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特開2017-226031力覚センサーユニットおよびロボット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-226031(P2017-226031A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】力覚センサーユニットおよびロボット
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/02 20060101AFI20171201BHJP
【FI】
   B25J19/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-122748(P2016-122748)
(22)【出願日】2016年6月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】松沢 明
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 哲也
(72)【発明者】
【氏名】西村 義輝
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS12
3C707CY02
3C707CY03
3C707CY09
3C707KS33
3C707KV06
3C707KX06
(57)【要約】
【課題】ロボットアームに対する取り付け方に起因する力覚センサーの精度の低下を低減することができる力覚センサーユニットおよびロボットを提供すること。
【解決手段】力覚センサーと、一端部と他端部と側部とによって囲まれた空間内に前記力覚センサーを収納している筐体と、ロボットが有するロボットアームに対して取り付け可能である第1取付部と、前記第1取付部と異なる位置で、前記筐体の前記一端部に対して着脱可能に取り付けられている第2取付部と、を有する取付部材と、前記力覚センサーに接続され、前記筐体内から前記筐体外に引き出された配線とを有し、前記第1取付部には、前記ロボットアームに対する位置決めをする位置決め部が設けられており、前記配線の一部は、前記側部の周方向に沿わされていることを特徴とする力覚センサーユニット。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
力覚センサーと、
一端部と、他端部と、前記一端部と前記他端部との間に位置する側部とを有し、前記一端部と前記他端部と前記側部とによって囲まれた空間内に前記力覚センサーを収納している筐体と、
ロボットが有するロボットアームに対して取り付け可能である第1取付部と、前記第1取付部と異なる位置で、前記筐体の前記一端部に対して着脱可能に取り付けられている第2取付部と、を有する取付部材と、
前記力覚センサーに接続され、前記筐体内から前記筐体外に引き出された配線と、を有し、
前記第1取付部には、前記ロボットアームに対する位置決めをする位置決め部が設けられており、
前記配線の一部は、前記側部の周方向に沿わされていることを特徴とする力覚センサーユニット。
【請求項2】
前記位置決め部は、前記第1取付部から突出した凸状をなす第1位置決め部材および第2位置決め部材を有し、
前記第1位置決め部材は、前記第1取付部の中心部に設けられており、
前記第2位置決め部材は、前記第1位置決め部材よりも前記第1取付部の外側に設けられている請求項1に記載の力覚センサーユニット。
【請求項3】
前記筐体および前記取付部材は、それぞれ、互いの相対的な位置関係を定めるために用いられる位置合わせ部を有する請求項1または2に記載の力覚センサーユニット。
【請求項4】
前記側部には、前記配線の一部が挿通している挿通孔を有し、前記配線の一部を前記側部に対して支持する支持部材が設けられている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の力覚センサーユニット。
【請求項5】
前記側部には、前記筐体の外部に向かって解放した凹部が形成されており、
前記配線の一部は、前記凹部に沿って配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の力覚センサーユニット。
【請求項6】
前記配線の一部は、前記側部の周方向に90°以上の範囲で前記側部に沿わされている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の力覚センサーユニット。
【請求項7】
前記第1取付部は、第1部位と、前記第1部位から突出した第2部位とを有し、
前記第2部位には、前記配線の一部が挿通可能な孔が形成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の力覚センサーユニット。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の力覚センサーユニットと、当該力覚センサーユニットが取り付けられた前記ロボットアームとを有することを特徴とするロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、力覚センサーユニットおよびロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、対象物を把持および搬送等の所定の作業を行う産業用のロボットが知られている。
【0003】
このロボットの一例として、特許文献1には、ベースと、ベースに対して垂直軸まわりに旋回自在に接続された第1アームと、第1アームに垂直軸まわりに接続された第2アームと、第2アームの端部に回転かつ上下動自在に設けられた回転直動リンクとを有するロボットが開示されている。また、特許文献1に係るロボットは、回転直動リンクに取り付けられた力覚センサーと、力覚センサーに取り付けられた手先交換器とを有する。このロボットでは、力覚センサーによって手先交換器に加わる力を検出して、検出した結果に基づいてインピーダンス制御を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭64−44510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に係るロボットでは、回転直動リンクに対する具体的な力覚センサーの取り付け方が開示されておらず、力覚センサーの精度を保証するような安定した取り付けがなされていなかった。
【0006】
本発明の目的は、ロボットアームに対する取り付け方に起因する力覚センサーの精度の低下を低減することができる力覚センサーユニットを提供すること、また、この力覚センサーユニットを備えるロボットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下により実現することが可能である。
【0008】
