特開2017-228678(P2017-228678A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2017-228678ガスパージユニット及びロードポート装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-228678(P2017-228678A)
(43)【公開日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】ガスパージユニット及びロードポート装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20171201BHJP
   B08B 5/00 20060101ALI20171201BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   H01L21/68 A
   B08B5/00 Z
   H01L21/304 648E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-124307(P2016-124307)
(22)【出願日】2016年6月23日
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】江本 淳
(72)【発明者】
【氏名】岩本 忠将
【テーマコード(参考)】
3B116
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
3B116AA26
3B116AB42
3B116BB23
3B116BB32
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA19
5F131CA12
5F131DA32
5F131DA33
5F131DB51
5F131FA02
5F131FA14
5F131GA12
5F131GA14
5F131GA76
5F131GA88
5F131GA92
5F131HA01
5F131HA29
5F131JA04
5F131JA07
5F131JA08
5F131JA16
5F131JA24
5F131JA28
5F131JA32
5F157BB23
5F157BB32
5F157BG13
5F157BG14
5F157CC21
5F157DB55
(57)【要約】
【課題】密封搬送容器内への清浄化ガスの円滑な導入を実現し得るガスパージユニット等を提供する。
【解決手段】
開口を有するパージ対象容器の内部に、前記開口を通して清浄化ガスを導入させるガスパージユニットであって、前記パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第1ノズル口を有し、前記開口の側辺に沿って配置される第1吹き出し部材と、前記第1ノズル口より前記開口から遠い位置に配置され、前記パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第2ノズル口を有し、前記側辺に沿って配置される第2吹き出し部材と、を有するガスパージユニット。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するパージ対象容器の内部に、前記開口を通して清浄化ガスを導入させるガスパージユニットであって、
前記パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第1ノズル口を有し、前記開口の側辺に沿って配置される第1吹き出し部材と、
前記第1ノズル口より前記開口から遠い位置に配置され、前記パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第2ノズル口を有し、前記側辺に沿って配置される第2吹き出し部材と、
を有するガスパージユニット。
【請求項2】
前記開口の開口面に沿う方向に向けて清浄化ガスを吹き出す第3ノズル口を有し、前記開口の上辺に沿って配置される第3吹き出し部材を有することを特徴とする請求項1記載のガスパージユニット。
【請求項3】
前記第1吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第1ノズル口へ通じる第1流路を有し、
前記第3吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第3ノズル口へ通じる第3流路を有し、
前記第1吹き出し部材と前記第3吹き出し部材とは、前記第1流路と前記第3流路とが連通するように接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスパージユニット。
【請求項4】
前記第2吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第2ノズル口へ通じる第2流路を有し、
前記第3吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第3ノズル口へ通じる第3流路を有し、
前記第2吹き出し部材と前記第3吹き出し部材とは、前記第2流路と前記第3流路とが連通するように接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスパージユニット。
【請求項5】
前記第1吹き出し部材および前記第2吹き出し部材に対して所定の間隔を空けて配置され、前記第1吹き出し部材および前記第2吹き出し部材における前記第1ノズル口および前記第2ノズル口の吹き出し方向とは反対側を少なくとも囲うカバー部材を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガスパージユニット。
