特開2017-40769(P2017-40769A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-40769(P2017-40769A)
(43)【公開日】2017年2月23日
(54)【発明の名称】ズームレンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/167 20060101AFI20170203BHJP
【FI】
   G02B15/167
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2015-162197(P2015-162197)
(22)【出願日】2015年8月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ
【住所又は居所】神奈川県川崎市麻生区栗木2丁目4番16号
(72)【発明者】
【氏名】村上 仁
【住所又は居所】神奈川県川崎市麻生区栗木2丁目4番16号 株式会社シグマ内
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087MA12
2H087MA18
2H087PA15
2H087PA16
2H087PB20
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA17
2H087QA21
2H087QA25
2H087QA37
2H087QA41
2H087QA45
2H087SA23
2H087SA27
2H087SA29
2H087SA32
2H087SA63
2H087SA64
2H087SA72
2H087SA75
2H087SB05
2H087SB16
2H087SB24
2H087SB31
(57)【要約】
【課題】デジタルカメラ等に好適な、全変倍範囲、全フォーカス範囲において、高い光学性能を有し、製造が容易な、インナーフォーカス方式で大口径のズームレンズを提供する。
【解決手段】物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群を有し、第1レンズ群は合焦時固定の第1Aレンズ群と、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群を有し、所定の条件式を満足させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、を有するズームレンズにおいて、
第1レンズ群は合焦時固定の第1Aレンズ群と、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群を有し、
以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
(1) −0.1<f1/f1A<0.2
(2) −3.0<f3/f2<−1.2
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離
f1A:第1Aレンズ群の焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
f3:第3レンズ群の焦点距離
【請求項2】
以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
(3) 1.2<f1B/f4<3.0
但し、
f1B:第1Bレンズ群の焦点距離
f4:第4レンズ群の焦点距離
【請求項3】
以下の条件を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
(4) 0.5<φEXP/f4<1.2
但し、
φEXP:望遠端における射出瞳直径
【請求項4】
前記第1Bレンズ群は、2枚の正レンズから構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項5】
以下の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(5) ν1B>67
但し、
ν1B:第1Bレンズ群に含まれる正レンズのアッベ数のうち、最大のもの
【請求項6】
前記第1Aレンズ群は少なくとも1枚の正レンズを含み、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(6) ν1A>67
但し、
ν1A:第1Aレンズ群に含まれる正レンズのアッベ数のうち、最大のもの
【請求項7】
前記第4レンズ群内に開口絞りを配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項8】
前記第2レンズ群は少なくとも1枚の正レンズを含み、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
(7) νp2<25
但し、
νp2:第2レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数のうち、最小のもの
【請求項9】
前記第1Aレンズ群は、物体側から順に、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとの接合レンズで構成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル一眼レフカメラ等に好適なズームレンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ等の電子撮像装置に用いられるズームレンズには、ズーム全域、フォーカス全域において高い光学性能を有することが要求されている。
【0003】
また、これらのズームレンズには、大口径であることが要求されている。大口径レンズでは、高速なシャッタースピードが得られ、屋内撮影時等においても手振れを低減することが容易となる。或いは、浅い被写界深度を利用した表現方法が可能となる。
【0004】
ズームレンズのうち、物体側から順に合焦用の正の屈折力の第1群、変倍用の負の屈折力の第2群、変倍に伴い変動する像面を補正するための正または負の屈折力の第3群、結像用の正の屈折力の第4群の4つのレンズ群より成る所謂4群ズームレンズが知られている。
【0005】
ズームレンズとして変倍レンズ群より物体側に位置するレンズ群により合焦を行う方式では、変倍と合焦が独立に行えるため、移動のための機構を簡略化できる。また、ズーミングによるピント移動が生じず、一定の物体距離に対してはズーム位置によらず一定の繰り出し量でフォーカシングを行えるという特徴を有している。
【0006】
このようなズームレンズのうち、第1レンズ群を前群と後群に分割して、後群を合焦時に移動するフォーカスレンズ群とした、所謂インナーフォーカス方式のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−301412号公報
【特許文献2】特開2008−216480号公報
【特許文献3】特開平7−43611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
大口径で明るい光学系は被写界深度が浅くなるため諸収差が目立ちやすく、より高精度な収差補正が求められている。大口径ズームレンズで、全変倍範囲及び全フォーカス範囲にわたり収差変動が少なく高い光学性能を得るためには、各レンズ群の屈折力を小さくして各レンズ群で発生する収差量を小さくする必要がある。
【0009】
特許文献1に開示された光学系は、1群を二つまたは三つに分割し、分割した各群をフォーカス時に移動させる構成をとっている。ズーム全域でFナンバーが2程度を確保しているが、フォーカシング時に移動する各レンズの移動量が異なる所謂フローティング方式であり、また変倍に際して開口絞りの大きさも変化させなければならないなど、機構の複雑化を招いている。
【0010】
特許文献2に開示された光学系は、第1レンズ群を前群と後群に分割して、後群をフォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群としている。しかし、最短撮影距離での光学性能、特に軸上色収差の補正が不十分である。
【0011】
特許文献3に開示された光学系は、第1レンズ群を前群と後群に分割して、後群をフォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群としているが、比較的小さな撮像素子サイズ用に設計されている。これらの光学系をAPS−C、35mmフィルムサイズ等の撮像素子を持つデジタルカメラ等に適するよう像高をスケーリングすると、光学系のサイズが巨大化するという問題がある。
【0012】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、デジタルカメラ等に好適な、全変倍範囲、全フォーカス範囲において、高い光学性能を有し、製造が容易な、インナーフォーカス方式で大口径のズームレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するための手段である第1の発明は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群を有し、第1レンズ群は合焦時固定の第1Aレンズ群と、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群を有し、以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズである。
