画像形成装置としての複合機1は、用紙を収納する複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4等の複数の給紙部と、プレビュー生成部22と、操作表示ユニット7とを備える。プレビュー生成部22は、給紙カセット3や手差しトレイ4等の給紙部の用紙設定に基づく出力画像データのプレビュー画像45を、その給紙部に関連付けて生成する。操作表示ユニット7は、プレビュー生成部22で生成されたプレビュー画像45をタッチパネル等の表示器に表示する。更に、プレビュー生成部22は、複数の給紙部のそれぞれに関連付けて複数のプレビュー画像45を生成する。また、操作表示ユニット7は、複数のプレビュー画像45を表示器によってコピー画面30等の機能画面で一画面に表示する。
前記表示部は、前記複数の給紙部のそれぞれに対応していて、画像形成動作に用いる給紙部の選択を受け付ける複数の選択ボタンを表示すると共に、前記複数の選択ボタンのそれぞれに前記複数のプレビュー画像を付加表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
前記表示部は、前記出力画像データに複数のページが含まれる場合、画像形成動作に用いる給紙部の選択を前記ページ毎に受け付けるように前記複数の選択ボタンを表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
前記表示部は、前記複数の給紙部のそれぞれに対応していて、前記画像形成装置の画像形成動作に用いる給紙部の選択を受け付ける複数の選択ボタンを表示すると共に、前記複数の選択ボタンのそれぞれに前記複数のプレビュー画像を付加表示することを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
前記表示部は、前記出力画像データに複数のページが含まれる場合、前記画像形成装置画像形成動作に用いる給紙部の選択を前記ページ毎に受け付けるように前記複数の選択ボタンを表示することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の画像形成装置は、選択中の給紙部に収納された用紙に画像データが形成された状態のプレビュー画像しか表示することができない。そのため、他の用紙に画像データが形成された状態を確認するためには、表示中のプレビュー画像を一旦、非表示にし、給紙部の選択操作をやり直し、再度、プレビューボタンを操作する必要がある。このように、プレビュー画像の確認には、非常に手間が掛かる。
【0006】
また、プレビュー画像は、1種類の用紙に対応して作成されるため、ユーザーは複数種類の用紙のそれぞれに対応するプレビュー画像を比較して確認することができない。そのため、用紙(給紙部)の選択操作を誤るおそれがあり、コピー等の画像形成動作を円滑に進めることができない。
【0007】
本発明は上記した課題を解決すべくなされたものであり、複数種類の用紙に対応してプレビュー画像を容易且つ確実に確認可能にすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、用紙を収納する複数の給紙部と、前記給紙部の用紙設定に基づく出力画像データのプレビュー画像を前記給紙部に関連付けて生成するプレビュー生成部と、前記プレビュー画像を表示する表示部と、を備え、前記プレビュー生成部は、前記複数の給紙部のそれぞれに関連付けて複数の前記プレビュー画像を生成し、前記表示部は前記複数のプレビュー画像を一画面に表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像形成システムは、画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能に接続されるユーザー端末と、を備え、前記画像形成装置は、用紙を収納する複数の給紙部と、前記給紙部の用紙設定に基づく出力画像データのプレビュー画像を前記給紙部に関連付けて生成するプレビュー生成部と、前記プレビュー画像を前記ユーザー端末へと送信する送信部と、を備え、前記ユーザー端末は、前記画像形成装置から前記プレビュー画像を受信する受信部と、前記プレビュー画像を表示する表示部と、を備え、前記プレビュー生成部は、前記複数の給紙部のそれぞれに関連付けて複数の前記プレビュー画像を生成し、前記表示部は前記複数のプレビュー画像を一画面に表示することを特徴とする。
【0010】
これらのような構成によれば、ユーザーは、出力画像データが用紙に形成された状態を、複数種類の用紙毎の複数のプレビュー画像を一画面で参照することにより、画像形成動作に用いる用紙(給紙部)を容易に比較することができる。そのため、用紙(給紙部)の選択ミスを回避することができる。
【0011】
