特開2017-228572(P2017-228572A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イビデン株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000003
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000004
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000005
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000006
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000007
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000008
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000009
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000010
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000011
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000012
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000013
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000014
  • 特開2017228572-配線板の製造方法 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-228572(P2017-228572A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】配線板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20171201BHJP
【FI】
   H05K3/46 G
   H05K3/46 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-121787(P2016-121787)
(22)【出願日】2016年6月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100188226
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 俊達
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【弁理士】
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】椋橋 直樹
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA26
5E316AA43
5E316CC02
5E316CC32
5E316DD02
5E316DD12
5E316DD23
5E316EE06
5E316EE07
5E316EE09
5E316EE13
5E316FF04
5E316FF15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH31
(57)【要約】
【課題】表側と裏側とで非対称な構造を有する配線板を容易に製造することが可能な配線板の製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の配線板10の製造方法は、絶縁性基材21と、絶縁性基材21の表裏の両面上の導体層22と、を含んでなる第1の基板12を準備することと、複数の層間絶縁層34と、層間絶縁層34上に積層される導体層35と、層間絶縁層34に形成されて表裏の導体層35,35同士を接続するビア導体36と、を含んでなる第2の基板13を準備することと、第1の絶縁性シート51と、第1の絶縁性シート51よりも薄い第2の絶縁性シート52と、を準備することと、第1の基板12のS面12Sと第2の基板13のF面13Fとの間に第1の絶縁性シート51を配置し、且つ、第1の基板12のF面12F上に第2の絶縁性シート52を配置した状態で熱プレスを行うことと、を含む。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表裏の一方側の面である第1面と表裏の他方側の面である第2面とを有し、且つ、複数の層間絶縁層と、その層間絶縁層上に積層される導体層と、前記層間絶縁層に形成されてその層間絶縁層の表側と裏側に配置される前記導体層同士を接続するビア導体と、を含んでなる多層配線基板を準備することと、
表裏の一方側の面である第3面と表裏の他方側の面である第4面とを有し、且つ、層間絶縁層と、その層間絶縁層の表裏の両面上の導体層と、を含んでなる両面配線基板を準備することと、