本発明の力覚センサーユニットは、力覚センサーと、
一端部と、他端部と、前記一端部と前記他端部との間に位置する側部とを有し、前記一端部と前記他端部と前記側部とによって囲まれた空間内に前記力覚センサーを収納している筐体と、
ロボットが有するロボットアームに対して取り付け可能である第1取付部と、前記第1取付部と異なる位置で、前記筐体の前記一端部に対して着脱可能に取り付けられている第2取付部と、を有する取付部材と、
前記力覚センサーに接続され、前記筐体内から前記筐体外に引き出された配線と、を有し、
前記第1取付部には、前記ロボットアームに対する位置決めをする位置決め部が設けられており、
前記配線の一部は、前記側部の周方向に沿わされていることを特徴とする。
このような本発明の力覚センサーユニットによれば、位置決め部を有することで、取付部材をロボットアームに対して精度よく取り付けることができ、よって、筐体をロボットアームに対して精度よく取り付けることができる。また、本発明の力覚センサーユニットによれば、配線の一部が力覚センサーを収納している筐体の側部に沿った状態で配置されているため、配線の変形または変位(特に、一端部と他端部とを結ぶ線分としての中心線X1に沿った方向の変位)により力覚センサーの測定(検出)に与える影響を低減することができる。このようなことから、ロボットアームに対する取り付け方に起因する力覚センサーの精度の低下を低減することができ、また、個体差のばらつきを低減することができる。
【0009】
本発明の力覚センサーユニットでは、前記位置決め部は、前記第1取付部から突出した凸状をなす第1位置決め部材および第2位置決め部材を有し、
前記第1位置決め部材は、前記第1取付部の中心部に設けられており、
前記第2位置決め部材は、前記第1位置決め部材よりも前記第1取付部の外側に設けられていることが好ましい。
これにより、ロボットアームに対する取付部材および筐体の周方向における位置決めを的確に行うことができる。
【0010】
本発明の力覚センサーユニットでは、前記筐体および前記取付部材は、それぞれ、互いの相対的な位置関係を定めるために用いられる位置合わせ部を有することが好ましい。
これにより、筐体と取付部材との位置合わせを容易かつ的確に行うことができ、よって、ロボットアームに対する取付部材を介した筐体の位置決めを容易かつ的確に行うことができる。
【0011】
本発明の力覚センサーユニットでは、前記側部には、前記配線の一部が挿通している挿通孔を有し、前記配線の一部を前記側部に対して支持する支持部材が設けられていることが好ましい。
これにより、側部に対する配線の位置を規制しつつ、配線の一部を側部に固定することができる。よって、配線の変位によって生じる力覚センサーの測定(検出)に与える影響をより低減することができる。
【0012】
本発明の力覚センサーユニットでは、前記側部には、前記筐体の外部に向かって解放した凹部が形成されており、
前記配線の一部は、前記凹部に沿って配置されていることが好ましい。
これにより、筐体の一端部と他端部とを結ぶ線分としての中心線X1に沿った方向における変位を低減でき、配線の変位により力覚センサーの測定(検出)に与える影響をより低減することができる。
【0013】
本発明の力覚センサーユニットでは、前記配線の一部は、前記側部の周方向に90°以上の範囲で前記側部に沿わされていることが好ましい。
これにより、筐体の一端部と他端部とを結ぶ線分としての中心線X1に沿った方向における変位を低減でき、配線の変位により力覚センサーの測定(検出)に与える影響をより低減することができる。
【0014】
本発明の力覚センサーユニットでは、前記第1取付部は、第1部位と、前記第1部位から突出した第2部位とを有し、
前記第2部位には、前記配線の一部が挿通可能な孔が形成されていることが好ましい。
これにより、第2部位によって配線の一部の位置を規制することができ、配線の変位を低減できる。このため、配線の変位により力覚センサーの測定(検出)に与える影響をより低減することができる。特に、このような構成の第1取付部を有する取付部材は、水平多関節ロボットに適用する場合に有効である。
【0015】
本発明のロボットは、本発明の力覚センサーユニットと、当該力覚センサーユニットが取り付けられた前記ロボットアームとを有することを特徴とする。
このような本発明のロボットによれば、本発明の力覚センサーユニットを有しているため、力覚センサーユニットのロボットアームに対する取り付け方に起因する力覚センサーの精度の低下が低減され、また、個体差のばらつきが低減されたロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態に係るロボットを示す斜視図である。
図2図1に示すロボットおよび制御装置のシステム構成図である。
図3図1に示すロボットの模式図である。
図4図1に示すロボットアームに力覚センサーユニットが取り付けられた状態を示す図である。
図5図4に示す力覚センサーユニットをハンド側取付部材から見た斜視図である。
図6図4に示す力覚センサーユニットをロボットアーム側に設けられた取付部材から見た斜視図である。
図7図4に示す力覚センサーユニットの側面図である。
図8】ロボットアームに対する力覚センサーユニットの取り付け方を説明するための図である。
図9図6に示す力覚センサーの変形例を示す図である。
図10】本発明の第2実施形態に係るロボットを示す斜視図である。
図11図10に示す力覚センサーユニットをロボットアーム側に設けられた取付部材から見た斜視図である。
図12図10に示す力覚センサーユニットの側面図である。
図13】本発明の第3実施形態に係るロボットを示す斜視図である。
図14図13に示す力覚センサーユニットをロボットアーム側に設けられた取付部材から見た斜視図である。
図15図13に示す力覚センサーユニットの側面図である。
図16】配線の取り付け方を説明するための図である。
図17図13に示すロボットが有するスプラインシャフトの先端部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の力覚センサーユニットおよびロボットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
<第1実施形態>
1.ロボットシステム
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボットを示す斜視図である。図2は、図1に示すロボットおよび制御装置のシステム構成図である。図3は、図1に示すロボットの模式図である。なお、以下では、図1中の下側(基台110側)を「基端側」、その反対側(ロボットアーム10の先端側)を「先端側」と言う。また、図1の上下方向を「鉛直方向」とし、左右方向を「水平方向」とする。
【0019】
