(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-25382(P2017-25382A)
(43)【公開日】2017年2月2日
(54)【発明の名称】黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴、スズ−ニッケル合金めっき方法、黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき皮膜及び該皮膜を有する物品
(51)【国際特許分類】
C25D 3/56 20060101AFI20170113BHJP
【FI】
C25D3/56 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-145447(P2015-145447)
(22)【出願日】2015年7月23日
(71)【出願人】
【識別番号】591021028
【氏名又は名称】奥野製薬工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長尾 敏光
(72)【発明者】
【氏名】片山 順一
【テーマコード(参考)】
4K023
【Fターム(参考)】
4K023AB01
4K023AB02
4K023AB20
4K023BA08
4K023CA01
4K023CA04
4K023CB11
(57)【要約】
【課題】優れた黒色の色調を有し、光沢のあるスズ−ニッケル合金めっき皮膜を得ることができる黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴を提供すること。
【解決手段】2価スズ化合物、ニッケル化合物、フッ化物、錯化剤、及び硫黄含有化合物を含有する水溶液からなる黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴であって、前記硫黄含有化合物が、エチレンチオ尿素、チオシアン酸カリウム、2−チオウラシル、グアニルチオ尿素、3−[(エトキシチオキソメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸カリウム、3,3’−ジチオビス(1−プロパンスルホン酸ナトリウム)、及び3−[[(ジメチルアミノ)チオキソメチル]チオ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種である、黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2価スズ化合物、ニッケル化合物、フッ化物、錯化剤、及び硫黄含有化合物を含有する水溶液からなる黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴であって、
前記硫黄含有化合物が、エチレンチオ尿素、チオシアン酸カリウム、2−チオウラシル、グアニルチオ尿素、3−[(エトキシチオキソメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸カリウム、3,3’−ジチオビス(1−プロパンスルホン酸ナトリウム)、及び3−[[(ジメチルアミノ)チオキソメチル]チオ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種である、黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴。
【請求項2】
前記2価スズ化合物を2価スズイオン換算で5〜40g/L、前記ニッケル化合物をニッケルイオン換算で30〜150g/L、前記フッ化物を20〜100g/L、前記錯化剤を25〜200g/L、及び前記硫黄含有化合物を1〜100g/L含有する、請求項1に記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴。
【請求項3】
前記錯化剤が、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、ジエチレントリアミン、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、1,2,3−ベンゼントリアミン、及びメラミンからなる群から選択される少なくとも1種のトリアミン化合物である、請求項1又は2に記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴中で、被めっき物を陰極として電解する、スズ−ニッケル合金めっき方法。
【請求項5】
請求項4に記載のスズ−ニッケル合金めっき方法によって形成された黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき皮膜であって、L*a*b*表色系に従って測定されたL*値が60以下である合金めっき皮膜。
【請求項6】
請求項5に記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき皮膜を有する物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴、スズ−ニッケル合金めっき方法、黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき皮膜及び該皮膜を有する物品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、装飾品、工業用品等に、黒色のめっきを施すことが注目されている。従来、黒色めっきとしては、黒色クロムめっき、黒色ニッケルめっき、ニッケル合金による黒色めっき等が知られている(例えば、特許文献1及び2)。
【0003】
特許文献1には、コバルト、鉄、スズ等から選ばれた1種或いは2種以上の金属イオン、ニッケルイオン、アミノ酸、アミノ変性物等を含む水溶液からなる黒色電気めっき浴が記載されている。特許文献2には、鉄族元素の金属塩、第一スズ塩、及びグルコン酸又はグルコヘプトン酸のアルカリ金属塩を主成分とし、これにポリアルキルアミン或いはポリアルキルアミンに4級化剤を作用させた反応生成物を黒色化のための添加剤として含有する黒色合金電気めっき浴が記載されている。
【0004】
一方、一般的なスズ−ニッケル合金は、フッ化浴、ピロリン酸浴、有機酸浴等から得られる、耐食性の優れたステンレス系の色調の合金として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭61−163289号公報
【特許文献2】特開昭62−222096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かかる状況において、本発明が解決しようとする主な課題は、優れた黒色の色調を有し、光沢のあるスズ−ニッケル合金めっき皮膜を得ることができる黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、優れた黒色の色調を有し、光沢のあるスズ−ニッケル合金めっき皮膜を得ることができるめっき浴を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、スズイオン、ニッケルイオン等を含むめっき液に特定の硫黄含有化合物を添加することにより、光沢のある黒色のスズ−ニッケル合金めっき皮膜が得られることを見出した。本発明はこのような知見に基づいて、さらに検討を重ねた結果、完成されたものである。
