特開2017-226269IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

フロアパネルの前端に設けられた左右一対の前部フレームによりバンパービームの車幅方向両端部を支持する自動車の前部フレーム構造

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】フロアパネルの前部に設けられた前部フレームの衝突エネルギー吸収効果を高める。
【解決手段】自動車のフロアパネルの前部に固定されたメインフレーム21と、メインフレーム21の前端の屈曲部13から前方かつ車幅方向外側に延びる傾斜フレーム15と、前方の頂部16から後方に向かって車幅方向内外にV字状に拡開する内側フレーム17および外側フレーム18よりなるV字状フレーム22とを備え、内側フレーム17は屈曲部13の後方のメインフレーム21に接続されるとともに外側フレーム18は屈曲部13の前方の傾斜フレーム15に接続され、V字状フレーム22の頂部16にバンパービームエクステンション23を介してバンパービーム24の車幅方向外端が支持され、スモールオーバーラップ衝突時に傾斜フレーム15がメインフレーム21の前端の屈曲部13から車幅方向外側に折れ曲がることで、衝突エネルギーを効果的に吸収することができる。
【選択図】図8

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

従来のものは、スモールオーバーラップ衝突によりバンパーレインフォース12の車幅方向一端部だけに衝突荷重が入力したとき、サイドメンバ11の前方部分11Fが補強部分11Rに対して車幅方向外側に大きく折れ曲がることで、衝突エネルギーを効果的に吸収することを狙っている。しかしながら、実際には、サイドメンバ11の前方部分11Fが車幅方向外側に折れ曲がろうとすると、前方部分11Fの前端に接続されたバンパーレインフォース12が突っ張って抵抗するため、サイドメンバ11の前方部分11Fは充分に折れ曲がることができず、衝突エネルギーの吸収効果が有効に発揮されない可能性がある。 本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、フロアパネルの前部に設けられた前部フレームの衝突エネルギー吸収効果を高めることを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、自動車のフロアパネルの前部に固定されたメインフレームと、前記メインフレームの前端の屈曲部から前方かつ車幅方向外側に延びる傾斜フレームと、前方の頂部から後方に向かって車幅方向内外にV字状に拡開する内側フレームおよび外側フレームよりなるV字状フレームとを備え、前記内側フレームは前記屈曲部の後方の前記メインフレームに接続されるとともに、前・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
請求項1の構成によれば、自動車のフロアパネルの前部に固定されたメインフレームと、メインフレームの前端の屈曲部から前方かつ車幅方向外側に延びる傾斜フレームと、前方の頂部から後方に向かって車幅方向内外にV字状に拡開する内側フレームおよび外側フレームよりなるV字状フレームとを備え、内側フレームは屈曲部の後方のメインフレームに接続されるとともに、外側フレームは屈曲部の前方の傾斜フレームに接続され、V字状フレームの頂部にバンパービームエクステンションを介してバンパービームの車幅方向外端が支持されるので、スモールオーバーラップ衝突の衝突荷重がバンパービームからバンパービームエクステンションを介してV字状フレーム頂部に入力し、V字状フレーム頂部から外側フレームを介して傾斜フレームに伝達されたとき、傾斜フレームがメインフレームの前端の屈曲部から車幅方向外側に折れ曲がることで、衝突エネルギーを効果的に吸収することができる。このときV字状フレームの内側フレームおよび外側フレームも折れ曲がり、かつ内側フレームおよび外側フレームのV角が増加するように変形することで、エネルギー吸収量を増加させることができる。 また請求項2の構成によれば、傾斜フレームは、屈曲部から後方かつ車幅方向内側に延びる傾斜フレーム延長部を一体に備え、メインフレームは前後方向に延びる前後フレームと傾斜フレーム延長部とで構成されるので、メインフレームの剛性を高めて前面衝突時に傾斜フレームを屈曲部において確実に折り曲げることができる。 また請求項3の構成によれば、内側フレームおよび外側フレームは車幅方向内面あるいは車幅方向外面に脆弱部を備えるので、フルラップ衝突時に内側フレームおよび外側フレームが相互に逆方向にく字状に折れ曲がり、エネルギー吸収量が増加する。 また請求項4の構成によれば、車幅方向両端が後方に屈曲するクロスメンバで左右の内側フレーム間が接続され、かつ内側フレームの前端および傾斜フレームの前端間が連結部材で接続されるので、スモールオーバーラップ衝突により車幅方向外側に曲げ変形する左右一方の傾斜フレームに引っ張られて、左右一方の内側フレームも車幅方向外側に曲げ変形することで、エネルギー吸収量が増加する。