特開2017-226362(P2017-226362A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-226362(P2017-226362A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】カーテンエアバッグ
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/232 20110101AFI20171201BHJP
   B60R 21/2338 20110101ALI20171201BHJP
【FI】
   B60R21/232
   B60R21/2338
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-125016(P2016-125016)
(22)【出願日】2016年6月23日
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】池之端 翔
【テーマコード(参考)】
3D054
【Fターム(参考)】
3D054AA02
3D054AA03
3D054AA04
3D054AA07
3D054AA18
3D054CC04
3D054CC11
3D054DD14
3D054EE20
3D054EE22
3D054EE26
3D054FF17
(57)【要約】
【課題】連結ベルトの機能を阻害せずに、折畳作業を効率よく円滑に行なえるカーテンエアバッグを提供すること。
【解決手段】膨張用ガスの流入時に、窓の上縁側から下方へ展開膨張可能に、上縁側を車両のボディ側に取付固定されるバッグ本体21と、バッグ本体の前縁21c側に配設されて、ピラー部とバッグ本体とに連結される連結ベルト65と、を備える。連結ベルトは、折畳前のバッグ本体とともに平らに展開された適正配置状態では、バッグ本体の車外側壁部22bの側で、かつ、バッグ本体の前縁21cとバッグ本体の膨張部位38との一部を覆って、前後方向に略沿うように配置される。折畳前の適正配置状態の連結ベルトの上縁65c側と下縁650d側とのそれぞれのバッグ本体21cの近傍には、車外側壁部22bの側で視認可能として、連結ベルトの適正配置状態の確認用の目印54,55が、配置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されるとともに、膨張用ガスの流入時に、前記窓の車内側を覆うように下方へ展開膨張可能に、上縁側を車両のボディ側に取付固定されるバッグ本体と、
膨張完了時の前記バッグ本体に前後方向に沿うテンションを発生可能に、前記バッグ本体の前後方向の端部側に配設されて、先端が前記窓の前後方向の縁側のピラー部と連結され、元部が前記バッグ本体に連結される連結ベルトと、
を備えて構成され、
前記先端から前記バッグ本体との連結部位となる前記元部までの前記連結ベルトが、折畳前の前記バッグ本体とともに平らに展開された適正配置状態では、前記バッグ本体の車外側壁部の側で、かつ、前記バッグ本体の前後方向の端縁と前記バッグ本体の膨張部位との一部を覆って、前後方向に略沿うように配置される構成としたカーテンエアバッグであって、
折畳前の平らに展開させた状態での前記バッグ本体における適正配置状態の前記連結ベルトの上縁側と下縁側とのそれぞれの近傍に、少なくとも前記車外側壁部の側で視認可能として、前記連結ベルトの適正配置状態の確認用の目印が、配置されていることを特徴するカーテンエアバッグ。
【請求項2】
前記目印が、前記バッグ本体を切り欠いて、若しくは、前記車外側壁部の表面と略面一の状態を維持可能に彩色して、配置されていることを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ。
【請求項3】
前記目印における前記連結ベルトの上縁側の上目印と前記連結ベルトの下縁側の下目印とが、適正配置状態の前記連結ベルトの上縁と下縁とから、許容される配置誤差の寸法分、離れて、配置されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のカーテンエアバッグ。
【請求項4】
適正配置状態の前記連結ベルトに覆われる前記バッグ本体の前記端縁に、前後方向に沿って凹む凹部が形成され、
前記凹部周縁の前記端縁との上下の交差部が、前記目印を構成していることを特徴とする請求項2若しくは請求項3に記載のカーテンエアバッグ。
【請求項5】
前記連結ベルトが、
前記元部側の前記バッグ本体との連結部位における上下両端間の長さ寸法を、前記バッグ本体の前記端縁を覆った部位の上下の幅寸法より、大きくして、
上縁と下縁との間の幅寸法を、前記元部側にかけて漸次拡大させる構成とするとともに、
前記連結ベルトの前記バッグ本体との前記連結部位が、
前記連結ベルトの前記先端における前記窓の縁側への連結部位から、前記バッグ本体との前記連結部位のそれぞれの上下の端部までの離隔距離を、相互に、略同等として配設されるとともに、
前記上下両端の前記先端からの離隔距離より短い離隔距離として、前記バッグ本体へ連結させる部位を設けずに、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されて、膨張用ガスの流入時、下方へ展開膨張して、窓の車内側を覆うように使用される構成のカーテンエアバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のカーテンエアバッグでは、バッグ本体と連結ベルトとを備えて構成されていた(例えば、特許文献1参照)。バッグ本体は、車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されるとともに、膨張用ガスの流入時に、窓の車内側を覆うように下方へ展開膨張可能に、上縁側を車両のボディ側に取付固定させていた。連結ベルトは、膨張完了時のバッグ本体に前後方向に沿うテンションを発生可能に、バッグ本体の前端側で前後方向に略沿うように配設されて、先端が窓の前後方向の縁側のフロントピラー部と連結され、元部がバッグ本体に連結されていた。
【0003】
さらに、この連結ベルトは、バッグ本体の車外側壁部の側で、先端から前後方向に略沿うように延ばしてバッグ本体の端縁を越えるとともに、バッグ本体の膨張部位を跨いで、元部をバッグ本体に連結させていた。そのため、カーテンエアバッグが膨張を完了させれば、連結ベルトが、バッグ本体の前端側の膨張部位の車体側壁部を室内側に押すこととなり、前進移動する運転者等の乗員を、エアバッグ本体の前端側における車内側に押し出した膨張部位により受け止めて、保護することができた。
【0004】
また、他のカーテンエアバッグでは、連結ベルトが、バッグ本体の前端側の車外側壁部に取り付けたループ部を潜らせるように配設されるカーテンエアバッグもあった(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−006895公報
【特許文献2】特開2013−052748公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この種のカーテンエアバッグは、窓の上縁側に折り畳んで収納する際、バッグ本体の下縁側を上縁側に接近させるように折り畳むこととなるが、その折り畳みは、通常、展開膨張時に車内側の窓に接近して展開膨張できるように、バッグ本体の下縁側を車外側壁部の側へ巻く外ロール折りにより行なっていた。この折り畳み時、連結ベルトが、バッグ本体と連結された元部から前方に延びた先端側を、適正配置位置より、上方や下方に傾かせて、バッグ本体と一体的に折り畳まれれば、連結ベルトの先端におけるバッグ本体からの突出長さが短くなり、折り畳んだエアバッグを車両へ搭載し難くなったり、あるいは、膨張用ガスの流入時に、連結ベルトがバッグ本体の折りの解消を阻害して、バッグ本体が安定した膨張膨張挙動を確保し難くなることから、折畳前の連結ベルトを適正配置位置に配置させる作業、さらには、ロール折り途中での適正配置確認作業を、慎重に行うこととなっていた。そのため、従来のカーテンエアバッグでは、折畳作業を効率よく円滑に行なう点に、改善の余地があった。
【0007】
