【解決手段】管理装置は、来店会員数や会員来店回数や投資金額の各項目についての効果測定期間及び比較対照期間のそれぞれの集計値、増減値、増減率を地域別に表示し、管理者により選択される地域に含まれる住所の遊技者の情報の一覧を表示する。地域別の来店会員数、会員来店回数、投資金額を確認しながら何れの地域の遊技者の情報の一覧を表示するかを選択することができ、管理者が望む地域の遊技者の情報を表示し易くすることができる。
前記特別情報表示手段は、前記地図上で区分した地域の表示に重ねて、当該地域に対応した前記特別情報を表示することを特徴とする請求項1に記載した遊技者管理システム。
前記特別情報は、遊技者の来場頻度に対応した情報又は遊技者が遊技場で使用する金額に対応した情報であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載した遊技者管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技者管理システムの全体構成を概略的に示している。遊技店(遊技場)には、遊技機(スロットマシン)1に対応して貸出装置2及びデータ表示機3が設置されている。これら遊技機1、貸出装置2及びデータ表示機3は中継装置4と接続されている。中継装置4はLAN5を介して管理装置6と接続されている。管理装置6は、遊技店内の例えば管理室に設置されており、キーボード7aやマウス7b(何れも選択操作手段、設定操作手段に相当)、モニタ8(地図表示手段、特別情報表示手段、遊技者情報表示手段に相当)及びプリンタ(図示せず)等が組み合わされて構成されている。キーボード7aやマウス7bは、遊技店の管理者(以下、単に管理者と称する)が、後述する区分する地域を設定するため、及び区分した地域を地図上で選択するために操作する。モニタ8は、後述するように、地図情報に基づく地図、遊技店で会員登録を行った遊技者である会員の遊技履歴の情報又は人口の情報、管理者により選択された地域に含まれる住所における会員の情報の一覧を表示する。又、遊技店には、景品交換を行うためのPOS(景品交換装置、図示せず)やICカード(記録媒体)の残高を精算するための精算装置(図示せず)等も設置されており、POSや精算装置もLAN5を介して管理装置6と接続されている。尚、
図1では省略しているが、数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となる。本実施形態では遊技機1がスロットマシンであることから、遊技価値(遊技媒体)はメダルである。遊技機1がパチンコ機であれば、遊技価値はパチンコ玉である。
【0009】
図2は、遊技機1の正面図を示している。遊技機1は、表示窓9を介して視認可能なリール10、有効化された入賞ラインを示す有効ライン表示部11、表示パネル12、クレジットメダルの投入を行うクレジットボタン13、クレジットメダルの精算を行う精算ボタン14、メダルを投入するメダル投入口15、スタートレバー16、左ストップボタン17、中ストップボタン18、右ストップボタン19、払出数表示部20、クレジット数表示部21、受皿22等を有する。
【0010】
遊技機1は、メダルが投入された状態でスタートレバー16が操作されると(ゲーム開始操作が行われると)、発生する乱数の中から1つの乱数を抽出して内部抽選を実行し、内部当選役がある場合には当該内部当選役に対応するフラグを成立させると共に、各リール10を始動(回転)させ、この状態で各ストップボタン17〜19が操作されると、対応するリール10の回転を停止させる。続いて、内部当選役のフラグに応じて各リール10の停止位置を決定するための停止テーブル(図示せず)に基づいて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御(各リール10を内部当選役フラグの種類に応じた入賞図柄又はハズレ図柄で停止表示させる制御)を実行する。引込制御は、各ストップボタン17〜19の操作を検出した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させることが可能な制御である。尚、内部当選役フラグに対応する図柄が引込範囲内に存在しないときは、その図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させることができないので、入賞が発生せずに所謂取りこぼしとなる。
