(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-30759(P2017-30759A)
(43)【公開日】2017年2月9日
(54)【発明の名称】結束具及び結束部材
(51)【国際特許分類】
B65D 63/10 20060101AFI20170120BHJP
F16B 2/22 20060101ALI20170120BHJP
F16B 7/04 20060101ALI20170120BHJP
【FI】
B65D63/10 Z
F16B2/22 C
F16B7/04 301B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-149557(P2015-149557)
(22)【出願日】2015年7月29日
(11)【特許番号】特許第5854546号(P5854546)
(45)【特許公報発行日】2016年2月9日
(71)【出願人】
【識別番号】515207455
【氏名又は名称】藤川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176256
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 隆敬
(72)【発明者】
【氏名】藤川 芳樹
【テーマコード(参考)】
3E085
3J022
3J039
【Fターム(参考)】
3E085BA07
3E085BB05
3E085BD10
3E085BE08
3E085BG03
3E085BG10
3J022DA30
3J022EA32
3J022EA36
3J022EB14
3J022EC12
3J022EC22
3J022EC30
3J022FB08
3J022FB12
3J022HA05
3J022HB03
3J022HB06
3J022HB07
3J039AA04
3J039AB10
3J039BB02
3J039BB04
3J039FA01
3J039FA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】対象物を結束するための結束具を提供する。
【解決手段】結束具1は、結束部材2と、紐状部材3と、を備えている。結束部材2は、一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔6がそれぞれ形成された支持部4と、支持部4の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部5と、を備えている。紐状部材3は、一の端部が一対の貫通孔6に順に挿通された上で一対の貫通孔6から抜けないように固定されている。紐状部材3のうち支持部4と協働して閉空間Sを形成している結束部31は、一対の貫通孔6にそれぞれ隣接する一対の基部33と、一対の基部33以外の周回部34と、を備えている。周回部34は、一の方向と交差する平面内において対象物を囲むように周回した後、一対の基部33を囲んだ上で、一対の係止部5に係止される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を結束するための結束具であって、
一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、を有する結束部材と、
一の端部が前記一対の貫通孔に順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定された紐状部材と、
を備え、
前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、
前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部に係止されることを特徴とする結束具。
【請求項2】
前記紐状部材は、両端が接合されていることを特徴とする請求項1に記載の結束具。
【請求項3】
前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の結束具。
【請求項4】
前記紐状部材の一端又は両端に、前記結束部の長さを調整するための調整部材が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の結束具。
【請求項5】
対象物を結束するための結束部材であって、
一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、
前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、
を備え、
前記一対の貫通孔には、紐状部材の一の端部が順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定可能であり、
前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、
前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部に係止されることを特徴とする結束部材。
【請求項6】
前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の結束部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を結束するための結束具及び結束部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の対象物を結束するための結束具が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−91295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記結束具では、一本のベルトで複数の対象物を結束する構成であるため、持ち上げた際に結束状態のバランスが崩れてしまう可能性が高く、持ち運びには不向きである。
【0005】
