特開2017-23518(P2017-23518A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-23518(P2017-23518A)
(43)【公開日】2017年2月2日
(54)【発明の名称】マーカーホルダー
(51)【国際特許分類】
   A63B 57/35 20150101AFI20170113BHJP
【FI】
   A63B57/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-146626(P2015-146626)
(22)【出願日】2015年7月24日
(71)【出願人】
【識別番号】508196793
【氏名又は名称】株式会社ジリオン
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100195327
【弁理士】
【氏名又は名称】森 博
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(72)【発明者】
【氏名】星野 英司
(57)【要約】
【課題】マグネットを備えたボールマーカーだけでなく、鉄などの磁性体により形成されたボールマーカーを保持可能であり、かつ、マグネットを備えたボールマーカーの装飾面を必ず表側にして保持可能なマーカーホルダーの提供。
【解決手段】シューズの上面に取り付けられるマーカーホルダー1であって、ボールマーカーを保持可能な第1の凹部10Aが形成された第1面11Aと、第1面11Aの裏側の面でありボールマーカーを保持可能な第2の凹部10Bが形成された第2面11Bと、第1の凹部10Aと第2の凹部10Bとの間に設けられたマグネット12であり、1対の磁極をそれぞれ第1の凹部10Aおよび第2の凹部10Bに向けて配置されたマグネット12とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズの上面に取り付けられるマーカーホルダーであって、
ボールマーカーを保持可能な第1の凹部が形成された第1面と、
前記第1面の裏側の面でありボールマーカーを保持可能な第2の凹部が形成された第2面と、
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に設けられたマグネットであり、1対の磁極をそれぞれ前記第1の凹部および前記第2の凹部に向けて配置されたマグネットと
を有するマーカーホルダー。
【請求項2】
前記第1の凹部が形成され、前記第1の凹部の底部に第1の貫通孔が形成された第1の板材と、
前記第2の凹部が形成され、前記第2の凹部の底部に第2の貫通孔が形成された第2の板材と
を有し、
前記マグネットは、前記第1の板材と前記第2の板材との間に挟持されたものである
請求項1記載のマーカーホルダー。
【請求項3】
前記第1の凹部が形成され、前記第1の凹部の底部に第1の貫通孔が形成された第1の板材と、
前記第2の凹部が形成され、前記第2の凹部の底部に第2の貫通孔が形成された第2の板材と、
磁性体からなり、前記第1の板材と前記第2の板材との間に挟持された第3の板材と
を有し、
前記マグネットは、前記第1の貫通孔内または前記第2の貫通孔内に、前記第3の板材に密着して設けられたものである
請求項1記載のマーカーホルダー。
【請求項4】
前記第1の凹部および前記第2の凹部の前記ボールマーカーを保持する面は、それぞれ前記第1の凹部および前記第2の凹部の開口面に向かって凸状に形成された面である請求項1から3のいずれか1項に記載のマーカーホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフ用ボールマーカーをシューズに保持可能にするためのマーカーホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフのプレイ中、グリーン面上でゴルフボールの位置をマークするためにボールマーカーが用いられる。ボールマーカーは、一般的に金属製でコイン状(円盤状)のものが知られているが、比較的小型のものが多いため、ズボンのポケットの中等から取り出しにくいことや、紛失しやすいという問題がある。そこで、このようなボールマーカーをシューズに保持可能にするためのマーカーホルダーが開発されている。
【0003】
例えば特許文献1には、ゴルフシューズに取り付けるための取付けベースと、取付け構造としてのフック(折り返し部)と、マグネットとを備えたマーカーホルダーが記載されている。金属製のボールマーカーは、マグネットの磁力によってこのマーカーホルダーに保持される。また、特許文献2には、シューズに取り付けるホルダー本体を鉄などの磁性体で作製することで、マグネットを備えたマーカーをホルダー本体に保持可能にするものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−225959号公報
【特許文献2】国際公開第2007/94363号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来のボールマーカーには、金属製のものと、マグネットを備えたものとがあり、対応するマーカーホルダーは特許文献1,2に記載のように金属製のもの用と、マグネットを備えたもの用とのそれぞれ専用品となる。なお、マグネットを備えたボールマーカーはマグネットを備えたマーカーホルダーに保持することも可能であるが、マグネットには極性があるため、装飾が施されたマーカーホルダーの装飾面を表側にして装着できるとは限られず、装飾面が裏側となってしまうこともある。
【0006】