上記の画像形成装置又は画像形成システムにおいて、前記表示部は、前記複数の給紙部のそれぞれに対応していて、画像形成動作に用いる給紙部の選択を受け付ける複数の選択ボタンを表示すると共に、前記複数の選択ボタンのそれぞれに前記複数のプレビュー画像を付加表示するとよい。
【0012】
このような構成によれば、ユーザーは、各給紙部に関連付けられた各プレビュー画像を参照することによって、画像形成動作に用いる用紙(給紙部)を比較しつつ、各プレビュー画像に対応する各選択ボタンを操作することによって、所望の用紙(給紙部)を容易に選択することができる。そのため、用紙(給紙部)の選択ミスを回避して、画像形成動作を円滑に進めることができる。
【0013】
上記の画像形成装置又は画像形成システムにおいて、前記表示部は、前記出力画像データに複数のページが含まれる場合、画像形成動作に用いる給紙部の選択を前記ページ毎に受け付けるように前記複数の選択ボタンを表示するとよい。
【0014】
このような構成によれば、出力画像データが複数のページを含む場合でも、画像形成動作に用いる給紙部をページ毎に選択できる。そのため、全ページの画像形成動作を給紙部毎に繰り返す必要がなく、所望の用紙を用いた画像形成動作を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数種類の用紙に対応してプレビュー画像を容易且つ確実に確認可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、本発明に係る画像形成装置を複合機1に適用する場合について説明する。以下では、便宜上、
図1の紙面手前側を複合機1の正面側(前側)として説明する。
【0018】
図1に示されるように、複合機1は、略箱型形状の装置本体2を備える。装置本体2の下部には、複合機1の内側に用紙を収納する給紙部として複数の給紙カセット3(3a、3b、3c、3d)が着脱可能に収容される。装置本体2の右側部には、複合機1の外側に用紙を収納する(用紙が載置される)給紙部として手差しトレイ4が開閉可能に設けられる。装置本体2の上部の排紙空間には、第1排紙トレイが設けられる。給紙カセット3、手差しトレイ4及び第1排紙トレイは、装置本体2内の後述の画像形成部12で画像が形成される用紙を搬送するために用いられる。複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4は、用紙サイズ及び用紙向き等の組み合わせが異なる用紙を収納することができる。各給紙カセット3及び手差しトレイ4の用紙サイズ及び用紙向き等の組み合わせを示す情報は、用紙設定として後述の記憶部21に記憶される。
【0019】
装置本体2の上部には、原稿に表示されたものを画像データとして読み取る画像読取装置5が設けられる。画像読取装置5は、上面にプラテンガラスを備え、プラテンガラス上に載せられた原稿の画像をスキャナーによって読み取ると共に画像データを生成するように構成される。画像読取装置5の上方には、画像読取装置5へと原稿を供給する自動原稿搬送装置(Auto Document Feeder:ADF)等の原稿搬送部6が設けられる。また、原稿搬送部6は、画像読取装置5のプラテンガラスを覆うカバー部材として開閉可能に取り付けられる。
【0020】
更に、装置本体2の上部では、操作表示ユニット7(表示部)が正面側に取り付けられる。操作表示ユニット7は、例えば、テンキーやスタートキー、システムメニューキー、送信キー、コピーキー、確認キー等の操作キーと、タッチパネル等の表示器とを備えて、印刷枚数や印刷濃度等の設定についてユーザーからの設定入力を受け付ける。
【0021】
装置本体2の中央部には、中間転写ベルト10が複数のローラー間に架設される。中間転写ベルト10の下方には、レーザー・スキャニング・ユニット(LSU)からなる露光装置11が設けられる。中間転写ベルト10の下側面に沿って、4個の画像形成部12がトナーの色(例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色)毎に設けられる。各画像形成部12は、回転可能な感光体ドラムを備え、更に、感光体ドラムの周囲には、帯電器と、現像器と、一次転写部と、クリーニング装置と、除電器とが、一次転写のプロセス順に配置される。中間転写ベルト10の右端には、二次転写部13が設けられ、二次転写部13は、中間転写ベルト10の右端側の一部と二次転写ローラーとで構成される。また、中間転写ベルト10の左端には、中間転写ベルト10を清掃するためのクリーニング装置が設けられる。
【0022】
