特開2017-35277(P2017-35277A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-35277バルーンアート作成ネット及び当該ネットを使ったバルーンアート作成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-35277(P2017-35277A)
(43)【公開日】2017年2月16日
(54)【発明の名称】バルーンアート作成ネット及び当該ネットを使ったバルーンアート作成方法
(51)【国際特許分類】
   A63H 27/10 20060101AFI20170127BHJP
【FI】
   A63H27/10 C
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-157860(P2015-157860)
(22)【出願日】2015年8月10日
(11)【特許番号】特許第6042952号(P6042952)
(45)【特許公報発行日】2016年12月14日
(71)【出願人】
【識別番号】515218990
【氏名又は名称】都筑 ▲祐▼子
(74)【代理人】
【識別番号】100134050
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 博孝
(72)【発明者】
【氏名】都筑 ▲祐▼子
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150CA20
2C150DD02
2C150DE02
2C150DE11
(57)【要約】
【課題】
簡単な方法でバルーンアートを作成する。
【解決手段】
バルーンの空気注入口112を通すための環状部102と、環状部102に略等間隔で固定される少なくとも3本の規制糸104と、を備え、各規制糸104の先端同士が接続されることによって、環状部102下にバルーン本体110を収納する収納部が形成されていることを特徴とするバルーンアート作成ネット100の収納部にバルーン本体110を納めると共に環状部102からバルーンの空気注入口112を露出させた状態で、バルーンに空気を注入し、空気の注入により膨らんだバルーン本体110が、規制糸104に当接して規制されると共に、更なる空気の注入によって当該規制糸間からバルーン本体110を膨出させてバルーンアートを作成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルーンの空気注入口を通すための環状部と、
該環状部に略等間隔で固定される少なくとも3本の規制糸と、を備え、
各規制糸の先端同士が接続されることによって、前記環状部下にバルーン本体を収納する収納部が形成されている
ことを特徴とするバルーンアート作成ネット。
【請求項2】
請求項1に記載のバルーンアート作成ネットと、バルーンと、当該バルーンの表面に貼付しバルーンアート作成物の表面を装飾するシール部材と、を含んでなるバルーンアート作成キット。
【請求項3】
請求項1に記載のバルーンアート作成ネットの前記収納部にバルーン本体を納めると共に前記環状部から前記バルーンの空気注入口を露出させた状態で、
前記バルーンに空気を注入し、
空気の注入により膨らんだ前記バルーン本体が、前記規制糸に当接して規制されると共に、更なる空気の注入によって当該規制糸間から前記バルーン本体を膨出させる
ことを特徴とするバルーンアートの作成方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルーンアートの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、風船を使って様々な造形物を作成するバルーンアートが知られている。近年は、結婚式やパーティー会場といった様々なイベントにおいて、飾り付けの一環としてバルーンアートが用いられる場面も増えている状況にある。
【0003】
バルーンアートで作成する造形物には様々なものがあるが、例えば「カボチャ」を作る場合は、従来、細長いバルーンを捻ったり折り曲げたりして作成するのが一般的である(非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】バルーンアートの作り方紹介ページ「ISOPRESSO」のウェブサイト(http://isopresso.web.fc2.com/html/pumpkin.html)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のバルーンアート作成方法でカボチャを作る場合、ある程度の作成技術を習得する必要があり、誰でもできるものではないし、更に、一部の熟練の者を除いては完成するまでに時間がかかるという問題がある。特にイベント会場などにおいて、大量にバルーンアートカボチャを作成しなければならないような場面においては、人手(作成技術を修得した者)と時間がかかるので、大幅にコストが増大するという問題もあった。
