【解決手段】硬貨処理装置は、硬貨が1枚ずつ置かれる複数の受入孔111と、硬貨を撮像して画像を取得する撮像部160と、撮像部160により撮像された硬貨が収納される収納部180a〜180dと、硬貨が置かれた各々の受入孔111を、撮像部160による硬貨の撮像位置に順次移送させた後に収納部180a〜180dによる硬貨の収納位置まで移送させる移送ディスク110および駆動モータ130と、撮像部160により撮像された硬貨に係る情報を入力するための操作表示部と、操作表示部により入力された硬貨に係る情報を、当該硬貨の画像に紐付けて端末記憶部に記憶させる端末制御部と、を備える。
前記複数の硬貨置き部は、所定間隔でループ状に並ぶように配置され、前記移送機構部により循環移送され、当該循環移送の過程において前記撮像位置および前記収納位置を通過する、
ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の硬貨処理装置。
前記制御部は、情報入力の対象となる硬貨が置かれた前記硬貨置き部よりも上流の前記硬貨置き部に置かれ、既に情報入力が完了した硬貨の画像および当該硬貨に係る情報を前記情報入力画面に含める、
ことを特徴とする請求項5に記載の硬貨処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0026】
本実施形態において、受入孔111が、特許請求の範囲に記載の「硬貨置き部」に対応する。また、移送ディスク110および駆動モータ130によって、特許請求の範囲に記載の「移送機構部」が構成される。さらに、装置制御部190および端末制御部230によって、特許請求の範囲に記載の「制御部」が構成される。さらに、操作表示部210が、特許請求の範囲に記載の「入力部」および「表示部」に対応する。さらに、端末記憶部240が、特許請求の範囲に記載の「記憶部」に対応する。
【0027】
ただし、上記記載は、あくまで、特許請求の範囲の構成と実施形態の構成とを対応付けることを目的とするものであって、上記対応付けによって特許請求の範囲に記載の発明が実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【0028】
図1は、本実施形態に係る、貨幣処理システム1の外観を示す正面図である。
【0029】
貨幣処理システム1は、バラ紙幣処理ユニット2と、束紙幣処理ユニット3と、バラ硬貨処理ユニット4と、包装硬貨処理ユニット5と、有価媒体処理ユニット6と、特殊硬貨処理ユニット7と、操作端末8とで構成される。
【0030】
バラ紙幣処理ユニット2は、バラ紙幣を金種別に収納できる紙幣収納部を有し、バラ紙幣を紙幣収納部へ入金する入金処理や紙幣収納部からバラ紙幣を出金する出金処理を行う。束紙幣処理ユニット3は、所定枚数(たとえば、100枚)のバラ紙幣を結束して束紙幣(帯封紙幣)を形成する束紙幣形成部と、束紙幣を収納する束紙幣収納部とを有する。束紙幣処理ユニット3は、バラ紙幣処理ユニット2と接続されており、バラ紙幣処理ユニット2から送られてきたバラ紙幣を束紙幣形成部で束紙幣に変換して外部に投出したり束紙幣収納部に収納したりする。
【0031】
バラ硬貨処理ユニット4は、バラ硬貨を金種別に収納できる硬貨収納部を有し、バラ硬貨を硬貨収納部へ入金する入金処理や硬貨収納部からバラ硬貨を出金する出金処理を行う。包装硬貨処理ユニット5は、所定枚数(たとえば、50枚)のバラ硬貨を包装して包装硬貨を形成する包装硬貨形成部と、包装硬貨を収納する包装硬貨収納部とを有する。包装硬貨処理ユニット5は、バラ硬貨処理ユニット4と接続されており、バラ硬貨処理ユニット4から送られてきたバラ硬貨を包装硬貨形成部で包装硬貨に変換して外部に投出したり包装硬貨収納部に収納したりする。
【0032】
有価媒体処理ユニット6は、バラ紙幣処理ユニット2および束紙幣処理ユニット3で取り扱われない有価媒体の処理を行う。具体的には、有価媒体処理ユニット6は、損券収納部、有価証券収納部を有し、現在発行されていない紙幣である旧券、市場流通に適さない損券および汚れや破れによってバラ紙幣処理ユニット2で処理できない損傷券を損券収納部に対して入出金する処理、および、小切手や手形などの特定の有価証券を有価証券収納部に対して入出金する処理を行う。また、有価媒体処理ユニット6は、新券収納部を有し、未使用の紙幣である新券を新券収納部から出金する処理を行う。
【0033】
特殊硬貨処理ユニット7は、損貨(変形貨幣、汚損貨幣)、記念貨等の市場流通に適さない特殊な硬貨を取り扱う。これら特殊な硬貨は、バラ硬貨処理ユニット4では、取り扱うことができない。
【0034】
操作端末8は、操作表示部210と、プリンタ220とを含む。ユーザは、操作端末8を用いて、バラ紙幣処理ユニット2、束紙幣処理ユニット3、バラ硬貨処理ユニット4、包装硬貨処理ユニット5、有価媒体処理ユニット6および特殊硬貨処理ユニット7に対する入金処理のための操作や出金処理のための操作を行う。
【0035】
特殊硬貨処理ユニット7と操作端末8との組み合わせにより、ユーザの操作に基づいて特殊な硬貨の入金処理を行うことができる硬貨処理装置9が構成される。
【0036】
次に、硬貨処理装置9を構成する特殊硬貨処理ユニット7と操作端末8について、詳細に説明する。
【0037】
図2(a)は、本実施形態に係る、特殊硬貨処理ユニット7の斜視図であり、
図2(b)は、
図2(a)のA−A´断面図である。
図3は、本実施形態に係る、筐体100の上部で切断した特殊硬貨処理ユニット7の平面断面図である。
図4は、
図3の状態から、移送ディスク110、ベース板120および振分機構部170を取り除いた特殊硬貨処理ユニット7の平面断面図である。なお、
図3では、便宜上、受入口101の領域が一点鎖線にて示されている。また、
図4では、前から2番目の収納部180cにおいて収納箱181cが筐体100から途中まで引き出されている。
【0038】
図2(a)ないし
図4を参照して、特殊硬貨処理ユニット7は、筐体100と、移送ディスク110と、ベース板120と、駆動モータ130と、基準位置検出部140と、硬貨検出部150と、撮像部160と、振分機構部170と、4つの収納部180a〜180dとを含む。
【0039】
筐体100は、上下方向にやや扁平な直方体形状を有する。筐体100の前部には、前面上部から天面前部に繋がるように開口する受入口101が形成される。受入口101は、前後方向にスライドするシャッター102により開閉される。シャッター102は、手動で開閉されてもよいし、自動で開閉されてもよい。
【0040】
移送ディスク110は、筐体100の内部に取り付けられたベース板120の上に設置される。移送ディスク110には、外周部に12個の受入孔111が円形のループ状に並ぶように形成される。隣り合う2つの受入孔111の間隔は一定であり、受入孔111が12個の場合は、間隔は30度となる。受入孔111は、下面がベース板120で塞がれ、その内部に、入金される硬貨が置かれる。変形硬貨や記念貨が確実に収まるよう、受入孔111は、直径40mm以上、深さ9mm以上とされることが望ましい。
【0041】
移送ディスク110は、入金処理の運転が停止されている状態において基準位置を取る。この状態において、移送ディスク110の前部の3つの受入孔111が受入口101内に臨む。シャッター102が開くと、3つの受入孔111が外部に露出するため、ユーザは、一度にまとめて、3つの受入孔111に硬貨を置くことができる。