【0011】
遊技機1は、以下の遊技信号を送信する。
アウト信号=ゲームの開始操作に応じてベット状態のメダルを消費したとしてベット状態のメダル数(3枚)分をパルス送信する。管理装置6は、アウト信号数×1をアウト(消費価値、使用媒体数)として特定する。尚、リプレイ時にも、対応分をパルス送信する。
セーフ信号=メダルを1枚付与(払出)する毎にパルス送信する。管理装置6は、セーフ信号数×1をセーフ(入賞付与価値、払出媒体数)として特定する。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分をパルス送信する。
BB(ビッグボーナス)信号=BB状態のときにレベル送信する。管理装置6は、BB信号の受信期間中をBB状態として特定する。
RB(レギュラーボーナス)信号=RB状態のときにレベル送信する。管理装置6は、RB信号の受信期間中をRB状態として特定する。
【0012】
遊技機1には、ボーナス役としてのBB役及びRB役、小役、リプレイ役が設けられている。遊技機1には、合計5本(表示窓9の上段、中段、下段に対応した横方向に1本ずつの3本、斜め方向の2本)の有効ラインが設けられており、遊技者によるストップボタン17〜19の操作により、これらの有効ラインのうち何れかの有効ライン上に内部当選役に対応する図柄が揃ったとき、即ち、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが内部当選役に対応する図柄の組み合わせと一致したときに入賞となる。入賞となった場合には、BB状態やRB状態の発生、又は対応する枚数のコインの払い出し(遊技価値の付与)を行う。BB状態は例えば300枚を越えるコインの払い出しにより終了し、RB状態は8回の入賞の発生により終了する。又、BB状態及びRB状態における1ゲーム当たりのコインの投入枚数は2枚となっている。
【0013】
遊技機1は、BB役及びRB役の内部当選確率を設定値の変更により変更可能となっている。設定値は、遊技機1の遊技性能を調整するための調整情報であり、例えば1〜6の6段階に区分されており、管理者により何れか1つが選択されて使用される。遊技機1は、設定値が大きいほどボーナス役の当選確率が高くなり、それに伴って理論上の出率が大きくなり、反対に、設定値が小さいほどボーナス役の当選確率が低くなり、それに伴って理論上の出率が小さくなる。即ち、設定値が大きいほど遊技者にとって有利であり、設定値が小さいほど遊技者にとって不利である。尚、小役確率については全設定共通であるが、異なっていても良く、小役確率や他の条件等により出率を調整しても良い。
【0014】
貸出装置2は、
図1に示すように、遊技者が紙幣を投入するための紙幣投入口22、遊技者がICカードを挿入するためのカード挿入口23、挿入されたICカードを発券するための発券ボタン24、メダルを1枚ずつメダル排出路に排出するホッパー(図示せず)の状態を示すホッパーLED25、メダルを遊技機1の受皿21に払い出す払出ノズル26等を有する。
【0015】
貸出装置2は、以下の遊技信号を送信する。
売上信号=貸出メダル5枚(100円相当)毎に1パルスを送信する。管理装置6は、売上信号数×100を売上金額とし、売上信号数×5を売上メダルとする等して売上情報を特定する。
カード受付信号=ICカードがカード挿入口23に挿入されたことでICカードを受け付けたときに、その受け付けたICカードを特定可能に送信する。管理装置6は、カード受付信号の受信により、遊技者がICカードをカード挿入口23に挿入したことを特定する。
カード受付解除信号=ICカードがカード挿入口23から排出されたことでICカードの受付を解除したときに送信する。管理装置6は、カード受付解除信号の受信により、遊技者がICカードをカード挿入口23から排出したことを特定する。
【0016】
データ表示機3は、