【請求項6】
前記開口の上辺に沿って配置され、前記開口面の法線方向へ突出する庇部材を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガスパージユニット。
【請求項7】
前記第1吹き出し部材および前記第2吹き出し部材に対して所定の間隔を空けて配置され、前記第1吹き出し部材および前記第2吹き出し部材における前記第1ノズル口および前記第2ノズル口の吹き出し方向とは反対側を少なくとも囲うカバー部材と
前記開口の上辺に沿って配置され、前記開口面の法線方向へ突出する庇部材と、を有しており、
前記庇部材と前記カバー部材とは、互いに連結された一体構造をなすことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガスパージユニット。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のガスパージユニットを備えることを特徴とするロードポート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば半導体の製造工程などに用いられるガスパージユニットおよびガスパージユニットを有するロードポート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工程において、ウエハ搬送容器内に収容されているウエハには、たとえば金属配線等が形成されたものが存在する。このような金属配線は表面が酸化されることによって素子完成時に所望の特性が得られなくなるおそれがあり、このために容器内部の清浄度を高く保つ必要がある。
【0003】
しかし、搬送容器内のウエハを各種処理装置に持ち込んで所定の処理を施す際には、容器内部と処理装置内部又は処理装置と容器とを接続する中間室とは、常に連通した状態に維持されることとなる。搬送ロボットが配置される中間室の上部にはファン及びフィルタが配置され、当該中間室内部の清浄度は一定以上に管理されているが、容器内部に対して低い清浄度である場合がある。したがって、このような空気が容器内部に侵入した場合、空気中の酸素あるいは水分によってウエハ表面が酸化されるおそれがある。
【0004】
そこで、たとえば特許文献1では、容器の内部に向けて窒素ガスなどの清浄化ガスを導入すると共に、処理室の内部から容器の内部への清浄度の低い気体の導入を遮断するために、開口部の開口面に沿ってガスを吹き出すことが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2005/124853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、開口部の開口面に沿ってガスを吹き出す従来の方式では、清浄度の低い気体が容器の内部に巻き込まれる問題を十分に防止することができず、容器の内部を効率的に清浄化することが難しいという問題を有している。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、パージ対象容器の内部を効率的に清浄化することが可能なガスパージユニットおよびそのようなガスパージユニットを有するロードポート装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るガスパージユニットは、
開口を有するパージ対象容器の内部に、前記開口を通して清浄化ガスを導入させるガスパージユニットであって、
前記パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第1ノズル口を有し、前記開口の側辺に沿って配置される第1吹き出し部材と、
前記第1ノズル口より前記開口から遠い位置に配置され、前記パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第2ノズル口を有し、前記側辺に沿って配置される第2吹き出し部材と、を有する。
【0009】
本発明のガスパージユニットでは、パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第1ノズル口と第2ノズル口とを、前記開口の側辺に沿って並列に配置することにより、容器の内部を効率的に清浄化することが可能である。すなわち、開口からの距離が異なる第1ノズル口と第2ノズル口を並列に配置することにより、第1ノズル口単独の場合に比べて、容器内へ向かう清浄化ガスの層が厚くなるため、室内の清浄度の低い気体を容器内に巻き込む問題を防止できる。また、第2ノズル口についても、パージ対象容器の内部に向けて清浄化ガスを放出するため、第1ノズル口単独の場合に比べて多量の清浄化ガスをパージ対象容器内に導入することができる。
【0010】
また、例えば、本発明に係るガスパージユニットは、前記開口の開口面に沿う方向に向けて清浄化ガスを吹き出す第3ノズル口を有し、前記開口の上辺に沿って配置される第3吹き出し部材を有してもよい。
【0011】
開口面に沿う方向に向けて清浄化ガスを吹き出す第3吹き出し部材を併せて有することにより、室内にある清浄度の低い気流が、容器内部へ向かう清浄化ガスの流れに巻き込まれる問題を防止し、効率的な清浄化を実現できる。また、第3吹き出し部材は、上辺から開口面に沿う方向に向けて下向きに清浄化ガスを放出するため、第1及び第2吹き出し部材による清浄化ガスの気流が、FFUによるダウンフローのような室内の下方に向かう気流によって乱される問題を効果的に防止できる。
【0012】
また、例えば、前記第1吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第1ノズル口へ通じる第1流路を有してもよく、