しかも車幅方向外側に曲げ変形する左右一方の内側フレームにクロスメンバを介して接続された左右他方の内側フレームが傾斜フレームと共に車幅方向内側に曲げ変形することで、エネルギー吸収量が更に増加する。 また請求項5の構成によれば、傾斜フレームおよび傾斜フレーム延長部は中空閉断面部材であり、前後フレームの後端と傾斜フレーム延長部の後端とは、フロアパネルの前端に車幅方向に配置されたダッシュクロスメンバに接続されてトラス構造を構成するので、トラス構造により前後フレームおよび傾斜フレーム延長部のフロアパネルに対する倒れ剛性が高まることで、高強度の単一部材である傾斜フレームおよび傾斜フレーム延長部を屈曲部で確実に折り曲げることができ、しかも衝突荷重をフロアパネルの広い範囲に分散することができる。 また請求項6の構成によれば、前後フレームは、中空閉断面の上部部材と、上部部材の下面に重ね合わされる下部部材とからなり、下部部材の後端はダッシュクロスメンバを挟んでフロアパネルの前端に接続されるので、前後フレームの上部部材がフロアパネルの上端よりも高い位置にあっても下部部材をフロアパネルに接続することができるだけでなく、前後フレームから入力する衝突荷重をダッシュクロスメンバを介してフロアパネルの全体に分散することができる。 また請求項7の構成によれば、フロアパネルの前端の起立壁に埋設したカラーにダッシュクロスメンバが後方から機械的に締結され、下部部材の後端に形成した切欠きがダッシュクロスメンバの前面および下面にそれぞれ前方および下方から機械的に締結され、フロアパネルの起立壁に連続する傾斜壁に埋設したカラーに切欠きの下方の傾斜部が後方から機械的に締結されるので、メインフレームを車室側から締結することが可能なって作業性が向上するだけでなく、前後フレームをダッシュクロスメンバおよびフロアパネルに強固に固定することができる。 また請求項8の構成によれば、内側フレームの後端と傾斜フレーム延長部との接続部において、複数のナットを固定したプレートが内側フレームおよび傾斜フレーム延長部の一方の内面に固定され、他方を貫通する複数のボルトがナットに螺合するので、内側フレームおよび傾斜フレーム延長部にナットを溶接できない場合であっても、それらをボルトおよびナットで支障なく締結することができる。 また請求項9の構成によれば、屈曲部において傾斜フレーム、前後フレームおよび内側フレームが上部連結部材および下部連結部材で上下から挟まれて締結され、上部連結部材および下部連結部材の側方で傾斜フレーム延長部に内側フレームがボルトおよびナットで締結されるので、上部連結部材および下部連結部材で補強された屈曲部を傾斜フレーム延長部および内側フレームの締結部で更に補強し、傾斜フレームを屈曲部で確実に折り曲げることができる。 また請求項10の構成によれば、前後フレームの前端は平面視で斜めに切断されて傾斜フレームの後面に突き合わされ、前後フレームの車幅方向外面および傾斜フレームの後面に跨がる断面L字状のブラケットより接続されるので、上部連結部材および下部連結部材とブラケットとの協働で斜めに交差する前後フレームおよび傾斜フレームを強固に接続し、傾斜フレームを屈曲部で確実に折り曲げることができる。 また請求項11の構成によれば、傾斜フレーム延長部の後端はブラケットを介してダッシュクロスメンバの前面および上面に機械的に締結されるので、傾斜フレーム延長部の後端およびダッシュクロスメンバの高さがずれていても、そのずれをブラケットで吸収して強固に接続することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】自動車の車体前部の骨格の斜視図。

【図2】図1の2方向矢視図。

【図3】図1の3方向矢視図。

【図4】図2の4−4線断面図。

【図5】図2の5方向矢視図。

【図6】図2の6−6線断面図。

【図7】図2の7−7線断面図。

【図8】スモールオーバーラップ衝突時の作用説明図。

【図9】フルラップ衝突時の作用説明図。

選択図 図8出願人が指定した本件の代表的な図

11 フロアパネル   11a 傾斜壁   11b 起立壁   12 前後フレーム   13 屈曲部   14 ダッシュクロスメンバ   15 傾斜フレーム   15a 傾斜フレーム延長部   16 頂部   17 内側フレーム   17a 脆弱部   18 外側フレーム   18a 脆弱部   19 クロスメンバ   20 連結部材   21 メインフレーム   22 V字状フレーム   23 バンパービームエクステンション   24 バンパービーム   27 上部部材   28 下部部材   28a 切欠き   28b 傾斜部   36a カラー   37 カラー   40 ブラケット   43 ブラケット   45 上部連結部材   46 下部連結部材   48 ナット   49 プレート   51 ボルト  

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