図1に示すロボットシステム100は、本発明のロボットの一例であるロボット1と、ロボット1の作動を制御する制御装置2とを有する。このロボットシステム100は、例えば、電子部品および電子機器等の対象物(図示せず)の把持、搬送および組立て等の作業で用いられる。なお、本実施形態では、ロボット1と制御装置2とは別体のものとして説明するが、ロボット1が制御装置2を有するものとして捉えてもよい。
【0020】
[ロボット]
ロボット1は、いわゆる6軸の垂直多関節ロボットであり、対象物の把持、搬送および組立て等の作業を行うことができる。
【0021】
図1に示すように、ロボット1は、基台110と、基台110に接続されたロボットアーム10(マニピュレーター)と、ロボットアーム10の先端部に着脱可能に取り付けられた力覚センサーユニット3とを有する。また、図2に示すように、ロボット1は、図1に示すロボットアーム10を駆動させる動力を発生させる複数の駆動部120および複数のモータードライバー130を備えている。
【0022】
また、図1に示すように、力覚センサーユニット3の先端部(ロボットアーム10とは反対側の部分)には、ハンド91(エンドエフェクター)が着脱可能に取り付けられている。
【0023】
以下、ロボット1が有する各部について順次説明する。
〈基台〉
図1に示す基台110は、ロボット1が作業する作業領域内の所定の箇所に取り付ける部分であり、ロボットアーム10を支持している。また、本実施形態では、基台110内には、制御装置2が内蔵されている。なお、制御装置2は、ロボット1にその一部または全部が内蔵されていてもよく、また、ロボット1とは、別体で設けられていてもよい。
【0024】
〈ロボットアーム〉
ロボットアーム10は、第1アーム11(アーム)と、第2アーム12(アーム)と、第3アーム13(アーム)と、第4アーム14(アーム)と、第5アーム15(アーム)と、第6アーム16(アーム)とを有する。第1アーム11は、基台110の上端部に接続されている。第1アーム11と第2アーム12と第3アーム13と第4アーム14と第5アーム15と第6アーム16とは、基端側から先端側に向かってこの順に連結されている。
【0025】
第1アーム11は、互いに対向する1対の長手形状をなす支持部111、112で構成されている。支持部111、112は、第2アーム12との接続に用いられる。
【0026】
第2アーム12は、長手形状をなす。この第2アーム12の基端部は、支持部111、112の間に配置され、支持部111、112に取り付けられることで第1アーム11に接続されている。また、第2アーム12は、その先端部に互いに対向する1対の支持部121、122を有している。支持部121、122は、第3アーム13との接続に用いられる。
【0027】
第3アーム13は、長手形状をなす。この第3アーム13は、支持部121、122の間に配置され、支持部121、122に取り付けられることで第2アーム12に接続されている。
【0028】
第4アーム14は、第3アーム13の第2アーム12が接続されている端部とは反対の端部に接続されている。第4アーム14は、長手形状をなし、その先端部に互いに対向する1対の支持部141、142を有している。支持部141、142は、第5アーム15との接続に用いられる。
【0029】
第5アーム15は、支持部141、142の間に位置し、支持部141、142に取り付けられることで第4アーム14に接続されている。
【0030】
第6アーム16は、平面視形状が円形である板状をなし、第5アーム15の先端部に接続されている。また、第6アーム16の先端部(先端面)には、力覚センサーユニット3が着脱可能に取り付けられている。そして、力覚センサーユニット3の第6アーム16が接続されている端部とは反対の端部にハンド91が着脱可能に取り付けられている。
【0031】
なお、本実施形態では、エンドエフェクターとしてハンド91を例に挙げているが、エンドエフェクターとしてはハンド91に限定されない。エンドエフェクターとしては、例えば対象物を吸着する吸着機構を有する構成のものや、対象物を加工等する加工機構を有する構成のもの等であってもよい。
【0032】
また、図3に示すように、基台110と第1アーム11とは、回動軸部材171を介して連結されている。この回動軸部材171により、第1アーム11は、基台110に対して鉛直方向に沿う第1回動軸A1まわりに回動可能となっている。また、第1アーム11と第2アーム12とは、回動軸部材172を介して連結されている。この回動軸部材172により、第2アーム12は、第1アーム11に対して水平方向に沿う第2回動軸A2まわりに回動可能となっている。また、第2アーム12と第3アーム13とは、回動軸部材173を介して連結されている。この回動軸部材173により、第3アーム13は、第2アーム12に対して水平方向に沿う第3回動軸A3まわりに回動可能となっている。また、第3アーム13と第4アーム14とは、回動軸部材174を介して連結されている。この回動軸部材174により、第4アーム14は、第3アーム13に対して第3回動軸A3と直交する第4回動軸A4まわりに回動可能となっている。また、第4アーム14と第5アーム15とは、回動軸部材175を介して連結されている。この回動軸部材175により、第5アーム15は、第4アーム14に対して第4回動軸A4と直交する第5回動軸A5まわりに回動可能となっている。また、第5アーム15と第6アーム16とは、回動軸部材176を介して連結されている。この回動軸部材176により、第6アーム16は、第5アーム15に対して第5回動軸A5と直交する第6回動軸A6まわりに回動可能となっている。
【0033】
ロボット1は、各アーム11〜16に対応した数(本実施形態では6つ)の図2に示す駆動部120を有している。複数の駆動部120は、それぞれ、図示はしないが、各アーム11〜16を回動させる駆動力を発生させるモーターと、そのモーターの駆動力を減速する減速機を有する。これにより、モーターの駆動力が減速機を介してアーム11〜16に伝達されることにより、アーム11〜16がそれぞれ回動する。なお、各アーム11〜16は、それぞれ、対応する駆動部に電気的に接続された複数(本実施形態では6つ)のモータードライバー130を介して制御装置2により制御されている。
【0034】
また、各駆動部120には、図示はしないが、例えば、エンコーダー、ロータリーエンコーダー等の角度センサーが設けられている。これにより、各駆動部120が有するモーターまたは減速機の回転軸の回転角度を検出することができる。
【0035】
〈力覚センサーユニット〉
図1に示す力覚センサーユニット3は、力覚センサー30を有する。力覚センサー30としては、並進3軸方向の力成分と、回転3軸回りのモーメント成分の6成分を同時に検出することができる6軸力覚センサーを用いることができる。そのため、力覚センサーユニット3によれば、ハンド91を介して受ける力やモーメントを検出することができる。なお、力覚センサーユニット3については後に詳述する。
【0036】
[ハンド]
