【解決手段】1種の押出型材を所望長さに切断するとともに、必要に応じて切削あるいは孔あけ加工して得られる1対の第1スペーサー形成材5aと、1対の第2スペーサー形成材5bを枠状に組み合わせ、タッピングねじ6を用いて第1スペーサー形成材5aに第2スペーサー形成材5bを固定して、表面板材の貫通孔の周縁を受ける板材受部31と、貫通孔内に嵌まり込む見え掛かり突条32を備えた窓部形成用スペーサー3aを製造するようにした。
貫通孔を有し、前記貫通孔同士が立体的に重なるように配置された2枚の表面板材と、両表面板材の間に介在し、前記貫通孔の周縁部を支持して前記表面板材間を所定の間隔に保持して前記貫通孔に沿う形状の枠状をした窓部形成用スペーサーを備える仕切りパネルであって、
前記窓部形成用スペーサーは、前記貫通孔の周縁部を支持する前記板材受部を厚み方向の両面に有するスペーサー本体部と、
このスペーサー本体部から立ち上がり、前記貫通孔の内壁面に沿うように配置されて、前記貫通孔の内壁面を隠蔽する見え掛かり突条を備え、かつ、
押出型材またはその加工材からなり、両面に板材受部形成部を有し、この板材受部形成部から立ち上がるように設けられた見え掛かり突条形成部を備える4つのスペーサー形成材が、枠形状に組み立てられて形成されていることを特徴とする仕切りパネル。
4つのスペーサー形成材が、そのタッピングホールの中心軸が同一平面内に配置されるように枠状に配置され、平行に配置された一対のスペーサー形成材のタッピングホールのC字の開口側から、これら一対のスペーサー形成材に直交して配置された他対のスペーサー形成材のタッピングホールにタッピングねじがねじ込まれている請求項3に記載の仕切りパネル。
スペーサー形成材が、上記形成材本体の連結部の中心軸を中心にスペーサー形成材を180度回転させて同種のスペーサー形成材に重ね合わせたとき、タッピングホール同士が重なり合わないように前記中心軸から偏心した位置にタッピングホールが形成されていて、直交して配置される2つのスペーサー形成材のうち、一方のスペーサー形成材が他方のスペーサー形成材に対して180度回転させた状態で直交し、一方のスペーサー形成材の連結部のタッピングホールからずれた位置に設けられたねじ挿通孔を介して他方のスペーサー形成材のタッピングホールにタッピングねじがねじ込まれている請求項3に記載の仕切りパネル。
見え掛かり突条形成部が、平板状の突条形成部本体と、突条形成部本体の先端部で貫通孔の内壁面方向に突設されて、貫通孔の内壁面に圧接されるリブを備えている請求項1〜請求項8のいずれかに記載の仕切りパネル。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記門扉の場合、柱状部材は、アルミニウム製の1種の押出型材を窓部の大きさに合わせて切断や切削加工するだけで得られるため、窓部の大きさが変更になっても新たな押出型材を用意する必要がない。
しかし、樹脂成形品である連結部材は、窓部の大きさが変わると、その大きさに合わせた連結部材が別途必要になる。
【0006】
したがって、窓部の大きさが異なる門扉を多品種生産しようとすると、大きさの異なる連結部材を多数用意する必要があり、連結部材の製造金型を多数用意する必要があるとともに、連結部材のストックスペースも必要である。
すなわち、上記門扉の場合、窓部の大きさや形状の異なる門扉を多品種少量生産するには製造コストの点で問題がある。
【0007】
また、上記門扉の場合、表面材となる金属パネルも起立縁を設けなければならず、開口部の大きさや位置の異なる門扉を生産する場合、金属パネルの製造コストもかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みて、少ない部材、かつ、少ないコストで容易に多品種少量生産することが可能な、例えば、門扉、フェンス、ドアパネル等に用いられる仕切りパネルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明にかかる仕切りパネル(以下、「本発明の