前記第3吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第3ノズル口へ通じる第3流路を有してもよく、
前記第1吹き出し部材と前記第3吹き出し部材とは、前記第1流路と前記第3流路とが連通するように接続されていてもよい。
【0013】
第1流路と第3流路とを連通させるように、第1吹き出し部材と第3吹き出し部材とを接続することにより、このようなガスパージユニットは清浄化ガスの流路の合計長さを短くしたり、流路の構造を単純化させたりすることができる。
【0014】
また、例えば、前記第2吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第2ノズル口へ通じる第2流路を有してもよく、
前記第3吹き出し部材は、清浄化ガスの流路であって前記第3ノズル口へ通じる第3流路を有してもよく、
前記第2吹き出し部材と前記第3吹き出し部材とは、前記第2流路と前記第3流路とが連通するように接続されていてもよい。
【0015】
第2流路と第3流路とを連通させるように、第2吹き出し部材と第3吹き出し部材とを接続することにより、このようなガスパージユニットは清浄化ガスの流路の合計長さを短くしたり、流路の構造を単純化させたりすることができる。また、第2流路と第3流路とを繋ぐことにより、室内にある清浄度の低い気流の巻き込みを防止する清浄化ガスの供給を、まとめて管理できる。
【0016】
また、例えば、本発明に係るガスパージユニットは、前記第1吹き出し部材および前記第2吹き出し部材に対して所定の間隔を空けて配置され、前記第1吹き出し部材および前記第2吹き出し部材における前記第1ノズル口および前記第2ノズル口の吹き出し方向とは反対側を少なくとも囲うカバー部材を有してもよく、
前記開口の上辺に沿って配置され、前記開口面の法線方向へ突出する庇部材を有してもよい。
さらに、本発明に係るガスパージユニットにおいては、前記庇部材と前記カバー部材とは、互いに連結された一体構造となっていてもよい。
【0017】
カバー部材や庇部材は、FFUによるダウンフローによって室内に形成される気流により第1及び第2ノズル口による清浄化ガスの気流が乱される問題を防止できるため、このようなガスパージユニットは、効率的な清浄化が可能である。
また、庇部材とカバー部材とが一体構造であることにより、第1及び第2ノズル口による清浄化ガスの気流が乱される問題を効果的に防止し、かつ、清浄化ガスの気流を保護する構造を単純化することが可能である。
【0018】
また、例えば、本発明に係るロードポート装置は、上記いずれかのガスパージユニットを備える。
【0019】
本発明に係るロードポート装置は、上述のようなガスパージユニットを有することにより、ロードポート装置に載置された容器の内部を効率的に清浄化し、ウエハの酸化等の問題を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、第1実施形態に係るガスパージユニットが適用されるロードポート装置の一部断面概略図である。
図2図2は、図1に示すロードポート装置の一部断面斜視図である。
図3A図3Aは、密封搬送容器の蓋がロードポート装置により開けられる工程を示す概略図である。
図3B図3Bは、図3Aの続きの工程を示す概略図である。
図3C図3Cは、図3Bの続きの工程を示す概略図である。
図3D図3Dは、図3Cの続きの工程を示す概略図である。
図4図4は、ガスパージユニットの第1吹き出し部材を表す概略斜視図である。
図5図5は、第1および第2吹き出し部材と清浄化ガスの供給部を表す概略断面図である。
図6図6は、第1実施形態に係るガスパージユニットに関する水平方向の断面による概略断面図である。
図7図7は、第2実施形態に係るガスパージユニットが適用されるロードポート装置の一部断面概略図である。
図8図8は、第2実施形態に係るガスパージユニットに関する水平方向の断面による概略断面図である。
図9図9は、第3実施形態に係るガスパージユニットに関する水平方向の断面による概略断面図である。
図10図10は、変形例に係るガスパージユニットを示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
【0022】
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るロードポート装置10は、ミニエンバイロメント装置の中間室60等に連結してある。ロードポート装置10は、後述するガスパージユニット20の他に、鉛直方向に延びる壁11と、壁11の一方側に設けられる設置台12と、その設置台12に対して、Y軸方向に移動可能な可動テーブル14とを有する。なお、図面において、Y軸が可動テーブル14の移動方向を示し、Z軸が鉛直方向の上下方向を示し、X軸がこれらのY軸およびZ軸に垂直な方向を示す。
【0023】
可動テーブル14のZ軸方向の上部には、複数のウエハ1を密封して保管して搬送するポットやフープなどで構成されるパージ対象容器としての密封搬送容器2が着脱自在に載置可能になっている。密封搬送容器2は、ケーシング2aを有する。ケーシング2aの内部には、被処理物たるウエハ1を内部に収めるための空間が形成されている。ケーシング2aは、いずれか側面に開口2bを有する略箱状の形状を有する。
【0024】
本実施形態に示す密封搬送容器2は、フープ(FOUP)と呼ばれるSEMIスタンダードに準拠したウエハ搬送容器であるが、パージ対象容器としてはこれに限定されない。また、密封搬送容器2に収容される収容物もウエハ1に限定されず、清浄な環境下で収容される必要のある他の収容物であってもよい。
【0025】