図1に示すように、各種の遊技データ(BB状態やRB状態の発生回数、スタート回数、ARTの発生回数、平均獲得枚数等)を表示する情報表示部27、遊技店の従業員を呼び出すときに遊技者が押下する呼出ボタン、情報表示部27が表示する遊技データを切り替えるときに遊技者が押下する切替ボタン等を含む操作部28、従業員が所持する従業員リモコン30からリモコン信号を受信する受光部29等を有する。
【0017】
図3は、管理装置6の構成を示す機能ブロック図である。管理装置6は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、遊技機1、貸出装置2及びデータ表示機3との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部等を有する。制御部は、本発明に関連し、遊技者情報記憶部6a(遊技者情報記憶手段に相当)、地図情報記憶部6b(地図情報記憶手段に相当)、区分部6c(区分手段に相当)を有する。遊技者情報記憶部6aは、会員の住所に対応した情報(遊技店側がDMを発送可能な住所)を含む遊技者情報を記憶する。地図情報記憶部6bは、地図の情報である地図情報を記憶する。区分部6cは、管理者の操作により地図を予め定められた地域(後述する管理者が選択する行政界又は1kmメッシュで特定される地域)で区分する。即ち、制御部は、管理者が地図を予め定められた地域で区分する操作を行うと、その操作で区分された地域の地図を地図情報記憶部6bから読み出して表示する。
【0018】
さて、管理装置6は、遊技機1から遊技信号(アウト信号、セーフ信号、BB信号、RB信号)を受信すると共に、貸出装置2から売上信号やカード受付信号やカード受付解除信号を受信することで、遊技機1毎の遊技データ(アウト、セーフ、差メダル、BB回数、RB回数等)や会員毎の個人データ(来店回数、投資金額、遊技時間等)等を管理する機能を有する。本発明では管理者が会員管理を行い易くするように管理装置6が以下に示す機能を有する。以下、管理者が会員管理を行い易くするための機能について、
図4から
図18を参照して説明する。
【0019】
管理装置6は、管理者が会員管理を行い易くするための機能として効果測定色分け表示の機能と会員リスト表示の機能とを有する。効果測定色分け表示の機能とは、
図4から
図8に示すように、指定した2つの期間(効果測定期間、比較対照期間)における行政界又は1kmメッシュ(1km四方)のエリア毎に、来店会員数や会員来店回数(遊技者の来場頻度に対応した情報、特別情報)及び投資金額(遊技者が遊技場で使用する金額に対応した情報、特別情報)の増減値又は増減率に応じて地図を色分け表示し、それらの値を地図上に文字表示したり、
図10から
図13に示すように、指定した期間のエリア毎の来店会員数、会員来店回数、投資金額の集計結果を一覧表示したりする機能である。色分け表示と一覧表示とでエリア毎の効果測定結果を視覚的に把握し、成績の良かったエリアや悪かったエリアを把握することが可能となり、商圏分析に役立てることが可能となる。又、図示しないが二画面比較表示することで、地図上で表示中のエリアに対してそれぞれの期間の集計対象の値に応じて色分け表示し、それぞれの期間を重ね合わせ又は左右に並べて比較することが可能となる。会員リスト表示の機能とは、
図18に示すように、効果測定色分け表示の機能により色分け表示した地図上で選択したエリアの会員リストの一覧を表示する機能である。
【0020】
上記した行政界のエリアとは、
図8に示すように、市区町村、大字、町丁目の3つの区分で特定されるエリアであり、それぞれの面積が異なるので、会員数が多くても会員獲得率が高いとは限らない。統計局が公開する行政界別の人口データは5歳区切りのデータであり、国勢調査は5年に一度実施されるので、行政界のエリアでは15歳以上の人口(男性、女性、全て)を集計対象とする。又、国勢調査未調査、調査結果非公開(秘匿地域)のエリアも一部含み(人口を0で表現)、例えば最新の国勢調査データが本システムにダウンロードされていない場合には、実際の国勢調査データの行政界と本システムの行政界とは合致しない場合がある。一方、上記した1kmメッシュのエリアとは、図示しないが、1kmメッシュを単位とするエリアであり、それぞれの面積が全て同じであるので、会員密集度を正確に把握可能である。統計局が公開するメッシュ別の人口データは総人口のみであり、年齢別データではない。1kmメッシュのエリアでは統計局公表の国民全体人口における18歳以上の割合(約0.868)を係数(人口補正係数)とし、総人口に係数を加算した数値を18歳以上人口として採用している。
