特開2017-227094(P2017-227094A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2017-227094はね返り材回収装置および吹付け工法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-227094(P2017-227094A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】はね返り材回収装置および吹付け工法
(51)【国際特許分類】
   E21D 11/10 20060101AFI20171201BHJP
【FI】
   E21D11/10 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-125809(P2016-125809)
(22)【出願日】2016年6月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000158725
【氏名又は名称】岐阜工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】崎山 透
(72)【発明者】
【氏名】若山 真則
(72)【発明者】
【氏名】臼井 達哉
(72)【発明者】
【氏名】須藤 敏明
(72)【発明者】
【氏名】鷲見 大介
(72)【発明者】
【氏名】栗本 一寿
【テーマコード(参考)】
2D055
2D155
【Fターム(参考)】
2D055BA06
2D055BB02
2D055CA01
2D055DB02
2D055LA10
2D155BA06
2D155BB02
2D155CA01
2D155DB02
2D155LA10
(57)【要約】
【課題】土砂等が含有することがないように、かつ、簡易にコンクリート吹付け時のはね返り材を回収することを可能とした、はね返り材回収装置および吹付け工法を提案する。
【解決手段】本体部31から延びる2本以上のアーム37,37と、アーム37,37に保持された回収シート38と、を備えるはね返り材回収装置3を吹付け対象箇所と吹付け機4との間に配設し、吹付け対象箇所の下部に回収シート38を広げた状態で回収シート38の上方に配設された吹付けノズル41から吹付け対象箇所に吹付け材を吹き付けるとともに、回収シート38に落下したはね返り材を回収する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート吹付け時のはね返り材を回収するはね返り材回収装置であって、
本体部と、受部とを備えており、
前記受部は、前記本体部から延びる2本以上のアームと、前記アームに保持された回収シートと、を備えていることを特徴とする、はね返り材回収装置。
【請求項2】
前記アームは、可動式であり、かつ、伸縮または折り畳み可能であることを特徴とする、請求項1に記載のはね返り材回収装置。
【請求項3】
自走手段を備えていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のはね返り材回収装置。
【請求項4】
吹付け対象箇所の下部に回収シートを広げる作業と、
前記回収シートの上方に配設された吹付けノズルから前記吹付け対象箇所に吹付け材を吹き付ける作業と、
前記回収シートに落下したはね返り材を回収する作業と、を備えることを特徴とする吹付け工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はね返り材回収装置および吹付け工法に関する。
【背景技術】
【0002】
NATM等の山岳トンネル工法では、掘削により露出した地山面に吹付けコンクリートを吹き付けることで地山の崩落を防止するのが一般的である。吹付けコンクリートは、コンクリートポンプにより圧送されたコンクリートを、急結剤と混合するとともに地山面に吹付ける。
吹付けコンクリートを施工する際には、吹付け材の一部が吹付け対象面(地山面)に付着せずに落下してしまう(以下、単に「リバウンド」という)。そのため、吹付けコンクリートを施工する際には、リバウンドを考慮して、吹付け材を多めに吹付ける必要がある。
【0003】
リバウンド量が多いと、施工の手間や材料費が増加するため、吹付け材のリバウンド量の低減化を図る技術が多数開発されている。
例えば、特許文献1では、吹付けコンクリートの初期の付着強度を上げることで吹付け材のリバウンド率を低下させる吹付けコンクリート製造装置が開示されている。