装置本体2の右部には、用紙の搬送経路15が設けられる。搬送経路15の上流部には、給紙ローラー等からなる複数の給紙機構16が複数の給紙カセット3毎に設けられる。搬送経路15の中流部には、上記の二次転写部13が設けられる。また、搬送経路15は、複数の給紙カセット3よりも下流側、且つ二次転写部13よりも上流側で手差しトレイ4と連絡されている。手差しトレイ4の近傍には、給紙ローラー等からなる給紙機構17が設けられる。搬送経路15の下流部には、定着装置が設けられ、搬送経路15の下流端には排紙口が設けられる。
【0023】
次に、上記したような複合機1の画像形成動作について説明する。複合機1では、画像読取装置5や外部のコンピュータ等から画像データが入力される。その入力画像データ及び各種印刷設定に基づいて、画像形成処理の対象となる出力画像データが作成される。そして、各画像形成部12では、感光体ドラムが、帯電器によって帯電された後、露光装置11によって出力画像データに基づいて露光されることで、感光体ドラム上に静電潜像が形成される。感光体ドラム上の静電潜像は、現像器によって各色のトナー像に現像される。感光体ドラム上のトナー像は、一次転写部によって中間転写ベルト10の表面に一次転写される。以上の動作を4つの画像形成部12が順次繰り返すことによって、中間転写ベルト10上にフルカラーのトナー像(カラートナー像)が形成される。カラートナー像は、中間転写ベルト10の回転によって、所定の二次転写タイミングで二次転写部13へと供給される。
【0024】
他方、給紙カセット3又は手差しトレイ4に収納された用紙は、給紙機構16又は給紙機構17によって取り出されて搬送経路15上を搬送される。そして、搬送経路15上の用紙は、上記の所定の二次転写タイミングで二次転写部13へと搬送される。二次転写部13では、中間転写ベルト10上のカラートナー像が用紙に二次転写される。カラートナー像を二次転写された用紙は、搬送経路15を下流側へと搬送されて、定着装置によってカラートナー像が用紙に定着された後、排紙口から第1排紙トレイへと排出される。
【0025】
次に、上記した複合機1の電気的な構成について
図2を参照しながら説明する。複合機1は、CPU等からなる制御部20と、ROMやRAM等からなる記憶部21とを装置本体2の内部に備える。
【0026】
制御部20は、上記した画像読取装置5、操作表示ユニット7、露光装置11、画像形成部12等の複合機1の各部に接続される。更に、制御部20は、プレビュー生成部22及び表示制御部23に接続されている。
【0027】
複合機1において、記憶部21には、画像形成処理制御に必要なプログラムやデータ、その他の複合機1の機能を制御するためのプログラムやデータが記憶される。制御部20は、記憶部21に記憶された各プロクラム等に従って演算処理を実行して、制御部20に接続された各部を制御する。記憶部21には、例えば、各給紙カセット3及び手差しトレイ4の用紙サイズ及び用紙向き等の組み合わせを示す用紙設定が記憶される。なお、プレビュー生成部22及び表示制御部23は、記憶部21に記憶されて制御部20に実行されるプログラムで構成されてよい。
【0028】
プレビュー生成部22は、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4のそれぞれに収納された用紙に出力画像データを形成した状態を示すプレビュー画像45(
図3参照)を、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4毎に生成する。換言すれば、プレビュー生成部22は、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4のそれぞれに関連付けて複数のプレビュー画像45を生成する。例えば、プレビュー生成部22は、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4の各用紙設定(用紙サイズ及び用紙向き等)を記憶部21から取得し、各用紙設定に基づく用紙画像を生成し、各用紙画像と出力画像データとを合わせて各プレビュー画像45を生成する。なお、プレビュー生成部22は、出力画像データに含まれる複数のページ毎にプレビュー画像45を生成してよい。
【0029】
表示制御部23は、操作表示ユニット7の表示器における画面の表示を制御する。例えば、表示制御部23は、操作表示ユニット7のコピーキーの操作に応じて、コピー機能の各種設定及び実行を操作可能なコピー画面30(
図3参照)を操作表示ユニット7の表示器に表示する。
【0030】
コピー画面30には、
図3に示すように、用紙設定ボタン31と、縮小拡大ボタン32と、色設定ボタン33と、両面印刷ボタン34とが操作可能に設けられる。用紙設定ボタン31、縮小拡大ボタン32、色設定ボタン33及び両面印刷ボタン34の何れかを操作することで、コピー画面30上に各種設定画面が表示される。例えば、用紙設定ボタン31を操作すると、用紙設定画面35が表示される。
【0031】
