【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のドリアンミルクジャムは、ドリアンとミルクを混合して製造される。このドリアンミルクジャムは、ドリアン既存の風味が保たれる上に、ミルクの香りも組み合わされ、美味しくて栄養が豊富である。
本発明の採用する技術方案は以下のとおりである。
ドリアンミルクジャムは、以下重量部の原料を含む。ドリアン果肉400−800部又はドリアンドライパウダー300−400部、新鮮なミルク500−1000部、ミルク油1000−1500部、ミルクパウダー150−400部、砂糖300−600部、塩1−50部。
【0006】
更に、前記砂糖は蔗糖、白砂糖、フルーツ砂糖、異性化糖又はグルコースのうち任意の比率の混合物であり,前記塩は海水塩である。
【0007】
前記ドリアンミルクジャムの製造方法は、以下のステップを含む。
ステップ(1)ドリアンの前処理:ドリアンドライパウダーを同重量部の新鮮なミルク又は水に加えた後に均一に撹拌し又はドリアン果肉をペースト状に砕き、ドリアン果泥を製造する。
ステップ(2)一回目の混合:前記ドリアン果泥に余剰の新鮮なミルク、ミルク油及び塩を加え,均一に混合し,その後静置し,第一混合液を製造する。
ステップ(3)二回目の混合:前記第一混合液に順にミルクパウダー、砂糖を入れ,混合しながら撹拌し、均一に混合して第二混合液を製造する。
【0008】
ステップ(4)煮込み:前記第二混合液を加熱し、煮込んでクリーム状物を得る。
ステップ(5)均質:煮込み済みの前記クリーム状物を均質装置に入れて均質させ、均質ジャムを製造する。
ステップ(6)缶詰:前記均質ジャムを缶詰設備内に入れて缶詰をし、且つ封入する。
ステップ(7)封入後の前記均質ジャムに対して殺菌処理を行い、その後室温まで冷却させてドリアンミルクジャムを製造することができる。
【0009】
更に、ステップ(1)におけるドリアン果泥の粒径は3mm以下である。
更に、ステップ(1)における静置の時間は1−2時間である。
更に、ステップ(4)における加熱の温度は90℃以上であり、前記クリーム状物の水分含量は10−40%である。
更に、ステップ(7)における殺菌温度は80−100℃であり、殺菌時間は10−20分である。
更に、ステップ(6)における缶詰の温度は60−80℃である。
【0010】
各使用原料について記載する。
ドリアン:別名は韶子、麝香猫果とも呼び、木棉科熱帯落葉ブッシュに属す。ドリアン果肉は栄養が豊富で、「果物の王様」という美名がある。ドリアンの栄養価値は非常に高く、匂いが独特で、果肉が滑らかで汁が多く、軟らかくて甘く、食べると古いチーズと玉葱の味がし、最初に変な味がするが、良く食べると清涼で甘く、残留味は非常によい。ドリアン果肉には多種のビタミンが含まれ、良く食べると体を強くし、脾臓を補強し気を補い、腎臓を補い精力剤の効き目があり、体を温めることができ、潤って補い体に有益な果物に属す。ドリアンは熱性もので,血を活性化し寒気を散らし、生理痛を緩和させることができ、特に生理痛に困る女性に有効である。更にそれは腹部の寒気を改善し、体温の上昇を促進することができ、寒性体質者の理想的な栄養品である。
【0011】
ドリアンパウダー:新鮮なドリアン果が冷凍された後、真空昇華処理をして冷凍ドリアン果物干しを得て、パウダー化機械でパウダーに磨かれドリアンのパウダー状果物の生パウダーを得る。その過程で、いかなる添加剤や防食剤も添加されない。
新鮮なミルク:純ミルクとも呼ばれ,乳白色又は微黄色の均一なノリ状態の流体になり、沈殿せず、固まらず、異物無し、澱粉感無し、異臭無し物である。
【0012】
ミルク油:牛のミルク、羊のミルクから抽出した黄色又は白色の脂肪性半固形食品である。それは均質化される前の生牛乳のトップ層の牛ミルク脂肪の含量が高い層によって製造した乳製品である。
ミルクパウダー:主に牛の乳汁を原料とし、消毒、脱脂肪、脱水、干燥等の工程で製造したパウダーを指す。調合しやすく,携帯しやすく、栄養が豊富である。
【0013】
フルーツ砂糖:単糖であって、水に非常に溶解しやすい。砂糖類の中で、フルーツ砂糖の吸湿性は最も強く、更にフルーツ砂糖は甘さが一番高い天然砂糖であり、一般的には蔗糖の1.73倍だと認定されている。
異性化糖:植物澱粉を水解と異質化させて生成した澱粉砂糖結晶であって、主にグルコースとフルーツ砂糖からなる。
グルコース:自然界に分布される最も広範で且つ最も重要な単糖であって、グルコースは生物体内の新陳代謝に不可欠な栄養物質である。体液の補充、エネルギーの供給、血糖の補充、心臓を強くし利尿、解毒等の働きを有する。
【0014】
本発明の提供した製造過程では、二回の混合を経て、ドリアン果泥に新鮮なミルク、ミルク油及び塩を加える。先に一回目の混合を行う。一回目に混合した原料は含水量が比較的高く且つ全ての原料を占める比率は比較的に大きい為、それによって比率が比較的多い原料はより均一に混合することができる。ミルクパウダーと砂糖は基本的に干し物に属し且つこの二種類の原料は非常に吸水しやすい。一回混合後に更にこの二種類の干し物を順に一回目の混合液に加え、混合しながら撹拌する方法でミルクパウダー、砂糖及び一回目の混合に使用した原料を充分に均一に混合する。
【0015】
食品加工に関する均質とは物料の料液が圧迫され、強くショックされ及びと失圧膨張するという三作用で物料を細分化し、従って物料をより均一に相互混合させることを指す。本発明は製造過程に煮込み済みのクリーム状物また均質装置を経て均質後にさらに缶詰をし、ドリアン果肉又はドリアンドライパウダー、新鮮なミルク、ミルクパウダー及びミルク油における脂肪をより細かく破砕する。それにより製品系全体を更に安定化し、食品の栄養吸收率を向上させ、我々により高い品質、上品な食品をもたらす。
【0016】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明のドリアンミルクジャムはドリアンとミルクを組み込み、栄養が豊富なばかりでなく、得られた製品はドリアンの独特な風味を保留した上に、ミルク製品の独特な食感を組合わせる。混合製造された後の製品は非常に濃いドリアン味を呈せず、ドリアン味に敏感な者が近距離でドリアンに接触しても嫌がることはない。
【0017】
本発明はドリアン果肉又は脱水後のドリアンドライパウダーを用いて新鮮なミルク、ミルク油、砂糖、ミルクパウダーと混合させて短時間の煮込みを経て、該製品を得る。このプロセスは時間煮込みによりもたらすエネルギー消耗を減少させると同時に、可能なかぎりドリアンとミルク製品の栄養成分を保持する。