特開2017-42693(P2017-42693A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-42693(P2017-42693A)
(43)【公開日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】ソーラーパネル洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B08B 1/04 20060101AFI20170210BHJP
   H02S 40/10 20140101ALI20170210BHJP
   A47L 11/38 20060101ALI20170210BHJP
   B08B 3/02 20060101ALI20170210BHJP
【FI】
   B08B1/04
   H02S40/10
   A47L11/38
   B08B3/02 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-165099(P2015-165099)
(22)【出願日】2015年8月24日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示日:平成27年2月25日 展示会名:PV EXPO 2015(第8回国際太陽電池展) 開催場所:東京ビックサイト(東京都江東区有明3−11−1)
(71)【出願人】
【識別番号】515231472
【氏名又は名称】田中 秀樹
(74)【代理人】
【識別番号】100081776
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀樹
【テーマコード(参考)】
3B116
3B201
5F151
【Fターム(参考)】
3B116AA47
3B116AB54
3B116BA02
3B116BA14
3B116BA32
3B116BB22
3B201AA47
3B201AB54
3B201BA02
3B201BA14
3B201BA32
3B201BB22
3B201BB92
5F151JA09
5F151JA15
(57)【要約】
【課題】ソーラーパネルに容易に設置することが可能で、コストを抑えたソーラーパネルの洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄すべきソーラーパネルのY方向に延びるフレームと、該フレームの下面に保持され該ソーラーパネルの上面上を該Y方向と交差するX方向に転動可能な複数個の車輪と、該フレームの少なくとも一端に保持され該ソーラーパネルの該X方向に延びる側面に当接し、該フレームを該ソーラーパネルの該X方向に案内する案内手段と、該フレーム上に保持され該フレームの該Y方向に移動する洗浄装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄すべきソーラーパネルのY方向に延びるフレームと、
該フレームの下面に保持され該ソーラーパネルの上面上を該Y方向と交差するX方向に転動可能な複数個の車輪と、
該フレームの少なくとも一端に保持され該ソーラーパネルの該X方向に延びる側面に当接し、該フレームを該ソーラーパネルの該X方向に案内する案内手段と、
該フレーム上に保持され該フレームの該Y方向に移動する洗浄装置とを有するソーラーパネル洗浄装置。
【請求項2】
請求項1のソーラーパネル洗浄装置において、該案内手段は該フレームの該X方向に移動可能に保持されている。
【請求項3】
請求項1〜2のソーラーパネル洗浄装置において、該フレームは該X方向の中程で少なくとも2個に分割可能である。
【請求項4】
請求項1〜3のソーラーパネル洗浄装置において、該フレームはその両端が支持された状態において、該フレームの両端の長さ100に対して該フレームの中央が10以上下方向にたわむ柔構造体である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーラーパネルを洗浄するための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、太陽光を電力に変換するソーラーパネルを屋根等の屋外に設置する事例が増えている。ソーラーパネルは、パネルの表面にほこり等の汚れが付着すると、発電する電力量が低下する。そこで、十分な電力量を確保するためには、パネルの表面を洗浄する必要がある。
【0003】
