特開2017-228644(P2017-228644A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2017-228644配線板、その配線板を有する複合配線板及びそれらの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-228644(P2017-228644A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】配線板、その配線板を有する複合配線板及びそれらの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/11 20060101AFI20171201BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20171201BHJP
   H05K 3/36 20060101ALI20171201BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20171201BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   H05K1/11 A
   H05K1/11 N
   H05K1/14 A
   H05K3/36 A
   H05K3/46 N
   H05K1/18 S
   H05K3/46 Q
   H05K3/46 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-123642(P2016-123642)
(22)【出願日】2016年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100188226
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 俊達
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【弁理士】
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】北川 勝敏
【テーマコード(参考)】
5E316
5E317
5E336
5E344
【Fターム(参考)】
5E316AA06
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA22
5E316AA32
5E316AA35
5E316AA43
5E316BB11
5E316BB16
5E316CC08
5E316DD02
5E316DD12
5E316DD25
5E316DD32
5E316DD33
5E316DD47
5E316DD48
5E316EE06
5E316EE09
5E316EE13
5E316EE33
5E316EE43
5E316FF04
5E316FF15
5E316FF24
5E316FF45
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG28
5E316HH24
5E316HH32
5E316JJ01
5E316JJ06
5E317AA11
5E317AA24
5E317BB01
5E317BB12
5E317CC11
5E317CC25
5E317CC32
5E317CC33
5E317CD27
5E317CD32
5E317CD34
5E317GG14
5E317GG16
5E336AA04
5E336AA08
5E336AA13
5E336AA16
5E336BB02
5E336BB03
5E336BB15
5E336BC12
5E336BC15
5E336BC26
5E336BC34
5E336CC32
5E336CC42
5E336CC55
5E336EE05
5E336GG30
5E344AA01
5E344AA22
5E344AA23
5E344AA28
5E344BB02
5E344BB06
5E344BB10
5E344CC05
5E344CC15
5E344CC23
5E344DD10
5E344EE12
5E344EE21
(57)【要約】
【課題】電子部品を実装して電子デバイスとする際に、その電子デバイス全体の厚さのバランスが悪くなることを防ぐことが可能な配線板、その配線板を有する複合配線板及びそれらの製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のデバイス用基板10は、第1基板11と第2基板20とが接合されてなる。第1基板11は、表裏の導電回路層13,13間を接続し、かつ、表裏の両面に露出すると共に、B面12B側の導電回路層13に設けられた共通パッド17Aを介して互いに導通する2つの金属部18,18を有し、2つの金属部18,18が溶接の母材からなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき層を有する導電層と、絶縁層と、が交互に積層されてなる配線板であって、