ちなみに、特許文献2のように、連結ベルトをバッグ本体に設けたループ部に潜らせる構成では、ループ部が、連結ベルトの上下の位置規制を行なえることから、上記の課題が生じ難い。しかし、このようなエアバッグでは、ループ部を設け、さらに、折り畳みの準備作業として、ループ部に連結ベルトを潜らせる必要が生ずることから、作業工数が多くなってしまう。さらに、このエアバッグでは、膨張完了時、テンションを発生させる連結ベルトが、ループ部の配置部位となるバッグ本体の膨張部位の前端側を、車外側に引っ張る状態となることから、エアバッグの前端側の膨張部位を車内側に押し出す作用、を抑制させてしまい、連結ベルトの機能を阻害してしまう。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、連結ベルトの機能を阻害せずに、折畳作業を効率よく円滑に行なえるカーテンエアバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るカーテンエアバッグは、車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されるとともに、膨張用ガスの流入時に、前記窓の車内側を覆うように下方へ展開膨張可能に、上縁側を車両のボディ側に取付固定されるバッグ本体と、
膨張完了時の前記バッグ本体に前後方向に沿うテンションを発生可能に、前記バッグ本体の前後方向の端部側に配設されて、先端が前記窓の前後方向の縁側のピラー部と連結され、元部が前記バッグ本体に連結される連結ベルトと、
を備えて構成され、
前記先端から前記バッグ本体との連結部位となる前記元部までの前記連結ベルトが、折畳前の前記バッグ本体とともに平らに展開された適正配置状態では、前記バッグ本体の車外側壁部の側で、かつ、前記バッグ本体の前後方向の端縁と前記バッグ本体の膨張部位との一部を覆って、前後方向に略沿うように配置される構成としたカーテンエアバッグであって、
折畳前の平らに展開させた状態での前記バッグ本体における適正配置状態の前記連結ベルトの上縁側と下縁側とのそれぞれの近傍に、少なくとも前記車外側壁部の側で視認可能として、前記連結ベルトの適正配置状態の確認用の目印が、配置されていることを特徴する。
【0010】
本発明に係るカーテンエアバッグでは、折畳前に、バッグ本体とともに、連結ベルトを平らに展開させた際、連結ベルトの上縁側と下縁側とのそれぞれの近傍で、同時に、目印を視認できれば、連結ベルトが適正配置状態であると確認でき、その後、外ロール折りの途中や、連結ベルトがバッグ本体と一体的に折り畳まれる際にも、連結ベルトの上縁側と下縁側とのそれぞれの近傍で、共に、目印を視認できれば、連結ベルトが適正配置状態で、バッグ本体が折り畳まれる、と確認できる。
【0011】
すなわち、本発明に係るカーテンエアバッグでは、単に、連結ベルトの上縁側と下縁側とのそれぞれの近傍で、目印を視認するだけで、折畳前や折畳途中での連結ベルトの適正配置状態を確認できて、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。勿論、目印が視認できなければ、作業を中断させて、目印を視認できるように連結ベルトの配置を適正配置に直し、その後、作業を再開すればよく、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができることとなる。
【0012】
また、目印は、単に、バッグ本体の少なくとも車体側壁部に視認可能に配置させるだけでよく、連結ベルトと分離可能に配設させることができるため、膨張完了時のバッグ本体の端縁側の膨張部位を室内側へ押し出す連結ベルトの機能を阻害しない。
【0013】
したがって、本発明に係るカーテンエアバッグでは、連結ベルトの機能を阻害せずに、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。
【0014】
そして、本発明に係るカーテンエアバッグでは、前記目印が、前記バッグ本体を切り欠いて、若しくは、前記車外側壁部の表面と略面一の状態を維持可能に彩色して、配置されていることが望ましい。
【0015】
このような構成では、バッグ素材の裁断時に所定の切欠きを設けたり、バッグ素材を織る際に、所定の色の糸を織り込んだり、あるいは、コーティング剤を塗布する際、所定の色を付けて塗布したりするだけで、簡単に、バッグ本体の可撓性を阻害せずに、目印を配置させることができる。勿論、目印が、切欠きや彩色で形成できて、バッグ本体の車外側壁部から突出するものでなく、すなわち、バッグ本体の厚みを増やす構成でないことから、折り畳んだカーテンエアバッグの体積を増やすことも防止できる。
【0016】
また、本発明に係るカーテンエアバッグでは、前記目印における前記連結ベルトの上縁側の上目印と前記連結ベルトの下縁側の下目印とが、適正配置状態の前記連結ベルトの上縁と下縁とから、許容される配置誤差の寸法分、離れて、配置されていることが望ましい。
【0017】
このような構成では、上目印と下目印との間に、単に、連結ベルトが配置されていれば、許容される誤差範囲内で、連結ベルトが適正配置状態としていることを、一瞬の目視で確認できることから、一層、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。
【0018】
さらに、本発明に係るカーテンエアバッグでは、適正配置状態の前記連結ベルトに覆われる前記バッグ本体の前記端縁に、前後方向に沿って凹む凹部が形成され、
前記凹部周縁の前記端縁との上下の交差部が、前記目印を構成していてもよい。
【0019】
このような目印では、バッグ本体における凹部周縁の端縁との上下の交差部、すなわち、凹部周縁の上角部や下角部が、目印における上目印と下目印とを構成し、連結ベルトの上縁と上目印の上角部との間の空間の有無、あるいは、連結ベルトの下縁と下目印の下角部との間の空間の有無により、瞬時に、連結ベルトが適正配置状態となっているか否かを確認できて、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。
【0020】
さらに、本発明に係るカーテンエアバッグでは、前記連結ベルトが、
前記元部側の前記バッグ本体との連結部位における上下両端間の長さ寸法を、前記バッグ本体の前記端縁を覆った部位の上下の幅寸法より、大きくして、
上縁と下縁との間の幅寸法を、前記元部側にかけて漸次拡大させる構成とするとともに、
前記連結ベルトの前記バッグ本体との前記連結部位が、
前記連結ベルトの前記先端における前記窓の縁側への連結部位から、前記バッグ本体との前記連結部位のそれぞれの上下の端部までの離隔距離を、相互に、略同等として配設されるとともに、
前記上下両端の前記先端からの離隔距離より短い離隔距離として、前記バッグ本体へ連結させる部位を設けずに、配設されていることが望ましい。
【0021】
このような構成では、連結ベルトにおけるバッグ本体との連結部位が、上下両端のそれぞれにおける窓の周縁に連結される先端からの離隔距離を、相互に同等とし、かつ、その先端からの離隔距離より短くして、バッグ本体に連結されないことから、バッグ本体の膨張完了時には、連結ベルトにおいて、元部のバッグ本体との連結部位の上下両端の2箇所の連結箇所と、先端の連結部位と、を、それぞれ結んだ線上に、ともに、テンションが発生することとなる。そのため、連結ベルトの元部側の上下の広いエリアでテンションを発生させることができ、このような連結ベルトによって支持されるバッグ本体の端縁側の膨張部位が、車外側壁部を安定して支持されて、室内側に押し出されることとなって、車外側となる斜め前方あるいは斜め後方に向かって移動する乗員の頭部を、端縁側の膨張部位で、的確に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態であるカーテンエアバッグを使用した頭部保護エアバッグ装置を車内側から見た概略正面図である。
図2】実施形態のカーテンエアバッグを平らに展開した状態を示す正面図である。
図3】実施形態のカーテンエアバッグの目印付近の部分拡大背面図である。
図4】実施形態のカーテンエアバッグの構成部材を示す正面図である。
図5】実施形態のバッグ本体に連結ベルトを連結させる際の適正セット状態を示す図である。
図6】実施形態のバッグ本体に連結ベルトを連結させる際の誤組付セット状態を示す図である。
図7】実施形態のカーテンエアバッグの折畳形状を説明する図である。
図8】実施形態のカーテンエアバッグの折畳工程に使用する折り機の概略平面図である。
図9】実施形態のカーテンエアバッグの折畳工程を順に説明する図である。
図10】実施形態のカーテンエアバッグの折畳工程を順に説明する図であり、図9の後の状態を示す。
図11】実施形態のカーテンエアバッグの下縁側の折り棒への巻き込み状態を順に説明する図である。
図12】実施形態の連結ベルトの適正配置状態の確認時を示すセット時と、折り畳み途中とを示す図である。
図13】実施形態のカーテンエアバッグの折畳完了体を示す正面図である。