密封搬送容器2は、ケーシング2aの開口2bを密閉するための蓋4を備えている。開口2bは略矩形であり、蓋4は開口2bと略等しい矩形平板形状を有している。ケーシング2aの内部に水平に保持されたウエハ1を鉛直方向(Z軸方向)に重ねるための複数の段を有する棚(不図示)が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定として密封搬送容器2の内部に収容される。
【0026】
ロードポート装置10は、密封搬送容器2の内部に密封状態で収容してあるウエハ1を、クリーン状態を維持しながら、中間室60の内部に、移し替えるためのインターフェース装置である。中間室60には、単一または複数の処理室70が気密に連結してある。処理室70は、特に限定されないが、たとえば蒸着装置、スパッタリング装置、エッチング装置など、半導体製造プロセスで用いられる装置である。
【0027】
中間室60の内部には、ロボットアーム50が収容してある。中間室60の上部には、FFU(Fan Filter Unit)40が装着してあり、そのFFU40から中間室60の内部に清浄な空気又は他の気体をダウンフローで流し、局所的清浄環境を作り出している。中間室60の内部の清浄度は、清浄化ガスで満たされた密封搬送容器2の内部の清浄度よりは低い場合が多いが、通常の屋内として想定される外部環境の清浄度よりは高く保たれる。
【0028】
ロードポート装置10は、壁11の壁側開口13および密封搬送容器2の蓋4を開閉するドア18を有する。壁11は、中間室60の内部をクリーン状態に密封するケーシングの一部として機能するようになっている。図2に示すように、壁側開口13は、密封搬送容器2の開口2bと略等しい大きさの略矩形である。
【0029】
図1および図2に示すように、ロードポート装置10は、密封搬送容器10の内部に、密封搬送容器10の開口2bを介して清浄化ガスを導入させるガスパージユニット20を有する。ガスパージユニット20は、開口2bの一対の側辺2bb(図6参照)に沿って配置される一対の第1吹き出し部材22及び一対の第2吹き出し部材24と、開口2bの上辺2baに沿って配置される第3吹き出し部材26とを有する。なお、ガスパージユニット20については、後程詳細に説明する。
【0030】
以下、ドア18による壁側開口13及び蓋4の開閉動作と、ドア18の開閉状態等に対応して行われるロードポート装置10およびこれに備えられるガスパージユニット20の動作について、図3A図3Dを用いて説明する。
【0031】
図3Aに示すように、可動テーブル14の上に密封搬送容器2が設置されると、密封搬送容器2のケーシング2aの下面に設けられた位置決め部3の凹部に位置決めピン16が嵌合することにより、密封搬送容器2と可動テーブル14との位置関係が一義的に決定される。ウエハ1の保管や搬送中には、密封搬送容器2の内部は密封され、ウエハ1の周囲の環境は、密封搬送容器2の外部の環境にかかわらず、概ね維持される。
【0032】
密封搬送容器2が可動テーブル14の上面に位置決めされて設置されると、密封搬送容器2の下面に形成してある給気ポート5と排気ポート6とが、それぞれ可動テーブル14の内部に配置してあるボトムパージ装置に気密に連結される。そして、密封搬送容器2の下部に設けられた給気ポート5および排気ポート6を通してボトムガスパージが行われる。ボトムガスパージが行われた状態で、図3Bに示すように、可動テーブル14がY軸方向に移動し、密封搬送容器2の開口2bを気密に塞いでいる蓋4が取り付けられている開口縁2cが、壁11の壁側開口13の内部に入り込む。
【0033】
それと同時に、壁11の内部(密封搬送容器2が設置される可動テーブル14とは反対側)に位置するドア18が、密封搬送容器2の蓋4に係合する。その際に、開口縁2cと壁側開口13の開口縁2cとの間はガスケットなどによりシールされ、これらの間は良好に密封される。その後に、図3Cに示すように、ドア18を蓋4と共に、X軸方向に平行移動させ、あるいは回動移動させて、蓋4を開口縁2cから取り外し、開口2bを開き、開口2bと壁側開口13とを通して、密封搬送容器2の内部と壁11の内部とを連通させる。
【0034】
開口2bを開いた後も、ロードポート装置10は、ボトムガスパージを継続させて動作させても良い。また、開口2bを開いた後、ロードポート装置10は、壁11の内部から密封搬送容器2に向けて、窒素ガスその他の不活性ガスや清浄化された空気などの清浄化ガスを、第1〜第3吹き出し部材22、24、26から吹き出させる(フロントパージ)。ロードポート装置10は、ボトムパージと並行してフロントパージを行ってもよく、ボトムパージを停止させてフロントパージをおこなってもよい。
【0035】
次に、図3Dに示すように、壁11の内部で、ドア18をZ軸下方に移動させることにより、密封搬送容器2の開口2bは、壁11の内部に対して完全に開かれた状態となる。密封搬送容器2の開口2bを完全に開いた後、壁11の内部に配置されたロボットアーム50などにより、開口2bおよび壁側開口13を通して、密封搬送容器2内と壁11の内部との間で、ウエハ1の受渡が行われる。
【0036】
その際にも、密封搬送容器2の内部および壁11の内部(中間室60(図1参照))は、外気から遮断されている。さらに、ロードポート装置10のガスパージユニット20がフロントパージを継続することにより、密封搬送容器2の内部は、壁11の内部よりも清浄な環境に維持される。密封搬送容器2の内部にウエハ1を戻して密封搬送容器2を可動テーブル14から取り外すには、上記の逆の動作を行えば良い。
【0037】
なお、図面においては、理解を容易にするために、密封搬送容器2に比較して、給気ポート5、排気ポート6、ガスパージユニット20などを拡大して図示してあるが、実際の寸法比とは異なる。