少なくとも一部が前記導電層の前記めっき層と一体に形成されていて、表裏の最外の前記導電層間を接続し、かつ、表裏の両面に露出すると共に、少なくとも1つの前記導電層を介して互いに導通する2つの金属部を有し、
2つの前記金属部が溶接の母材からなる。
【請求項2】
請求項1に記載の配線板であって、
2つの前記金属部が抵抗溶接の母材からなる。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の配線板であって、
表裏の一方の最外の前記導電層には、2つの前記金属部が共通して接続されかつ、2つの前記金属部の一方の面を含む第1接続部が設けられ、
表裏の他方の最外の前記導電層には、2つの前記金属部がそれぞれ別個に接続されかつ、前記金属部の他方の面をそれぞれ含む2つの第2接続部が設けられている。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の配線板としての第1基板と、
導電層と絶縁層とが交互に積層されてなり、表裏の一方の最外の前記導電層に、前記第1基板の2つの前記金属部が共通して接合されている第3接続部を有する第2基板と、を備える複合配線板。
【請求項5】
請求項3に記載の配線板としての第1基板と、
導電層と絶縁層とが交互に積層されてなり、表裏の一方の最外の前記導電層に、前記第1基板の2つの前記第2接続部が共通して接合されている第3接続部を有する第2基板と、を備える複合配線板。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の複合配線板であって、
前記第1基板は、前記絶縁層としての第1中央絶縁層の表裏に前記導電層を1層ずつ有する一方、前記第2基板は、前記絶縁層としての第2中央絶縁層の表裏に前記導電層を複数層ずつ有している。
【請求項7】
請求項4乃至6の何れか1の請求項に記載の複合配線板であって、
前記第1基板のうち、前記第2基板側の最外の前記導電層に、第1部品を実装するための第1実装部が設けられ、
前記第2基板のうち、前記第1基板側と反対側の最外の前記導電層に、前記第1部品よりも前記第1基板の板厚方向において小さい第2部品を実装するための第2実装部が設けられている。
【請求項8】
めっき層を有する導電層と、絶縁層と、が交互に積層されてなる配線板の製造方法であって、
表裏の最外の前記導電層間を接続し、かつ、表裏の両面に露出すると共に、少なくとも1つの前記導電層を介して互いに導通する2つの金属部を形成することと、
前記金属部を、前記導電層の前記めっき層と一体に形成することと、
2つの前記金属部を溶接の母材から構成することと、を行う。
【請求項9】
請求項8に記載の配線板の製造方法であって、
2つの前記金属部を抵抗溶接の母材から構成する。
【請求項10】
請求項8乃至9の何れか1の請求項に記載の配線板の製造方法であって、
表裏の一方の最外の前記導電層に、2つの前記金属部が共通して接続されかつ、2つの前記金属部の一方の面を含む第1接続部を設け、
表裏の他方の最外の前記導電層に、2つの前記金属部がそれぞれ別個に接続されかつ、前記金属部の他方の面をそれぞれ含む2つの第2接続部を設ける。
【請求項11】
請求項8乃至10の何れか1の請求項に記載の配線板の製造方法により製造された配線板としての第1基板と、導電層と絶縁層とが交互に積層されてなる第2基板と、を接合してなる複合配線板の製造方法であって、
前記第2基板における表裏の一方の最外の前記導電層に、前記第1基板の2つの前記金属部が共通して当接可能な第3接続部を形成することと、
前記第3接続部と2つの前記金属部とが当接するように、前記第2基板上に前記第1基板を重ねることと、
2つの前記金属部のうち前記第3接続部側と反対側の面に溶接ツールを接触させて、前記第1基板と前記第2基板とを抵抗溶接により接合することと、を行う。
【請求項12】
請求項10に記載の配線板の製造方法により製造された配線板としての第1基板と、導電層と絶縁層とが交互に積層されてなる第2基板と、を接合してなる複合配線板の製造方法であって、
前記第2基板における表裏の一方の最外の前記導電層に、前記第1基板の2つの前記第2接続部が共通して当接可能な第3接続部を形成することと、
前記第3接続部と2つの前記第2接続部とが当接するように、前記第2基板上に前記第1基板を重ねることと、
前記第1基板の前記第1接続部のうち2つの前記金属部上に溶接ツールを接触させて、前記第1基板と前記第2基板とを抵抗溶接により接合することと、を行う。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の複合配線板の製造方法であって、
前記第1基板には、前記絶縁層としての第1中央絶縁層の表裏に前記導電層を1層ずつ形成する一方、前記第2基板には、前記絶縁層としての第2中央絶縁層の表裏に前記導電層を複数層ずつ形成する。
【請求項14】
