【解決手段】識別情報を変動表示させる識別情報変動遊技を実行可能な遊技機とともに設けられ、該遊技機での遊技に関する情報を表示する遊技情報表示装置であって、上記遊技機側から送信された信号に基づいて、該遊技機で上記識別情報変動遊技が実行されたか否かを判定し、該識別情報変動遊技の実行が判定される毎に、漫画画像をストーリーに沿って切り替える。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上述した本発明の実施例について説明する。以下の実施例は次のような順序に従って説明する。
A.遊技ホールのネットワーク構成:
B.パチンコ機の構成:
B−1.装置前面側の構成:
B−2.遊技盤の構成:
B−3.制御回路の構成:
B−4.遊技の進行態様:
B−5.遊技制御処理:
B−6.信号の外部出力:
C.データ表示機の構成:
C−1.装置構成:
C−2.表示制御処理:
D.変形例:
【0020】
A.遊技ホールのネットワーク構成 :
図1は、本実施例の遊技ホールのネットワーク構成を示す説明図である。
図1に示すように、遊技ホールには複数のパチンコ機1が設置されている。各パチンコ機1の左方には、遊技者の残金情報を管理するカードユニット60が設けられている。カードユニット60には、紙幣を受け付ける紙幣投入口と、遊技者が入力操作可能なタッチパネル式の操作パネルと、残金を記憶したカードを返却する返却口とが設けられている。カードユニット60はパチンコ機1と通信可能に接続されており、カードユニット60が管理する残金情報に基づいてパチンコ機1側で遊技球が貸し出される。
【0021】
各パチンコ機1の上方には、パチンコ機1毎の遊技に関するデータを表示するデータ表示機70が設けられている。データ表示機70は中継装置90を介してパチンコ機1およびカードユニット60と通信可能に接続されており、データ表示機70ではパチンコ機1およびカードユニット60から取得した情報に基づいて遊技に関するデータが表示される。尚、本実施例のデータ表示機70は、本発明における「遊技情報表示装置」に対応する。
【0022】
中継装置90は、2台のパチンコ機1、2台のカードユニット60および2台のデータ表示機70に対して1台設けられている。各中継装置90は、遊技ホールを管理するために必要な情報を管理するホールコンピュータ100とも通信可能に接続されており、ホールコンピュータ100では中継装置90を介してパチンコ機1およびカードユニット60から出力される情報が取得される。
【0023】
B.パチンコ機の構成 :
B−1.装置前面側の構成 :
図2は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。
図2に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aには合成樹脂製の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20(
図3参照)の遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20のセグメント表示部50(
図3参照)を視認可能である。詳しくは後述するが、セグメント表示部50とは、複数のLEDの組合せによって遊技に係る情報を表示する表示部である。
【0024】
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの周縁部における右部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの周縁部における左部には左サイドランプ5cが設けられている。また、前面枠4の中央に大きく開口した窓部4aの左右上方には上部スピーカー6aが設けられており、本体枠の下部の前面(遊技者から見てパチンコ機1の一番下の位置)には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
【0025】
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、パチンコ機1に対応して設けられたカードユニット60を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
【0026】
前面枠4における下皿部8の右方には、発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(
図4参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニットに伝達され、発射装置ユニットに内蔵された発射モーターが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
【0027】
前面枠4の背面側には中枠および本体枠が設けられ、前面枠は、一端(
図2における左側)が中枠に対して回動可能に軸支されており、中枠は、一端(
図2における左側)が本体枠に対して回動可能に軸支されている。本体枠は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1はこの本体枠が島設備に取り付けられることで遊技ホールに設置される。中枠の前面側には遊技盤20が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠に対してパチンコ機1前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出された状態となる。
【0028】
B−2.遊技盤の構成 :
図3は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。
図3に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21の周囲には、発射装置ユニット261(
図4参照)から発射された遊技球を遊技領域21へ案内する案内通路が、外レール22と内レール23とによって形成されている。発射装置ユニットから発射された遊技球は、この案内通路を通過して遊技領域21に放出される。
【0029】
遊技領域21に放出された遊技球は、遊技領域21の上部から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4aを通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者に視認されることとなる。
【0030】
遊技領域21の略中央には中央装置40が設けられており、中央装置40のほぼ中央には、演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41は液晶表示器によって構成されており、その表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能である。
【0031】
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の下方には、開口部の大きさが不変(一定)であり遊技球が常時入球可能な始動口である第1始動口24が設けられている。第1始動口24に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第1始動口24の内部の通路には第1始動口センサー24s(
図4参照)が設けられており、第1始動口24に入球した遊技球を検知可能である。
【0032】
また、遊技領域21における第1始動口24の下方には、遊技球の入球可能性が変化する入球口(始動口)である第2始動口25が設けられている。第2始動口25は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉26を備えており、開閉扉26が略直立して遊技球が入球不能(または入球困難)な閉鎖状態と、開閉扉26がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能(または入球容易)な開放状態とに変化可能である。
図3では、第2始動口25が開放状態となっている様子が示されている。第2始動口25に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第2始動口25の内部の通路には第2始動口センサー25s(
図4参照)が設けられており、第2始動口25に入球した遊技球を検知することが可能となっている。
【0033】
また、遊技領域21において中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、普通図柄作動ゲート27の内部には、遊技球の通過を検知するゲートセンサー27s(
図4参照)が設けられている。
【0034】
また、遊技領域21における第1始動口24の右方には、略長方形状に大きく開口された大入賞口28(可変入球口)が設けられている。大入賞口28は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態とに変化可能である。
図3では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。大入賞口28の内部の通路には大入賞口センサー28s(
図4参照)が設けられており、大入賞口28に入球した遊技球を検知可能である。
【0035】
また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能な一般入球口や、遊技球の流下経路に影響を与える風車型ホイールや多数の障害釘が設けられている。遊技領域21の最下部であって第2始動口25の下方には、アウト口33が設けられており、上述した第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、一般入球口の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏面側に排出される。
【0036】
第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、一般入球口、アウト口33から遊技盤20の裏面側に排出された遊技球は、排出球計数器49(
図13参照)にて計数される。排出球計数器49には、10個の遊技球が排出されると1回転する排出機構と、この排出機構が1回転したことを検知するアウト球検知センサーとが設けられており、アウト球検知センサーの検知によって排出球を10個単位で検出することが可能である。
【0037】
また、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口の何れかに遊技球が入球した場合は、3個の遊技球が遊技者に払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、13個の遊技球が遊技者に払い出される。払い出される遊技球が通過する通路には賞球検知センサー35s(
図4参照)が設けられており、払い出された遊技球を検知可能である。
【0038】
遊技盤20における遊技領域21の右下方には、LEDの組合せによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(
図1参照)を通して遊技者に視認される。尚、セグメント表示部50の詳しい表示内容については、後述する遊技の進行態様において説明する。
【0039】
B−3.制御回路の構成 :
図4は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されている。詳しくは、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(
図4におけるCPU201、221等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(
図4におけるROM202、222等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(
図4における203、223等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
【0040】
主制御基板200には、第1始動口24へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー24sや、第2始動口25へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー25s、普通図柄作動ゲートを通過する遊技球を検知するゲートセンサー27s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、賞球検知センサー35sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、ゲートセンサー27s、大入賞口センサー28s、賞球検知センサー35sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応するコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向けて送信する。
【0041】
また、主制御基板200には、第2始動口25に設けられた開閉扉26に開閉動作を行わせるための(第2始動口25を開放状態、閉鎖状態にするための)始動口ソレノイド26mや、大入賞口28に設けられた開閉扉29に開閉動作を行わせるための(大入賞口28を開放状態、閉鎖状態にするための)大入賞口ソレノイド29mなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド26m、大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
