特開2017-226066(P2017-226066A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-226066(P2017-226066A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】切削工具ホルダ
(51)【国際特許分類】
   B23C 9/00 20060101AFI20171201BHJP
   B23Q 3/12 20060101ALI20171201BHJP
   B23B 31/20 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   B23C9/00 A
   B23Q3/12 A
   B23B31/20 F
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-45843(P2017-45843)
(22)【出願日】2017年3月10日
(31)【優先権主張番号】105119627
(32)【優先日】2016年6月22日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】508259711
【氏名又は名称】元祿亦有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】周 志龍
【テーマコード(参考)】
3C016
3C022
3C032
【Fターム(参考)】
3C016FA03
3C022QQ01
3C032JJ12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】切削工具の直接検視と定位が可能な切削工具ホルダを提供する。
【解決手段】切削工具ホルダ100は、ホルダ本体10を有する。ホルダ本体10は、錐形孔を有し、切削工具が挿入される。ホルダ本体10外には調整リング20を嵌めて設置される。調整リング20には、定位面が形成される。検視定位ユニット40は、調整リング20に固定される。検視定位ユニット40には、錐形孔に対応する検視孔43が形成される。検視孔43内には定位面に平行な定位線431が設置される。使用者は、検視孔43を通して切削工具を直接検視でき、調整リング20を回すことで、定位線431を調整して切削工具のブレードに正確に合わせることで、ブレードも間接的に定位面に正確に合わせることができ、切削工具の定位が完成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切削工具の直接検視と定位が可能な切削工具ホルダであって、
ホルダ本体と、調整リングと、少なくとも1個の緊密圧迫部材と、検視定位ユニットと、を備え、
前記ホルダ本体は、前ナット、後ナット、および、コレットを有し、
前記前ナットには、錐形孔が貫通して形成され、前記錐形孔の内壁面には、第一ネジヤマ部が形成され、前記前ナットの外周囲には、定位部が環状に設置され、
前記コレットは、前記錐形孔内に設置され、前記錐形孔に対応する挟持孔が形成され、
前記後ナットには、前記第一ネジヤマ部に対応する第二ネジヤマ部、および、前記挟持孔に対応する穿孔が形成され、
前記第一ネジヤマ部と第二ネジヤマ部とが相互に螺設することで、前記コレットを前記前ナットと前記後ナットとの間に挟んで設置し、
前記調整リングは、前記前ナットの前記定位部に被せて設置され、前記ホルダ本体に相対して回転し、
前記調整リングの周囲には、少なくとも1個の定位孔が貫通して形成され、
前記調整リングには、少なくとも1個の定位面が平らに形成され、
前記緊密圧迫部材は、前記定位孔内に通して設置され、
前記緊密圧迫部材の前記定位部に向かった端部には、接触圧迫端が形成され、前記定位部を緊密に圧迫することで、前記調整リングが前記ホルダ本体に相対して回転不能となり、
前記緊密圧迫部材の前記接触圧迫端と反対側の端部には、操作端を形成し、
前記検視定位ユニットは、ホールドシートを有し、前記ホールドシートには、少なくとも一対のホールドアームが設置され、前記ホールドアームは、前記調整リングを挟んで固定可能であって、前記調整リングに固定されることでに前記ホールドシートは、前記調整リングに従い回転し、
前記ホールドシートには、前記前ナットの前記錐形孔に対応する検視孔が貫通して形成され、前記検視孔内には、定位線が設置され、前記定位線は、前記定位面に平行であることを特徴とする切削工具ホルダ。