【0042】
各受入孔111には、硬貨の有無、現在位置などを管理するため、番号付けがなされる。たとえば、
図5に示すように、移送ディスク110が基準位置にあるときに受入口101内の一番右に位置する受入孔111に1番の番号が付され、以下、上方から見て時計回り(右回り)に、各受入孔111に2番から12番の番号が付される。また、各受入孔111の位置には、各位置を示す位置番号が付される。たとえば、
図5に示すように、移送ディスク110が基準位置にあるときに12番の受入孔111が存在する位置に「P1」の位置番号が付され、以下、上方から見て反時計回り(左回り)に、各受入孔111の位置に「P2」から「P12」の位置番号が付される。移送ディスク110は、反時計回りに、一度につき、次の位置番号の位置まで送られる。受入孔111が12個の場合、移送ディスク110は、一度の送り、即ち、受入孔111の1コマの送りにより、30度回転する。
【0043】
移送ディスク110には、下面中央に取付穴112が形成される。また、移送ディスク110には、外周縁における8番の受入孔111の位置に、基準位置を検出するための反射板113が取り付けられる。
【0044】
ベース板120は、筐体100の平面形状と同じ方形の板状に形成され、筐体100内において、受入口101の下縁の高さ位置に設けられる。ベース板120には、基準位置において7番から4番の受入孔111が位置する位置番号P6からP9の4つの位置に、それぞれ、硬貨を投下するための投下口121a〜121dが形成される。また、ベース板120には、各投下口121a〜121dから外側に連続するように収容口122a〜122dが形成される。さらに、ベース板120には、移送ディスク110の取付穴112に対応する位置に挿入孔123が形成され、位置番号P1の位置に、硬貨を検出するための検出孔124が形成される。
【0045】
駆動モータ130は、たとえば、ステッピングモータであり、移送ディスク110を回転駆動する。駆動モータ130は、そのモータ軸131が挿入孔123を介して移送ディスク110の取付穴112に取り付けられる。駆動モータ130は、図示しない取付部を介して、ベース板120に取り付けられてもよいし、筐体100の底面に取り付けられてもよい。
【0046】
基準位置検出部140は、基準位置において8番の受入孔111が位置する位置番号P5の位置の後方に配置される。基準位置検出部140は、横に並んだ発光素子141と受光素子142とを有し、発光素子141からの光が反射板113で反射されて受光素子142に受光されることにより、移送ディスク110が基準位置にあることを検出する。
【0047】
硬貨検出部150は、検出孔124を挟んで上下方向に対向する発光素子151と受光素子152とを有する。位置番号P1に位置する受入孔111内に硬貨が存在する場合、発光素子151からの発光が硬貨に遮られて受光素子152に届かなくなる。硬貨検出部150は、受光素子152の受光の有無によって受入孔111内の硬貨の有無を検出する。
【0048】
撮像部160は、基準位置において8番の受入孔111が位置する位置番号P5の位置の上方に配置される。撮像部160は、CCD、CMOS等の撮像素子を有し、位置番号P5の位置に送られて来た受入孔111内の硬貨を撮像し、硬貨の画像(画像データ)を取得する。
【0049】
振分機構部170は、入金された硬貨を、硬貨の種類(損貨または記念貨)および金種に応じた収納部180a〜180dに振り分けて収納するために設けられる。振分機構部170は、各投下口121a〜121dに対応して設けられた、4つの開閉装置170a〜170dにより構成される。
【0050】
開閉装置170a〜170dは、閉鎖板171a〜171dと、投下口121a〜121dを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置との間で閉鎖板171a〜171dを移動させるソレノイド等の駆動部172a〜172dとを含む。閉鎖板171a〜171dは、開放位置に移動されたときに収容口122a〜122dに収容される。
【0051】
4つの収納部180a〜180dは、筐体100の底部の右側に前後方向に並ぶように配置される。各収納部180a〜180dは、筐体100の右側面から引き出すことが可能な収納箱181a〜181dと、収納箱181a〜181dが収容されるケース182a〜182dと、ケース182a〜182dの上面から、各収納部180a〜180dに対応する投下口121a〜121dの真下位置に延びるシューター183a〜183dとを含む。各収納部180a〜180dは、施錠できるように構成され、特定の管理者のみが解錠できる。
【0052】
収納部180aは、記念貨に割り当てられる。投下口121a、シューター183aを通じて、記念貨が収納箱181aに収納される。また、収納部180bは、1円および5円の損貨に割り当てられる。投下口121b、シューター183bを通じて、1円または5円の損貨が収納箱181bに収納される。さらに、収納部180cは、10円および50円の損貨に割り当てられる。投下口121c、シューター183cを通じて、10円または50円の損貨が収納箱181cに収納される。さらに、収納部180dは、100円および500円を含むその他の損貨に割り当てられる。投下口121d、シューター183dを通じて、100円、500円等の損貨が収納箱181dに収納される。
【0053】
図6(a)は、本実施形態に係る、特殊硬貨処理ユニット7の主たる構成を示すブロック図である。
【0054】
特殊硬貨処理ユニット7は、駆動モータ130、基準位置検出部140、硬貨検出部150、撮像部160、開閉装置170a〜170dの他、装置制御部190、装置記憶部191および装置通信部192を備える。
【0055】
装置通信部192は、操作端末8の後述する端末通信部との間で無線方式あるいは有線方式による信号の送受信を行う。
【0056】
装置制御部190は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路を備え、装置記憶部191に記憶されたプログラムに従って、駆動モータ130、基準位置検出部140、硬貨検出部150、撮像部160、開閉装置170a〜170d、装置通信部192等を制御する。基準位置検出部140から基準位置の到来を示す検出信号が装置制御部190に出力される。また、硬貨検出部150から硬貨の有無を示す検出信号が装置制御部190に出力される。また、撮像部160から硬貨の画像データが装置制御部190に出力される。
【0057】
装置記憶部191は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)やハードディスク等の記憶媒体を備え、装置制御部190の動作プログラムを記憶し、また、装置制御部190の制御処理の際にワーク領域として利用される。さらに、装置記憶部191は、
図7に示すような、管理テーブル191aを有する。各受入孔111の現在位置、各受入孔111内の硬貨の有無、各受入孔111にある硬貨が投下されるときの投下位置が、管理テーブル191aによって管理される。なお、
図7には、硬貨の入金処理が開始される前であって移送ディスク110が基準位置にあるときの管理テーブル191aの状態が示されている。
【0058】
図6(b)は、本実施形態に係る、操作端末8の主たる構成を示すブロック図である。
【0059】