【0042】
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228が接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対しては、出力画像や出力音声を指定するコマンドを送信し、ランプ制御基板226に対しては、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a〜5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信したりすることによって、遊技の演出を行う。
【0043】
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(
図2では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット60、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、この信号は、払出制御基板240を介してカードユニット60に伝達される。カードユニット60は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信した場合も、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
【0044】
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には、遊技球を発射させるための発射モーター262や遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263等を有する発射装置ユニット261が接続されている。発射制御基板260は、タッチスイッチ263を介して遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知すると、発射モーター262を駆動することによって、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
【0045】
B−4.遊技の進行態様 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル9が回転されると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、
図3を用いて前述した遊技領域21に発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、遊技者は所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させる左打ちを行ったり、中央装置40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させる右打ちを行ったりすることができる。
【0046】
<特別図柄の変動表示>
上述した第1始動口24には左打ちされた遊技球が入球可能となっている。左打ちされた遊技球が第1始動口24に入球し、その入球した遊技球が第1始動口センサー24sによって検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数、変動パターン選択乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。また、上述した第2始動口25には右打ちされた遊技球が入球可能となっている。右打ちされた遊技球が第2始動口25に入球し、その入球した遊技球が第2始動口センサー25sによって検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数、変動パターン選択乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。ここで、第1特図、第2特図について説明する。
【0047】
図5は、セグメント表示部50を拡大して示す説明図である。前述したように、セグメント表示部50は遊技盤20における遊技領域21の右下方に設けられており(
図3参照)、遊技者は前面枠4の小窓部4c(
図2参照)を通してセグメント表示部50を視認可能である。
図5に示すように、セグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52が設けられており、これらの表示部にはそれぞれ8個のLEDが配置されている。第1特図および第2特図(以下、これらを特に区別をしない場合は、まとめて「特別図柄」という)は、それぞれの表示部において、8個のLEDのうち点灯するLEDを切り換えることによって変動表示され、8個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、第1特図として、大当り図柄1〜100、外れ図柄101の101種類の図柄を停止表示可能であり、第2特図として、大当り図柄201〜300、外れ図柄301の101種類の図柄を停止表示可能である。また、これらの図柄の種類は、点灯するLEDの組合せの相違によって識別可能である。遊技球が第1始動口24に入球することに基づく大当り判定(以下「第1特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第1特図が大当り図柄1〜100の何れかで停止表示され、第1特図についての大当り判定の結果が外れである場合は、第1特図が外れ図柄101で停止表示される。また、遊技球が第2始動口25に入球することに基づく大当り判定(以下「第2特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第2特図が大当り図柄201〜300の何れかで停止表示され、第2特図についての大当り判定の結果が外れである場合は第2特図が外れ図柄301で停止表示される。こうして特別図柄(第1特図または第2特図)を大当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(以下「確定表示」ともいう)を行う。以下では、特別図柄が変動表示を開始してから、所定の変動時間の経過によって当該変動表示が終了して、特別図柄が大当り図柄または外れ図柄で確定表示されるまでの遊技、すなわち1回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「図柄変動遊技」と表現する。尚、図柄変動遊技が本発明の「識別情報変動遊技」に相当する。
【0048】
第1特図または第2特図が何れかの大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となるラウンド遊技が複数回行われる大当り遊技を開始する。大当り遊技について詳しくは後述する。
【0049】
<特別図柄の保留>
遊技球が第1始動口24に入球すると、上述したように第1特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示は、遊技球が第1始動口24に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第1特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第1特図保留に基づいて大当り判定や第1特図の変動表示を行う。このような第1特図保留は4個を上限として記憶される。第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)は、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53に表示される。すなわち、
図5に示すように、第1特図保留表示部53には2個のLEDが配置されており、この第1特図保留表示部53では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第1特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第1特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第1特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第1特図保留数が4個であることを示す。
【0050】
また、遊技球が第2始動口25に入球すると、上述したように第2特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示も、遊技球が第2始動口25に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第2特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第2特図保留に基づいて大当り判定や第2特図の変動表示を行う。このような第2特図保留も4個を上限として記憶される。第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)は、セグメント表示部50の第2特図保留表示部54に表示される。すなわち、
図5に示すように、第2特図保留表示部54にも2個のLEDが配置されており、この第2特図保留表示部54では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第2特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第2特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第2特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第2特図保留数が4個であることを示す。
【0051】
尚、本実施例のパチンコ機1では、何れかの特別図柄の変動表示中や、何れかの特別図柄の確定表示中、大当り遊技中は、第1特図保留や第2特図保留が記憶されていても、これらの保留に係る大当り判定や変動表示は行わない。また、第1特図保留および第2特図保留のうち第1特図保留のみが記憶されている場合は、最先に記憶された第1特図保留に係る大当り判定および第1特図の変動表示を行うが、第2特図保留が記憶されている場合は第1特図保留が記憶されているか否かに拘わらず、最先に記憶された第2特図保留に係る大当り判定および第2特図の変動表示を行う。すなわち、第2特図を第1特図に優先して変動表示させる(いわゆる第2特図の優先変動機能を有する)。
【0052】
<特別図柄の変動パターン>
本実施例のパチンコ機1では、予め記憶された変動パターン選択テーブルを参照して特別図柄の変動パターンが選択される。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)であり、各変動パターンには他の変動パターンと識別するための情報(変動パターンID)が付されている。また、変動パターン選択テーブルとは、複数の変動パターン(変動パターンID、変動時間)に上述した変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。このような変動パターン選択テーブルを参照して、今回第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン選択乱数に対応する変動パターンを、今回の変動パターンとして決定する。
【0053】
また、変動パターン選択テーブルは1種類でなく、特図の種類(第1特図であるか第2特図であるか)、大当りの判定結果(大当りであるか外れであるか)、第1特図保留数または第2特図保留数、遊技状態に応じて複数種類用意されている。そして、特別図柄の変動表示が開始されるタイミングで条件に応じた変動パターン選択テーブルが選択され、その変動パターン選択テーブルを参照して、変動パターン選択乱数に応じた変動時間が選択される。
【0054】
<大当り遊技>
上述したように、第1特図または第2特図が何れかの大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となるラウンド遊技が複数回行われる大当り遊技を開始する。上述した大入賞口28には右打ちされた遊技球が入球可能となっている。このため、大当り遊技中は右打ちが行われることとなる。
【0055】
本実施例のパチンコ機1では、停止表示された大当り図柄の種類によって、1回の大当り遊技におけるラウンド遊技の回数が異なる。すなわち、第1特図が大当り図柄1〜50で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は50%の確率で)、4回のラウンド遊技が行われる4ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄51〜90で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は40%の確率で)、8回のラウンド遊技が行われる8ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄91〜100で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は10%の確率で)、16回のラウンド遊技が行われる16ラウンド大当り遊技が行われる。また、第2特図が大当り図柄201〜225で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は25%の確率で)4ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄226〜250で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は25%の確率で)8ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄251〜300で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は50%の確率で)16ラウンド大当り遊技が行われる。