【請求項2】
前記検視孔は、半円状を呈し、
前記検視孔の直径部分を、前記定位線とすることを特徴とする請求項1に記載の切削工具ホルダ。
【請求項3】
前記検視定位ユニットは、凸レンズをさらに有し、
前記凸レンズにより、前記検視孔の外側に蓋をすることを特徴とする請求項1に記載の切削工具ホルダ。
【請求項4】
前記ホールドシートには、凹槽が設けられ、
前記凹槽の底部には、前記検視孔が貫通して形成され、
前記凸レンズは、前記凹槽に設置されることを特徴とする請求項3に記載の切削工具ホルダ。
【請求項5】
前記調整リングには、一対の前記定位面が平らに形成され、
前記ホールドアームは、一対の前記定位面を挟んで固定されることを特徴とする請求項1に記載の切削工具ホルダ。
【請求項6】
前記ホールドシートの、前記ホールドアームの間には、開口が形成され、外部光線が前記開口から前記検視孔の下方に射し込むことを特徴とする請求項1に記載の切削工具ホルダ。
【請求項7】
それぞれの前記ホールドアームには、貫通孔が貫通して形成され、外部光線が前記貫通孔から前記検視孔の下方に射し込むことを特徴とする請求項1に記載の切削工具ホルダ。
【請求項8】
前記前ナットの外周囲には、ダイヤル目盛りが間隔を開けて環状に設置され、
前記調整リングの外周囲には、前記定位面に対応する基準線が設置されることを特徴とする請求項1に記載の切削工具ホルダ。
【請求項9】
前記前ナットの外周囲には、第一斜面が環状に形成され、
前記第一斜面には、前記ダイヤル目盛りが設置され、
前記調整リングの外周囲には、前記第一斜面に対応する第二斜面が環状に形成され、
前記第二斜面には、前記基準線が設置されることを特徴とする請求項8に記載の切削工具ホルダ。
【請求項10】
少なくとも1個の前記ホールドアームには、固定孔が形成され、
前記固定孔内には、弾性圧迫部材が設置され、
前記弾性圧迫部材は、前記調整リングの前記定位面を弾性で圧迫することを特徴とする請求項1に記載の切削工具ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は切削工具ホルダに関し、特に切削工具の直接検視と定位が可能な切削工具ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の切削工具は研磨の前に、切削工具ホルダを用いて切削工具を挟持し、さらに定位装置を用いて切削工具の定位を行う。
切削工具ホルダは、相互に螺設する前ナット及び後ナットを有する。
前ナットと後ナットとの間には、コレットが設置される。コレットには、挟持孔が貫通して設けられる。
同時に、前ナット外縁は、平らな削り定位面を有する。
これにより、切削工具を挟持孔内に通して設置し、コレットを前ナットと後ナットとの間にセットし、前ナットと後ナットが未螺合の状態下で、定位装置の補助により、切削工具を回転させる。
こうして、切削工具のブレードは定位面に平行となり、切削工具の定位が完成する。
最後に、前ナットと後ナットを相互に螺設して固定すれば、切削工具研磨前の準備作業は完了である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3146819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の切削工具定位方式では、必ず定位装置の補助が必要であり、直接的に切削工具を定位することができない。
そのため、定位の完成後は、通常はさらに作業員が目視で切削工具のブレード定位が確実に行われているかどうかを確認する必要があり、非常に面倒である。
そればかりか、操作者の経験に頼らなければならないため、経験が浅い作業員では、時間をかけて繰り返し調整して定位しなければならない。
特に、切削工具が小型切削工具である場合には、そのブレードが非常に小さいため、目視判断の難度が高くなってしまう。
すなわち、先行技術には、切削工具の定位の難度が高く、正確性が低いという欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は使用者が直接検視でき、迅速に切削工具を定位できる切削工具ホルダに関する。
【0006】
本発明による切削工具の直接検視と定位が可能な切削工具ホルダは、ホルダ本体と、調整リングと、少なくとも1個の緊密圧迫部材と、検視定位ユニットと、を備える。
ホルダ本体は、前ナット、後ナット、および、コレットを有する。