(1) −0.1<f1/f1A<0.2
(2) −3.0<f3/f2<−1.2
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離
f1A:第1Aレンズ群の焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
f3:第3レンズ群の焦点距離
【0014】
また、第2の発明は、第1の発明においてさらに、以下の条件を満足することを特徴とするズームレンズである。
(3) 1.2<f1B/f4<3.0
但し、
f1B:第1Bレンズ群の焦点距離
f4:第4レンズ群の焦点距離
【0015】
また第3の発明は、第1または2の発明においてさらに、以下の条件を満足することを特徴とするズームレンズである。
(4) 0.5<φEXP/f4<1.2
但し、
φEXP:望遠端における射出瞳直径
【0016】
また第4の発明は、第1乃至3いずれかの発明においてさらに、前記第1Bレンズ群が2枚の正レンズから構成されることを特徴とするズームレンズである。
【0017】
また第5の発明は、第1乃至4いずれかの発明においてさらに、以下の条件を満足することを特徴とするズームレンズである。
(5) ν1B>67
但し、
ν1B:第1Bレンズ群に含まれる正レンズのアッベ数のうち、最大のもの
【0018】
また第6の発明は、第1乃至5いずれかの発明においてさらに、前記第1Aレンズ群が少なくとも1枚の正レンズを含み、以下の条件を満足することを特徴とするズームレンズである。
(6) ν1A>67
但し、
ν1A:第1Aレンズ群に含まれる正レンズのアッベ数のうち、最大のもの
【0019】
また第7の発明は、第1乃至6いずれかの発明においてさらに、前記第4レンズ群内に開口絞りを配置したことを特徴とするズームレンズである。
【0020】
また第8の発明は、第1乃至7いずれかの発明においてさらに、前記第2レンズ群が少なくとも1枚の正レンズを含み、以下の条件を満足することを特徴とするズームレンズである。
(7) νp2<25
但し、
νp2:第2レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数のうち、最小のもの
【0021】
また第9の発明は、第1乃至8いずれかの発明においてさらに、前記第1Aレンズ群が、物体側から順に、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとの接合レンズで構成されることを特徴とするズームレンズである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明のズームレンズの実施例1に係る広角端のレンズ構成図である。
図2】本発明のズームレンズの実施例2に係る広角端のレンズ構成図である。
図3】本発明のズームレンズの実施例3に係る広角端のレンズ構成図である。
図4】本発明のズームレンズの実施例4に係る広角端のレンズ構成図である。
図5】本発明のズームレンズの実施例5に係る広角端のレンズ構成図である。
図6】実施例1のズームレンズの広角端無限遠の縦収差図である。
図7】実施例1のズームレンズの広角端至近端の縦収差図である。
図8】実施例1のズームレンズのズーム中間域無限遠の縦収差図である。
図9】実施例1のズームレンズのズーム中間域至近端の縦収差図である。
図10】実施例1のズームレンズの望遠端無限遠の縦収差図である。
図11】実施例1のズームレンズの望遠端至近端の縦収差図である。
図12】実施例2のズームレンズの広角端無限遠の縦収差図である。
図13】実施例2のズームレンズの広角端至近端の縦収差図である。
図14】実施例2のズームレンズのズーム中間域無限遠の縦収差図である。
図15】実施例2のズームレンズのズーム中間域至近端の縦収差図である。
図16】実施例2のズームレンズの望遠端無限遠の縦収差図である。
図17】実施例2のズームレンズの望遠端至近端の縦収差図である。
図18】実施例3のズームレンズの広角端無限遠の縦収差図である。
図19】実施例3のズームレンズの広角端至近端の縦収差図である。
図20】実施例3のズームレンズのズーム中間域無限遠の縦収差図である。
図21】実施例3のズームレンズのズーム中間域至近端の縦収差図である。
図22】実施例3のズームレンズの望遠端無限遠の縦収差図である。
図23】実施例3のズームレンズの望遠端至近端の縦収差図である。
図24】実施例4のズームレンズの広角端無限遠の縦収差図である。
図25】実施例4のズームレンズの広角端至近端の縦収差図である。
図26】実施例4のズームレンズのズーム中間域無限遠の縦収差図である。
図27】実施例4のズームレンズのズーム中間域至近端の縦収差図である。
図28】実施例4のズームレンズの望遠端無限遠の縦収差図である。
図29】実施例4のズームレンズの望遠端至近端の縦収差図である。
図30】実施例5のズームレンズの広角端無限遠の縦収差図である。
図31】実施例5のズームレンズの広角端至近端の縦収差図である。
図32】実施例5のズームレンズのズーム中間域無限遠の縦収差図である。
図33】実施例5のズームレンズのズーム中間域至近端の縦収差図である。
図34】実施例5のズームレンズの望遠端無限遠の縦収差図である。
図35】実施例5のズームレンズの望遠端至近端の縦収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4を有し、第1レンズ群G1は、合焦時に固定の第1Aレンズ群G1Aと、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群G1B、を有することを特徴とする。
【0024】
本発明のズームレンズは、さらに以下の条件式を満足することを特徴とする。
(1) −0.1<f1/f1A<0.2
f1:第1レンズ群G1の焦点距離
f1A:第1Aレンズ群G1Aの焦点距離
【0025】
条件式(1)は、第1レンズ群と第1Aレンズ群の屈折力の比を規定している。
【0026】
一般に、第1レンズ群の屈折力を固定した条件下において、第1Aレンズ群の正の屈折力が強くなると、フォーカス群である第1Bレンズの屈折力は弱くなり、フォーカス群の繰り出し量が増加する。或いは、第1Bレンズ群の屈折力を固定した条件下において、第1Aレンズ群の正の屈折力が強くなると、第1レンズ群の屈折力が強くなり、第1レンズ群で発生する球面収差が増大してしまう。
【0027】
条件式(1)の上限値を超え、第1Aレンズ群の正の屈折力が強くなると、前記理由により、全系で発生する球面収差が増大し、好ましくない。または、光学系が大型化してしまい、好ましくない。
【0028】
また、一般に、第1レンズ群の屈折力を固定した条件下において、第1Aレンズ群の負の屈折力が強くなると、フォーカス群である第1Bレンズの屈折力は強くなり、フォーカシング時の球面収差や非点収差の変動が大きくなる。或いは、第1Bレンズ群の屈折力を固定した条件下において、第1Aレンズ群の負の屈折力が強くなると、第1レンズ群の屈折力が弱くなり、結果として全長が大きくなってしまう。
【0029】
条件式(1)の下限値を超え、第1Aレンズ群の負の屈折力が強くなると、前記理由により、フォーカシング時の球面収差や非点収差の変動を抑えることができず、好ましくない。または、光学系が大型化してしまい、好ましくない。
【0030】
なお、上述した条件式(1)の数値範囲については、その上限値を0.13、その下限値を−0.08に規定することで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0031】
本発明のズームレンズは、さらに以下の条件式を満足することを特徴とする。
(2) −3.0<f3/f2<−1.2
f2:第2レンズ群G2の焦点距離
f3:第3レンズ群G3の焦点距離
【0032】
条件式(2)は、第2レンズ群と第3レンズ群の屈折力の比を規定している。本発明のズームレンズにおいては、第2レンズ群が変倍作用を担うバリエータ群であり、変倍時の収差変動を抑制し良好な光学性能を得るには、第2レンズ群での収差が良く補正されている必要がある。しかし、そのために第2レンズ群の屈折力を弱めすぎると、光学系の大型化を招き好ましくない。条件式(2)を満たすことで、光学系が大型になるのを抑制しつつ、変倍時の収差変動を抑制し、良好な光学性能を効率的に実現している。
【0033】
条件式(2)の上限を超え、第3レンズ群の正の屈折力が相対的に大きくなると、第3レンズ群で発生する球面収差や非点収差を補正するのが困難になる。または、第2レンズ群の正の屈折力が相対的に小さくなると、第2レンズ群の移動量が大きくなり、光学系が大型化してしまい、好ましくない。
【0034】
条件式(2)の下限を超え、第2レンズ群の負の屈折力が相対的に大きくなると、第2レンズ群で発生する球面収差や非点収差を補正するのが困難になる。または、第3レンズ群の正の屈折力が相対的に小さくなると、第3レンズ群の移動量が大きくなり、第3レンズ群を通過する主光線位置の変動が大きくなるため、変倍時の非点収差の変動を抑制するのが困難になる。また、第3レンズ群の移動量が大きくなることで光学系が大型化してしまい、好ましくない。
【0035】
