特開2017-23664(P2017-23664A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 稲葉 里香の特許一覧

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  • 特開2017023664-水素ガス吸引パイプ 図000003
  • 特開2017023664-水素ガス吸引パイプ 図000004
  • 特開2017023664-水素ガス吸引パイプ 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-23664(P2017-23664A)
(43)【公開日】2017年2月2日
(54)【発明の名称】水素ガス吸引パイプ
(51)【国際特許分類】
   A61M 15/00 20060101AFI20170113BHJP
【FI】
   A61M15/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-157671(P2015-157671)
(22)【出願日】2015年7月22日
(71)【出願人】
【識別番号】515218761
【氏名又は名称】稲葉 里香
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 里香
(57)【要約】      (修正有)
【課題】最近、予防医学で水素ガスが注目されていて、水素を摂取するのに飲料水に水素ガスを溶かして摂取する方式と、鼻から水素ガスを吸引する二通りの方式が採用されている。しかし、水素は1lの水に1.6mgしか溶けないので、飲料水で十分な水素を摂取することはできない。一方、水素ボンベに減圧弁を取り付けて水素ガス量を微調整し、鼻で吸引する方式は、大げさな装置が必要で危険を伴う。一般家庭向きの水素摂取装置を提供する。
【解決手段】高圧ボンベを用いないで、安全安価に一般家庭でも多量の水素ガスが摂取できるように電気分解で発生した水素ガスを、タバコのパイプ方式で吸引できるようにした。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジを交換しながら用いられるようにして、そのカートリッジに含まれる水素ガスを吸引できるようにした水素ガス吸引パイプ。
【請求項2】
水素ガス吸引パイプにカートリッジのかわりチューブを取り付け、チューブの他端は水素供給装置に装着することにより、水素が吸引できるようにした持続可能型水素ガス吸引パイプ。
【請求項3】
請求項2の水素供給装置に、電気分解による水素発生器を用いた水素ガス吸引パイプ。
【発明の詳細な説明】
【技術の分野】
【0001】
活性酸素には悪玉と善玉があるが、水素は、善玉活性酸素には反応しないで、健康に有害な悪玉活性酸素を選択的に還元して体内から排除する元素であることを日本医科大学の太田成男教授が、May2007(Nature Medicine)紙上で発表した。それに伴って、予防医療の面に重点を置いた医学が今大きく前進しようとしている。本発明は、この最近注目されている予防医療の分野の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人口の高齢化がクローズアップされている今日、予防医療に関わる水素元素が注目されるようになって、水素を含んだ水や、水素ガスを人体に取り込む技術が日常使用されるようになってきた。
【0003】
技術は二つの方式に大別される。水素を溶け込ませた飲料水で体内に水素を取り込む方式と、水素ボンベから供給される水素ガスを鼻で吸引して体内に取り込む方式の二つが採用されているが、それぞれには実用の面で問題があり、今ひとつ工夫する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先ず水素を溶かした飲料水であるが、水素の水に対する溶解度が小さいので、1l中に1.6mgしか溶けない。水素ガスの体積に換算すると、およそ18cmで1l飲んでも18cmの水素が体内に取り込まれるだけである。従って、多量の飲料水が要求されることになり、量的に問題がある。
【0005】
一方、鼻から吸引する方式は大げさな設備と取り扱いの面で問題がある。水素ボンベに減圧弁を取付けて、流量を微調整するやり方は操作を間違えると爆発の危険も伴うので、業務用としては許されるとしても、一般家庭では使用が許されない。
【0006】