請求項11乃至13の何れか1の請求項に記載の複合配線板の製造方法であって、
前記第1基板のうち、前記第2基板側の最外の前記導電層に、第1部品を実装するための第1実装部を設け、
前記第2基板のうち、前記第1基板側と反対側の最外の前記導電層に、前記第1部品よりも前記第1基板の板厚方向において小さい第2部品を実装するための第2実装部を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電層と絶縁層とが交互に積層されてなる配線板、その配線板を有する複合配線板及びそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の配線板として、最外の絶縁樹脂層上の導電層に、電子部品が実装されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−015433号公報(段落[0017]、図12
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した配線板においては、大きさの異なる電子部品を複数実装して電子デバイスとする際に、その電子デバイス全体の厚さのバランスが悪くなることが起こり得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る配線板は、めっき層を有する導電層と、絶縁層と、が交互に積層されてなる配線板であって、少なくとも一部が前記導電層の前記めっき層と一体に形成されていて、表裏の最外の前記導電層間を接続し、かつ、表裏の両面に露出すると共に、少なくとも1つの前記導電層を介して互いに導通する2つの金属部を有し、2つの前記金属部が溶接の母材からなる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の第1実施形態に係るデバイス用基板の側断面図
図2】(A)第2基板の側断面図、(B)第1基板の側断面図
図3】共通パッドの平断面図
図4】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図5】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図6】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図7】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図8】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図9】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図10】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図11】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図12】デバイス用基板の製造工程を示す側断面図
図13】デバイス用基板の使用例を示す側断面図
図14】デバイス用基板の使用例を示す斜視図
図15】第2実施形態に係るデバイス用基板の側断面図
図16】第3実施形態に係るデバイス用基板の側断面図
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜14に基づいて説明する。図1には、複数の電子部品90,91が実装されて電子デバイス100(図13参照)として使用されるためのデバイス用基板10(本発明の「複合配線板」に相当する)が示されている。本実施形態のデバイス用基板10は、第1基板11(本発明の「配線板」に相当する)と第2基板20とが接合されてなる。
【0008】
図2(B)に示すように、第1基板11は、板厚方向の中央に絶縁基板12(本発明の「絶縁層」、「第1中央絶縁層」に相当する)を有している。絶縁基板12は、例えばエポキシ樹脂とガラスクロスなどの補強材からなり、その表側面であるF面12Fと裏側面であるB面12Bとに導電回路層13,13(本発明の「導電層」に相当する)がそれぞれ形成されている。導電回路層13,13は、絶縁基板12上の銅箔層13A,13Aと、その上のめっき層13B,13Bと、を有している。
【0009】
絶縁基板12には、導電用貫通孔14が複数形成されている。導電用貫通孔14は、絶縁基板12のF面12F及びB面12Bの両面からそれぞれ穿孔しかつ奥側に向かって徐々に縮径したテーパー孔14A,14Aの小径側端部を互いに連通させた中間括れ形状をなしている。導電用貫通孔14内にはめっきが充填されてスルーホール導体15が形成され、そのスルーホール導体15によってF面12Fの導電回路層13とB面12Bの導電回路層13との間が接続されている。また、このスルーホール導体15は、導電回路層13,13のめっき層13B,13Bと一体に形成されている。なお、導電用貫通孔14の形状は、中間が括れていないストレートの円柱形状でもよいし、一方の面から他方の面に向かって縮径したテーパー状でもよい。