【0021】
図8に示す色分けに利用する統計データ及び境界データ(市区町村等の境界を示すデータ)は統計局が提供しているデータを利用する。統計局が公開する境界データは、地方公共団体が調査を実施する際に設定した調査区の境界に基づいて作成しているので、住所表示等で用いられている実際の行政区域と一致しない場合がある。そのため、複数の町丁目が一つに纏められて提供されている場合もあり、そのような場合、色分けするエリアが広くなり、隣接するエリアとのサイズの違いが発生し、比較が簡単ではなくなる。そのような地域では、地図分析システムで提供されている背景図から作成した字地図が有効となる可能性がある。字地図はオプション設定がなされている場合のみ利用可能となる。
【0022】
以下、効果測定色分け表示の操作手順、会員リスト表示の操作手順についてそれぞれ説明する。
(1)効果測定色分け表示の操作手順
管理装置6は、管理者が所定操作を行うことで、
図4に示す効果測定色分け設定画面を表示する。この場合、後述する
図8に示すように、効果測定色分け設定画面は地図分析画面に重ねられて表示される。効果測定色分け設定画面では比較期間、色分け単位、色分け範囲、集計対象が設定可能である。それぞれの意味を以下に示す。
【0023】
比較期間=日単位又は月単位のうち何れかが選択される。管理者が効果測定色分け、一覧表示、二画面比較表示を日単位で実行したいと考えた場合には日単位タブ31が選択される。一方、管理者が効果測定色分け、一覧表示、二画面比較表示を月単位で実行したいと考えた場合は月単位タブ32が選択される。
図4では月単位タブ32が選択された場合を例示しているが、日単位タブ31が選択された場合には
図5に例示する表示となる。日単位及び月単位のうち何れが選択された場合でも効果測定期間及び比較対照期間の2つの期間が設定される。効果測定期間は効果測定する期間であり、比較対照期間は比較対照する期間である。
【0024】
色分け単位=地域メッシュ(1kmメッシュ)及び行政界のうち何れかが選択される。行政界は市区町村別、大字別、町丁目別の3種類が選択される。字地図オプション設定がオンの場合は行政界の種類に字別が追加される。行政界で字別が選択されている場合は国勢調査データを利用できない。
図4では地域メッシュが選択された場合を例示している。
【0025】
色分け範囲=都道府県及び商圏のうち何れかが選択される。都道府県データが複数購入されている場合は色分け表示対象の都道府県が選択される。商圏は商圏エリア編集にて作成された商圏が選択される。
図4では都道府県が選択された場合を例示しているが、商圏が選択された場合には
図6に例示する表示となる。
【0026】
集計対象=来店会員数、会員来店回数、投資金額のうち何れかが選択される。来店会員数は期間内に来店した会員数であり、増減値により色分け表示する場合であれば単位は人である。会員来店回数は期間内に来店した会員数の延べ回数であり、増減値により色分け表示する場合であれば単位は回である。投資金額は期間内に会員が投資した金額の総額であり、増減値により色分け表示する場合であれば単位は千円である。
図4では会員来店回数が選択された場合を例示している。
【0027】
効果測定色分け設定画面にて上矢印ボタン33がクリックされると、
図7に示すように、色分け単位、色分け範囲、集計対象の表示を隠し、それらの表示を隠した分だけ画面全体の縦方向のサイズを縮小すると共に、上矢印ボタン33から下矢印ボタン34へと表示を変更する。即ち、
図8において地図の表示領域が拡大する。又、
図7に示す効果測定色分け設定画面にて下矢印ボタン34がクリックされると、色分け単位、色分け範囲、集計対象の表示を戻し、それらの表示を戻した分だけ画面全体の縦方向のサイズを拡大すると共に、下矢印ボタン34から上矢印ボタン33へと表示を変更する。
【0028】