図14】実施形態のカーテンエアバッグが車両搭載状態で膨張を完了させた状態を示す前後方向に沿った概略部分拡大横断面図である。
図15】実施形態のカーテンエアバッグが車両搭載状態で膨張を完了させた状態を示す上下方向に沿った概略部分拡大縦断面図である。
図16】実施形態の変形例の目印を示す図である。
図17】実施形態の他の変形例の目印を示す図である。
図18】実施形態のさらに他の変形例の目印を示す図である。
図19】実施形態のさらに他の変形例のカーテンエアバッグを平らに展開した状態を示す正面図である。
図20図19に示すカーテンエアバッグの目印付近の部分拡大背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のカーテンエアバッグ(以下、適宜、エアバッグと略す)20は、図1に示すように、頭部保護エアバッグ装置Mに使用するものである。頭部保護エアバッグ装置Mは、図1に示すように、2つの窓(サイドウィンド)W1,W2を有した二列シートタイプの車両Vに搭載されている。なお、図例では、このエアバッグ装置Mは、右ハンドル車において、運転席DSの右側(車外側)の窓W1,W2の上縁側に搭載されている。
【0024】
頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバッグ20と、インフレーター14と、取付ブラケット11,16と、エアバッグカバー9と、を備えている。エアバッグ20は、車両Vの車内側における窓W1,W2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リヤピラー部RPの上方の領域まで、折り畳まれて収納されている。
【0025】
エアバッグカバー9は、フロントピラー部FPに配置されるフロントピラーガーニッシュ4と、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5と、のそれぞれの下縁から、構成されている。フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5とは、合成樹脂製として、フロントピラー部FPとルーフサイドレール部RRとにおいて、それぞれ、ボディ1(車体)側のインナパネル2における車内側Iに、取付固定されている(図14,15の二点鎖線参照)。また、エアバッグカバー9は、折り畳まれて収納されるエアバッグ20の車内側Iを覆って、展開膨張時のエアバッグ20を車内側下方へ突出可能とするために、エアバッグ20に押されて車内側Iに開き可能に、構成されている(図14,15の実線参照)。
【0026】
インフレーター14は、エアバッグ20に膨張用ガスを供給するもので、略円柱状のシリンダタイプとして、先端側に、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口を、配設させている。インフレーター14は、ガス吐出口付近を含めた先端側を、エアバッグ20の後述する接続口部26に挿入させ、接続口部26の外周側に配置されるクランプ15を用いて、エアバッグ20に対して連結されている。また、インフレーター14は、インフレーター14を保持する取付ブラケット16と、取付ブラケット16をボディ1側のインナパネル2に固定するためのボルト17と、を利用して、インナパネル2の窓W2の上方となる位置に、取り付けられている。インフレーター14は、図示しないリード線を介して、車両Vの図示しない制御装置と電気的に接続されており、制御装置が、車両Vの側面衝突や斜突、ロールオーバー等を検知した際に、制御装置からの作動信号を入力させて、作動するように構成されている。
【0027】
各取付ブラケット11は、2枚の板金製のプレートから構成されるもので、エアバッグ20の後述する各取付部61,66aを、表裏から挟むようにして、各取付部61,66aに取り付けられ、ボルト12を利用して、各取付部61,66aを、ボディ1側のインナパネル2に取付固定している(図14参照)。
【0028】
エアバッグ20は、図2〜4,14,15に示すように、バッグ本体21と、バッグ本体21の前後方向の一端側(実施形態の場合、前端側)から延びて先端65a側をボディ1側のインナパネル2に固定される連結ベルト65と、を備えている。
【0029】
バッグ本体21は、図1〜4,14,15に示すように、インフレーター14からの膨張用ガスを内部に流入させて、折り畳み状態から展開して、窓W1,W2や、センターピラー部CP及びリヤピラー部RPのピラーガーニッシュ6,7の車内側Iを覆うように構成されるもので、外形形状を、膨張完了時に、窓W1からセンターピラー部CP,窓W2を経て、リヤピラー部RPの前側にかけての車内側を覆い可能に、長手方向を前後方向に略沿わせた略長方形板状とされている。また、バッグ本体21は、実施形態の場合、図1,15に示すように、膨張完了時の下縁21bを、窓W1,W2の下縁から構成されるベルトラインBLより下方に位置させるように、上下の幅寸法を設定されている。
【0030】
実施形態の場合、バッグ本体21は、ポリアミド糸やポリエステル糸等を使用した袋織りによって、製造されている。バッグ本体21は、図2,14,15に示すように、膨張完了時に車内側Iに位置する車内側壁部22aと車外側Oに位置する車外側壁部22bとを離隔させるように内部に膨張用ガスを流入させて膨張する膨張部(ガス流入部)22と、車内側壁部22aと車外側壁部22bとを結合させて形成されて膨張用ガスを流入させない非膨張部42(閉じ部)と、を有している。
【0031】
膨張部22は、実施形態の場合、車両Vのロールオーバー時にも乗員の頭部を保護可能なように、インフレーター14から吐出される膨張用ガスを流入させて膨張する主膨張部24(一次膨張部)と、主膨張部24と連通されて主膨張部24の膨張完了後に膨張を完了させる前側副膨張部30,中央側副膨張部31,後側副膨張部32(二次膨張部)と、を備える構成とされて、主膨張部24と前側副膨張部30,中央側副膨張部31,後側副膨張部32とをそれぞれ連通させる連通部33,34,35,36、を有する構成とされている。そして、実施形態の場合、バッグ本体21は、図2に示すように、主膨張部24,前側副膨張部30,中央側副膨張部31,後側副膨張部32を区画する後述する端側区画部44,一般区画部46,47,48や厚さ規制部49の僅かな領域を除いて、略全面にわたって内部に膨張用ガスGを流入させて膨張するように、構成されている。
【0032】
主膨張部24は、ガス案内流路25、接続口部26、前席用保護部27、及び、後席用保護部28を、備えて構成されている。
【0033】
ガス案内流路25は、バッグ本体21の上縁21a側において、前後方向に略沿って延びるように、主膨張部24の領域の前後の略全域にわたって配設され、インフレーター14から吐出される膨張用ガスGを、ガス案内流路25の下方に配置される前席用保護部27及び後席用保護部28に案内するように、構成されている。ガス案内流路25の前後の中央よりやや前方にずれた位置(バッグ本体21の前後の略中央となる位置)には、インフレーター14と接続される接続口部26が、ガス案内流路25と連通されて、ガス案内流路25から上方に突出するように、配設されている。接続口部26は、ガス案内流路25に対して後上がりに傾斜して形成されて、後端26a側を、インフレーター14を挿入可能に開口させている。そして、接続口部26は、内部にインフレーター14を挿入させた状態で、外周側にクランプ15を嵌めることにより、インフレーター14に連結されることとなる。なお、実施形態のエアバッグ20では、接続口部26からガス案内流路25における接続口部26の直下にかけての内周側部位に、耐熱性を高めるためのインナチューブ56を、配設させている。
【0034】
また、実施形態の場合、ガス案内流路25の部位付近は、エアバッグ20を折り畳んだ折畳完了体74(図7参照))において、蛇腹折りされる蛇腹折り部76が形成される部位となり、その蛇腹折りの折目76a,76bを確認できるように、赤等に彩色され複数本の織糸(経糸)21d(図2,3参照)が織り込まれている。
【0035】
前席用保護部27は、膨張完了時に前席(運転席DS)の側方に配置されるもので、側面衝突時においてエアバッグ20が膨張を完了させた際に、前席(運転席DS)に着座した乗員P(運転者)の頭部Hを保護するための部位である。後席用保護部28は、膨張完了時に後席の側方に配置されるもので、側面衝突時においてエアバッグ20が膨張を完了させた際に、後席に着座した乗員の頭部を保護するための部位である。
【0036】