そこで、本発明は、結束状態のバランスが崩れにくい結束具及び結束部材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、対象物を結束するための結束具であって、一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、を有する結束部材と、一の端部が前記一対の貫通孔に順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定された紐状部材と、を備え、前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部に係止されることを特徴とする結束具を提供している。
【0007】
このような構成によれば、簡易な構造によって、容易に対象物を結束することが可能である。また、結束の際に、周回部は、一対の基部から延出した2本の周回部によって対象物を囲んでいる状態となるため、結束状態のバランスが崩れることが抑制されている。
【0008】
また、対象物の結束は、一本の紐ではなく、一対の基部から延出した2組の周回部によって行っている状態となるため、結束状態のバランスが崩れることが抑制されている。
【0009】
更に、一対の基部から延出した2組の周回部が、支持部の両端に設けられた一対の係止部にそれぞれ係止されることにより、仮に、一方の係止部側で結束のバランスが崩れたとしても、他方の係止部側がバランスを保つように働く。このような構成によっても、全体としての結束バランスが崩れることが抑制されている。
【0010】
また、前記紐状部材は、両端が接合されていることが好ましい。
【0011】
このような構成によれば、簡易な構成により、持手部が形成されるので、結束された対象物の持ち運びが容易となる。
【0012】
また、紐状部材の両端が接合されていることにより、一対の基部は、結束具と対象物との間に挟まれて固定された状態となる。一方で、2組の周回部は、一対の係止部によってそれぞれ固定された状態となる。このように、結束部の中でも、基部側と、係止部に係止されている側とでは、異なる力によって固定されているため、一方の固定力が弱まったとしても、他方の固定力によって全体としての結束状態を保つように働く。その結果、全体としての結束バランスが崩れることが更に抑制されている。
【0013】
また、単純に2本の紐で対象物を結束している場合には、個別に対象物を結束していることとなる。しかしながら、本実施の形態では、紐状部材の両端が接合されていることにより、2組の周回部は、互いの動きを抑制するように働き、この場合も、一方の固定力が弱まったとしても、他方の固定力によって結束状態を保つように働く。その脚気、全体としての結束バランスが崩れることが更に抑制されている。
【0014】
また、単純に2本の紐で対象物を結束している場合には、結束の位置を変更する際には、それぞれの結びをほどき、個別に位置を変更する必要がある。しかしながら、本実施の形態では、紐状部材の両端が接合されていることにより、対象物を結束した状態で、2組の周回部を同時にX方向にずらすことができるため、結束位置の変更も容易に行うことが可能となる。
【0015】
また、前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることが好ましい。
【0016】
このような構成によれば、一対の基部が近接して結束状態のバランスが崩れてしまうことが防止される。
【0017】
また、前記紐状部材の一端又は両端に、前記結束部の長さを調整するための調整部材が設けられていることが好ましい。
【0018】
このような構成によれば、対象物のサイズに関わらず、対象物を結束することが可能となる。
【0019】
また、本発明の別の観点によれば、対象物を結束するための結束部材であって、一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、を備え、前記一対の貫通孔には、紐状部材の一の端部が順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定可能であり、前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部に係止されることを特徴とする結束部材を提供している。
【0020】
また、前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の結束具及び結束部材によれば、結束状態のバランスが崩れることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施の形態による結束具及び結束部材の説明図
【
図2】本発明の実施の形態による結束具による結束状態の説明図
【
図4】紐状部材を一対の貫通溝に挿通させる他の例を示した図
【
図7】長さが余った紐状部材の巻き付けについての説明図
【
図9】一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態による結束具1及び結束部材2について、
図1及び
図2を参照して説明する。なお、結束具1は、結束部材2と紐状部材3とが組み合わされたものである。
【0024】
図1は、本実施の形態による結束具1及び結束部材2の説明図であり、(a)は、結束部材2の上面図、(b)は、結束部材2の側面図、(c)は、結束具1の上面図、(d)は、結束具1の側面図である。
【0025】
図1(a)及び(b)に示すように、結束部材2は、一の方向(以下、「X方向」と称す)に延びる略棒状体であり、棒状体の端部以外の支持部4と、棒状体の端部に位置する一対の係止部5と、を備えている。また、支持部4の両端部には、X方向と交差する方向(以下、「Y方向」と称す)に貫通する一対の貫通孔6がそれぞれ形成されている。
【0026】
図1(c)及び(d)に示すように、一対の貫通孔6には、ゴム紐やロープ等の紐状部材3が挿通されている。詳細には、紐状部材3は、一対の貫通孔6に順に挿通された上で両端部が接合され、環形状を有している。
【0027】
紐状部材3を引っ張ることにより、
図1(d)に示すように、紐状部材3及び支持部4によって閉空間Sが形成される。本実施の形態では、紐状部材3のうち、前記閉空間Sを形成している部分を結束部31と称し、支持部4に関して結束部31の反対側に存在する部分を持手部32と称す。
【0028】
結束部31は、一対の貫通孔6にそれぞれ隣接する一対の基部33と、一対の基部33以外の周回部34と、から構成されている。
【0029】