また、特許文献2には、吹付け材の粉体材料を改良することで、吹付け材のリバウンド量の低減化を図った技術が開示されている。
ところが、特許文献1の吹付けコンクリート製造装置や特許文献2の吹付け材を採用した場合であっても、吹付け材のリバウンドは発生する。
リバウンドにより発生したはね返り材を回収し、再生材として使用すれば、材料費の低減化およびCO排出量の低減化につながる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−233300号公報
【特許文献2】特開2004−323356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
はね返り材を回収する際には、底面(吹付け対象面の下部)に落下したものを回収するのが一般的であるが、地面に落下したはね返り材には土砂等が混合されてしまう。また、地面に落下したはね返り材は、大型のものしか回収していなかった。また、予め底面にシート(ブルーシート等)を敷設しておくことで、土砂と混合されることを防止することも考えられるが、シートを敷設する作業に手間がかかる。また、シートの有無に関わらず、底面(地面)に落下したはね返り材を回収する作業自体に手間がかかる。
そのため、本発明は、土砂等が含有することがないように、かつ、簡易にコンクリート吹付け時のはね返り材を回収することを可能とした、はね返り材回収装置および吹付け工法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は、コンクリート吹付け時のはね返り材を回収するはね返り材回収装置であって、本体部と受部とを備えており、前記受部は、前記本体部から延びる2本以上のアームと前記アームに保持された回収シートとを備えていることを特徴としている。
かかるはね返り材回収装置によれば、コンクリート吹付け時に発生するはね返り材を効率的に回収することができる。すなわち、吹付け対象面から落下したはね返り材を直接的に回収シートによって受け止めるため、底面等に落下したはね返り材を回収する場合に比べて簡易、かつ、確実に回収することができる。また、回収したはね返り材には土砂等の不純物が含有されることがないため、再生材として使用する際に、不純物を除去する手間を省略あるいは簡素化することができる。
【0007】
前記アームは、可動式で、かつ、伸縮または折り畳み可能なものが望ましい。かかるはね返り材回収装置によれば、トンネルの断面形状等に応じて、回収シートを広げる大きさを調整することができる。また、アームを収縮あるいは折り畳むことで、移動時にアームが邪魔になることもない。
また、前記はね返り材回収装置は、自走手段を備えているのが望ましい。かかるはね返り材回収装置によれば、施工時の位置決めや、掘削時に退避する際の手間を低減することができる。
【0008】
また、本発明の吹付け工法は、吹付け対象箇所の下部に回収シートを広げる作業と、前記回収シートの上方に配設された吹付けノズルから前記吹付け対象箇所に吹付け材を吹き付ける作業と、前記回収シートに落下したはね返り材を回収する作業とを備えることを特徴としている。
かかる吹付け工法によれば、吹付け時に発生するはね返り材が回収シート上に落下するため、地盤に落下したはね返り材を回収する場合に比べて、簡易かつ効率的にはね返り材を回収することができる。また、吹付け対象箇所から落下したはね返り材を直接的に回収するため、はね返り材を再生骨材として使用する際に、土砂等の不純物を除去する手間を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(a)は本発明の実施形態に係るトンネルを示す横断図、(b)は同トンネルの支保工の一部を示す縦断図である。
図2】本発明の実施形態に係るトンネル施工方法の各手順を示すフローチャート図である。
図3】(a)および(b)は吹付けコンクリートの施工状況を示す模式図である。
図4】はね返り材回収装置の使用状況を示す縦断図である。
図5】はね返り材回収装置の使用状況を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態では、図1(a)に示す山岳トンネル(トンネル1)を例にして、吹付けコンクリート21のはね返り材を回収し、骨材として再利用するトンネル施工方法について説明する。トンネル施工方法には、はね返り材回収装置を利用してはね返り材の回収する吹付け工法が含まれている。