このような問題を解決するため、従来、ソーラーパネルを清掃するためのソーラーパネル清掃装置が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1には、ソーラーパネルの上端及び下端に沿って上下一対の固定ガイドレール2、3を設け、前記固定ガイドレール2、3上を水平方向に移動可能に移動フレーム4を設け、前記移動フレーム4は清掃体5が上下方向に移動可能に設けられる左右一対の移動ガイドレール11、12を備え、前記清掃体5の上下移動と前記移動フレーム4の水平移動によってパネル全面の洗浄を可能とし、移動ガイドレール11及び清掃体5にそれぞれ設けた磁気部材11a、64による非接触動力伝達機構により前記一方の移動ガイドレール11の回転運動を前記清掃体5の上下方向への往復運動へと伝達するソーラーパネルの清掃装置の構造が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−22524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている装置は、ソーラーパネル上に固定のガイドレールを敷設し、そのガイドレール上に水平方向に移動可能な移動フレームを設け、さらにその移動フレーム上に上下方向に移動可能な清掃体を設け、その移動フレームと清掃体の移動によって、ソーラーパネルの表面を清掃する構造となっており、部品点数が多く設置に手間がかかるため、洗浄作業に時間がかかり、メガソーラーパネル用の洗浄装置としては不向きであった。
【0007】
そこで本発明は、これらの問題点を解決すべくなされたもので、容易に設置することが可能で、洗浄作業をスピーディーに行うことができるメガソーラーパネル用のソーラーパネル洗浄装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、洗浄すべきソーラーパネルのY方向に延びるフレームと、該フレームの下面に保持され該ソーラーパネルの上面上を該Y方向と交差するX方向に転動可能な複数個の車輪と、該フレームの少なくとも一端に保持され該ソーラーパネルの該X方向に延びる側面に当接し、該フレームを該ソーラーパネルの該X方向に案内する案内手段と、該フレーム上に保持され該フレームの該Y方向に移動する洗浄装置とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、フレームが複数個の車輪の転動によりX方向に移動するとともに、洗浄体がY方向に移動するため、ソーラーパネル全体の洗浄が可能となる上、ソーラーパネルに直接設置されるフレーム自体が、X方向を移動する機能を有するとともに、洗浄体がY方向を移動するための走行レールとしての機能も兼ねているため、部品点数が少なく設置作業が容易なものとなっている。また、本発明は、ソーラーパネルのX方向に延びる側面に当接し、フレームがX方向に案内する案内手段を有しているため、フレームをソーラーパネル上に保持するとともに、フレームがX方向をぶれることなく移動することが可能となる。
【0010】
本発明は、案内手段は該フレームの該X方向に移動可能に保持されていることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、案内手段がX方向に移動可能に保持されているため、X方向におけるフレームの移動が滑らかとなる。
【0012】
本発明は、該フレームは該X方向の中程で少なくとも2個に分割可能であることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、フレームは、X方向の中ほどで2個に分割することが可能なため、フレームをソーラーパネルの設置、撤去する際の作業が容易となり、洗浄作業をスムーズに行うことが出来る。
【0014】
本発明は、該フレームはその両端が支持された状態において、該フレームの両端の長さ100に対して該フレームの中央が10以上下方向にたわむ柔構造体であることを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、フレームはその両端が支持された状態において、フレームの両端の長さ100に対してフレームの中央が10以上下方向にたわむ柔構造体であるため、フレームがX方向に移動する場合において、ソーラーパネル上の凹凸に対してもフレームが上下にたわむことで、車輪を確実にソーラーパネル上に当接させ、滑らかな移動が可能となる。
また、フレームの材質は、アルミ材、ステンレス材等が好適である。
【発明の効果】
【0016】