このような構成の結束具1は、以下の方法で、複数の対象物を結束することが可能である。
【0030】
例えば、
図2に示すように、複数の対象物として、釣竿A及びルアーBを結束する場合には、結束部材2、釣竿A、及び、ルアーBの延びる方向をX方向に一致させた上で束にし、X方向と交差する平面内において釣竿AとルアーBを囲むように周回部34を周回させる。この際、釣竿AとルアーBは、一対の基部33から延出した2組の周回部34によって囲まれている状態となる。
【0031】
そして、2組の周回部34を一対の係止部5にそれぞれ係止させることにより、
図2に示すように、釣竿A及びルアーBの結束が完了する。なお、
図2において、(a)は、結束状態の上面図、(b)は、結束状態の側面図、(c)は、結束状態のX方向から見た断面図である。
【0032】
このようにして結束された釣竿A及びルアーBは、持手部32と支持部4との間に指を差し込み、持手部32を掴むことで、容易に持ち運ぶことができる。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態による結束具1及び結束部材2は、簡易な構造により、容易に対象物を結束することが可能である。
【0034】
また、対象物の結束は、一本の紐ではなく、一対の基部33から延出した2組の周回部34によって行っている状態となるため、結束状態のバランスが崩れてしまうことが抑制されている。
【0035】
更に、一対の基部33から延出した2組の周回部34が、支持部4の両端に設けられた一対の係止部5にそれぞれ係止されることにより、仮に、一方の係止部5側で結束のバランスが崩れたとしても、他方の係止部5側がバランスを保つように働く。このような構成によっても、全体としての結束バランスが崩れることが抑制されている。
【0036】
また、本実施の形態では、紐状部材3の両端が接合されていることにより、紐状部材3のうち、支持部4に関して結束部31の反対側に持手部32が形成されている。このような構成によれば、簡易な構成により、結束された対象物の持ち運びが容易となる。なお、持手部32を利用して持ち運ぶ際には、紐状部材3は、弾性体であるゴム紐よりも、ロープ等の弾性体ではないものの方が好ましい。
【0037】
また、紐状部材3の両端が接合されていることにより、
図2(c)に示すように、一対の基部33は、結束具1と対象物との間に挟まれて固定された状態となる。一方で、2組の周回部34は、一対の係止部5によってそれぞれ固定された状態となる。このように、結束部31の中でも、基部33側と、係止部5に係止されている側とでは、異なる力によって固定されているため、一方の固定力が弱まったとしても、他方の固定力によって全体としての結束状態を保つように働く。その結果、全体としての結束バランスが崩れることが更に抑制されている。
【0038】
また、単純に2本の紐で対象物を結束している場合には、個別に対象物を結束していることとなる。しかしながら、本実施の形態では、紐状部材3の両端が接合されていることにより、2組の周回部34は、互いの動きを抑制するように働き、この場合も、一方の固定力が弱まったとしても、他方の固定力によって結束状態を保つように働く。その結果、全体としての結束バランスが崩れることが更に抑制されている。
【0039】
また、単純に2本の紐で対象物を結束している場合には、結束の位置を変更する際には、それぞれの結びをほどき、個別に位置を変更する必要がある。しかしながら、本実施の形態では、紐状部材3の両端が接合されていることにより、対象物を結束した状態で、2組の周回部34を同時にX方向にずらすことができるため、結束位置の変更も容易に行うことができる。
【0040】
尚、本発明の結束具及び結束部材は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0041】
例えば、上記実施の形態では、紐状部材3は、両端が接合されていたが、その具体的な接合方法としては、
図3に示すような接合部材35によって接合させる方法等が考えられる。
【0042】
また、紐状部材3は、
図4に示すように、一対の貫通孔6にそれぞれ連結された一対の貫通溝61を支持部4に形成し、一対の貫通溝61を介して最初から両端が接合された紐状部材3を一対の貫通孔6に挿通してもよい。
【0043】
また、上記実施の形態では、紐状部材3(結束部31)の長さは固定されていたが、
図5に示すように、紐状部材3の両端部を適当な位置で縛ることが可能な調整部材7によって調整可能にしてもよい。これにより、対象物のサイズに関わらず、対象物を結束することが可能となる。
【0044】
なお、
図6に示すように、紐状部材3の一の端部を結び、もう一方の端部を調整部材7によって調整可能にしてもよいし、更に、紐状部材3の一の端部ともう一方の端部をそれぞれ結ぶことによって調整してもよい。
【0045】
また、周回部34の長さが余った場合には、余った分をクリート結び等によって一対の係止部5に巻き付けてもよい。この場合には、釣竿A及びルアーBを強固に結束することが可能となる。更に、
図7に示すように、結束部材2に巻付部8を更に設け、余った分を巻付部8に巻き付けてもよい。
【0046】
また、上記実施の形態では、一対の貫通孔6は、棒状体の支持部4上に形成されていたが、
図8に示すように、支持部4の外側に貫通孔管62を設けてもよい。この場合、支持部4と貫通孔管62が一体として本発明の支持部に相当することとなる。
【0047】
また、持手部32を掴んで対象物を持ち運ぶ際に、X方向のバランスが崩れると、一対の基部33から延出した2本の周回部34が互いに近づき、一対の基部33に対して互いに近づけるような力を与えることとなってしまうため、結束状態のバランスが崩れてしまう虞がある。特に、対象物が重いものである場合には、2組の周回部34が互いに大きく近づいてしまう。
【0048】
そこで、
図9に示すように、一対の貫通孔6からそれぞれY方向に延出した一対の近接防止部材9を設けて、2本の周回部34が互いに近づくことを防止してもよい。なお、一対の近接防止部材9は、必ずしも一対の貫通孔6から延出している必要はなく、2本の周回部34間の好適な距離に応じた位置に設ければよい。
【0049】