【0010】
絶縁基板12の表裏の導電回路層13,13上には、ソルダーレジスト層16,16が積層されている。ソルダーレジスト層16,16には、複数のパッド用孔16H,16Hが形成され、導電回路層13,13のうちパッド用孔16H,16Hから露出した部分がパッド17,17になっている。
【0011】
また、第1基板11のF面11F側のうち、第2基板20と板厚方向で重なる部分には、ソルダーレジスト層16が除去されてなる受容部19が形成されている。そして、導電回路層13のうち受容部19から露出した部分もパッド17となっている。
【0012】
図2(A)に示すように、第2基板20は、コア基板21(本発明の「絶縁層」、「第2中央絶縁層」に相当する)の表裏の両面にビルドアップ層30が積層されてなる。第1基板11における絶縁基板12と同様に、コア基板21は、絶縁性部材で構成され、その表側面であるF面21Fと裏側面であるB面21Bとには、導電回路層23,23(本発明の「導電層」に相当する)がそれぞれ形成されている。
【0013】
また、コア基板21にも、導電用貫通孔24が複数形成されている。導電用貫通孔24は、コア基板21のF面21F及びB面21Bの両面からそれぞれ穿孔しかつ奥側に向かって徐々に縮径したテーパー孔24A,24Aの小径側端部を互いに連通させた中間括れ形状をなしている。導電用貫通孔24内にはめっきが充填されてスルーホール導体25が形成され、そのスルーホール導体25によってF面21F上の導電回路層23とB面21B上の導電回路層23との間が接続されている。
【0014】
コア基板21のF面21F側のビルドアップ層30も、B面21B側のビルドアップ層30も共に、コア基板21側から、絶縁樹脂層31(本発明の「絶縁層」に相当する)と導電層32とを積層してなる。
【0015】
絶縁樹脂層31は、例えば、プリプレグ(心材を樹脂含浸してなるBステージの樹脂シート)からなり、絶縁樹脂層31には複数のビアホール31Hが形成されている。ビアホール31Hは、コア基板21側に向かって徐々に縮径したテーパー状になっていて、これらビアホール31H内にめっきが充填されて複数のビア導体31Dが形成されている。そして、絶縁樹脂層31のビア導体31Dによって、導電回路層23と導電層32との間が接続されている。なお、導電回路層23及び導電層32は、絶縁基板12又は絶縁樹脂層31上の銅箔層23A,32Aと、その上のめっき層23B,32Bと、を有している。
【0016】
コア基板21の表裏のビルドアップ層30,30のうち導電層32,32上には、ソルダーレジスト層33,33が積層されている。ソルダーレジスト層33,33には、複数のパッド用孔33H,33Hが形成され、導電層32,32のうちパッド用孔33H,33Hから露出した部分がパッド34,34になっている。
【0017】
なお、本実施形態において、「パッド」とは、導電層のうち層間接続するための部分、他の部品又は他の基板と接続するための部分をいう。
【0018】
さて、第1基板11と第2基板20とは、互いに接合されるために以下のような構成になっている。即ち、図2(B)に示すように、第1基板11では、2つのスルーホール導体15が例えば0.2〜2mm以内に並列状態に配されている。そして、F面12F側の導電回路層13とB面12B側の導電回路層13に、それら2つのスルーホール導体15が共通して接続される共通パッド17A,17Aが設けられている。共通パッド17Aの平面形状は、図3(A)に示すように、四角形状であってもよいし、図3(B)及び図3(C)に示すように、アレイ状であってもよいし、図3(D)に示すように、長円形状であってもよい。
【0019】
なお、それらスルーホール導体15,15と、共通パッド17A,17Aのうちスルーホール導体15,15上に位置する部分とから本発明の金属部18,18が構成されている。また、図3に示すように、共通パッド17Aは、1つの第1基板11内に複数並べて配されている。このとき、図3(A)に示すように、各共通パッド17Aにより接続される金属部18,18同士が真横に並ぶように配置されていてもよいし、図3(B)〜(D)に示すように、ずれて配置されていてもよい。後者の場合、金属部18,18の径を大きくして第2基板20との接合部分を大きくすることができる。
【0020】
また、図2(A)に示すように、第2基板20には、B面21B側の導電層32に、第1基板11のF面12F側の共通パッド17Aが当接可能な接合用パッド34B(本発明の「第3接続部」に相当する)が設けられている。
【0021】
そして、図1に示すように、第1基板11の2つの金属部18,18が第2基板20の接合用パッド34Bに直接、抵抗溶接されることにより、第1基板11と第2基板20とが接合されている。つまり2つの金属部18,18は抵抗溶接の母材となっている。また、第1基板11のF面11F側のパッド17が比較的大きい電子部品90(本発明の「第1部品」に相当する)が実装される本発明の第1実装部38に相当し、第2基板20のF面20F側のパッド34が比較的小さい電子部品91(本発明の「第2部品」に相当する)が実装される本発明の第2実装部39に相当する。
