特開2017-33822(P2017-33822A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-33822(P2017-33822A)
(43)【公開日】2017年2月9日
(54)【発明の名称】バルーンライト
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/67 20150101AFI20170120BHJP
   F21V 29/89 20150101ALI20170120BHJP
   F21V 29/83 20150101ALI20170120BHJP
   F21S 6/00 20060101ALI20170120BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170120BHJP
【FI】
   F21V29/67 100
   F21V29/89
   F21V29/83
   F21S6/00 120
   F21Y101:02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-154043(P2015-154043)
(22)【出願日】2015年8月4日
(71)【出願人】
【識別番号】507213042
【氏名又は名称】株式会社東電産業
(74)【代理人】
【識別番号】100081695
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 正明
(74)【代理人】
【識別番号】100103414
【弁理士】
【氏名又は名称】戸村 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】高津 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】高津 修
(72)【発明者】
【氏名】平井 隆二
【テーマコード(参考)】
3K243
【Fターム(参考)】
3K243MA01
(57)【要約】
【課題】本発明は,取り替えの容易なLED電球を光源とし,十分な光量が広い範囲に照射されるようにし,また,LED電球を複数個使用しても確実に保持し,光源部全体をコンパクトに構成し,又,熱でLED等の光源を消耗させないバルーンライトを提供する。
【解決手段】バルーンライト1は,支持部材2に連結されるバルーン3と,前記支持部材2に保持され,前記バルーン3内部に配置される光源部10と,前記支持部材2に配設される前記バルーン3内に空気を供給する送風機5とを備え,前記光源部10は,前記支持部材2に保持される多角柱状の金属筒12の一側面の一部に略U字状の切欠部を設け,該切欠部に囲まれた部分を筒の軸芯方向に折り曲げてソケット支持部14としたものを,金属筒12の各側面に少なくとも一箇所ずつ設け,該部14に設けたソケット16にLED電球18を取り付けたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材に連結されるバルーンと,
前記支持部材に保持され,前記バルーン内部に配置される光源部と,
前記支持部材に配設される前記バルーン内部に空気を供給する送風機とを備えたバルーンライトであって,
前記光源部は,前記支持部材に保持される多角柱状の金属筒の一側面の一部に略U字状の切欠部を設け,該切欠部に囲まれた部分を前記金属筒の軸芯に向けて折り曲げ形成したソケット支持部を,前記金属筒の各側面に少なくとも一箇所ずつ設け,前記ソケット支持部に設置したソケットにLED電球を取り付けたことを特徴とするバルーンライト。
【請求項2】
周方向に隣り合う前記ソケット支持部の長手方向の位置を互いにずらして,隣り合う前記ソケット支持部の少なくとも一部が段違いに重なるようにしたことを特徴とする請求項1記載のバルーンライト。
【請求項3】
前記光源部を,前記支持部材に保持される六角柱状の金属筒の一側面の一部に略U字状の切欠部を設け,該切欠部に囲まれた部分を前記金属筒の軸芯に向けて折り曲げ形成したソケット支持部を,前記金属筒の長手方向上部の各側面に一箇所ずつ計六箇所,前記金属筒の長手方向中央部の各側面に一箇所ずつ計六箇所,さらに前記金属筒の長手方向下部の側面一つおきに一箇所ずつ計三箇所設け,これらソケット支持部に設置したソケットにLED電球を取り付けたことを特徴とする請求項1又は2記載のバルーンライト。