前ナットには、錐形孔が貫通して形成される。錐形孔の内壁面には、第一ネジヤマ部が形成される。
前ナットの外周囲には、定位部が環状に設置される。
コレットは、錐形孔内に設置される。コレットには、錐形孔に対応する挟持孔が形成される。
後ナットには、第一ネジヤマ部に対応する第二ネジヤマ部が形成される。これにより、第一ネジヤマ部と第二ネジヤマ部と相互に螺設し、コレットを前ナットと後ナットとの間に挟んで設置する。後ナットには、挟持孔に対応し、穿孔が形成される。
【0007】
調整リングは、前ナットの定位部に被せて設置され、該ホルダ本体に相対して回転する。調整リングの周囲には、少なくとも1個の定位孔が貫通して形成される。調整リングには、少なくとも1個の定位面が平らに削って形成される。
少なくとも1個の緊密圧迫部材は、定位孔内に通して設置される。緊密圧迫部材の定位部に向かった端部には、接触圧迫端が形成される。これにより定位部を緊密に圧迫することで、調整リングは、該ホルダ本体に相対して回転不能となる。緊密圧迫部材の接触圧迫端と反対側の端部には、操作端を形成する。
【0008】
検視定位ユニットは、ホールドシートを有する。ホールドシートには、少なくとも一対のホールドアームが設置される。各ホールドアームは、調整リングを挟んで固定可能である。これによりホールドシートは、調整リングに従い回転する。同時にホールドシートにはさらに、前ナットの錐形孔に対応する検視孔が貫通して形成される。検視孔内には、定位線が設置される。定位線は、定位面に平行である。ここで、平行とは、平行とみなせる程度の誤差は許容されるものとする。
【0009】
本発明による切削工具の直接検視と定位が可能な切削工具ホルダにより、使用者は先ず切削工具をホルダ本体に挟み、次に検視定位ユニットを調整リングに挟んで設置し、さらに調整リングを回して検視定位ユニットを連動させて切削工具ホルダに相対して回転させるだけで、定位線は切削工具のブレードに正確に合わせることで、切削工具のブレードも間接的に定位面に正確に合わせることができ、切削工具の定位を完成することができる。
これにより、使用者は簡単、迅速、かつ直接的に一度で、切削工具の定位を完成させられ、切削工具定位の速度、正確性、利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態による切削工具ホルダの斜視図である。
図2】一実施形態によるホルダ本体及び調整リングの分解斜視図である。
図3】一実施形態による検視定位ユニットの分解斜視図である。
図4】一実施形態による切削工具を取り付ける様子を示す斜視図である。
図5】一実施形態の切削工具調整前の平面図である。
図6】一実施形態の切削工具調整後の平面図である。
図7】一実施形態の切削工具微調整前の平面図である。
図8】一実施形態の切削工具微調整中の斜視図である。
図9】一実施形態の切削工具微調整後の平面図である。
図10】一実施形態において研磨する切削工具の長さを調整する様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(一実施形態)
図1図4に示す通り、本発明の一実施形態による切削工具の直接検視と定位が可能な切削工具ホルダ100は、ホルダ本体10、調整リング20、少なくとも1個の緊密圧迫部材30、検視定位ユニット40を有する。
【0012】
ホルダ本体10は、前ナット11を有する。前ナット11には、錐形孔111が貫通状に設けられる。錐形孔111の内壁面には、第一ネジヤマ部112を設置する。 前ナット11の外周囲には、さらに、定位部113が環状に設置される。定位部113には、環状槽114が陥没状に設置される。
ホルダ本体10は、コレット12をさらに有する。コレット12は、錐形孔111内に設置される。コレット12には、錐形孔111に対応する挟持孔121が形成される。
後ナット13には、第一ネジヤマ部112に対応する第二ネジヤマ部131が形成される。これにより、第一ネジヤマ部112と第2ネジヤマ部131とは、相互に螺設し、コレット12を前ナット11と後ナット13との間に挟んで設置する。
後ナット13には、挟持孔121に対応する穿孔132が形成される。
本実施形態においては、前ナット11の外周囲には、第一斜面115が環状に設けられる。第一斜面115上には、ダイヤル目盛り116が、間隔を開けて環状に設置される。
【0013】
調整リング20は、前ナット11の定位部113に被せて設置され、ホルダ本体10に相対して回転可能である。