また、2組の周回部34がそれぞれの近接防止部材9の先端を乗り越えて近づいてしまうことを抑制するために、一対の近接防止部材9間の距離は、根本側よりも先端側の方を遠くしてもよい。更に、近接防止部材9を貫通孔6からY方向の両側に延出させれば、Y方向に関して、結束具2のどちら側に紐状部材3を引っ張って結束部31を形成するかを考慮する必要もなくなる。
【0050】
また、
図8に示すように、貫通孔管62と近接防止部材9を一体的に形成してもよい。
【0051】
また、結束部材2自体に持手部32と同様の機能を有する部材を取り付けてもよい。
【0052】
また、結束部材2は、棒状体でなくてもよく、例えば、板状体であったり、多少湾曲した形状であってもよい。また、一対の係止部5は、支持部4と連続した形状を有していなくてもよい。
【0053】
また、上記実施の形態では、紐状部材3として、ゴム紐、及び、ロープを例に挙げたが、ワイヤー、鎖、及び、これらの弾性体等のその他の紐状体であってもよい。
【0054】
また、上記実施の形態では、結束具1は、複数の対象物を結束するものとして説明したが、その他の使用方法もある。
【0055】
例えば、自転車のフレームにペットボトルを固定したり、リュックサックの肩紐に懐中電灯を固定することも可能である。
【0056】
また、丸めたマットを結束したり、結束具1に旗を接続した上で街頭の支柱に固定することも可能である。
【0057】
また、開封した小麦粉の袋、ドッグフードの袋、セメントの袋等に結束具1を巻き付けて、簡易的な封をすることも可能である。
【符号の説明】
【0058】
1 結束具
2 結束部材
3 紐状部材
4 支持部
5 係止部
6 貫通孔
7 調整部材
8 巻付部
9 近接防止部材
31 結束部
32 持手部
33 基部
34 周回部
35 接合部材
61 貫通溝
62 貫通孔管
【手続補正書】
【提出日】2015年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を結束するための結束具であって、
一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、を有する結束部材と、
一の端部が前記一対の貫通孔に順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定された紐状部材と、
を備え、
前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、
前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部と前記対象物の間に挟まれるようにして係止されることを特徴とする結束具。
【請求項2】
前記紐状部材は、両端が接合されていることを特徴とする請求項1に記載の結束具。
【請求項3】
前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の結束具。
【請求項4】
前記紐状部材の一端又は両端に、前記結束部の長さを調整するための調整部材が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の結束具。
【請求項5】
対象物を結束するための結束部材であって、
一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、
前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、
を備え、
前記一対の貫通孔には、紐状部材の一の端部が順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定可能であり、
前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、
前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部と前記対象物の間に挟まれるようにして係止されることを特徴とする結束部材。
【請求項6】
前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の結束部材。
【手続補正書】
【提出日】2015年11月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を結束するための結束具であって、
一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、を有する結束部材と、
一の端部が前記一対の貫通孔に順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定された紐状部材と、
を備え、
前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、
前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部と前記対象物の間に挟まれるようにして係止され、
前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることを特徴とする結束具。
【請求項2】
前記紐状部材は、両端が接合されていることを特徴とする請求項1に記載の結束具。
【請求項3】
前記紐状部材の一端又は両端に、前記結束部の長さを調整するための調整部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の結束具。
【請求項4】
対象物を結束するための結束部材であって、
一の方向における両端に前記一の方向と交差する方向に貫通する一対の貫通孔がそれぞれ形成された支持部と、
前記支持部の両端にそれぞれ設けられた一対の係止部と、
を備え、
前記一対の貫通孔には、紐状部材の一の端部が順に挿通された上で前記一対の貫通孔から抜けないように固定可能であり、
前記紐状部材のうち前記支持部と協働して閉空間を形成している結束部は、前記一対の貫通孔にそれぞれ隣接する一対の基部と、前記一対の基部以外の周回部と、を有し、
前記周回部は、前記一の方向と交差する平面内において前記対象物を囲むように周回した後、前記一対の基部を囲んだ上で、前記一対の係止部と前記対象物の間に挟まれるようにして係止され、
前記一対の貫通孔には、前記周回部に囲まれることにより前記一対の基部が近接することを防止するための近接防止部材が設けられていることを特徴とする結束部材。