イメージも良くない。水素ボンベから減圧弁で微調整して鼻へ押し込むというやり方は、予防医療というより病院の設備を用いた患者治療のイメージが強く反映されてしまう。日常、健康に心がけて、社会で活躍し、明るく活きて、輝いた人々のイメージが台無しになってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
やはり、タバコのパイプに限る。そこで、水素ボンベや減圧流量調整弁のようなメカに頼らないで、パイプの吸引力を活かして水素ガスを体内に取り込む、水素ガス吸引パイプを考えた。
【0008】
この方式だと、水素ガスを充填したカートリッジをパイプに取り付けて吸引することもできる。
【0009】
カートリッジの交換に手間がかかって煩わしいという読書家やデスクワーカーには、直径5mm程度の柔らかいチューブをパイプに取り付けて、チューブの他端は水素発生器に取り付け、水素ガスの吸引が持続できるようにした。
【発明の効果】
【0010】
例えば、パイプに直径が3cmで高さが7cmの筒状の小さいカートリッジを取り付けて吸引するようにすると、ただそれだけで、水素飲料水3l分の水素量を体内に取り込むことができる。
【0011】
また、パイプをくわえて読書しながら、パソコンを操作しながら20分吸引していると、1lの飲料水分の水素を体内に取り込むことができる。この時の電解電流はわずか0.26A程度である。この電流を1Aにするとわずか5分で1lの飲料水分の水素を体内に取り込むことも可能である。
【実施例】
【0012】
図1は、電気分解による水素発生器1の断面図である。水酸化カリウムや、水酸化ナトリウムを希釈した電解液2を隔壁3で二分して、陽極4で発生した酸素は、排出口6から排出され、陰極5で発生した水素ガスは、水素ガス供給ノズル7から流出するようにしてある。
【0013】
図2は、断面図で表したカセット8を用いてパイプで水素を吸引するようにしたものである。水素ガス流出口9を水素発生器のノズル7にジョイントして、先ず水素ガスを充填する。そのカセットの流出口9をパイプの受け具10に差し込んでパイプで吸引するとカセット内の水素ガスは吸気口11から吸い込まれた空気と一緒に吸引されるようにしてある。
【0014】
図3は、細くて柔らかい連結チューブ12の両端に設けたジョイント13を水素発生器の水素ガス供給ノズル7に差し込み、もう一端は、一部断面図で表した減圧アジャスター14の水素ガス流入口15に差し込んで、水素ガスが吸引できるようにしてある。
【0015】
水素ガス流出口9をパイプの受け具10に差し込んで吸引すると、減圧されて、水素発生器の電解液の陰極側の液面が上昇する心配がある。吸気口16はこれを防ぐと同時に外から取り込んだ空気と一緒に水素を引き込むようにしたものである。
【産業上の利用可能性】
【0016】
悪玉活性酸素が生じるのは、ストレス、ウイルス、放射線、紫外線、タバコ、排ガス、運動、その他食物添加物などによるものであるが、病気の90%はこの悪玉活性酸素が関係していると言われている。
【0017】
シミ、シワ、白髪、白内障、糖尿病などにも悪玉活性酸素が関係していると言われている。また、悪玉活性酸素は免疫力の低下にも関係しているとも言われている。怖いのは、悪玉活性酸素による血管・血液のダメージである。動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳卒中、冷え性、痴呆を誘発していると言われている。
【0018】
年金、医療にかかわる高齢者給付費は70兆円を超えて現役世代に重い負担をかけている。世界でも例のない高齢化社会を迎えている今の日本の重要課題は、健康寿命の延長である。この重要課題が水素を効率よく体内に取り入れることで解決されて、老若男女みんなが明るく生きて活動できるようになれば、医療産業に限らず高齢化社会を迎える日本の全産業に及ぼす効果には計り知れないものがある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】電気分解を利用した水素発生器である。
図2】水素ガスを充填したカセットをパイプに装着して水素ガスを吸引する場合の図である。
図3】水素吸引パイプと水素発生器をチューブで連結して、水素ガスを吸引する図で、吸引による減圧で電解液の液面が上昇しないように工夫した図である。
【符号の説明】
【0020】
1 電気分解による水素発生器
2 電解液
3 水素と酸素を分離する隔壁
4 陽極板
5 陰極板
6 酸素排出口
7 水素ガス供給ノズル
8 水素ガス充填カセット
9 水素ガス流出口
10 受け具
11 吸気口
12 連結チューブ
13 ジョイント
14 減圧アジャスター
15 水素ガス流出口
16 減圧防止吸気口
図1
図2
図3