効果測定色分け設定画面にてオンオフボタン35a〜35eがクリックされてオンに設定されると、色分け表示対象を設定し(色分け表示対象とし)、オンオフボタン35a〜35eがクリックされてオフに設定されると、色分け表示対象の設定を解除する(色分け表示対象外とする)。尚、本実施形態では、5個のオンオフボタン35a〜35eが用意されていることで、色分けを5区分で行う構成を例示しているが、色分けを4以下や6以上の区分で行っても良い。
【0029】
効果測定色分け設定画面にてグラデーションボタン36がクリックされると、グラデーションの色選択画面(図示せず)を表示する。グラデーションの色選択画面でグラデーションの色が選択されることで色分けに使用する色の変更が可能となる。
【0030】
効果測定色分け設定画面にて効果測定タブ37が選択されると、効果測定色分け表示を行う際の条件範囲及び注記表示の設定が可能となる。それぞれの意味を以下に示す。
条件範囲=効果測定色分け表示する条件が指定され、条件毎の色が指定され、条件範囲の単位で人/回/千円及び%のうち何れかが選択される。
図4では条件毎の色の指定として赤色、黄色、水色、青色、緑色のパターンが選択された場合を例示している。尚、
図4では、「赤」、「黄」等の文字で示しているが、実際にはカラー表示により対応する色がボックスに表示されている。人/回/千円が選択されている場合は増減値の色分け表示を行い、%が選択されている場合は増減率の色分け表示を行う。数値はキーボード7aによる直接入力又はマウス7bによる増減により指定される。数値の増減分はマウス7bによる単位ボタン39の選択(一、十、百、千のうちから何れかを選択)により指定される。
【0031】
増減値は、効果測定期間の集計値が比較対照期間の集計値に対してどれくらいの増減があったかを効果測定期間の集計値から比較対照期間の集計値を減算して下記の計算式により算出する。
増減値=効果測定期間の集計値−比較対照期間の集計値
増減率は、効果測定期間の集計値が比較対照期間の集計値に対してどれくらいの割合で変化したかを増減値を比較対照期間の集計値により除算して下記の計算式により算出する。
増減率=増減値÷比較対照期間の集計値×100
【0032】
注記表示=効果測定期間の来店会員数、会員来店回数、投資金額、比較対照期間の来店会員数、会員来店回数、投資金額、増減値、増減率、正規会員、行政界名、国勢調査人口、世帯数の中から選択された項目の数値が地図上に表示される。8個までが指定可能であり、色分け表示実施後のチェックオンオフも可能である。
【0033】
効果測定色分け設定画面にて二画面比較タブ38が選択されると、二画面比較表示を行う際の条件範囲、注記表示及び凡例の有無の設定が可能となる。又、人口表記についてのボックス40にマウスカーソルを合わせると、18歳以上の人口を使用することに対応したメッセージ(具体的には、「人口の表記は国勢調査データ(総務省統計局)の18歳以上人口を使用しています」というメッセージ)のポップアップ表示を行う。
【0034】
効果測定タブ37が選択されている状態で表示ボタン41がクリックされると、
図8に示すように、条件値の凡例表示を行うと共に、設定条件にしたがって効果測定色分けを行った地図分析画面を表示する。
図8は、比較期間として日単位が選択され、色分け単位として行政界が選択され、色分け範囲として商圏が選択され、集計対象として会員来店回数が選択され、増減値の色分け表示を行う場合を例示している。
図8では、行政界毎に、効果測定期間の会員来店回数、比較対照期間の会員来店回数、増減値が地図上の行政界のエリアに重ねて表示されている(地図上で区分した地域の表示に重ねて、当該地域に対応した特別情報が表示されている)。同様に、来店会員数や投資金額や増減率も、地図に重ねて表示される。
図8では、例えば増減値が「−20未満」の範囲を赤色で示し、増減値が「−20以上0未満」の範囲を黄色で示し、増減値が「0以上20未満」の範囲を水色で示し、増減値が「20以上40未満」の範囲を青色で示し、増減値が「40以上」の範囲を緑色で示す。尚、
図8では、赤色の範囲を縦横方向のハッチングで示し、黄色の範囲を縦方向のハッチングで示し、水色の範囲を横方向のハッチングで示し、青色の範囲を右下がり方向のハッチングで示し、緑色の範囲を右上がり方向のハッチングで示している。