【請求項4】
前記支持部材は,取り付けベース部と該取り付けベース部に着脱可能に設置されるランプホルダー部とから構成され,前記取り付けベース部に前記送風機を配設し,前記ランプホルダー部に前記金属筒を配設したことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のバルーンライト。
【請求項5】
前記送風機に連通する通風孔を前記取り付けベース部に形成し,該通風孔にフィルターを設置したことを特徴とする請求項4記載のバルーンライト。
【請求項6】
前記支持部材に取り付けられ前記光源部を囲む保護枠体を備え,該保護枠体と前記支持部材とに着脱手段を設けて両者を着脱可能にしたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のバルーンライト。
【請求項7】
前記支持部材に取り付けられ,前記支持部材とで前記バルーンを狭持して前記バルーンを前記支持部材に連結させるバルーン固定金具を備え,
該バルーン固定金具と前記支持部材とに着脱手段を設けて両者を着脱可能にしたことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のバルーンライト。
【請求項8】
前記バルーンに,前記光源部を出し入れする開口部を形成し,該開口部を開閉するファスナーを設けたことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載のバルーンライト。
【請求項9】
中空の略楕円球を半割した略ボウル状で,側周壁部と底部とからなり,前記側周壁部が前記バルーン下部の表面に沿うように湾曲した支持具を前記支持部材に設置したことを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載のバルーンライト。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,工事現場,倉庫,展示会場,スポーツ施設,グランド,広告塔,花火大会のイベント会場等の照明に利用されるバルーンライトに関する。
【背景技術】
【0002】
夜間の工事現場等を照らすために,バルーンと,バルーン内部に配置される光源部(照明器具)と,空気を供給してバルーンを膨張させる送風機とを備えたバルーンライトが使用されている。
【0003】
従来,バルーンライトは,光源に白熱電球,電球型蛍光ランプ,高圧水銀灯,HIDランプ(高輝度放電ランプ)等が使用されていたが,近年では,省電力化,長寿命化を図るため,光源にLEDを使用するバルーンライトが提案されている(特許文献1,特許文献2)。
【0004】
特許文献1のバルーンライトは,上側ほど大径の円錐台形になるように縦枠を複数本周方向に並べて略筒状の光源取付枠体を設け,この光源取付枠体の縦枠それぞれに,多数個のLED素子を縦列で取り付けることで光源部を構成している。
【0005】
また,特許文献2のバルーンライトは,平板状の基板に複数のLED素子を一列に実装し,この基板を六つ用意し六角柱状に接合して光源部としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5477808号公報
【特許文献2】特許第5638663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のバルーンライトの光源部は,枠体に多数のLED素子単体を直接実装するものであるため,寿命又は不具合により複数のLEDを取り替えることが必要となった場合, LED素子単体を一つずつ替える必要があるため煩わしさがあった。また,特許文献2のバルーンライトについても,LEDの取り替えには,基板ごと替えるか,基板上のLED素子単体を一つずつ替える必要がありその作業は煩わしいものであった。また,LED素子単体の光量は限られているため,特許文献1や特許文献2のバルーンライトのようにLED素子を直接実装した枠体・基板を光源部としたものは,隣り合うLED素子の間隔が大きくなると十分な光量を得られない問題も有った。
【0008】
以上の問題を解決するために,充分な光量が得られるように複数のLED素子が密集した状態で面実装され,取り付け及び取り外しを簡単にするために給電用の口金を有するLED電球を使用することが考えられる。