操作端末8は、上述した操作表示部210およびプリンタ220の他、端末制御部230、端末記憶部240、端末通信部250およびIDカードリーダ260を備える。
【0060】
操作表示部210は、ディスプレイ211とタッチセンサ212とからなるタッチパネルで構成される。ディスプレイ211は、各種の画像(画面)を表示する。タッチセンサ212は、ディスプレイ211に重ねられディスプレイ211に対するユーザのタッチ操作を検出する。プリンタ220は、バラ紙幣処理ユニット2、束紙幣処理ユニット3、バラ硬貨処理ユニット4、包装硬貨処理ユニット5、有価媒体処理ユニット6および特殊硬貨処理ユニット7に対する入金処理、出金処理等の各種処理の結果の情報を、ジャーナルとして用紙に印字し出力する。
【0061】
端末通信部250は、バラ紙幣処理ユニット2、束紙幣処理ユニット3、バラ硬貨処理ユニット4、包装硬貨処理ユニット5および有価媒体処理ユニット6の各装置通信部との間で無線方式あるいは有線方式による信号の送受信を行う。また、端末通信部250は、特殊硬貨処理ユニット7の装置通信部192との間で無線方式あるいは有線方式による信号の送受信を行う。IDカードリーダ260は、IDカードを読み取り、読み取ったデータを端末制御部230に出力する。
【0062】
端末制御部230は、CPU等の演算回路を備え、端末記憶部240に記憶されたプログラムに従って、操作表示部210、プリンタ220、端末通信部250、IDカードリーダ260等を制御する。さらに、端末制御部230は、端末通信部250を通じてバラ紙幣処理ユニット2、束紙幣処理ユニット3、バラ硬貨処理ユニット4、包装硬貨処理ユニット5、有価媒体処理ユニット6および特殊硬貨処理ユニット7との間で各種の指令や情報のやり取りを行うことにより、これら処理ユニット2〜7の動作を制御する。
【0063】
端末記憶部240は、ROM、RAMやハードディスク等の記憶媒体を備え、端末制御部230の動作プログラムを記憶し、また、端末制御部230の制御処理の際にワーク領域として利用される。
【0064】
次に、特殊硬貨処理ユニット7へ特殊な硬貨である損貨および記念貨を入金するための入金処理である損貨等入金処理について説明する。
【0065】
図8は、本実施形態に係る、端末制御部230が実行する損貨等入金処理の制御動作を示すフローチャートである。
図9は、本実施形態に係る、装置制御部190が実行する損貨等入金処理の制御動作を示すフローチャートである。
図10(a)および(b)は、それぞれ、本実施形態に係る、開始画面S1および情報入力画面S2を示す図である。
図11(a)は、本実施形態に係る、処理確定画面S3を示す図であり、
図11(b)は、本実施形態に係る、プリンタ220で印刷される入金明細書を示す図である。
図12(a)ないし(c)および
図13(a)ないし(c)は、特殊硬貨処理ユニット7に特殊な硬貨が入金される手順を示す図である。
【0066】
操作者が、操作表示部210に表示された入金初期画面上で、「損貨・記念貨」の項目を選択すると、損貨等入力処理が開始される。
【0067】
まず、操作端末8側で行われる損貨等入金処理について説明する。
【0068】
図8を参照し、端末制御部230は、開始画面S1を操作表示部210に表示させる(S101)。
図10(a)に示すように、開始画面S1には、特殊硬貨処理ユニット7の受入口101への硬貨の投入を促す画像M1と、開始操作に用いられる開始ボタンB1と、中止操作に用いられる中止ボタンB2とが含まれる。
【0069】
端末制御部230は、開始画面S1上において開始操作または中止操作がなされたか否かを監視する(S102、S103)。
【0070】
操作者は、シャッター102を開け、受入口101にある3つの受入孔111内に特殊な硬貨、即ち損貨または記念貨を置き、その後、開始ボタンB1にタッチする。一方、入金を止める場合、操作者は、中止ボタンB2にタッチする。なお、入金する硬貨が4枚以上ある場合、操作者は、移送ディスク110が送られ始め、新たな受入孔111が受入口101の位置に来たときに、その受入孔111に硬貨を順次置いていく。
【0071】
開始操作がなされると(S102:YES)、端末制御部230は、端末通信部250を通じて特殊硬貨処理ユニット7に開始の指示を行う(S104)。一方、中止操作がなされると(S103:YES)、端末制御部230は、開始画面S1を閉じて(S105)、処理を終了する。
【0072】
特殊硬貨処理ユニット7に開始の指示を行うと、端末制御部230は、特殊硬貨処理ユニット7から硬貨の画像が送られてくるのを待つ(S106)。
【0073】
開始指示に基づいて特殊硬貨処理ユニット7が始動し、移送ディスク110の回転によって、硬貨が置かれた受入孔111が撮像部160による撮影位置まで送られてくると、撮像部160によって受入孔111内の硬貨が撮像され、取得された硬貨の画像が特殊硬貨処理ユニット7から操作端末8へ送られてくる。
【0074】
硬貨の画像が送られてくると(S106:YES)、端末制御部230は、画像を取得した硬貨に係る情報、即ち、硬貨の種類と金種とを入力するための情報入力画面S2を操作表示部210に表示させる(S107)。
【0075】
図10(b)に示すように、情報入力画面S2は、画像表示領域R1、情報入力領域R2および履歴表示領域R3の3つの領域に区画される。端末制御部230は、画像表示領域R1内に、取得した硬貨の画像M2を表示させる。また、端末制御部230は、情報入力領域R2に、硬貨の種類の候補一覧L1と、硬貨の金種の候補一覧L2と、確定操作に用いる確定ボタンB3とを表示させる。さらに、端末制御部230は、履歴表示領域R3内に、既に情報入力が完了した硬貨に係る情報、即ち、硬貨の画像、種類および金種を履歴情報D1として表示させる。
【0076】
候補一覧L1、L2には、各候補を選択するためのチェックボックスC1、C2が配置される。端末制御部230は、前回に選択された種類および金種の候補を、今回の種類および金種のデフォルト候補に指定し、それらの候補のチェックボックスC1、C2に自動でチェックマークを入れる。なお、取得した硬貨の画像が、今回の損貨等入金処理における最初の硬貨の画像である場合、端末制御部230は、候補一覧L1、L2において、最も上の候補をデフォルト候補に指定する。また、履歴表示領域R3内には、履歴情報D1が表示されない。
【0077】
操作者は、画像表示領域R1内に表示された硬貨の画像M2を見ることにより硬貨の種類と金種を確認した後に、種類の候補一覧L1内の該当する候補のチェックボックスC1にタッチすることにより、何れかの候補(損貨または記念貨)を選択し、さらに、金種の候補一覧L2内の該当する候補のチェックボックスC2にタッチすることにより、何れかの候補を選択する。この際、操作者は、履歴表示領域R3内の履歴情報D1を見ることで、既に情報入力が完了した硬貨の情報を確認できる。硬貨の種類および金種を選択すると、操作者は、確定操作として確定ボタンB3にタッチする。
【0078】
確定操作がなされると、端末制御部230は、情報入力が完了したと判定し(S108:YES)、入力された硬貨の種類および金種の情報を、硬貨の画像に紐付けて端末記憶部240に記憶させるとともに、端末通信部250を通じて特殊硬貨処理ユニット7へ送る(S109)。
【0079】
その後、端末制御部230は、特殊硬貨処理ユニット7から次の画像が送られてきたか、または終了の通知があったかを監視する(S110、S111)。