調整リング20の周囲には、少なくとも1個の定位孔21が貫通状に形成される。定位孔21には、内ネジヤマ211が形成される。
調整リング20には、少なくとも1個の定位面22を平らに削って形成する。
本実施形態において、調整リング20の周囲には、一対の定位面22を平らに削って形成する。
調整リング20の外周囲には、第一斜面115に対応する第二斜面23が環状に設けられる。第二斜面23には、定位面22に対応する基準線231が設けられる。
【0014】
少なくとも1個の緊密圧迫部材30は、定位孔21内に通して設置される。
緊密圧迫部材30の定位部113に向かった端には、接触圧迫端31が形成される。これにより定位部113が緊密に圧迫され、調整リング20は、ホルダ本体10に相対して回転不能となる。
緊密圧迫部材30の反対端には、操作端32が形成される。これにより使用者は、緊密圧迫部材30を便利に操作できる。
本実施形態において、緊密圧迫部材30の外周囲には、外ネジヤマ33が形成される。これにより緊密圧迫部材30は、定位孔21に螺合して固定される。
緊密圧迫部材30の接触圧迫端31は、前ナット11の環状槽114まで延伸する。これにより、調整リング20の位置を定位部113に限定する。
こうして、調整リング20は、ホルダ本体10上から脱落しにくくなる。
【0015】
検視定位ユニット40は、ホールドシート41を有する。
ホールドシート41には、少なくとも一対のホールドアーム42が設置される。
各ホールドアーム42は、調整リング20を挟んで固定される。これによりホールドシート41は、調整リング20に従い回転する。
本実施形態において、各ホールドアーム42は、一対の定位面22を挟んで固定される。
ホールドシート41上にはさらに、前ナット11の錐形孔111に対応して、検視孔43が貫通して形成される。
検視孔43内には、定位線431が設けられる。定位線431は、定位面22に平行である。
本実施形態において、ホールドシート41には、凹槽411が設けられる。凹槽411の底部には、検視孔43が貫通して形成される。
検視孔43は、半円状を呈し、検視孔43の直径を、定位線431に区画する。
検視定位ユニット40は、凸レンズ44をさらに有し、凸レンズ44は検視孔43の外側に蓋をする。
【0016】
本実施形態において、凸レンズ42は、凹槽411に設置する。
また、ホールドシート41の各ホールドアーム42の間には、開口45が形成される。これにより外部光線は、開口45から検視孔43下方に射し込む。
各ホールドアーム42には、それぞれ、貫通孔421が貫通して形成される。これによっても外部光線は検視孔412下方に射し込む。
ホールドシート41は、ホールドアーム42にさらに固定孔422が設けられる。固定孔422内には、弾性圧迫部材46が設置される。
弾性圧迫部材46は、調整リング20の定位面22を弾性で圧迫する。
弾性圧迫部材46は、ケーシング461を有する。
ケーシング461の両端は、それぞれ開放端462と封鎖端463である。
ケーシング461内には順番に、バネ464及び定位ボール465を設置する。
定位ボール465は、バネ464の弾力を受け、調整リング20の定位面22に接触する。
【0017】
図2及び図4に示す通り、使用者が切削工具200のブレード201を定位するときには、先ず切削工具200をコレット12の挟持孔121に挿入する。
次に、コレット12を前ナット11の錐形孔111に置き、後ナット13の第二ネジヤマ部131と前ナット11の第一ネジヤマ部112とを通して螺設結合する。これにより、後ナット13は、コレット12を押して前ナット11の方向へと移動させる。
これにより、前ナット11の錐形孔111は楔形作用を生じ、コレット12を圧迫して内向きに収縮させ、切削工具200を確実に挟んで固定する効果を達成する。
【0018】
図5および図6に示す通り、使用者が切削工具200の固定作業を完了した後には、切削工具200のブレード201の定位を始める。
先ず、検視定位ユニット40を調整リング20に取り付ける。
次に、緊密圧迫部材30を緩め、調整リング20を回して、検視定位ユニット40を連動し、切削工具ホルダ10に相対して回転させる。
これにより、定位線431は切削工具200のブレード201に正確に合わせる。こうして切削工具200のブレード201も間接的に定位面22に正確に合わせることができる。