【0022】
次に、本実施形態のデバイス用基板10の製造方法について説明する。まず、第1基板11は以下のようにして製造される。
【0023】
(1)図4(A)に示すように、絶縁基板12の表裏の両面に銅箔12Cがラミネートされているものが用意される。
【0024】
(2)図4(B)に示すように、絶縁基板12にF面12F側から例えばCO2レーザが照射されて導電用貫通孔14(図2(B)参照)を形成するためのテーパー孔14Aが穿孔される。
【0025】
(3)図4(C)に示すように、絶縁基板12のB面12Bのうち前述したF面12F側のテーパー孔14Aの真裏となる位置にCO2レーザが照射されてテーパー孔14Aが穿孔され、それらテーパー孔14A,14Aから導電用貫通孔14が形成される。
【0026】
(4)無電解めっき処理が行われ、銅箔12C上と、導電用貫通孔14内とに無電解めっき膜(図示せず)が形成される。
【0027】
(5)電解めっき処理が行われ、図4(D)に示すように、電解めっきが導電用貫通孔14内に充填されてスルーホール導体15が形成されると共に、銅箔12C上の無電解めっき膜上に電解めっき膜40が形成される。以降、銅箔12C、無電解めっき膜及び電解めっき膜40を合わせて導体膜41という。
【0028】
(6)図5(A)に示すように、導体膜41上に、所定パターンのエッチングレジスト42が形成される。
【0029】
(7)エッチングが行われ、図5(B)に示すように、導体膜41のうちエッチングレジスト42から露出した部分が除去される。
【0030】
(8)エッチングレジスト42が剥離され、図5(C)に示すように、残された導体膜41により導電回路層13が形成される。これにより、絶縁基板12の表裏の導電回路層13がスルーホール導体15により接続された状態になる。なお、導電回路層13のうち、無電解めっき膜と電解めっき膜40とから残された部分から上述しためっき層13Bが構成される。このめっき層13Bはスルーホール導体15と一体になっている。
【0031】
(9)図6(A)に示すように、絶縁基板12の表裏の導電回路層13,13上にソルダーレジスト層16,16が積層される。その際、導電回路層13,13同士の間がソルダーレジスト層16,16にて埋められる。
【0032】
(10)図6(B)に示すように、絶縁基板12の表裏のソルダーレジスト層16,16の所定箇所にテーパー状のパッド用孔16H,16H及び受容部19が形成され、絶縁基板12の表裏の導電回路層13,13のうちパッド用孔16H,16H及び受容部19から露出した部分がパッド17になる。
【0033】
(11)パッド17上に、ニッケル層、パラジウム層、金層の順に積層されて金属膜(図示せず)が形成される。以上で図2(B)に示される第1基板11が完成する。なお、金属膜の代わりに、OSP(プリフラックス)による表面処理をおこなっても良い。
【0034】
次に、第2基板20は以下のようにして製造される。
【0035】
(1)図7(A)に示すように、コア基板21の表裏の両面に銅箔21Cがラミネートされているものが用意される。
【0036】
(2)図7(B)に示すように、コア基板21にF面21F側から例えばCO2レーザが照射されて導電用貫通孔24(図1参照)を形成するためのテーパー孔24Aが穿孔される。
【0037】
(3)図7(C)に示すように、コア基板21のB面21Bのうち前述したF面21F側のテーパー孔24Aの真裏となる位置にCO2レーザが照射されてテーパー孔24Aが穿孔され、それらテーパー孔24A,24Aから導電用貫通孔24が形成される。
【0038】
(4)無電解めっき処理が行われ、銅箔21C上と、導電用貫通孔24内とに無電解めっき膜(図示せず)が形成される。
【0039】
(5)電解めっき処理が行われ、図7(D)に示すように、電解めっきが導電用貫通孔24内に充填されてスルーホール導体25が形成されると共に、銅箔12C上の無電解めっき膜上に電解めっき膜45が形成される。以降、銅箔21C、無電解めっき膜及び電解めっき膜45を合わせて導体膜46という。
【0040】
(6)図8(A)に示すように、導体膜46上に、所定パターンのエッチングレジスト47が形成される。
【0041】
(7)エッチングが行われ、図8(B)に示すように、導体膜46のうちエッチングレジスト47から露出した部分が除去される。
【0042】
(8)エッチングレジスト47が剥離され、図8(C)に示すように、残された導体膜46により導電回路層23が形成される。これにより、コア基板21の表裏の導電回路層23がスルーホール導体25により接続された状態になる。なお、導電回路層23のうち、無電解めっき膜と電解めっき膜45とから残された部分から上述しためっき層23Bが構成される。
【0043】