【0008】
即ち、本発明は、下記項1〜項6に示す黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴、スズ−ニッケル合金めっき方法、黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき皮膜及び該皮膜を有する物品に係る。
項1. 2価スズ化合物、ニッケル化合物、フッ化物、錯化剤、及び硫黄含有化合物を含有する水溶液からなる黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴であって、
前記硫黄含有化合物が、エチレンチオ尿素、チオシアン酸カリウム、2−チオウラシル、グアニルチオ尿素、3−[(エトキシチオキソメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸カリウム、3,3’−ジチオビス(1−プロパンスルホン酸ナトリウム)、及び3−[[(ジメチルアミノ)チオキソメチル]チオ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種である、黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴。
項2. 前記2価スズ化合物を2価スズイオン換算で5〜40g/L、前記ニッケル化合物をニッケルイオン換算で30〜150g/L、前記フッ化物を20〜100g/L、前記錯化剤を25〜200g/L、及び前記硫黄含有化合物を1〜100g/L含有する、上記項1に記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴。
項3. 前記錯化剤が、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、ジエチレントリアミン、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、1,2,3−ベンゼントリアミン、及びメラミンからなる群から選択される少なくとも1種のトリアミン化合物である、上記項1又は2に記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴。
項4. 上記項1〜3のいずれかに記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴中で、被めっき物を陰極として電解する、スズ−ニッケル合金めっき方法。
項5. 上記項4に記載のスズ−ニッケル合金めっき方法によって形成された黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき皮膜であって、L
*a
*b
*表色系に従って測定されたL
*値が60以下である合金めっき皮膜。
項6. 上記項5に記載の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき皮膜を有する物品。
【発明の効果】
【0009】
本発明の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴は、特定の硫黄含有化合物を含有しているので、優れた黒色の色調を有し、光沢のあるスズ−ニッケル合金めっき皮膜を形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴について具体的に説明する。
【0011】
本発明の黒色光沢スズ−ニッケル合金めっき浴は、2価スズ化合物、ニッケル化合物、フッ化物、錯化剤、及び硫黄含有化合物を含有する水溶液からなる。
【0012】
スズイオン源である2価スズ化合物は、スズ成分として2価スズを含む水溶性化合物であれば特に限定することなく使用することができる。2価スズ化合物の具体例として、塩化第一スズ、硫酸第一スズ、酢酸第一スズ、臭化第一スズ、ヨウ化第一スズ、シュウ酸第一スズ、二リン酸第一スズ、エチルヘキサン酸第一スズ等が挙げられる。これらの2価スズ化合物は、通常、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。前記2価スズ化合物の濃度は、通常、2価スズイオン濃度として10〜40g/L程度である。
【0013】
ニッケルイオン源であるニッケル化合物としては、塩化ニッケル、塩化ニッケルアンモニウム、硫酸ニッケル、硫酸ニッケルアンモニウム、硫酸ニッケルカリウム、スルファミン酸ニッケル、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル、臭化ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、ギ酸ニッケル、硝酸ニッケル、ヨウ化ニッケル、シュウ酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、クエン酸ニッケル、次亜リン酸ニッケル、リン酸ニッケル、酒石酸ニッケル、乳酸ニッケル等が挙げられる。これらのニッケル化合物は、通常、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。前記ニッケル化合物の濃度は、通常、ニッケルイオン濃度として30〜150g/L程度である。
【0014】
フッ化物としては、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、酸性フッ化アンモニウム、フッ化カルシウム等が挙げられる。フッ化物の濃度は、通常20〜100g/L程度である。
【0015】
本発明では、錯化剤としてアミン化合物を使用することができる。アミン化合物として、ジエチルアミン、エチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジエチルメチルアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、トリメチルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等のモノアミン化合物;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−アミノエチル)グリシン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,3−プロパンジアミン等のジアミン化合物;ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、ジエチレントリアミン、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、1,2,3−ベンゼントリアミン、メラミン等のトリアミン化合物等が挙げられる。これらの中で、より光沢性に優れためっき皮膜が得られる点で、トリアミン化合物が好ましい。トリアミン化合物を用いることで、従来のスズ−ニッケルめっきに使用されるフッ化物浴では得ることが困難であった、十分な光沢外観を有するめっき皮膜を得ることが可能になる。前記錯化剤の濃度は、通常25〜200g/L程度である。