【0035】
増減値が負の範囲である赤色と黄色で示す範囲は、効果測定期間の会員来店回数が比較対照期間の会員来店回数に対して減少した範囲であり、一方、増減値が正の範囲である水色と青色と緑色で示す範囲は、効果測定期間の会員来店回数が比較対照期間の会員来店回数に対して増加した範囲である。このように管理者は、効果測定色分け設定画面にて集計対象として会員来店回数を選択することで、会員来店回数が減少又は増加した範囲を容易に把握することができる。同様に、管理者は、効果測定色分け設定画面にて集計対象として来店会員数や投資金額を選択すれば、来店会員数や投資金額についても減少又は増加した範囲を容易に把握することができる。尚、
図8に例示した地図分析画面はモニタ8に画像出力されるだけでなく印刷されることも可能である。又、管理者の操作により、複数の地域を一の地域に纏めて表示したり一の地域を複数の地域に分割して表示したりすることも可能である。
【0036】
又、
図9に示す効果測定色分け設定画面にて効果測定タブ37が選択されている状態で一覧ボタン42がクリックされると、
図10に示すように、設定条件にしたがって効果測定色分けを行った集計結果を示す効果測定一覧画面を表示する。効果測定一覧画面も地図分析画面に重ねられて表示される。
【0037】
効果測定一覧画面にて表示される対象項目は来店会員数、会員来店回数、投資金額、総会員数であり、各項目に対して効果測定期間の集計値、比較対照期間の集計値、増減値、増減率を表示する。表示順は効果測定色分け設定画面で選択している集計対象の増減値又は増減率の降順で表示する。
図10では、色分け単位が行政界であり、集計対象が来店会員数であり、条件範囲が人/回/千円であるので、来店会員数の増減値の降順(
図10では4→2→1)で一覧を表示する場合を例示しているが、色分け単位が地域メッシュであり、集計対象が来店会員数であり、条件範囲が%であれば、
図11に例示する表示となり、来店会員数の増減率の降順(
図11では100.00→33.33→27.27→…)で一覧を表示する。又、色分け単位が地域メッシュであり、集計対象が会員来店回数であり、条件範囲が人/回/千円であれば、
図12に例示する表示となり、会員来店回数の増減値の降順(
図12では26→18→14→…)で一覧を表示する。
【0038】
又、一覧のレコードがクリックされると、対応するエリアに地図移動する。合計値は、色分け単位及び色分け範囲毎の集計結果の合計値である。効果測定一覧画面にてCSV出力ボタン51がクリックされると、エリア一覧の情報(行政界名/メッシュ番号、来店会員数(効果測定期間、比較対照期間、増減値、増減率)、会員来店回数(効果測定期間、比較対照期間、増減値、増減率)、投資金額(効果測定期間、比較対照期間、増減値、増減率)、総会員数(効果測定期間、比較対照期間、増減値、増減率)をCSVファイルに出力する。効果測定一覧画面にて閉じるボタン52がクリックされると、本画面を終了する。
【0039】
又、色分け単位が行政界(町丁目)であり、色分け範囲が都道府県であれば、
図13(a)に示すように、タブ数は1となり、タブ名称は町丁目となる。又、色分け単位が地域メッシュであり、色分け範囲が都道府県であれば、
図13(b)に示すように、タブ数は1となり、タブ名称はメッシュとなる。又、色分け単位が行政界(町丁目)であり、色分け範囲が商圏であれば、
図13(c)に示すように、タブ数は2となり、タブ名称は商圏と町丁目となる。商圏タブと行政界(町丁目)タブとを切り替えることで、それぞれの一覧を表示する。このように管理者は、来店会員数や会員来店回数や投資金額が減少又は増加した範囲の一覧を容易に把握することができる。尚、この場合も、効果測定一覧画面はモニタ8に画像出力されるだけでなく印刷されることも可能である。
【0040】
(2)会員リスト表示の操作手順
管理装置6は、管理者が所定操作を行うことで、
図14に示す地域別人口・会員数一覧画面を表示する。地域別人口・会員数一覧画面では対象エリアが設定可能である。
【0041】