【0056】
本実施例のパチンコ機1において、1回のラウンド遊技は、9個の遊技球が入球した場合(9カウント)または30秒が経過した場合に終了するので、ほとんどの場合において1回のラウンド遊技では117個(9カウント×払出数13個)の遊技球が払い出される。従って、当然ながら、ラウンド遊技回数の多い大当り遊技の方が、ラウンド遊技回数が少ない大当り遊技よりも遊技者に多くの遊技球が払い出されることとなる。このため、ラウンド遊技回数の比較的多い大当り遊技が行われることを遊技者に期待させることができる。尚、このことは、遊技者にとっての有利度合が互いに異なる複数の大当り遊技を実行可能であると捉えることができる。
【0057】
上述した大当り遊技の実行中は、セグメント表示部50のラウンド表示部55に実行中の大当り遊技の種類(ラウンド遊技回数)が表示される。すなわち、
図5に示すように、ラウンド表示部55には3個のLEDが配置されており、このラウンド表示部55では、3個のLEDのうち左のLEDを点灯することで4ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、中のLEDを点灯することで8ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、右のLEDを点灯することで16ラウンド大当り遊技の実行中であることを示す。
【0058】
<普通図柄の変動表示、普図当り遊技>
上述した普通図柄作動ゲート27は右打ちされた遊技球が通過可能となっている。右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過し、その遊技球がゲートセンサーによって検知されると、所定の判定乱数(後述する普図当り判定乱数)を取得し、該判定乱数に基づいて普図当りであるか外れであるかを判定する普図当り判定を行う。そして、この普図当り判定の結果に基づいて、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる。
図5に示すように、セグメント表示部50には、普通図柄を表示する普図表示部56が設けられており、普図表示部56には2個のLEDが配置されている。普通図柄は、普図表示部56において、2個のLEDのうち点灯するLEDを切り換えることによって変動表示され、2個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、普通図柄として、2個のLEDのうち左のLEDを点灯させた普図当り図柄と、右のLEDを点灯させた普図外れ図柄の2種類の図柄を停止表示可能である。普図当り判定の結果が普図当りである場合は普通図柄が普図当り図柄で停止表示され、普図当り判定の結果が普図外れである場合は普通図柄が普図外れ図柄で停止表示される。こうして普通図柄を当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(確定表示)を行う。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、第2始動口25が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われる。
【0059】
<普通図柄の保留>
遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、普図当り判定や普通図柄の変動表示が行われるものの、これらの普図当り判定や変動表示は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を普図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した普図保留に基づいて普図当り判定や普通図柄の変動表示を行う。このような普図保留も4個を上限として記憶される。普図保留の記憶数(普図保留数)は、セグメント表示部50の普図保留表示部57に表示される。すなわち、
図5に示すように、普図保留表示部57には2個のLEDが配置されており、この普図保留表示部57では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで普図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで普図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで普図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで普図保留数が4個であることを示す。尚、本実施例のパチンコ機1では、普図保留が記憶されている場合において、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中、普図当り遊技中の何れでもなければ、最先に記憶された普図保留に係る普図当り判定および普通図柄の変動表示を行う。
【0060】
<遊技状態>
ここで、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態と、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態とが適宜設定される。これらのうち大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態は、「大当り判定において大当りと判定される確率が低い(299.9分の1の確率である)低確率状態」または「大当り判定において大当りと判定される確率が高い(60.0分の1の確率である)高確率状態」に設定される。また、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態は、「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。
【0061】
本実施例のパチンコ機1では、低確率状態と非電サポ状態とが設定された状態(以下、「通常遊技状態」ともにいう。)から開始される。そして、大当り遊技終了後に高確率状態と電サポ状態とが設定される。高確率状態と電サポ状態とが設定されるとき、これらの遊技状態が設定された状態で実行可能な図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)の回数(以下「高確回数」という)が90回に設定される。その後、図柄変動遊技が実行されるごとに高確回数が1ずつ減算され、0になると低確率状態と非電サポ状態とが設定される。また、高確率状態と電サポ状態とが設定された状態で大当り遊技が開始された場合においても、大当り遊技終了後に高確回数が90回に再設定される。
【0062】
ここで、セグメント表示部50には、上述した電サポ状態の設定中であることを示す電サポ表示部58が設けられている。すなわち、
図5に示すように、電サポ表示部58には、3個のLEDが配置されており、電サポ状態の設定中は、この3個のLEDを点灯することによって電サポ状態の設定中であることを示す。また、
図5に示すように、セグメント表示部50には、右打ちを行うことを示す右打ち表示部59が設けられている。電サポ状態の設定中は第2始動口25への遊技球の入球頻度が高く、且つ、第2始動口25は右打ちされた遊技球が入球可能であるので、電サポ状態の設定中は右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。また、大入賞口28も右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中も右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。そこで、電サポ状態の設定中および大当り遊技中は、右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって右打ちを行うことを示す。
【0063】
<演出表示装置41の表示内容>
本実施例のパチンコ機1では、上述したような遊技の進行に合わせて、演出表示装置41に種々の画像を表示する演出を行う。例えば、演出表示装置41では、第1特図または第2特図の変動表示(図柄変動遊技)に合わせた各種の演出(以下「図柄変動演出」という)が行われる。すなわち、第1特図表示部51または第2特図表示部52にて特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示(図柄変動遊技)の開始タイミングと同期して、演出表示装置41においても3つの識別図柄41a,41b,41cの変動表示を一斉に開始し、その後、特別図柄の変動時間が経過するまで種々の態様で変動表示を行う。そして、特別図柄の変動表示の終了タイミング(特別図柄の停止表示)と同期して3つの識別図柄41a,41b,41cの変動表示を終了する。本実施例のパチンコ機1では、識別図柄として「1」〜「9」までの9つの数字を意匠化した図柄を表示可能である。
【0064】
図6(a)には、3つの識別図柄41a,41b,41cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、初めに左識別図柄41aが「1」〜「9」のいずれかの図柄で停止表示され、次に、右識別図柄41cが停止表示され、最後に中識別図柄41bが停止表示される。これら演出表示装置41で停止表示される3つの識別図柄41a,41b,41cの組合せは、前述した第1特図表示部51または第2特図表示部52で停止表示される特別図柄(第1特図または第2特図)と対応するように構成されている。例えば、第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は、演出表示装置41の3つの識別図柄41a,41b,41cが同じ図柄となる図柄組合せ(以下「ゾロ目」ともいう)で停止表示される。また、第1特図または第2特図が「外れ図柄」で停止表示される場合は、3つの識別図柄41a,41b,41cは同じ図柄で揃わない図柄組合せ(以下「バラケ目」ともいう)で停止表示される。尚、停止表示された識別図柄41a、41b、41cは、特別図柄の確定表示時間が経過するまで停止表示された状態となる(確定表示される)。
【0065】
このように、第1特図表示部51または第2特図表示部52で表示される特別図柄と、演出表示装置41で表示される3つの識別図柄41a,41b,41cとは、表示内容が互いに対応しており、変動表示中の特別図柄が停止表示する際には、3つの識別図柄41a,41b,41cも停止表示するようになっている。しかも、
図3に示すように、演出表示装置41は、第1特図表示部51または第2特図表示部52(セグメント表示部50)よりも目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置41の画面を見ながら遊技を行うことが通常である。従って、
図6(b)に示すように、演出表示装置41の表示画面上で初めに停止表示される左識別図柄41aと、続いて停止表示される右識別図柄41cとが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中識別図柄41bも同じ図柄で停止して、「大当り遊技が開始されるのではないか」と、遊技者は識別図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように、2つの識別図柄を同じ図柄(ゾロ目となり得る態様)で停止させて最後の識別図柄を変動表示させた状態で行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。
【0066】
また、演出表示装置41の表示画面上の下部には、第1特図保留数を示すための第1保留表示領域41dと、第2特図保留数を示すための第2保留表示領域41eとが設定されている。本実施例のパチンコ機1では、第1保留表示領域41dに第1特図保留数と同数の「保留図柄(図中、小さい円形の図柄)」を表示することで第1特図保留数を示し、第2保留表示領域41eに第2特図保留数と同数の「保留図柄」を表示することで第2特図保留数を示す。従って、
図6に示す例では、第1特図保留数および第2特図保留数が共に4個であることが示されている。尚、当然ながら、演出表示装置41の表示画面上に表示された保留図柄によって示される保留数と、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53および第2特図保留表示部54にて示される保留数とは一致する。
【0067】
B−5.遊技制御処理 :
図7は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。遊技制御処理は、主制御基板200のCPU201によって、所定周期毎(例えば4msec毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、主制御基板200のCPU201が行う遊技進行制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
【0068】
<出力処理>