なお、上述した条件式(2)の数値範囲については、その上限値を−1.7、その下限値を−2.7に規定することで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0036】
また、本発明のズームレンズは、さらに以下の条件式を満足することが望ましい。
(3) 1.2<f1B/f4<3.0
f1B:第1Bレンズ群G1Bの焦点距離
f4:第4レンズ群G4の焦点距離
【0037】
条件式(3)は、フォーカス群である第1Bレンズ群の焦点距離と、第4レンズ群の焦点距離との比を規定している。本発明におけるズームレンズにおいて、フォーカス全域で優れた光学性能を得るには、フォーカス群で発生する収差をなるべく小さく抑える必要がある。条件式(3)を満足することで、フォーカス全域で球面収差や非点収差の変動を抑えて、優れた光学性能を得ることができる。
【0038】
条件式(3)の上限値を超え、第4レンズ群の屈折力が強くなると、光学系全系で球面収差や非点収差を補正するのが困難となる。または、第1Bレンズ群の屈折力が弱くなりすぎるため、フォーカシング時の移動量が大きくなりすぎて光学系の大型化を抑制するのが困難となる。
【0039】
条件式(3)の下限値を超え、第4レンズ群の屈折力が弱くなると、第4レンズ群の焦点距離が長くなり、光学全長が大型化してしまう。または、フォーカス群である第1Bレンズ群の屈折力が強くなりすぎるため、特に望遠側でのフォーカシングによる球面収差の変動が大きくなってしまう。
【0040】
なお、上述した条件式(3)の数値範囲については、その上限値を2.3、その下限値を1.3に規定することで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0041】
また、本発明のズームレンズは、さらに以下の条件を満足することが望ましい。
(4) 0.5<φEXP/f4<1.2
φEXP:望遠端における射出瞳直径
【0042】
条件式(4)は、望遠端における射出瞳直径と、第4レンズ群の焦点距離との比を規定している。条件式(4)を満足することで、F2以下の小さなFナンバーを持つズームレンズにおいても、球面収差等を抑えつつ大口径化することが可能となる。
【0043】
条件式(4)の上限値を超え第4レンズ群の屈折力が強くなると、全系で球面収差や非点収差が発生しやすくなってしまう。或いは、射出瞳直径が巨大になり、レンズ径の大型化を招くといった問題が生じる。
【0044】
条件式(4)の下限値を超え射出瞳直径に対して第4レンズ群の焦点距離が長くなると、光学全長が大型化してしまう。なお、上述した条件式(4)の数値範囲については、その上限値を0.9、その下限値を0.65に規定することで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0045】
また、本発明のズームレンズは、さらに第1Bレンズ群が、2枚の正レンズのみから構成されることが望ましい。正レンズ1枚ではフォーカス全域で球面収差を補正することが困難である。または、負レンズを含めると、フォーカス群の重量が増加するため、好ましくない。
【0046】
また、以下の条件式を満足することが望ましい。
(5) ν1B>67
ν1B:第1Bレンズ群G1Bに含まれる正レンズのアッベ数のうち、最大のもの
【0047】
条件式(5)は、第1Bレンズ群に含まれる正レンズの硝材のアッベ数に関する条件式である。本発明では、フォーカス群を正レンズのみで構成するため、接合の色消しレンズで構成するよりも色収差の補正能力は落ちるものの、各面の屈折力を弱くできるため単一波長での収差は補正しやすい。また、条件式(5)を満足することで、正レンズにクラウン系硝材が使用されるため、硝材の比重を小さくでき、フォーカス群の軽量化をしやすくなるなどのメリットがある。また、条件式(5)を満足することで、フォーカス群自体の色収差を抑え、さらにフォーカシング時の色収差の変動を抑えることが可能になり、ズーム全域、フォーカス全域で軸上色収差を小さく抑えることができる。
【0048】
なお、上述した条件式(5)の数値範囲については、その下限値を80に規定することで、現存する硝材では部分分散比が大きくなる傾向にあるので、2次スペクトルの補正にも効果的であり、前述の効果をより確実にすることができる。
【0049】
また、本発明のズームレンズは、さらに第1Aレンズ群に少なくとも1枚の正レンズを含み、以下の条件式を満足することが望ましい。
(6) ν1A>67
ν1A:第1Aレンズ群G1Aに含まれる正レンズのアッベ数のうち、最大のもの
【0050】
条件式(6)は、第1Aレンズ群に含まれる正レンズの硝材のアッベ数に関する条件式である。ズーミング時およびフォーカシング時にレンズ群の移動により発生する収差変動の影響を小さく抑えるため、第1Aレンズ群で発生する色収差は、第1Aレンズ群自体で十分に補正されている必要がある。条件式(6)を満足することで、全系での残存する軸上色収差を小さく抑えることができる。
【0051】
なお、上述した条件式(6)の数値範囲については、その下限値を80に規定することで、現存する硝材では部分分散値が大きくなる傾向にあるので、2次スペクトルの補正にも効果的であり、前述の効果をより確実にすることができる。
【0052】
また、本発明のズームレンズは、さらに開口絞りを第4レンズ群に配置することが望ましい。変倍時および合焦時に固定である第4レンズ群に開口絞りを配置することにより、フォーカシング時の光線のケラレが発生しにくくなる。
【0053】
また、本発明のズームレンズは、さらに第2レンズ群に少なくとも1枚の正レンズを含み、以下の条件式を満足することが望ましい。
(7) νp2<25
νp2:第2レンズ群G2に含まれる正レンズのアッベ数のうち、最小のもの
【0054】
条件式(7)は、第2レンズ群を構成する正レンズのアッベ数に関する条件式である。変倍時に移動する第2レンズ群で発生する色収差を十分に補正することで、ズーミング時の色収差変動を抑えることが可能になる。上限式(7)を満足することで、第2レンズ群でのズーミング時に残存する軸上色収差を小さく抑えることができる。
【0055】
なお、上述した条件式(7)の数値範囲については、その上限値を22に規定することで、現存する硝材では部分分散比が大きくなる傾向にあるので、2次スペクトルの補正にも効果的であり、前述の効果をより確実にすることができる。
【0056】
また、第1Aレンズ群は、物体側から順に、1枚の負レンズと1枚の正レンズとの接合レンズから構成されることが望ましい。
【0057】
物体側から入射する軸外光線に於いて、物体側から順に負レンズ、正レンズの配置とすることにより、負レンズの発散作用により、正レンズへ入射する軸外の光線角度を緩くすることができるため、第1Aレンズ群で発生するコマ収差や非点収差等の画角に依存して発生する収差を小さく抑えることができる。第1Aレンズ群で諸収差をよく補正することで、フォーカスレンズ群である第1Bレンズ群での補正作用を軽減することができ、近距離時においても良好な収差補正を達成している。
【0058】
さらに、第1Aレンズ群に使用される正レンズの硝材は、色収差を良好に補正するために、異常分散性の高い低アッベ数の硝材を使用することが好ましいが、これらの硝材は一般に摩耗度が大きく傷がつきやすいため、光学系の最も物体側に配置するのは好ましくない。本実施例の形態では、摩耗度の比較的小さい硝材を光学系の物体側に配置することで、硝材に傷が生じ光学性能が低下することを抑制している。
【0059】
次に、本発明の光学系に係る実施例のレンズ構成について説明する。なお、以下の説明ではレンズ構成を物体側から像面側の順番で記載する。
【実施例1】
【0060】
図1は、本発明の各々実施例1のズームレンズのレンズ構成図である。物体側より順に、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4から構成されている。
【0061】
第1レンズ群G1は合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aと、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群G1Bで構成されており、第1レンズ群G1は全体として正の屈折力を有している。合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aは全体として負の屈折力を有しており、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1aと両凸形状の正レンズL1bの2枚のレンズからなる接合レンズで構成されている。合焦時移動の第1Bレンズ群G1Bは全体として正の屈折力を有しており、両凸形状の正レンズL1cと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1dとで構成されている。
【0062】
第2レンズ群G2は全体として負の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2aと両凹形状の負レンズL2bの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2cと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2dの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2eとで構成されている。
【0063】