【0009】
しかし,白熱電球等の光はすべての方向に等しく放射されるが,LED電球の光は指向性があるため光が届かないエリアが生じてしまう,具体的には,前方方向には十分な光量が得られるが,口金側における照度が乏しいという問題があった。
【0010】
そこで,光が広い範囲に均一に照射されるように,全方位に向けてLED電球を複数個設置することが望まれるが,光源部全体が大きくなる問題が有り,また,LED電球は,一般に白熱電球等に比べると重たいためLED電球を支持する部材には強度が求められる。
【0011】
また,LEDは,冷却の問題もあり,元々が半導体素子であるLED素子は熱に弱く,温度が上昇するに従い,発光効率が低下し,寿命も短くなることが知られている。従って,LED素子の発光時の熱を周囲に放熱する必要がある。
【0012】
本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであって,取り替えの容易なLED電球を光源として使用するものであって,十分な光量が広い範囲に照射されるようにし,また,重たいLED電球を複数個使用してもしっかりと保持できる上,光源部全体をコンパクトにすることができ,さらに,熱でLED等の光源を消耗させないバルーンライトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために記載したものであり,言うまでもなく,本願発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
【0014】
本発明のバルーンライト1は,
支持部材2に連結されるバルーン3と,
前記支持部材2に保持され,前記バルーン3内部に配置される光源部10と,
前記支持部材2に配設される前記バルーン3内部に空気を供給する送風機5とを備えたバルーンライト1であって,
前記光源部10は,前記支持部材2に保持される多角柱状の金属筒12の一側面の一部に略U字状の切欠部を設け,該切欠部に囲まれた部分を前記金属筒12の軸芯に向けて折り曲げ形成したソケット支持部14を,金属筒12の各側面に少なくとも一箇所ずつ設け,前記ソケット支持部14に設置したソケット16にLED電球18を取り付けたことを特徴とする(請求項1)。
【0015】
周方向に隣り合う前記ソケット支持部14の長手方向の位置を互いにずらして,隣り合う前記ソケット支持部14の少なくとも一部が段違いに重なるようにしても良い(請求項2)
【0016】
また,前記光源部10を,前記支持部材2に保持される六角柱状の金属筒12の一側面の一部に略U字状の切欠部を設け,該切欠部に囲まれた前記金属筒12の一部を前記金属筒12の軸芯に向けて折り曲げ形成したソケット支持部14を,前記金属筒12の長手方向上部の各側面に一箇所ずつ計六箇所,前記金属筒12の長手方向中央部の各側面に一箇所ずつ計六箇所,さらに前記金属筒12の長手方向下部の側面一つおきに一箇所ずつ計三箇所設け,これらソケット支持部14に設置したソケット16にLED電球18を取り付けたものとしても良い(請求項3)。
【0017】
前記支持部材2は,取り付けベース部2aと該取り付けベース部2aに着脱可能に設置されるランプホルダー部2bとから構成され,前記取り付けベース部2aに前記送風機5を配設し,前記ランプホルダー部2bに前記金属筒12を配設しても良い(請求項4)。
【0018】
前記送風機5に連通する通風孔(図示せず)を前記取り付けベース部2aに形成し,該通風孔にフィルター(図示せず)を設けても良い(請求項5)。
【0019】
また,本発明のバルーンライト1は,前記支持部材2に取り付けられ前記光源部10を囲む保護枠体7を備え,該保護枠体7と前記支持部材2とに着脱手段を設けて両者を着脱可能にしてもよい(請求項6)。
【0020】
また,前記支持部材2に取り付けられ,前記支持部材2とで前記バルーン3を狭持して前記バルーン3を前記支持部材2に連結させるバルーン固定金具4を備え,
該バルーン固定金具4と前記支持部材2とに着脱手段を設けて両者を着脱可能にしても良い(請求項7)。
【0021】
前記バルーン3に,前記光源部10を出し入れする開口部を形成し,該開口部を開閉するファスナーを設けても良い(請求項8)。
【0022】