用紙設定画面35には、複合機1における複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4の位置を示す給紙位置
図36が表示される。また、用紙設定画面35には、プレビューボタン37と、カセットボタン38と、複数の給紙部選択ボタン39(複数の選択ボタン)とが操作可能に設けられる。更に、用紙設定画面35には、出力画像データに含まれるページの内で給紙部設定の対象となる設定ページのページ番号40が表示され、更に、ページ変更ボタン41と、給紙部設定ボタン42とが操作可能に設けられる。
【0032】
プレビューボタン37及びカセットボタン38は、何れか一方を選択可能である。プレビューボタン37を操作すると、画像読取装置5によって原稿から画像データが読み取られると共に、その画像データに基づく出力画像データのプレビュー画像45が生成される。そして、プレビュー画像45が各給紙部選択ボタン39に表示される。一方、カセットボタン38を操作すると、各給紙部選択ボタン39のプレビュー画像45は非表示となる。
【0033】
複数の給紙部選択ボタン39は、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4等の複数の給紙部のそれぞれに対応して設けられる。各給紙部選択ボタン39には、対応する給紙カセット3又は手差しトレイ4に収納される用紙の用紙サイズ(例えば、A3、A4、A5等)や用紙種類(例えば、普通紙、OHPフィルム等)を示す文字が表示される。各給紙部選択ボタン39には、上記したようにプレビューボタン37の操作によって、対応する給紙カセット3又は手差しトレイ4に関連付けてプレビュー生成部22によって生成されたプレビュー画像45が表示される。
【0034】
用紙設定画面35では、複数の給紙部選択ボタン39の内、少なくとも1つのボタン39が選択可能であって、選択された給紙部選択ボタン39は反転表示されてもよい。選択された給紙部選択ボタン39に対応する給紙カセット3又は手差しトレイ4が、出力画像データのコピー動作(画像形成動作)の給紙部として選択され、給紙位置
図36には、選択された給紙部が強調表示されてもよい。即ち、複数の給紙部選択ボタン39によって、画像データのコピーに使用する給紙部として、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4の内の何れかを設定することができる。なお、2つの給紙部選択ボタン39が選択される場合には、2つの給紙部が設定されて、2種類の用紙に出力画像データが形成される。また、出力画像データに複数のページが含まれる場合には、複数の給紙部選択ボタン39に加えてページ変更ボタン41及び給紙部設定ボタン42を用いることによって、ページ毎に複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4の内の少なくとも1つの給紙部を設定することができる。
【0035】
ページ変更ボタン41は、出力画像データの複数のページの内で給紙部設定の対象となる設定ページの変更操作を受け付ける。ページ変更ボタン41によって設定ページが変更されると、その設定ページがページ番号40に反映される。
【0036】
給紙部設定ボタン42は、複数の給紙部選択ボタン39によって選択された給紙カセット3又は手差しトレイ4を、設定ページの画像形成動作の給紙部として設定し、その設定内容を印刷設定に記憶する。
【0037】
次に、複合機1において上記のコピー画面30を用いるプレビュー表示動作について
図4のフローチャートを参照しながら説明する。
【0038】
先ず、ユーザーは、コピー準備(ステップS1)として、コピーする原稿を画像読取装置5のプラテンガラス又は原稿搬送部6にセットする。そして、ユーザーは、操作表示ユニット7を操作して、操作表示ユニット7の表示器にコピー画面30を表示すると共に、コピー画面30に用紙設定画面35を表示する。なお、用紙設定画面35の初期状態では、カセットボタン38が操作されている。
【0039】
用紙設定画面35のプレビューボタン37が操作されると(ステップS2)、セットした原稿が画像読取装置5によって読み取られ、読取結果の画像データ及び各種印刷設定に基づいて出力画像データが生成される。
【0040】
また、プレビューボタン37の操作に応じて、プレビュー生成部22は、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4等の各給紙部の用紙設定を記憶部21から取得する(ステップS3)。プレビュー生成部22は、出力画像データ及び各給紙部の用紙設定に基づいて、各給紙部に関連付けてプレビュー画像45を生成する。
【0041】