図7に示すように、主制御基板200のCPU201は遊技制御処理を開始すると先ず、出力処理(S100)を行う。本実施例のパチンコ機1では、各種処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドをRAM203に確保された出力バッファに記憶する。出力処理(S100)では、このように出力バッファに記憶された各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われることになり、払出制御基板240では、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しが行われることとなる。
【0069】
<入力処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、入力処理(S200)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口の何れかに遊技球が入球した場合は3個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は13個の遊技球が払い出される。そこで、入力処理(S200)では、これらの入球を検知するセンサー類(第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s等)について、遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球を検知している場合は、払い出す遊技球の数を示す払出コマンドを上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは次回の出力処理(S100)で払出制御基板240に向けて送信される。
【0070】
<乱数更新処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、乱数更新処理(S300)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、大当り判定や普図当り判定は所定の判定乱数に基づいて行われる。詳しくは、大当り判定は「大当り判定乱数」に基づいて行われ、普図当り判定は「普図当り判定乱数」に基づいて行われる。また、本実施例のパチンコ機1における特別図柄の変動表示は変動パターンに基づいて行われるが、この変動パターンは「変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。また、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定結果が大当りである場合は、100種類の大当り図柄のうち何れかの大当り図柄が停止表示され、大当り判定結果が小当りである場合は、100種類の小当り図柄のうち何れかの小当り図柄が停止表示されるが、この大当り図柄または小当り図柄の種類は「図柄選択乱数」に基づいて選択される。乱数更新処理(S300)では、これらの乱数を更新する。尚、これらの乱数の更新は、乱数更新処理(S300)においてだけでなく、遊技制御処理を終了してから次の遊技制御処理を開始する(次のタイマ割り込み)までの期間にも行うこととしてもよい。また、乱数更新の専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新することとしてもよい。
【0071】
<ゲートセンサー検出処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、ゲートセンサー検出処理(S400)を行う。このゲートセンサー検出処理(S400)では、普図保留を記憶する処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、ゲートセンサー27sの検知結果に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したか否かを判断する。その結果、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した場合は、普図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、普図保留数が4個に達していなければ、普図当り判定乱数を取得すると共に該普図当り判定乱数を普図保留として記憶する。普図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された普図保留記憶領域に記憶される。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過していなかった場合や、普図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな普図保留は記憶しない。
【0072】
<始動口等センサー検出処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、始動口等センサー検出処理(S450)を行う。始動口等センサー検出処理(S450)では、先ず第1始動口センサー24sの検知結果に基づいて、遊技球が第1始動口24に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第1始動口24に入球した場合は、第1特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第1特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第1特図保留として記憶する。第1特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第1特図保留記憶領域に記憶される。
【0073】
こうして第1特図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、第2始動口センサー25sの検知結果に基づいて、遊技球が第2始動口25に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第2始動口25に入球した場合は、第2特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第2特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第2特図保留として記憶する。第2特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第2特図保留記憶領域に記憶される。
【0074】
<普通動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、普通動作処理(S500)を行う。この普通動作処理(S500)では、普通図柄を変動表示させたり、普図当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合は、上述の普図保留記憶領域に普図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、普図保留記憶領域に普図保留が記憶されている場合は、記憶されている普図保留のうち最先に記憶された普図保留を読み出す。そして、読み出した普図保留、すなわち、普図当り判定乱数に基づいて普図当り判定を行う。
【0075】
普図当り判定を行ったら、該普図当り判定の結果が普図当りであるか否かを判断する。その結果、普図当り判定の結果が普図当りである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図当り図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLED(
図5参照)を点灯させることを記憶する。これに対して、普図当り判定の結果が普図外れである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図外れ図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の右のLED(
図5参照)を点灯させることを記憶する。
【0076】
こうして、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLEDを点灯させること、あるいは、普図表示部56の右のLEDを点灯させることを記憶したら、普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始する。そして、今回の普図当り判定の対象となった普図保留を普図保留記憶領域から消去する。
【0077】
以上は、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の普通図柄を予め記憶しておいた態様で停止表示する。すなわち、普図当り判定の結果が普図当りであった場合は普図表示部56の左のLEDを点灯した状態とし(普図当り図柄を停止表示し)、普図当り判定の結果が外れであった場合は普図表示部56の右のLEDを点灯した状態した状態とする(外れ図柄を停止表示する)。このように普通図柄が停止表示されたら、普通図柄の確定表示が開始されるので、普通図柄の確定表示時間を設定する。
【0078】
以上は、普通図柄の変動表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された普通図柄が普図当り図柄(普図表示部56の左のLEDの点灯)であるか否かを判断する。その結果、停止表示された普通図柄が普図当り図柄であった場合は、普図当り遊技における第2始動口25の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定した後、普図当り遊技を開始する。
【0079】
以上は、普通図柄の確定表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普図当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで第2始動口25が開放状態・閉鎖状態となるように、始動口ソレノイド26mを制御して開閉扉26を動作させる。そして、この開放パターンに従う制御が終了したら普図当り遊技を終了する。
【0080】
ここで、本実施例のパチンコ機1では、上述したように、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態が「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。このような非電サポ状態および電サポ状態の設定は次のように実現される。
【0081】
すなわち、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が短く、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間が長く設定される。従って、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、第2始動口25が高頻度で開放状態になるとともに該開放状態にある期間が長くなるので、第2始動口25への遊技球の入球頻度が高くなる(高頻度状態)。例えば、非電サポ状態が設定されている場合は、普図当り確率を100分の1の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち100分の1の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を20秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を0.3秒(0.1秒×3回開放)に設定する。これに対して、電サポ状態が設定されている場合は、普図当り確率を100分の99の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち100分の99の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を1秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を4.5秒(1.5秒×3回開放)に設定する。
【0082】
<特別動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、特別動作処理(S600)を行う。この特別動作処理(S600)では、特別図柄(第1特図または第2特図)を変動表示させたり、大当り遊技を実行したりする処理が行われる。特別動作処理(S600)については、後ほど詳しく説明する。
【0083】
<保留数処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、保留数処理(S1100)を行う。この保留数処理(S1100)では、第1特図保留記憶領域に記憶されている第1特図保留の数、および、第2特図保留記憶領域に記憶されている第2特図保留の数を読み出して、これらの数を示す保留数伝達コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された保留数伝達コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の数や第2特図保留の数に対応する保留図柄を演出表示装置41に表示する等、これらの数に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。
【0084】
<特別動作処理>
特別動作処理(S600)では、
図7を用いて上述したように特別図柄(第1特図または第2特図)を変動表示させたり、大当り遊技を実行したりする処理が行われる。