中空の略楕円球を半割した略ボウル状で,側周壁部19aと底部19bとからなり,前記側周壁部19aが前記バルーン3下部の表面に沿うように湾曲した支持具19を前記支持部材2に設置しても良い(請求項9)。
【発明の効果】
【0023】
本発明のバルーンライト1は光源部10にLED電球18を使用しているため交換が容易であり,また,多角柱状の金属筒12の各側面にLED電球18を設置しているため,外側全周方向に対し投光することができる上に,各ソケット16に設置された各電球18の口金部が金属筒12内に入り込んだ状態となるため光源部10全体をコンパクトにすることができるものとなっている。
【0024】
また,本発明のバルーンライト1は金属筒12によって,複数の重たいLED電球18をしっかり支持でき,また,LED電球18を支持する外郭部材を金属材料としたことで,LEDの発熱を熱伝導により周部に放熱することができた。
【0025】
軸芯に向けて折り曲げたソケット支持部14が金属筒12内で互いに接触しないように,周方向に隣り合うソケット支持部14の高さを互いにずらし,隣り合うソケット支持部14が段違いに重なるようにすることで,金属筒12の断面の径を小さくし,光源部10をよりコンパクトなものにすることができた。
【0026】
支持部材2を,取り付けベース部2aと該取り付けベース部2aに着脱可能に設置されるランプホルダー部2bとから構成することで,支持部材2の取り付けベース部2aに配設される送風機5の取り付け及び取り外しについては,前記ランプホルダー部2bを取り付けベース部2aから外すことで,容易に行うことができた。
【0027】
前記取り付けベース部2aに前記送風機5に連通する前記通風孔を設けることで,送風機5からの給気が金属筒12内を通る気流の通路が形成され,LED電球18を効果的に冷却することができた。
【0028】
前記保護枠体7によりLED電球18がバルーン3に接触せず,また,保護枠体7を着脱可能としたためLED電球18の取り替えが容易に行うことができた。
【0029】
バルーン3を前記支持部材2と着脱可能な前記バルーン固定金具4とで狭持することにより支持部材2に連結することで,バルーン3の交換を容易に行うことができた。
【0030】
前記バルーン3に,前記光源部10を出し入れする開口部を形成し,該開口部を開閉するファスナーを設けることで,ファスナーの操作でバルーン3を開けて光源部10を出して,LED電球18の交換等を容易に行うことができた。
【0031】
前記支持部材2に前記支持具19を設置することで,膨らませた前記バルーン3の下部を前記支持具19が支えて,バルーン3全体のふらつきを防ぐことができた。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明のバルーンライト1のバルーン3の内部構造の一実施形態を示す正面図。
図2図1の支持部材2の一部拡大図。
図3図1のバルーンライト1において,バルーン3と保護枠体7を外した状態を示す正面図。
図4図3の金属筒12の一部拡大図。
図5図3の支持部材2に保護枠体7を取り付けた正面図。
図6】ソケット支持部14にソケット16を設置していない状態の図3の金属筒12の断面図。
図7】保護枠体7の他の実施形態を示す正面図
図8図1のバルーンライト1に天頂蓋8及び支持具19を取り付けた状態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に,添付図面を参照しながら本発明のバルーンライト1の一実施形態について説明する。
【0034】
図1に示すように,本実施形態のバルーンライト1は,取り付けベース部2aとランプホルダー部2bから構成される支持部材2と,該支持部材2に連結されるシート製のバルーン3と,支持部材2に保持され前記バルーン3を膨らませる空気を供給する送風機5と,支持部材2に取り付けられた保護枠体7と,前記支持部材2に支持され前記保護枠体7の内側に配置される光源部10を備えている。
【0035】
支持部材2(取り付けベース部2a ランプホルダー部2b)
図1及び図3に示すように,本実施形態の支持部材2は,所定の厚みを有する円板状の取り付けベース部2a上に,円形の蓋体の下面に円周方向に等間隔に,鉛直方向に延在する4つの縦枠2e(図5)の上端が固定されて形成されたランプホルダー部2bを着脱可能に固定して構成されるもので,全体が有底有蓋の略円筒状の枠体を成しており,また,前記取り付けベース部2aの下面に,バルーンライト1を支える支柱(図示せず)の先端を差し込んで連結できる連結部2dを備えた構造となっている。