図1に示すハンド91は、力覚センサーユニット3に接続されている角柱状をなす接続部と、接続部の力覚センサーユニット3に接続されている面と反対の面に設けられた2つ(一対)のフィンガーとを有する。このハンド91は、制御装置2の制御によって、フィンガーを開閉することにより対象物の把持およびその開放を行う。
【0037】
[制御装置]
制御装置2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等を備えるパーソナルコンピューター(PC)等で構成されている。また、制御装置2は、駆動制御部21と、処理部22と、記憶部23とを有する。駆動制御部21は、例えば、力覚センサー30から入力された検出結果(信号)に基づいて、複数の駆動部120の駆動(例えば、角速度や回転角度等)をそれぞれ独立して制御する機能を有する。処理部22は、各種信号(検出結果を含む)を基に各種演算等を行う機能を有する。記憶部23は、駆動部120の駆動(ロボット1の作動)を制御するプログラムや、各種信号等を記録する機能を有する。
【0038】
このような制御装置2は、力覚センサー30の検出結果を用いて複数の駆動部120の駆動を制御する。例えば、制御装置2は、インピーダンス制御(力制御)、位置制御等の所定の制御を行う。本実施形態における制御装置2は、力覚センサー30の検出結果を用いて複数の駆動部120の駆動を制御しているため、ロボット1の高精度な動作制御を行うことができる。
【0039】
2.力覚センサーユニット
次に、力覚センサーユニットについて詳述する。
【0040】
図4は、図1に示すロボットアームに力覚センサーユニットが取り付けられた状態を示す図である。図5は、図4に示す力覚センサーユニットをハンド側取付部材から見た斜視図である。図6は、図4に示す力覚センサーユニットをロボットアーム側に設けられた取付部材から見た斜視図である。図7は、図4に示す力覚センサーユニットの側面図である。図8は、ロボットアームに対する力覚センサーユニットの取り付け方を説明するための図である。図9は、図6に示す力覚センサーの変形例を示す図である。なお、以下では、図7中の下側を「先端側」、その反対側を「基端側」と言う。
【0041】
図4に示すように、力覚センサーユニット3は、ロボットアーム10の先端部とハンド91との間に設けられ、これらに対して着脱可能に取り付けられている。
【0042】
図4に示すように、力覚センサーユニット3は、力覚センサー30と、筐体31と、取付部材35(第1取付部材)と、ハンド側取付部材34(第2取付部材)と、支持部材36と、配線37と、を有する。取付部材35と、筐体31と、ハンド側取付部材34とは、基端側から先端側に向かってこの順に連結されている。
【0043】
以下、力覚センサーユニット3が有する各部について順次説明する。
[力覚センサー]
前述したように、本実施形態では、力覚センサー30として、外力(モーメントを含む)を検出する機能を有する6軸力覚センサーを用いている。なお、力覚センサー30は、6軸力覚センサーに限らず、3軸力覚センサーであってもよい。また、力覚センサー30は、ひずみゲージ方式、静電容量方式、水晶圧電素子方式等のいかなる方式のものを用いてもよい。
【0044】
[筐体]
図5図7に示す筐体31は、内部空間を有する本体部32と、本体部32に接続された付属部(アタッチメント)33とを有する。
【0045】
図7に示すように、本体部32と付属部33とを有する筐体31は、互いに対向して離間配置された一端部311(一端面)および他端部312(他端面)と、一端部311と他端部312との間に位置し、これらを繋ぐ側部313(側面)とで構成されている。一端部311および他端部312は平面視形状が円形の板状をなし、側部313は筒状(ほぼ円筒状)をなす。これら一端部311と他端部312と側部313とで囲まれた空間内に、力覚センサー30が収納されている。なお、一端部311と側部313の上部とで、付属部33が構成され、他端部312と側部313の中央部および下部とで、本体部32が構成されている。また、一端部311、他端部312および側部313の形状は、図示のものに限定されず、例えば、一端部311および他端部312が四角形状であり、側部313が角柱状であってもよい。
【0046】
また、図8に示すように、側部313の上部(付属部33の側面)には、筐体31の外部に向かって解放し、筐体31の高さ方向における中心線X1(線分)を中心とした周方向に沿って形成された溝である凹部314が設けられている。凹部314は、側部313の全周にわたって設けられている。この凹部314は、後述する配線37の一部を沿わせ、配線37の一部の筐体31の中心線X1方向(高さ方向)における変位を規制する機能を有する。なお、凹部314は、側部313の外周の一部に形成されていてもよい。凹部314は、後述する配線37が沿わされる範囲に少なくとも形成されていることが好ましい。
【0047】
また、凹部314の途中には、筐体31の内部(空間)と外部とを連通する貫通孔315が形成されている。この貫通孔315には配線37の一部が挿通される。
【0048】
図6に示すように、側部313の上部(付属部33の側面)には、その一部を中心線X1に沿って切り欠いた切り欠き部316が設けられている。この切り欠き部316は、筐体31と後述する取付部材35との相対的な位置関係を定める位置合わせ部として機能する。また、切り欠き部316は、平坦面をなし、後述する支持部材36を筐体31に対して接続(固定)する接続面としての機能を有する。
【0049】
図8に示すように、筐体31の上部には、筐体31と取付部材35とを接続するために用いられる上方(一端部311)に開口した複数の雌ネジ317が形成されている。複数の雌ネジ317は、筐体31の一端部311の縁部側で、筐体31の周方向に沿って等間隔で設けられている。
【0050】
[ハンド側取付部材]
図5に示すように、ハンド側取付部材34は、板状をなし、その平面視形状が筐体31の他端部312の平面視形状に対応している。
【0051】
図7に示すように、ハンド側取付部材34は、表裏関係にあるハンド側取付部341(ハンド側取付面)および筐体側取付部342(筐体側取付面)を有する。ハンド側取付部341は、ハンド91の基端部に着脱可能に装着され、筐体側取付部342は、筐体31の他端部312に固定される。なお、筐体側取付部342は、他端部312に対して着脱可能に接続されていてもよい。
【0052】
ハンド側取付部341は、外縁部と、外縁部よりも厚さが厚く、外縁部よりも基端側に突出した中央部とを有する。図5に示すように、中央部には、ハンド91に取り付けるために用いられる複数の雌ネジ43が形成されている。これら雌ネジ43に対応した雄ネジ(図示せず)を用いて、ハンド91をハンド側取付部341に接続することができる。
【0053】
[取付部材]
図6に示すように、取付部材35は、板状をなし、その平面視形状が筐体31の一端部311の平面視形状に対応している。
【0054】