第3レンズ群G3は全体として正の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正の平凸レンズL3aと、両凸形状の正レンズL3bと像側に凸面を向けた負メニスカスL3cの2枚のレンズからなる接合レンズとで構成されている。
【0064】
第4レンズ群G4は全体として正の屈折力を有しており、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4aと、物体側に凹面を向けた負の平凹レンズL4bと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4cと、両凸形状の正レンズL4dと両凹形状の負レンズL4eの2枚のレンズからなる接合レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4fと、両凸形状の正レンズL4gと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4hで構成されている。
【0065】
また、実施例1のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が大きく、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が小さくなる。また、実施例1のズームレンズでは、無限遠から近距離物体への合焦に際して、第1Bレンズ群を物体側に移動させる。
【実施例2】
【0066】
図2は、本発明の各々実施例2のズームレンズのレンズ構成図である。物体側より順に、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4から構成されている。
【0067】
第1レンズ群G1は合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aと、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群G1Bで構成されており、第1レンズ群G1は全体として正の屈折力を有しており、合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aは全体として正の屈折力を有しており、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1aと両凸形状の正レンズL1bの2枚のレンズからなる接合レンズで構成されており、合焦時移動の第1Bレンズ群G1Bは全体として正の屈折力を有しており、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1cと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1dとで構成されている。
【0068】
第2レンズ群G2は全体として負の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2aと両凹形状の負レンズL2bの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2cと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2dの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2eとで構成されている。
【0069】
第3レンズ群G3は全体として正の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正の平凸レンズL3aと、両凸形状の正レンズL3bと像側に凸面を向けた負メニスカスL3cの2枚のレンズからなる接合レンズとで構成されている。
【0070】
第4レンズ群G4は全体として正の屈折力を有しており、開口絞りSと、両凸形状の正レンズL4aと、物体側に凹面を向けた負の平凹レンズL4bと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4cと、両凸形状の正レンズL4dと両凹形状の負レンズL4eの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凸形状の正レンズL4fと、両凸形状の正レンズL4gと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4hで構成されている。
【0071】
また、実施例2のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が大きく、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が小さくなる。また、実施例2のズームレンズでは、無限遠から近距離物体への合焦に際して、第1Bレンズ群を物体側に移動させる。
【実施例3】
【0072】
図3は、本発明の各々実施例3のズームレンズのレンズ構成図である。物体側より順に、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4から構成されている。
【0073】
第1レンズ群G1は合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aと、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群G1Bで構成されており、第1レンズ群G1は全体として正の屈折力を有している。合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aは全体として負の屈折力を有しており、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1aと両凸形状の正レンズL1bの2枚のレンズからなる接合レンズで構成されている。合焦時移動の第1Bレンズ群G1Bは全体として正の屈折力を有しており、両凸形状の正レンズL1cと、両凸形状の正レンズL1dとで構成されている。
【0074】
第2レンズ群G2は全体として負の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2aと両凹形状の負レンズL2bの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2cと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2dの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2eとで構成されている。
【0075】
第3レンズ群G3は全体として正の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正の平凸レンズL3aと、両凸形状の正レンズL3bと像側に凸面を向けた負メニスカスL3cの2枚のレンズからなる接合レンズとで構成されている。
【0076】
第4レンズ群G4は全体として正の屈折力を有しており、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4aと、両凹形状の負レンズL4bと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4cと、両凸形状の正レンズL4dと両凹形状の負レンズL4eの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凸形状の正レンズL4fと、両凸形状の正レンズL4gと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4hで構成されている。
【0077】
また、実施例3のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が大きく、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が小さくなる。また、実施例3のズームレンズでは、無限遠から近距離物体への合焦に際して、第1Bレンズ群を物体側に移動させる。
【実施例4】
【0078】
図4は、本発明の各々実施例4のズームレンズのレンズ構成図である。物体側より順に、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4から構成されている。
【0079】
第1レンズ群G1は合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aと、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群G1Bで構成されており、第1レンズ群G1は全体として正の屈折力を有している。合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aは全体として負の屈折力を有しており、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1aと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1bの2枚のレンズからなる接合レンズで構成されている。合焦時移動の第1Bレンズ群G1Bは全体として正の屈折力を有しており、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1cと、両凸形状の正レンズL1dとで構成されている。