本発明のソーラーパネル洗浄装置によれば、ソーラーパネルに容易に設置することが可能で、しかもX方向、Y方向において滑らかな移動が可能となるため、洗浄作業をスピーディーに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るソーラーパネル洗浄装置の平面図。
図2】本体フレーム(上側)の平面図。
図3】本体フレーム(下側)の平面図。
図4】本体フレーム(上側)の側面図。
図5】本体フレーム(上側)の底面図。
図6】本体フレーム(下側)の側面図。
図7】本体フレーム(下側)の正面図。
図8】洗浄体の平面図。
図9】洗浄体の正面図。
図10】洗浄体の背面図
図11】洗浄体の側面図。
図12】巻取りユニットの平面図。
図13】巻取りユニットの背面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るソーラーパネル洗浄装置の実施形態を図面に基づき説明する。洗浄装置は、ソーラーパネルに設置され、洗浄後、取り外しが可能となっている。
【0019】
図1に示すように、ソーラーパネル洗浄装置1は、ソーラーパネルに設置され、サイドフレーム20a、20bと、サイドフレーム20a、20bの両側に設けられる走行フレーム21a、21bと、走行フレーム21a、21bに並行して走行フレーム21a、21bの間に設けられるガイドフレーム22と、ソーラーパネル上をX方向に自走する自走手段3を有する本体フレーム2と、本体フレーム2に載架され、ガイドフレーム22に沿って走行フレーム21a、21b上をY方向に走行する洗浄体4と、サイドフレーム20aの上側に設けられた巻取りユニット5とから構成されている。
【0020】
なお、図1に示すように、本体フレーム2は、複数の補強フレーム24を有しており、補強フレーム24は、サイドフレーム20a、20bと並行して、走行フレーム21a、21bとガイドフレーム22とを繋ぎ、本体フレーム2の構造的強度を補強する役割を有している。フレームの材質は、アルミ材(A6063)を用いている。
【0021】
また、本体フレーム2は、図2図3に示すように、本体フレーム2aと本体フレーム2bに分割することが可能となっており、本体フレーム2aの下端部の両端にはスナップ錠25a、25bが取り付けられており、一方、本体フレーム2bの上端部の両端にはスナップ錠フック26a、26bが取り付けられており、本体フレーム2をソーラーパネルに設置する際、スナップ錠25a、25bをスナップ錠フック26a、26bに嵌めることで、本体フレーム2aと本体フレーム2bを連結し、本体フレーム2を構成することが出来る。
【0022】
洗浄後は、スナップ錠25a、25bをスナップ錠フック26a、26bから外すことで、本体フレーム2を本体フレーム2aと本体フレーム2bに分割することが出来るため、搬出作業が容易となる。
【0023】
自走手段3は、本体フレーム2に取り付けた複数の走行車輪30と、走行車輪30に取り付けた回転軸31と、回転軸31と連結するチェーン32およびスプロケット33と、電動モータ34から構成されている。
【0024】
走行車輪30は、両端をストッパー30aに固定挟持され、ストッパー30aの一端は、ベアリング部材及びスペーサー部材(図示せず)を介して補強フレーム24の底面に取り付けられたL字状の軸受けブラケット30bの側面に当接し、回転軸31が走行車輪30、ストッパー30a、軸受けブラケット30bに挿通されている。ストッパー30aは、回転軸31に挿通されるとともに、挿通箇所で回転軸31に固定取り付けされているため、回転軸31より回転力が直接走行車輪30に伝達される構造となっている。
【0025】
走行車輪30は、補強フレーム24の両端にそれぞれ設けられており、構造は上述したとおりである。
【0026】
図2に示すとおり、電動モータ34は、補強フレーム24の側面に取り付けられたモータマウント34aを介して補強フレーム24の上面に設置されており、電動モータ34の先端の駆動部分にはスプロケット33aが嵌合され、スプロケット33aと回転軸31に挿通固定されたスプロケット33bとにチェーン32aが巻き掛けられている。
【0027】
さらに、図5に示すとおり、補強フレーム24の両端に設けられた回転軸31に挿通固定されたスプロケット33cとスプロケット33dとにチェーン32bが巻き掛けられている。
【0028】
電動モータ34が回転駆動すると、その回転力がチェーン32aを通じてスプロケット33aからスプロケット33bに伝達され、回転軸31が回転する。そして、回転軸31が回転すると、その回転力がチェーン32bを通じてスプロケット33cからスプロケット33dに伝達され、もう一方の回転軸31が回転する。回転軸31の回転力は、上述したとおり、走行車輪30に直接伝達されることから、電動モータ34が回転駆動すると、走行車輪30が回転運動をし、それにより、本体フレーム2がX方向を移動することが可能となる。