図7に示すように、取付部材35は、表裏関係にある第1取付部351(第1取付面)および第2取付部352(第2取付面)を有する。第1取付部351は、ロボットアーム10の先端部に着脱可能に装着され、第2取付部352は、筐体31の一端部311に着脱可能に装着されている。
【0055】
図8に示すように、取付部材35の中央部には、取付部材35の厚さ方向に貫通した複数の貫通孔353が形成されている。複数の貫通孔353は、取付部材35の周方向に沿ってほぼ等間隔に設けられている。これら複数の貫通孔353は、ロボットアーム10の先端部(第6アーム16の先端部)に形成された複数の雌ネジ161に対応するように形成されている。そして、各貫通孔353および各雌ネジ161には雄ネジ42(ボルト)が挿通されており、貫通孔353を介して雌ネジ161に雄ネジ42が螺合している。これにより、取付部材35は、ロボットアーム10の先端部に接続される。このような雄ネジ42によるネジ留めという簡単な構成で取付部材35をロボットアーム10に対して安定して取り付けることができる。
【0056】
また、取付部材35の縁部には、取付部材35の厚さ方向に貫通した複数の貫通孔354が形成されている。複数の貫通孔354は、取付部材35の周方向に沿ってほぼ等間隔に設けられている。これら複数の貫通孔354は、前述した筐体31の一端部311に形成された複数の雌ネジ317に対応するように形成されている。そして、各貫通孔354および各雌ネジ317には雄ネジ41(ボルト)が挿通されており、貫通孔354を介して雌ネジ317に雄ネジ41が螺合している。これにより、取付部材35は、筐体31に接続されている。このような雄ネジ41によるネジ留めという簡単な構成で取付部材35を筐体31に安定して取り付けることができる。
【0057】
また、図6に示すように、取付部材35の第1取付部351には、ロボットアーム10の先端部に対する取付部材35の位置決めをする位置決め部350が設けられている。この位置決め部350は、第1取付部351から上側(先端側)に突出した凸状をなす第1位置決め部材355および第2位置決め部材356を有する。
【0058】
第1位置決め部材355は、第1取付部351の中心(中央部)に設けられている。一方、第2位置決め部材356は、第1位置決め部材355よりも第1取付部351の外側に設けられている。また、図8に示すように、第1位置決め部材355は、ロボットアーム10の先端部に形成された凹部162に対応するように形成されている。一方、第2位置決め部材356は、ロボットアーム10の先端部に形成された凹部163に対応するように形成されている。
【0059】
このような構成の第1位置決め部材355が凹部162に配置され、第2位置決め部材356が凹部163に配置されるように、取付部材35をロボットアーム10の先端部に取り付ける。これにより、取付部材35とロボットアーム10との相対的な位置合わせを行うことができる。
【0060】
なお、本実施形態では、位置決め部350は2つの位置決め部材である第1位置決め部材355および第2位置決め部材356を有する構成であったが、位置決め部材の数は、2つに限定されない。位置決め部350が有する位置決め部材の数は、少なくとも2つ以上有すればよく、3つ以上であってもよい。また、複数の位置決め部材の位置は図示に示す位置に限定されず、任意である。
【0061】
また、図6に示すように、取付部材35の一部(側方の一部分)には、その厚さ方向に沿って切り欠いた切り欠き部357が設けられている。この切り欠き部357は、平坦面をなす。切り欠き部357は、取付部材35と筐体31との相対的な位置関係を合わせる位置合わせ部として機能する。具体的には、切り欠き部357と切り欠き部316が同一平面上に位置するように、取付部材35に対して筐体31を取り付ける。これにより、取付部材35に対する筐体31の位置、特に周方向(回転方向)の位置を容易かつ的確に合わせることができる。
【0062】
[支持部材]
図5および図6に示すように、支持部材36は、配線37の一部が挿通される挿通孔361を有する円筒状をなす部材である。この支持部材36の側方の一部は、前述した筐体31の切り欠き部357に固定(接続)されている。これにより、挿通孔361の長手方向が筐体31の周方向に沿うようにして支持部材36が筐体31に取り付けられる。そのため、この支持部材36によれば、配線37の一部が側部313に沿った状態を維持することができる。
【0063】
このような支持部材36は、例えば、シリコンゴム等の柔軟な材料を用いて構成されたシート状のものを巻回し、その巻回されたものをプラスチック材料等の比較的軟質な材料で構成されたもので巻回することにより形成された部材を用いることができる。これにより、挿通された配線37の欠損等を防止することができる。
【0064】
[配線]
配線37は、力覚センサー30に電気的に接続され、筐体31内から貫通孔315を通って筐体31外に引き出され、筐体31の側部313に引き回されている。より具体的には、図5に示すように、配線37の一部が、凹部314に沿って筐体31の側部313に巻かれ、支持部材36の挿通孔361に挿通されている。これにより、この貫通孔315から支持部材36までの間の側部313に巻かれている配線37の一部である巻回部371は、側部313の周方向に沿って配置される。また、配線37の一端部には、コネクター370が設けられている。図4に示すように、コネクター370は、ロボットアーム10が備えるコネクターに接続され、図示しない配線を介して制御装置2に電気的に接続される。これにより、力覚センサー30は、制御装置2に電気的に接続される。
【0065】
以上説明したような力覚センサーユニット3は、まず、雄ネジ42を用いて取付部材35をロボットアーム10に取り付けた後、雄ネジ41を用いてハンド側取付部材34、支持部材36および配線37の一部が装着された状態の筐体31を取付部材35に取り付ける。そして、コネクター370をロボットアーム10が備えるコネクターに接続する。これにより、図4に示すように、ロボットアーム10に力覚センサーユニット3を取り付けることができる。
【0066】
なお、上述した筐体31、ハンド側取付部材34および取付部材35の構成材料としては、耐久性等の観点から、それぞれ、例えば、鉄、ニッケル、銅、アルミニウム等の各種金属またはこれらのうちの少なくとも1種を含む合金等を用いることができる。
【0067】
以上説明した本発明の力覚センサーユニットの一例である力覚センサーユニット3は、力覚センサー30と、筐体31と、取付部材35と、配線37とを有する。筐体31は、一端部311と、他端部312と、一端部311と他端部312との間に位置する側部313とを有し、一端部311と他端部312と側部313とによって囲まれた空間内に力覚センサー30を収納している。取付部材35は、ロボット1が有するロボットアーム10に対して取り付け可能である第1取付部351と、第1取付部351と異なる位置に設けられ、筐体31の一端部311に対して着脱可能に取り付けられている第2取付部352と、を有する。配線37は、力覚センサー30に接続され、筐体31内から筐体31外に引き出されている。そして、第1取付部351には、ロボットアーム10に対する位置決めをする位置決め部350が設けられており、配線37の一部である巻回部371は、側部313の周方向に沿わされている。