【0080】
特殊硬貨処理ユニット7から次の画像が送られてくると(S110:YES)、端末制御部230は、次の画像の硬貨に係る情報入力のために情報入力画面S2を更新し(S112)、その後、終了の通知があるまでS108からS112の処理を繰り返す。こうして、入金された全ての硬貨について、順次、硬貨の種類および金種の情報が、硬貨の画像に紐付けられて端末記憶部240に記憶されつつ、特殊硬貨処理ユニット7に送られる。
【0081】
送られた硬貨の種類および金種の情報に応じて、特殊硬貨処理ユニット7で、入金された全ての硬貨が収納部180a〜180dに収納されると、特殊硬貨処理ユニット7から終了の通知がある。
【0082】
特殊硬貨処理ユニット7から終了の通知があると(S111:YES)、端末制御部230は、処理確定画面S3を操作表示部210に表示させる。
【0083】
図11(a)に示すように、処理確定画面S3は、情報一覧表示領域R4と拡大画像表示領域R5とに区画される。情報一覧表示領域R4には、入金された硬貨の情報一覧L3と、完了操作に用いられる完了ボタンB4と、継続操作に用いられる継続ボタンB5とが表示される。拡大画像表示領域R5には、情報一覧L3の中からタッチにより指定された硬貨の画像M3が拡大表示される。
【0084】
端末制御部230は、完了操作がなされたか、または継続操作がなされたかを監視する(S114、S115)。操作者は、追加して入金する硬貨がなければ完了ボタンB4にタッチし、追加して入金する硬貨があれば、受入口101にある受入孔111内に硬貨を置いた後に継続ボタンB5にタッチする。
【0085】
完了操作がなされると(S114:YES)、端末制御部230は、端末通信部250を通じて特殊硬貨処理ユニット7に完了の指示を行う(S116)。そして、端末制御部230は、処理確定画面S3を閉じるとともに(S117)、プリンタ220に、
図11(b)に示すような入金明細書を印刷させる(S118)。こうして、操作端末8側の損貨等入金処理が終了する。
【0086】
一方、継続操作がなされると(S115:YES)、端末制御部230は、端末通信部250を通じて特殊硬貨処理ユニット7に継続の指示を行い(S119)、S106に戻って、特殊硬貨処理ユニット7から硬貨の画像が送られてくるのを待つ。
【0087】
次に、特殊硬貨処理ユニット7側で行われる損貨等入金処理について説明する。
【0088】
図9を参照して、損貨等入力処理が開始されると、装置制御部190は、操作端末8から開始の指示があったかを監視する(S201)。
【0089】
図12(a)のように、たとえば、500円、100円、1円の3枚の損貨と、1枚の記念貨の計4枚の硬貨が入金される場合、最初に3つの受入孔111内に硬貨が置かれる。たとえば、1番の受入孔111に500円の損貨が置かれ、2番の受入孔111に100円の損貨が置かれ、3番の受入孔111に記念貨が置かれる。このとき、管理テーブル191aは、初期の状態にある。その後、操作端末8の開始画面S1上で開始操作がなされると、操作端末8から開示の指示が送られてくる。
【0090】
開始の指示があると(S201:YES)、装置制御部190は、所定の数の駆動パルスを駆動モータ130に出力することにより、駆動モータ130を反時計回りに30度回転させ、受入孔111を反時計回りに1コマ送る(S202)。次に、装置制御部190は、位置番号P1に送られてきた受入孔111(最初は1番の受入孔111)の硬貨の有無を硬貨検出部150により検出する(S203)。そして、装置制御部190は、管理テーブル191aの全ての受入孔111の現在位置と、位置番号P1の受入孔111内の硬貨の有無を更新する(S204)。
【0091】
図12(b)のように、1番の受入孔111が位置番号P1の位置に送られ、この受入孔111内の硬貨が検出されると、管理テーブル191aの1番の受入孔111の硬貨の有無の欄が「無」から「有」に更新される。このとき、新たに受入口101に進んだ4番の受入孔111に、4枚目の硬貨である1円の損貨が置かれる。
【0092】
次に、装置制御部190は、撮像部160による撮影位置に硬貨があるか否かを判定する(S205)。装置制御部190は、管理テーブル191aを参照し、現在位置が撮影位置である位置番号P5の受入孔111に硬貨があれば、撮影位置に硬貨があると判定する。
【0093】
硬貨が置かれた最初の受入孔111(通常は1番の受入孔111)が撮影位置に送られてくるまでは、撮影位置に硬貨がないと判定されるため(S205:NO)、撮像部160による硬貨の撮像が行われることなく、S202からS204の処理が繰り返される。なお、撮像部160による撮像が行われないとき、S202からS204の処理は、一定の時間周期(たとえば1秒周期)で行われ、各受入孔111が一定時間置きに1コマずつ送られる。
【0094】
硬貨が置かれた最初の受入孔111が撮影位置に送られてくると、撮影位置に硬貨があると判定される(S205:YES)。装置制御部190は、撮像部160に受入孔111内の硬貨を撮像させ(S206)、取得した硬貨の画像を、装置通信部192を通じて操作端末8へ送る(S207)。そして、装置制御部190は、撮像された硬貨に係る種類および金種の情報が操作端末8から送られてくるのを待つ(S208)。
【0095】
硬貨の種類および金種の情報が送られてくると(S208:YES)、装置制御部190は、硬貨の種類および金種に応じて、その硬貨を投下する投下位置を決定し、管理テーブル191aにおいて、その硬貨が置かれた受入孔111の投下位置の欄に投下位置となる位置番号を登録する(S209)。具体的には、硬貨の種類が記念貨である場合、記念貨に割り当てられた収納部180aに通じる投下口121aがある位置番号P6が投下位置として登録される。一方、硬貨の種類が損貨である場合、金種が1円または5円であれば、1円および5円に割り当てられた収納部180bに通じる投下口121bがある位置番号P7が投下位置として登録される。また、金種が10円または50円であれば、10円および50円に割り当てられた収納部180cに通じる投下口121cがある位置番号P8が投下位置として登録される。さらに、金種が100円または500円であれば、100円および500円に割り当てられた収納部180dに通じる投下口121dがある位置番号P8が投下位置として登録される。
【0096】
図12(c)のように、1番の受入孔111が撮影位置に到達すると、500円の損貨であるとの情報入力に基づいて、500円の損貨の投下位置である位置番号P9が、1番の受入孔111の投下位置の欄に登録される。
【0097】
次に、装置制御部190は、管理テーブル191aを参照し、何れかの投下位置に投下の対象となる硬貨があるか否かを判定する(S210)。
【0098】
硬貨が置かれた受入孔111が、撮像部160による撮像後に、置かれた硬貨に対応する投下位置まで到達したとき、管理テーブル191aにおいて、その受入孔111の現在位置が、登録された投下位置と一致する。よって、現在位置が投下位置に一致する受入孔111があれば、装置制御部190は、何れかの投下位置に投下の対象となる硬貨があると判定し(S210:YES)、投下対象の硬貨のある投下位置の投下口121a〜121dを閉鎖する閉鎖板171a〜171dを開放位置に移動させ、その投下口121a〜121dを開放する(S211)。これにより、硬貨が投下口121a〜121dから投下され、この硬貨に割り当てられた収納部180a〜180dに収納される。その後、装置制御部190は、管理テーブル191aにおいて、硬貨が投下された受入孔111の硬貨の有無の欄を「有」から「無」に変更し、投下位置の欄に登録された位置番号を抹消する(S212)。