最後に、緊密圧迫部材30を再び螺合し、調整リング20の位置を固定して、切削工具200の定位を完成させる。
これにより、使用者は他の定位装置に頼る必要なく、簡単、迅速、かつ直接的に一度で、切削工具200の定位を完成させられ、切削工具の定位の速度、正確性、利便性を向上させることができる。
【0019】
本実施形態では、ホールドシート41のホールドアーム42には、弾性圧迫部材46を設置する。各ホールドアーム42を調整リング20に挟んで設置するときには、定位ボール465は、バネ464の弾力に押され、調整リング20の定位面22に接触する。
こうして、各ホールドアーム42を調整リング20に挟んで固定する際に、より堅固となる。
【0020】
さらに本実施形態では、各開口45及び各貫通孔421を通して、外部光線が検視孔43下方へと射し込み、切削工具200を照らすため、他の照明を用いなくとも、切削工具200が確実に定位されているか否かを使用者は明確に検視することができる。
【0021】
図7図9に示す通り、前ナット11外周囲に設置されたダイヤル目盛り116と調整リング20外周囲に設置された基準線231を通して、使用者は切削工具200のブレード201を微調整でき、これによりブレード201を定位線431において、傾斜させることができる。
その調整方法は、以下の通りである。
【0022】
先ず、緊密圧迫部材30を緩め、調整リング20の基準線231を前ナット11のダイヤル目盛り116に対応させ、調整リング20を微調整し、微調整完了後は、再び緊密圧迫部材30を締めれば良い。
こうして、異なるタイプの切削工具の研磨ニーズに応えることができる。
例えば、ミリングカッターの尖角保護、或いはドリルヘッドのブレードの鋭利度の調整を行うこともできる。
【0023】
本実施形態では、前ナット11の第一斜面115及び調整リング20の第二斜面23は、ダイヤル目盛り116及び基準線231の磨損を防止でき、これにより使用者は便利に検視と微調整が可能である。
【0024】
図10は、本実施形態により研磨する切削工具の長さを調整する様子を示す模式図である。図10および図2に示す通り、研磨時に、錐形孔111から出る長さHを定位する必要がある切削工具200もあることに考慮し、使用者は、先ず従来の定位装置300を使用して、切削工具200の長さHを定位する。
さらに、検視定位ユニット40を用いて、ブレード201の定位を行う。
定位装置300は、底台301を有する。
底台301には、固定孔302を貫通状に設置し、固定孔302に近接する位置には、固定ブロック303を設置し、底台301上には、調整ブロック304をさらに設置する。
これにより、使用者は、切削工具200のホルダ本体10を挟んで固定し、固定孔302内にセットするだけで、定位面22は、固定ブロック303において係止され、前ナット11は回転不能となる。
使用者が、前ナット11及び後ナット12を少し緩めれば、切削工具200の長さHを調整でき、こうして切削工具200のブレード201は、調整ブロック304に接触し、前ナット11及び後ナット12を継続して相互に螺合し、切削工具200の長さHを定位することができる。
【0025】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0026】
100 切削工具ホルダ、
10 ホルダ本体、
11 前ナット、
111 錐形孔、
112 第一ネジヤマ部、
113 定位部、
114 環状槽、
115 第一斜面、
116 ダイヤル目盛り、
12 コレット、
121 挟持孔、
13 後ナット、
131 第二ネジヤマ部、
132 穿孔、
20 調整リング、
21 定位孔、
211 内ネジヤマ、
22 定位面、
23 第二斜面、
231 基準線、
30 緊密圧迫部材、
31 接触圧迫端、
32 操作端、
33 外ネジヤマ、
40 検視定位ユニット、
41 ホールドシート、
411 凹槽、
42 ホールドアーム、
421 貫通孔、
422 固定孔、
43 検視孔、
431 定位線、
44 凸レンズ、
45 開口、
46 弾性圧迫部材、
461 ケーシング、
462 開放端、
463 封鎖端、
464 バネ、
465 定位ボール、
200 切削工具、
201 ブレード、
300 定位装置、
301 底台、
302 固定孔、
303 固定ブロック、
304 調整ブロック、
H 長さ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10