前側副膨張部30は、主膨張部24(前席用保護部27)の前側に隣接するように、バッグ本体21の前端21c側に配置されるもので、実施形態のバッグ本体21では、この前側副膨張部30が、バッグ本体21における端縁(前端)21c側の膨張部位となって、連結ベルト65により車外側Oを支持されて車内側(室内側)Iに押し出される端側膨張部38を構成している(図14参照)。前側副膨張部30は、実施形態の場合、膨張完了形状を、上下方向に略沿った略棒状とされるとともに、後述する端側区画部44(閉じ部)によって、後側に隣接される前席用保護部27と区画されている。実施形態の場合、前側副膨張部30は、膨張完了時に、ベルトラインBLよりも下方に延びて、下端38b側を、前席用保護部27よりも下方に位置させるように、構成されている。また、この前側副膨張部30は、後上端側に開口される連通部33と、後下端側に開口される連通部34と、により、前席用保護部27と連通されている。これらの連通部33,34は、開口幅寸法を小さく設定されて、前側副膨張部30内への膨張用ガスの流入開始を、前席用保護部27よりも遅らせるように、構成されている。
【0037】
中央側副膨張部31は、実施形態の場合、主膨張部24における前席用保護部27の後側であって、ガス案内流路25の下側の領域に配置されるように、主膨張部24における前席用保護部27に隣接して配置されている。中央側副膨張部31は、実施形態の場合、前席用保護部27の後端側に開口される連通部35により、前席用保護部27と連通されている。この連通部35も、開口幅寸法を小さく設定されており、中央側副膨張部31内への膨張用ガスの流入開始を、前席用保護部27よりも遅らせるように、構成されている。
【0038】
後側副膨張部32は、中央側副膨張部31と後席用保護部28との間となるガス案内流路25の下側の領域を埋めるように配置されて、主膨張部24における後席用保護部28に隣接して配置されている。後側副膨張部32は、後席用保護部28の前端側に開口される連通部36により、後席用保護部28と連通されている。この連通部36も、開口幅寸法を小さく設定されており、後側副膨張部32内への膨張用ガスの流入開始を、後席用保護部28よりも遅らせるように、構成されている。
【0039】
実施形態のバッグ本体21では、前側副膨張部30が、既述したようにバッグ本体21の前端(端縁)21c側に配置される端側膨張部38を構成し、膨張部22における端側膨張部38以外の部位が、一般膨張部39を構成している。端側膨張部38は、端側区画部44により、一般膨張部39を構成する前席用保護部27と区画されている。端側区画部44は、周縁部43から分離して、上下方向に略沿うとともに、上下の中央側を後側に位置させるように略円弧状に湾曲した棒状として、構成されており、端側膨張部38は、上端38a側と下端38b側とを、連通部33,34を介して、前席用保護部27と連通されている。また、端側膨張部38は、膨張完了時に、連結ベルト65に車内側に押し出されて、上端38a側を、窓W1の前縁側において上下方向に対して後上がりで傾斜して配置されるフロントピラー部FPの車内側Iに配置させるように、構成されている(図1の二点鎖線参照)。さらに、エアバッグ20の膨張完了時には、端側膨張部38は、下端38b側を、既述したように、ベルトラインBLより下方に突出させて、配置されることとなる(図15参照)。さらにまた、端側膨張部38は、運転席DSの前方のステアリングホイール90に搭載されるステアリングホイール用のエアバッグ92が膨張を完了させた状態では、このステアリングホイール用のエアバッグ92と左右方向(車幅方向)で重なるように、膨張することとなる(図1,14,15参照)。
【0040】
さらに、実施形態では、端側膨張部38(前側副膨張部30)と一般膨張部39(前席用保護部27)とを区画している端側区画部44は、上下方向の中央側を後方に突出させるように、略円弧状に湾曲して形成されており、連結ベルト65の元部65bにおける端側区画部44に連結させる連結部位68も、この端側区画部44に沿って、湾曲して形成されている(図3参照)。
【0041】
閉じ部としての非膨張部42は、膨張部22の外周縁を構成する周縁部43と、膨張部22の領域内に配置される端側区画部44,一般区画部46,47,48と、厚さ規制部49と、バッグ本体21の上縁21a側を車両Vのボディ1側に取り付けるための取付部61と、を備えている。
【0042】
周縁部43は、接続口部26の後端26a側を除いて、膨張部22の周囲を全周にわたって囲むように、配置されている。
【0043】
周縁部43におけるバッグ本体21の前縁21c側の前縁部43aには、図2〜4に示すように、バッグ本体21における前後方向の中央側(換言すれば、連結ベルト65の元部65b側)の方向に略長方形状(略台形状)に凹む凹部57が形成されている。凹部57は、連結ベルト65がバッグ本体21に対して適正位置に配置された状態で、エアバッグ20を折り畳めるように、連結ベルト65の適正配置状態を確認するための目印53を形成するためのものであり、実施形態の場合、前縁21cの上下方向の中間部位に配置されている。この凹部57は、図3に示すように、連結ベルト65の細幅の帯状部66の上下方向の幅寸法B1より、幅寸法B0を広くして開口している。そして、実施形態の場合、目印53は、連結ベルト65が適正配置状態として配置されている場合の上縁65cと下縁65dとの近傍に配置される上目印54と下目印55とを備えて構成されて、上目印54は、凹部57の上側周縁57aの前縁21cとの上交差部58からなり、詳しくは、角部58aから後方に延びる上側周縁57aのラインから形成され、下目印55は、凹部57の下側周縁57bの前縁21cとの下交差部59からなり、詳しくは、角部59aから後方に延びる下側周縁57bのラインから形成されている。
【0044】
また、凹部57は、連結ベルト65の細幅の帯状部66の上下方向の幅寸法B1より、幅寸法B0を広くし、そして、適正配置状態の連結ベルト65の帯状部66付近を、上下方向の略中央で通過させるように、配設されている。そのため、目印53の上目印54と下目印55とは、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cと下縁65d,650dとから、隙間h1,h2,h3を空けて配置されている。この隙間h1,h2,h3は、許容される連結ベルト65の配置誤差の寸法分、としている。実施形態の場合、隙間(許容配置誤差寸法)h1,h2は、15mmとし、隙間(許容配置誤差寸法)h3は、12mmとしている。
【0045】
なお、隙間h1は、適正配置状態の連結ベルト65の帯状部66における上縁65cと目印54との上下方向の間の部位であり、隙間h2は、適正配置状態の連結ベルト65の凹部57付近における一定の幅寸法B1とした帯状部66(後述する帯状本体部651)の下縁65dと目印55との上下方向に離れた部位であり、隙間h3は、適正配置状態の連結ベルト65の凹部57付近における後述する本体部650の曲線状の下縁650dと目印55との上下方向に離れた部位である。
【0046】
バッグ本体21の非膨張部42の説明に戻れば、端側区画部44は、既述したように、前側副膨張部30と前席用保護部27と(端側膨張部38と一般膨張部39と)を区画しているもので、実施形態の場合、上下両端側を、周縁部43から分離させるとともに、上下方向に略沿いつつ、上下方向の中央側を後方に突出させるように、略円弧状に湾曲した略棒状として、構成されている。詳細には、端側区画部44は、バッグ本体21に連結ベルト65を結合させた状態において、連結ベルト65の先端65a(前端)側に配置される取付部66aからの最短での離隔距離を、上下の全域にわたって、略等距離とするように、前縁44cを、取付部66aを中心とした円弧を描くような連続する曲線状として、形成されている。具体的には、端側区画部44の前縁44cは、取付部66aに形成される取付孔66bの中心を、中心とした円弧状とされるもので、実施形態の場合、上端44a側を下端44b側より僅かに後側に位置させるように、形成されている。また、この端側区画部44は、上端44a側を、一般区画部47より上方に突出させて構成されている。また、端側区画部44は、下端44bを、ベルトラインBLと略一致させるように、構成されている。さらに、端側区画部44は、エアバッグ20の膨張完了時において、ステアリングホイール用のエアバッグ92も膨張を完了させている場合、このエアバッグ92の最も外方に突出している部位92aに対応した位置に、配置されるように、構成されている(図1,14参照)。
【0047】