(9)図9(A)に示すように、コア基板21の表裏の導電回路層23,23上に、絶縁樹脂層31としてのプリプレグと銅箔50とが積層されてから、加熱プレスされる。その際、導電回路層23,23同士の間がプリプレグにて埋められる。
【0044】
(10)図9(B)に示すように、上記したプリプレグによって形成されたコア基板21の表裏の両側の絶縁樹脂層31,31にCO2レーザが照射されて、複数のビアホール31H,31Hが形成される。
【0045】
(11)無電解めっき処理が行われ、絶縁樹脂層31,31上と、ビアホール31H,31H内とに無電解めっき膜(図示せず)が形成される。
【0046】
(12)電解めっき処理が行われ、図9(C)に示すように、電解めっきがビアホール31H内に充填されてビア導体31Dが形成されると共に、銅箔50上の無電解めっき膜上に電解めっき膜51が形成される。以降、銅箔50、無電解めっき膜及び電解めっき膜51を合わせて導体膜52という。
【0047】
(13)図10(A)に示すように、導体膜52上に、所定パターンのエッチングレジスト53が形成される。
【0048】
(14)エッチングが行われ、図10(B)に示すように、導体膜52のうちエッチングレジスト53から露出した部分が除去される。
【0049】
(15)エッチングレジスト53が剥離され、図10(C)に示すように、残された導体膜52により導電層32が形成される。これにより、導電層32と導電回路層23とがビア導体31Dにより接続された状態になる。なお、導電層32のうち、無電解めっき膜と電解めっき膜51とから残された部分から上述しためっき層32Bが構成される。
【0050】
(16)図11(A)に示すように、コア基板21の表裏の各導電層32上にソルダーレジスト層33,33が積層される。
【0051】
(17)図11(B)に示すように、コア基板21の表裏のソルダーレジスト層33,33の所定箇所にテーパー状のパッド用孔33H,33Hが形成され、コア基板21の表裏の各導電層32のうちパッド用孔33Hから露出した部分がパッド34になる。
【0052】
(18)パッド34上に、ニッケル層、パラジウム層、金層の順に積層されて金属膜(図示せず)が形成される。以上で図2(A)に示される第2基板20が完成する。なお、金属膜の代わりに、OSP(プリフラックス)による表面処理をおこなっても良い。
【0053】
そして、第1基板11と第2基板20とは以下のようにして接合される。
【0054】
(1)第2基板20がF面20Fを下にして載置される。
【0055】
(2)第2基板20のB面20B上に、第1基板11のF面12F側の共通パッド17A(即ち、金属部18のF面12F側の面)が第2基板20の接合用パッド34Bに当接するようにして、第1基板11が載置される。
【0056】
(3)図12に示すように、第1基板11の共通パッド17Aのうち、スルーホール導体15,15上に位置する部分(即ち、金属部18のB面12B側の面)にそれぞれ電極95,96(本発明の「溶接ツール」に相当する)が配される。
【0057】
(4)第1基板11と第2基板20とが互いに加圧される状態で、電極95,96間に電流が流されることで、第1基板11の金属部18のF面12F側と第2基板20の接合用パッド34Bとが抵抗溶接され、第1基板11と第2基板20とが接合される。以上でデバイス用基板10が完成する。なお、図12には、このときの電流の流れが示されている。このように電極を一方の部材側に複数の電極を配置する抵抗溶接の方法はシリーズ式と呼ばれている。
【0058】
本実施形態のデバイス用基板10の構造及び製造方法に関する説明は以上である。次にデバイス用基板10の使用例と作用効果とを説明する。図13及び図14に示すように、本実施形態のデバイス用基板10は、第1基板11上の第1実装部38と第2基板20上の第2実装部39とに、半田バンプ80が形成されて、その上にCPU等の電子部品90,91が搭載されて半田付けされることで電子デバイス100として使用される。
【0059】
ここで、デバイス用基板に大きさの異なる電子部品が実装されることがあるが、本実施形態では、デバイス用基板10が、2つの基板11,20を板厚方向で接合することにより製造され、第1基板11上の第1実装部38の高さと第2基板20上の第2実装部39の高さとが異なっているので、比較的大きい電子部品90を第1基板11の第1実装部38に実装し、比較的小さい電子部品91を第2基板20の第2実装部39に実装することで、電子デバイス100全体の厚さのバランスを良くすることができ、電子デバイス100全体の厚さを小さくすることができる。
【0060】
また、第1基板11と第2基板20とが抵抗溶接により直接接合されるので、接続用のコネクタ等が不要となり、部品点数を減らすことができる。また、コネクタ等により接続する構成よりもデバイス用基板10全体の厚さを小さくすることができる。
【0061】