【0099】
図13(a)のように、記念貨が置かれた3番の受入孔111が、その投下位置である位置番号P6の位置に到達すると、閉鎖板171aが開いて、記念貨が投下口121aに投下され、収納部180aに収納される。その後、500円の損貨が置かれた1番の受入孔111が、その投下位置である位置番号P9の位置に到達すると、閉鎖板171dが開いて、500円の損貨が投下口121dに投下され、収納部180dに収納される。最後に、
図13(b)のように、100円の損貨が置かれた2番の受入孔111と1円の損貨が置かれた4番の受入孔111が、それぞれ、それらの投下位置である位置番号P9、P7の位置に到達すると、閉鎖板171d、171bが開いて、これら損貨が投下口121d、121bに投下され、収納部180d、180bに収納される。
【0100】
入金された全ての硬貨が、何れかの収納部180a〜180dに振り分けられて収納されるまで(S213:NO)、S202からS212の処理が繰り返し実行される。
【0101】
図13(c)のように、入金された全ての硬貨が収納部180a〜180dに収納されると、管理テーブル191aにおいて、全ての受入孔111の硬貨の有無の欄が「無」の状態に戻る。
【0102】
装置制御部190は、全ての硬貨の収納が完了したと判定すると(S213:YES)、装置通信部192を通じて操作端末8へ終了の通知を行う(S214)。
【0103】
その後、装置制御部190は、操作端末8からの完了の指示または継続の指示を待つ(S215、S216)。完了の指示がなされると(S215:YES)、装置制御部190は、駆動モータ130により移送ディスク110を回転させ、移送ディスク110を基準位置に戻す(S217)。こうして、特殊硬貨処理ユニット7側の損貨等入金処理が終了する。
【0104】
一方、継続の指示がなされると(S216:YES)、装置制御部190は、S202の処理に戻り、損貨等入金処理を継続させる。
【0105】
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
【0106】
(1)特殊硬貨処理ユニット7は、複数の受入孔111を備え、硬貨の置かれた受入孔111が、順次、撮像部160による硬貨の撮像位置に移送され、その後、収納部180a〜180dによる硬貨の収納位置へ移送される構成とされているので、操作者は、特殊硬貨処理ユニット7に入金する損貨等の特殊な硬貨が複数枚ある場合に、先の硬貨が収納部180a〜180dに収納されるのを待つことなく受入孔111に次の硬貨を置いて、これら硬貨を連続的に撮像部160で撮像し収納部180a〜180dに収納することができる。これにより、操作者は、複数枚の特殊な硬貨を特殊硬貨処理ユニット7へ短時間で円滑に入金することができる。
【0107】
(2)特殊硬貨処理ユニット7は、操作端末8の情報入力画面S2上で入力された硬貨の種類および金種の情報に応じて、硬貨が何れかの収納部180a〜180dに振り分けられる構成とされているので、入金された硬貨を整理して収納部180a〜180dに収納することができる。
【0108】
(3)特殊硬貨処理ユニット7は、2個以上(3個)の受入孔111が、受入口101において一度に外部に露出して硬貨を置くことが可能である構成とされているので、操作者は、2個以上の硬貨をまとめて受入孔111内に置くことができ、硬貨の入金作業がやりやすい。
【0109】
(4)特殊硬貨処理ユニット7は、複数の受入孔111が、所定間隔でループ状に並ぶように移送ディスク110に形成され、移送ディスク110と駆動モータ130とにより循環移送され、当該循環移送の過程において撮像位置および収納位置を通過する構成とされているので、一巡して受入口101に戻ってきた受入孔111に、再び硬貨を置くことで、受入孔111の個数以上の枚数の硬貨を連続的に入金処理することが可能となる。
【0110】
(5)操作表示部210に表示される情報入力画面S2に、撮像部160が撮像した硬貨の画像と、硬貨の種類の候補一覧L1と、硬貨の金種の候補一覧L2とが含まれるので、ユーザは、硬貨の画像を確認しながら、硬貨の種類および金種の入力(候補一覧L1、L2からの選択)を行うことができる。
【0111】
(6)既に情報入力が完了した硬貨の画像および当該硬貨の種類および金種が履歴情報D1として情報入力画面S2に含められるので、操作者は、現在の硬貨に係る情報入力を行いつつ、履歴情報D1を見ることで、既に情報入力が完了した硬貨の情報を確認できる。
【0112】
(7)硬貨に係る種類および金種のデフォルトの候補として、前回に入力された硬貨に係る種類および金種の情報が指定され、情報入力画面S2の候補一覧L1、L2で自動的に選択されるので、同じ種類や金種の硬貨を続けて入金する場合に、選択操作の手間が省ける。
【0113】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
【0114】
<変更例1>
図14(a)は、変更例1に係る、情報入力画面S2を示す図であり、
図14(b)は、変更例1に係る、硬貨が受入口101に返却される様子と、そのときの管理テーブル191aの状態を示す図である。
【0115】
図14(a)に示すように、本変更例では、端末制御部230は、情報入力画面S2の情報入力領域R2に、返却操作に用いられる返却ボタンB6を表示させる。この場合、操作者は、送られてきた硬貨の画像が不鮮明であるなどの理由により、硬貨の種類や金種が確認できない場合に、返却ボタンB6にタッチする。
【0116】
返却操作が行われると、端末制御部230は、管理テーブル191aにおいて、該当する受入孔111の投下位置の欄に「返却」の登録を行う。これにより、
図14(b)のように、硬貨は、何れの投下口121a〜121dからも投下されず、一巡して受入口101に返却される。
【0117】
このような構成とすれば、硬貨に係る種類や金種の情報が入力できない場合に、受入口101へ硬貨を返却することができる。
【0118】
<変更例2>
図15は、変更例2に係る、端末制御部230が実行する損貨等入金処理の制御動作を示すフローチャートである。
図16(a)は、変更例2に係る、入金された硬貨が「損貨」と判定され、種類の候補一覧L1で「損貨」が自動選択される例を示す図であり、
図16(b)は、変更例2に係る、入金された硬貨が「記念貨」と判定され、種類の候補一覧L1で「記念貨」が自動選択される例を示す図である。なお、
図15に示す損貨等入金処理では、
図8に示す損貨等入金処理と比較した場合に、S121ないしS125の処理が付加される。また、
図15のフローチャートでは、S111の処理およびS113以降の処理の図示が省略されている。
【0119】
図15を参照し、特殊硬貨処理ユニット7から硬貨の画像が送られてくると(S106:YES)、端末制御部230は、画像を解析し、硬貨とその周囲との間の濃淡や色の違いなどに基づいて、画像から硬貨の外形を抽出する(S121)。そして、端末制御部230は、抽出した硬貨の外形から硬貨の真円度を求め、求めた真円度が第1閾値より小さいか否かを判定する(S122)。硬貨が損貨、特に変形貨幣である場合、