また、端側区画部44には、連結ベルト65を縫製して連結する際に、連結ベルト65を適正セット位置にセットできるように、円形に開口したセット孔51が貫通されている。セット孔51は、図5,6に示すように、縫製作業を行うセット台78の各セットピン79(上ピン79a、下ピン79b、及び、中間ピン79c)を嵌める孔であり、上下両側に配置される上嵌合部51a及び下嵌合部51bと、嵌合部51a,51b間の中間嵌合部51cと、を備えて構成されている。なお、中間嵌合部51cは、上下の嵌合部51a,51b間の距離を正確に二分する位置より上下方向にずれて配置されている。実施形態の場合、中間嵌合部51cは、中間ピン79cに対応して、嵌合部51a,51b間の上下方向の中央位置MPより、若干、上方にずれて配設されている。このように、中間嵌合部51cや中間ピン79cが、嵌合部51a,51b間やピン79a,79b間の中央から上下にずれて配置されている理由は、図5に示すように、連結ベルト65が適正セット位置では、連結ベルト65のセット孔72における中間嵌合部72cを中間ピン79cに嵌合させることができるものの、上下反転させた誤組付セット位置で連結ベルト65を配置させると、図6に示すように、中間嵌合部72cを中間ピン79cに嵌合させることをできなくさせて、連結ベルト65の誤組付(誤連結)を防止できるようにするためである。
【0048】
一般区画部46,47は、一般膨張部39の領域内に配置されて、一般膨張部39を、ガス案内流路25、前席用保護部27、後席用保護部28、中央側副膨張部31、及び、後側副膨張部32、に区画している。一般区画部46は、中央側副膨張部31と後側副膨張部32とを区画するように、周縁部43の後部側の下縁側から上方に延びてさらに前方に延びるような線状として、配置されている。一般区画部47は、ガス案内流路25の下縁側を構成し、かつ、中央側副膨張部31と後側副膨張部32とを、ガス案内流路25と区画するように、一般区画部46の上端から前後両側に延びるように、形成されている。
【0049】
一般区画部48は、前席用保護部27と中央側副膨張部31とを区画するように、周縁部43の前部側の下縁から斜め後上方向に延びるように、形成されている。
【0050】
厚さ規制部49は、外形形状を円形状として、ガス案内流路25の前端近傍となる位置に、配置されている。この厚さ規制部49は、ガス案内流路25と一体的に構成されている前席用保護部27の前上側の部位が厚く膨張することを抑制するために、配置されている。
【0051】
そして、実施形態のエアバッグ20では、端側区画部44と周縁部43の上縁側との間の隙間が、連通部33を構成し、端側区画部44と周縁部43の下縁側との間の隙間が、連通部34を構成している。また、一般区画部47の前端側と一般区画部48の上端との間の隙間が、連通部35を構成し、一般区画部47の後端側の部位と一般区画部46の後端付近との間の隙間が、連通部36を構成している。
【0052】
取付部61は、バッグ本体21の上縁21a側において、前後方向に沿って複数個配設されるもので、実施形態の場合、5箇所に、形成されている。取付部61には、取付ボルト12を挿通させるための取付孔61aが、形成されている。なお、取付部61は、周縁部43の上縁側から上方に延びる袋織りの布部位に、ポリアミド糸やポリエステル糸等の織布からなる当て布62を重ねて縫合した二枚重ね構造として、形成されている。
【0053】
連結ベルト65は、可撓性を有したシート材から構成されるもので、実施形態の場合、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる織布から形成されている。連結ベルト65は、図2,3,14,15に示すように、バッグ本体21の膨張完了時に、端側膨張部38の車外側Oに配置されるもので、元部65b側をバッグ本体21における前端(端縁)21c側となる端側区画部44に縫合して結合させることによりバッグ本体21に連結されて、先端65a側に配置される取付部66aを、バッグ本体21の前端21cから離れた窓W1の周縁の前縁側における車両Vのボディ1側に固定させる構成である。取付部66aは、バッグ本体21に形成される取付部61と同様に、取付ブラケット11と取付ボルト12とを利用して、フロントピラー部FPの部位におけるボディ1側のインナパネル2に固定されるもので、取付ボルト12を挿通可能な取付孔66bを備える構成とされている。
【0054】
実施形態の場合、連結ベルト65は、図3,4に示すように、バッグ本体21の前縁21cから前方に延びる一定の幅寸法B1として、先端(前端)65aの上縁側に略長方形状の取付部66aを設けた帯状部66と、前縁21cから元部65bにかけて上下の幅寸法を漸次増大させる扇状の拡大部67と、を備えて構成され、拡大部67の円弧状の後縁側の元部65bに、バッグ本体21の端側区画部44に連結させる連結部位68を形成している。拡大部67の連結部位68より前方側は、端側膨張部38の車外側Oを支持する支持部71となる。
【0055】
また、実施形態の場合、連結ベルト65は、本体部650と、帯状部66を補強する帯状本体部651と、の2枚を縫製部位652を設けて一体化した構成としている。帯状本体部651は、取付部66aを有した上下方向の幅寸法B1を一定とした帯状部66を形成するように構成され、端側膨張部38の領域まで帯状に延びる形状としている。本体部650は、連結ベルト65自体の全域を形成している。そして、適正配置状態の連結ベルト65は、実施形態の場合、バッグ本体21の凹部57付近では、目印55の直下に本体部650の下縁650dが配置されるが、帯状部66の下縁65dは、前後方向に沿った直線状に配置された帯状本体部651の下縁から構成されることから、目印55との隙間h2の有無をチェックし易い。そのため、実施形態の場合、本体部650の下縁650dと帯状部66の直線状の下縁65dとのどちらでも、目印55との間に、隙間h2,h3が配置されれば、連結ベルト65が適正配置状態に配置されていると判定することとしている。
【0056】
さらに、連結ベルト65の後縁側の元部65bには、連結ベルト65や当て布62の縫製作業を行うセット台78のセットピン79に嵌合可能に、セット孔72が形成されている。すなわち、連結ベルト65のバッグ本体21への適正セット位置への配置時には、セットピン79の上ピン79a、下ピン79b、及び、中間ピン79cを嵌合可能に、バッグ本体21のセット孔51(上嵌合部51a,下嵌合部51b,及び,中間嵌合部51c)に対応して、円形に開口したセット孔72、すなわち、上嵌合部72a,下嵌合部72b,及び,中間嵌合部72cが配設されている。
【0057】
そして、バッグ本体21の端側区画部44への連結部位68は、中間嵌合部72c付近で分断されて、上嵌合部72aと中間嵌合部72cとの間の上側部69と、中間嵌合部72cと下嵌合部72bとの間の下側部70とに、二分割された縫製部位から、形成されている。これらの連結部位68の上側部69と下側部70とは、端側区画部44の前縁44cと対応して、それぞれ、先端65a側の取付部66aを中心とした円弧を描くような連続する曲線状として構成されている。すなわち、連結部位68は、上側部69の上端側の上端連結点69aから下側部70の下端側の下端連結点70bまでを、取付部66aに形成される取付孔66bの中心を中心とした円弧状に、形成されている。換言すれば、実施形態では、連結部位68において、上下で離れた2箇所に配置される上端連結点69aと下端連結点70bとは、取付部66aからの離隔距離L(図3参照)を、最短として、等距離とするように構成され、さらに、中間嵌合部72c付近の連結部位68の部位における上側部69の下端側の中間下連結点69bや下側部70の上端側の中間上連結点70aの部位でも、同様に、取付部66aを中心とした円弧を描くような連続する曲線状として、構成されている。さらに換言すれば、実施形態では、連結部位68は、半径をLとした円弧状として構成されており、上下の上端連結点69aや下端連結点70bにおける取付部66aからの離隔距離より短い離隔距離として、連結ベルト65の元部65b側をバッグ本体21へ結合させる部位、を設けない構成とされている。また、実施形態の連結部位68は、上端連結点69aを、取付部66aより僅かに上方として、一般区画部47と上下で略同一の位置に配置させ、下端連結点70bを、端側区画部44の下端44b側であって、取付部66aより下方となる位置に配置させている。なお、実施形態の場合、連結部位68の上側部69と下側部70とは、それぞれ、二重線状の縫合ラインとして、所定の縫合糸による縫製により、端側区画部44に縫合されている。
【0058】