対象エリア=対象エリアの都道府県が選択される。購入している都道府県名が選択される。地域メッシュ(1kmメッシュ)又は行政界から対象エリアが選択される。この場合も、行政界は市区町村別、大字別、町丁目別の3種類が選択される。字地図オプション設定がオンの場合は行政界の種類に字別が追加される。行政界で字別が選択されている場合は国勢調査データを利用できない。尚、上記した効果測定色分け表示中に会員リスト表示は操作可能である。又、効果測定色分け表示中に地域別人口・会員数一覧画面を表示した場合は、対象エリアは効果測定色分けで指定した色分け単位が選択される(変更不可)。
【0042】
地域別人口・会員数一覧画面にてスクロールボタン61がクリックされると、マウスモードがスクロールモードに切り替えられる。初期表示時にはスクロールモードに設定されている。地域別人口・会員数一覧画面にてエリア選択ボタン62がクリックされると、マウスモードがエリア選択モードに切り替えられる。地図上で対象のエリアがクリックされると、エリア一覧の該当エリアのチェックボックスのチェックが切り替えられる。地図上の会員プロット状況を参照しながら地図上の対象エリアをクリックする(区分した地域を地図上で選択する)ことで、会員リストに表示したいエリアの選択及び解除が可能である。対象エリアで選択した都道府県の範囲が選択可能である。
【0043】
地域別人口・会員数一覧画面にて地図選択状態表示ボタン63がクリックされると、地図選択状態表示がオンになる。地図選択状態表示がオンの場合、
図15(a)に示すように、地図上でエリアがクリックされて選択されると、その選択されたエリアが例えば赤色のハッチングにより強調表示され、エリア一覧のチェックがオンになる。又、
図15(b)に示すように、例えば赤色のハッチングにより強調表示されているエリアがクリックされて選択されると、その選択されたエリアの強調表示が解除され、エリア一覧のチェックがオフになる。尚、
図16に示すように、強調表示されるエリアの件数が多いと、その全てのエリアが強調表示されるまでに時間を要する場合がある。
【0044】
地域別人口・会員数一覧画面にて選択ボタン64や解除ボタン65がクリックされると、商圏編集機能で登録した商圏が選択又は解除され、商圏内のエリアが一度に選択又は解除される。
図17に示すように、商圏プランが選択されて選択ボタン64がクリックされると、選択中の商圏プランの名称が表示変更され(例えば黒色表示から赤色表示へと変更され)、その選択された商圏プランに対応するエリア一覧のチェックがオンになる。そして、商圏プランが選択されて解除ボタン65がクリックされると、選択中の商圏プランの名称が表示変更され(例えば赤色表示から黒色表示へと変更され)、その解除された商圏プランに対応するエリア一覧のチェックがオフになる。尚、エリア一覧のチェックボックスのオンオフにより全選択/全解除を切り替え可能である。エリア一覧には対象エリアで選択した都道府県の行政界メッシュ又は行政界の一覧が表示される。正規会員、予備会員、退会会員が多い順に表示する。一番左の列のチェックボックスがオンとなっているレコードが選択状態である。項目パターンには会員リストに表示したい項目パターンが選択される。
【0045】
地域別人口・会員数一覧画面にて会員リストボタン66がクリックされると、
図18に示すように、地図分析画面が表示され、エリア一覧のチェックボックスがオンのエリアに所属する会員リストが表示される(選択された地域に含まれる住所における会員の情報の一覧が表示される)。この場合、会員の住所に対応した情報を含む遊技者情報が読み出されることで、図示していないが、会員番号及び漢字氏名と対応して住所が表示される。地域別人口・会員数一覧画面にてCSV出力ボタン67がクリックされると、エリア一覧の情報(行政界名/メッシュ番号、正規会員数、予備会員数、退会会員数、人口、世帯、会員/人口比率)をCSVファイルに出力する。地域別人口・会員数一覧画面にて閉じるボタン68がクリックされると、本画面を終了する。
【0046】
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