【0038】
次に、図面を参照しながら、本実施形態に係るフロントパージを行うためのガスパージユニット20について説明する。
【0039】
図2に示すように、ガスパージユニット20は、壁側開口13の周りに配置されている。ガスパージユニット20の第1吹き出し部材22、第2吹き出し部材24及び第3吹き出し部材26は、設置台12とは反対側の面である壁11の内面に、ドア18を避けるように取り付けてある。
【0040】
図6に示すように、第1吹き出し部材22は、密封搬送容器2の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第1ノズル口22aを有し、Z軸方向に延びる開口2bの側辺2bbに沿って配置されている。第1吹き出し部材22の斜視図である図4に示すように、第1吹き出し部材22は、Z軸方向に細長い略直方体の管状部材で構成してあり、Z軸方向に延びる角部の1つに、スリット状の貫通孔で構成してある第1ノズル口22aが形成されている。第1ノズル口22aのXY方向に関する開口角度は、たとえば30度程度とすることができるが、特に限定されない。
【0041】
図6に示すように、第2吹き出し部材24は、密封搬送容器2の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第2ノズル口24aを有し、Z軸方向に延びる開口2bの側辺2bbに沿って配置されている。第2吹き出し部材24は、第1吹き出し部材22と並列に配置されているが、第2吹き出し部材24の第2ノズル口24aは、第1吹き出し部材22の第1ノズル口22aより、開口2bから遠い位置に配置されている。
【0042】
図2に示すように、第2吹き出し部材24は、図4に示す第1吹き出し部材22と同様の形状を有している。すなわち、第2吹き出し部材24は、Z軸方向に延びる角部の1つにスリット状の第2ノズル口24aが形成された、Z軸方向に細長い直方体の管状部材で構成してある。第2ノズル口24aのXY方向に関する開口角度は、第1ノズル口22aと同様30度程度とすることができるが、特に限定されない。
【0043】
図6に示すように、ガスパージユニット20では、1つの第1吹き出し部材22と1つの第2吹き出し部材24からなる1組の吹き出し部材が、開口2bのそれぞれの側辺2bbに対応するように、合計2組配置されている。第1吹き出し部材22および第2吹き出し部材24は、開口2bのX軸方向両側に対称に配置されている。ただし、第1吹き出し部材22および第2吹き出し部材24の配置はこれに限定されず、たとえば他のガスパージユニットは、1組または3組以上の吹き出し部材を有していてもよく、また、非対称に配置された第1及び第2吹き出し部材22、24を有していてもよい。
【0044】
図2に示すように、第1及び第2吹き出し部材22、24は、板状の取付け部材28を介して壁11の内面に取り付けられているが、第1及び第2吹き出し部材22、24の取付け方法はこれに限定されない。例えば、第1及び第2吹き出し部材22、24は、直接壁11に固定されていてもよく、上方からつり下げられていてもよい。また、ガスパージユニット20において、第1及び第2吹き出し部材22、24は、互いに接するように設けられることで、小型化が図られている。
【0045】
図6に示すように、第1吹き出し部材22の第1ノズル口22aと、第2吹き出し部材24の第2ノズル口24aとは、いずれも密封搬送容器2の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す。すなわち、第1ノズル口22a及び第2ノズル口24aのXY方向に関する吹き出し方向の中心位置は、開口面に沿う方向であるX軸方向に対して、密封搬送容器2の内部へ向かう方向(Y軸負方向)xへ、所定角度傾いている。第1ノズル口22aの吹き出し方向の傾きθ1は、第2ノズル口24aの吹き出し方向の傾きθ2と同一であってもよいが、第1ノズル口22aの吹き出し方向の傾きθ1が、第2ノズル口24aの吹き出し方向の傾きθ2より大きくてもよい。
【0046】
図5(a)は、第1吹き出し部材22および第2吹き出し部材24の内部構造を表す概略断面図である。第1吹き出し部材22は、清浄化ガスの流路であって第1ノズル口22aへ通じる第1流路22bを有している。第1流路22bには、第1ガス供給室32aおよび第1ガス供給管32bを有する第1ガス供給部32から、清浄化ガスが供給される。第1ガス供給室32aは、所定の圧力の清浄化ガスで満たされたタンクやガスの流量を調整可能な制御弁等を有する。第1ガス供給管32bは、第1ガス供給室32aと第1吹き出し部材22の第1流路22bとを接続する配管等で構成される。なお、図6に示すような2つの第1吹き出し部材22を有する場合、第1ガス供給管32bは、1つの第1ガス供給室32aと、2つの第1吹き出し部材22の第1流路22bとを接続する。
【0047】
図5(a)に示すように、第2吹き出し部材24は、第1吹き出し部材22と同様に、清浄化ガスの流路であって第2ノズル口24aへ通じる第2流路24bを有している。第2流路24bには、第2ガス供給室34aおよび第2ガス供給管34bを有する第2ガス供給部34から、清浄化ガスが供給される。第2ガス供給室34aは、第1ガス供給室32aと同様に、所定の圧力の清浄化ガスで満たされたタンクや、ガスの流量を調整可能な制御弁等を有する。また、第2ガス供給管34bは、第2ガス供給室34aと第2吹き出し部材24の第2流路24bとを接続する配管等で構成される。第2ガス供給管34bが、1つの第2ガス供給室34aと2つの第2流路24bとを接続する点も、第1ガス供給管32bと同様である。
【0048】
