバシートの乗員センサ108a及び前方の乗客の乗員センサ108bが、図2に示されるように、乗員センサ出力信号を発して、乗員がドライバシート内におり且つ乗員が前方の乗客シート内にいることを示す。この場合、残りの乗員センサ108は乗員センサ出力信号を発しない。一つ以上の乗員センサ108から受信された信号に基づいて、一つ以上のプロセッサ132は、ロジックを実行して、検知された乗員の数、この場合には二を加算する。
【0044】
乗員の数が一人よりも多いと判定されたので、ドライバプラス乗客モードによって、システム102は、車両100の客室101内の一つ以上のモバイルデバイス166の位置を判定する。図2を参照して上述されたように、一つ以上のモバイルデバイス166は、固有の識別子を含む固有のセルラー信号を発する。一つ以上のセルラー信号センサ110はこの固有のセルラー信号を受信し、システム102の一つ以上のセルラー信号センサ110又は一つ以上のプロセッサ132は、固有の識別子に関連付けられたタイムスタンプを割り当てて記憶する。タイムスタンプに基づいて、システム102の一つ以上のプロセッサ132は、機械可読命令を実行して、固有の識別子に関連付けられたモバイルデバイス166の位置を三角測量する。このため、モバイルデバイス166が客室101の乗客区域145又はドライバ区域140内に位置するかが判定される。この例では、ドライバ側セルラー信号センサ110aがTiにおいてモバイルデバイス166の固有のセルラー信号を検出し、前方の乗客側セルラー信号センサ110bがT2においてモバイルデバイス166の固有のセルラー信号を検出し、後方中央のセルラー信号センサ110cがT3においてモバイルデバイス166の固有のセルラー信号を検出し、TiがT2及びT3以下である場合、モバイルデバイス166がセンターコンソール105に位置するので、システム102は、ロジックを実行して、そのセルラー信号を生成したモバイルデバイス166が客室101のドライバ区域140内にあると判定する。システム102が車両100が走行モードにあると判定したと仮定すると、又はこの実施形態が車両100が走行モードにあることを必要としないと仮定すると、ネットワーク160を介したシステム102は、モバイルデバイス166に関連付けられた固有の識別子に基づいて、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて、客室101のドライバ区域140内に位置する一つ以上のモバイルデバイス166のみに無効メッセージを送信する。
【0045】
その後、システム102は、車両100内の一つ以上のモバイルデバイス166の位置を監視し、一つ以上のモバイルデバイス166が客室101のドライバ区域140から出た場合、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて一つ以上のモバイルデバイス166に有効メッセージを送信する。例えば、一つ以上のセルラー信号センサ110は、一つ以上のモバイルデバイス166によって発せられた固有のセルラー信号を検出し続ける。固有のセルラー信号に付されたタイムスタンプに基づいて、一つ以上のプロセッサ132は、一つ以上のモバイルデバイス166の位置を定期的に三角測量する。一つ以上のモバイルデバイス166が客室101のドライバ区域140から出て乗客区域145に入ったと判定された場合、一つ以上のプロセッサ132は、ロジックを実行して、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて、一つ以上のモバイルデバイス166に関連付けられた固有の識別子に基づいて、乗客区域145内に現在ある一つ以上のモバイルデバイス166に有効メッセージを送信する。さらに、車両100内の一つ以上のモバイルデバイス166の位置に関わらず、車両100が非走行モードに置かれると、システム102は、一つ以上のモバイルデバイス166の予め無効にされた機能を再び有効にすべく、ネットワーク・インタフェース・ハードウェア150を用いて、ネットワーク160を通じて有効メッセージを送信する。
【0046】
本明細書に記載された実施形態は、モバイルデバイスの一つ以上の機能を無効にするための方法、システム及び車両を提供することが理解されるべきである。本明細書に記載された方法、システム及び車両は、ドライバオンリーモード又はドライバプラス乗客モードを通してモバイルデバイスの一つ以上の機能を無効にする。ドライバオンリーモードでは、車両内に位置する全てのモバイルデバイスの一つ以上の機能が無効にされる。ドライバプラス乗客モードでは、車両のドライバ区域内に位置することによってドライバに関連付けられた携帯電話の一つ以上の機能のみが無効にされる。このため、車両のドライバは、車両を運転している間、モバイルデバイスの一つ以上の機能を利用することが実質的に妨げられる。
【0047】
特定の実施形態が本明細書に示され且つ記載されてきたが、クレームされた対象の思想及び範囲を逸脱することなく、様々な他の変更及び修正を行うことができることが理解されるべきである。さらに、クレームされた対象の様々な態様が本明細書に記載されてきたが、斯かる態様を組み合わせて利用する必要はない。このため、添付の特許請求の範囲は、クレームされた対象の範囲内にある斯かる全ての変更及び修正を網羅することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2017年7月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の客室内のモバイルデバイスの機能を無効にする方法であって、
一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて前記客室内の乗員の数を判定するステップと、