【0036】
また,前記取り付けベース部2a上に送風機5が取り付けられており,また,取り付けベース部2aには,外部から空気を吸い込むための通風孔(図示せず)が形成され,該通風孔にフィルター(図示せず)が設けられている。そして,図3に示すように,この送風機5が設置された取り付けベース部2a上に,後述する光源部10を保持するランプホルダー部2bを設置する。本実施形態のランプホルダー部2bは,円形の蓋体の下面に円周方向に等間隔に,鉛直方向に延在する4つの縦枠2eの上端が固定されて形成されており,前記各縦枠2eの下端部において取り付けベース部2aに取り外し可能に固定されている。なお,取り付けベース部2a上に配設される送風機5の設置又は取り外しについては,前記ランプホルダー部2bを取り付けベース部2aから外すことで,容易に行うことができる。
【0037】
本発明のバルーンライト1は,支持部材2にバルーン3を連結するものであり,バルーン3を支持部材2の取り付けベース部2aに直接取り付け固定する等いかように連結しても良いが,本実施形態では,図2に示すように,支持部材2の取り付けベース部2aがフランジ部2cを有しており,該フランジ部2cと該フランジ部2c上に設置される筒状のバルーン固定金具4の下端に設けられたフランジ部4aとでバルーン3の基部を内側と外側から狭持し固定している。前記フランジ部4aは,前記フランジ部2cと同心円状の環状に形成されている。
【0038】
なお,バルーン固定金具4は,支持部材2の取り付けベース部2aに固定してもよいが,本実施形態のバルーン固定金具4は,支持部材2に着脱可能であり,図2に示すように,支持部材2のランプホルダー部2bは,前述の周方向に等間隔に設けられた縦枠2eそれぞれの下端部にフック2fが取り付けられており,また,バルーン固定金具4の側壁4bには,前記各フック2fに対応するように周方向に同じ間隔で切欠部4c及びリンク4dが設けられている。そして,バルーン固定金具4を支持部材2のフランジ部2c上に載置し,前記各切欠部4cから突出したフック2fにリンク4dを引っ掛けた後,リンク4dを固定するためのレバー4eを締めてバルーン固定金具4を支持部材2の取り付けベース部2aに固定することができるもので,レバー4eの操作のみでバルーン固定金具4の着脱を容易に行えるものとなっており,バルーン3の交換も容易となる。
【0039】
光源部10
本発明のバルーンライト1の光源部10は,支持部材2に保持されるものであり,本実施形態では,支持部材2の前記ランプホルダー部2b上において,光源部10を構成する複数のLED電球18が設置された金属筒12を保持している。
【0040】
図3,4に示すように,本実施形態の光源部10は,支持部材2のランプホルダー部2bに支持される六角柱状の金属筒12の一側面の一部に略U字状の切欠部を設け,該切欠部に囲まれた部分を前記金属筒12の軸芯に向かって折り曲げ形成したソケット支持部14を,前記金属筒12の長手方向上部の各側面に一箇所ずつ計六箇所設け,同様に,金属筒12の長手方向中央部の各側面に一箇所ずつ計六箇所設け,さらに,金属筒12の長手方向下部の側面一つおきに一箇所ずつ計三箇所設け,各ソケット支持部14に設置したソケット16にLED電球18を取り付けた構成となっている。また,長手方向上部及び中央部のソケット支持部14について,軸芯に向かって押し込んだソケット支持部14が金属筒12内で互いに接触しないように,周方向に隣り合うソケット支持部14の高さを互いにずらしている。
【0041】
上述のように構成された光源部10は,外側全周方向に対し投光することができる上に,各ソケット16に設置された各LED電球18の口金部が金属筒12内に入り込んだ状態となるため光源部10全体をコンパクトにすることができるものとなっている。さらに,図6は,ソケット支持部14にソケット16を設置していない金属筒12の断面図であるが,この図が示すように,本実施形態では,軸芯に向かって押し込んだソケット支持部14が金属筒12内で互いに接触しないように,周方向に隣り合うソケット支持部14の高さを互いにずらし,隣り合うソケット支持部の一部が段違いに重なるようにしているため,金属筒12(柱体)の断面の径を小さくし,光源部10をよりコンパクトなものにしている。