図5(a)に示すように、本実施形態では、第1吹き出し部材22へ清浄化ガスを供給する第1ガス供給部32と、第2吹き出し部材24へ清浄化ガスを供給する第2ガス供給部34とが独立しているため、ガスパージユニット20は、第1ノズル口22aからの清浄化ガスの放出と、第2ノズル口24aからの清浄化ガスの放出を、それぞれ個別に制御することができる。
【0049】
ガスパージユニット20は、第1吹き出し部材22による清浄化ガスの放出タイミングと、第2吹き出し部材24による清浄化ガスの放出タイミングとを異ならせてもよい。例えば、図3Dに示すように、蓋4が完全に開放されており、蓋4および蓋4を保持するドア18が開口2bの開口面からZ軸方向に離脱している状態(ドア18が下降している状態)においては、第1吹き出し部材22及び第2吹き出し部材24の両方から清浄化ガスの放出を行う。これに対して、図3Cに示すように、蓋4の開放が完全ではなく、蓋4および蓋4を保持するドア18が開口2b開口面に対してZ軸方向に関して一部重複している状態では、第1吹き出し部材22のみから清浄化ガスの放出を行い、ドア18に近い位置にある第2吹き出し部材24からの清浄化ガスの放出は停止する。
【0050】
このように、第1吹き出し部材22と第2吹き出し部材24の清浄化ガスの放出タイミングを、蓋4及びドア18の位置に応じて個別に制御することにより、必要に応じて消費ガス量を調整できる。
【0051】
また、図5(a)に示すガスパージユニット20は、第1吹き出し部材22の第1ノズル口22aから放出される清浄化ガスの流量と、第2吹き出し部材24の第1ノズル口22aから放出される清浄化ガスの流量とを、それぞれ個別に変更することができる。いずれか一方の流量を他方よりも大きくしてもよく、同等の流量としても良い。ここで、たとえば、ガスパージユニット20は、図6に示すように第1吹き出し部材22及び第2吹き出し部材24の両方から清浄化ガスを放出する際、第1ノズル口22aから放出される清浄化ガスの流量を、第2ノズル口24aから放出される清浄化ガスの流量より大きくすることができる。開口2bからより離れた位置に配置される第2吹き出し部材24からの流量を小さくすることによって、中間室60内の清浄度が低い気体が密封搬送容器2内へ流入する問題を防止できる。
【0052】
また、ロードポート装置10は、図5(a)に示すガスパージユニット20に代えて、図5(b)に示す第1変形例に係るガスパージユニット120を用いてもよい。ガスパージユニット120は、第1吹き出し部材22及び第2吹き出し部材24へ清浄化ガスを供給する共通ガス供給部38を有している。共通ガス供給部38は、共通ガス供給室38a及び分岐ガス供給管38bを有している。共通ガス供給室38aは、第1及び第2ガス供給室32a、34aと同様に、所定の圧力の清浄化ガスで満たされたタンクや、ガスの流量を調整可能な制御弁等を有する。
【0053】
また、分岐ガス供給管38bは、共通ガス供給室38aと、第1吹き出し部材22の第1流路22bと、第2吹き出し部材24の第2流路24bとを接続する配管等で構成される。ガスパージユニット120は、ガスパージユニット20とは異なり、第1吹き出し部材22と第2吹き出し部材24の清浄化ガスの放出タイミングを個別に制御することは難しいが、ガス供給室の数を減少させ、または配管の合計長さを短縮させることにより、ユニット全体を簡略化できる。
【0054】
図2及び図3Dに示すように、ガスパージユニット20の第3吹き出し部材26は、開口2bの上辺2baに沿って配置されており、第1〜第3吹き出し部材22、24、26は、開口2bおよび壁側開口13をコの字状に囲むように配置されている。第3吹き出し部材26は、密封搬送容器2の開口面に沿う方向に向けて清浄化ガスを吹き出す第3ノズル口26aを有している。なお、図2では、他の部材を見やすくするために、第3吹き出し部材26を透視している。
【0055】
第3吹き出し部材26は、X軸方向に細長い略直方体の管状部材で構成してあり、下方を向く面に、貫通孔で構成してある第3ノズル口26aが形成してある。図3D等に示すように、第3吹き出し部材26は、清浄化ガスの流路であって第3ノズル口26aへ通じる第3流路26bを、内部に有している。第3流路26bには、図5(a)に示す第1若しくは第2ガス供給部32、34、又は他の図示しないガス供給部から清浄化ガスが供給される。
【0056】
図3Dに示すように、第3ノズル口26aから放出された清浄化ガスは、XZ平面に平行な開口面に沿って下方へ向かう気流を形成する。第3ノズル口26aの開口2bからの距離は特に限定されない。
【0057】
第1〜第3ノズル口22a、24a、26aが吹き出す清浄化ガスとしては特に限定されないが、窒素ガスやアルゴンガスのような不活性ガスや、清浄化された空気等が挙げられ、たとえば窒素ガスが好ましい。第1〜第3ノズル口22a、24a、26aに供給される清浄化ガスは、同じ成分及び純度であってもよいが、互いに異なっていてもよい。また、実施形態に係る中間室60は、清浄化された空気で満たされているが、中間室60は不活性ガスのようなその他のガスや、空気と他のガスが混合した気体で満たされていてもよい。
【0058】
本実施形態に係るガスパージユニット20は、密封搬送容器2の内部に向けて清浄化ガスを吹き出す第1ノズル口22aと第2ノズル口24aとを、開口2bの側辺2bbに沿って並列に配置することにより、容器内へ向かう清浄化ガスの層を形成し、中間室60内の清浄度の低い気体を、密封搬送容器2内に巻き込む問題を防止できる。また、開口からの距離が異なる第1ノズル口22aと第2ノズル口24aを並列に配置することにより、厚みのある清浄化ガスの層を形成し、密封搬送容器2の効率的な清浄化を可能にする。
【0059】
