特開2017-228385(P2017-228385A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-228385(P2017-228385A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】端子および端子付き電線
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/18 20060101AFI20171201BHJP
   H01R 4/64 20060101ALI20171201BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   H01R4/18 A
   H01R4/64 A
   H01B7/00 306
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-122444(P2016-122444)
(22)【出願日】2016年6月21日
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮本 賢次
(72)【発明者】
【氏名】浜田 和明
【テーマコード(参考)】
5E085
5G309
【Fターム(参考)】
5E085BB04
5E085BB12
5E085EE02
5E085FF01
5E085JJ03
5G309FA04
5G309FA06
(57)【要約】
【課題】同軸電線に対しその軸方向に引っ張る力が加えられた場合でも、シールド層に圧着される一対のバレル片の先端側が軸方向にずれ難く、高周波特性に優れる端子および端子付き電線。
【解決手段】芯線と、内部絶縁層と、シールド層と、外部絶縁層と、が内から外に向けて同心状に配された同軸電線と、前記同軸電線に接続された端子と、を備えた端子付き電線であって、前記端子は、露出された前記シールド層に対してオーバーラップ状に圧着された一対のバレル片を備えており、前記一対のバレル片のうち一方側には、他方側の前記バレル片に向けて突出する係合突部が設けられており、前記係合突部は、前記他方側のバレル片に設けられた係合孔の孔縁部に係合している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯線と、内部絶縁層と、シールド層と、外部絶縁層と、が内から外に向けて同心状に配された同軸電線に接続される端子であって、
露出された前記シールド層に対してオーバーラップ状に圧着される一対のバレル片を備えており、
前記一対のバレル片のうち一方側のバレル片には、前記一対のバレル片が前記シールド層に圧着された圧着状態において、前記一対のバレル片のうち他方側のバレル片に向けて突出する係合突部が設けられており、
前記他方側のバレル片には、前記圧着状態において前記係合突部をその孔縁部に係合させる係合孔が設けられている、端子。
【請求項2】
前記係合突部および前記係合孔の孔縁部は前記同軸電線の延びる方向に対して交差する方向に長細く延びている請求項1に記載の端子。
【請求項3】
前記係合突部の前記一方側のバレル片の表面からの突出寸法は、当該係合突部が前記係合孔の孔縁部に係合した状態において前記他方側のバレル片の表面から突出しない寸法に設定されている請求項1または請求項2に記載の端子。
【請求項4】
前記係合突部は、前記圧着状態において前記同軸電線の径方向の外側に向けて突出するように設けられている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の端子。
【請求項5】
芯線と、内部絶縁層と、シールド層と、外部絶縁層と、が内から外に向けて同心状に配された同軸電線と、
前記同軸電線に接続された端子と、を備え、
前記端子は、露出された前記シールド層に対してオーバーラップ状に圧着された一対のバレル片を備えており、
前記一対のバレル片のうち一方側のバレル片には、前記一対のバレル片のうち他方側のバレル片に向けて突出する係合突部が設けられており、
前記係合突部は、前記他方側のバレル片に設けられた係合孔の孔縁部に係合している、端子付き電線。
【請求項6】
前記係合突部および前記係合孔の孔縁部は前記同軸電線の延びる方向に対して交差する方向に長細く延びている請求項5に記載の端子付き電線。
【請求項7】
前記係合突部の前記一方側のバレル片の表面からの突出寸法は、前記他方側のバレル片の表面から突出しない寸法に設定されている請求項5または請求項6に記載の端子付き電線。