仕切りパネル」と記す)は、貫通孔を有し、前記貫通孔同士が立体的に重なるように配置された2枚の表面板材と、両表面板材の間に介在し、前記貫通孔の周縁部を支持して前記表面板材間を所定の間隔に保持して前記貫通孔に沿う形状の枠状をした窓部形成用スペーサーを備える仕切りパネルであって、前記窓部形成用スペーサーは、前記貫通孔の周縁部を支持する前記板材受部を厚み方向の両面に有するスペーサー本体部と、このスペーサー本体部から立ち上がり、前記貫通孔の内壁面に沿うように配置されて、前記貫通孔の内壁面を隠蔽する見え掛かり突条を備え、かつ、押出型材またはその加工材からなり、両面に板材受部形成部を有し、この板材受部形成部から立ち上がるように設けられた見え掛かり突条形成部を備える4つのスペーサー形成材が、枠形状に組み立てられて形成されていることを特徴としている。
【0010】
本発明において、表面板材としては、特に限定されないが、たとえば、アルミニウム板、アルミニウム合金板、めっき鋼板、ステンレス鋼板などの板材や、これらの板材の表面に焼付け塗装を施した化粧板、印刷層や表面保護層などを積層した化粧板が挙げられる。
本発明において、スペーサー形成材となる押出型材の材質としては、特に限定されず、アルミニウム、アルミニウム合金、繊維強化樹脂等が挙げられるが、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が好ましい。
【0011】
本発明において、窓部形成用スペーサーは、見え掛かり突条の板材受部からの立ち上がり高さが、上記表面板材の厚み以下であることが好ましい。
すなわち、表面板材と表面板材との間に、発泡スチロール板(EPS)等の断熱材やクッション材をプレスして貼り合わせる場合に、板材受部で受けられた表面板材の表面は、見え掛かり突条の上端より上側に配置される。
【0012】
したがって、プレス板が見え掛かり突条にあたることがなく、プレス板や見え掛り突条に損傷を与えることなく製造することができるとともに、断熱材やクッション材をしっかりと圧縮して表面板材とほぼ全面にわたって密着した状態に一体化できる。
【0013】
本発明において、窓部形成用スペーサーは、特に限定されないが、スペーサー形成材を、板材受部形成部と板材受部形成部を連結する連結部を有する断面略コの字形をした形成材本体と、この形成材本体の両板材受部からそれぞれ延出するように設けられた見え掛かり突条形成部と、前記連結部のコ字の内側壁面に沿って設けられた断面略C字形のタッピングホールを備える構成とし、隣接する2辺を構成するスペーサー形成材を、一方のスペーサー形成材の長手方向端面が他方のスペーサー形成材の連結部に当接するとともに、他方のスペーサー形成材の連結部のコ字の内側壁面側から一方のスペーサー形成材のタッピングホールに固定ねじがねじ込まれて枠状に形成されている構成とすることが好ましい。
【0014】
すなわち、コ字の縦辺部が平行に配置される一対のスペーサー形成材の間に、他対のスペーサー形成材が直交するように配置し、窓部形成用スペーサーを組み立てる際に、一対のスペーサー形成材の本体部の他対のスペーサー形成材のタッピングホールに対応する位置にねじ挿通孔を穿設し、一対のスペーサー形成材の本体側から前記ねじ挿通孔を介してタピングホールにタッピングねじをねじ込むだけで容易に窓部形成用スペーサーを組み立てることができる。
なお、タッピングホールは、連結部に1本でも構わないが、平行に2本設けてもよい。
【0015】
また、上記窓部形成用スペーサーは、4つのスペーサー形成材が、そのタッピングホールの中心軸が同一平面内に配置されるように枠状に配置され、平行に配置された一対のスペーサー形成材のタッピングホールのC字の開口側から、これら一対のスペーサー形成材に直交して配置された他対のスペーサー形成材のタッピングホールにタッピングねじがねじ込まれている構成とすることが好ましい。
すなわち、一対のスペーサー形成材のタッピングホールの底にタッピングねじの挿通孔を穿設するだけでよいので、押出型材の切削加工等の加工工数を減らすことができる。