【0006】
そこで本発明は、こういった問題点を解決するべくなされたものであって、特別な作成技術を習得する必要がなく、誰でも簡単且つ短時間でバルーンアートカボチャを作成することができる手段を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく、本願発明は、バルーンの空気注入口を通すための環状部と、該環状部に略等間隔で固定される少なくとも3本の規制糸と、を備え、各規制糸の先端同士が接続されることによって、前記環状部下にバルーン本体を収納する収納部が形成されていることを特徴とするバルーンアート作成ネットの前記収納部にバルーン本体を納めると共に前記環状部から前記バルーンの空気注入口を露出させた状態で、前記バルーンに空気を注入し、空気の注入により膨らんだ前記バルーン本体が、前記規制糸に当接して規制されると共に、更なる空気の注入によって当該規制糸間から前記バルーン本体を膨出させることによって、バルーンアート(例えばカボチャ)を作成するというものである。
【0008】
このように、要約すれば、「ネットの中にバルーンを入れて膨らますだけ」といった極めて簡単な操作でバルーンアートカボチャを作成することができるので、作成にあたって特別な作成技術が必要でなく、誰でも行うことができる。また、細かな最終仕上げは別として、空気を注入するだけでバルーンアートカボチャの基本的な部分は完成するので、作成までの時間を要しない。例えばイベント会場等で大量に作成が必要な場合でも、エアコンプレッサー等を利用すれば、短時間で大量のバルーンアートカボチャを容易に作り上げることが可能となる。
【0009】
また、上記バルーンアート作成ネットと、バルーンと、当該バルーンの表面に貼付しバルーンアート作成物の表面を装飾するシール部材と、を含んでなるバルーンアート作成キットとして用意しておけば、子供でも簡単にバルーンアートカボチャを作成することができるので、例えばハロウィーンの時期などにおいて、家庭内でも手軽にバルーンアートを楽しむことが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明を適用することで、特別な作成技術を習得する必要がなく、誰でも簡単且つ短時間でバルーンアート(カボチャ)を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る実施形態の一例として示したバルーンアート作成ネットの概略斜視図である。
図2】バルーンアートカボチャの作成手順を概略的に説明した図であって、(a)がバルーンアート作成ネット内にバルーン本体を収納した状態を示した図、(b)がその後バルーンに空気を注入してバルーン本体がある程度膨らんだ状態を示した図、(c)がバルーン本体の表面が規制糸に当接した状態を示した図である。
図3】バルーンアートカボチャの作成手順を概略的に説明した図であって、(a)がバルーン本体の表面が規制糸に当接した状態で規制糸の位置を調整し終わった状態を示した図、(b)がその後更にバルーンに空気を注入して規制糸間からバルーン本体が膨出した状態を示した図、(c)が最終仕上げとしてバルーン本体表面にシール部材を貼付している状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例であるバルーンアート作成ネット100及び当該ネット100を使ったバルーンアート作成方法について説明を加える。なお、図面理解容易の為、各部の大きさや寸法を誇張して表現している部分があり、実際の製品と必ずしも一致しない部分があることを付記しておく。また各図面は符号の向きに見るものとし、当該向きを基本に上下左右、手前、奥と表現する。
【0013】
〈バルーンアート作成ネットの構成〉
図1に示しているように、本発明の実施形態の一例として示したバルーンアート作成ネット100は、バルーンの空気注入口112を通すための環状部102と、この環状部102に略等間隔で固定(固定部103)される5本の規制糸104と、を備え、この5本の規制糸104の先端同士が接続(接続部105)されることによって、環状部102下にバルーン本体を収納する収納部が形成されるという構成となっている。
【0014】