【請求項8】
前記一方側のバレル片の外側に前記他方側のバレル片が重ねられて圧着されている請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の端子付き電線。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術は、端子および端子付き電線に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、芯線の外周側に内部絶縁層、シールド層、外部絶縁層が内から外に向けて同心状に配された同軸電線の端末に、内導体端子および外導体端子を備える端子が接続されてなる電線の接続構造が知られている。
【0003】
より詳細には、図11に示すように、電線1の端末が皮剥きされることで芯線2と内部絶縁層3とシールド層4とが段階的に露出され、芯線2に内導体端子(図示せず)が接続される一方、シールド層4の端末および外部絶縁層5に、外導体端子6に設けられたシールド層用のバレル片7、および、外部絶縁層用のバレル片(図示せず)がそれぞれ圧着される構造が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−27881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種の電線1においては、シールド層4と外部絶縁層5との間が比較的滑り易いという事情がある。このため、電線1の軸方向に引張荷重がかかった場合に、シールド層4から外部絶縁層5が比較的簡単にずれて、外部絶縁層5だけが先に引っ張られる場合がある。このため、シールド層4を圧着するバレル片7にもある程度の固着力が必要とされる。また、端子に外部絶縁層用のバレル片が設けられていない場合には、なおさら、シールド層4を圧着するバレル片7の固着力が必要とされる。
【0006】
一方、この種の電線1の伝送特性について考慮すると、芯線2とシールド層4との間の離間距離が変化すると高周波特性が低下するため、シールド層4にバレル片7を圧着する際には、内部絶縁層3を変形させることなく、シールド層4の周方向において均等な力で圧着することが好ましい。
【0007】
しかし、バレル片7を周方向において均等な力で圧着する場合には、バレル片7をその先端側やバレル片に設けた突起をシールド層4に食い込ませつつ圧着する構成と比較して、電線1に対する固着力が低下する傾向にある。
【0008】
そして、このように固着力が比較的低い圧着部に対し電線1の軸方向の引張荷重がかかると、シールド層4に圧着されている一対のバレル片7のうち特に先端側が比較的容易にその引張方向に引っ張られ、もとの圧着位置からずれる場合がある(図13参照)。このようにバレル片7の先端側がずれると、電線1に対するバレル片7の圧着力が周方向において不均一になり、これに伴って芯線2とシールド層4との間の離間距離が変化するため、高周波特性が低下する虞がある(図14参照)。
【0009】
本明細書に開示される技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、同軸電線に対しその軸方向に引っ張る力が加えられた場合でも、シールド層に圧着される一対のバレル片の先端側が軸方向にずれ難く、高周波特性に優れる端子および端子付き電線を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書に開示される技術は、芯線と、内部絶縁層と、シールド層と、外部絶縁層と、が内から外に向けて同心状に配された同軸電線に接続される端子であって、露出された前記シールド層に対してオーバーラップ状に圧着される一対のバレル片を備えており、前記一対のバレル片のうち一方側のバレル片には、前記一対のバレル片が前記シールド層に圧着された圧着状態において、前記一対のバレル片のうち他方側のバレル片に向けて突出する係合突部が設けられており、前記他方側のバレル片には、前記圧着状態において前記係合突部をその孔縁部に係合させる係合孔が設けられている。
【0011】
また本明細書に開示される技術は、芯線と、内部絶縁層と、シールド層と、外部絶縁層と、が内から外に向けて同心状に配された同軸電線と、前記同軸電線に接続された端子と、を備えた端子付き電線であって、前記端子は、露出された前記シールド層に対してオーバーラップ状に圧着された一対のバレル片を備えており、前記一対のバレル片のうち一方側のバレル片には、前記一対のバレル片のうち他方側のバレル片に向けて突出する係合突部が設けられており、前記係合突部は、前記他方側のバレル片に設けられた係合孔の孔縁部に係合している。