そして、表示制御部23は、プレビュー生成部22で生成された各プレビュー画像45を、用紙設定画面35の各給紙部選択ボタン39に表示させる(ステップS4)。このとき、ユーザーは、用紙設定画面35の一画面で、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4で給紙されるそれぞれの用紙を用いた複数のプレビュー画像45を参照することができる。
【0042】
ユーザーは、用紙設定画面35の複数のプレビュー画像45を参照しつつ、出力を所望するプレビュー画像45に対応する給紙部選択ボタン39を操作すると(ステップS5:YES)、そのプレビュー画像45に関連付けられた給紙部を選択することができる。なお、ユーザーは、給紙部選択ボタン39を操作せずに(ステップS5:NO)、コピーのキャンセル操作を行うこともできる(ステップS6)。
【0043】
ユーザーが給紙部を選択してから用紙設定画面35の給紙部設定ボタン39を操作すると(ステップS7)、選択された給紙部が、コピー動作に用いる給紙部として設定されて印刷設定に記憶される。
【0044】
次に、ユーザーが用紙設定画面35のページ変更ボタン41を操作すると(ステップS8:YES)、給紙部設定の対象となる設定ページが変更され、上記のステップS5、S7を繰り返すことで、変更した設定ページについてコピー動作に用いる給紙部を個別に設定することができる。例えば、出力画像データの1ページ目にA3用紙の給紙カセット3bを設定した後、2ページ目にA5用紙の給紙カセット3dを設定することができる。なお、個別設定されたページ以外の全てのページについて、少なくとも1つの給紙部(例えば、初期設定によって指定されている給紙部)を設定できるように構成してもよく、あるいは、1ページ目に設定された給紙部が適用されるように構成してもよい。
【0045】
そして、ページ変更ボタン41を操作せずに(ステップS8:NO)、操作表示ユニット7のスタートキーを操作すると、上記のように給紙部が設定された印刷設定に基づいて、出力画像データのコピー動作が実行される(ステップS9)。例えば、出力画像データの1ページ目を、給紙カセット3bを用いてA3用紙にコピーし、2ページ目を、給紙カセット3dを用いてA5用紙にコピーすることができる。
【0046】
本実施形態によれば、上述のように、複合機1は、用紙を収納する複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4等の複数の給紙部と、プレビュー生成部22と、操作表示ユニット7とを備える。プレビュー生成部22は、給紙カセット3や手差しトレイ4等の給紙部の用紙設定に基づく出力画像データのプレビュー画像45を、その給紙部に関連付けて生成する。操作表示ユニット7は、プレビュー生成部22で生成されたプレビュー画像45をタッチパネル等の表示器に表示する。更に、プレビュー生成部22は、複数の給紙部のそれぞれに関連付けて複数のプレビュー画像45を生成する。また、操作表示ユニット7は、複数のプレビュー画像45を表示器によってコピー画面30等の機能画面で一画面に表示する。
【0047】
これにより、ユーザーは、出力画像データが用紙に形成された状態を、複数種類の用紙毎の複数のプレビュー画像45を一画面で参照することにより、画像形成動作に用いる用紙(給紙部)を容易に比較することができる。そのため、用紙(給紙部)の選択ミスを回避することができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、操作表示ユニット7は、複数の給紙カセット3及び手差しトレイ4等の複数の給紙部のそれぞれに対応していて、コピー動作(画像形成動作)に用いる給紙部の選択を受け付ける複数の給紙部選択ボタン39(複数の選択ボタン)を、タッチパネル等の表示器によってコピー画面30等の機能画面に表示する。更に、操作表示ユニット7は、複数の給紙部選択ボタン39のそれぞれに複数のプレビュー画像45を付加表示する。
【0049】
これにより、ユーザーは、各給紙部に関連付けられた各プレビュー画像45を参照することによって、画像形成動作に用いる用紙(給紙部)を比較しつつ、各プレビュー画像45に対応する各選択ボタンを操作することによって、所望の用紙(給紙部)を容易に選択することができる。そのため、用紙(給紙部)の選択ミスを回避して、画像形成動作を円滑に進めることができる。
【0050】
また、本実施形態によれば、操作表示ユニット7は、出力画像データに複数のページが含まれる場合、画像形成動作に用いる給紙部の選択をページ毎に受け付けるように、複数の給紙部選択ボタン39を、タッチパネル等の表示器によってコピー画面30等の機能画面に表示する。
【0051】
これにより、出力画像データが複数のページを含む場合でも、画像形成動作に用いる給紙部をページ毎に選択できる。そのため、全ページの画像形成動作を給紙部毎に繰り返す必要がなく、所望の用紙を用いた画像形成動作を容易に行うことができる。