【0068】
このような力覚センサーユニット3によれば、位置決め部350を有することで、位置決め部350により、ロボットアーム10に対する取付部材35の位置決めを行ってから、取付部材35をロボットアーム10に取り付けることができる。このため、取付部材35をロボットアーム10に対して精度よく取り付けることができ、よって、取付部材35に装着する筐体31をロボットアーム10に対して精度よく取り付けることができる。特に、ロボットアーム10に対する力覚センサーユニット3の周方向の位置を精度よく位置決めすることができる。そのため、力覚センサーユニット3によれば、ロボット1のロボット座標系と力覚センサー30の座標系とを精度よく合わせることができる。また、力覚センサーユニット3によれば、配線37の一部である巻回部371が側部313に沿った状態で配置されているため、配線37の変形または変位、特に、中心線X1に沿った方向の変位により力覚センサー30の測定(検出)に与える影響を低減することができる。そのため、配線37の干渉による力覚センサー30の検出結果に異常値が発生することを低減することができる。このようなことから、ロボットアーム10に対する取り付け方に起因する力覚センサー30の精度の低下を低減することができ、また、個体差のばらつきを低減することができる。
【0069】
また、本発明のロボットの一例であるロボット1は、力覚センサーユニット3と、力覚センサーユニット3が取り付けられたロボットアーム10とを有する。このようなロボット1によれば、力覚センサーユニット3を有しているため、力覚センサーユニット3のロボットアーム10に対する取り付け方に起因する力覚センサー30の精度の低下が低減され、また、個体差のばらつきが低減されたロボット1を提供することができる。
【0070】
また、前述したように、位置決め部350は、第1取付部351から突出した凸状をなす第1位置決め部材355および第2位置決め部材356を有する。そして、第1位置決め部材355は、第1取付部351の中心部に設けられており、第2位置決め部材356は、第1位置決め部材355よりも第1取付部351の外側に設けられている。このような位置決め部350により、前述したように、第1位置決め部材355を凹部162に配置し、第2位置決め部材356を凹部163に配置することで、ロボットアーム10に対する取付部材35の位置決めを行うことができる。特に、前述したように、第1位置決め部材355が第1取付部351の中心(中央部)に設けられ、それとは異なる位置に設けられた第2位置決め部材356を有するため、ロボットアーム10に対する取付部材35および筐体31の周方向における位置決めを精度よく行うことができる。
【0071】
また、前述したように、筐体31は、切り欠き部316を有し、取付部材35は、切り欠き部357を有する。そして、これら切り欠き部316、357は、それぞれ、筐体31および取付部材35の互いの相対的な位置関係を定めるために用いられる位置合わせ部として機能する。具体的には、前述したように、切り欠き部357と切り欠き部316が同一平面上に位置するように、取付部材35に対して筐体31を取り付ける。これにより、筐体31と取付部材35との位置合わせを容易かつ精度よく行うことができ、よって、ロボットアーム10に対する取付部材35を介した筐体31の位置決めを容易かつ精度よく行うことができる。
【0072】
ここで、取付部材35と筐体31との位置合わせについて簡単に説明する。まず、取付部材35に対して筐体31を重ね合わせて、取付部材35に対して筐体31を中心線X1を中心にして回転させる。この際、切り欠き部316、357が重なるように大まかな周方向における位置合わせを行う。その後、取付部材35に対して筐体31を回転させながら、切り欠き部316、357が同一面上に位置するように微調整する。これにより、1つの貫通孔354と1つの雌ネジ317とが一直線上に並ぶ。この並んだ貫通孔354と雌ネジ317とに雄ネジ41を挿通して螺合する。これにより、取付部材35と筐体31との位置合わせを容易かつ高精度に行うことができ、取付部材35に対して筐体31を容易かつ的確に取り付けることができる。
【0073】
なお、切り欠き部316、357は、それぞれ、1つに限定されず、その数は、任意である。ここで、図9に、図6に示す力覚センサーの変形例を示す。図9に示すように、筐体31は、切り欠き部316と、これと反対側に形成された切り欠き部316aとを有する。なお、切り欠き部316aの構成は、形成された位置が異なること以外は切り欠き部316と同様の構成である。また、取付部材35は、切り欠き部357と、これと反対側に形成された切り欠き部357aとを有する。なお、切り欠き部357aの構成は、形成された位置が異なること以外は切り欠き部357と同様の構成である。このように複数の切り欠き部316、316a、357、357aを備えることで、筐体31と取付部材35との位置合わせをより精度高く行うことができる。なお、このように複数の切り欠き部316、316a、357、357aを備える構成とするか否かは、力覚センサーユニット3を取り付けるロボットの種類等によって決定すればよい。
【0074】
また、本実施形態では、位置合わせ部として、切り欠き部316、357を用いているが、筐体31と取付部材35との位置合わせを行うことができれば、位置合わせ部の構成はこれに限定されない。例えば、位置合わせ部は、位置合わせをする際の基準として利用することができるマークや溝等で構成されていてもよい。
【0075】
また、前述したように、側部313には、配線37の一部(具体的には、巻回部371の一部)が挿通している挿通孔361を有し、配線37の一部である巻回部371を側部313に対して支持する支持部材36が設けられている。これにより、側部313に対する配線の位置を規制しつつ、配線37の一部を側部313に固定することができる。そのため、配線37、特に巻回部371の変位を低減でき、よって、配線37の変位によって生じる力覚センサー30の測定(検出)に与える影響をより低減することができる。
【0076】
また、側部313には、筐体31の外部に向かって解放した溝である凹部314が形成されている。そして、配線37の一部である巻回部371は、凹部314に沿って配置されている。これにより、中心線X1方向における配線37、特に巻回部371の変位を低減でき、配線37の変位により力覚センサーの測定(検出)に与える影響をより低減することができる。このため、配線37の干渉による力覚センサー30の検出結果に異常値が発生することをより効果的に低減することができる。
【0077】