【0016】
また、上記窓部形成用スペーサーは、スペーサー形成材が、上記形成材本体の連結部の中心軸を中心にスペーサー形成材を180度回転させて同種のスペーサー形成材に重ね合わせたとき、タッピングホール同士が重なり合わないように前記中心軸から偏心した位置にタッピングホールが形成されていて、直交して配置される2つのスペーサー形成材のうち、一方のスペーサー形成材が他方のスペーサー形成材に対して180度回転させた状態で直交し、一方のスペーサー形成材の連結部のタッピングホールからずれた位置に設けられたねじ挿通孔を介して他方のスペーサー形成材のタッピングホールにタッピングねじがねじ込まれている構成とすることが好ましい。
すなわち、タッピングホール同士が重なり合わないため、ねじ挿通孔を穿設するだけでよい。したがって、不要分の切削加工等を減らすことができる。また、ねじ挿通孔をタッピングホールからずれた位置に設けることができるので、ねじ挿通孔の穿設を容易に行える。
【0017】
本発明の仕切りパネルは、窓部形成用スペーサーの枠状部内に機能性部材が装着されている構成としても構わない。
機能性部材とは、たとえば、仕切りパネルの装飾性を高めたり、窓部を介して反対側を見通しにくくしたりするために設けられ、特に限定されないが、パンチングメタル、スリガラス、表面板材と異なる色や柄の装飾板、ルーバー、ガラスブロック、格子材等が挙げられる。
【0018】
本発明の仕切りパネルは、スペーサー形成材が、機能性部材の支持固定部を窓部形成用スペーサーの枠状部内に突出するように備えている構成とすることが好ましい。
すなわち、仕切り部材を容易に固定することができる。
【0019】
また、上記支持固定部としては、例えば、機能性部材の周縁部が嵌合する嵌合溝が挙げられる。
すなわち、支持固定部を上記のように嵌合溝とすれば、開口周縁用スペーサーの組み立て時に機能性部材を嵌合溝に嵌め込むだけで、機能性部材が容易かつしっかりとした支持状態になる。
【0020】
本発明において、見え掛かり突条形成部が、平板状の突条形成部本体と、突条形成部本体の先端部で貫通孔の内壁面方向に突設されて、貫通孔の内壁面に圧接されるリブを備えていることが好ましい。
すなわち、リブが貫通孔の内壁面に圧接されるので、表面板材の貫通孔周縁がしっかりと保持される。
【0021】
本発明の仕切りパネルは、門扉やフェンスなどの外構用パネルや、室内のパーティションや、間仕切り壁、玄関のドアパネルなどとして用いることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の仕切りパネルは、上記のように、貫通孔を有し、前記貫通孔同士が立体的に重なるように配置された2枚の表面板材と、両表面板材の間に介在し、前記貫通孔の周縁部を支持して前記表面板材間を所定の間隔に保持して前記貫通孔に沿う形状の枠状をした窓部形成用スペーサーを備える仕切りパネルであって、前記窓部形成用スペーサーは、前記貫通孔の周縁部を支持する前記板材受部を厚み方向の両面に有するスペーサー本体部と、このスペーサー本体部から立ち上がり、前記貫通孔の内壁面に沿うように配置されて、前記貫通孔の内壁面を隠蔽する見え掛かり突条を備え、かつ、押出型材またはその加工材からなり、両面に板材受部形成部を有し、この板材受部形成部から立ち上がるように設けられた見え掛かり突条形成部を備える4つのスペーサー形成材が、枠形状に組み立てられて形成されているので、少ない部材、かつ、少ないコストで容易に多品種少量生産が可能となる。
すなわち、窓部形成用スペーサーが一種の押出型材あるいはその加工材のいずれかからなる4つのスペーサー形成材を用いるだけで得られるので、押出型材の切断長さや切削部の変更だけで、いろいろな大きさの異なる窓部を形成することができる。
また、表面板材は、原料板材の貫通孔にあたる部分を切削加工するだけで表面板材を製作することができる。