【0080】
第2レンズ群G2は全体として負の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2aと両凹形状の負レンズL2bの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2cと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2dの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2eとで構成されている。
【0081】
第3レンズ群G3は全体として正の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正の平凸レンズL3aと、両凸形状の正レンズL3bと像側に凸面を向けた負メニスカスL3cの2枚のレンズからなる接合レンズとで構成されている。
【0082】
第4レンズ群G4は全体として正の屈折力を有しており、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4aと、両凹形状の負レンズL4bと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4cと、両凸形状の正レンズL4dと両凹形状の負レンズL4eの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凸形状の正レンズL4fと、両凸形状の正レンズL4gと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4hで構成されている。
【0083】
また、実施例4のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が大きく、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が小さくなる。また、実施例4のズームレンズでは、無限遠から近距離物体への合焦に際して、第1Bレンズ群を物体側に移動させる。
【実施例5】
【0084】
図5は、本発明の各々実施例5のズームレンズのレンズ構成図である。物体側より順に、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4から構成されている。
【0085】
第1レンズ群G1は合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aと、合焦時に移動する正の屈折力の第1Bレンズ群G1Bで構成されており、第1レンズ群G1は全体として正の屈折力を有している。合焦時固定の第1Aレンズ群G1Aは全体として負の屈折力を有しており、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1aと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1bの2枚のレンズからなる接合レンズで構成されている。合焦時移動の第1Bレンズ群G1Bは全体として正の屈折力を有しており、両凸形状の正レンズL1cと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1dとで構成されている。
【0086】
第2レンズ群G2は全体として負の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2aと両凹形状の負レンズL2bの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2cと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2dの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凹形状の負レンズL2eとで構成されており、
【0087】
第3レンズ群G3は全体として正の屈折力を有しており、像側に凸面を向けた正の平凸レンズL3aと、両凸形状の正レンズL3bと像側に凸面を向けた負メニスカスL3cの2枚のレンズからなる接合レンズとで構成されている。
【0088】
第4レンズ群G4は全体として正の屈折力を有しており、開口絞りSと、両凸形状の正レンズL4aと、両凹形状の負レンズL4bと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4cと、両凸形状の正レンズL4dと両凹形状の負レンズL4eの2枚のレンズからなる接合レンズと、両凸形状の正レンズL4fと、両凸形状の正レンズL4gと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4hで構成されている。
【0089】
また、実施例5のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が大きく、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が小さくなる。また、実施例5のズームレンズでは、無限遠から近距離物体への合焦に際して、第1Bレンズ群を物体側に移動させる。
【0090】
以下、本発明の実施例1〜5に各々対応する数値実施例1〜5を示す。
【0091】
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面又は開口絞りの番号、rは各面の曲率半径、dは各面の間隔、ndはd線(波長587.56nm)に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数を示している。
【0092】
BFはバックフォーカスを表している。
【0093】
面番号に付した(絞り)は、その位置に開口絞りが位置していることを示している。平面又は開口絞りに対する曲率半径には∞(無限大)を記入している。
【0094】
[各種データ]には、ズーム比及び各焦点距離状態における焦点距離等の値を示している。
【0095】
[可変間隔データ]には、各焦点距離状態における無限遠及び至近端での可変間隔及びBFの値を示している。
【0096】
[レンズ群データ]には、各レンズ群を構成する最も物体側の面番号及び群全体の合成焦点距離を示している。
【0097】
なお、以下の全ての諸元の値において、記載している焦点距離f、曲率半径r、レンズ面間隔d、その他の長さの単位は特記のない限りミリメートル(mm)を使用するが、光学系では比例拡大と比例縮小とにおいても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【0098】
また、これらの各実施例における条件式の対応値の一覧を示す。
【0099】
また、各実施例に対応する収差図において、d、g、Cはそれぞれd線、g線、C線を表しており、△S、△Mはそれぞれサジタル像面、メリジオナル像面を表している。
【0100】
数値実施例1
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 260.7945 2.5000 1.80610 33.27
2 75.7334 10.3420 1.49700 81.61
3 -1130.2528 (d3)
4 88.3044 8.0087 1.49700 81.61
5 -749.7138 0.6684
6 96.4346 5.7473 1.49700 81.61
7 2221.3820 (d7)
8 -2694.6719 3.8191 1.84666 23.78
9 -68.6087 1.2000 1.49700 81.61
10 80.2603 3.7050
11 -134.6680 1.1000 1.59282 68.62
12 32.7749 3.0000 1.92280 20.88
13 43.8018 5.9986
14 -40.5399 1.1000 1.64769 33.84
15 219.5789 (d15)
16 ∞ 3.4716 1.77250 49.62
17 -83.0123 0.1500
18 93.3625 7.7952 1.59282 68.62
19 -42.0534 1.1500 1.90366 31.32
20 -147.0659 (d20)
21(絞り) ∞ 2.0000
22 66.5299 3.7712 1.59282 68.62
23 956.1112 3.7145
24 -65.5136 1.0000 1.64769 33.84
25 ∞ 0.1500
26 55.4362 3.4636 1.59282 68.62
27 144.5479 2.0000
28 109.5924 6.2000 2.00100 29.13
29 -85.2067 1.6000 1.64769 33.84
30 37.4906 5.5235
31 -19254.4322 4.2724 1.59282 68.62
32 -58.8295 0.1500
33 64.1831 3.9136 1.72916 54.67
34 -431.9228 2.0039
35 -63.0820 1.1000 1.80517 25.46
36 -121.5681 (BF)
像面 ∞