ところで、デバイス用基板の製造においては、一般的に、複数の製品が1つの集合基板内で同時に作成され、その集合基板が各製品領域で切断されることで、複数の製品に分割される。ここで、デバイス用基板の平面形状が複雑である場合、1つの集合基板における余白部分が大きくなり、製品の取り数が少なくなることが考えられる。
【0062】
これに対して、本実施形態では、第1基板11と第2基板20とを別個に作成し、それらを接合することでデバイス用基板10を作成するので、デバイス用基板10の平面形状が複雑であっても、集合基板内で作成する各基板11,20の平面形状を簡素にすることができ、製品の取り数を増やすことができる。
【0063】
また、各基板11,20の配線パターンは、溶接部分以外、制約を受けないので、パターン設計に及ぶ影響を抑えつつ、上述した効果を得ることができる。
【0064】
また、第1基板11を、2つの金属部18,18及び共通パッド17A,17Aを有する構成とすることで、第2基板20と直接接合することが可能となり、上述したデバイス用基板10の製造が可能となる。また、本実施形態では、第1基板11が、導電層(導電回路層13)を絶縁基板12の表裏に1層ずつ有する構成となっているので、複数層ずつ有しているものよりも、金属部18の形成が容易になり、抵抗溶接も容易となる。
【0065】
[第2実施形態]
本実施形態は、2つのスルーホール導体15と表裏の導電回路層13との接続において、上記第1実施形態と異なる。即ち、本実施形態の第1基板11では、図15に示すように、B面12B側の導電回路層13に、2つのスルーホール導体15が共通して接続される共通パッド17A(本発明の「第1接続部」に相当する)が設けられる一方、F面12F側の導電回路層13に、それら2つのスルーホール導体15が1つずつ独立して接続される2つの独立パッド17B,17B(本発明の「第2接続部」に相当する)が設けられている。
【0066】
そして、第1基板11の2つの独立パッド17B,17Bが第2基板20の接合用パッド34Bに直接、抵抗溶接されることにより、第1基板11と第2基板20とが接合されている。
【0067】
[第3実施形態]
上記第1及び第2実施形態では、第1基板11において、絶縁基板12の表裏に積層されている導電層(導電回路層13)が1層ずつであったが、本実施形態では、図16に示すように、2層ずつ(導電回路層13及び導電層11X)となっている。
【0068】
詳細には、絶縁基板12の表裏の両面に、導電回路層13の上から絶縁樹脂層11Zと導電層11Xとが積層されている。絶縁基板12を貫通する2つのスルーホール導体15が、表裏の導電回路層13,13を介して接続されていて、これらスルーホール導体15上に、導電回路層13と導電層11Xとを接続するビア導体11Dが形成されている。そして、F面12F側の導電層11XとB面12B側の導電層11Xとに、2つのスルーホール導体15上の各ビア導体11D,11Dが1つずつ独立して接続されている独立パッド17B,17Bが設けられている。
【0069】
なお、本実施形態では、スルーホール導体15及びビア導体11D,11Dと、独立パッド17B,17Bのうちそれらの上方部分と、から金属部18が形成される。また、本実施形態では、2つの金属部18を接続する導電層が内側のものであったが、最外のものであってもよい。また、導電層が絶縁基板12の表裏に3層以上ずつ積層されている構成であってもよい。
【0070】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0071】
(1)上記実施形態では、電子部品が複数実装されていたが、1つであってもよい。この場合であっても、第1基板11上に電子部品を配置すれば、電子デバイス100全体の厚さのバランスを良くすることができる。
【0072】
(2)上記実施形態では、第1基板11のF面12F側における受容部19以外の部分にソルダーレジスト層16が積層されていたが、第1基板11のF面12F側にソルダーレジスト層が積層されていない構成であってもよい。
【0073】
(3)第1基板11は、第2基板20の代わりに、放熱部材(例えば、ヒートシンク、熱拡散シートなど)と抵抗溶接によって接合されてもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 デバイス用基板(複合配線板)
11 第1基板(配線板)
12 絶縁基板(絶縁層、第1中央絶縁層)
13 導電回路層(導電層)
13B めっき層
15 スルーホール導体
17A 共通パッド(第1接続部)
17B 独立パッド(第2接続部)
18 金属部
20 第2基板
21 コア基板(絶縁層、第2中央絶縁層)
23 導電回路層(導電層)
31 絶縁樹脂層(絶縁層)
32 導電層
34B 接合用パッド(第3接続部)
38 第1実装部
39 第2実装部
95,96 電極(溶接ツール)
90,91 電子部品(第1部品、第2部品)
100 電子デバイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16