【0042】
また,各ソケット16に接続される配線(図示せず)は,金属筒12内に収容することができる。
【0043】
本実施形態のように金属筒12は,多角柱状のものが好適であり,また,金属筒12の高さ,または多角柱の角数(3角以上)を変えることで,LED電球18を付ける量を増減可能である。
【0044】
また,本実施形態では,LED電球18を斜め下向きに設置することで,工事現場等に設置されたバルーンライト1が,下方の地面側を効果的に照らすことができるようになっている。
【0045】
また,前記支持部材2の取り付けベース部2aに,各ソケット16に繋がる配線(図示せず)を通す孔の他に,送風機5に連通する適宜大きさの通風孔(図示せず)を設けることで,送風機5からの給気が金属筒12内を通り各ソケット支持部14から排出される気流の通路を形成し,LED電球18を効果的に冷却することができる。
【0046】
保護枠体7
本実施形態のバルーンライト1は,LED電球18がバルーン3に接触しないようにするために,図5に示すように,格子状で略円筒形状に枠組みされた保護枠体7を支持部材2の取り付けベース部2aに取り付けて,LED電球18を保護枠体7で囲んでいる。
【0047】
本実施形態の保護枠体7は,LED電球18の取り替えを行い易くするために支持部材2に着脱可能としており,取り付けに際しては,図2図5に示すように,保護枠体7の下端に設けられた断面逆L字状の環状の嵌め込み部7bをランプホルダー部2bの前記円形の蓋体の外周部に被せるように嵌め込んだ後,ランプホルダー部2bの前記各縦枠2eに設けられたリンク2gを,該リンク2gに対応するように前記嵌め込み部7bの周方向に同じ間隔で設けられたフック7cに引っ掛け,レバー2hを締めて保護枠体7を支持部材2に固定することができるもので,レバー2hの操作のみで本実施形態の保護枠体7の着脱を容易に行えるものとなっている。
【0048】
なお,保護枠体7は,LED電球18がバルーン3に接触しないようにかつLED電球18の光を遮らないようにLED電球18を囲むものであればその形状は特に限定されず,例えば,保護枠体7の別の実施形態として,図7に示すように,図5の保護枠体7の上端部7a(全体が上側ほど小径の円錐台形になるように,縦枠を3本周方向に並べ各縦枠の上部を環状の横枠に連結した枠体)を外したものを使用してもよい。
【0049】
バルーン3
前記バルーン3に,前記光源部10を出し入れする開口部(図示せず)を形成し,該開口部を開閉するファスナー(図示せず)を設けることで,ファスナーの操作でバルーン3を開けて光源部10を出して,LED電球18の交換等を容易に行うことが可能となる。
【0050】
また,本発明のバルーン3は,図8に示すように,前記ファスナー(図示せず)で開閉する前記開口部(図示せず)とは別にバルーン3の頂部に円形の開口部を形成し,該開口部を天頂蓋8で塞いで使用しても良い。
【0051】
支持具19
なお,本発明のバルーンライト1には,図8に示すように,半割の支持具19を支持部材2に嵌め込んで取り付け,膨らませたバルーン3がふらつかないように,バルーン3の下部を支えてバルーン3全体の揺れを防ぐようにしても良い。本実施形態の支持具19は,中空の略球体を半割したような略ボウル状で,具体的には,図8に示すように,膨らんだバルーン3下部の表面に沿うように湾曲した側周壁部19aと前記取り付けベース部2aに嵌め込めるよう断面略凹状に形成された底部19bとから成り,底部19bには前記連結部2dを挿通可能な開口部を有している。
【符号の説明】
【0052】
1 バルーンライト
2 支持部材
2a 取り付けベース部
2b ランプホルダー部
2c フランジ部
2d 連結部
2e 縦枠
2f フック
2g リンク
2h レバー
3 バルーン
4 バルーン固定金具
4a フランジ部
4b 側壁
4c 切欠部
4d リンク
4e レバー
5 送風機
7 保護枠体
7a 上端部
7b 嵌め込み部
7c フック
8 天頂蓋
10 光源部
12 金属筒
14 ソケット支持部
16 ソケット
18 LED電球
19 支持具
19a 側周壁部
19b 底部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8