図8は、特別動作処理(S600)のフローチャートである。特別動作処理(S600)では、特別図柄の状態を示す特別動作ステータスによって異なる処理が行われるため、先ず特別動作ステータスがいくつであるかが判断される(S601)。特別動作ステータスの初期値は1となっており、この場合には(S601:1)、特別図柄の変動表示を開始させる特別図柄待機処理(S700)が行われ、その後、本特別動作処理(S600)が終了する。
【0085】
特別図柄待機処理(S700)において、特別図柄の変動表示が開始された場合には、特別動作ステータスが2に更新される。特別動作ステータスが2である場合には(S601:2)、特別図柄を停止表示させる変動中処理(S800)が行われ、その後、本特別動作処理(S600)が終了する。
【0086】
変動中処理(S800)において、特別図柄が停止表示されると、特別動作ステータスが3に更新される。特別動作ステータスが3である場合には(S601:3)、特別図柄を確定表示させる特別図柄確定処理(S900)が行われ、その後、本特別動作処理(S600)が終了する。
【0087】
特別図柄確定処理(S900)において、大当り図柄が確定表示された場合には、確定表示の終了後に特別動作ステータスが4に更新される。特別動作ステータスが4である場合には(S601:4)、大当り遊技に応じた大入賞口28の開閉動作を行う特別電動役物処理(S1000)が行われ、その後、本特別動作処理(S600)を終了する。尚、特別図柄確定処理(S900)において、外れ図柄が確定表示された場合には、確定表示の終了後に特別動作ステータスが1に更新される。
【0088】
<特別図柄待機処理>
特別図柄待機処理(S700)では、
図8を用いて上述したように特別図柄の変動表示を開始させる処理が行われる。
図9は、特別図柄待機処理(S700)のフローチャートである。上述したように、本実施例のパチンコ機1では、第1特図保留よりも第2特図保留が優先的に消化される。このため、
図9に示すように、特別図柄待機処理(S700)では、先ず第2特図保留があるか否かを判定する(S701)。第2特図保留がある場合には(S701:yes)、第2特図大当り判定処理(S702)が行われる。第2特図大当り判定処理(S702)では、最先に記憶された第2特図保留の大当り判定乱数(大当り判定乱数、図柄選択乱数、変動パターン選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第2特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
【0089】
第2特図保留がない場合には(S701:no)、第1特図保留があるか否かを判断する(S703)。第1特図保留がある場合には(S703:yes)、第1特図大当り判定処理(S704)が行われる。第1特図大当り判定処理(S704)では、最先に記憶された第1特図保留の大当り判定乱数(大当り判定乱数、図柄選択乱数、変動パターン選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第1特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。尚、第1特図保留もない場合には(S703:no)、本特別図柄待機処理(S700)を終了する。
【0090】
ここで、本実施例のパチンコ機1では、前述したように、大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態は「大当り判定において大当りと判定される確率が低い(299.9分の1の確率である)低確率状態」または「大当り判定において大当りと判定される確率が高い(69.9分の1の確率である)高確率状態」に設定される。このような低確率状態あるいは高確率状態の設定は次のように実現される。すなわち、低確率状態が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち299.9分の1の乱数を大当りとし、高確率状態が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち69.9分の1の乱数を大当りとする。
【0091】
第2特図大当り判定処理(S702)または第1特図大当り判定処理(S704)が終了すると、大当り判定の結果(図柄選択乱数)に基づいて、今回の特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)にて停止表示する図柄の種類が選択される(S705)。例えば、大当り判定の結果が大当りであった場合には、今回読み出した第1特図保留または第2特図保留に含まれる図柄選択乱数に基づいて、今回の特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)にて停止表示する大当り図柄の種類を選択する。すなわち、上述したように本実施例のパチンコ機1では、第1特図としては大当り図柄1〜100が停止表示可能であり、第2特図としては大当り図柄201〜300が停止表示可能である。そこで、第1特図保留を読み出した場合は、大当り図柄1〜100に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブル(図示省略)を参照して、第1特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。また、第2特図保留を読み出した場合は、大当り図柄201〜300に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブルを参照して、第2特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。尚、図柄選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
【0092】
大当り判定の結果が外れである場合においては、第1特図保留を読み出した場合は外れ図柄101を停止表示する図柄として選択し、第2特図保留を読み出した場合は外れ図柄301を停止表示する図柄として選択する。尚、停止表示する図柄として選択された大当り図柄、小当り図柄、および外れ図柄は、RAM203に確保された停止図柄記憶領域に記憶される。
【0093】
停止表示する図柄が選択されると、続いて特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)の変動パターンが選択される(S706)。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)であり、各変動パターンには他の変動パターンと識別するための情報(変動パターンID)が付されている。変動パターンを選択する処理では変動パターン選択テーブル(図示省略)を参照する。変動パターン選択テーブルとは、複数の変動パターン(変動パターンID、変動時間)に変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。変動パターンを選択する処理では、このような変動パターン選択テーブルにおいて、今回第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン選択乱数に対応する変動パターンを、今回の変動パターンとして決定する。従って、各変動パターンが選択される確率は、取得可能な変動パターン選択乱数のうち各変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。
【0094】
また、参照する変動パターン選択テーブルは、大当り判定の結果のみによって決定されるのではなく、特別図柄の種類(第1特図または第2特図)や、現在設定されている遊技状態、大当り判定の結果、記憶されている第1特図保留および第2特図保留の数などの種々の遊技進行状況に対応する変動パターン選択テーブルが選択される。こうすることで、種々の遊技進行状況に対応する変動パターンを選択可能となり、ひいては、サブ制御基板220のCPU221は種々の遊技進行状況に対応する演出パターンで図柄変動演出を実行可能となる。
【0095】
変動パターンを選択した後は、今回の大当り判定の対象となった第1特図保留または第2特図保留を、第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域から消去してから(S707)、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)が開始される(S708)。そして、次回の特別動作処理(
図8のS600)で変動中処理(
図8のS800)が行われるように、特別動作ステータスを2に更新してから(S709)、本特別図柄待機処理(S700)を終了する。
【0096】
<変動中処理>
特別図柄の変動表示が開始されると、
図8を用いて上述した変動中処理(S800)が行われる。
図10は変動中処理(S800)のフローチャートである。変動中処理(S800)では、変動終了タイミングとなったか否かを判断する(S801)。すなわち、特別図柄の変動表示が開始されてからの時間が、上記特別図柄待機処理(
図9のS700)で選択された変動時間に達したか否かを判断する。変動終了タイミングとなっていない場合には(S801:no)、特別図柄の変動表示を継続させるため、そのまま本変動中処理(S800)を終了する。一方、変動終了タイミングとなった場合には(S801:yes)、上記特別図柄待機処理(
図9のS700)で選択された図柄が停止表示される(S802)。例えば、大当り判定の結果が大当りであった場合には上記特別図柄待機処理(
図9のS700)で選択された大当り図柄を停止表示し、大当り判定の結果が外れであった場合には上記特別図柄待機処理(
図9のS700)で選択された外れ図柄を停止表示する。そして、図柄の確定表示を開始させ(S803)、特別図柄を確定表示させる確定表示時間を設定する。その後、次回の特別動作処理(
図9のS600)で特別図柄確定処理(
図8のS900)が行われるように、特別動作ステータスを3に更新してから(S804)、本変動中処理(S800)を終了する。
【0097】
<特別図柄確定処理>
特別動作ステータスが3に更新されると、
図8を用いて上述したように特別図柄の確定表示を行う特別図柄確定処理(S900)が行われる。
図11は、特別図柄確定処理のフローチャートである。特別図柄確定処理(S900)では、変動中処理(S800)で設定された確定表示時間が経過したか否かを判定する(S901)。その結果、確定表示時間が経過していない場合には(S901:no)、確定表示を継続させるためにそのまま本特別図柄確定処理(S900)を終了する。確定表示時間が経過すると(S901:yes)、停止表示(確定表示)された図柄が大当り図柄であるか否かが判断され(S902)、大当り図柄である場合には(S902:yes)、大当り遊技開始に向けた処理が行われる(S903)。例えば、大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)が設定される。その後、大当り信号の出力開始設定が行われる(S904)。大当り信号の出力開始設定(S904)では、大当り信号の出力を開始するための情報がRAM203の出力バッファに記憶され、次回の出力処理(
図7のS100)で、データ表示機70に向けて大当り信号の出力が開始される。大当り信号の出力開始設定(S904)が終了すると、高確率状態であるか否かを判定し(S905)、高確率状態である場合には(S905:yes)、確変信号の出力を停止すべく、確変信号の出力停止設定を行う(S906)。確変信号の出力停止設定(S906)では、出力中の確変信号を停止させるための情報がRAM203の出力バッファに記憶され、次回の出力処理(
図7のS100)で、確変信号の出力が停止される。確変信号の出力停止設定(S906)が終了した後、または低確率状態である場合には(S905:no)、次回の特別動作処理(
図8のS600)で特別電動役物処理(S1000)が行われるように、特別動作ステータスを4に更新する(S907)。その後、図柄確定信号の出力設定が行われる(S908)。図柄確定信号の出力設定(S908)では、図柄確定信号の出力するための情報がRAM203の出力バッファに記憶され、次回の出力処理(
図7のS100)で、データ表示機70に向けて図柄確定信号が出力される。図柄確定信号の出力設定(S908)が終了した後、本特別図柄確定処理(S900)を終了する。
【0098】
一方、停止表示(確定表示)された図柄が外れ図柄である場合には(S902:no)、高確率状態であるか否かを判定する(S909)。高確率状態である場合には(S909:yes)、高確率状態の終了条件が成立したか否かを判定する(S910)。すなわち、図柄変動遊技が実行される毎に高確率状態の残り実行回数を示す高確回数カウンタの値を1減算し、高確回数カウンタの値が0となった場合に高確率状態の終了条件が成立したと判定する。高確率状態の終了条件が成立した場合には(S910:yes)、確変信号の出力を停止すべく、確変信号の出力停止設定を行う(S911)。確変信号の出力停止設定(S911)では、出力中の確変信号を停止させるための情報がRAM203の出力バッファに記憶され、次回の出力処理(
図7のS100)で、確変信号の出力が停止される。確変信号の出力停止設定(S911)が終了した後は、通常遊技状態を設定する(S912)。その後、または高確率状態でない場合(S909:no)、若しくは高確率状態の終了条件が成立していない場合(S910:no)には、図柄変動遊技の待機状態に戻すために特別動作ステータスを1に更新してから(S913)、上述した図柄確定信号の出力設定が行われる(S908)。その後、本特別図柄確定処理(S900)を終了する。
【0099】