また、第2ノズル口24aからの気流も密封搬送容器2の内部に向いていることにより、第2ノズル口24aからの清浄化ガスも密封搬送容器2内に導入され易くなり、また、第1ノズル口22aから吹き出された清浄化ガスを容器内へ押し込む作用も生じるため、第1ノズル口22a単独の場合に比べて効率的に密封搬送容器2内に清浄化ガスを導入することができる。
【0060】
さらに、ガスパージユニット20では、1つの第1吹き出し部材22と1つの第2吹き出し部材24からなる1組の吹き出し部材が、開口2bのそれぞれの側辺2bbに対応するように配置されることで、1つの辺から清浄化ガスを放出する場合に比べて、密封搬送容器2内に均一に清浄化ガスを導入することが可能である。
【0061】
また、ガスパージユニット20は、開口2bの上辺2baに沿って配置される第3吹き出し部材26を有しており、第3吹き出し部材26は、開口面に沿う方向に向けて清浄化ガスを吹き出す第3ノズル口26aを有している。第3ノズル口26aから吹き出される清浄化ガスは、第1及び第2ノズル口22a、24aから放出される清浄化ガスとは異なり、密封搬送容器2内に導入されない割合が大きい。しかし、第1及び第2ノズル口22a、24aから密封搬送容器2内へ向かう気流の周辺に清浄化ガスを送ることにより、中間室60内の清浄度の低い気体が密封搬送容器2内に入る問題を防止できる。
【0062】
また、第1ノズル口22aおよび第2ノズル口24aのZ軸方向の長さは特に限定されないが、第1および第2ノズル口22a、24aは互いに同じ長さであることが好ましく、図3Dに示すように、密封搬送容器2の開口2bのZ軸方向高さと実質的に同等であることが好ましい。このように構成することで、密封搬送容器2の内部に収容してある全てのウエハ1の表裏面に、第1及び第2ノズル口22a、24aから吹き出される清浄化ガスを通し、密封搬送容器2を均一に清浄化することが可能となる。
【0063】
第2実施形態
図7は、本発明の第2実施形態に係るロードポート装置210を表す概略斜視図であり、第1実施形態に係るロードポート装置10の図2に相当する。第2実施形態に係るロードポート装置210が有するガスパージユニット220は、庇部材272及びカバー部材274を有する点で第1実施形態に係るロードポート装置10が有するガスパージユニット20とは異なるが、その他の点はガスパージユニット20と同様である。したがって、ロードポート装置210が有するガスパージユニット220については、ガスパージユニット20との相違点のみ説明する。
【0064】
庇部材272は、密封搬送容器2の開口2bの上辺2ba(図3D参照)に沿って配置されており、壁11の内面からY軸正方向(開口面から離れる方向)に突出している。庇部材272は、第1及び第2吹き出し部材22、24の上端部より上方(Z軸正方向側)に設けられており、また、ガスパージユニット220が第3吹き出し部材26を有する場合には、庇部材272より上方(Z軸正方向側)に設けられている。
【0065】
庇部材272は、X軸方向に沿って延びる三角柱状の外形状を有しており、庇部材272の上面である庇部上面272aは、壁11から離間するに従って下がる方向に傾斜している。ただし、庇部材272の形状としてはこれに限定されず、平板状、他の角柱状又は曲面状など他の形状であってもかまわない。庇部材272のX軸方向の長さは、特に限定されないが、2つの第1吹き出し部材22の間の距離、2つの第2吹き出し部材24の間の距離、及び第3吹き出し部材26のX軸方向長さより長いことが好ましい。
【0066】
庇部材272は、第1〜第3吹き出し部材22、24、26の上部に配置されることで、FFUによるダウンフローのような、中間室60内に形成される比較的清浄度の低い空気の流れが、第1〜第3吹き出し部材22、24、26による清浄化ガスの流れを乱す問題を防止できる。なお、庇部材272は、庇部上面272aの先端から下方に屈曲して、壁11に対して平行に延びる庇折り返し部272bを有しているため、FFUによるダウンフローが開口2b近傍に流れ込む問題を、より効果的に防止できる。
【0067】
図7及び図8に示すように、カバー部材274は、L字状の一対の板材で構成されている。カバー部材274は、第1吹き出し部材22及び第2吹き出し部材24に対して所定の間隔を空けて配置され、第1吹き出し部材22及び第2吹き出し部材24における第1ノズル口22a及び第2ノズル口24aの吹き出し方向とは反対方向を、少なくとも囲っている。第1吹き出し部材22及び第2吹き出し部材24は、開口2bの側辺2bbとカバー部材274の間に取り付けられている。
【0068】
図8に示すように、カバー部材274は、壁11および開口面に対して垂直方向に延びる側面カバー部274aと、側面カバー部274aの先端から開口2bの側へ折り返しされた折り返しカバー部274bとを有する。折り返しカバー部274bは、壁11に対して平行に延びるが、ドア18及び蓋4の移動経路や、ロボットアーム50およびウエハ1の移動経路に対して干渉しない位置に配置される。
【0069】
カバー部材274は、第1ノズル口22a及び第2ノズル口24aの周辺を囲うことにより、中間室60内に形成される比較的清浄度の低い空気の流れが、第1〜第3吹き出し部材22、24、26による清浄化ガスの流れを乱す問題を防止できる。
【0070】
また、図7に示すように、ガスパージユニット220において、庇部材272とカバー部材274とは、互いに連結された一体構造をなしている。このようなガスパージユニット220は、中間室60内に形成される比較的清浄度の低い空気の流れが、第1〜第3吹き出し部材22、24、26による清浄化ガスの流れを乱す問題を効果的に防止できるとともに、清浄化ガスの気流を保護する構造を単純化することが可能である。
