(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-36020(P2017-36020A)
(43)【公開日】2017年2月16日
(54)【発明の名称】ネックレス型救命浮き袋
(51)【国際特許分類】
B63C 9/15 20060101AFI20170127BHJP
B63C 9/18 20060101ALI20170127BHJP
【FI】
B63C9/12 A
B63C9/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-160137(P2015-160137)
(22)【出願日】2015年8月14日
(71)【出願人】
【識別番号】714011064
【氏名又は名称】平井 康史
(72)【発明者】
【氏名】平井 康史
(72)【発明者】
【氏名】平井 旭
(57)【要約】
【課題】首にネックレスのように装着できる救命浮き袋を提供することを課題とする。
【解決手段】ネックレス型緊急救命浮き袋は、直径2cm前後のホース状のネックレスを首に装着すれば、いざとゆう時に小型圧縮ボンベの噴射により緊急救命浮き袋が膨張し、頭部を浮上させる。またボンベ以外は何度も使用でき、軽量のホース状のネックレス形状で、海水浴やプール、水遊び等で携帯することも安易で、使用時においても首回りの装着により両手を開放して泳いだり、掴まったりする事も可能である。又装着者以外の緊急救護者への使用としては、浮き袋としての使用や、乳幼児の胸囲装着も可能である。又、登山者やスキーヤーの雪崩装備として使用すれば、雪上面近くへの浮上と、現存場所標示も容易と考える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネックレス部と、それと着脱自在に連結される小型圧縮ボンベとを備えたネックレス型救命浮き袋であって、前記ネックレス部は、外側に向けて開放される切込みの入ったホース状のチューブであり、そのチューブ内には、前記小型圧縮ボンベの噴射により膨張する浮き袋が収納されており、前記小型圧縮ボンベには、該ボンベの気体を前記浮き袋に噴射させるスイッチが装備されているネックレス型救命浮き袋。
【請求項2】
前記浮き袋は、一部が開放されたC型であり、その浮き袋の注入口は、前記スイッチの噴射口と連結され、そのスイッチと前記ボンベとは、着脱可能に連結され、それらの連結を解除して浮き袋内のガスを放出すると、前記浮き袋が前記ネックレス部に再び収納可能である請求項1に記載のネックレス型救命浮き袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溺れそうな時のネックレス型救命浮き袋に関する。
【背景技術】
【0002】
救命浮き袋には、胸部や腰に装着するものあるが、特殊なものとしては、例えば、下記特許文献に記載のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−098936号公報
【特許文献2】実開平07−002194号公報
【特許文献3】特開2014−012519号公報
【特許文献4】特開2011−201523号公報
【特許文献5】特開2211−25881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
周知のように、海水浴や、プール、水遊び等にて突然の体力の低下等により生命を危険にさらす事故や、雪山の雪崩による事故がおきている。
本発明は、こうした問題を解決するネックレス型救命浮き袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るネックレス型救命浮き袋は、ネックレス部と、それと着脱自在に連結される小型圧縮ボンベとを備え、前記ネックレス部は、外側に向けて開放される切込みの入ったホース状のチューブであり、そのチューブ内には、前記小型圧縮ボンベの噴射により膨張する浮き袋が収納されており、前記小型圧縮ボンベには、該ボンベの気体を前記浮き袋に噴射させるスイッチが装備されていることを特徴とする。
【0006】
前記ネックレス型救命浮き袋の小型圧縮ボンベのスイッチを押せば、瞬時にボンベが噴射しネックレス型救命浮き袋が膨張する。
【0007】
前記浮き袋は、スイッチと連結されており、前記小型圧縮ボンベをそのスイッチから外すと、膨れた浮き袋が縮小し、その状態で外周に切込みのあるホース状のネックレス部に押し込む事により何度も使用することが可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ネックレス型救命浮き袋を首に装着すれば、いざとゆう時に小型圧縮ボンベのスイッチを操作して、ボンベ内のガスを噴射することにより、救命浮き袋が膨張し、頭部を浮上させることができる。またボンベ以外は繰り返し使用でき、軽量のホース状のネックレス形状は、海水浴やプール、水遊び等で携帯することも安易であり、使用時においても首回りの装着により、両手を常時開放させることができるから、泳いだり、掴まる事も可能である。又装着者の救命具としての使用だけでなく、それを浮き袋として、救護を要する他の人に使用させたり、乳幼児の場合だと、それを胸囲に装着したりして救助することも可能である。又、登山者やスキーヤーの雪崩装備として使用すれば、雪上面近くへの浮上と、現存場所標示も容易と考える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】ネックレス型救命浮き袋を装着した状態での浮き袋膨張時の説明面。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本説明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜
図4において、外周の全周に亘って切込みが入ったホース状のネックレス部1には、小型圧縮ボンベ2の噴射により膨張する浮き袋5が収納されている。前記ボンベ2を収納するカバー4は、入れ子式に構成されて長さが調整可能になっており、その入れ子式カバー4の両端には、前記ネックレス部1の両端がそれぞれ連結されて、ネックレス部1の長さがカバー4の伸長でもって調整できるようになっている。また、前記ボンベ2と前記ネックレス部1との連結部には、前記ボンベ2から気体を噴射させるスイッチ3が設けられている。
【0011】
前記浮き袋5は、エアーバックのように、折り畳み自在に形成され、かつ、膨らんだときは、ガスが漏洩しないように、密閉構造にされている。膨らんだときは、
図4に示すように、首の回りを一周する長さにまで膨張し、その形状は、顎と対応する部分が開放されたC型であり、膨らんだときには、顎を持ち上げ、気道を広く確保することができる容量に設計されている。
【0012】
ネックレス部1に収納された浮き袋5の一端には、スリーブが取り付けられ、前記スイッチ3の噴射口には、そのスリーブを着脱自在に連結する連結機構が設けられ、その連結機構を解除して、スイッチ3からボンベ2を切り離すと、浮き袋5が収縮し、外周に切込みのあるホース状のネックレス部1に押し込んで、再利用が可能である。
なお、このスリーブに代えて、ガスホース等に使用されるワンタッチ式の連結具を使用しても良い。
【符号の説明】
【0013】
H ネックレス型救命浮き袋
1 ネックレス部
2 小型圧縮ボンベ
3 スイッチ
4 ボンベカバー
5 浮き袋