なお、本実施形態においては、環状部102も規制糸104も樹脂製の糸で構成されているが、綿糸(所謂たこ糸)を用いることも可能である。好ましくは、使用するバルーン表面との関係において、「滑りにくい」素材を利用するのがよい。また、環状部102は、本実施形態のように「糸」ではなく、リング状の硬質な部材で構成することも可能である。
【0015】
なお、本実施形態においては、環状部102の直径が約2cm、規制糸104一本の長さが約23cmのサイズに構成され、出来上がりのバルーンアートは直径が概ね16〜20cmの略球状の大きさである(注入する空気量によって仕上がりサイズが変化する。)。
【0016】
〈バルーンアート作成の手順〉
以下、図2及び図3を参照しつつ、バルーンアート(ここではカボチャ)の作成手順について説明を加える。
【0017】
最初に、図2(a)に示しているように、バルーンアート作成ネット100の収納部内に、バルーン本体110を納めると共に、環状部102からバルーンの空気注入口112を露出させる。
【0018】
続いて、図2(b)に示しているように、空気注入口112から空気を注入し(空気を注入するためのポンプ等は図示していない。以下同じ。)、バルーン本体110を膨らませる。
【0019】
続いて、図2(c)に示しているように、バルーン本体110が膨らんで、規制糸104がバルーン本体110の表面に沿うような(当接した)状態となった段階で、換言すると、バルーン本体110が収納部と同じ程度の大きさとなった段階で、一端空気の注入を止め、規制糸104の間隔(図面におけるバルーン本体の経度方向)を、略等間隔となるよう図3(a)のように調整する。
【0020】
続いて、図3(b)に示しているように、規制糸104と規制糸104の間から、バルーン本体110が膨出する程度にまで空気を注入し、空気注入口112を縛って閉じる。膨出させる程度は、適宜変更することができるが、この膨出によって、規制糸104の部分がバルーン本体110の膨らみを規制するので、この規制によってカボチャの縦溝形状が作られることとなる。
【0021】
なお、空気注入口112は、環状部102を通っているため、バルーンとネットにズレが生じることを効果的に防止している。
【0022】
最後に、図3(c)に示しているように、カボチャの目や口を模した形状のシール部材120、122を、膨出したバルーン本体110の表面に貼り付け、バルーンアートカボチャ10が完成する。
【0023】
このように、「ネットの中にバルーンを入れて膨らますだけ」といった極めて簡単な操作でバルーンアートカボチャを作成することができるので、作成にあたって特別な作成技術が必要でなく、誰でも行うことができる。また、細かな最終仕上げは別として、空気を注入するだけでバルーンアートカボチャの基本的な部分は完成するので、作成までの時間を要しない。例えばイベント会場等で大量に作成が必要な場合でも、エアコンプレッサー等を利用すれば、短時間で大量のバルーンアートカボチャを容易に作り上げることが可能となる。
【0024】
〈その他の構成例〉
なお、上記では、規制糸104が5本の例として示しているが、この本数は特に限定されるものではない。なお、本願明細書及び特許請求の範囲の記載における規制糸104の本数は、固定部103から接続部105までを「一本」として表現した場合の本数であって、実際の本数と異なる場合が有り得るものである。例えば、環状部102から環状部102までを切れ目のない一本の糸で繋いだ場合であっても、規制糸104の本数としては2本となるのである。
【0025】
また、上記では「カボチャ」を例に説明しているが、成果物は必ずしもカボチャに限定されるものではない。例えば、使用するバルーンの色やシール部材の色柄を変えて「スイカ」に似せたバルーンアートとするとも可能であるし、雲のようなモコモコとした雰囲気のバルーンアートとして利用することも可能である。
【0026】
また、バルーンアートの大きさは限定されるものではない。例えばカボチャを例にすれば、直径5cm程度の小さなものから、直径2mを超えるような大きなサイズのものにまで同様に適用することが可能である。
【0027】
また、上記ではバルーンに「空気」を注入しているが、ヘリウムガス等を注入すれば、空気中に浮かぶバルーンアートとして利用することも可能である。
【符号の説明】
【0028】
10・・・バルーンアートカボチャ
100・・・バルーンアート作成ネット
102・・・環状部
103・・・固定部
104・・・規制糸
105・・・接続部
110・・・バルーン本体
112・・・空気注入口
120、122・・・シール部材
図1
図2
図3