<特別電動役物処理>
特別動作ステータスが4に更新されると、
図8を用いて上述したように大当り遊技に伴って大入賞口28の開閉動作を行う特別電動役物処理(S1000)が行われる。
図12は特別電動役物処理(S1000)のフローチャートである。特別電動役物処理(S1000)では、先ず上述したラウンド遊技の開始条件(以下、「ラウンド開始条件」ともいう)が成立したか否かを判定する(S1001)。本実施例では、1回目のラウンド遊技については、大当り遊技が開始されたことがラウンド開始条件となっており、2回目以降のラウンド遊技については、直前のラウンド遊技が終了してから所定のインターバル時間が経過したことがラウンド開始条件となっている。このラウンド開始条件が成立した場合には(S1001:yes)、ラウンド遊技が開始となるため、大入賞口28を開放する(S1002)。
【0100】
その後、またはラウンド開始条件が成立していない場合には(S1001:no)、ラウンド遊技の終了条件(以下、「ラウンド終了条件」ともいう)が成立したか否かを判定する(S1003)。ラウンド終了条件は、上述したように、大入賞口28に9個の遊技球が入球したこと(9カウント)または30秒が経過したこととなっている。ラウンド終了条件が成立していない場合には(S1003:no)、そのまま本特別電動役物処理(S1000)を終了する。一方、ラウンド終了条件が成立した場合には(S1003:yes)、ラウンド遊技が終了となるため、大入賞口28を閉鎖して(S1004)、ラウンド遊技の残り実行回数を示すラウンドカウンタの値を1減算する(S1005)。そして、ラウンドカウンタの値が0になったか否かを判定する(S1006)。ラウンドカウンタの値が0でない場合には(S1006:no)、大当り遊技を継続させるため、そのまま本特別電動役物処理(S1000)を終了する。
【0101】
ラウンドカウンタの値が0である場合には(S1006:yes)、大当り遊技が終了となるため、出力中の大当り信号を停止させるべく、大当り信号の出力停止設定が行われる(S1007)。大当り信号の出力停止設定(S1007)では、大当り信号の出力を停止するための情報がRAM203の出力バッファに記憶され、次回の出力処理(
図7のS100)で、大当り信号の出力が停止される。大当り信号の出力停止設定(S1007)が終了すると、高確率状態かつ電サポ状態を設定し(S1008)、確変信号の出力開始設定が行われる(S1009)。確変信号の出力開始設定(S1009)では、確変信号の出力を開始するための情報がRAM203の出力バッファに記憶され、次回の出力処理(
図7のS100)で、データ表示機70に向けて確変信号の出力が開始される。確変信号の出力開始設定(S1009)が終了すると、図柄変動遊技の待機状態に戻すために特別動作ステータスを1に更新してから(S1010)、本特別電動役物処理(S1000)を終了する。
【0102】
B−6.信号の外部出力 :
本実施例のパチンコ機1では、上述したように、主に遊技に関する情報をパチンコ機1の外部で管理することができるように、遊技に関する情報などがパチンコ機1の外部に出力される。
図13は、パチンコ機1および上述した排出球計数器49から遊技に関する情報を含む信号が出力され、これらの信号が中継装置90を経由してデータ表示機70に入力される様子を概念的に示した説明図である。ここで、パチンコ機1および排出球計数器49から外部に出力される信号について説明する。
【0103】
まず、パチンコ機1から出力される信号について説明する。上述した第1始動口センサー24によって遊技球が検知された場合には、第1始動口に遊技球が入球したことを示す第1入球信号が出力される。第1入球信号は、第1始動口センサー24によって遊技球が検知される毎に、第1入球信号用端子から1パルス出力される。パチンコ機1外部の装置では、この第1入球信号を入力することによって、第1始動口24に遊技球が入球したことを把握することができる。
【0104】
上述した第2始動口センサー25によって遊技球が検知された場合には、第2始動口に遊技球が入球したことを示す第2入球信号が出力される。第2入球信号は、第2始動口センサー25によって遊技球が検知される毎に、第2入球信号用端子から1パルス出力される。パチンコ機1外部の装置では、この第2入球信号を入力することによって、第2始動口25に遊技球が入球したことを把握することができる。
【0105】
上述した賞球検知センサー35sによって10個の遊技球が検知された場合には、遊技球が10個払い出されたことを示す賞球信号が出力される。賞球信号は、賞球検知センサー35sによって10個の遊技球が検知される毎に賞球信号用端子から1パルス出力される。パチンコ機1外部の装置では、この賞球信号を入力することによって賞球として払い出された遊技球の数を10個単位で把握することができる。
【0106】
上述した特別図柄が停止表示された場合に、図柄変動遊技が終了したことを示す図柄確定信号が出力される。図柄確定信号は、図柄変動遊技が終了(特別図柄の確定表示が終了)する毎に図柄確定信号用端子から1パルス出力される。パチンコ機1外部の装置では、この図柄確定信号を入力することによって図柄変動遊技が終了したことを把握することができる。
【0107】
上述した大当り遊技中においては、大当り遊技であることを示す大当り信号が出力される。大当たり信号は、大当たり遊技中にHIレベルとなり、大当たり遊技以外の遊技中にLOWレベルとなるレベル信号として、大当り信号用端子から出力される。すなわち、大当り信号の出力を開始するとは、大当り信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り替えることを意味し、大当り信号の出力を停止するとは、大当り信号の出力状態をHIレベルからLOWレベルに切り替えることを意味している。パチンコ機1外部の装置では、この大当り信号を入力することによって大当り遊技であるか否かを判定することができる。
【0108】
上述した高確率状態においては、高確率状態であることを示す確変信号が出力される。確変信号は、高確率状態中にHIレベルとなり、高確率状態以外の遊技状態中(低確率状態および大当たり遊技中)にLOWレベルとなるレベル信号として、確変信号用端子から出力される。すなわち、確変信号の出力を開始するとは、確変信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り替えることを意味し、確変信号の出力を停止するとは、確変信号の出力状態をHIレベルからLOWレベルに切り替えることを意味している。パチンコ機1外部の装置では、この確変信号を入力することによって高確率状態であるか否かを判定することができる。尚、本実施例では電サポ状態が高確率状態と常に同時に発生するため、確変信号を入力することによって電サポ状態であるか否かについても判定することができる。
【0109】
続いて、排出球計数器49から出力される信号について説明する。排出球計数器49では、排出検知センサーによって排出機構の回転が検知された場合に、10個の遊技球が排出されたことを示す打込信号が出力される。打込信号は、排出検知センサーによって排出機構の回転が検知される毎に1パルス出力される。パチンコ機1外部の装置では、この打込信号を入力することによって排出された遊技球の数を10個単位で把握することができる。
【0110】
データ表示機70は、これらの信号を入力することによって、パチンコ機1での遊技に関する情報を表示させることが可能となっている。
【0111】
C.データ表示機の構成 :
C−1.装置構成 :
図14は、上述したデータ表示機70の正面図である。
図14に示すように、データ表示機70の略中央には液晶表示部71が設けられている。液晶表示部71では、パチンコ機1での遊技に関する各種情報が表示される。液晶表示部71の周囲には、左右上方にまたがって、パチンコ機1の遊技状態などを示すランプ72が設けられている。液晶表示部71の下方には、遊技ホールの従業員を呼び出すための呼出ボタン73が設けられている。呼出ボタン73が操作された場合には、従業員のインカムを通じて呼出ボタン73が操作されたデータ表示機70への音声案内がされるとともに、ランプ72が赤色で点灯される。また、呼出ボタン73の右方には、液晶表示部71の表示内容を切り替えるための操作ボタン74が設けられている。
【0112】
図15は、本実施例のデータ表示機70における制御回路の構成を示したブロック図である。
図15に示すように、データ表示機70の制御回路には、各種制御を行う制御基板80が設けられている。この制御基板80には、各種論理演算および算出演算を実行するCPU81や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM82、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM83などが搭載されている。
【0113】
データ表示機70の制御回路には、信号の入出力を行う入出力ポート84が設けられている。入出力ポート84は上述した中継装置90と接続されており、制御基板80は、入出力ポート84を介してパチンコ機1から出力される第1入球信号、第2入球信号、賞球信号、図柄確定信号、大当り信号、確変信号、および排出球計数器49から出力される打込信号(以下これらの信号の一部または全部をまとめて「遊技信号」という)を入力することが可能となっている。制御基板80は遊技信号を入力することによってパチンコ機1での遊技に関する情報(以下「遊技情報」という)を特定することができる。
【0114】
制御基板80には、上述した液晶表示部71およびランプ72が接続されている。制御基板80では、パチンコ機1の遊技情報を液晶表示部71に表示させる制御や、ランプ72の点灯態様をパチンコ機1の遊技状態に応じて変更させる制御が行われる。また、制御基板80には、呼出ボタン73が接続されている。この呼出ボタン73が操作されると、遊技ホールの従業員を呼び出す信号を出力するとともに、ランプ72を赤色に点灯させる制御が行われる。更に、制御基板80には操作ボタン74が接続されており、制御基板80は、操作ボタン74の操作に応じて液晶表示部71の表示内容を変更させる制御を行う。
【0115】
C−2.表示制御処理 :
データ表示機70では、CPU81において液晶表示部71およびランプ72の点灯態様を制御する表示制御処理が実行される。
図16は、データ表示機70で実行される表示制御処理のフローチャートである。
【0116】
<第1入球信号対応処理>
表示制御処理では、
図16に示すように、先ず第1入球信号対応処理(S1200)が実行される。第1入球信号対応処理(S1200)では、第1入球信号を受信すると、第1特図保留数を示す表示側第1特図保留数カウンタの値を1加算する。上述したように、本実施例のパチンコ機1は第2特図の優先変動機能を有しているため、表示側第1特図保留数カウンタの値は、第2特図保留数を示す表示側第2特図保留数カウンタの値が0の状態で図柄確定信号を受信した場合に1減算される。
【0117】
<第2入球信号対応処理>
続いて、表示制御処理では、第2入球信号対応処理(S1300)が実行される。第2入球信号対応処理(S1300)では、第2入球信号を受信すると、上述した表示側第2特図保留数カウンタの値を1加算する。表示側第2特図保留数カウンタは、1以上の状態で図柄確定信号を受信した場合には1減算される。
【0118】
<賞球信号対応処理>
続いて、表示制御処理では、賞球信号対応処理(S1400)が実行される。賞球信号対応処理(S1400)では、賞球信号の受信状況に基づいて、大当り遊技中の賞球数が算出される。すなわち、賞球信号対応処理(S1400)では、先ず大当り状態中であるか否かの判断が行われ、大当り状態中である場合にはその大当り状態中に受信した賞球信号に基づいて大当り状態中の賞球数が計数される。賞球信号は、10個の賞球が払い出される毎に1パルス出力されるため、賞球信号の受信回数に10を乗じることで、賞球数を認識することができる。こうして特定された大当り状態中の賞球数は、液晶表示部71に表示させることが可能となっている。
【0119】
<図柄確定信号対応処理>
続いて、表示制御処理では、図柄確定信号対応処理(S1500)が実行される。図柄確定信号対応処理(S1500)では、図柄確定信号を受信すると、後述の漫画画像を切り替える処理などが行われる。図柄確定信号対応処理(S1500)については、後で詳しく説明する。
【0120】
<大当り信号対応処理>
続いて、表示制御処理では、大当り信号対応処理(S1600)が実行される。大当り信号対応処理(S1600)では、大当り信号の受信状況に基づいて、大当り状態中であるか否かの判定がされる。上述したように、大当り信号は、大当り状態以外の状態ではLOWレベルとなり、大当り状態中はHIレベルとなるため、HIレベルとなっている状態では大当り状態と判定し、LOWレベルとなっている状態では、大当り状態以外の状態であると判定する。また、大当り状態となった回数を計数することで、大当り状態の発生回数が特定され、液晶表示部71に表示される。
【0121】
<確変信号対応処理>
続いて、表示制御処理では、確変信号対応処理(S1700)が実行される。確変信号対応処理(S1700)では、確変信号の受信状況に基づいて、高確率状態中であるか否かの判定がされる。上述したように、確変信号は、高確率状態中にHIレベルとなり、高確率状態以外の遊技状態中(低確率状態および大当たり遊技中)にLOWレベルとなるため、HIレベルとなっている状態では高確率状態と判定し、LOWレベルとなっている状態では低確率状態と判定する。これによって、液晶表示部71の表示内容を遊技状態に応じた表示内容とすることができる。また、高確率状態と通常遊技状態とを識別することが可能となるため、通常遊技状態での大当り判定で当選した回数(初当りの発生回数)が計数され、液晶表示部71に表示される。