そして、この連結ベルト65は、バッグ本体21の膨張完了時に、前後方向に略沿ってテンションT1(図1参照)を発生させるように構成されている。詳細には、実施形態のエアバッグ20では、車両搭載時における膨張完了時に、連結ベルト65における取付部66aと連結部位68との間に、連結部位68の上下の略全域にわたるようにして、放射状にテンションT1が発生することとなる。また、バッグ本体21では、膨張完了時に、前席用保護部27,後席用保護部28,中央側副膨張部31,後側副膨張部32が、それぞれ、非膨張の状態から前後方向の幅寸法を縮めるように膨張することから、端側区画部44と後端側の取付部61Bとの間にも、端側区画部44の上下の略中央付近と取付部61Bとを結んだ直線上に、前後方向に略沿うようなテンションT2(図1参照)が、発生することとなる。
【0059】
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mを搭載させる車両Vでは、運転席DSの前方に配置されるステアリングホイール90に、車両Vの前方側からの衝撃力作用時に作動するステアリングホイール用のエアバッグ装置91が、搭載されている(図1,14,15参照)。このエアバッグ装置91は、ステアリングホイール90のボス部90a内に折り畳まれて収納されるエアバッグ92と、エアバッグ92に膨張用ガスを供給する図示しないインフレーターと、を備え、エアバッグ92は、斜突時も含めて前方からの衝撃力の作用時に、内部に膨張用ガスを流入させて、ステアリングホイール90のリング部90bの上面側を全面にわたって覆うように膨張することとなる。
【0060】
つぎに、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載について説明すると、まず、バッグ本体21に所定の当て布62を縫い付けて取付部61を形成するとともに、バッグ本体21に連結ベルト65を連結して、エアバッグ20を製造する。そして、取付部61を形成する縫製と連結ベルト65の元部65bをバッグ本体21の端側区画部44に縫製する作業は、図5に示すように、縫製作業を行う所定のセット台78に、バッグ本体21をセットし、さらに、当て布62や連結ベルト65をセットして行なう。そして、連結ベルト65のセット位置では、まず、セット台78のセットピン79における上ピン79a、下ピン79b、及び、中間ピン79cに対して、バッグ本体21の車外側壁部22bの側を上面に配置させつつ、セット孔51の上嵌合部51a、下嵌合部51b、及び、中間嵌合部51cを嵌める。ついで、バッグ本体21の車外側壁部22bの面に、連結ベルト65を当てつつ、セットピン79における上ピン79a、下ピン79b、及び、中間ピン79cに対して、連結ベルト65のセット孔72における上嵌合部72a、下嵌合部72b、及び、中間嵌合部72cを嵌める。
【0061】
この時、適正セット位置では、図5に示すように、中間ピン79cに、連結ベルト65の中間嵌合部72cを嵌合させることができる。しかし、連結ベルト65を上下反転させた誤組付の場合には、図6に示すように、中間ピン79cに、連結ベルト65の中間嵌合部72cを嵌合させることができないことから、誤組付が把握できて、適正に姿勢で、連結ベルト65をセットできる。そして、適正セット後、連結部位68を縫製作業により形成して、連結ベルト65をバッグ本体21に連結し、エアバッグ20を製造すればよい。
【0062】
エアバッグ20の製造後には、車内側壁部22aと車外側壁部22bとを重ねて平らに展開した状態のバッグ本体21を、下縁21b側を上縁21a側に接近させるように、連結ベルト65ごと折り畳んで、エアバッグ20を折り畳む。
【0063】
その際、実施形態のエアバッグ20では、図8に示す折り機80を使用して、図7に示すように、ロール折り部75と蛇腹折り部76とを設けるように、折り畳んでいる。すなわち、実施形態では、エアバッグ20のバッグ本体21における下縁21b側を車外側壁部22bの側で巻く外ロール折りして上縁21aに接近させるように、ロール折り部75を形成するとともに、上縁21a近傍のガス案内流路25付近を、前後方向に沿う二つの折目76a,76bを設ける蛇腹折りにより折り重ねた蛇腹折り部76を形成している。
【0064】
換言すれば、ロール折り部75は、バッグ本体21の下縁21bから連結ベルト65の配置エリアを越えたガス案内流路25の下縁付近までの部位である。また、蛇腹折り部76は、バッグ本体21のロール折り部75の上方のエリアである。なお、ロール折り時、バッグ本体21の下縁21bの端末21baは、折り棒82にバッグ本体21を吸着させるために、折り棒82の外周面82aの略全周に巻き取らせることから(図11参照)、車外側壁部22bの側に折られている。
【0065】
折り機80は、図8〜11に示すように、平らに展開させたエアバッグ20を、車内側壁部22aの側を下にして載せるセット台81と、ロール折り用のエアバッグ20の前後方向に沿って配設される略円筒状の折り棒82と、蛇腹折り用の上下動可能でかつ前後方向に沿って配設される長方形板状の折板85,86,87と、を備えて構成されている。
【0066】
折り棒82は、内外周を貫通するように、複数の吸引口83が開口されて(図11参照)、吸引口83からエアを吸引するとともに、ロール折り部75を形成可能に、回転しつつセット台81上をセット台81と平行に、バッグ本体21の下縁21b側から上縁21a側に移動可能に構成されている。また、折板85,87は、セット台81から上方に突出可能に配設されるとともに、折板86は、セットされたバッグ本体21における前後方向に沿った蛇腹折りの折目76aの位置を、上方から押圧できるように、配設されている。折板87は、蛇腹折りの前後方向に沿った折目76bの位置を下方から押し上げられるように、配設されている。
【0067】
この折り機80を使用したエアバッグ20の折畳工程を説明すると、まず、図8図9のAに示すように、車内側壁部22aの側を下にしてエアバッグ20をセット台81の上面側にセットし、そして、図9のBに示すように、折板86を下降させて、折目76aの部位をセット台81と折板86とで挟持し、さらに、図9のCに示すように、折板85,87を上昇させて、蛇腹折り部76の折目76a,76bを付け易いように、バッグ本体21の上縁21a側を折曲させておく。そして、これらのエアバッグ20のセット時や折曲時に、図12のAに示すように、連結ベルト65が、適正配置状態となっているように、すなわち、平らに展開された連結ベルト65の上縁65cと下縁65d,650dとの近傍に、目印53の上目印54と下目印55とが、共に視認できることを確認する。そして、図12のAの二点鎖線に示すように、目印53の上目印54や下目印55の一方(図例では下目印55)が連結ベルト65により隠れれば、連結ベルト65が適正配置状態でないことから、上目印54と下目印55とを共に視認できるように、適正配置状態に連結ベルト65の姿勢を直す。
【0068】
その後、図10のAや図11のAに示すように、折り棒82を、バッグ本体21の下縁21bの端末21baにおける上縁21a側の上方に、配置させて、端末21baを折り棒82を包むように、端末21baを折り返して折り棒82の上に載せる。ついで、吸引口83からエアを吸引しつつ、折り棒82を、図10のBや図11のBに示すように、反時計回り方向に回転させれば、下縁21b側を車外側壁部22bの側で巻く外ローり折りされつつ、バッグ本体21が折り棒82に巻き付けられる。
【0069】
この折り畳み途中においても、図12のBに示すように、連結ベルト65が、適正配置状態となっているように、すなわち、平らに展開された連結ベルト65の上縁65cと下縁65d,650dとの近傍に、目印53の上目印54と下目印55とが、共に視認できることを確認する。そして、図12のBの二点鎖線に示すように、目印53の上目印54や下目印55の一方(図例では、上目印54)が連結ベルト65により隠れれば、連結ベルト65が適正配置状態でないことから、折り棒82の回転を停止させて、さらには、適宜、折り棒82を逆転させて、折りを解いて、上目印54と下目印55とを共に視認できるように、適正配置状態に連結ベルト65の姿勢を直し、作業を再開すればよい。
【0070】
そして、図10のBに示すように、折り棒82にロール折り部75を巻き付けた状態とした後、蛇場折り部76をロール折り部75側に押し付けるように、エアバッグ20を挟持しつつ、折り機80の折板85,86,87をエアバッグ20から離し、さらに、折り棒82の吸引口83からエアを吹き出しつつ、折り棒からエアバッグ20を引き抜けば、折り畳みを完了させることができ、その後、図13に示すように、所定箇所に、エアバッグ20の膨張時に破断可能な折り崩れ防止用のテープ等のラッピング材77を巻き付ければ、エアバッグ20の折畳完了体74を形成することができる。