[各種データ]
ズーム比 1.88
広角 中間 望遠
焦点距離 51.50 70.00 97.00
Fナンバー 1.87 1.87 1.87
全画角2ω 31.43 22.81 16.33
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 200.13 200.15 200.12


[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d3 15.4650 15.4650 15.4650
d7 2.8108 14.8219 24.4448
d15 15.6072 10.4173 2.6644
d20 16.8282 10.0097 8.1378
BF 48.8021 48.8217 48.7906

広角 中間 望遠
d0 748.8820 748.8820 748.8820
d3 2.0196 2.0000 2.0272
d7 16.2562 28.2636 37.8790
d15 15.6072 10.4173 2.6644
d20 16.8282 10.0097 8.1378
BF 48.8021 48.8241 48.8022


[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 93.94
G2 8 -26.60
G3 16 69.14
G4 21 58.52
G1A 1 -1878.89
G1B 4 90.57
【0101】
数値実施例2
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 288.6966 2.5000 1.80610 33.27
2 78.7647 10.5760 1.59282 68.62
3 -498.1313 (d3)
4 82.2465 6.8539 1.49700 81.61
5 1000.0000 0.2000
6 105.4750 5.0233 1.43699 95.10
7 1492.1547 (d7)
8 -200.2760 3.2560 1.84666 23.78
9 -59.3419 1.2000 1.49700 81.61
10 45.2622 4.8364
11 -116.2424 1.1000 1.59282 68.62
12 56.7077 3.0000 1.94595 17.98
13 110.5171 4.4152
14 -43.0011 1.1000 1.64769 33.84
15 196.6759 (d15)
16 ∞ 3.5412 1.77250 49.62
17 -80.3698 0.1500
18 93.6177 7.9634 1.59282 68.62
19 -40.1438 1.1500 1.90366 31.32
20 -131.4492 (d20)
21(絞り) ∞ 2.0000
22 69.5787 4.0000 1.59282 68.62
23 -949.8793 2.6612
24 -59.7940 1.0000 1.60342 38.01
25 ∞ 0.1500
26 52.9863 5.3752 1.59282 68.62
27 123.0519 2.0000
28 183.1446 6.2000 2.00100 29.13
29 -55.6943 1.5980 1.64769 33.84
30 38.4254 5.6033
31 189.1205 4.2151 1.59282 68.62
32 -86.1519 0.1500
33 70.5190 5.4488 1.72916 54.67
34 -67.6113 0.7802
35 -52.5604 1.1000 1.80609 33.27
36 -467.0176 (BF)
像面 ∞


