【解決手段】チャンネル情報振分部52は、所定の送信方式に従って、n個(nは2以上の任意の整数値)のチャンネル毎に前記送信情報を振り分け、n個のチャンネル情報として出力する。チャンネル高周波情報変換部53−1乃至53−nは、前記n個のチャンネルの前記チャンネル情報の夫々を、前記n個のチャンネルの周波数帯域の高周波情報に夫々変換する。高周波音再生部54−1乃至54−nは、前記n個のチャンネルの前記高周波情報に基づいて、高周波音の信号をスピーカ18から再生させる。
送信情報を非可聴域の音声として送信する送信装置と、当該非可聴域の音声を入力することで当該送信情報を受信する受信装置とを含む情報伝送システムにおいて、前記送信装置と前記受信装置が実行する情報伝送方法であって、
前記送信装置が実行するステップとして、
所定の送信方式に従って、n個(nは2以上の任意の整数値)のチャンネル毎に前記送信情報を振り分け、n個のチャンネル情報として出力する振分ステップと、
前記n個のチャンネルの前記チャンネル情報の夫々を、前記n個のチャンネルの周波数帯域の高周波情報に夫々変換する変換ステップと、
前記n個のチャンネルの前記高周波情報に基づいて、高周波音の信号をスピーカから再生させる再生ステップと、
を含み、
前記受信装置が実行するステップとして、
マイクロフォンにより入力された前記高周波音から、前記n個のチャンネルの前記高周波情報を分離して復元する分離ステップと、
前記n個のチャンネルの前記高周波情報の夫々から、前記n個のチャンネルの前記チャンネル情報の夫々を復元する第1復元ステップと、
前記n個のチャンネルの前記チャンネル情報から、前記送信情報を復元する第2復元ステップと、
を含む、
情報伝送方法。
送信情報を非可聴域の音声として送信する送信装置と、当該非可聴域の音声を入力することで当該送信情報を受信する受信装置とを含む情報伝送システムにおいて、前記送信装置と前記受信装置を制御するコンピューターに、
前記送信装置を制御して、
所定の送信方式に従って、n個(nは2以上の任意の整数値)のチャンネル毎に前記送信情報を振り分け、n個のチャンネル情報として出力する振分ステップと、
前記n個のチャンネルの前記チャンネル情報の夫々を、前記n個のチャンネルの周波数帯域の高周波情報に夫々変換する変換ステップと、
前記n個のチャンネルの前記高周波情報に基づいて、高周波音の信号をスピーカから再生させる再生ステップと、
を含む制御処理を実行させ、
前記受信装置を制御して、
マイクロフォンにより入力された前記高周波音から、前記n個のチャンネルの前記高周波情報を分離して復元する分離ステップと、
前記n個のチャンネルの前記高周波情報の夫々から、前記n個のチャンネルの前記チャンネル情報の夫々を復元する第1復元ステップと、
前記n個のチャンネルの前記チャンネル情報から、前記送信情報を復元する第2復元ステップと、
を含む制御処理を実行させる、
プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
図1に示す情報処理システムは、ユーザ端末1Sと、ユーザ端末1Rとを含む。
【0013】
ユーザ端末1Sは、スマートフォン等で構成され、所定情報を高周波音に変換して出力する。
ユーザ端末1Rは、スマートフォン等で構成され、ユーザ端末1Sから出力された高周波音を入力し、当該高周波音から所定情報を復元する。
このように、ユーザ端末1Sは、高周波音での所定情報の送信機能を有する一方で、ユーザ端末1Rは、高周波音での所定情報の受信機能を有する。
【0014】
ただし、実際のスマートフォン等に実装する際には、送信機能と受信機能とのうち何れか一方を搭載することは稀であり、多くの場合、送信機能と受信機能との両方を搭載するものと想定される。
そこで、以下、送信機能と受信機能との両方を搭載するユーザ端末、即ちユーザ端末1S及びユーザ端末1Rをまとめたものを、「ユーザ端末1」と呼ぶ。
つまり、実際には、2台以上のユーザ端末1が、相互に情報を送受信しあうことができる。
【0015】
図2は、
図1の情報処理システムのうちユーザ端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0016】