したがって、低コストで多品種少量生産が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明を、その実施の形態を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる仕切りパネルの第1の実施の形態である門扉を用いた門をあらわし、
図2は、門扉の正面図、
図3は
図2のA−A線断面図、
図4はB−B線断面図である。
【0025】
図1および
図2に示すように、この門扉1aは、面方向に開口する5つの窓部11を備え、
図1に示すように、2つの門柱P間を開閉自在となるように一方の門柱Pに回動可能に支持されている。
そして、門扉1aは、
図3および
図4に示すように、2枚の表面板材2aと、5つの窓部形成用スペーサー3aと、門扉1aの側枠を形成するフレーム部材4を備えている。
【0026】
表面板材2aは、図示していないが、例えば、アルミニウムあるいはアルミニウム合金の板材からなる本体と、この本体の門扉の表面になる面に化粧面となる化粧層を備えている。
上記化粧層は、特に限定されないが、例えば、上記板材に化粧材を積層する方法や板材の一方の面に焼付け塗装等で塗膜を形成する方法などによって本体の表面に設けられる。
【0027】
また、2つの表面板材2aは、門扉1aの高さ方向に並んで設けられた5つの貫通孔21が両表面板材2a間で面対称となるように設けられている。
すなわち、2枚の表面板材2aは、化粧層側をそれぞれ外側に向けて重ね合わせたとき、5つの貫通孔21が一致するようになっている。
【0028】
窓部形成用スペーサー3aは、
図5〜
図9に示すように、板材受部31と、見え掛かり突条32を両面に備え、
図10に示す1対の第1スペーサー形成材5aと、
図11に示す1対の第2スペーサー形成材5bを、枠状に組み立てるとともに、タッピングねじ6を用いて第1スペーサー形成材5aに第2スペーサー形成材5bをねじ固定することによって形成されている。
【0029】
すなわち、第1スペーサー形成材5aは、
図10(a)に示す側面形状と同じ断面形状をしたアルミニウムあるいはアルミニウム合金の押出型材(図示せず)を所望寸法に切断することによって形成されていて、
図10(a)に示すように、形成材本体51と、見え掛かり突条形成部52を備えている。
形成材本体51は、平行に配置された1対の板材受部形成部51aと、これらの一側を連結する連結部51bを備える側面視略コ字形をしている。
【0030】
また、連結部51bは、板材受部形成部51aの先端側の面(以下、「連結部表面」と記す)に、連結部51bの中心軸を挟んで対称となる位置に、板材受部形成部51aに平行な2条の断面略C字形をしたタッピングホール51cを備えている。
見え掛かり突条形成部52は、連結部51bに連続するように設けられていて、先端にリブ52aを備えている。
【0031】
リブ52aは、板状受部形成部51aの先端方向に突設され、頂部がアール状に面取りされた断面略三角形をしている。
見え掛かり突条形成部52の板状受部形成部51aからの立ち上がり高さは、上記表面板材2aの厚みより小さくなっている。
【0032】
第2スペーサー形成材5bは、第1スペーサー形成材5aと同じ押出型材を所望寸法に切断するとともに、
図11(a)に示すように、切断された押出型材の見え掛かり突条形成部52の両端部を第1スペーサー形成材5aの板材受部形成部51aの幅と同じ幅分だけ切除して形成された切欠部53を備えている。
また、第2スペーサー形成材5bは、ねじ挿通孔54が連結部51bの2つの断面略C字形をしたタッピングホール51cの底に当たる位置にそれぞれ2つずつ対称に穿設されている。
【0033】
そして、窓部形成用スペーサー3aは、一対の第1スペーサー形成材5aと、一対の第2スペーサー形成材5bを用いて、以下のようにして組み立てられる。
(1)第1スペーサー形成材5aを、連結部51bのタッピングホール51cが設けられていない面(以下、「連結部背面」と記す)同士が対面するように配置するとともに、それぞれの2条のタッピングホール51cの中心軸が、第2スペーサー形成材5bの連結部背面側でねじ挿通孔54の中心軸に一致した状態に配置する。