第1の絶縁性シートと、前記第1の絶縁性シートよりも薄い第2の絶縁性シートと、を準備することと、
前記多層配線基板の前記第2面と前記両面配線基板の前記第3面との間に前記第1の絶縁性シートを配置し、且つ、前記両面配線基板の前記第4面の上に前記第2の絶縁性シートを配置した状態で熱プレスを行うことと、を含む配線板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配線板の製造方法であって、
前記熱プレスが行われた後の前記第1の絶縁性シートの厚みは、前記両面配線基板と前記多層配線基板のうち薄い方の配線基板の厚みと略同じか又はその厚みより大きい。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の配線板の製造方法であって、
前記両面配線基板を構成する前記層間絶縁層の厚みは、前記多層配線基板を構成する各前記層間絶縁層の厚みよりも大きい。
【請求項4】
請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載の配線板の製造方法であって、
前記熱プレスが行われた後の前記第1の絶縁性シートの厚みは、前記多層配線基板を構成する各前記層間絶縁層の厚みより大きい。
【請求項5】
請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の配線板の製造方法であって、
前記熱プレスが行われた後の前記多層配線基板の前記第1面上にソルダーレジスト層を積層することを、さらに含む配線板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表側と裏側とで非対称な構造を有する配線板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の配線板として、絶縁性基材の表裏の一方側と他方側とで、積層される導体層の数が異なるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−10183号公報(段落[0024]〜[0026]、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した従来の配線板は、非対称な構造を有するため、製造が困難であるという問題が考えられる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、表側と裏側とで非対称な構造を有する配線板を容易に製造することが可能な配線板の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためなされた請求項1に係る発明は、表裏の一方側の面である第1面と表裏の他方側の面である第2面とを有し、且つ、複数の層間絶縁層と、その層間絶縁層上に積層される導体層と、前記層間絶縁層に形成されてその層間絶縁層の表側と裏側に配置される前記導体層同士を接続するビア導体と、を含んでなる多層配線基板を準備することと、表裏の一方側の面である第3面と表裏の他方側の面である第4面とを有し、且つ、層間絶縁層と、その層間絶縁層の表裏の両面上の導体層と、を含んでなる両面配線基板を準備することと、第1の絶縁性シートと、前記第1の絶縁性シートよりも薄い第2の絶縁性シートと、を準備することと、前記多層配線基板の前記第2面と前記両面配線基板の前記第3面との間に前記第1の絶縁性シートを配置し、且つ、前記両面配線基板の前記第4面の上に前記第2の絶縁性シートを配置した状態で熱プレスを行うことと、を含む配線板の製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】配線板の断面図
図2】(A)第1の基板の断面図、(B)第2の基板の断面図
図3】第1の基板の製造工程を示す断面図
図4】第1の基板の製造工程を示す断面図
図5】第2の基板の製造工程を示す断面図
図6】第2の基板の製造工程を示す断面図
図7】第2の基板の製造工程を示す断面図
図8】第2の基板の製造工程を示す断面図
図9】配線板の製造工程を示す断面図
図10】配線板の製造工程を示す断面図
図11】配線板の製造工程を示す断面図
図12】他の実施形態に係る配線板の製造工程を示す断面図
図13】他の実施形態に係る配線板の断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態を図1図11に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の配線板10は、第1の基板12と、第2の基板13と、を有している。第1の基板12は、第2の基板13よりも薄い。第1の基板12と第2の基板13とは、第1絶縁層11を介して接着されている。詳細には、第1絶縁層11は、第1の基板12の裏側面であるS面12Sと第2の基板13の表側面であるF面13Fとに挟まれている。
【0009】
第1の基板12は、絶縁性基材21の表裏の両面に導体層22が積層されてなる(図2(A)参照)。第1の基板12の表側面であるF面12F上には、第2絶縁層14が積層されている。第2絶縁層14は、第1絶縁層11よりも薄くなっている。