【0071】
その後、取付ブラケット16を取付済みのインフレーター14を、クランプ15を利用して、エアバッグ20の接続口部26と接続させ、連結ベルト65の取付部66aと、バッグ本体21の取付部61と、に、それぞれ、取付ブラケット11を固着させて、エアバッグ組付体を形成する。
【0072】
ついで、取付ブラケット11,16を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させて、ボルト12,17止めし、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を、インフレーター14に結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1側のインナパネル2に取り付け、さらに、ピラーガーニッシュ6,7をボディ1側のインナパネル2に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置Mを車両Vに搭載することができる。
【0073】
実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後において、車両Vの側面衝突時、斜突時、もしくは、ロールオーバー時に、制御装置からの作動信号を受けてインフレーター14が作動されれば、インフレーター14から吐出される膨張用ガスが、バッグ本体21内に流入して、膨張するバッグ本体21が、ラッピング材77を破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5との下縁から構成されるエアバッグカバー9を押し開いて、下方へ突出しつつ、図1の二点鎖線や図14,15に示すように、窓W1,W2、センターピラー部CP、及び、リヤピラー部RPの車内側を覆うように、大きく膨張することとなる。また、斜突時には、運転席DSの前方のステアリングホイール90に搭載されるステアリングホイール用のエアバッグ装置91も、図1の二点鎖線や図14,15に示すように、エアバッグ92を膨張させるように作動されることとなる。さらに、エアバッグ20の膨張完了時には、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、連結ベルト65における取付部66aと連結部位68との間に、テンションT1が発生することから、端側膨張部38は、車外側Oを連結ベルト65の支持部71に支持されつつ、端側区画部44の部位で一般膨張部39に対して屈曲されるようにして、連結ベルト65によって、車内側Iに押し出されるような態様となり、図14に示すように、前縁38cを車内側Iに向けるように、傾斜しつつ、車内側Iに突出して、配置されることとなる。
【0074】
以上のように、実施形態のエアバッグ20では、折畳前に、バッグ本体21とともに、連結ベルト65を平らに展開させた際、図12のAに示すように、連結ベルト65の上縁65c側と下縁65d側とのそれぞれの近傍で、同時に、目印53の上目印54と下目印55とを視認できれば、連結ベルト65が適正配置状態であると確認でき、その後、図12のBに示すように、外ロール折りの途中や、連結ベルト65がバッグ本体21と一体的に折り畳まれる際にも、連結ベルト65の上縁65c側と下縁65d,650d側とのそれぞれの近傍で、共に、目印53(54,55)を視認できれば、連結ベルト65が適正配置状態で、バッグ本体21が折り畳まれる、と確認できる。
【0075】
すなわち、実施形態のエアバッグ20では、単に、連結ベルト65の上縁65c側と下縁65d,650d側とのそれぞれの近傍で、目印53(54,55)を視認するだけで、折畳前や折畳途中での連結ベルト65の適正配置状態を確認できて、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。勿論、目印53が視認できなければ、作業を中断させて、目印53を視認できるように連結ベルト65の配置を適正配置に直し、その後、作業を再開すればよく、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができることとなる。
【0076】
また、目印53は、単に、バッグ本体の少なくとも車体側壁部に視認可能に配置させるだけでよく、連結ベルト65と分離可能に配設させることができるため、膨張完了時のバッグ本体21の端縁21c側の膨張部位38を車内側(室内側)Iへ押し出す連結ベルト65の機能を阻害しない。
【0077】
したがって、実施形態のエアバッグ20では、連結ベルト65の機能を阻害せずに、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。
【0078】
そして、実施形態のエアバッグ20では、目印53が、バッグ本体21を切り欠いた凹部57から形成されており、車外側壁部22bの表面から突出するものでない。
【0079】
そのため、このような構成では、単に、バッグ本体21を製造するために袋織りのしたバッグ素材から、バッグ本体21を裁断する際に、単に、凹部57を切り欠くだけであり、簡単に、バッグ本体21の可撓性を阻害せずに、目印53を配置させることができる。勿論、目印53が、凹部57を切り欠くだけで形成できて、バッグ本体21の車外側壁部22bから突出するものでなく、すなわち、バッグ本体21の厚みを増やす構成でないことから、折り畳んだエアバッグ20、すなわち、折畳完了体74の体積を増やすことも防止できる。
【0080】
なお、バッグ素材(バッグ本体21)に切り欠きも設けて、目印を配置させる場合には、図16に示す目印53Aのように、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cや下縁65d,650dの近傍に、ノッチ(V溝)を設けてなる上目印54Aや下目印55Aとしたり、あるいは、図17に示す目印53Bのように、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cや下縁65d,650dの近傍に、貫通孔を設けてなる上目印54Bや下目印55Bを配置させてもよい。
【0081】
ちなみに、車外側壁部22bの表面から突出させないように、図17の二点鎖線に示すように、切欠きでなく、バッグ本体21の端縁21cから前後方向の前方に突出する略長方形板状の突片60を設けて、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cや下縁65dの近傍の目印53Xとして、突片60の上縁と下縁とを、上目印54Xと下目印55Xとすることもできる。但し、バッグ本体21を搭載状態の上下に沿う方向で多数個採りできるように、バッグ素材を袋織りし、そのバッグ素材から、略長方形状の各バッグ本体21を裁断して製造するような場合、各バッグ本体21の前端21cに前方に突出する突片60を設けると、その突出した突片60の上下のバッグ素材の部位を、裁断し、そして、廃棄することとなるため、歩留まりが悪くなってしまい、好ましくない。
【0082】
また、図18に示す目印53Cに示すように、蛇腹折りの折目76a,76bの位置確認用の織糸21dと同様に、バッグ本体21の袋織りの彩色した織糸21dから、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cや下縁65d,650dの近傍に配置させる上目印54Cや下目印55Cを配置させてもよい。
【0083】
さらに、図示しないが、車外側壁部の表面と略面一の状態を維持可能に彩色した目印としては、ガス漏れ防止用に、車外側壁部22bの表面側にコーティング剤を塗布する際、所定の色を付けて塗布したり、あるいは、別途、部分的に、識別し易い塗料を、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cや下縁65d,650dの近傍に、塗布して、目印を配置させてもよい。
【0084】
また、実施形態のエアバッグ20では、目印53における連結ベルト65の上縁65c側の上目印54と連結ベルト65の下縁65d側の下目印55とが、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cと下縁65d,650dとから、許容される配置誤差の寸法h1,h2,h3分、離れて、配置されている。
【0085】