[各種データ]
ズーム比 1.88
広角 中間 望遠
焦点距離 51.50 70.00 97.00
Fナンバー 1.88 1.88 1.88
全画角2ω 31.43 22.81 16.33
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 196.89 196.91 196.87


[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d3 15.8662 15.8662 15.8662
d7 3.5192 16.0190 25.9859
d15 14.4476 9.6706 2.5657
d20 15.1044 7.3956 4.4975
BF 48.8018 48.8160 48.8044

広角 中間 望遠
d0 748.8820 748.8820 748.8820
d3 2.0186 2.0000 2.0369
d7 17.3664 29.8484 39.8344
d15 14.4476 9.6706 2.5657
d20 15.1044 7.3956 4.4975
BF 48.8022 48.8261 48.8046


[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 96.73
G2 8 -25.99
G3 16 66.22
G4 21 59.05
G1A 1 781.44
G1B 4 107.43
【0102】
数値実施例3
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 249.6828 2.5000 1.80610 33.27
2 90.1867 8.5774 1.43700 95.10
3 -2386.5797 (d3)
4 126.2217 5.5838 1.49700 81.61
5 -4788.9034 0.2000
6 88.1727 6.3460 1.49700 81.61
7 -1308.1623 (d7)
8 -281.1798 3.3248 1.84666 23.78
9 -67.4601 1.2000 1.49700 81.61
10 106.2451 2.5861
11 -557.7743 1.1000 1.59282 68.62
12 38.4091 3.0000 1.94595 17.98
13 48.6892 5.9353
14 -45.1513 1.1000 1.64769 33.84
15 253.9344 (d15)
16 ∞ 3.5848 1.77250 49.62
17 -79.5354 0.1500
18 70.1695 7.9503 1.59282 68.62
19 -54.3725 1.1500 1.90366 31.32
20 -192.4526 (d20)
21(絞り) ∞ 2.0000
22 99.4647 2.6978 1.59282 68.62
23 600.4009 3.3704
24 -47.5975 1.0000 1.64769 33.84
25 1049.7140 0.1500
26 55.3611 6.6435 1.59282 68.62
27 190.3982 2.0000
28 350.5225 6.2000 2.00100 29.13
29 -45.1007 1.3841 1.64769 33.84
30 42.0927 2.7729
31 179.4384 4.2629 1.59282 68.62
32 -84.2015 0.1500
33 78.3941 6.3244 1.77250 49.62
34 -59.2134 0.8181
35 -46.9076 1.1000 1.67270 32.17
36 -515.4639 (BF)
像面 ∞


[各種データ]
ズーム比 1.88
広角 中間 望遠
焦点距離 51.50 70.00 97.00
Fナンバー 1.85 1.85 1.85
全画角2ω 31.43 22.82 16.33
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 203.86 203.89 203.85


[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d3 23.9444 23.9444 23.9444
d7 3.0912 19.9205 31.5015
d15 18.3104 11.8130 2.4481
d20 14.5488 4.2115 2.0000
BF 48.8021 48.8417 48.7919

広角 中間 望遠
d0 748.8820 748.8820 748.8820
d3 6.5036 6.4684 6.5145
d7 20.5317 37.3627 48.9260
d15 18.3104 11.8130 2.4481
d20 14.5488 4.2115 2.0000
BF 48.8022 48.8421 48.8052