ユーザ端末1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、表示部17と、スピーカ18と、マイクロフォン19と、記憶部20と、通信部21と、ドライブ22と、を備えている。
【0017】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部20からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0018】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、表示部17、スピーカ18、マイクロフォン19、記憶部20、通信部21及びドライブ22が接続されている。
【0019】
入力部16は、キーボードやマウス等から構成され、各種情報を入力する。
表示部17は、ディスプレイ等から構成され、各種情報を画像として出力する。
スピーカ18は、非可聴域を含む音声を出力する。
マイクロフォン19は、非可聴域を含む音声を入力する。
記憶部20は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部21は、他の装置との間で行う通信を制御する。
【0020】
ドライブ22は、必要に応じて設けられる。ドライブ22には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ22によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部20にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部20に記憶されている各種データも、記憶部20と同様に記憶することができる。
【0021】
次に、
図3を参照して、ユーザ端末1の機能的構成の一例について説明する。
【0022】
図3は、ユーザ端末1S及び1Rの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、ユーザ端末1SのCPU11等においては、送信情報生成部51と、チャンネル情報振分部52と、チャンネル高周波情報変換部53―1〜53−nと、高周波音再生部54―1〜54−nとが機能する。
ユーザ端末1RのCPU11等においては、チャンネル情報分離部61と、チャンネル情報復元部62―1〜62−nと、送信情報復元部63とが機能する。
【0023】
送信情報生成部51は、ユーザ端末1Rに送信する情報(以下、「送信情報」と呼ぶ)を生成する。
送信情報は、デジタル形式であれば特に限定されず、内容等は任意でよい。即ち、送信情報は、従来のような短い電話番号等の小容量のデータである必要は特になく、複数文章等の大容量のデータも採用することができる。さらに、送信情報生成部51は、この大容量の送信情報を時間的に途切れることなく連続して生成することも可能である。
本実施形態の送信情報は、nビットの単位情報が複数個集合したものであるとする。例えば、所定の内容を示す複数の文章が送信情報である場合、文章を構成する各単語は、nビットの所定のコードで一意に表現されることから、この所定のコードが単位情報である。
ここで、所定の内容を示す送信情報と、別の内容を示す送信情報とは、相互に独立した別々の情報であるものとする。つまり、送信情報の個数は、1個とは限らず、複数の異なる内容を夫々示す複数個の場合もある。
【0024】
チャンネル情報振分部52は、所定の送信方式に従って、n個(nは2以上の任意の整数値)のチャンネル毎に送信情報を振り分けする。このように各チャンネルに振り分けられた情報を、以下「チャンネル情報」と呼ぶ。
ここで、チャンネルとは、本実施形態では次のものを言う。即ち、本実施形態では、非可聴域において相互に独立した(重複しない)n個の周波数帯域での情報伝送が可能となっている。この情報伝送が可能な非可聴域の1の周波数帯域が、1つのチャンネルである。
【0025】
送信方式としては、例えば、1送信情報並行伝送、分割伝送、パラレル伝送、若しくは多重伝送、又はこれらの少なくとも一部を組み合わせた方式を選択的に採用することができる。
【0026】
1送信情報並行伝送とは、1個の送信情報(同一情報)をn個のチャンネルから並行して同時に伝送する方式である。
