特開2017-226782IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

硬化性樹脂組成物及びその硬化物、硬化性樹脂組成物を使用した封止剤、並びに封止剤を使用して半導体素子(特に光半導体素子)を封止して得られる半導体装置(特に光半導体装置)に関する。また、本発明は、硬化性樹脂組成物の製造方法に関する。さらに、本発明は、粘弾性材料表面のタックの測定方法

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】硬化させることにより、タック性が低く、且つゴミが付着しにくい材料(硬化物)を形成できる硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】分子内に2個以上のアルケニル基を有する特定のポリシロキサン(A)と分子内に2個以上のヒドロシリル基を有する特定のポリシロキサン(B)とを含む硬化性樹脂組成物であり、前記硬化性樹脂組成物中に含まれる全てのケイ素原子について(T+Q)/D>0.3及びM+D+T+Q=1を満たし、前記硬化性樹脂組成物中に存在する脂肪族炭素−炭素二重結合1モルに対してヒドロシリル基が0.9〜5.0モルであり、硬化性樹脂組成物を硬化させたときの硬化物の特定の剥離荷重評価により得られる1mm2あたりの剥離強度が0.40N以下、及び/又は、1mm2あたりの総剥離荷重が0.018N・mm以下である硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、シリコーン系封止材はタック性があることが多かった。このため、シリコーン系封止材を用いたLEDをピッキングする際、表面に封止材が露出した部分がピックアップツールに付着したり、LED同士が生産ライン中でくっついたりして、作業性が低下するという問題があった。また、シリコーン系封止材を用いたLEDには、表面に封止材が露出した部分にゴミが付着しやすいという問題もあった。 従って、本発明の目的は、硬化させることにより、タック性が低く、且つゴミが付着しにくい材料(硬化物)を形成できる硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、タック性が低く、且つゴミが付着しにくい材料(硬化物)を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、硬化性樹脂組成物を使用した封止剤、及び該封止剤を使用して半導体素子(特に光半導体素子)を封止することにより得られる、品質と耐久性に優れた半導体装置(特に光半導体装置)を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、硬化性樹脂組成物の硬化物のタック性、及びゴミの付着性の見当がついている硬化性樹脂組成物を製造することができる硬化性樹脂組成物の製造方法を提供することにある。 また、従来、シリコーン系封止材を形成する硬化性樹脂組成物は、これを硬化させた材料によりLED素子が封止されたLEDとしたときのタック性及びゴミの付着性について、実際にLEDを製造して初めて確認できるものであった。なお、従来でも、実際にLEDを製造する前に、硬化性樹脂組成物を所定の条件で硬化させた硬化物を従来の方法によりタック性を評価することは可能であった。 従来のタック性評価としては、例えば、JIS Z 0237に傾斜式ボールタック試験が規定され、それに関連して、JIS Z 0237関連補足(ローリングボールタック試験、プローブタック試験)がある。またボールタック試験には、J.Dow法が用いられることもある。ボールタック試験では、傾斜した試験片粘着面に鋼球を転がし、その転がり距離に基づいて評価される。鋼球が斜面を転がる運動エネルギーと粘着力のバランスを滑走距離または鋼球サイズでタック性を値付けする。プローブタック試験では、針状の被着体を試験片に押し当ててタックを測定する。 しかしながら、のような従来のタック性評価は、タック性の高い粘着剤等の評価には適するが、シリコーン系封止材等のタック性の低い粘弾性材料については適さなかった。例えば、ボールタック試験は、タック性の小さい粘着性の評価には定量性、再現性に精度が望めなかった。プローブタック試験は、試験片が被着体により変形を受けたり、被着体と試験片との接触面積が小さいため評価結果にバラツキがあったりして、必ずしも十分な測定ではなかった。また、プローブタック試験は、テープ粘着剤等の評価を対象としているため、粘弾性体の表面タックを定量するには低タック領域で検出能力、測定安定性に欠ける場合があった。 従って、本発明の他の目的は、低タック領域での測定精度が高く、低タック領域から高タック領域まで定量的な測定が可能な粘弾性材料表面のタックの測定方法を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、分子内に2個以上のアルケニル基を有する特定のポリシロキサンと、分子内に2個以上のヒドロシリル基を有する特定のポリシロキサンとを必須成分として含む特定の組成を有するシリコーン樹脂を含み、硬化物について特定の剥離荷重評価により得られる剥離強度及び総剥離荷重が特定の値以下である硬化性樹脂組成物によると、硬化させることによりタック性が低く、且つゴミが付着しにくい硬化物を形成できることを・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明の硬化性樹脂組成物は構成を有するため、硬化させることによって、タック性が低く、且つゴミが付着しにくい硬化物を形成できる。このため、硬化物を半導体装置における半導体素子の封止材として使用した場合、半導体装置の取り扱い時の作業性が向上し、さらに、ゴミが付着しにくい。従って、本発明の硬化性樹脂組成物は、特に光半導体装置における光半導体素子(LED素子)の封止材を形成するための材料(封止剤)として好ましく使用することができる。本発明の硬化性樹脂組成物を封止剤として使用して得られる光半導体装置は、優れた品質と耐久性とを備える。 また、本発明の硬化性樹脂組成物の製造方法によれば、得られる硬化性樹脂組成物の硬化物のタック性及びゴミの付着性の見当がついている硬化性樹脂組成物を製造することができる。このため、該硬化性樹脂組成物の硬化物を用いた製品を実際に製造してみなくても、該硬化物のタック性が低く、且つゴミが付着しにくい硬化性樹脂組成物を製造することができる。 また、本発明の粘弾性材料のタックの測定方法によれば、低タック領域においても測定精度が高く、低タック領域から高タック領域まで定量的な測定が可能である。このため、低タック性の粘弾性材料を含む、低タック領域から高タック領域までの様々な粘弾性体について一貫してタック性の相対比較が行いやすくなる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置の一実施形態を示す概略図である。左側の図(a)は斜視図であり、右側の図(b)は断面図である。

【図2】剥離荷重評価時における被着体と硬化物の接触面の応力量の変化の様子の一例を示すグラフである。

【図3】実施例で剥離荷重評価に用いた試験機の概略構成図である。

100:リフレクター(光反射用樹脂組成物)   101:金属配線(電極)   102:光半導体素子   103:ボンディングワイヤ   104:硬化物(封止材)   200:最大応力値   201:被着体と硬化物とが別離し始めてから完全に別離するまでの応力曲線とベースラインとで囲まれた面積   300:測定用試験片   301:万能試験機   302:ロードセル   303:被着体   304:両面接着テープ   305:SUS板   306:クロスヘッド   D:垂直方向上方

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