(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-25967(P2017-25967A)
(43)【公開日】2017年2月2日
(54)【発明の名称】管体
(51)【国際特許分類】
F16L 59/147 20060101AFI20170113BHJP
B29C 45/14 20060101ALI20170113BHJP
【FI】
F16L59/147
B29C45/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-142932(P2015-142932)
(22)【出願日】2015年7月17日
(71)【出願人】
【識別番号】593085439
【氏名又は名称】ハジメ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】平 民三
【テーマコード(参考)】
3H036
4F206
【Fターム(参考)】
3H036AA06
3H036AB18
3H036AB25
3H036AD09
4F206AD05
4F206AD17
4F206AG03
4F206AG06
4F206AG08
4F206AH11
4F206JA07
4F206JB12
4F206JF05
4F206JL02
(57)【要約】
【課題】 施行工数を削減することが可能な管体を提供する。
【解決手段】 少なくとも3つの流体が出入り可能な開口部1A〜1Cを有する管体1と、管体1を外側から覆う樹脂製の被覆材2とを備え、被覆材2は、成形用金型のキャビティ内に管体1が挿入された状態で成形されて当該管体1と一体化されている。これにより、施行工数を削減することが可能となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つの流体が出入り可能な開口部を有する管体と、
前記管体を外側から覆う樹脂製の被覆材とを備え、
前記被覆材は、成形用金型のキャビティ内に前記管体が挿入された状態で成形されて当該管体と一体化されていることを特徴とする管体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも3つの流体が出入り可能な開口部を有する管体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の発明では、保温剤の被覆材を管体に巻き付けた後、当該被覆材の両端縁を熱融着にて接合している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−337589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の発明では、管体を取り付ける等の施行作業に多くの工数を必要とする。本発明は、上記点に鑑み、施行工数を削減することが可能な管体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願では、少なくとも3つの流体が出入り可能な開口部(1A〜1C)を有する管体(1)と、管体(1)を外側から覆う樹脂製の被覆材(2)とを備え、被覆材(2)は、成形用金型のキャビティ内に管体(1)が挿入された状態で成形されて当該管体(1)と一体化されている。これにより、施行工数を削減することが可能となる。
【0006】
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】Aは本発明の実施形態に係る被覆一体管体の断面図である。Bは本発明の実施形態に係る被覆一体管体の外観である。Cは本発明の実施形態に係る管体1の外観図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る被覆一体管体の成形用金型を示す図である。
【
図3】A及びBは本発明の変形例に係る被覆一体管体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に説明する「発明の実施形態」は実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されるものではない。
【0009】
なお、少なくとも符号を付して説明した部材又は部位は、「複数」や「2つ以上」等の断りをした場合を除き、少なくとも1つ設けられている。以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
【0010】
(第1実施形態)
1.管体の構造
本実施形態は、
図1Aに示すように、チーズ継ぎ手を管体1に採用した例である。チーズ継ぎ手(管体1)は、
図1Cに示すように、流体が出入り可能な3つの開口部1A〜1Cを有する継ぎ手であって、全体形状がT字状又はY字状に構成された継ぎ手である。
【0011】
図1Bに示すように、管体1の外側のうち少なくとも一部は被覆材2で覆われている。なお、本実施形態では、管体1のうち開口部1A〜1Cの近傍は被覆材2で覆われていない。これは、管体1を他の管体(図示せず。)に容易に連結可能とするためである。
【0012】
被覆材2は樹脂製である。本実施形態に係る被覆材2は、発泡ウレタン等の内部に多数の気泡を有する断熱性に優れた樹脂製である。被覆材2は、
図2に示すように、成形用金型のキャビティ内に管体1が挿入された状態で成形されて当該管体1と一体化されている。
【0013】
つまり、被覆材2は、インサート成形法により管体1と一体化された状態で成形される。
図2では、溶融状態の樹脂が充填(注入)される充填項が開口部1Aの近傍に1つ設けられているが、本実施形態に係る金型構造は、
図2に示す構造に限定されるものではない。
【0014】
2.本実施形態に係る管体の特徴
本実施形態では、被覆材2がインサート成形により管体1に一体化されているので、被覆材を管体1に巻き付ける作業を大幅に省くことが可能となる。延いては、配管施行時における施行工数を削減することが可能となる。
【0015】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、1つのチーズ継ぎ手(管体1)に被覆材2を一体成形したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、
図3A及び
図3Bに示すように、2つ以上のチーズ継ぎ手(管体1)を被覆材2で一体化(連結された)構成としてもよい。
【0016】
なお、
図3A及び
図3Bでは、各管体1は近接又は接触しているのみであって、隣り合う管体1それ自体は連結されていない。
上述の実施形態では、チーズ継ぎ手を管体1とした場合を例に本願発明を説明したが、本願発明はチーズ継ぎ手に限定されるものではなく、その形状の管体1にも適用可能である。
【0017】
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0018】
1… 管体(チーズ継ぎ手)
1A〜1C… 開口部1A
2… 被覆材