本実施形態のトンネル施工方法は、図2に示すように、掘削工程S1、支保工程S2、回収工程S3、骨材製造工程S4、分離選別工程S5、吸水貯蔵工程S6および材料製造工程S7を備えている。
【0011】
掘削工程S1は、地山を掘削して切羽を前進させる工程である。本実施形態では発破工法によりトンネルを掘削する。なお、トンネル1の掘削工法は限定されるものではなく、例えば、機械掘削工法を採用してもよい。
地山の掘削により発生した掘削ずりは、トンネル坑外へ搬出する。なお、掘削ずりの搬出方法は限定されるものではなく、例えば、ダンプトラックやベルトコンベアを使用すればよい。
【0012】
支保工程S2は、トンネル1の掘削により露出した地山を支保工2により閉塞する工程である。本実施形態の支保工2は、図1(b)に示すように、吹付けコンクリート21、鋼製支保工22およびロックボルト23を備えている。なお、トンネル1の支保構造は限定されるものではなく、地山状況やトンネル1の断面形状等に応じて適宜決定する。例えば、必要に応じて補助工法を採用してもよい。また、本実施形態では、切羽に対して鏡吹付けを行う。
【0013】
支保工2は、地山の掘削により露出した地山(切羽11またはトンネル内周面12)に対して吹付けコンクリート(吹付け材)21を吹き付けるとともに、鋼製支保工22の建込およびロックボルト23の打設を行うことにより形成する。鋼製支保工22は、前回の施工サイクルで建て込まれた鋼製支保工22から所定の間隔をあけて建て込む。本実施形態の鋼製支保工22は馬蹄形状を呈している。なお、鋼製支保工22の形状は限定されるものではなく、例えばリング状であってもよい。ロックボルト23の打設は、トンネル1の周囲の地山に対してロックボルト孔を穿孔し、このロックボルト孔にロックボルト23を挿入することにより行う。吹付けコンクリート21の吹付け厚は限定されるものではなく、地山状況等応じて適宜決定する。また、吹付けコンクリート21は、一次吹付けと二次吹付けに分ける等、複数の層に分けて施工してもよい。
【0014】
鏡吹付けは、切羽11に対して吹付けコンクリート(吹付け材)21を吹き付けるものである。切羽には、必要に応じて鏡ロックボルトを打設してもよい。
吹付けコンクリート21の施工は、図3(a)に示すように、吹付け対象面(切羽11またはトンネル内周面12)と吹付け機4との間に、はね返り材回収装置3(回収シート38)を配置した状態で行う。
【0015】
回収工程S3は、吹付けコンクリート21の施工により発生するはね返り材Cを回収する工程である。すなわち、回収工程S3は支保工程S2とともに実施する(吹付け工法)。
はね返り材Cの回収には、はね返り材回収装置3を利用する。はね返り材回収装置3は、吹付け対象面(切羽11またはトンネル内周面12)と吹付け機4との間に回収シート38を配設しておくことにより、吹付けコンクリート21の吹付け時に生じるはね返り材を直接受け止める。
【0016】
本実施形態のはね返り材回収装置3は、図4に示すように、クローラダンプ(自走手段)5に上載されている。すなわち、はね返り材回収装置3は、移動可能に構成されている。はね返り材回収装置3は、クローラダンプ5に固定された本体部31と、本体部31に支持された受部32とを備えている。なお、はね返り材回収装置3を移動可能に支持する自走手段は、クローラダンプ5に限定されるものではなく、例えばダンプトラックであってもよい。また、はね返り材回収装置3は、必ずしも自走手段(クローラダンプ5)に上載されている必要はない。また、本体部31が自走手段を備えていてもよい。
【0017】
本体部31は、基部33と回転部34とを備えている。基部33は、クローラダンプ5に固定された部分である。回転部34は、基部33に対して、縦軸(基部33の上面に垂直な軸)を中心に回転可能に取り付けられている。回転部34は、回収容器35を備えている。また、基部33には、駆動手段(モータ)36が設けられている。本実施形態では、吹付け機4に搭載された発電機(図示せず)から駆動手段36に電力を供給する。なお、駆動手段36はモータに限定されるものではなく、例えばエンジンや油圧ポンプであってもよい。また、本体部31の構成は限定されるものではない。例えば、回収容器35は必要応じて設ければよく、省略してもよい。
【0018】