即ち、非可聴域の超音波伝送は周囲の影響を受けるため、周囲の環境が変化すると伝送に適切なチャンネルも変化する。そこで、本方式を採用した場合、送信側では、1個の送信情報(同一情報)をn個のチャンネルから並行して同時に送信するが、受信側では、周囲の環境に応じて一番適切なチャンネルを受信チャンネルとして選択し、当該受信チャンネルで送信情報を受信する。これにより、常に良好な状態で情報の伝送が可能になる。
受信側での受信チャンネルの切り替えタイミングは、特に限定されないが、リアルタイムに切り替えることができれば、リアルタイムに変化する環境に対応することができるので、好適である。
本方式が採用されている場合、チャンネル情報振分部52は、1個の送信情報(同一情報)をチャンネル情報として、n個のチャンネルに夫々割り当てる。
【0027】
分割伝送とは、k個(kは1以上の任意の整数値)の送信情報を1単位として、当該1単位をチャンネル数nに略等分して、n個のチャンネル毎に割り当てて、伝送する方式をいう。
このようにすることで、送信情報の個数やチャンネル数nとの多寡に関わらず、チャンネル数nを最大限に利用した、伝送の高速化を図ることができる。
本方式が採用されている場合、チャンネル情報振分部52は、k個の送信情報を1単位として、当該1単位をチャンネル数nに略等分した情報を夫々チャンネル情報として、n個のチャンネル毎に夫々割り当てる。
【0028】
パラレル伝送とは、nビットの単位情報毎に、nビットの夫々をn個のチャンネルの夫々に割り当てて、伝送する方式をいう。
このようにすることで、事前分割不可能な、リアルタイムに生成中のデータ(生動画データ、生音声データ等)についても、チャンネル数を最大限に利用した、伝送の高速化を図ることができる。
本方式が採用されている場合、チャンネル情報振分部52は、nビットの単位情報毎に、nビットの夫々をチャンネル情報として、n個のチャンネルの夫々に割り当てる。
例えば、送信情報が文章であり、次に送信対象となる単語(単位情報)が「11001100」という8ビットのコードが割り当てられているものとする。この場合、1chには「1」が、2chには「1」が、3chには「0」が、4chには「0」が、5chには「1」が、6chには「1」が、7chには「0」が、8ch(nch)には「0」が、夫々チャンネル情報として割り当てられる。
【0029】
多重伝送とは、内容の異なるn個の送信情報の夫々を、n個のチャンネルの夫々に割り当てて、伝送する方式をいう。
このようにすることで、先に送信を開始した送信情報の送信完了を待つことなく、別の送信情報の送信を開始できるため、例えば先に送信を開始した送信情報の情報量が大きく、別の送信情報の情報量が小さい場合にも、全体として伝送完了までの待ち時間を、小さくすることができる。
本方式が採用されている場合、チャンネル情報振分部52は、第1乃至第nの送信情報の夫々をチャンネル情報として、n個のチャンネルの夫々に割り当てる。
【0030】
なお、上述した方式は、単体で用いる必要は特に無く、チャンネル数の許す限り、任意の種類の方式を任意の数だけ組合せることもできる。
方式を組合せた一例としては、2情報の多重伝送を、3チャンネルでパラレル伝送する等が考えられる。
【0031】
チャンネル高周波情報変換部53―1〜53−nの夫々は、記憶部20等に格納されたサウンドマップを用いて、自己のチャンネルに割り当てられたチャンネル情報を、自己のチャンネルの周波数帯域の高周波情報に変換する。
サウンドマップとは、チャンネル情報の各値を高周波音の各周波数に夫々マッピングするための規則を定義した情報であり、チャンネル情報の各値をマッピングできる高周波帯や、信号のシーケンスパターン等を含む情報である。
高周波情報とは、チャンネル情報の各値を高周波帯の各周波数で示した情報、換言すると、当該チャンネル情報を高周波音の形態でスピーカから出力させるために必要となる情報をいう。
【0032】
高周波音再生部54―1〜54−nの夫々は、自己のチャンネルの高周波情報に基づいて、高周波音の信号をスピーカ18から夫々再生させる。即ち、送信情報が、高周波音の信号の形態でスピーカ18から再生される。
【0033】
このようにして、ユーザ端末1Sのスピーカから高周波音として再生された送信情報は、ユーザ端末1Rのマイクロフォン19に入力される。
【0034】