【0122】
<打込信号対応処理>
続いて、表示制御処理では、打込信号対応処理(S1800)が実行される。打込信号対応処理(S1800)では、打込信号の受信状況に基づいて、遊技盤20から排出された遊技球の数、すなわち、発射装置ユニット60から発射された遊技球の数が特定される。上述したように、打込信号は、10個の遊技球が遊技盤20から排出される毎に1パルス出力されるため、打込信号の受信回数に10を乗じることで排出された遊技球の数(発射された遊技球の数)を特定することができる。
【0123】
<ボタン操作対応処理>
続いて、表示制御処理では、ボタン操作対応処理(S1900)が実行される。ボタン操作対応処理(S1900)では、データ表示機70に設けられた各種ボタン(呼出ボタン73、操作ボタン74)が操作された場合に、その操作に応じた処理が実行される。例えば、呼出ボタン73が操作された場合には、上述したように、遊技ホールの従業員を呼び出す信号を外部に出力するとともに、ランプ72を赤色に点灯させる制御が行われる。また、操作ボタン74が操作された場合には、液晶表示部71の表示内容を変更させる制御が行われる。このボタン操作対応処理(S1900)が終了すると、第1入球信号対応処理(S1200)に戻る。
【0124】
<図柄確定信号対応処理>
図17は、図柄確定信号対応処理(S1500)のフローチャートである。図柄確定信号対応処理(S1500)では、図柄確定信号の受信に応じて様々な処理が行われる。そのため、図柄確定信号対応処理(S1500)では、先ず、
図17に示すように、図柄確定信号を受信したか否かを判定する(S1501)。図柄確定信号を受信していない場合には(S1501:no)、そのまま本図柄確定信号対応処理(S1500)を終了する。一方、図柄確定信号を受信した場合には(S1501:yes)、データ表示機70の液晶表示部71に表示される漫画画像の切替が行われる(S1504)。
【0125】
図18は、データ表示機70の液晶表示部71に漫画画像が表示されている様子を示す説明図である。
図18(a)に示すように、液晶表示部71には、第1表示領域71a〜第4表示領域71dが形成されている。第1表示領域71aでは、漫画画像が表示され、第2表示領域71bでは、第1表示領域71aにいずれの漫画画像が表示されているかを示す情報が表示される。具体的には、第2表示領域71bには、漫画のタイトルとともに、何話の何番目の画像であるかを示す情報が表示されるようになっており、
図18(a)では、第1話目の120枚の画像中1枚目の画像であることが示されている。第3表示領域71cおよび第4表示領域71dには、遊技に関する情報が表示される。具体的には、第3表示領域71cには、当日における大当り遊技の発生回数、初当りの発生回数、および前回の大当り遊技が終了してからの図柄変動遊技の実行回数が表示され、第4表示領域71dには、大当り遊技が行われるまでに要した図柄変動遊技の実行回数の履歴が棒グラフで表示される。
【0126】
また、液晶表示部71の下部には、各操作ボタン74の機能を示す情報が表示される。
図18(a)では、操作ボタン74aがメニュー画面に切り替えるボタンであることが示されており、操作ボタン74cが前日以前の遊技に関する情報を表示させるボタンであることが示されており、操作ボタン74fが漫画画像の表示領域を拡大させるボタンであることが示されている。
図18(b)では、操作ボタン74fが操作されて漫画画像の表示領域が拡大された様子が示されている。
図18(b)に示すように、液晶表示部71には、
図18(a)の第1表示領域71aよりも大きい第5表示領域71eが形成されており、漫画画像が拡大して表示される。この状態では、操作ボタン74fが漫画画像を縮小させるボタンとなっており、操作ボタン74fが操作されると、
図18(a)の表示態様に戻る。
【0127】
このように、本実施例のデータ表示機70では、漫画画像が表示される。本実施例では、ROM82に全100話分の漫画画像が記憶されている。尚、各話が本発明の「群」に相当する。各話の漫画画像は複数のコマに分割して記憶されており、分割された各コマには、それぞれ漫画画像IDが振られている。
図19(a)は、各話に対応する話数IDを概念的に示した説明図である。
図19(a)に示すように、話数IDは「S」に各話数の数字を組み合わせた情報となっており、例えば、第1話の話数IDは「S1」、第15話の話数IDは「S15」となっている。
図19(b)は、コマ数と、各コマ数に対応する漫画画像IDとの対応関係を示した説明図である。
図19(b)では、第1話における各コマ数と、各コマ数に対応する漫画画像IDが示されている。
図19(b)に示すように、第1話は第1コマ〜第120コマまでの120個のコマで構成されており、各コマ数に対応してコマ数IDが振られている。コマ数IDは、「P」に各コマ数を組み合わせた情報となっており、例えば、第1コマのコマ数IDは「P1」、第34コマのコマ数IDは「P34」となっている。そして、漫画画像IDは、上述した話数IDとコマ数IDとを組み合わせた情報となっており、例えば、第1話の第1コマの漫画画像IDは「S1P1」、第5話の第47コマの漫画画像IDは「S5P47」となっている。このように、各漫画画像IDは、話数およびコマ数の順番と対応付けて記憶されており、そのため、順番通りに漫画画像を切り替えることで、漫画が展開される。
【0128】
本実施例では、図柄変動遊技が実行される毎に漫画画像が切り替えられるように、次のような処理が実行される。すなわち、
図17のフローチャートで示すように、図柄確定信号を受信すると(S1501:yes)、漫画画像が次の漫画画像に切り替えられるように、コマ数ID(漫画画像ID)が更新される(S1502)。RAM83には、液晶表示部71に表示させる漫画画像に対応したコマ数ID(漫画画像ID)を記憶および更新する漫画画像ID記憶領域があり、コマ数IDを更新する処理では、コマ数IDの数字の部分が1加算されたコマ数ID(漫画画像ID)となるように漫画画像ID記憶領域のコマ数ID(漫画画像ID)が更新される。例えば、コマ数IDが「P10」の場合には、「P11」に更新される。尚、コマ数IDの初期値は、第1コマから表示されるように「P1」となっている。コマ数IDを更新すると、話数IDと更新後のコマ数IDとからなる漫画画像IDがROM82に存在するか否かを判定する(S1503)。これが存在する場合には(S1503:yes)、この漫画画像IDに対応する漫画画像に切り替えられ(S1504)、その後、図柄確定信号対応処理(S1500)が終了となる。
【0129】
一方、話数IDと更新後のコマ数IDとからなる漫画画像IDが存在しない場合には(S1503:no)、現在進行中の話数が終了したことを意味するので、次の話数に進ませるべく、コマ数IDを「P1」に戻してから(S1505)、話数IDを更新する(S1506)。具体的には、話数IDの数字の部分が1加算された話数IDに更新される。例えば、話数IDが「S6」となっている場合には、「S7」に更新される。尚、話数IDの初期値は、第1話から表示されるように「S1」となっている。話数IDを更新すると、更新後の話数IDがROM82に存在するか否かを判定する(S1507)。これが存在する場合には(S1507:yes)、この漫画画像IDに対応する漫画画像に切り替えられ(S1504)、その後、図柄確定信号対応処理(S1500)が終了となる。これに対し、更新後の話数IDがROM82に存在しない場合には(S1507:no)、漫画が最後まで表示されたことを意味するので、漫画を最初から表示すべく、話数IDを第1話に対応する「S1」に切り替えてから、最初の漫画画像IDに対応する「S1P1」の漫画画像に切り替え(S1504)、その後、図柄確定信号対応処理(S1500)を終了する。
【0130】
図20は、パチンコ機1における図柄変動演出(図柄変動遊技)の進行に伴って、データ表示機70における漫画画像が切り替えられる様子を示した説明である。
図20(a)では、パチンコ機1の演出表示装置41に3つの識別図柄41a,41b,41cが停止表示されており、データ表示機70の液晶表示部71には漫画画像ID「S1P1」に対応する漫画画像が表示されている様子が示されている。この状態から、識別図柄41a,41b,41cが変動表示され(
図18(b))、停止表示されると、図柄確定信号がデータ表示機70に向けて出力され、これを受信したデータ表示機70では、漫画画像が、漫画画像ID「S1P2」に対応する漫画画像に切り替えられる(
図18(c))。その後、再び識別図柄41a,41b,41cが変動表示され(
図18(d))、停止表示されると、図柄確定信号がデータ表示機70に向けて出力され、これを受信したデータ表示機70では、漫画画像が、漫画画像ID「S1P3」に対応する漫画画像に切り替えられる(
図18(e))。このようにして、データ表示機70の液晶表示部71では、パチンコ機1側から図柄確定信号を受信するごとに、漫画画像が所定の順序に従って切り替えられる。
【0131】
このように、図柄変動遊技が実行されるごとに自動的に漫画画像が切り替えられるパチンコ機1では、遊技者が前の漫画画像に戻って再確認したい場合もある。そこで、本実施例のパチンコ機1では、遊技者が操作ボタン74を操作することで、漫画画像を戻すことができるようになっている。
図18に示すように、操作ボタン74dは「戻る」に対応した操作部となっており、この操作ボタン74dを操作することで漫画画像が1つ前の漫画画像に切り替えられる。RAM83には、「戻る」の操作に応じて表示される漫画画像の漫画画像IDが記憶および更新される再表示漫画画像ID記憶領域があり、この再表示漫画画像ID記憶領域の情報に基づいて、漫画画像の再表示が行われる。遡ることができるコマ数には上限(本実施例では、5コマ)が設定されており、遡ることで全ての漫画画像が見られることを制限している。漫画画像が再表示された後、図柄変動遊技が実行されて図柄確定信号を受信すると、上述した漫画画像ID記憶領域に記憶された漫画画像IDに対応した漫画画像が表示される。
【0132】
<漫画画像設定操作>
このように、図柄変動遊技が実行されるごとに漫画画像が切り替えられるパチンコ機1では、遊技者が遊技機を変更した場合であっても続きから漫画を見られることが好ましい。そこで、本実施例では、遊技者が所望の話数から漫画画像を表示させることができるように、以下のような機能が搭載されている。
【0133】
図21ないし
図23は、遊技者が、起点となる漫画画像を設定する操作を説明するための図である。
図21(a)は、メニュー画面である。
図18を用いて説明した表示態様にて操作ボタン74aを操作すると、このメニュー画面となる。メニュー画面では、選択肢として、「データ表示画面」と「漫画設定画面」の2つが表示され、操作ボタン74の操作によって何れかを選択することができる。選択肢は、操作ボタン74b,74cによって上下に移動し、操作ボタン74fの操作によって決定される。「データ表示画面」が選択された場合には、
図18で示した表示画面に切り替わる。一方、「漫画設定画面」が選択された場合には、
図21(b)に示すような、起点となる話数を選択する画面が表示される。1画面では10話分の選択肢が表示可能となっており、
図21(b)では、第1話から第10話までの選択肢が表示されている。また、操作ボタン74eを操作することで、第11話以降の選択肢が表示される。
【0134】
図22(c)は、操作ボタン74eが操作された場合に表示される画像である。この画像では、第11話から第20話までの選択肢が表示されている。ここで、操作ボタン74dが操作された場合には、前の画像に戻り、操作ボタン74eが操作された場合には、第21話以降の選択肢が表示される。一方、いずれかの話数が選択されると、
図22(d)に示すように、データ表示画面に切り替わり、第1表示領域74aには、設定操作前の漫画画像が表示されたまま、第2表示領域74bには、次回の切替では、選択された話数の漫画画像が表示されることが示される。
図22(d)は、「第17話」が選択された場合の例であり、次回、第17話の漫画画像が表示されることが示されている。その後、図柄変動遊技が実行されると、
図23(a)に示すように、第1表示領域74aには、第17話の第1コマが表示され、続いて、図柄変動遊技が実行されると、
図23(b)に示すように、第1表示領域74aには、第17話の第2コマが表示される。
【0135】
尚、制御基板80の、図柄確定信号の受信に基づいて図柄変動遊技が実行されたことを判定する機能が本発明の「遊技判定手段」に相当し、1コマの漫画画像が本発明の「画像」に相当し、ROM82の漫画画像を記憶する機能が本発明の「画像情報記憶手段」に相当し、液晶表示部71が本発明の「表示部」に相当し、制御基板80の、液晶表示部71に漫画画像を表示させる機能が本発明の「表示制御手段」に相当し、制御基板80の、遊技者の操作に応じて起点となる漫画画像を設定する機能が本発明の「設定手段」に相当し、制御基板80の、遊技者の操作に応じて既に表示された漫画画像を再表示する機能は本発明の「表示制御手段は、遊技者が行う所定の再表示操作に応じて、既に表示された画像を再度表示させる」に相当する。
【0136】
以上説明したように、本実施例では、パチンコ機1で図柄変動遊技が実行される毎に、データ表示機70の液晶表示部71で漫画画像が順番通りに切り替えられる。このため、図柄変動遊技が実行される毎に、漫画のストーリーが進行し、遊技者に対し続きを見たいという欲求を駆り立てることができ、その結果、遊技を継続させ、稼働の低下を抑制することが可能となる。
【0137】
また、本実施例では、遊技者によって起点となる漫画画像が選択された場合に、その漫画画像を起点として漫画が進行する。このため、遊技者は所望の漫画画像を選択することで、その漫画画像を起点に漫画画像を進行させることが可能となる。
