特開2017-23401(P2017-23401A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-23401(P2017-23401A)
(43)【公開日】2017年2月2日
(54)【発明の名称】保持バンド
(51)【国際特許分類】
   A45C 13/30 20060101AFI20170113BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20170113BHJP
【FI】
   A45C13/30 N
   G06F1/16 312G
   G06F1/16 312B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-145072(P2015-145072)
(22)【出願日】2015年7月22日
(71)【出願人】
【識別番号】515200205
【氏名又は名称】宇都宮 惠太郎
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】宇都宮 惠太郎
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045DA22
3B045DA23
3B045DA42
3B045DA43
3B045FA02
3B045FC04
3B045GB02
3B045IA05
3B045LA05
(57)【要約】
【課題】構造が簡単でコストが低廉で済み、板体の背面に容易に貼り付けることができ、剥がれにくい保持バンドを提供すること。
【解決手段】互いに同形の細長帯状の第1シート片2及び第2シート片3を備え、第1シート片2と第2シート片3とを長手方向両端部を除いて貼り合わせ、第1シート片2及び第2シート片3の対向する面の長手方向両端部を粘着面2a,3aとし、これら長手方向両端部の粘着面2a,3aにそれぞれ剥離紙4を貼り付けてある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに同形の細長帯状の第1シート片及び第2シート片を備え、前記第1シート片と第2シート片とを長手方向両端部を除いて貼り合わせ、前記第1シート片及び第2シート片の対向する面の長手方向両端部を粘着面とし、これら長手方向両端部の粘着面にそれぞれ剥離紙を貼り付けたことを特徴とする保持バンド。
【請求項2】
前記第1シート片及び第2シート片の互いに対向する面をそれぞれ粘着面とし、前記第1シート片及び第2シート片の粘着面どうしを、剥離紙貼着部分を除いて貼り合わせたことを特徴とする請求項1に記載の保持バンド。
【請求項3】
前記第1シート片及び第2シート片のいずれか一方は、対向する面の長手方向両端部のみを粘着面とし、他方は、対向する面の全面を粘着面としたことを特徴とする請求項1に記載の保持バンド。
【請求項4】
前記第1シート片及び第2シート片の粘着面と逆側の面において、剥離紙貼着部分と対向する箇所に、最大剥離許容位置を示す目印を表示したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の保持バンド。
【請求項5】
前記第1シート片或いは第2シート片の粘着面と逆側の面を吸湿面としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の保持バンド。
【請求項6】
前記第1シート片或いは第2シート片の粘着面と逆側の面を滑り止め面としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の保持バンド。
【請求項7】
前記第1シート片或いは第2シート片の粘着面と逆側の面に文字及び/又は図柄を表示したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の保持バンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用電子機器、クリップボード、パレットのような板状のものの背面に貼り付けて、板状のものを保持するのに用いる保持バンドに関する。さらに、広くは、片手に載せて使用するものの裏面あるいは一側面に貼着して使用する保持バンドに関する。片手に載せて使用するものとして例えば、ノート、手帳、本なども含まれる。
【背景技術】
【0002】
タブレット端末、スマートフォン、クリップボード、パレット等の板状のものは、一方の手でキー操作、筆記等の作業を行う必要があるので、他方の手のみで保持しなければならず、板体を安定した姿勢で保持するのが難しく、落下する危険性もあった。
そこで、このような板状のものの背面に取り付けて、板状のものを片手で安定して保持するための保持装置が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、タブレット装置本体の底板よりも下方に底面を有する保持機構と、保持機構の底面に平行に回転する回転部材と、回転部材に設けられた複数の指バンドとを備えたタブレット装置用補助装置が開示されている。