【0010】
第2の基板13は、絶縁性基材31と、絶縁性基材31の表裏の両面に積層される導体層32と、導体層32の上に積層されるビルドアップ部13Bと、を有する(図2(B)参照)。絶縁性基材31には、表側の導体層32と裏側の導体層32を接続するスルーホール導体33が形成されている。ビルドアップ部13Bは、複数の層間絶縁層34と複数の導体層35とが交互に積層されてなる。各層間絶縁層34には、ビア導体36が形成されている。複数の層間絶縁層34のうち最内の層間絶縁層34(即ち、最も絶縁性基材31に近い層間絶縁層34)に形成されたビア導体36は、最内の層間絶縁層34の表裏の両面上に積層される導体層32と導体層35とを接続する。また、最内の層間絶縁層34よりも外側に配置される層間絶縁層34に形成されたビア導体36は、その層間絶縁層34の表裏の両面上に積層される導体層35同士を接続する。
【0011】
図1に示すように、第2の基板13の裏側面であるS面13S上には、ソルダーレジスト層15が積層されている。ソルダーレジスト層15には、S面13S側の複数の導体層35のうち最外の導体層35(絶縁性基材31から最も遠い導体層35)の一部を露出させる開口15Aが形成されている。そして、最外の導体層35のうち開口15Aによって露出する部分に、パッド16が形成されている。
【0012】
本実施形態の配線板10では、第1の基板12を構成する絶縁性基材21の厚みは、第2の基板13を構成する層間絶縁層34及び絶縁性基材31の何れの厚みよりも大きくなっている。また、第1絶縁層11の厚みは、第1の基板12の厚みと略等しくなっていて、第2の基板13を構成する層間絶縁層34及び絶縁性基材31の厚みよりも大きくなっている。
【0013】
なお、本実施形態では、第1の基板12が本発明に係る「両面配線基板」に相当し、第1の基板12の絶縁性基材21が本発明に係る「両面配線基板を構成する層間絶縁層」に相当する。また、第2の基板13が本発明に係る「多層配線基板」に相当し、絶縁性基材31及び層間絶縁層34が本発明に係る「多層配線基板を構成する層間絶縁層」に相当する。
【0014】
次に、本実施形態の配線板10の製造方法について説明する。ここで、配線板10の製造にあたっては、まず、第1の基板12(図2(A)参照)と第2の基板13(図2(B)参照)とが準備される。以下、第1の基板12の製造方法と、第2の基板13の製造方法について説明する。
【0015】
[A]第1の基板12の製造方法
(A1)図3(A)に示す銅張積層板21Kが準備される。銅張積層板21Kは、絶縁性基材21の表裏の両面に銅箔22Cが積層されてなる。
【0016】
(A2)無電解めっき処理が行われ、銅張積層板21Kの表側と裏側の銅箔22C上に無電解めっき膜(図示せず)が形成される。次いで、銅箔22C上の無電解めっき膜の上に所定パターンのめっきレジスト40が形成される(図3(B)参照)。
【0017】
(A3)電解めっき処理が行われ、無電解めっき膜(図示せず)のうちめっきレジスト40の非形成部分に電解めっき膜39が形成される(図4(A)参照)。
【0018】
(A4)めっきレジスト40が除去されると共に、めっきレジスト40の下方の無電解めっき膜(図示せず)及び銅箔22Cが除去される。すると、図4(B)に示すように、絶縁性基材21の表裏の両面に所定パターンの導体層22が形成され、表裏の一方側にF面12Fを有し、他方側にS面12Sを有する第1の基板12が形成される。なお、本実施形態では、S面12Sが本発明の「第3面」に相当し、F面12Fが本発明の「第4面」に相当する。
【0019】
[B]第2の基板13の製造方法
(B1)図5(A)に示す銅張積層板31Kが準備される。銅張積層板31Kは、絶縁性基材31の表裏の両面に銅箔32Cが積層されてなる。
【0020】
(B2)銅張積層板31Kの表側と裏側とにレーザ加工が施されて、銅張積層板31Kを貫通する貫通孔33Aが形成される(図5(B)参照)。そして、過マンガン酸塩等の酸化剤でそれら貫通孔33A内が洗浄(デスミア処理)される。なお、貫通孔33Aは、絶縁性基材31の厚み方向の中央部で縮径される形状に形成される。
【0021】
(B3)無電解めっき処理が行われ、銅箔32C上と貫通孔33Aの内面に無電解めっき膜(図示せず)が形成される。次いで、銅箔32C上の無電解めっき膜上に、所定パターンのめっきレジスト40が形成される(図5(C)参照)。
【0022】
(B4)電解めっき処理が行われ、電解めっきが貫通孔33A内に充填されてスルーホール導体33が形成されると共に、銅箔32C上の無電解めっき膜(図示せず)のうちめっきレジスト40の非形成部分に電解めっき膜39が形成される(図6(A)参照)。
【0023】
(B5)めっきレジスト40が除去されると共に、めっきレジスト40の下方の無電解めっき膜(図示せず)及び銅箔32Cが除去される。そして、残された電解めっき膜39、無電解めっき膜及び銅箔32Cにより、絶縁性基材31の表裏の両面に導体層32が形成され、表側の導体層32と裏側の導体層32とがスルーホール導体33によって接続される(図6(B)参照)。
【0024】