【0071】
第3実施形態
図9は、本発明の第3実施形態に係るロードポート装置に備えられるガスパージユニット320の概略断面図であり、第2実施形態に係るガスパージユニット220の図8に相当する。第3実施形態に係るロードポート装置が有するガスパージユニット320は、第1吹き出し部材22と第2吹き出し部材24とが接触しておらず、所定の間隔を空けて配置されている点で第2実施形態に係るガスパージユニット220とは異なるが、その他の点はガスパージユニット220と同様である。したがって、ガスパージユニット320については、ガスパージユニット220との相違点のみ説明する。
【0072】
ガスパージユニット320では、第1吹き出し部材22と第2吹き出し部材24とが間隔を空けて配置されているため、第1ノズル口22aと第2ノズル口24aとの間隔が、図8に示すガスパージユニット220より広い。したがって、ガスパージユニット320は、第1ノズル口22aから吹き出す清浄化ガスの気流と、第2ノズル口24aから吹き出す清浄化ガスの気流とが干渉する問題を低減し、密封搬送容器2の効率的な清浄化を実現できる。また、カバー部材274等で囲まれた空間に、密封搬送容器2内へ向かう方向に流れており、かつ、厚みのある清浄化ガスの層を形成することができるため、清浄度の低い気体の巻き込みを防止しつつ、効率的な清浄化が可能となる。
【0073】
以上、実施形態を示しつつ本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえば、各実施形態に係るガスパージユニットの第2吹き出し部材24及び第3吹き出し部材26は、図10に示すガスパージユニット420の第2吹き出し部材424及び第3吹き出し部材426に置き換えることが可能である。なお、図10では、ガスパージユニット420の第1吹き出し部材については、説明の簡略化のため記載を省略している。
【0074】
ガスパージユニット420では、図5(a)に示す第2ガス供給部34から第2吹き出し部材424の第2流路424bに供給された清浄化ガスが、第3吹き出し部材426の第3流路426bにも供給され、第3ノズル口(図3D参照)から吹き出される。また、いずれか一方の第2吹き出し部材424の第2流路424bには、第3吹き出し部材426の第3流路426bを介して清浄化ガスが供給され、第2ノズル口424aから吹き出されてもよい。
【0075】
このようなガスパージユニット420では、第2吹き出し部材424の第2流路424bや、第3吹き出し部材426の第3流路426bが、各吹き出し部材に清浄化ガスを供給するガス供給管の役割を兼ねるため、構造がシンプルであり、小型化に対して有利である。また、第3吹き出し部材426は、第2吹き出し部材424に代えて、又は第2吹き出し部材424に加えて、第1吹き出し部材22(図4図5(a)参照)に対して、第3流路426bと第1流路22bとが連通するように、互いに接続されていてもよい。この場合も、吹き出し部材の流路がガス供給管を兼ねるため、このようなガスパージユニットは、構造がシンプルであり、小型化に対して有利である。
【0076】
また、第1〜第3実施形態に示すガスパージユニットでは、側辺2bbに沿って配置される吹き出し部材は、第1ノズル口22aを有する第1吹き出し部材22と、第2ノズル口24aを有する第2吹き出し部材24の2種類の吹き出し部材で構成されるが、本発明のガスパージユニットはこれに限定されない。本発明のガスパージユニットは、第1ノズル口22aや第2ノズル口24aとは開口2bからの距離が異なるノズル口を有する他の吹き出し部材を有していてもよい。また、他の吹き出し部材は、側辺2bbに沿って配置されていてもよく、上辺2baに沿って配置されていてもよく、斜めに配置されていてもよい。
【0077】
また、第1吹き出し部材22と第2吹き出し部材24の配置についても、図6に示すようにY軸に沿って整列されているものに限定されず、X方向に位置をずらして配置されていてもよい。さらに、第1、第2ノズル口22a、24aは、スリット状の貫通孔で構成されているが、ノズル口の形状はこれに限定されず、複数の貫通孔が断続的に形成されていてもよく、また、ノズル口にはフィルタ等が取り付けらえていてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1… ウエハ
2… 密封搬送容器
2a… ケーシング
2b… 開口
2ba…上辺
2bb…側辺
2c… 開口縁
3… 位置決め部
4… 蓋
5… 給気ポート
6… 排気ポート
10… ロードポート装置
11… 壁
12… 設置台
13… 壁側開口
14… 可動テーブル
16… 位置決めピン
18… ドア
20、120、220、320、420… ガスパージユニット
22… 第1吹き出し部材
22a… 第1ノズル口
22b… 第1流路
24、424… 第2吹き出し部材
24a、424a… 第2ノズル口
24b、424b… 第2流路
26、426… 第3吹き出し部材
26a、426a… 第3ノズル口
26b、426b… 第3流路
28… 取付け部材
32… 第1ガス供給部
32b… 第1ガス供給管
32a… 第1ガス供給室
34… 第2ガス供給部
34b… 第2ガス供給管
34a… 第2ガス供給室
38… 共通ガス供給部
38b… 分岐ガス供給管
38a… 共通ガス供給室
40… FFU
50… ロボットアーム
60… 中間室
70… 処理室
272… 庇部材
272a… 庇部上面
272b… 庇折り返し部
274… カバー部
274a… 側面カバー部
274b… 折り返しカバー部
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10