また、特許文献2には、面ファスナーのループ面を素材とした平面基板の表面にストラップの一端を係止し、ストラップの他端に装飾具を係止し、装飾具の底面に面ファスナーのフック面を接着し、平面基板を携帯電子機器のカバーの背面に接着して、ストラップの下側に指を挿通可能とした携帯電子機器の保持体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−182484号公報
【特許文献2】実用新案登録第3180539号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載されたタブレット装置用補助装置は、構造が複雑でコストが高くつき、手で保持する位置を調整できず、しかも、保持する際に各指バンドに指を差し込まなければならないため面倒であった。
特許文献2に記載された保持体も、ストラップ、装飾具等の比較的価格の高い部材を用いているため、コストが高くつき、面ファスナーのループ面とフック面は外れやすいので、落下の危険性を十分に防ぐことができなかった。
本発明が解決しようとする課題は、構造が簡単でコストが低廉で済み、板体の背面の任意位置に容易に貼り付けることができ、剥がれにくい保持バンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の保持バンドは、互いに同形の細長帯状の第1シート片及び第2シート片を備え、前記第1シート片と第2シート片とを長手方向両端部を除いて貼り合わせ、前記第1シート片及び第2シート片の対向する面の長手方向両端部を粘着面とし、これら長手方向両端部の粘着面にそれぞれ剥離紙を貼り付けてある。
前記第1シート片及び第2シート片の互いに対向する面をそれぞれ粘着面とし、前記第1シート片及び第2シート片の粘着面どうしを、剥離紙貼着部分を除いて貼り合わせることがある。
或いは、前記第1シート片及び第2シート片のいずれか一方は、対向する面の長手方向両端部のみを粘着面とし、他方は、対向する面の全面を粘着面とすることもできる。
【0007】
前記第1シート片及び第2シート片の粘着面と逆側の面において、剥離紙貼着部分と対向する箇所に、最大剥離許容位置を示す目印を表示すると良い。
前記第1シート片或いは第2シート片の粘着面と逆側の面を吸湿面としてもよい。
前記第1シート片或いは第2シート片の粘着面と逆側の面を滑り止め面としてもよい。
前記第1シート片或いは第2シート片の粘着面と逆側の面に文字及び/又は図柄を表示することも可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の保持バンドは、2枚のシート片を貼り合わせただけの簡単な構造なので、嵩張らず、コストが低廉で済み、汚れたり、粘着力が低下した時には気軽に交換することができる。
また、剥離紙を剥がして露出させた粘着面を介して、板体の任意の位置に容易に貼り付けることが可能であり、第1シート片の粘着面端部と第2シート片の粘着面端部を逆向きに延ばして貼り付けることができるので、これら粘着面が外部からの引っ張り力に対して互いに反対方向に抵抗し、このため、どちらの方向から加わる外力に対しても剥がれにくい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例1を示す保持バンドの斜視図である。
図2】本発明の実施例1を示す保持バンドの分解斜視図である。
図3】本発明の実施例1を示す保持バンド及び板体の斜視図である。
図4】本発明の実施例2を示す保持バンド及び板体の斜視図である。
図5】本発明の実施例2を示す保持バンド及び板体の側面図である。
図6】本発明の実施例3を示す保持バンド及び板体の側面図である。
図7】本発明の実施例4を示す保持バンド及び板体の側面図である。
図8】本発明の実施例5を示す保持バンドの斜視図である。
図9】本発明の実施例6を示す保持バンドの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1図3は本発明の実施例1を示す。
図3に示すように、実施例1の保持バンド1は、タブレット端末Aより成る板体を保持するためのものであり、布或いはプラスチックを素材とする第1シート片2及び第2シート片3を備える。
【0011】
図1及び図2に示すように、第1シート片2及び第2シート片3は、互いに同形の細長帯状であり、約10〜約20cmの長さ、約2〜約7cmの幅を有する。
第1シート片2及び第2シート片3の一面は、それぞれ粘着層を形成した粘着面2a,3aとなっており、粘着面2a,3aの長手方向両端部には、長さ2〜3cmに亘って剥離紙4を貼り付けてある。
そして、保持バンド1は、第1シート片2と第2シート片3の粘着面2a,3aどうしを、剥離紙貼着部分を除いて貼り合わせて構成される。
【0012】
この保持バンド1をタブレット端末Aに取り付けるには、第1シート片2をタブレット端末Aの背面に対向させ、剥離紙4を順次剥がして粘着面2a,3aを露出させながら、図3に示すように、第2シート片3の長手方向一端部を外方へ延ばして粘着面3aをタブレット端末Aの背面に貼り付け、第1シート片2の長手方向一端部を内側へ折り返して粘着面2aをタブレット端末Aの背面に貼り付けて、保持バンド1の長手方向一端部を位置決めした後、第1シート片2の長手方向他端部を内側へ折り返して粘着面2aをタブレット端末Aの背面に貼り付け、第2シート片3の長手方向他端部を外方へ延ばして粘着面3aをタブレット端末Aの背面に貼り付ける。