受部32は、図5に示すように、一対の可動式アーム37,37と、一対の可動式アーム37,37によって保持された回収シート38とを備えている。
可動式アーム37の基端部は、本体部31に回動可能に取り付けられている。すなわち可動式アーム37は、上下左右へ回動可能である。また、一対の可動式アーム37,37の基端部には回収容器35が配設されている。可動式アーム37は、図5に示すように、複数のアーム部材37a,37b,37cを連結することにより構成されている。アーム部材37a,37b,37c同士は、回転可能に連結されている。すなわち、可動式アーム37は、折り畳み可能に構成されている。可動式アーム37は、はね返り材回収装置の移動時には折り畳んだ状態とし、はね返り材回収時は伸ばした状態で使用する。なお、可動式アーム37を構成するアーム部材の数(折れ点)は限定されるものではない。また、アーム37は、必ずしも可動式である必要はなく、また、必ずしも折り畳み可能に構成されている必要はない。また、可動式アーム37は、伸縮可能に構成されていてもよい。さらに、受部32は、3本以上の可動式アーム37を有していてもよい。
【0019】
回収シート38の両側端部は、可動式アーム37,37に固定されている。回収シート38は、折り畳み可能な材質であり、可動式アーム37を折り畳んだ際(あるいは縮めた際)には折り畳まれ、可動式アーム37を伸ばした際には広げられる。本実施形態の回収シート38は、いわゆる帆布により構成されている。なお、回収シート38を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、ゴム系シートやビニールシート等を使用してもよい。また、回収シート38として網状のシート材を使用してもよい。
【0020】
本実施形態の回収シート38の側端部には、複数の貫通孔が形成されている。回収シート38は、貫通孔を挿通させた紐、ロープ、ゴム紐、結束バンド等を可動式アーム37に縛り付けることにより、可動式アーム37に固定されている。なお、回収シート38の可動式アーム37への固定方法は限定されるものではなく、例えば、治具を介して固定してもよいし、予め可動式アーム37に形成されたフックに係止してもよい。
【0021】
図5に示すように、吹付けコンクリート21の吹付け時には、回収シート38を吹付け機の吹付けノズル41の下方において広げておく。回収シート38を広げる際には、一対の可動式アーム37,37を伸ばすとともに、左右に広げておく。このとき、回収シート38の先端は、吹付け対象面(切羽11またはトンネル内周面12)になるべく近づけておく。回収シート38は、先端部(吹付け対象面側)が、基端部(本体部31側)よりも左右の幅(可動式アーム37同士の間隔)が大きくなるように広げる。
【0022】
図3(a)に示すように、吹付けノズル41から吹付け対象面(切羽11またはトンネル内周面12)に吹き付け材Cを吹き付けると、はね返り材Cが回収シート38に落下する。回収シート38の上に落下したはね返り材Cは、回収容器35へ誘導される。回収したはね返り材Cは、回収容器35から輸送手段(図示せず)に移し替えて、トンネル坑外の仮置き場Sに搬送する。はね返り材Cの輸送手段は限定されるものではなく、例えば、ダンプトラックTやベルトコンベアを使用すればよい。なお、はね返り材は、回収シート38から輸送手段に直接移し替えてもよい。
【0023】
骨材製造工程S4は、互いに付着したはね返り材Cを分解して再生骨材Gを製造する工程である。
はね返り材Cは、急結剤が含有されているため、互いに付着した状態で大きな塊となっている場合が多い。はね返り材Cの分解とは、モルタルペーストを介して互いに付着した塊を骨材として使用し得る大きさに分解することである。このとき、骨材分(砕石や礫等)が破砕されないように行うのが望ましい。本実施形態では、図3(b)に示すように、はね返り材Cの分解に、バックホウアタッチメント式の破砕装置Mを利用する。仮置き場Sにおいて、バックホウM(破砕装置M)によりはね返り材Cをすくった後、破砕装置Mにより分解する。なお、はね返り材Cの分解に使用する装置は限定されるものではなく、例えば、コンクリートクラッシャを使用してもよい。
分解された再生骨材Gは、表面にモルタルペーストが付着していてもよいし、モルタルペーストがはがれていてもよい。なお、分解された個々の再生骨材Gには、複数の砂分や礫分等が含まれていてもよい。
【0024】
分離選別工程S5は、再生骨材Gの中から細粒分G11の分離選別する工程である。