(2)タッピングねじ6を、第2スペーサー形成材5bタッピングホール51c側からのねじ挿通孔54を介して、ねじ頭部が第2スペーサー形成材5bのタッピングホール51cの開口縁に受けられるまで、第1スペーサー形成材5aのタッピングホールにねじ込む。
【0034】
一方、この門扉1aは、例えば、以下のようにして製造されるようになっている。
(1)一方の表面板材2aの裏面側(化粧面とは逆の面)に接着剤を塗布したのち、下框、召合框、吊元框などからなるフレーム部材4を組み立てた状態で、フレーム部材4の一方の面を表面板材2aの接着剤面に密着させるとともに、窓部形成用スペーサー3aを、その見え掛かり突条32が一方の表面板材2aの対応する貫通孔21に入り込むとともに、板材受部31が貫通孔21の周縁に密着した状態にセットする。
(2)芯材としてのEPS(発泡スチロール)板7の一方の面を表面板材2aの上記フレーム部材4および窓部形成用スペーサー3aが接着されていない部分に接着する。
(3)他方の表面板材2aの裏面側に接着剤を塗布したのち、各貫通孔21が、一方の表面板材2aの貫通孔21と立体的に重なる状態に配置して、他方の表面板材2aの接着剤面をEPS板7の他方の面に押し当てた状態となるように積層する。
(4)上記のようにして積層した積層体を、プレス型内で熱プレスして、EPS板7を圧縮するとともに、両表面板材2aをフレーム部材4および板材受部31に接着固定する。
(5)必要に応じて
図2および
図3に示すようにキャップ8等を装着する。
【0035】
この門扉1aは、上記のように、窓部形成用スペーサー3aが、同種の押出型材を、加工して得られる、1対の第1スペーサー形成材5aおよび1対の第2スペーサー形成材5bを枠状に組み合わせ、タッピングねじ6によって固定されることにより形成される。
すなわち、一種の押出金型を用いて得られる押出型材を、所望の切断長さ、ねじ挿通孔を含む切削加工形状に加工するだけで、所望の大きさ窓部形成用スペーサー3aを製造できるため、窓部形成用スペーサー3aを低コストで製造することができる。
【0036】
また、表面板材となる板材に、窓部を形成する貫通孔21を設けるだけでよいため、表面2aの製造コストも低減できる。
したがって、所望位置に窓部11を備えた門扉1aを、製造コストを上げることなく多品種少量生産が可能となる。
【0037】
また、板材受部31から見え掛かり突条32の先端までの高さが、表面板材2aの厚み以下であるので、プレス成形時にプレス型のプレス面が見え掛かり突条32に接触することがない。
したがって、EPS板7を表面板材2aに密着した状態で確実に圧縮することができるとともに、プレス面が見え掛かり突条32によって傷付いたり、逆に見え掛かり突条32がプレス時にプレス圧で変形したりすることを防止できる。
また、EPS板7をしっかりと圧縮して表面板材2aに対して面で密着した状態で一体化することができ、表面板材2aの変形を確実に防止することができる。
【0038】
さらに、見えかかり突条形成部52がリブ52aを備えているので、見え掛かり突条32が、スムーズに貫通孔21内に嵌まり込むとともに、リブ52aが、貫通孔21の内壁面に圧接されるので、表面板材2aに少し歪みがある場合でも接着剤が効果するまで、表面板材2aがしっかりと窓部形成用スペーサー3aに保持される。
すなわち、表面板材2aの浮き上がりなどを確実に防止できる。
【0039】
図12は、本発明の仕切りパネルとしての門扉の第2の実施の形態をあらわしている。
図12に示すように、この門扉1bは、上下に連続する1条の縦長の窓部12を備えている以外は、上記門扉1aと同様になっている。
【0040】
すなわち、窓部12を構成する窓部形成用スペーサー3bは、
図13に示すように、長さが異なる以外は、上記第1スペーサー形成材5aおよび第2スペーサー形成材5bと同様の、第1スペーサー形成材5cおよび第2スペーサー形成材5d用いて形成されている。
