特開2017-36653IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造及び方法、柱と梁の接合構造の設計方法、柱と梁の接合構造の設計プログラムに関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】外ダイアフラムについて溶接を使用することなく柱に取り付け可能とし、地震時における応力伝達性能にも優れた柱と梁の接合構造及び方法を提供する。
【解決手段】鋼管柱5にH形鋼梁3を外ダイアフラム1により接合する柱と梁の接合方法において、外ダイアフラム1を複数に分割した分割ダイアフラム2における梁プレート22をH形鋼梁3におけるフランジ31、33に取り付けるとともに、梁プレート22の端部に設けられた柱プレート23を鋼管柱5に当接させ、分割ダイアフラム2間の接合面を鋼管柱5のコーナー部5a近傍に配置することにより、鋼管柱5の各柱面には、一の分割ダイアフラム2における柱プレート23のみが当接するようにし、柱プレート23から鋼管柱5の柱面へ接触圧が作用するようにボルト25、ナット26を介して互いに締め付け固定する。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、上述した特許文献2の開示技術では、あくまでモルタル樹脂等の充填物を充填する工程が入ることから、その分製作労力が増大し、またその充填物の材料コストを要してしまう等の問題点があった。 そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する柱と梁の接合構造及び方法において、外ダイアフラムについて溶接を使用することなく柱に取り付け可能とし、製作労力、製作コストを低減させることができ、施工期間の短縮化も図ることができ、更には地震時における応力伝達性能にも優れた柱と梁の接合構造及び方法、柱と梁の接合構造の設計方法、柱と梁の接合構造の設計プログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、上述した課題を解決するために、柱にH形鋼梁を外ダイアフラムにより接合する際に、外ダイアフラムを複数に分割した分割ダイアフラムにおける梁プレートをH形鋼梁におけるフランジに取り付けるとともに、梁プレートの端部に設けられた柱プレートを柱に当接させ、分割ダイアフラム間の接合面を柱のコーナー部近傍に配置することにより、柱の各柱面には、一の分割ダイアフラムにおける柱プレー・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
上述した構成からなる本発明によれば、外ダイアフラムは、鋼管柱に対して溶接接合を行わなくても、機械的な取り付け手段に基づいて安定した状態で設置することが可能となり、鋼管柱と外ダイアフラムとの間で発揮させている摩擦力に基づいて、その外ダイアフラムが重力により落下するのを防止することが可能となる。また、これに加えて、地震時には、上下方向に働く力により当該外ダイアフラムが上下方向に向けて、力の伝達上、問題となるほど有意に移動してしまうことを防止することが可能となる。特に、外ダイアフラムについて溶接を使用することなく鋼管柱に固定することができることから、製作に伴う作業労力を軽減させることができる。また溶接部の品質維持に必要な人件費や検査装置等の各種機器のコストを低減でき、製作工期も短縮化できる。このため、消費エネルギーを低減させた施工を行うことができ、環境にやさしい接合方法とすることが可能となる。また、モルタル樹脂等の充填物を充填する工程も省略することもでき、製作労力、製作コストを低減することも可能となる。 また、本発明によれば、従来の通しダイアフラム工法のように鋼管柱を切断する労力を省くことが可能となる。さらに本発明によれば、いわゆるH形鋼梁におけるウェブを鋼管柱との間で直接接合されない構成とし、ウェブと鋼管柱との間に従来技術の如き梁ブラケットを設けない構成としてもよい。かかる場合には、従来技術において主として用いられていた梁ブラケットの構成が不要となることから、製作労力の軽減に基づく施工コストの大幅な低減を図ることができ、施工工期も短縮することも可能となる。また、梁ブラケットが不要となることから、鋼管柱にこれを予め取り付ける必要も無くなり、鋼管のままの状態で搬送できるため輸送効率化を図ることも可能となる。また、接合構造の安定した品質を確保することが可能となる。また、溶接を行わない構成としているため、耐衝撃性等を向上させるための設計について考慮する必要もかなり軽減されるため、設計の自由度を向上させることも可能となる。 さらに上述した本発明に係る柱と梁の接合構造の設計方法、柱と梁の接合構造の設計プログラムによれば、鋼管柱、ダイアフラムの設計をより簡単に行うことができる。また、このようにして設計された鋼管柱、ダイアフラムを使って実際に施工することで、分割ダイアフラムにおける柱プレートと鋼管柱との間に隙間が開いてしまうことを防止でき、不良品の発生確率を極めて低く抑えることが可能となる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明を適用した鋼管柱と梁の接合構造の斜視図である。

【図2】本発明を適用した鋼管柱と梁の接合構造の平断面図である。

【図3】本発明を適用した鋼管柱と梁の接合構造の側面図である。

【図4】一の分割ダイアフラムの平面図である。

【図5】一の分割ダイアフラムの斜視図である。

【図6】分割ダイアフラムを組み合わせて一の外ダイアフラムを構成する例を示す図である。

【図7】本発明を適用した鋼管柱と梁の接合方法の一例について説明するための図である。

【図8】本発明を適用した接合構造において、地震力が作用した場合にH形鋼梁に対して作用する曲げモーメントMを示す図である。

【図9】分割ダイアフラムにおける梁プレートに伝達された引張力の伝達経路を示す図である。

【図10】分割ダイアフラムにおける梁プレートに伝達された圧縮力の伝達経路を示す図である。

【図11】建築構造物における隅部に接合構造を適用する例を示す図である。

【図12】引張接合部間においてせん断力を伝達するための応力伝達機構を設けた例を示す図である。

【図13】本発明を適用した接合構造を、いわゆる二面摩擦接合に基づいてH形鋼梁に接合する例を示す図である。

【図14】互いに高さの異なるH形鋼梁を鋼管柱に対して取り付ける例を示す側断面図である。

【図15】柱プレートの高さ方向の幅について、鋼管柱のコーナー部側をより広く、鋼管柱の中央部をより狭く構成した例を示す図である。

【図16】H形鋼梁と、分割ダイアフラムとを添接板を介して取り付ける例について説明するための図である。

【図17】本設計方法において実際に設計対象となる鋼管柱の外径実寸法、外ダイアフラムの内径実寸法の関係を示す図である。

【図18】(a)は、鋼管柱の外径実寸法が、外ダイアフラムの内径実寸法よりも大きい場合を示す図であり、(b)は、分割ダイアフラムにおける柱プレートと鋼管柱との間に隙間が開いてしまう例を示す図である。

【図19】鋼管柱の外径実寸法と、外ダイアフラムの内径実寸法について、実際に製造した際の寸法値の平均値、標準偏差の例を模式的に示す図である。

【図20】横軸を設計ギャップgDとし、縦軸は、各実ギャップgの出現確率を示す図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 外ダイアフラム   2 分割ダイアフラム   3 H形鋼梁   5 鋼管柱   10 接合構造   20a、20b 分割ダイアフラム   21 引張接合部   22 梁プレート   23 柱プレート   25、41 ボルト   26、27、42 ナット   31 上フランジ   32 ウェブ   33 下フランジ   79 応力伝達機構   122a、122b 梁プレート   126、127 ボルト孔   140a、140b 添接板

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