【0012】
上記構成によれば、端子の一対のバレル片が同軸電線のシールド層に圧着された圧着状態においては、一方側のバレル片の係合突部が他方側のバレル片の係合孔の孔縁部に係合した状態とされるから、同軸電線に対してその軸方向に引っ張る力が加えられた場合でも、一対のバレル片の先端側がもとの圧着位置からずれることが抑制される。換言すると、同軸電線に対してその軸方向に引っ張る力が加えられた場合でも、一対のバレル片は同軸電線の周方向においてほぼ均一の力でシールド層に圧着された状態を保つことができる。
【0013】
もって、芯線とシールド層との間の離間距離が周方向において一定に保たれるから、高周波特性に優れる端子付き電線が得られる。
【0014】
上記端子は、以下の構成を備えていてもよい。
係合突部および係合孔の孔縁部は、同軸電線の延びる方向に対して交差する方向に長細く延びていてもよい。
【0015】
このような構成によれば、同軸電線に対してその軸方向に引っ張る力が加えられた場合に、係合突部および係合孔の孔縁部は同軸電線の延びる方向に対して交差する方向に延びる広い面積で係止状態を保持することができるから、より安定的にシールド層に圧着された状態を保つことができる。
【0016】
また、係合突部の一方側のバレル片の表面からの突出寸法は、当該係合突部が係合孔の孔縁部に係合した状態において他方側のバレル片の表面から突出しない寸法に設定されていてもよい。
【0017】
このような構成によれば、係合突部は他方側のバレル片の表面から突出することがないから、係合突部が他の部品に引っかかったり、シールド層に食い込んだりすることが抑制される。
【0018】
また、係合突部は、圧着状態において同軸電線の径方向の外側に向けて突出するように設けられていてもよい。すなわち、一方側のバレル片の外側に他方側のバレル片が重ねられて圧着される構成としてもよい。
【0019】
このような構成によれば、圧着作業の際の位置合わせをより簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本明細書に開示される技術によれば、同軸電線に対しその軸方向に引っ張る力が加えられた場合でも、シールド層に圧着された一対のバレル片の先端側が軸方向にずれ難く、高周波特性に優れる端子および端子付き電線が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態の端子付き電線の一部拡大斜視図
図2】端子付き電線の一部拡大平面図
図3図2のA−A断面図
図4図3の一部拡大断面図
図5】端子付き電線の一部拡大側面図
図6図5のB−B断面図
図7】端子の一部拡大斜視図
図8】端子の一部拡大平面図
図9】端子の断面図
図10】他の実施形態の端子付き電線の係合部を示す一部拡大断面図
図11】従来の端子付き電線の一部拡大平面図
図12図11のC−C断面図
図13】同軸電線が軸方向に引っ張られた場合の従来の端子付き電線の一部拡大平面図
図14】従来の端子付き電線の断面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
一実施形態の端子20および端子付き電線10を図1ないし図9に基づいて説明する。本実施形態では、図1に示すように、電線11の端末に端子20が接続されている。なお以下においては、図2の左側を前方とし、右側を後方として説明する。
【0023】
(電線11)
本実施形態の電線11は、1本の金属素線若しくは複数本の金属素線の撚り線からなる芯線12と、比較的厚肉の内部絶縁層13と、編組線からなるシールド層14と、合成樹脂等の絶縁材料からなる外部絶縁層15とが、内側から外側に向けて同心状に配された、いわゆる同軸電線である(図1参照)。
【0024】
この電線11の端末では、皮剥き等の端末処理が施され、芯線12、内部絶縁層13及びシールド層14のそれぞれの端末が露出されている。
【0025】
(端子20)
端子20は、芯線12に接続されるとともに図示しない相手側端子と接続可能とされる図示しない内側端子と、シールド層14に接続される外側端子と、これら内外の端子間に介在されて両者を絶縁状態とする図示しない誘電体(絶縁体)と、を備えている。本実施形態は、端子20のうち、外側端子のシールド層14に対する圧着構造に関するものである。