【0138】
また、本実施例では、遊技者の操作によって既に表示された漫画画像を再表示させることができる。このため、遊技者は、例えば、漫画画像を見終わる前に切り替わってしまったような場合に、既に表示された漫画画像を再表示させて確認することが可能となっている。
【0139】
D.変形例 :
上記実施例では、パチンコ機1での図柄変動遊技の終了時に漫画画像を切り替える構成としたが、図柄変動遊技が実行されるごとに漫画画像を切り替えるものであれば、切替タイミングは異なっていてもよい。例えば、図柄変動遊技の開始時であってもよく、本変形例では、図柄変動遊技の開始時に漫画画像を切り替える構成について説明する。尚、上記実施例と共通する構成については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0140】
<第1入球信号対応処理>
図24は、変形例における、第1入球信号対応処理(S1200)のフローチャートである。第1入球信号対応処理では、第1入球信号の受信に応じた処理が行われるため、
図24に示すように、先ず、第1入球信号を受信したか否かが判定される(S1201)。第1入球信号を受信していない場合には(S1201:no)、本第1入球信号対応処理(S1200)を終了する。一方、第1入球信号を受信した場合には(S1201:yes)、パチンコ機1で図柄変動遊技が実行されていないかどうかが判定される(S1202)。具体的には、図柄変動遊技が実行中であることを示すRAM83の図柄変動遊技中フラグに基づいて判定される。図柄変動遊技中フラグは、図柄変動遊技中でない場合は0に設定され、図柄変動遊技中は1に設定される。図柄変動遊技が実行されていないと判定した場合には(S1202:yes)、今回の入球によって図柄変動遊技が実行されることとなるため、図柄変動遊技中フラグを1に設定する(S1203)。その後、漫画画像を切り替える漫画画像切替処理(S1204)を実行してから、本第1入球信号対応処理(S1200)を終了する。すなわち、図柄変動遊技が実行されていない状態で第1入球信号を受信すると、漫画画像切替処理(S1204)が実行される。
【0141】
第1入球信号を受信した場合に(S1201:yes)、既に図柄変動遊技中であれば(S1202:no)、第1特図保留数を示すRAM83の表示側第1特図保留数カウンタの値が上限値(本実施例では4)に達しているか否かを判定し(S1205)、上限値に達していなければ、表示側第1特図保留数カウンタに1加算してから(S1206)、本第1入球信号対応処理(S1200)を終了する。一方、表示側第1特図保留カウンタの値が上限値に達している場合には(S1205:yes)、そのまま本第1入球信号対応処理(S1200)を終了する。
【0142】
<漫画画像切替処理>
図25は、変形例における、漫画画像切替処理(S1204)のフローチャートである。漫画画像切替処理(S1204)では、上記実施例の図柄確定信号対応処理(S1500)で実行されたように、漫画画像IDの更新や切替が行われる。具体的には、
図25に示すように、先ず、コマ数IDが更新され(S1251)、更新後の漫画画像IDに対応する情報がROM82の漫画画像記憶領域に記憶されているか否かを判定し(S1252)、記憶されている場合には(S1252:yes)、漫画画像を切り替え(S1253)、本漫画画像切替処理(S1204)を終了する。
【0143】
一方、更新後の漫画画像IDに対応する情報が記憶されていない場合には(S1252)、コマ数IDを「P1」に戻し(S1254)、話数IDを更新してから(S1255)、更新後の漫画画像IDに対応する情報がROM82の漫画画像記憶領域に記憶されているか否かを判定する(S1256)。その結果、対応する情報が記憶されていない場合には(S1256:no)、話数IDを「S1」に戻してから(S1257)、漫画画像を切り替え(S1253)、対応する情報が記憶されている場合には(S1256:yes)、そのまま漫画画像を切り替える(S1253)。その後、本漫画画像切替処理(S1204)を終了する。
【0144】
<第2入球信号対応処理>
図26は、変形例における、第2入球信号対応処理(S1300)のフローチャートである。第2入球信号対応処理(S1300)では、第2入球信号の受信に応じた処理が行われるため、
図26に示すように、先ず、第2入球信号を受信したか否かが判定される(S1301)。第2入球信号を受信していない場合には(S1301:no)、本第2入球信号対応処理(S1300)を終了する。一方、第2入球信号を受信した場合には(S1301:yes)、パチンコ機1で図柄変動遊技が実行されていないかどうかが判定される(S1302)。図柄変動遊技が実行されていないと判定した場合には(S1302:yes)、今回の入球によって図柄変動遊技が実行されることとなるため、図柄変動遊技中フラグを1に設定する(S1303)。その後、上述した漫画画像切替処理(S1204)を実行してから、本第2入球信号対応処理(S1300)を終了する。すなわち、図柄変動遊技が実行されていない状態で第2入球信号を受信すると、漫画画像切替処理(S1204)が実行される。
【0145】
第2入球信号を受信した場合に(S1301:yes)、既に図柄変動遊技中であれば(S1302:no)、第2特図保留数を示すRAM83の表示側第2特図保留数カウンタの値が上限値(本実施例では4)に達しているか否かを判定し(S1305)、上限値に達していなければ、表示側第2特図保留数カウンタに1加算してから(S1306)、本第2入球信号対応処理(S1300)を終了する。一方、表示側第2特図保留カウンタの値が上限値に達している場合には(S1305:yes)、そのまま本第2入球信号対応処理(S1300)を終了する。
【0146】
<図柄確定信号対応処理>
図27は、変形例における、図柄確定信号対応処理(S1500)のフローチャートである。図柄確定信号対応処理(S1500)では、図柄確定信号を受信した場合に特図保留があれば、図柄変動遊技が終了した後、直ちに図柄変動遊技が再開されるため、この図柄変動遊技の再開に伴って上述した漫画画像切替処理(S1204)を実行する。
【0147】
そのために、先ず、図柄確定信号対応処理(S1500)では、
図27に示すように、図柄確定信号を受信したか否かを判定する(S1551)。その結果、図柄確定信号を受信していない場合には(S1551:no)、そのまま本図柄確定信号対応処理(S1500)を終了する。図柄確定信号を受信した場合には(S1551:yes)、優先して消化される第2特図保留があるか否かを確認するため、表示側第2特図保留数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(S1552)。表示側第2特図保留数カウンタの値が1以上であると判定した場合には(S1552:yes)、表示側第2特図保留数カウンタの値から1減算してから(S1553)、上述した漫画画像切替処理(S1204)を実行し、本図柄確定信号対応処理(S1500)を終了する。
【0148】
表示側第2特図保留数カウンタの値が0である場合には(S1552:no)、第1特図保留があるか否かを確認するため、表示側第1特図保留数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(S1555)。表示側第1特図保留数カウンタの値が1以上である場合には(S1555:yes)、表示側第1特図保留数カウンタの値から1減算してから(S1556)、上述した漫画画像切替処理(S1204)を実行し、本図柄確定信号対応処理(S1500)を終了する。
【0149】
このように、特図保留数を管理することで、図柄確定信号の受信時に図柄変動遊技が再開されるか否かを判定することが可能となり、図柄変動遊技の再開に伴って漫画画像切替処理(S1204)が実行される。
【0150】
また、表示側第2特図保留数カウンタ、および表示側第1特図保留数カウンタのいずれも0である場合には(S1552:noかつS1555:no)、図柄変動遊技が終了して再開もされないため、図柄変動遊技中フラグを0に設定する(S1557)。その後、本図柄確定信号対応処理(S1500)を終了する。
【0151】
図28は、本変形例における、図柄変動遊技(図柄変動演出)の進行に伴って漫画画像を切り替えられる様子を示した説明図である。
図28(a)では、図柄が停止表示されており、データ表示機70の液晶表示部71には、漫画画像ID「S1P1」に対応する漫画画像が表示されている様子が示されている。この状態で図柄変動遊技が開始されると、これに伴って漫画画像が次の漫画画像(漫画画像ID「S1P2」に対応する漫画画像)に切り替えられる(
図28(b))。その後、図柄が停止表示されて図柄変動遊技が終了し(
図28(c))、図柄変動遊技(図柄変動演出)が再度開始されると、その開始に伴って漫画画像が次の漫画画像(漫画画像ID「S1P3」に対応する漫画画像)に切り替えられる(
図28(d))。その後、図柄が停止表示されて図柄変動遊技が終了する(
図28(e))。
【0152】
以上説明したように、本変形例では、図柄変動遊技の実行状態を管理しているため、入球信号(第1入球信号および第2入球信号)を受信した場合に、図柄変動遊技が開始されるか否かを判定することができ、また、特図保留数を管理しているため、図柄確定信号を受信した場合に、図柄変動遊技が再開されるか否かを判定することができる。そして、このように、図柄変動遊技の開始タイミングを特定することで、図柄変動遊技の開始に伴って漫画画像を切り替えることが可能となっている。
【0153】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0154】
上記実施例では、図柄変動遊技が実行されたことを示す信号として、図柄変動遊技の終了時に出力する図柄確定信号としているが、別の信号としてもよい。例えば、図柄変動遊技の開始時に出力される信号であってもよい。この場合には、図柄変動遊技の開始時に漫画画像を切り替えることができる。また、図柄変動遊技の実行中にパルス出力される信号や、図柄変動遊技の実行中に渡りレベル出力される信号であってもよい。この場合には、図柄変動遊技の実行中に漫画画像を切り替えることができる。
【0155】
上記実施例では、大当り信号を、大当り遊技中にレベル出力する信号としたが、大当り遊技の開始時に出力する信号であってもよいし、大当り遊技の開始時および終了時に出力する信号であってもよい。
【0156】
上記実施例では、確変信号を、高確率状態中にレベル出力する信号としたが、高確率状態の開始時に出力する信号であってもよいし、高確率状態の開始時および終了時に出力する信号であってもよい。また、大当り遊技中と高確率状態とに渡ってレベル出力する信号としてもよい。この場合にも、大当り信号が出力されていない状態で確変信号が出力されている状態を高確率状態であると判定することが可能となる。
【0157】
上記実施例では、電サポ状態に対応する信号を出力していないが、電サポ状態に対応する信号を出力してもよい。この場合、高確率状態と電サポ状態とが同時に発生しないことがある遊技機についても、電サポ状態を外部で判定することが可能となる。
【0158】
上記実施例では、起点となる漫画画像の選択肢が話数単位となっているが、コマ数単位で選択できるようにしてもよい。例えば、「第10話の第20コマ」のように、コマ数まで選択できるようにしてもよい。
【0159】
上記実施例では、データ表示機70は中継装置90を介してパチンコ機1から出力された信号を受信する構成となっているが、パチンコ機1から直接受信する構成としてもよい。
【0160】
上記実施例では、複数の画像として漫画を構成する漫画画像を採用したが、所定の順番で表示されることによって一連の事柄を表すものであれば、別の画像であってもよい。例えば、文字だけが表示される画像であってもよいし、文字がなく絵だけが表示される画像であってもよい。こうした場合にも、次の展開に関心を持たせることができ、稼働の低下抑制につながるからである。また、同様の理由から、画像は、静止画に限らず、動画であってもよい。
【0161】
上記実施例では、1の画像情報が1の漫画画像に対応して記憶されているが、画像情報が複数の漫画画像に対応する情報として記憶される構成としてもよい。例えば、画像情報に基づいて、複数の漫画画像を生成するようにしてもよい。こうすれば、共通する画像を重複して記憶する必要がなくなるため、データの増大化を抑制することが可能となる。
【0162】
また、遊技者が入れ替わったことを判定する交替判定手段を設け、交替判定手段によって遊技者の入れ替わりが判定された場合に、最初の漫画画像から表示されるようにしてもよい。こうすれば、入れ替わった後の遊技者が、途中からではなく、最初の漫画画像から見ることが可能となる。
【0163】
また、遊技者が行う所定の初期化操作に応じて、最初の漫画画像から表示させるようにしてもよい。例えば、データ表示画面で操作ボタン74bが操作された場合に、最初の漫画画像から表示されるようにしてもよい。こうすれば、既に漫画画像が途中まで展開されていた場合であっても、その漫画画像を最初から見たい遊技者は、初期化操作を行うことで、最初から見ることが可能となる。
【0164】
上記実施例では、遊技機として、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
【0165】
上記実施例では、遊技機をパチンコ機として説明したが、いわゆるスロットマシンとしてもよい。この場合、遊技媒体の賭け数を示す信号に基づいて、識別情報変動遊技が実行されたか否かを判定するようにしてもよい。例えば、遊技媒体の賭け数を示す信号を規定数(例えば3枚)分受信する毎に、識別情報変動遊技が実行されたと判定するようにしてもよい。