【0013】
保持バンド1の両端部の貼り付け位置間の距離は、保持バンド1とタブレット端末Aの背面との間に、親指を除く2〜4本の指を挿入可能な空間が形成されるよう、保持バンド1がやや弛む距離とする。
なお、実施例1では、第1シート片2と第2シート片3とに構造上の差異はないので、タブレット端末Aの背面に第1シート片2を対向させても第2シート片3を対向させても良いのは言うまでもない。
【0014】
図4及び図5は、本発明の実施例2を示す。
実施例2では、第1シート片2及び第2シート片3の粘着面2a,3aと逆側の面において、剥離紙貼着部分と対向する箇所に、保持バンド1の幅方向に沿う線状の目印5を表示してある。
目印5は、保持バンド1を長期間使用して粘着面2a,3aの粘着力が低下し、図5に示すように、タブレット端末Aに貼り付けられた粘着面2a,3aの基部が浮き上がるようになった時、最大剥離許容位置を示すものであり、第1シート片2と第2シート片3との貼り合わせ部分から適宜間隔をあけて設ける。従って、粘着面2a,3aの剥離部分が目印5に達したら、保持バンド1を速やかに交換する必要がある。
第1シート片2と第2シート片3との貼り合わせ部分から目印5までの距離は、保持バンド1及び剥離紙貼着部分(タブレット端末Aに対する貼着部分)の寸法に応じて適宜調整する。
その他の構造及び使用方法は、実施例1と同様である。
【0015】
図6は、本発明の実施例3を示す。
実施例3では、第1シート片2或いは第2シート片3の粘着面2a,3aと逆側の面に吸湿材を取り付けて吸湿面6を形成してある。
実施例3の保持バンド1は、吸湿面6をタブレット端末Aの背面に対向させて貼り付ける。従って、保持バンド1とタブレット端末Aとの間に手先を差し込んでタブレット端末Aを保持した時、手の甲から発生した汗等を吸湿面6で吸い取ることができる。
なお、第1シート片2或いは第2シート片3の素材自体を吸湿性の優れた材料として、吸湿面を形成することもできる。
その他の構造及び使用方法は、実施例1又は実施例2と変わるところはない。
【0016】
図7は、本発明の実施例4を示す。
実施例4では、第1シート片2或いは第2シート片3の粘着面2a,3aと逆側の面に多数の微小な突起7を形成して滑り止め面8としてある。
この保持バンド1は、滑り止め面8をタブレット端末Aの背面に対向させて貼り付け、保持バンド1とタブレット端末Aとの間に手先を差し込んでタブレット端末Aを保持した時、滑り止め面8が手の甲に引っ掛かり、タブレット端末Aを強く握らなくても滑り落ちないようになっている。
第1シート片2或いは第2シート片3を、不織布のような、吸湿性に富みしかも滑り難い素材で形成すると、第1シート片2或いは第2シート片3の粘着面2a,3aと逆側の面が滑り止め面であり、且つ、吸湿面となる。
その他の構造及び使用方法は、実施例1又は実施例2と同様である。
【0017】
図8は、本発明の実施例5を示す。
実施例5では、第1シート片2及び第2シート片3を、全長に亘って均一な幅とせず、両端部の板体(タブレット端末A等)に対する貼着部分を幅広く、長手方向中央部に近付くに従って次第に幅狭く形成してある。
その他の構造及び使用方法は、実施例1〜実施例4のいずれかと同じである。
【0018】
図9は、本発明の実施例6を示す。
実施例6において、第1シート片2及び第2シート片3のいずれか一方(図に示す例では、第1シート片2)は、長手方向両端部のみに粘着面2aを形成し、その他の部分は、粘着性を有しない面2bとしてある。また、第1シート片2及び第2シート片3の他方(図に示す例では、第2シート片3)は一面全面を粘着面3aとしてある。
そして、剥離紙4を貼り付けた長手方向両端部を除いて、第1シート片2と第2シート片3とを貼り合わせる。
このようにすると、第1シート片2及び第2シート片3の一面全面を粘着面とした場合よりも、位置合わせが容易で貼り合わせし易くなる。
その他の構造及び使用方法は、実施例1〜実施例4のいずれかと同様である。
【0019】
なお、本発明の保持バンドの構造は、上記実施例に限定されない。
例えば、第1シート片或いは第2シート片の粘着面と逆側の面に、商品名等の文字、及び/又は、商標等の図柄を表示して、保持バンドを広告媒体として利用することもできる。この時、文字や図柄を表示した面が板体と逆側を向くように、保持バンドを板体に貼り付ける。勿論、商品名や商標ではなく、氏名等の文字や、模様を表示することも可能である。
また、保持バンドを、パレット、クリップボード等のタブレット端末以外の板体に貼り付けることもでき、この場合、板体の重量や大きさに応じて、保持バンドの寸法、素材を適宜変更する。
【符号の説明】
【0020】
A タブレット端末

1 保持バンド
2 第1シート片
2a 粘着面
2b 粘着性を有しない面
3 第2シート片
3a 粘着面
4 剥離紙
5 目印
6 吸湿面
7 突起
8 滑り止め面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9