【0026】
外側端子(端子20)は、導電性に優れた金属板をプレス加工して形成され、その前方側は、上記した誘電体が内側に嵌合される四角筒状の嵌合筒部21(図2参照)とされ、後方側には、シールド層14の端末に圧着される圧着部23が一体に設けられている(図7ないし図9参照)。
【0027】
圧着部23は、嵌合筒部21の底壁から延設された連結部22を介して後方に向けて延びる載置部24と、載置部24の両側縁から側方に向けて延設された一対のバレル片25,26とを備えている。
【0028】
以下、一対のバレル片25,26のうち図7中左側のバレル片を第1バレル片25、右側のバレル片を第2バレル片26とする。シールド層14に一対のバレル片25,26が圧着された状態(以下、圧着状態とする)においては、第1バレル片25が内側に配され、第2バレル片26が第1バレル片25の外側に重ねて配される、いわゆるオーバーラップ状とされる(図1および図6参照)。
【0029】
第1バレル片25(一方側のバレル片の一例)には、圧着状態において、電線11の径方向の外側に向けて突出する係合突部27が形成されている。係合突部27は、第1バレル片25の延び方向(電線11の延び方向とほぼ直交する方向)に沿って延びる、換言すると、圧着状態において電線11の周方向に沿って延びる細長い形状をなしており、第1バレル片25の延び方向において中央部が高く、その両端部が緩い傾斜状とされた、概ね扁平な山形をなしている。また、係合突部27は、電線11の延び方向においては第1バレル片25の板面に対しほぼ垂直に立ち上がっている(図4参照)。この係合突部27はプレス加工により形成されており、突出方向の裏側は凹状に窪んでいる。
【0030】
一方、第2バレル片26(他方側のバレル片の一例)のうち、圧着状態、すなわち、第1バレル片25の外側に重ねられた状態において、第1バレル片25の係合突部27に対応する領域には、係合突部27を内側に嵌め入れてその孔縁部に係合させるための係合孔28が設けられている。
【0031】
係合孔28は、第2バレル片26の延び方向(電線11の延び方向とほぼ直交する方向)に沿って、換言すると、圧着状態において電線11の周方向に沿うように延びており、係合突部27の長さ寸法(第1バレル片25の延び方向に沿った寸法)よりやや長い寸法の長孔状をなしている。また、係合孔28の幅寸法(電線11の延び方向に沿った寸法)は、係合突部27をぴったり嵌め入れる寸法、すなわち、係合突部27の幅寸法より僅かに大きい寸法に設定されている。
【0032】
また、この係合孔28の孔縁部のうち、圧着状態において第1バレル片25側(内側)に配される側、かつ、第2バレル片26の延び方向に沿って配される側の角部は斜めに切り欠かれており、係合突部27を係合孔28内に案内する案内部28Aとされている(図4および図9参照)。なお、孔縁部のうち案内部28Aが設けられた角部以外の角部はいずれも切り欠かれていない。
【0033】
係合突部27の第1バレル片25の表面からの突出寸法は、第2バレル片26の板厚より小さい寸法に設定されており、これにより、係合突部27は係合孔28の孔縁部に係合した状態において、第2バレル片26の表面から突出しないようになっている(図4参照)。本実施形態において、係合突部27の突出寸法は、第2バレル片26の板厚の半分よりやや大きい程度の寸法に設定されている。
【0034】
また、第1バレル片25および第2バレル片26の先端縁の外側は斜めに切り欠かれており(切欠部25A,26A)、先細に形成されている(図6参照)。これにより、一対のバレル片25,26がシールド層14に圧着された圧着状態において、第1バレル片25の先端縁の外側の角部が第2バレル片26の内側に干渉することが回避され、一対のバレル片25、26の重ね合わせ状態が良好になる。また、第2バレル片26の先端縁の外側の角部による他部品への引っ掛かりが抑制される。
【0035】
図7に示すように、一対のバレル片25,26は、端子20の単体状態では上開きの姿勢を採っており、シールド層14の端末に対して巻き付くようにして圧着されるようになっている。
【0036】
一対のバレル片25,26がシールド層14に圧着された状態では、図4に示すように、係合突部27が係合孔28の孔縁部に係合することにより、第1バレル片25と第2バレル片26との相対的な位置が前後方向にずれないようになっている。一方、係合突部27は係合孔28内において、電線11の周方向にはある程度移動可能とされている(図6参照)。