また、配線37の一部である巻回部371は、側部313の周方向に90°以上の範囲で凹部314に沿わされている。なお、本実施形態では、巻回部371は、周方向に約90°の範囲で側部313に沿わされているが、配線37が側部313に沿わされている範囲は、90°に限定されず、任意である。ただし、ロボットアーム10に力覚センサーユニット3が取り付けられている状態において、配線37が側部313に沿わされている範囲は、90°以上450°以下であることが好ましく、180°以上360°以下であることがより好ましい。これにより、筐体31の中心線X1に沿った方向における配線37の変位を低減でき、配線37の干渉による力覚センサー30の検出結果に異常値が発生することを特に効果的に低減することができる。
【0078】
<第2実施形態>
図10は、本発明の第2実施形態に係るロボットを示す斜視図である。図11は、図10に示す力覚センサーユニットをロボットアーム側に設けられた取付部材から見た斜視図である。図12は、図10に示す力覚センサーユニットの側面図である。
【0079】
以下、第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0080】
1.ロボットシステム
図10に示すロボットシステム100Aは、本発明のロボットの一例であるロボット1Aと、ロボット1Aの作動を制御する制御装置2とを有する。
【0081】
[ロボット]
ロボット1Aは、いわゆる6軸の垂直多関節ロボットであり、基台110Aと、ロボットアーム10A(マニピュレーター)と、力覚センサーユニット3Aとを有する。
【0082】
〈ロボットアーム〉
ロボットアーム10Aは、第1アーム11A(アーム)と、第2アーム12A(アーム)と、第3アーム13A(アーム)と、第4アーム14A(アーム)と、第5アーム15A(アーム)と、第6アーム16A(アーム)とを有する。
【0083】
第1アーム11Aは、屈曲した形状をなし、その基端部が基台110Aに接続されている。この第1アーム11Aは、基台110Aに設けられ、水平方向に延びる第1部分111Aと、第2アーム12Aに設けられ、垂直方向に延びる第2部分112Aと、第1部分111Aと第2部分112Aとの間に位置し、水平方向および垂直方向に対して傾斜した方向に延びる第3部分113Aと、を有している。なお、第1部分111A、第2部分112Aおよび第3部分113Aは、一体で形成されている。
【0084】
第2アーム12Aは、長手形状をなし、第1アーム11Aの先端部に接続されている。 第3アーム13Aは、長手形状をなし、第2アーム12Aの第1アーム11Aが接続されている端部とは反対の端部に接続されている。
【0085】
第4アーム14Aは、第3アーム13Aの第2アーム12Aが接続されている端部とは反対の端部に接続されている。第4アーム14Aは、互いに対向する1対の支持部141A、142Aを有している。支持部141A、142Aは、第5アーム15Aとの接続に用いられる。
【0086】
第5アーム15Aは、支持部141A、142Aの間に位置し、支持部141A、142Aに取り付けられることで第4アーム14Aに接続されている。
【0087】
第6アーム16Aは、平面視形状が円形である板状をなし、第5アーム15Aの先端部に接続されている。また、第6アーム16Aの先端部(先端面)には、力覚センサーユニット3Aが着脱可能に取り付けられている。そして、力覚センサーユニット3Aの第6アーム16Aが接続されている端部とは反対の端部にハンド91が着脱可能に取り付けられている。
【0088】
このような構成のロボット1Aによれば、ハンド91によって把持することが可能な対象物の重さ維持しつつ、従来から用いられている構成の6軸の垂直多関節ロボットよりも全体形状を比較的小さくすることができる。
【0089】
2.力覚センサーユニット
図11および図12に示す力覚センサーユニット3Aは、前述した力覚センサーユニット3が有する雄ネジ42よりも小さい雄ネジ42Aを用いていること以外は同様の構成である。このように、用いるロボットの種類等によって、ロボットアーム10Aにネジ留めする雄ネジ42Aの種類を変更してもよい。
【0090】
このような第2実施形態によっても、第1実施形態における効果と同様の効果を発揮することができる。
【0091】
<第3実施形態>
図13は、本発明の第3実施形態に係るロボットを示す斜視図である。図14は、図13に示す力覚センサーユニットをロボットアーム側に設けられた取付部材から見た斜視図である。図15は、図13に示す力覚センサーユニットの側面図である。図16は、配線の取り付け方を説明するための図である。図17は、図13に示すロボットが有するスプラインシャフトの先端部を示す図である。
【0092】
以下、第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0093】
1.ロボットシステム
図13に示すロボットシステム100Bは、本発明のロボットの一例であるロボット1Bと、ロボット1Bの作動を制御する制御装置2とを有する。
【0094】
[ロボット]
ロボット1Bは、いわゆる水平多関節ロボット(スカラロボット)である。
【0095】
図13に示すように、ロボット1Bは、基台110Bと、ロボットアーム10Bと、力覚センサーユニット3Bとを有する。
【0096】
〈ロボットアーム〉
ロボットアーム10Bは、第1アーム17と、第2アーム18と、作業ヘッド190に設けられたスプラインシャフト19(アーム)とを有する。
【0097】
第1アーム17は、水平方向に沿って延びた長手形状をなし、その基端部が基台110Bの上端部に接続されている。この第1アーム17は、基台110Bに対して鉛直方向に沿う第1回動軸J1まわりに回動可能となっている。
【0098】
第2アーム18は、水平方向に沿って延びた長手形状をなし、その基端部が第1アーム17の基台110Bに接続されている端部(基端部)とは反対の端部(先端部)に接続されている。この第2アーム18は、第1アーム17に対して鉛直方向に沿う第2回動軸J2まわりに回動可能となっている。
【0099】
作業ヘッド190は、第2アーム18の先端部に配置されている。作業ヘッド190は、第2アーム18の先端部に同軸的に配置されたスプラインナットおよびボールネジナット(ともに図示せず)に挿通されたスプラインシャフト19を有している。スプラインシャフト19は、第2アーム18に対して、その軸J3(スプラインシャフト19の長手方向における中心軸)まわりに回転可能であり、かつ、上下方向に移動(昇降)可能となっている。
【0100】
なお、第2アーム18上に設けられたカバー部材180内には、図示しないが、回転モーターおよび昇降モーターが配置されている。回転モーターの駆動力は、図示しない駆動力伝達機構によってスプラインナットに伝達され、スプラインナットが正逆回転すると、スプラインシャフト19が鉛直方向に沿う軸J3まわりに正逆回転する。一方、昇降モーターの駆動力は、図示しない駆動力伝達機構によってボールネジナットに伝達され、ボールネジナットが正逆回転すると、スプラインシャフト19が上下に移動する。