また、表面板材2bは、一条の長孔の貫通孔22を備えている。
【0041】
図14および
図15は、本発明の仕切りパネルに用いられる窓部形成用スペーサーの第1変形例をあらわしている。
図14および
図15に示すように、この窓部形成用スペーサー3cは、1対の第1スペーサー形成材5cと、1対の第2スペーサー形成材5dと、意匠性を高める機能性部材としての化粧板9aを備えている。
【0042】
第1スペーサー形成材5cは、押出型材を所望長さに切断して形成されていて、
図16に示すように、連結部51bのタッピングホール51cと逆の面中央に平行な2条の係止リブ55を備えている。
2条の係止リブ55は、化粧板9aの厚みと同じか少し幅広の間隔を隔てて設けられて、化粧板9aの周縁が嵌まり込む嵌合溝56を形成している。
【0043】
第2スペーサー形成材5dは、第1スペーサー形成材5cと同様の押出型材を所望長さに切断するとともに、切断片の長手方向両側で切断片の係止リブ部分を切除し、上記第2スペーサー形成材5bと同様に切欠部32とねじ挿通孔54が切削形成されている。
【0044】
化粧板9aは、
図14および
図15に示すように、パンチングメタル様に多数の丸孔が穿設された矩形板状材であって、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、エンジニアリングプラスチックなどで形成されている。
なお、
図16および
図17において、上記第1スペーサー形成材5aおよび第2スペーサー形成材5bと同様の部分について、同じ符号を付している。
【0045】
そして、この窓部形成用スペーサー3cは、図示していないが、以下のようにして製造される。
(1)1対の第1スペーサー形成材5cと、一方の第2スペーサー形成材5dとをコ字形に組み合わせ、ねじ挿通孔54を介してタッピングねじ6を第1スペーサー形成材5cの対応するタッピングホール51cにねじ込んで固定し、コ字型枠状体を形成する。
(2)化粧板9aを、上記コ字型枠状体のコ字の開口側からスライドさせて、1対の第1スペーサー形成材5cと、一方の第2スペーサー形成材5dの係止リブ55によって形成されたコ字形の係合溝内に、化粧板9aの矩形の3方の縁部を係合させる。
(3)他方の第2スペーサー形成材5dを、上記コ字型枠状体のコ字の開口を塞ぐように配置するとともに、他方の第2スペーサー形成材5dのねじ挿通孔54を介してタッピングねじ6を第1スペーサー形成材5cの対応するタッピングホール51cにねじ込んで窓部形成用スペーサー3cを形成する。
【0046】
すなわち、この窓部形成用スペーサー3cは、上記のように、第1スペーサー形成材5cおよび第2スペーサー形成材5dに化粧板9aの縁部が嵌まり込む嵌合溝56を形成する2条の係止リブ55が設けられているので、第2第1スペーサー形成材5cと第2スペーサー形成材5dをねじ固定する作業と同時に化粧板9aを容易に取り付けることができる。
したがって、所望の意匠性を備えた仕切り板を容易するだけで、意匠感の異なる仕切りパネルを低コストで作製することができる。
【0047】
図18は、本発明の仕切りパネルに用いられる窓部形成用スペーサーの第2変形例をあらわしている。
図18に示すように、この窓部形成用スペーサー3dは、パンチングメタル様の化粧板9aに代えて、機能性材料として透明アクリル板等の透明樹脂板9bを用いた以外は、上記窓部形成用スペーサー3cと同様になっている。
なお、
図18において、上記窓部形成用スペーサー3cと同様部分については、同じ符号を付した。
【0048】
図19は、本発明の仕切りパネルに用いられる窓部形成用スペーサーの第3変形例をあらわしている。
図19に示すように、この窓部形成用スペーサー3eは、スペーサー本体37と、機能性部材としての複数のガラリ38を備えている。
【0049】
スペーサー本体37は、上記窓部形成用スペーサー3aの第1スペーサー形成材5aの連結部51bのガラリ38の固定位置に,図示していないが、ねじ挿通孔を穿設した状態とした以外は、上記窓部形成用スペーサー3aと同様にして作製されている。