そこで、本発明においては、マグネットを備えたボールマーカーだけでなく、鉄などの磁性体により形成されたボールマーカーを保持可能であり、かつ、マグネットを備えたボールマーカーの装飾面を必ず表側にして保持可能なマーカーホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のマーカーホルダーは、シューズの上面に取り付けられるマーカーホルダーであって、ボールマーカーを保持可能な第1の凹部が形成された第1面と、第1面の裏側の面でありボールマーカーを保持可能な第2の凹部が形成された第2面と、第1の凹部と第2の凹部との間に設けられたマグネットであり、1対の磁極をそれぞれ第1の凹部および第2の凹部に向けて配置されたマグネットとを有するものである。
【0008】
本発明のマーカーホルダーによれば、1対の磁極をそれぞれ第1の凹部および第2の凹部に向けて配置されたマグネットの磁力により、鉄などの磁性体(マグネットに引き寄せられる鉄などの強磁性体をいう。以下同じ。)により形成されたボールマーカーの場合には、装飾面を表側にして第1面の第1の凹部および第2面の第2の凹部のいずれにも保持することが可能である。一方、マグネットを備えたボールマーカーの場合には、装飾面を表側にして第1面の第1の凹部または第2面の第2の凹部のいずれか一方に保持することが可能である。すなわち、本発明のマーカーホルダーによれば、第1面または第2面のどちらかの面を表側にしてシューズの上面に取り付けることにより、マグネットを備えたボールマーカーおよび鉄などの磁性体により形成されたボールマーカーのいずれも装飾面を必ず表側にして保持することが可能となる。
【0009】
また、本発明のマーカーホルダーは、第1の凹部および第2の凹部のボールマーカーを保持する面が、それぞれ第1の凹部および第2の凹部の開口面に向かって凸状に形成された面であることが望ましい。これにより、ボールマーカーを取り出す際には、ボールマーカーの周縁部を押すと、押した側の周縁部が凸状に沿って奥に入り、反対側の周縁部が凹部の外側に飛び出すため、ボールマーカーを容易に取り出すことが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
(1)ボールマーカーを保持可能な第1の凹部が形成された第1面と、第1面の裏側の面でありボールマーカーを保持可能な第2の凹部が形成された第2面と、第1の凹部と第2の凹部との間に設けられ、第1の凹部および第2の凹部に向かって磁極が配置されたマグネットとを有する構成により、マグネットを備えたボールマーカーおよび鉄などの磁性体により形成されたボールマーカーのいずれも装飾面を必ず表側にして保持することが可能となる。
【0011】
(2)第1の凹部および第2の凹部のボールマーカーを保持する面が、それぞれ第1の凹部および第2の凹部の開口面に向かって凸状に形成された面である構成により、ボールマーカーを容易に取り出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態におけるマーカーホルダーの正面図である。
図2図1のII−II線断面図である。
図3図1のマーカーホルダーの使用状態を示す斜視図である。
図4】本発明の別の実施形態におけるマーカーホルダーの正面図である。
図5図4のV−V線断面図である。
図6図4のマーカーホルダーの別の実施形態を示すV−V線断面図である。
図7図4のマーカーホルダーのさらに別の実施形態を示すV−V線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は本発明の実施の形態におけるマーカーホルダーの正面図、図2図1のII−II線断面図、図3図1のマーカーホルダーの使用状態を示す斜視図である。
【0014】
図1および図2に示すように、本発明の実施の形態におけるマーカーホルダー1は、ボールマーカーM(図3参照。)を保持可能な第1の凹部10Aが形成された第1面11Aと、第1面11Aの裏側の面でありボールマーカーMを保持可能な第2の凹部10Bが形成された第2面11Bと、第1の凹部10Aと第2の凹部10Bとの間に設けられたマグネット12とを有する。第1の凹部10Aおよび第2の凹部10Bの内径は、ボールマーカーMよりも若干大きく設定されている。
【0015】
マーカーホルダー1は、ゴム製の第1の板材13Aとゴム製の第2の板材13Bとを貼り合わせることによって形成されている。マグネット12は、第1の板材13Aと第2の板材13Bとの間に挟持され、そのN極およびS極の1対の磁極をそれぞれ第1の凹部10Aおよび第2の凹部10Bに向けて配置されている。
【0016】
第1の凹部10Aは第1の板材13Aの外側に形成され、第2の凹部10Bは第2の板材13Bの外側に形成されている。第1の凹部10Aおよび第2の凹部10BのボールマーカーMを保持する面10A−1,10B−1は、それぞれ第1の凹部10Aおよび第2の凹部10Bの開口面10A−2,10B−2に向かって凸状に形成された面である。
【0017】
また、第1の凹部10Aの底部には第1の貫通孔14Aが、第2の凹部10Bの底部には第2の貫通孔14Bがそれぞれ形成されている。第1の貫通孔14Aおよび第2の貫通孔14Bは、第1の凹部10Aおよび第2の凹部10Bの内径よりも小さな内径に設定されている。
【0018】
上記構成のマーカーホルダー1は、図3に示すように、ゴルフ用のシューズSの上面に取り付けて使用されるものである。マーカーホルダー1の上部には取付孔15が間隔を開けて2個設けられており、これらの取付孔15にシューズSの紐Lを通すことによりシューズSに装着して使用される。
【0019】