(B6)図6(C)に示すように、絶縁性基材31の表裏の各導体層32上に、層間絶縁層34としてのプリプレグ(心材に無機フィラーを含有する樹脂を含浸してなるBステージの樹脂シート)と、銅箔35Cと、が積層されて、加熱プレスされる。その際、絶縁性基材31の表側と裏側の両方で、導体層32,32同士の間がプリプレグにて埋められる。なお、層間絶縁層34として、プリプレグの代わりに心材を含まず且つ無機フィラーを含有する樹脂フィルムを用いてもよい。その場合は、銅箔35Cを積層することなく、樹脂フィルムの表面に、直接、セミアディティブ法で導体層35を形成することができる。
【0025】
(B7)図7(A)に示すように、銅箔35CにCO2レーザが照射されて、銅箔35C及び層間絶縁層34を貫通するテーパー状のビアホール36Aが形成される。そして、過マンガン酸塩等の酸化剤でそれらビアホール36A内が洗浄(デスミア処理)される。
【0026】
(B8)無電解めっき処理が行われ、銅箔35Cの上とビアホール36Aの内面とに無電解めっき膜(図示せず)が形成される。次いで、無電解めっき膜上に、所定パターンのめっきレジスト40が形成される(図7(B)参照)。
【0027】
(B9)電解めっき処理が行われ、図7(C)に示すように、電解めっきがビアホール36A内に充填されてビア導体36が形成されると共に、無電解めっき膜(図示せず)のうちめっきレジスト40から露出している部分の上に電解めっき膜39が形成される。
【0028】
(B10)めっきレジスト40が除去されると共に、めっきレジスト40の下方の無電解めっき膜(図示せず)及び銅箔35Cが除去される。そして、残された電解めっき膜39、無電解めっき膜及び銅箔35Cにより、層間絶縁層34上に導体層35が形成される(図8(A)参照)。このとき、導体層35と導体層32とが、ビア導体36によって接続される。
【0029】
(B11)上記した(B6)〜(B10)の工程が繰り返され、図8(B)に示すように、絶縁性基材31上の導体層32の上に、複数の層間絶縁層34と複数の導体層35とが交互に積層されて、ビルドアップ部13Bが形成される。このとき、積層方向で隣り合う導体層35同士は、層間絶縁層34に形成されるビア導体36によって接続される。以上により、表裏の一方側にF面13Fを有し、他方側にS面13Sを有する第2の基板13が形成される。なお、本実施形態では、S面13Sが本発明の「第1面」に相当し、F面13Fが本発明の「第2面」に相当する。
【0030】
第1の基板12及び第2の基板13の製造方法に関する説明は以上である。次に、第1の基板12及び第2の基板13を用いた配線板10の製造方法について説明する。
【0031】
配線板10は、以下のようにして製造される。
(1)第1の基板12及び第2の基板13の他に、第1の絶縁性シート51(図9参照)と、第1の絶縁性シート51よりも薄い第2の絶縁性シート52(図9参照)と、が準備される。第1の絶縁性シート51の厚みは、第1の基板12の厚みと略同じになっていて、第2の絶縁性シート52の厚みは、第2の基板13の層間絶縁層34の厚みと略同じか又は層間絶縁層34の厚みより小さくなっている。本実施形態の例では、第1の絶縁性シート51の厚みは330μmになっていて、第2の絶縁性シート52の厚みは40μmになっている。また、第1の基板12の絶縁性基材21の厚みは300μmになっていて、第2の基板13の絶縁性基材31と層間絶縁層34の厚みは共に60μmになっている。また、第1の基板12の導体層22の厚みと第2の基板13の導体層32,35の厚みは共に15μmとなっていて、第1の基板12全体の厚みが330μmになっていて、第2の基板13全体の厚みが390μmになっている。なお、本実施形態の例では、第1の絶縁性シート51及び第2の絶縁性シート52は共に、プリプレグで構成されていている。
【0032】
(2)第1の基板12、第2の基板13、第1の絶縁性シート51及び第2の絶縁性シート52にアライメントマーク(図示せず)が形成される。アライメントマークの例としては、第1の基板12、第2の基板13、第1の絶縁性シート51及び第2の絶縁性シート52を貫通するピン孔が挙げられる。
【0033】
(3)図9に示すように、第2の基板13のF面13F側に、第1の絶縁性シート51と、第1の基板12と、第2の絶縁性シート52と、が順番に重ねられる。このとき、第1の基板12は、S面12Sが第2の基板13側を向くように配置され、第1の絶縁性シート51は、第1の基板12のS面12Sと第2の基板13のF面13Fとの間に配置される。また、第2の絶縁性シート51は、第1の基板12のF面12F上に配置される。第1の基板12、第2の基板13、第1の絶縁性シート51及び第2の絶縁性シート52の水平方向の配置は、上述のアライメントマークを基準にして決定される。
【0034】
(4)熱プレスが行われ、第1の基板12のS面12Sと第2の基板13のF面13Fとの間に、第1の絶縁性シート51で構成される第1絶縁層11が形成されると共に、第1の基板12のF面12F上に、第2の絶縁性シート52で構成される第2絶縁層14が形成される(図10参照)。なお、このとき、第1の基板12のS面12Sで露出する導体層22,22同士の間が、第1の絶縁性シート51を構成するプリプレグにて埋められると共に、第2の基板13のF面13Fで露出する導体層35,35同士の間が、第1の絶縁性シート51を構成するプリプレグにて埋められる。また、第1の基板12のF面12Fで露出する導体層22,22同士の間が、第2の絶縁性シート52を構成するプリプレグにて埋められる。