管理装置6において、来店会員数や会員来店回数や投資金額の各項目についての効果測定期間及び比較対照期間のそれぞれの集計値、増減値、増減率を地域別に表示し、管理者により選択される地域に含まれる住所の遊技者の情報の一覧を表示するようにしたので、地域別の来店会員数、会員来店回数、投資金額を確認しながら何れの地域の遊技者の情報の一覧を表示するかを選択することができ、管理者が望む地域の遊技者の情報を表示し易くすることができる。これにより、遊技者の会員管理を行い易くすることができ、DMを発送する地域や広告を行う地域を選定し易くすることができる。
【0047】
又、地図上で区分している地域に重ねて当該地域の集計結果を表示するようにしたので、遊技者の情報を表示する地域を選定し易くすることができる。又、区分する地域の設定を管理者が行うようにしたので、管理者が纏めて管理したいと考える地域を一つに纏めて管理することができ、管理者が管理し易い区分を実現することができる。
【0048】
来店会員数、会員来店回数、投資金額を集計するようにしたので、来店頻度が少ない遊技者に対しては来店の意欲を引き起こすようなDMを発送したり、投資金額が少ない遊技者に対しては少ない投資金額でも遊技に満足し得る遊技機を導入したことを案内するようなDMを発送したりすることができ、会員の傾向に適したDMを発送することができる。即ち、来店会員数、会員来店回数、投資金額を多面的に分析することで、会員の特性に適したDMを発送することができる。
【0049】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。又、以下に示す変形例をどのように組み合わせても良い。
本実施形態では、遊技機1としてメダルを使用するスロットマシンを例示したが、メダルを使用することなく得点を消費する完全クレジットスロットマシンに対応することも可能である。勿論、封入式のパチンコ機に対応することも可能である。
本実施形態では、地図上で区分している地域に重ねて当該地域の集計結果を表示する構成を例示したが、例えば地図上で区分している地域に集計結果を表示したり別のウインドウとして集計結果を表示したりしても良い。
【0050】
本実施形態では、地図上でデータに基づいて色分け表示する構成を例示したが、色分に使用するデータを変更しても良い。例えば効果測定の色分けに加えて又は代えて人口や人口密度に対応したデータで色分けを行う構成や、人口の分布に対応した数字を地図上に表示する構成や、会員数の分布や、人口に対する会員数の割合に応じて色分けする構成等が考えられる。人口に対する会員の割合に応じて色分けすれば、人口に対して会員が少ないエリアを把握することができ、地図上で当該エリアを選択し、広告の配布等を決定することができる。本構成においては、種々の条件により絞込みした会員を地図展開することにより、年齢による絞込み、好みの機種による絞込み結果から地図展開することができ、広告の配布等の戦略を立てることができる。このように色分けの方法は、指定した期間の比較結果に基づくものに限定されない。尚、人口の分布に対応したデータは、行政機関等の第3者機関が提供するデータを使用することも可能である。又、人口の分布に対応したデータとしては、人口密度、男性人口や女性人口等のいずれのデータを使用しても良い。
【0051】
本実施形態では、会員登録を遊技店で行う構成としたが、インターネット上で登録を行う構成やチェーン店内で登録した情報を流用する等、どのような方法で会員登録を行う構成でも良い。どのような方法で会員登録を行った場合でも遊技店で会員登録を行ったことに該当する。
本実施形態では、来店会員数、会員来店回数、投資金額を表示する構成を例示したが、これらの情報のうち何れかの情報のみを表示可能な構成としても良いし、その他の遊技履歴に対応した情報に基づいて色分けを行う構成としても良い。
本実施形態では、DMを発送する会員を決定する構成について例示したが、会員の情報に応じてDMを発送したり広告を行ったりするエリアを決定する方法を採用することも可能である。
本実施形態では、DMを発送可能とするように会員の住所を記憶する構成を例示したが、必ずしもDMを発送可能とするように会員の住所を記憶している必要はなく、市区町村名は記憶しているが何丁目までは記憶していなくても良い。この場合でも、会員の分布等を管理することできる。