【0037】
このような本実施形態の端子20および端子付き電線10によれば、端子20(外側端子)の一対のバレル片25,26が電線11のシールド層14に圧着された圧着状態においては、一対のバレル片25,26の係合突部27と係合孔28の孔縁部とが係合した状態とされるから、電線11に対してその軸方向に引っ張る力が加えられた場合でも、一対のバレル片25,26の先端側が電線11(シールド層14)とともに引っ張られてもとの圧着位置から前後方向にずれることが抑制される。換言すると、電線11(シールド層14)に対してその軸方向に引っ張る力が加えられた場合でも、一対のバレル片25,26は電線11の周方向においてほぼ均一の力でシールド層14に圧着された状態を保つことができ、固着力に優れる。
【0038】
もって、芯線12とシールド層14との間の離間距離が周方向において一定に保たれるから、高周波特性に優れる端子付き電線10とすることができる。
【0039】
また、係合突部27および係合孔28の孔縁部は電線11の延びる方向に対してほぼ直交する方向に長細く延びる形状をなしているから、換言すると、圧着状態においては電線11の周方向に沿って延びているから、電線11(シールド層14)に対してその軸方向に引っ張る力が加えられた場合に、広い面積で力を受けて係合状態を保持することができる。よって、一対のバレル片25,26をより安定的にシールド層14に圧着された状態に保つことができる。
【0040】
また、係合突部27は第2バレル片26の板厚より小さい突出寸法に設定されており、第2バレル片26の表面から突出しないようになっているから、係合突部27が他部品に干渉したり引っかかったりすることが抑制される。
【0041】
また、圧着状態において内側に配される第1バレル片25に係合突部27を設け、外側に配される第2バレル片26の係合孔28を設ける構成としたから、圧着作業の際には、係合突部27と係合孔28との位置合わせを目視しながら簡単に行うことができる。
【0042】
<他の実施形態>
本明細書に開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0043】
(1)上記実施形態では、係合突部27を第1バレル片25の外側に向けて突出させて、外側に重ねられた第2バレル片26の係合孔28の孔縁部に係合させる構成としたが、図10に示すように、係合突部47を内側に向けて突出させ、内側に重ねられた第2バレル片46の係合孔48の孔縁部に係合させる構成としてもよい。
【0044】
(2)上記実施形態では、係合突部27および係合孔28の孔縁部を電線11の延びる方向とほぼ直交する方向に細長く延びる構成としたが、電線11の延びる方向に対して斜めに延びる構成としてもよい。また、細長い構成に限らず、円形(円筒形)や、細長くない矩形(角筒形)とすることもできる。
【0045】
(3)上記実施形態では、係合突部27の突出寸法を第2バレル片26の板厚より小さい寸法に設定したが、第2バレル片26の板厚と同等の突出寸法としたり、第2バレル片26の表面から突出する寸法に設定してもよい。
【0046】
(4)上記実施形態では、係合孔28を第2バレル片26を貫通する貫通孔としたが、凹状に窪む有底の係合孔も本明細書に開示される技術に含まれる。
【0047】
(5)上記実施形態の端子20は、外部絶縁層15に圧着されるバレル片を有さない構成としたが、外部絶縁層15に圧着されるバレル片を含む構成も本明細書に開示される技術に含まれる。
【0048】
(6)上記実施形態では、シールド層14は編組線からなる構成としたが、編組線に限らず、例えは金属薄膜等のシールド層も本明細書に開示される技術に含まれる。
【0049】
(7)上記実施形態では、係合突部27が係合孔28内において電線11の周方向に移動可能な構成としたが、係合突部27と係合孔28の長さ寸法をほぼ同等とし、電線11の周方向にも移動できない構成としてもよい。
【符号の説明】
【0050】
10:端子付き電線
11:電線(同軸電線)
12:芯線
13:内部絶縁層
14:シールド層
15:外部絶縁層
20:端子
23:圧着部
25:第1バレル片(一方側のバレル片)
26:第2バレル片(他方側のバレル片)
27:係合突部
28:係合孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14