前記客室内に存在する乗員の数が一人よりも多いと判定したことに応答して前記客室内の前記モバイルデバイスの位置を判定するステップと、
前記モバイルデバイスが前記位置にあり且つ前記客室内に存在する乗員の数が一人より多いと判定されたときに前記モバイルデバイスの機能を無効にすべく無効メッセージを送信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記客室内に存在する乗員の数が一人であると判定されたときに前記客室内の前記モバイルデバイスの機能を無効にすべく前記無効メッセージを送信するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記位置は前記客室のドライバ区域である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記客室内の前記モバイルデバイスの位置を定期的に監視するステップを更に含み、前記モバイルデバイスの位置が前記客室のドライバ区域内であると判定されたときに前記モバイルデバイスの機能を無効にすべく前記無効メッセージが送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記無効メッセージは、前記車両が走行モードに置かれているときに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記車両が非走行モードにあるときに前記モバイルデバイスの機能を有効にすべく有効メッセージを送信するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
車両の客室内のモバイルデバイスの機能を無効にするためのシステムであって、
一つ以上のプロセッサと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上の乗員センサと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合されたネットワーク・インタフェース・ハードウェアと、
前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合され且つロジックを記憶する一つ以上のメモリモジュールと
を備え、
前記ロジックが前記一つ以上のプロセッサによって実行されると、当該システムは、
前記一つ以上の乗員センサによって出力された一つ以上の乗員センサ出力信号に基づいて前記客室内の乗員の数を判定し、
前記客室内に存在する乗員の数が一人よりも多いと判定したことに応答して前記客室内の前記モバイルデバイスの位置を判定し、
前記モバイルデバイスが前記位置にあり且つ前記客室内に存在する乗員の数が一人より多いと判定されたときに、前記モバイルデバイスの機能を無効にすべく前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて無効メッセージを送信する、システム。
【請求項8】
前記モバイルデバイスによって発せられたセルラー信号を示す一つ以上のセルラー信号センサ出力信号を提供するように前記一つ以上のプロセッサに通信可能に結合された一つ以上のセルラー信号センサを更に備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記一つ以上のセルラー信号センサの少なくとも一つが、
プロセッサと
前記モバイルデバイスによって発せられた前記セルラー信号を検出するために前記プロセッサに通信可能に結合されたアンテナと、
前記プロセッサに通信可能に結合され且つロジックを記憶するメモリと
を備え、
前記ロジックが前記プロセッサによって実行されると、前記一つ以上のセルラー信号センサの少なくとも一つは、前記モバイルデバイスから受信された前記セルラー信号にタイムスタンプを割り当てる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
当該システムはロジックを実行して車両ドライブモードを判定し、
前記車両ドライブモードは一つ以上の走行モード及び一つ以上の非走行モードを含み、
当該システムは、前記車両が前記一つ以上の走行モードの一つに置かれているときに、前記モバイルデバイスの機能を無効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて前記無効メッセージを送信する、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記システムは、前記車両が前記一つ以上の非走行モードの一つに置かれているときに、前記モバイルデバイスの機能を有効にすべく、前記ネットワーク・インタフェース・ハードウェアを用いて有効メッセージを送信する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記一つ以上の非走行モードは自律車両走行モードを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記一つ以上のプロセッサは、さらに、前記システムに前記客室内の前記モバイルデバイスの位置を定期的に監視させ、前記モバイルデバイスの位置が前記客室のドライバ区域内であると判定されたときに前記モバイルデバイスの機能を無効にすべく前記無効メッセージが送信される、請求項7に記載のシステム。
【請求項14】
請求項7に記載のシステムを備えた車両。
【請求項15】
前記ドライバ区域は、少なくとも、ドライバシートと、センターコンソールの少なくとも一部とを含む、請求項14に記載の車両。
【外国語明細書】
2017225114000001.pdf