図16(a)のように、真円度が第1閾値より小さくなる。この場合、求めた真円度が第1閾値より小さいと判定され(S122:YES)、端末制御部230は、情報入力画面S2を操作表示部210に表示させるとともに、硬貨の種類の候補一覧L1において、「損貨」を自動選択する(S123)。
【0120】
一方、求めた真円度が第1閾値以上であると判定された場合(S122:NO)、端末制御部230は、抽出した硬貨の外形から硬貨の直径を求め、求めた直径が第2閾値(たとえば、500円硬貨の直径より少し大きな値)より大きいか否かを判定する(S124)。硬貨が記念貨である場合、
図16(b)のように、直径が第2閾値より大きくなる場合がある。この場合、求めた直径が第2閾値より大きいと判定され(S124:YES)、端末制御部230は、情報入力画面S2を操作表示部210に表示させるとともに、硬貨の種類の候補一覧L1において、「記念貨」を自動選択する(S125)。
【0121】
一方、求めた直径が第2閾値以下であると判定された場合(S124:NO)、端末制御部230は、上記実施形態と同様、情報入力画面S2を操作表示部210に表示させ、硬貨の種類の候補一覧L1において、前回の候補を自動選択する(S107)。
【0122】
このような構成とすれば、硬貨の画像に基づいて当該硬貨の種類が自動的に選択されるので、操作者は、情報入力画面S2上での情報入力が容易になる。
【0123】
<変更例3>
図17(a)は、変更例3に係る、特殊硬貨処理ユニット7Aの斜視図であり、
図17(b)は、
図17(a)のB−B´断面図である。
図18は、変更例3に係る、ベース板310を筐体300内から引き出した状態の、筐体300の上部で切断した特殊硬貨処理ユニット7Aの平面断面図である。
【0124】
図17(a)ないし
図18を参照して、特殊硬貨処理ユニット7Aは、筐体300と、ベース板310と、硬貨受入部320と、移送機構部330と、基準位置検出部340と、撮像部350と、振分機構部360と、4つの収納部370a〜370dとを含む。
【0125】
筐体300は、上下方向にやや扁平な直方体形状を有する。筐体300の前部には、前面上部に出入口301が形成される。筐体300の内部には、左右の側面にベース板310を前後にスライドさせるためのスライドレール302が設けられる。
【0126】
ベース板310は、筐体300の平面形状と同じ方形の板状に形成される。ベース板310は、左右両端部がスライドレール302に保持されており、筐体300内から前方へ引き出すことができる。ベース板310の前部には、扉体311が設けられ、ベース板310が筐体300内に収納されると、筐体300の出入口301が扉体311によって塞がれる。
【0127】
硬貨受入部320は、10個の受入部321で構成される。10個の受入部321は、上方から見て長円形のループ状に並ぶように、所定間隔でベース板310上に配置される。各受入部321は、上下方向に開口する円環状を有し、下面がベース板310で塞がれ、その内部に、入金される硬貨が置かれる。
図18に示すように、ベース板310が筐体300内から引き出された状態にあるとき、全ての受入部321が外部に露出するため、操作者は、一度にまとめて、全ての受入部321に硬貨を置くことができる。なお、受入部321が、特許請求の範囲に記載の「硬貨置き部」に対応する。
【0128】
移送機構部330は、移送ベルト331と、前プーリ332と、後プーリ333と、前支軸334と、駆動モータ335とを含む。移送ベルト331は、ループ状を有し、10個の受入部321の内側に所定距離だけ離れて配置された前プーリ332と後プーリ333との間に架け渡される。移送ベルト331の外周面に各受入部321が連結される。前支軸334は、ベース板310に形成された前軸孔312を通じて上方に突出し前プーリ332に連結される。前プーリ332は、前支軸334によって回転自在に保持される。駆動モータ335は、たとえば、ステッピングモータであり、ベース板310の下面に取り付けられ、そのモータ軸335aがベース板310に形成された後軸孔313を通じて上方に突出し後プーリ333に連結される。後プーリ333が駆動モータ335によって回転駆動されると、移送ベルト331が水平面内を循環するように移動し、各受入部321がベース板310上において循環移送される。
【0129】
硬貨受入部320は、入金処理の運転が停止されている状態において基準位置を取る。各受入部321には、上記実施形態の特殊硬貨処理ユニット7の受入孔111と同様に、1番から10番の番号付けがなされる。また、各受入部321の位置には、各位置を示す「P1」から「P10」の位置番号が付される。硬貨受入部320は、移送機構部330によって、反時計回りに、一度につき、次の位置番号の位置まで送られる。即ち、各受入部321は、1コマの送りにつき、反時計回り方向の隣の受入部321の位置まで進む。
【0130】
硬貨受入部320には、基準位置にあるときに最も後方に位置する受入部321に、基準位置を検出するための反射板322が取り付けられる。
【0131】
基準位置検出部340は、基準位置において最も後方に位置する受入部321の後方に配置される。基準位置検出部340は、横に並んだ発光素子341と受光素子342とを有し、発光素子341からの光が反射板322で反射されて受光素子342に受光されることにより、硬貨受入部320が基準位置にあることを検出する。
【0132】
撮像部350は、基準位置において最も後方に位置する受入部321の上方に配置される。撮像部350は、CCD、CMOS等の撮像素子を有し、撮像部350の下方の撮像位置に送られて来た受入部321内の硬貨を撮像し、硬貨の画像(画像データ)を取得する。
【0133】
ベース板310には、基準位置において左側に位置する4つの受入部321の下に、後方からそれぞれ、硬貨を投下するための投下口314a〜314dが形成される。また、ベース板310には、各投下口314a〜314dから外側に連続するように収容口315a〜315dが形成される。
【0134】
振分機構部360は、各投下口314a〜314dに対応して設けられた、4つの開閉装置360a〜360dにより構成される。開閉装置360a〜360dは、上記実施形態の特殊硬貨処理ユニット7の開閉装置170a〜170dと同様、閉鎖板361a〜361dと、駆動部362a〜362dとを含む。
【0135】
4つの収納部370a〜370dは、筐体300の底部の右側に前後方向に並ぶように配置される。各収納部370a〜370dは、筐体300の右側面から引き出すことが可能な収納箱371a〜371dと、収納箱371a〜371dが収容されるケース372a〜372dと、ケース372a〜372dの上面に形成される投入口373a〜373dとを含む。ベース板310が筐体300内に収納された状態において、各投入口373a〜373dは、各収納部370a〜370dに対応する投下口314a〜314dの真下に位置する。各収納部370a〜370dは、施錠できるように構成され、特定の管理者のみが解錠できる。
【0136】
収納部370aは、記念貨に割り当てられ、収納部370bは、1円および5円の損貨に割り当てられる。また、収納部370cは、10円および50円の損貨に割り当てられ、収納部370dは、100円および500円を含むその他の損貨に割り当てられる。
【0137】