チャンネル情報分離部61は、マイクロフォン19に入力された音声のうち、非可聴域の音声を対象に、n個のチャンネル毎の高周波情報に分離して夫々抽出する。
なお、1送信情報並行伝送が採用されている場合、チャンネル情報分離部61は、周囲の環境を測定して、周囲の環境に一番適したチャンネルの高周波情報のみを抽出する。
【0035】
チャンネル情報復元部62―1〜nの夫々は、分離して抽出された高周波情報のうち、自己のチャンネルの高周波情報から、自己のチャンネルのチャンネル情報を復元する。
即ち、チャンネル情報復元部62―1〜62−nは、ユーザ端末1Sにおいて、チャンネル高周波情報変換部53―1〜53−nが行った変換の逆変換を行う。
【0036】
送信情報復元部63は、チャンネル毎に復元されたチャンネル情報から、送信情報を復元する。
即ち、送信情報復元部63は、ユーザ端末1Sにおいて、チャンネル情報振分部52が行った振り分けの逆作業を行う。
送信情報復元部63は、更に表示部17に送信情報を表示させても良く、ユーザに対して所定の応答操作を要求する等しても良い。
【0037】
図4は、送信側のユーザ端末1Sのチャンネル高周波情報変換部53−1〜53−n及び受信側のユーザ端末1Rのチャンネル情報復元部62−1〜62−nの説明をするための周波数特性の一例を示す図である。
【0038】
図4の例のグラフは、高周波情報としての高周波音の信号と、チャンネル情報としてのビット情報との対応関係を示しており、縦軸に音量を、横軸には周波数を採ったグラフである。
ここで横軸の周波数は、物理的には連続する値を採るのであるが、周波数帯毎にチャンネルを割り当てる結果、論理的にはn個の離散した値として扱われ、図示した例では、非可聴域の周波数のうち低い方から順に1からnのチャンネルが割り当てられている。
【0039】
図示した例では、各チャンネル1〜n毎に、さらに周波数帯が2つに分けられ、ビット情報としての「0」又は「1」が夫々割り当てられている。以下、「0」が割り当てられた周波数帯域を、「0帯域」と呼び、「1」が割り当てられた周波数帯域を「1帯域」と呼ぶ。
図4では、0帯域と1帯域の夫々を示す山が、周波数をずらして描かれており、その2つの山の高さ、即ち音量には明確に差が付けられている。これは、所定チャンネルにおいて、音量の高い周波数帯域が示すビット情報が、当該所定チャンネルのチャンネル情報を示しているからである。
例えば、1chでは、1帯域の音量が大きい。従って、1chのチャンネル情報は、「1」であることがわかる。
例えば、3chでは、0帯域の音量が大きい。従って、3chのチャンネル情報は、「0」であることがわかる。
【0040】
ユーザ端末1Sのチャンネル高周波情報変換部53―1〜53−nの夫々は、自己のチャンネルのチャンネル情報が示すビット情報に基づいて、当該ビット情報を示す周波数帯域の音量を大として、それ以外の周波数帯域の音量を小とする高周波情報を生成する。
例えば
図4の例では、チャンネル高周波情報変換部53―1は、1chのチャンネル情報が示すビット情報「1」に基づいて、当該「1」を示す1帯域の音量を大として、それ以外の0帯域の音量を小とする高周波情報を生成する。
一方、チャンネル高周波情報変換部53―3は、3chのチャンネル情報が示すビット情報「0」に基づいて、当該「0」を示す0帯域の音量を大として、それ以外の1帯域の音量を小とする高周波情報を生成する。
【0041】
これにより、
図4に示す特性の高周波音が、ユーザ端末1Sのスピーカ18から出力されて、ユーザ端末1Rのマイクロフォン19に入力される。
チャンネル情報復元部62―1〜nの夫々は、自己のチャンネルの高周波情報から、音量が大のビット情報を特定し、当該ビット情報を、自己のチャンネルのチャンネル情報として復元する。
例えば
図4の例では、チャンネル情報復元部62―1は、1chの高周波情報から、音量が大なのは1帯域であることから、音量が大のビット情報は「1」であると特定し、「1」を1chのチャンネル情報として復元する。
一方、チャンネル情報復元部62―3は、3chの高周波情報から、音量が大なのは0帯域であることから、音量が大のビット情報は「0」であると特定し、「0」を3chのチャンネル情報として復元する。
【0042】