【0016】
本発明のめっき浴には、エチレンチオ尿素、チオシアン酸カリウム、2−チオウラシル、グアニルチオ尿素、3−[(エトキシチオキソメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸カリウム、3,3’−ジチオビス(1−プロパンスルホン酸ナトリウム)、及び3−[[(ジメチルアミノ)チオキソメチル]チオ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の硫黄含有化合物を添加する。これらの硫黄含有化合物を添加することにより、硫化ニッケル(NiS)として析出して黒色外観を有するめっき皮膜が得られる。前記硫黄含有化合物の濃度は、通常1〜100g/L程度である。
【0017】
本発明のめっき浴のpHは、通常、pH3〜7程度の範囲である。pH調整剤として、塩酸、硫酸等の各種の酸、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の各種の塩基等を使用することができる。また、めっき浴のpHの変動を少なくするために、pH緩衝剤を添加することができる。pH緩衝剤としては周知のものを使用することができる。pH緩衝剤として、例えば、酢酸ナトリウム又はカリウム、ホウ酸ナトリウム、カリウム又はアンモニウム、ギ酸ナトリウム又はカリウム、酒石酸ナトリウム又はカリウム、リン酸二水素ナトリウム、カリウム、アンモニウム等が挙げられる。
【0018】
上記めっき浴には必要に応じて、応力減少剤、導電性補助剤、消泡剤、界面活性剤、光沢剤等の添加剤を適宜選択して添加することもできる。
【0019】
応力減少剤としては、例えば、ナフトールスルホン酸、サッカリン、1,5−ナフタレンジスルホン酸ナトリウム等が挙げられ、導電性補助剤としては、塩酸、硫酸、酢酸、硝酸、スルファミン酸、ピロリン酸、ホウ酸等の酸と、それらのアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アミン塩等が挙げられる。消泡剤、界面活性剤、及び光沢剤としては、スズめっき、ニッケルめっき、スズ−ニッケル合金めっき及び一般めっき用の市販のものを適宜選択して利用することができる。
【0020】
本発明のめっき浴の建浴方法は特に限定されない。例えば、水にフッ化物を溶解した後、2価スズ化合物及びニッケル化合物を溶解し、その後、錯化剤を配合し、必要に応じてその他の添加剤を配合し、最後に所定のpHに調整することによって目的とするめっき液を得ることができる。
【0021】
本発明では、スズ−ニッケルめっきを行う際のめっき条件については特に限定はなく、使用するスズ−ニッケルめっき液の種類に応じて、条件を適宜採用すればよい。
【0022】
例えば、めっき作業時の浴温については、低い場合にはつき回り性は向上するが製膜速度は低下する傾向があり、逆に浴温が高い場合には、製膜速度は向上するが低電流密度領域へのつき回り性は低下する傾向があるので、この点を考慮して適切な浴温を決めればよい。浴温として好ましいのは、40〜70℃程度の範囲である。
【0023】
陰極電流密度についても、使用するめっき液、被めっき物の種類等に応じて適宜決めればよく、0.1〜3A/dm
2程度が好ましい。
【0024】
陽極には、ニッケル板単独、ニッケル板とスズ板とを組み合わせたもの、スズ−ニッケル合金板、不溶性陽極等のいずれも使用することができる。陰極には、後述する被めっき物が使用される。
【0025】
上述しためっき方法より、被めっき物である物品の表面にスズ−ニッケル合金めっき皮膜が形成される。得られる被膜の合金組成は、スズ(Sn)含有率が30〜80重量%、ニッケル(Ni)含有率が20〜70重量%、イオウ(S)含有率が1〜20重量%である。物品の表面に形成されたスズ−ニッケル合金めっき皮膜は、L
*a
*b
*表色系に従って測定されたL
*値が60以下の黒色であり、光沢のある外観を有する。
【0026】
なお、L
*a
*b
*表色系に従って測定されたL
*値は試料の「明度」を表す。L
*の値は0〜100のスケールでの光反射率の割合に基づいており、L
*値が0の場合は試料が黒色であり、L
*値が100の場合は試料が白色である。a
*値は、−60を緑とし、60を赤として、試料が−60〜60スケールでどの程度緑〜赤であるかを表している。b
*値は、−60を青とし、60を黄として、試料が−60〜60スケールでどの程度青〜黄であるかを表している。
【0027】
被めっき物である物品は、表面が導電性を有し、平滑なものであれば特に限定することなく使用することができる。例えば、自動車、家電製品、水栓金具、雑貨品、装飾品等の各種物品が挙げられる。
【0028】
本発明のスズ−ニッケル合金めっき浴は、服飾品又は装飾性用のめっき、自動車、家電製品等のめっきに好適に使用することができるが、その他の用途への適用も何ら制限されるものではない。
【実施例】
【0029】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0030】
下記の表1〜3に示す各組成のめっき浴を用い、以下の条件でめっき処理を行い、被めっき物にめっき皮膜を形成した。
被めっき物: 光沢Niめっきを施した真鍮板(50×100mm)
めっき液: 表1〜3に記載の組成のめっき液
液量: 1L
温度: 55℃
電流密度: 0.5A/dm
2
時間: 1分
陽極: Ni板
攪拌: なし
【0031】
[評価方法]
めっき外観: 目視
L
*,a
*,b
*測定方法: 分光測色計 CA−3700A(コニカミノルタ(株)製)
【0032】
[光沢Niめっき組成及び電解条件]
硫酸ニッケル(NiSO
4・6H
2O) 280g/L
塩化ニッケル(NiCl
2・6H
2O) 45g/L
ホウ酸(H
3BO
3) 40g/L
改良アクナB−1(奥野製薬工業(株)製) 20ml/L
改良アクナB−2(奥野製薬工業(株)製) 1ml/L
pH 4.2
浴温 50℃
陽極 Ni板
電流密度 3A/dm
2
時間 10分間
【0033】
表1〜3に、実施例1〜13及び比較例1〜4のめっき皮膜の組成、及び評価結果を示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
表1〜3より、特定の硫黄含有化合物を添加した実施例1〜13のめっき浴からは、L
*値が60以下の黒色で光沢のあるめっき皮膜が得られ、特定の硫黄含有化合物を含まない比較例1〜4のめっき浴では、L
*値が60を超えるめっき皮膜しか得られないことがわかった。