[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 105.65
G2 8 -31.11
G3 16 58.19
G4 21 69.72
G1A 1 -1509.23
G1B 4 100.53
【0103】
数値実施例4
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 144.3370 2.5000 1.80610 33.27
2 60.8584 7.9487 1.49700 81.61
3 513.3303 (d3)
4 80.7459 5.9199 1.49700 81.61
5 5867.3528 0.2000
6 83.3296 5.3792 1.49700 81.61
7 -1227.5158 (d7)
8 -269.7722 3.2361 1.84666 23.78
9 -57.4393 1.2000 1.49700 81.61
10 39.8840 4.3838
11 -144.7989 1.1000 1.59282 68.62
12 55.2210 3.0000 1.94595 17.98
13 106.4466 3.8996
14 -36.1847 1.1000 1.64769 33.84
15 178.9143 (d15)
16 ∞ 3.2877 1.77250 49.62
17 -77.3262 0.1500
18 88.1174 6.3236 1.59282 68.62
19 -41.2326 1.1500 1.90366 31.32
20 -126.9528 (d20)
21(絞り) ∞ 2.0000
22 65.1799 3.4446 1.59282 68.62
23 -5777.8940 2.4502
24 -63.7673 1.0000 1.64769 33.84
25 ∞ 0.1500
26 53.5526 3.1628 1.59282 68.62
27 179.6579 5.1096
28 208.5323 4.0544 2.00100 29.13
29 -55.7579 1.0000 1.64769 33.84
30 36.0000 6.7680
31 103.2368 4.4532 1.59282 68.62
32 -77.2002 0.1500
33 107.5473 3.3205 1.77250 49.62
34 -165.2339 1.6551
35 -55.0535 1.1000 1.67270 32.17
36 -159.6218 (BF)
像面 ∞


[各種データ]
ズーム比 1.88
広角 中間 望遠
焦点距離 51.50 70.00 97.00
Fナンバー 2.05 2.05 2.05
全画角2ω 31.43 22.81 16.33
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 179.50 179.51 179.49


[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d3 12.7758 12.7758 12.7758
d7 3.0042 14.0510 22.7096
d15 15.0078 9.9862 2.6110
d20 9.3154 3.2911 2.0000
BF 48.8021 48.8096 48.8008

広角 中間 望遠
d0 748.8820 748.8820 748.8820
d3 2.0000 2.0000 2.0057
d7 13.7796 24.8316 33.4854
d15 15.0078 9.9862 2.6110
d20 9.3154 3.2911 2.0000
BF 48.8027 48.8072 48.8022


[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 84.79
G2 8 -24.44
G3 16 61.45
G4 21 61.39
G1A 1 -2422.45
G1B 4 81.56
【0104】
数値実施例5
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 208.0835 2.5000 1.80610 33.27
2 82.1778 8.6309 1.43700 95.10
3 3616.6180 (d3)
4 94.1285 7.1731 1.49700 81.61
5 -694.1117 1.0000
6 107.7475 4.8483 1.49700 81.61
7 1070.3327 (d7)
8 -370.8798 3.5447 1.84666 23.78
9 -63.8724 1.2000 1.49700 81.61
10 72.6448 3.7911
11 -143.5278 1.1000 1.59282 68.62
12 40.8692 3.0000 1.92285 20.88
13 60.8147 5.2537
14 -43.4171 1.1000 1.64769 33.84
15 168.9154 (d15)
16 ∞ 3.7602 1.77250 49.62
17 -73.9793 0.1500
18 103.9120 6.7404 1.59282 68.62
19 -47.6012 1.1500 1.90366 31.32
20 -136.6476 (d20)
21(絞り) ∞ 2.0000
22 65.0497 3.9483 1.59282 68.62
23 -3008.3715 2.7153
24 -57.8007 1.0000 1.64769 33.84
25 ∞ 0.1500
26 55.7725 7.2000 1.59282 68.62
27 150.2290 2.5057
28 370.8133 6.2000 2.00100 29.13
29 -52.3964 1.6000 1.64769 33.84
30 39.8957 4.1021
31 108.2174 4.7661 1.59282 68.62
32 -75.7097 0.1500
33 96.4285 4.1466 1.77250 49.62
34 -108.0949 1.1469
35 -61.7259 1.1000 1.67270 32.17
36 -515.4639 (BF)
像面 ∞


[各種データ]
ズーム比 1.88
広角 中間 望遠
焦点距離 51.50 70.00 97.00
Fナンバー 1.84 1.84 1.84
全画角2ω 31.43 22.82 16.33
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 202.09 202.10 202.09


[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d3 19.7423 19.7423 19.7423
d7 3.4656 18.9182 30.9468
d15 14.2953 9.5309 2.5801
d20 18.1112 7.4220 2.3490
BF 48.8019 48.8093 48.7958

広角 中間 望遠
d0 748.8820 748.8820 748.8820
d3 2.0014 2.0000 2.0048
d7 21.2065 36.6518 48.6801
d15 14.2953 9.5309 2.5801
d20 18.1112 7.4220 2.3490
BF 48.8019 48.8126 48.8020


[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 105.94
G2 8 -27.96
G3 16 61.82
G4 21 62.51
G1A 1 -1400.46
G1B 4 99.88
【0105】
条件式 1 2 3 4 5 6 7
f1/f1A f3/f2 f1B/f4 φEXP/f4 ν1B ν1A νp2
実施例1 -0.050 -2.60 1.55 0.83 81.61 81.61 20.88
実施例2 0.124 -2.55 1.82 0.82 95.10 68.62 17.98
実施例3 -0.070 -1.87 1.44 0.69 81.61 95.10 17.98
実施例4 -0.035 -2.51 1.33 0.73 81.61 81.61 17.98
実施例5 -0.076 -2.21 1.60 0.79 81.61 95.10 20.88
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
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図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35