本実施形態では、水平型振動ふるいMによりふるい分けを行い、細粒分G11を分離する。本実施形態では、篩目13.2mm〜4.75mmの範囲内でふるい分けする。なお、篩目は前記の範囲に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
骨材製造工程S4において製造された再生骨材Gを水平型振動ふるいMに投入し、細粒分G11とその他(以下、「粗粒分」という)G12に分離する。なお、再生骨材Gのふるい分けに使用するふるい機は限定されるものではなく、例えば、傾斜型振動ふるいや横振り式ふるい等を使用してもよい。また、再生骨材Gは、細粒分G11と粗粒分G12の2種類に分級する場合に限定されるものではなく、3つ以上のグループに分級してもよい。分級された再生骨材G11,G12は、それぞれ貯蔵施設に搬送する。
【0025】
吸水貯蔵工程S6は、貯蔵施設S内に吸水させた再生骨材Gを貯蔵する工程である。
本実施形態では、再生骨材Gに吸水させた状態で貯蔵する。貯蔵施設Sに搬送された再生骨材Gは、細粒分G11と粗粒分G12に分けた状態で貯蔵する。
なお、吸水貯蔵工程S6は、必要に応じて実施すればよい。例えば、骨材製造工程S5において製造された再生骨材Gを、直接ミキサーに投入する場合には、注水貯蔵工程S6は省略してもよい。
【0026】
材料製造工程S7は、再生骨材GをミキサーMに投入し、セメント系固化材Cおよび水Wと混合してセメント系材料を製造する工程である。
必要な量の再生骨材Gを貯蔵施設Sから徴収し(取り出し)、セメント系固化材Cや水W等と混合してセメント系材料(吹付け材のベースコンクリート)を製造する。本実施形態では、ベースコンクリートの骨材使用量のうちの50体積%以下に再生骨材Gを使用する。なお、セメント系材料の配合は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
材料製造工程S7において製造されたセメント系材料は、支保工程S2における鏡吹付けのベースコンクリートとして使用する。なお、セメント系材料は、トンネル内周面12(側壁や天端等)の吹付け材のベースコンクリートに使用してもよい。
以下、掘削工程S1〜材料製造工程S7を繰り返し、所定延長のトンネルを形成する。
【0027】
本実施形態のはね返り材回収装置3および吹付け工法によれば、吹付けコンクリート21の施工に伴い発生するはね返り材Cを有効に利用することができる。そのため、はね返り材Cを産業廃棄物として処分する場合の費用や手間を省略することができる。また、はね返り材Cを骨材として使用することで、新たに購入する骨材の量を低減し、ひいては、材料費の低減化を図ることができる。そのため、廃棄物の搬出量および材料の搬入量の低減化により、運搬車両の総台数を減らすことが可能となる。さらに、周辺地域の混雑の回避および運搬車両から排出されるCOの排出量を低減することで、環境負荷の低減が可能となる。
【0028】
また、はね返り材回収装置3によりはね返り材Cをほぼ100%収集することができるため、掘削ずりとはね返り材とが混合されることがない。そのため、掘削ずりを処分または再利用する際に、不純物(はね返り材)を除去する手間や費用を低減することができる。
はね返り材回収装置3は、本体部31が回転可能に構成されているため、はね返り材回収装置3を移動させることなく、トンネル内周面12に対する吹付け時と、鏡吹付け時とのはね返り材Cの回収に利用することができる。そのため、各設備機器の配置換えや位置決めに要する手間を低減することができる。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、トンネル工事においてはね返り材回収装置を使用する場合について説明したが、はね返り材回収装置は、トンネル工事に限らず、あらゆる吹付け工事に使用することができる。例えば、法面吹付けに使用してもよい。
また、回収したはね返り材の用途は、吹付け材(吹付けコンクリート)の骨材に限定されるものではない。例えば、路盤材として使用してもよい。
トンネルの断面形状や断面寸法等は限定されるものではなく、地山状況やトンネルの用途等に応じて適宜決定すればよい。
【符号の説明】
【0030】
1 トンネル
2 支保工
21 吹付けコンクリート
3 はね返り材回収装置
31 本体部
32 受部
37 アーム
38 回収シート
4 吹付け機
41 吹付けノズル
5 クローラダンプ
図1
図2
図3
図4
図5