そして、ガラリ38は、スペーサー本体37を上記窓部形成用スペーサー3aと同様にして組み立てたのち、開口内にガラリ38を挿入し、第1スペーサー形成材5aに設けられたねじ挿通孔を介してガラリ38の端部に設けられたねじ孔にガラリ固定ねじ(図示せず)をねじ込むことによってスペーサー本体37に固定されている。
【0050】
図20は、本発明の仕切りパネルに用いられる窓部形成用スペーサーの第4変形例をあらわしている。
図20に示すように、この窓部形成用スペーサー3fは、
図21あるいは
図22に示す第1スペーサー形成材5eと、第2スペーサー形成材5fを組み合わせ、タッピングねじ6でねじ固定されて形成されている。
【0051】
すなわち、第1スペーサー形成材5eは、
図21(a)に示す第1スペーサー形成材5eの側面形状と同じ断面形状をした押出型材(図示せず)を、所望長さに切断して形成されていて、連結部51bに、第1タッピングホール51eと、第2タッピングホール51fが設けられている。
第1タッピングホール51eと、第2タッピングホール51fは、連結部51bの中心軸を挟んで反対位置に設けられているとともに、一方の第1スペーサー形成材5eを連結部51bの中心軸cを回転中心にして180度回転させた状態にして、他方の回転させていない第1スペーサー形成材5eを連結部51bが立体的に重なるようない配置したとき、第1タッピングホール51e同士および第2タッピングホール51f同士がそれぞれ立体的に重ならない位置に設けられている。
【0052】
一方、第2スペーサー形成材5fは、上記第1スペーサー形成材5eと同様の押出型材を切断するとともに、この切断片に切欠部32と、第1ねじ挿通孔58、第2ねじ挿通孔59を設けた以外は、上記第1スペーサー形成材5eと同様になっている。
第1ねじ挿通孔58は、一方の第2スペーサー形成材5fを連結部51bの中心軸cを回転中心にして180度回転させた状態にして、他方の回転させていない第2スペーサー形成材5fを連結部51bが立体的に重なるようない配置したとき、第1タッピングホール51eの中心軸に一致するように設けられている。
第2ねじ挿通孔59は、一方の第2スペーサー形成材5fを連結部51bの中心軸cを回転中心にして180度回転させた状態にして、他方の回転させていない第2スペーサー形成材5fを連結部51bが立体的に重なるようない配置したとき、第2タッピングホール51fの中心軸に一致するように設けられている。
【0053】
そして、この窓部形成用スペーサー3fは、
図20に示すように、上記第1スペーサー形成材5eと第2スペーサー形成材5fを、第1スペーサー形成材5eの第1タッピングホール51eと第2スペーサー形成材5fの第1ねじ挿通孔58が一致し、第1スペーサー形成材5eの第2タッピングホール51fと第2スペーサー形成材5fの第2ねじ挿通孔59が一致するように組み合わせ、第1ねじ挿通孔58および第2ねじ挿通孔59を介して、タッピングねじ6を第1タッピングホール51eおよび第2タッピングホール51fにそれぞれねじ込むことによって形成されている。
【0054】
この窓部形成用スペーサー3fは、上記のように、第1ねじ挿通孔58および第2ねじ挿通孔59を、連結部51bの第1タッピングホール51eおよび第2タッピングホール51fの無い位置に設けることができるので、第1ねじ挿通孔58および第2ねじ挿通孔59の穿設作業が容易となる。
【0055】
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態では、窓部形成用スペーサーを形成する押出型材がアルミニウムあるいはアルミニウム合金で形成されていたが、エンジニアリングプラスチックや、繊維強化プラスチックで形成されていても構わない。
上記の実施の形態では、2条の押出型材に2条のタッピングホールがもうけられていたが、1条でも3条以上でも構わない。
また、機能性部材としては、透明樹脂板に代えて、不透明のパネルやステンドグラス調のパネルを用いるようにしても構わない。