本変更例の特殊硬貨処理ユニット7Aにおいても、上記実施形態の特殊硬貨処理ユニット7と同様の損貨等入力処理が行われる。本変更例では、操作者は、筐体300内からベース板310を引き出し、入金する全ての特殊な硬貨を各受入部321に置く。その後、操作者は、ベース板310を筐体300内に収納して、操作端末8において開始操作を行う。
【0138】
特殊硬貨処理ユニット7Aにおける損貨等入力処理の制御動作は、
図9に示す制御動作とほぼ同様である。但し、特殊硬貨処理ユニット7Aには、受入部321の硬貨の有無を直接的に検出する硬貨検出部がない。このため、
図9のS203の硬貨を検出する処理は行われず、S204では、管理テーブル(図示せず)の現在位置のみが更新される。さらに、S205の判定は行われず、S206では、撮像位置に送られてきた全ての受入部321が撮像部350で撮像される。そして、撮像した画像から硬貨の有無が判定され、画像中に硬貨が含まれる場合に、S207で、その硬貨の画像が操作端末8に送られる。さらに、S213では、各受入部321が一巡したときに、全ての硬貨が収納部370a〜370dに収納されたと判定される。
【0139】
このようにして、特殊硬貨処理ユニット7Aにおいて損貨等入力処理が行われることにより、各受入部321に置かれた複数枚の特殊な硬貨が、順次、撮像部350で撮像された後、硬貨の種類や金種に応じた収納部370a〜370dに収納される。
【0140】
本変更例においても、上記実施形態と同様な作用効果が奏される。但し、本変更例では、全ての受入部321を外部に露出させることができるので、入金処理の運転前に多くの硬貨を受入部321に置いておくことができる反面、運転中には受入部321に硬貨を置くことができないため、全ての受入部321を超える枚数の硬貨を連続的に入金処理することはできない。
【0141】
<変更例4>
図19(a)は、変更例4に係る、特殊硬貨処理ユニット7Bの斜視図であり、
図19(b)は、
図19(a)のC−C´断面図である。
【0142】
図19(a)および(b)を参照して、特殊硬貨処理ユニット7Bは、筐体400と、硬貨受入部410と、移送機構部420と、ベース板430と、基準位置検出部440と、硬貨検出部450と、撮像部460と、振分機構部470と、4つの収納部480a〜480dとを含む。
【0143】
筐体400は、上下方向にやや扁平な直方体形状を有する。筐体400の前部には、前面上部から天面前部に繋がるように開口する受入口401が形成される。受入口401は、前後方向にスライドするシャッター402により開閉される。シャッター402は、手動で開閉されてもよいし、自動で開閉されてもよい。
【0144】
硬貨受入部410は、12個の受入部411により構成される。12個の受入部411は、移送機構部420を構成する移送ベルト421の外周面に、側方から見て長円形のループ状に並ぶように所定間隔で配置される。各受入部411は、上下方向に開口する円環状を有し、下面が移送ベルト421で塞がれ、その内部に、入金される硬貨が置かれる。なお、受入部411が、特許請求の範囲に記載の「硬貨置き部」に対応する。
【0145】
硬貨受入部410は、入金処理の運転が停止されている状態において基準位置を取る。この状態において、硬貨受入部410の前部の2つの受入部411が受入口401内に臨む。シャッター402が開くと、2つの受入部411が外部に露出するため、ユーザは、一度にまとめて、2つの受入部411に硬貨を置くことができる。
【0146】
移送機構部420は、移送ベルト421と、前プーリ422と、後プーリ423と、前支軸424と、駆動モータ425とを含む。移送ベルト421は、ループ状を有し、前後に所定距離だけ離れて配置された前プーリ422と後プーリ423との間に架け渡される。前支軸424は、左右方向に延び、前プーリ422を回転自在に保持すする。駆動モータ425は、たとえば、ステッピングモータであり、そのモータ軸425aが左右方向に延び、後プーリ423に連結される。前支軸424および駆動モータ425は、図示しない取付部を介して、ベース板430に取り付けられてもよいし、筐体400の側面に取り付けられてもよい。後プーリ423が駆動モータ425によって回転駆動されると、移送ベルト421が垂直面内を循環するように移動し、各受入部411が垂直面内において循環移送される。
【0147】
移送ベルト421には、各受入部411の中央位置に硬貨を検出するための検出孔421aが形成される。また、移送ベルト421には、内周面の所定位置に、硬貨受入部410の基準位置を検出するための反射板426が取り付けられる。
【0148】
硬貨受入部410の各受入部411には、上記実施形態の特殊硬貨処理ユニット7の受入孔111と同様に、1番から12番の番号付けがなされる。また、各受入部411の位置には、各位置を示す「P1」から「P12」の位置番号が付される。硬貨受入部410は、移送機構部420によって、左側面側から見て、反時計回りに、一度につき、次の位置番号の位置まで送られる。即ち、各受入部411は、1コマの送りにつき、反時計回り方向の隣の受入部411の位置まで進む。
【0149】
ベース板430には、基準位置において下側に位置する4つの受入部411の下に、後方からそれぞれ、硬貨を投下するための投下口431a〜431dが形成される。また、ベース板430には、移送機構部420の後方に、ガード板432が設けられる。ガード板432は、受入部411が上向きの状態から下向きの状態に移行する際に、受入部411から硬貨が落ちてしまうのを防ぐ。
【0150】
基準位置検出部440は、移送ベルト421の内側に配置される。基準位置検出部440は、横に並んだ発光素子441と受光素子442とを有し、発光素子441からの光が反射板426で反射されて受光素子442に受光されることにより、硬貨受入部410が基準位置にあることを検出する。
【0151】
硬貨検出部450は、上下方向に対向する発光素子451と受光素子452とを有する。コマ送りされた受入部411は、発光素子451と受光素子452との間に検出孔421aが位置するように停止する。受入部411内に硬貨が存在する場合、発光素子451からの発光が硬貨に遮られて受光素子452に届かなくなる。硬貨検出部450は、受光素子452の受光の有無によって受入部411内の硬貨の有無を検出する。
【0152】
撮像部460は、基準位置において上側の最も後方に位置する受入部411の上方に配置される。撮像部460は、CCD、CMOS等の撮像素子を有し、撮像部460の下方の撮像位置に送られて来た受入部411内の硬貨を撮像し、硬貨の画像(画像データ)を取得する。
【0153】
振分機構部470は、各投下口431a〜431dに対応して設けられた、4つの開閉装置470a〜470dにより構成される。開閉装置470a〜470dは、上記実施形態の特殊硬貨処理ユニット7の開閉装置170a〜170dと同様、閉鎖板471a〜471dと、駆動部472a〜472dとを含む。
【0154】
4つの収納部480a〜480dは、筐体400の底部の右側に前後方向に並ぶように配置される。各収納部480a〜480dは、筐体400の右側面から引き出すことが可能な収納箱481a〜481dと、収納箱481a〜481dが収容されるケース482a〜482dと、ケース482a〜482dの上面に形成される投入口483a〜483dとを含む。各投入口483a〜483dは、各収納部480a〜480dに対応する投下口431a〜431dの真下に位置する。各収納部480a〜480dは、施錠できるように構成され、特定の管理者のみが解錠できる。