【0052】
本実施形態では、各プレビュー画像45を各給紙部選択ボタン39に表示する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。他の実施形態では、例えば、各プレビュー画像45は、各給紙部との関連付けが分かるように、各給紙部選択ボタン39の近傍に表示されてもよい。
【0053】
本実施形態では、コピー動作で用いる給紙部を選択するために、複数の給紙部に関連付けた複数のプレビュー画像45をコピー画面30で一画面に表示する構成を説明したが、本発明はこの構成に限定されない。他の実施形態では、例えば、コピー以外の他の機能に本発明の構成を適用することができる。この場合、他の機能の画像形成動作で用いる給紙部を選択するために、他の機能の各種設定及び実行を操作可能な機能画面に、複数の給紙部に関連付けた複数のプレビュー画像45を一画面に表示する。
【0054】
また、本実施形態では、複数の給紙部に関連付けた複数のプレビュー画像45を、複合機1の操作表示ユニット7に表示する構成を説明したが、本発明はこの構成に限定されない。他の実施形態では、例えば、複合機1とユーザー端末51とを備える画像形成システム50(
図5参照)に本発明の構成を適用することができる。画像形成システム50において、複合機1とユーザー端末51とは、有線又は無線で通信可能に接続され、直接的に接続されてもよく、あるいは、ネットワークを介して接続されてもよい。
【0055】
この場合、複合機1は、ユーザー端末51との通信を実現する通信部25(送信部)を備え、通信部25は、制御部20に接続されている。通信部25は、複合機1のコピー等の機能の各種設定及び実行を操作可能な機能画面をユーザー端末51に表示させるために、用紙設定や印刷設定をユーザー端末51へと送信する。例えば、通信部25は、プレビュー生成部22で生成された複数の給紙部に関連付けられた複数のプレビュー画像45をユーザー端末51へと送信する。また、通信部25は、複合機1のコピー等の機能の各種設定及び実行の指示を、ユーザー端末51から受信して受け付ける。
【0056】
ユーザー端末51は、複合機1と通信可能に接続されて複合機1を操作可能なパーソナルコンピュータや携帯端末等である。ユーザー端末51は、CPU等からなる制御部52と、ROMやRAM等からなる記憶部53とを備える。制御部52は、複合機1との通信を実現する通信部54(受信部)、表示制御部55及び表示部56に接続されている。なお、表示制御部55は、記憶部53に記憶されて制御部52に実行されるプログラムで構成されてよく、上記実施形態の複合機1の表示制御部23に構成されて表示部56の画面表示を制御するので、説明を省略する。
【0057】
通信部54は、複合機1のコピー等の機能の各種設定及び実行を操作可能な機能画面を、表示部56に表示するために、複合機1から送信された用紙設定や印刷設定を受信する。例えば、通信部54は、複合機1の複数の給紙部に関連付けられた複数のプレビュー画像45を受信する。また、ユーザー端末51の通信部54は、複合機1のコピー等の機能の各種設定及び実行の指示を複合機1へと送信する。
【0058】
表示部56は、上記実施形態の操作表示ユニット7と同様にして、コピー画面30等の機能画面を表示することができ、例えば、複合機1の複数の給紙部に関連付けられた複数のプレビュー画像45を機能画面で一画面に表示することができる。例えば、ユーザー端末51は、上記実施形態の表示制御部23のような表示制御部(図示せず)を備えて、表示部56の画面表示を制御するとよい。
【0059】
また、表示部56は、複合機1の複数の給紙部のそれぞれに対応していて、画像形成動作に用いる給紙部の選択を受け付ける複数の給紙部選択ボタン39を機能画面に表示し、更に、複数の給紙部選択ボタン39のそれぞれに複数のプレビュー画像45を付加表示することもできる。また更に、表示部56は、出力画像データに複数のページが含まれる場合、画像形成動作に用いる給紙部の選択をページ毎に受け付けるように複数の給紙部選択ボタン39を機能画面に表示することもできる。
【0060】
このような他の実施形態によれば、複数の給紙部に関連付けた複数のプレビュー画像45を、画像形成システム50のユーザー端末51を用いて表示する構成でも、本実施形態のような複合機1の操作表示ユニット7に表示する構成と同様の効果を実現することが可能である。
【0061】
上記実施形態では、複合機1や複合機1を備える画像形成システム50に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、複数の給紙部から画像形成動作に用いる給紙部を選択するプリンター、複写機、ファクシミリ等の他の画像形成装置やこのような他の画像形成装置を備える他の画像形成システムに本発明の構成を適用してもよい。