そのため、実施形態では、上目印54と下目印55との間に、単に、連結ベルト65が配置されていれば、許容される誤差範囲内で、連結ベルト65が適正配置状態としていることを、一瞬の目視で確認できることから、一層、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。
【0086】
なお、図16〜18に示す目印53A,53B,53C,53Xの上目印54A,54B,54C,54Xと下目印55A,55B,55C,55Xでも、適正配置状態の連結ベルト65の上縁65cや下縁65d,650dとの間に、許容配置誤差寸法分、を設けて、配置されている。
【0087】
さらに、実施形態のエアバッグ20では、適正配置状態の連結ベルト65に覆われるバッグ本体21の端縁21cに、前後方向に沿って凹む凹部57が形成され、凹部57の周縁の端縁21cとの上下の交差部58,59が、目印53の上目印54と下目印55とを構成している。
【0088】
すなわち、このような目印53では、バッグ本体21における凹部57の上側周縁57aや下側周縁57bの端縁21cとの上下の交差部58,59、すなわち、凹部57の周縁の上角部58aや下角部59a、特に、それらの連結ベルト65側の縁が、目印53における上目印54と下目印55とを構成し、連結ベルト65の上縁65cと上目印54の上角部58aとの間の空間の有無、あるいは、連結ベルト65の下縁65d,650dと下目印55の下角部59aとの間の空間の有無により、瞬時に、連結ベルト65が適正配置状態となっているか否かを確認できて、折畳作業を効率よく円滑に行なうことができる。
【0089】
さらに、実施形態のエアバッグ20では、連結ベルト65が、元部65b側のバッグ本体21との連結部位68における上下両端間の長さ寸法B2(図4参照)を、バッグ本体21の端縁21cを覆った部位の上下の幅寸法B1より、大きくしている。さらに、連結ベルト65は、上縁65cと下縁65dとの間の幅寸法を、B1からB2とするように、元部65b側にかけて漸次拡大させる構成としている。また、連結ベルト65のバッグ本体21との連結部位68が、連結ベルト65の先端65aにおける窓W1の縁側への連結部位(取付孔)66bから、バッグ本体21との連結部位68のそれぞれの上下の端部69a,70bまでの離隔距離Lを、相互に、略同等として配設されるとともに、上下両端69a,70bの先端65aからの離隔距離Lより短い離隔距離として、バッグ本体21へ連結させる部位を設けずに、配設されている。
【0090】
そのため、実施形態では、連結ベルト65におけるバッグ本体21との連結部位68が、上下両端の上端連結点69aと下端連結点70bのそれぞれにおける窓の周縁に連結される先端65aの取付孔66bの中心からの離隔距離Lを、相互に同等とし、かつ、その先端65aの取付孔66bの中心からの離隔距離Lより短くして、バッグ本体21に連結されないことから、バッグ本体21の膨張完了時には、連結ベルト65において、元部65bのバッグ本体21との連結部位68の上下両端の2箇所の連結箇所(上端連結点69aと下端連結点70b)と、先端65aの連結部位(取付孔66bの中心)と、を、それぞれ結んだ線上である上縁65c,650cと下縁65d,650dに、ともに、テンションT1が発生することとなる。そのため、実施形態のエアバッグ20では、連結ベルト65の元部65b側の上下の広いエリアでテンションT1を発生させることができ、このような連結ベルト65によって支持されるバッグ本体21の端縁21c側の膨張部位38が、車外側壁部22bを安定して支持されて、車内側(室内側)Iに押し出されることとなって、車外側Oとなる斜め前方あるいは斜め後方に向かって移動する乗員(図例では運転者)Pの頭部Hを、端縁21c側の膨張部位38で、的確に保護することができる。
【0091】
また、実施形態のエアバッグ20では、連結ベルト65が、端側膨張部38の車外側Oにおいて、取付部66aから上端連結点69a,下端連結点70b間までの略三角形状の領域を覆う支持部71を備える構成とされていることから、バッグ本体21の膨張完了時に、連結ベルト65の支持部71によって、端側膨張部38の車外側Oを広く支持させることができて、端側膨張部38によって乗員Pの頭部Hを受け止める際に、広いエリアで略均等の反力を確保して、乗員Pの頭部Hを受け止めることができる。なお、このような点を考慮しなければ、図19,20に示すエアバッグ20Dに示す連結ベルト65Dのように、例えば、三角板状の支持部71を備えず、取付部66aから後方に帯状に延びる帯状部66Dと、帯状部66Dにおけるバッグ本体21Dの端縁21c付近から元部65b側の上下両端の連結点69a,70b付近へ上下を拡開させる帯状の上側部(上側帯状部)69D及び下側部(下側帯状部)70Dと、を連結させた略Y字形状からなるものを、使用してもよい。
【0092】
このエアバッグ20Dでも、膨張完了時には、バッグ本体21Dの端縁(前端)21cの膨張部位38が、車外側壁部22bを支持する連結ベルト65Dにより、室内側に押し出される挙動を確保できる。
【0093】
また、このエアバッグ20Dでも、バッグ本体21Dが、適正配置状態の連結ベルト65Dの上縁65cと下縁65dとの近傍に、バッグ本体21と同様に、凹部57からなる目印53が配設されている。
【0094】
そして、広い範囲で、バッグ本体の端縁側の膨張部位を支持できないものの、その膨張部位を室内側に押し出すことができれば、連結ベルトは、拡大部や拡開された帯状部を備えずに、図17の二点鎖線に示す連結ベルト65Eのように、帯状部66の帯状本体部651や本体部650が、上下方向の幅寸法を広げずに、後方に延設されて、端側区画部44に、縫製によって連結される構成していてもよい。
【0095】
また、実施形態のエアバッグ20では、バッグ本体21が、端側膨張部38の後側に配置される端側区画部44を、連結部位68に沿わせるように円弧状に湾曲させた構成として、上端連結点69aと下端連結点70bとの間に、端側膨張部38の一部(後縁38d側の中間部位38e)を配置させるように、構成されていることから、端側膨張部38の膨張エリアを広く確保することができ、また、端側膨張部38を厚く膨張させることができる。なお、このような点を考慮しなければ、例えば、端側区画部の前縁側の部位を略直線状とし、この端側区画部に、略円弧状に湾曲した結合部位を設けるようにして、連結ベルトを連結させる構成としてもよい。
【0096】
なお、実施形態では、連結ベルト65をバッグ本体21の端縁21c側の前端側に配置させる構成のエアバッグを例に採り説明しているが、連結ベルトの配置位置は実施形態に限られるものではなく、バッグ本体の後端側の端縁側に配置させる構成としてもよい。
【0097】
また、実施形態では、エアバッグ20の折畳形態として、連結ベルト65が、バッグ本体21とともに、外ロール折りにより折り畳まれるように例示したが、バッグ本体21とともに、前後方向に沿った多数の折目を付けて、上下に折り重ねる蛇腹折りで折り畳んでもよく、そのような場合でも、連結ベルト65が適正配置状態に配置されているか否か、目印53により、容易に確認して、折り畳むことができる。
【0098】
なお、実施形態のエアバッグ20の場合、本体部650の下縁650dと帯状部66の直線状の下縁65dとのどちらでも、目印55との間に、隙間h2,h3が配置されれば、連結ベルト65が適正配置状態に配置されていると判定することとしたが、一方側、例えば、目視して実際の空間の隙間が設けられることで、適正配置状態を判定することに着目すれば、隙間寸法h3側の下縁650側だけによる判定としても良い。勿論、見易い直線状の下縁65dだけによる判定としてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…ボディ、20,20D…エアバッグ、21,21D…バッグ本体、21a…上縁、21b…下縁、21c…(端縁)前端、21d…(彩色)織糸、22b…車外側壁部、38…(膨張部位)端側膨張部、53,53A,53B,53C,53X…目印、54,54A,54B,54C,54X…上目印、55,55A,55B,55C,55X…下目印、57…凹部、57a…上側周縁、57b…下側周縁、58…上交差部、58a…角部、59…下交差部、59a…角部、
65,65D,65E…連結ベルト、65a…先端、65b…元部、65c…上縁、65d,650d…下縁、68…連結部位、69a…上端連結点、70b…下端連結点、V…車両、W1…窓、FP…フロントピラー部、I…車内側、O…車外側、h1,h2,h3…(許容誤差寸法)隙間、L…離隔距離。
図1
図2
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