ボールマーカーMは通常、一方の面が装飾面となっている。ボールマーカーMが鉄などの磁性体により形成されたものである場合、マーカーホルダー1のマグネット12の磁極の向きに関係なく、マーカーホルダー1の第1面11Aの第1の凹部10Aおよび第2面11Bの第2の凹部10Bのいずれにも保持することが可能であるため、装飾面を表側にしてマーカーホルダー1に装着することが可能である。
【0020】
これに対し、ボールマーカーMがマグネットを備えたものである場合、装飾面がN極のものとS極のものとの2種類存在する。一方、マーカーホルダー1は、第1面11Aの第1の凹部10A側がマグネット12のN極側であり、第2面11Bの第2の凹部10B側がS極側である。そのため、ボールマーカーMの装飾面がN極の場合には、その裏面側のS極を第1面11Aの第1の凹部10Aに向けて保持することが可能であり、ボールマーカーMの装飾面がS極の場合には、その裏面側のN極を第2面11Bの第2の凹部10Bに向けて保持することが可能である。
【0021】
したがって、ボールマーカーMの装飾面がN極の場合には、図3に示すように、マーカーホルダー1を第1面11Aが表側となるようにシューズSに装着して使用することで、ボールマーカーMの装飾面を表側としてマーカーホルダー1に保持することが可能となる。一方、ボールマーカーMの装飾面がS極の場合には、図3に示す状態とは逆に、マーカーホルダー1を第2面11Bが表側となるようにシューズSに装着して使用することで、ボールマーカーMの装飾面を表側としてマーカーホルダー1に保持することが可能となる。
【0022】
すなわち、本実施形態におけるマーカーホルダー1によれば、第1面11Aまたは第2面11Bのどちらかの面を表側にしてシューズSの上面に取り付けることにより、マグネットを備えたボールマーカーMおよび鉄などの磁性体により形成されたボールマーカーMのいずれも装飾面を必ず表側にして保持することが可能である。
【0023】
また、本実施形態におけるマーカーホルダー1では、第1の凹部10Aおよび第2の凹部10BのボールマーカーMを保持する面10A−1,10B−1が、それぞれ第1の凹部10Aおよび第2の凹部10Bの開口面10A−2,10B−2に向かって凸状に形成された面であることから、ボールマーカーMを取り出す際には、ボールマーカーMの周縁部を押すと、押した側の周縁部が凸状に沿って奥に入り、反対側の周縁部が凹部の外側に飛び出すため、ボールマーカーMを容易に取り出すことが可能である。
【0024】
なお、本実施形態においては、ボールマーカーMを保持する面10A−1,10B−1の凸状をドーム状の曲面に形成しているが、凸状の形状はこれに限られない。要するに、ボールマーカーMを保持する面10A−1,10B−1の中央部分が高く、周縁部が低くなるような凸状とすることで、ボールマーカーMを容易に取り出すことが可能となる。
【0025】
次に、本発明のマーカーホルダーの別の実施形態について説明する。図4は本発明の別の実施形態におけるマーカーホルダーの正面図、図5図4のV−V線断面図である。なお、以下の説明において、上述のマーカーホルダー1と共通する構成部分については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0026】
図4および図5に示すマーカーホルダー1Aでは、第1の板材13Aと第2の板材13Bとの間に磁性体からなる第3の板材20が挟持されている。また、このマーカーホルダー1Aでは、マグネット21が第2の貫通孔14B内に第3の板材20に密着して設けられている。なお、前述と同様に、マグネット21のN極およびS極の1対の磁極は、それぞれ第1の凹部10Aおよび第2の凹部10Bに向けて配置されている。
【0027】
このような構成においても、マーカーホルダー1Aは、第1面11Aの第1の凹部10A側がマグネット21のN極側であり、第2面11Bの第2の凹部10B側がS極側となるため、前述のマーカーホルダー1と同様に、第1面11Aまたは第2面11Bのどちらかの面を表側にしてシューズSの上面に取り付けることにより、マグネットを備えたボールマーカーMおよび鉄などの磁性体により形成されたボールマーカーMのいずれも装飾面を必ず表側にして保持することが可能である。
【0028】
また、図6に示すように、マグネット21を設けていない第1の貫通孔14A内に、マグネット21と同様の形状の鉄などの磁性体22を設けた構成とすることも可能である。この構成は、第1の凹部10A内に保持されるボールマーカーMとマグネット21との距離が遠く、マグネット21の磁力ではボールマーカーMの保持力が不足する場合に有効である。
【0029】
なお、上記マーカーホルダー1Aでは、マグネット21を第2の貫通孔14B内に設けた構成であるが、第1の貫通孔14A内に第3の板材20に密着して設けた構成としても良い。あるいは、図7に示すように、マグネット21を第1の貫通孔14Aと第2の貫通孔14Bとの両方に設けた構成とすることも可能である。
【0030】
また、マーカーホルダー1,1Aのマグネット12,21の磁極の向きは逆にしても良い。さらに、マーカーホルダー1,1Aは、第1の板材13Aと第2の板材13Bとを貼り合わせずに、マグネット12,21や第3の板材20を埋め込んで一体成形しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明のマーカーホルダーは、ゴルフ用ボールマーカーをシューズに保持可能にするものとして有用である。
【符号の説明】
【0032】
1,1A マーカーホルダー
10A 第1の凹部
10B 第2の凹部
11A 第1面
11B 第2面
12,21 マグネット
13A 第1の板材
13B 第2の板材
14A 第1の貫通孔
14B 第2の貫通孔
15 取付孔
20 第3の板材
22 磁性体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7