【0155】
収納部480aは、記念貨に割り当てられ、収納部480bは、1円および5円の損貨に割り当てられる。また、収納部480cは、10円および50円の損貨に割り当てられ、収納部480dは、100円および500円を含むその他の損貨に割り当てられる。
【0156】
本変更例の特殊硬貨処理ユニット7Bにおいても、上記実施形態の特殊硬貨処理ユニット7と同様の損貨等入力処理が行われる。特殊硬貨処理ユニット7Bにおける損貨等入力処理の制御動作は、
図9に示す制御動作とほぼ同様である。特殊硬貨処理ユニット7Bにおいて損貨等入力処理が行われることにより、各受入部411に置かれた複数枚の特殊な硬貨が、順次、撮像部460で撮像された後、硬貨の種類や金種に応じた収納部480a〜480dに収納される。
【0157】
本変更例においても、上記実施形態と同様な作用効果が奏される。
【0158】
<その他の変更例>
特殊硬貨処理ユニット7に、操作表示部210およびプリンタ220が設けられてもよい。この場合、特殊硬貨処理ユニット7のみによって硬貨処理装置9が構成される。そして、装置制御部190によって、端末制御部230が実行していた
図9の損貨等入力処理が実行される。また、特殊硬貨処理ユニット7が、タブレット端末やスマートフォンとの通信機能を有し、タブレット端末等の表示機能、操作機能を用いて、特殊硬貨処理ユニット7への特殊な硬貨の入金処理が行われてもよい。
【0159】
また、上記実施形態において、移送ディスク110が駆動モータ130により回転される構成ではなく、移送ディスク110が手動により回転される構成が採られてもよい。この場合、移送ディスク110を1コマ(30度)ずつ停止させやすいように、移送ディスク110の回転軸にクリック機構が設けられるとよい。また、移送ディスク110の回転をロックするロック機構が設けられ、撮像部160での撮像後、操作者による情報入力が完了するまで、移送ディスク110の回転がロックされるとよい。
【0160】
さらに、上記実施形態では、投下口121aがある位置番号P6の位置の直前である位置番号P5の位置に撮像部160が配置された。しかしながら、撮像部160は、位置番号P1ないしP4の何れの位置に配置されてもよい。但し、投下口121aの直前の位置に撮像部160が設けられた場合、操作者は、撮像部160による硬貨の撮像に基づいて情報入力が行われる前に、多くの硬貨を受入孔111に投入しておくことができる。また、撮像部160が複数個設けられてもよい。この場合、撮像部160の個数分の情報入力画面S2を操作表示部210に分割表示させるようにするとよい。
【0161】
さらに、上記実施形態において、ベース板120(少なくとも撮像位置の部位)を透明にするとともに、ベース板120の下方にも撮像部を配置するようにして、硬貨の裏面を撮像できるようにしてもよい。また、撮像部をベース板120の上方に配置し、ベース板120の下方に設置した2組の鏡の反射を利用して硬貨の裏面を撮像できるようにしてもよい。
【0162】
さらに、上記実施形態において、移送ディスク110の各受入孔111の一巡目に撮像部160による硬貨の撮像が行われ、二巡目に収納部180a〜180dへの硬貨の収納が行われるような構成とされてもよい。この場合、各受入孔111が一巡した後、撮像された全ての硬貨の種類および金種の情報入力がまとめて行われる。この際、操作表示部210では、硬貨の画像の一覧が表示され、その一覧から画像を順次、選択していき、情報入力を行うような構成が採られてもよい。
【0163】
さらに、上記実施形態において、硬貨を置き忘れた状態で入金処理の運転が開始されるのを防止するため、移送ディスク110が3コマ進んだときに1番から3番の何れの受入孔111にも硬貨が検出されなかった場合、操作表示部210等を用いて警告がなされる構成が採られてもよい。
【0164】
さらに、上記実施形態において、開始操作が行われる前に、開始画面S1上で操作者が入金する硬貨の枚数を入力できてもよい。この場合、装置制御部190によって、収納部180a〜180dに収納された硬貨の枚数がカウントされ、枚数情報が端末制御部230へ送られる。全ての硬貨が収納部180a〜180dに収納されたときの硬貨の枚数が、入力された枚数と異なるとき、端末制御部230は、操作表示部210等を用いて、枚数が一致していないことを警告する。
【0165】
さらに、上記実施形態では、取得した硬貨の画像が最初の硬貨の画像以外の場合、候補一覧L1、L2において、前回に選択された種類および金種の候補が、今回の種類および金種のデフォルト候補に指定された。しかしながら、常に、候補一覧L1、L2において、最も上の候補がデフォルト候補に指定されてもよい。また、前者のようにするか後者のようにするか、モードを切り替えられるようにしてもよい。
【0166】
さらに、上記実施形態において、履歴情報D1として情報入力画面S2の履歴表示領域R3に表示される硬貨は、現在情報入力が行われている硬貨と同じ種類や同じ金種の硬貨だけに限定されてもよい。
【0167】
さらに、上記実施形態において、操作者のID等に対応づけて、特殊硬貨処理ユニット7に入金できる硬貨の上限枚数や上限金額が設定されてもよい。この場合、IDと上限枚数や上限金額とが対応付けられた対応テーブルが端末記憶部240に備えられる。端末制御部230は、上限枚数や上限金額に達すると、操作表示部210等を用いて警告するとともに、それ以降の入金処理を受け付けないようにする。上限枚数等を超えて入金処理を可能とさせる場合には、上位者による承認入力が必要になる。特殊硬貨処理ユニット7では、硬貨の画像を判断しながらの情報入力が必要であるため、操作者の経験等に応じて上限枚数や上限金額を決めることで、操作ミス等によって誤った硬貨の入金が行われることを防止できる。
【0168】
さらに、上記実施形態において、特殊硬貨処理ユニット7に、特殊な硬貨として、外国硬貨を入金できてもよい。この場合、外国硬貨に係る情報として、国名、通貨単位、金額等が入力される。
【0169】
さらに、上記変更例2において、硬貨の画像の色に基づいて、損貨か記念貨かの判定がなされてもよい。たとえば、汚損硬貨の場合、汚れにより通常より色が濃くなるので、色の濃さが閾値より大きいと、損貨と判定できる。また、通常の流通硬貨と異なる色となる記念貨がある。よって、硬貨の色が通常の流通硬貨となる異なる場合に、記念貨と判定できる。
【0170】
さらに、上記変更例2において、硬貨の画像に基づいて、硬貨の種類のみならず金種を判定し、硬貨の金種の候補一覧L2において、判定した金種を自動選択するようにしてもよい。あるいは、硬貨の画像に基づいて硬貨の種類や金種は判定するが、判定した種類や金種をデフォルト候補とはせず、候補一覧L1、L2で選択された種類や金種が、判定した種類や金種と異なる場合に、操作表示部210等を用いた警告が行われるようにしてもよい。
【0171】
さらに、上記実施形態(変更例1、2)において、受入口101に操作者の手を検知するためのアクセスセンサが配置されてもよい。アクセスセンサとして、たとえば、焦電センサ、マイクロ波センサ、超音波ドップラセンサが用いられる。この場合、装置制御部190は、受入口101内に手が無いことを条件に、移送ディスク110を回転駆動させる。
【0172】
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜変更可能である。