【0035】
(5)第2の基板13のS面13S上にソルダーレジスト層15が積層される。次いで、フォトレジスト処理が行われて、ソルダーレジスト層15に開口15Aが形成される。そして、S面13S側で最も外側(絶縁性基材31から最も離れる側)に配置される導体層35のうち開口15Aによって露出する部分によって、パッド16が形成される(図11参照)。以上により、図1に示した配線板10が完成する。
【0036】
本実施形態の配線板10の製造方法に関する説明は以上である。次に、配線板10の製造方法の作用効果について説明する。
【0037】
本実施形態の配線板10の製造方法では、第1の基板12と、第2の基板13と、第1の絶縁性シート51と、第2の絶縁性シート52と、が準備され、第1の絶縁性シート51が、第1の基板12のS面12Sと第2の基板13のF面13Fとの間に配置されると共に、第2の絶縁性シート52が第1の基板12のF面12F上に配置された状態で、熱プレスが行われる。そして、熱プレス後の第1の絶縁性シート51により第1絶縁層11が形成され、熱プレス後の第2の絶縁性シート52により第2絶縁層14が形成される。このように、本実施形態の配線板10の製造方法によれば、第1絶縁層11の表側と裏側とで非対称な構造を有する配線板10を容易に製造することが可能となる。しかも、本実施形態の配線板10の製造方法では、第1の基板12と、第2の基板13と、を別々に準備するので、第1絶縁層11の表側に配置される部分(第1の基板12)と裏側に配置される部分(第2の基板13)の構造や厚みを容易に変更することが可能となる。
【0038】
また、本実施形態では、熱プレス後の第1の絶縁性シート51の厚み(第1絶縁層11の厚み)が、第1の基板12と第2の基板13のうち薄い方の基板である第1の基板12の厚みと略同じになっているので、第1絶縁層11の表側と裏側とに積層される第1の基板12と第2の基板13の厚みが異なっていても、それら第1の基板12と第2の基板13の厚みの差に起因する剛性の差異を第1絶縁層11で吸収することが可能となる。
【0039】
なお、本実施形態の配線板10において、第1の基板12の絶縁性基材21と第2の基板13の絶縁性基材31の何れかの絶縁性基材を低誘電率材料(例えば、誘電正接Dfが0.005以下の材料)で構成してもよい。このような構成とすることで、例えば、第1の基板12がアンテナ基板で第2の基板13がデジタル信号処理基板というように、第1の基板12と第2の基板13とを、別々の機能を有する配線基板とすることが可能となる。
【0040】
また、本実施形態の配線板10において、第1絶縁層11(第1の絶縁性シート51)を十分に厚くすれば、第1の基板12内を伝送される電気信号が、第2の基板13内を伝送される電気信号にノイズとして伝播されることが抑えられる。その結果、例えば、第1の基板12がアンテナ基板で第2の基板13がデジタル信号処理基板というように、第1の基板12と第2の基板13とを、別々の機能を有する配線基板とすることが可能となる。
【0041】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0042】
(1)上記実施形態では、熱プレス後の第1の絶縁性シート51の厚み(第1絶縁層11の厚み)が、第1の基板12の厚みと略同じであったが、第1の基板12の厚みより大きくてもよい。
【0043】
(2)上記実施形態では、第1の基板12が第2の基板13より薄くなっていたが、第2の基板13が第1の基板12よりも薄くなっていてもよい。この場合、熱プレス後の第1の絶縁性シート51の厚みは、第2の基板13の厚みと略同じか、又は、第2の基板13の厚みより大きいことが好ましい。
【0044】
(3)上記実施形態において、第1の絶縁性シート51の代わりに、図12に示すように、硬化済みの樹脂で構成される絶縁性基材51Aの表裏の両面に未硬化の樹脂層51Bが積層されてなる第1の絶縁性シート51Vを用いてもよい。図13には、第1の絶縁性シート51Vを用いて製造される配線板10が示されている。なお、未硬化の樹脂層51Bの厚みは、第1の基板12の導体層22の厚み及び第2の基板13の導体層35の厚みの何れよりも大きくなっている。具体的には、図12において、絶縁性基材51Aの厚みは230μmになっていて、未硬化の樹脂層51Bの厚みは50μmになっている。第1の基板12の各層の厚み、第2の基板13の各層の厚み及び第2の絶縁性シート52の厚みは、上記実施形態で述べた厚みと同じになっている。
【符号の説明】
【0045】
10 配線板
12 第1の基板(両面配線基板)
13 第2の基板(多層配線基板)
21 絶縁性基材(層間絶縁層)
34 層間絶縁層
35 導体層
51,51V 第1の絶縁性シート
52 第2の絶縁性シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13