【0101】
また、スプラインシャフト19の先端部(下端部)には、力覚センサーユニット3Bが着脱可能に取り付けられている。そして、力覚センサーユニット3Bのスプラインシャフト19が接続されている端部とは反対の端部にハンド91が着脱可能に取り付けられている。
【0102】
2.力覚センサーユニット
図14および図15に示すように、力覚センサーユニット3Bは、第1取付部39を有する取付部材35Bを備えている。第1取付部39は、第1部位391(上面)と、第1部位391から突出した第2部位38とを有する。
【0103】
第1部位391は、第1実施形態における位置決め部350を備えていないこと以外は、第1実施形態における取付部材35と同様の構成である。すなわち、第1取付部39は、第1実施形態における取付部材35と同様の構成である第1部位391と、第2部位38とを有している。
【0104】
第2部位38は、第1部位391の中央部から上方に向かって突出した凸部である。この第2部位38には、図15および図16に示すように、上面(第1部位391とは反対側の面)に開口し、中心線X1に沿って形成された第1孔381と、第2部位38の外側面に開口し、中心線X1に直交する軸に沿って形成された第2孔382とを有する。これら第1孔381と第2孔382とは、連通孔3821を介して連通している。このような第1孔381、第2孔382および連通孔3821内には、配線37の一部が挿通される。また、第1孔381には、スプラインシャフト19の下端部が挿通される。
【0105】
また、図14および図15に示すように、第2部位38には、貫通孔384およびそれに対応した雌ネジ383が形成されている。この貫通孔384を介して雌ネジ383に雄ネジ44(ボルト)を螺合することにより、第1孔381に挿通されたスプラインシャフト19が抱き締めにより第2部位38に固定される。
【0106】
また、図17に示すように、スプラインシャフト19は、切り欠かれており、いわゆるDカット加工が施されている。また、第2部位38の側方には、中心線X1に直交する方向に沿って形成された貫通孔386が形成されている。これにより、図16に示すように、貫通孔386にボルト45を挿通し、スプラインシャフト19のDカット加工が施されて面195にボルト45を押し当てることで、スプラインシャフト19に対する取付部材35Bの位置決めをすることができる。すなわち、貫通孔386は、第1取付部39に設けられたロボットアーム10Bに対する位置決めをする位置決め部として機能する。
【0107】
このような構成の力覚センサーユニット3Bでは、図16に示すように、配線37が、筐体31内から貫通孔315を通って筐体31外に引き出され、筐体31の側部313に引き回されている。そして、配線37は、第2孔382および連通孔3821を通り、第1孔381に設けられたスプラインシャフト19の長手方向に沿って形成された貫通孔192に挿通されている。そして、この配線37は、貫通孔192を通り、図示しない配線を介して制御装置2に電気的に接続される。
【0108】
以上説明したような力覚センサーユニット3Bでは、第1取付部39が、第1部位391と、第1部位391から突出した第2部位38とを有する。そして、第2部位38には、配線37の一部が挿通可能な孔である第1孔381、第2孔382および連通孔3821を有する挿通部が形成されている。また、第1孔381には、スプラインシャフト19(ロボットアーム10Bの一部)が挿通可能となっている。これにより、第2部位38によって配線37の一部の位置を規制することができ、配線37の変位を低減できる。このため、配線37の変位により力覚センサー30の測定(検出)に与える影響をより低減することができる。特に、本実施形態のロボット1Bのような、孔191が形成されたスプラインシャフト19を有する水平多関節ロボットに適用する場合に有効である。
【0109】
このような第3実施形態によっても、第1実施形態における効果と同様の効果を発揮することができる。
【0110】
以上、本発明の力覚センサーユニットおよびロボットについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、例えば、前述した実施形態の各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
【符号の説明】
【0111】
1…ロボット、1A…ロボット、1B…ロボット、2…制御装置、3…力覚センサーユニット、3A…力覚センサーユニット、3B…力覚センサーユニット、10…ロボットアーム、10A…ロボットアーム、10B…ロボットアーム、11…第1アーム、11A…第1アーム、12…第2アーム、12A…第2アーム、13…第3アーム、13A…第3アーム、14…第4アーム、14A…第4アーム、15…第5アーム、15A…第5アーム、16…第6アーム、16A…第6アーム、17…第1アーム、18…第2アーム、19…スプラインシャフト、21…駆動制御部、22…処理部、23…記憶部、30…力覚センサー、31…筐体、32…本体部、33…付属部、34…ハンド側取付部材、35…取付部材、35B…取付部材、36…支持部材、37…配線、38…第2部位、39…第1取付部、41…雄ネジ、42…雄ネジ、42A…雄ネジ、43…雌ネジ、44…雄ネジ、45…ボルト、91…ハンド、100…ロボットシステム、100A…ロボットシステム、100B…ロボットシステム、110…基台、110A…基台、110B…基台、111…支持部、111A…第1部分、112…支持部、112A…第2部分、113A…第3部分、120…駆動部、121…支持部、122…支持部、130…モータードライバー、141…支持部、141A…支持部、142…支持部、142A…支持部、161…雌ネジ、162…凹部、163…凹部、171…回動軸部材、172…回動軸部材、173…回動軸部材、174…回動軸部材、175…回動軸部材、176…回動軸部材、180…カバー部材、190…作業ヘッド、191…孔、192…貫通孔、311…一端部、312…他端部、313…側部、314…凹部、315…貫通孔、316…切り欠き部、316a…切り欠き部、317…雌ネジ、341…ハンド側取付部、342…筐体側取付部、350…位置決め部、351…第1取付部、352…第2取付部、353…貫通孔、354…貫通孔、355…第1位置決め部材、356…第2位置決め部材、357…切り欠き部、357a…切り欠き部、361…挿通孔、370…コネクター、371…巻回部、381…第1孔、382…第2孔、383…雌ネジ、384…貫通孔、386…貫通孔、391…第1部位、3821…連通孔、A1…第1回動軸、A2…第2回動軸、A3…第3回動軸、A4…第4回動軸、A5…第5回動軸、A6…第6回動軸、J1…第1回動軸、J2…第2回動軸、J3…軸、X1…中心線、195…面
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