この様に、1チャンネル内の2つの周波数帯域の音量を比較して、その大小をビット情報と関係付けることで、実音量の変化の遅延の問題が解消され、高速な情報伝送が実現できる。
ここで、実音量の変化の遅延の問題とは、次のような問題をいう。即ち、従来においては、1つのチャンネルには1つの周波数帯域しか存在しなかった。このため、1つの周波数帯域の音量MINに「0」を対応付けて、音量MAXに「1」を対応付けていた。従って、チャンネル情報を例えば「0」から「1」に切り替える場合、当該周波数帯域の音量をMINからMAXに切り替える必要がある。この場合、当該周波数帯域の音量がMINからMAXになるまでの実時間は長く、この実時間は伝送の観点では遅延時間となり、伝送速度を高速にすることが出来なかった。これが、実音量の変化の遅延の問題である。
これに対して、
図4の例では、所定チャンネルにおいてチャンネル情報を例えば「0」から「1」に切り替える場合、(0帯域の音量、1帯域の音量)を(大、小)から(小、大)に切り替えればよい。この場合、0帯域の音量が大から小になるまでの実時間及び1帯域の音量が小から大になるまでの実時間は、音量がMINからMAXになるまでの実時間に比べて遥かに短時間である。従って、実音量の変化の遅延の問題が解消され、高速な情報伝送が実現できる。
【0043】
なお、1チャンネル内の音量を比較する周波数の個数としては、2個に限定する必要は特に無く、2以上の任意の個数mでよい。この場合、m進数の1桁の情報をチャンネル情報として送信することが可能となり、より高速に、送信情報を伝送することができる。
【0044】
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0045】
例えば、上述の実施形態では、送信側のユーザ端末1Sと受信側のユーザ端末1Rの台数比は、1:1とされたが、特にこれに限定されず、例えば1:Nとすることもできる。
この場合、ユーザ端末1Sとユーザ端末1RのIDの相互交換等により、例えば1つのチャンネルに1台のユーザ端末1Rを割り当てることで、N台のユーザ端末1Rへの同時伝送が可能になる。
このような1:N伝送は、例えばアンケート調査等に利用可能になる。
なお、チャンネル数nよりも多くのユーザ端末1Rから応答があった場合、電波伝送と同様に一部のユーザ端末1Rは待たされる。
【0046】
また例えば、上述の実施形態では、ユーザ端末1は自在に持ち運び可能な携帯端末とされたが、これに限定されない。
換言すると、本発明が適用される情報伝送システムは、高周波音を入力可能な端末(上述の実施形態ではユーザ端末1R)が存在し得る場所に、高周波音が出力可能なスピーカを設置することが可能であれば足り、上述の実施形態のように特に携帯端末に適用する必要はない。従って、高周波音として伝送される所定情報は、任意の情報でよい。
【0047】
また、
図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報伝送システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図3の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図3に特に限定されず、任意でよい。
例えば、ユーザ端末1Sの機能ブロックと、ユーザ端末1Rの機能ブロックとを1台の装置に集約してもよい。この場合、特にデータストリームの形態で伝送する必要は無い。換言すると、マルチメディアコンテンツと、所定情報とを別々に取得してもよい。
また、高周波音の信号とミキシングされる音声信号も、特に他の音声信号である必要はなく、任意の音源からの音声信号を採用することができる。
【0048】
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0049】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0050】
このようなプログラムを含む記録媒体は、プレイヤーにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でプレイヤーに提供される記録媒体等で構成される。
【0051】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。