【0029】
図2図4図5に示すとおり、ガイド車輪6a、6bは、サイドフレーム20aの両端に設けられており、ガイド車輪6a、6bの両端はとめ輪60に固定挟持され、サイドフレーム20aの側面にブラインドナット61を嵌合して取り付けられたL字状のブラケット62の底面ととめ輪60を車軸63が挿通固定している。
【0030】
ブラケット62の側面は、縦方向に長穴が設けられており、ブラインドナット61は、その長穴を挿通してブラケット62をサイドフレーム20aの側面に取り付け固定しているため、その長穴の縦範囲においてブラケット62の取り付け位置を上下に調整することが可能となり、それによりガイド車輪6a、6bの位置を上下に調整することができる。そのため、本体フレーム2をソーラーパネルに設置する際、ソーラーパネルの上端の位置に合わせてガイド車輪6a、6bの位置を上下に調整することにより、ガイド車輪6a、6bをソーラーパネルの上端に当接することができる。
【0031】
図3図6図7に示すとおり、走行フレーム21a、21bは、サイドフレーム20bの下側に延設されており、その延設された部分の走行フレーム21a、21bの底面部分に格子状のスライドフレーム7が設けられている。走行フレーム21a、21bの側面は、凹形状に成型されており、スライドフレーム7は、その側面部分においてブライドナット61を嵌合して吊下げ固定されているため、Y方向においてスライドフレーム7の取り付け位置を調整可能となっている。
【0032】
なお、スライドフレーム7の底面には電動モータの電源となるバッテリー(図示せず)が載置されている。
【0033】
図3図6図7に示すとおり、スライドフレーム7の側面にサイドフレーム20bに並行してガイド車輪取り付けフレーム70が設けられており、ガイド車輪取り付けフレーム70の両端にガイド車輪6c、6dが設けられている。ガイド車輪6c、6dの両端はとめ板71に固定挟持され、車軸72が挿通固定している。とめ板71は、ガイド車輪取り付けフレーム70の側面にブラインドナット61を嵌合して取り付けられたブラケット73に連結固定されている。ブラケット73の両端には縦方向に長穴が設けられており、ブラインドナット61は、その長穴を挿通してブラケット73をガイド車輪取り付けフレーム70の側面に取り付け固定しているため、その長穴の縦範囲においてブラケット73の取り付け位置を上下に調整することが可能となり、それによりガイド車輪6c、6dの位置を上下に調整することができる。そのため、本体フレーム2をソーラーパネルに設置する際、ソーラーパネルの下端の位置に合わせてガイド車輪6c、6dの位置を上下に調整することにより、ガイド車輪6c、6dをソーラーパネルの下端に当接することができる。さらに、スライドフレーム7がY方向において取り付け位置を調整することができるため、ソーラーパネルのY方向における幅に合わせて、ガイド車輪6c、6dの位置を調整することができるため、ガイド車輪6c、6dを確実に下端に当接することができる。
【0034】
ガイド車輪6a、6bをソーラーパネルの上端に当接し、ガイド車輪6c、6dをソーラーパネルの下端に当接することにより、本体フレーム2をソーラーパネル上に保持することができ、それにより本体フレーム2がX方向をぶれることなく走行すること案内手段となる。
【0035】
洗浄体4は、図8図11に示すとおり、四角形状の枠体41と、電動モータ42a、42bと、ブラシ43a、43bと、キャスター44a、44bと、案内車輪45a、45bとから構成されている。
【0036】
電動モータ42a、42bは、枠体41の下端側の両端にそれぞれ設けられ、ブラシ43a、43bの上側に位置している。
【0037】
ブラシ43a、43bは、枠体41の両端に設けられ、図9に示すとおり、ブラシ43a、43bの一端は、枠体41の両端の断面が略コの字形状のフレーム401a、401bの底面に固定された軸受けブラケット402a、402bに軸403a、403bを挿通して固定されている。
【0038】
ブラシ43a、43bのもう一端は、図10に示すとおり、電動モータ42a、42bの先端軸に取り付けられたプーリードライブ404a、404bと軸403a、403bの先端に取り付けられたプーリードライブ405a、405bとをベルト406a、406bで巻き付けることにより固定されるとともに、電動モータ42a、42bが回転駆動すると、ベルト406a、406bを通じてプーリードライブ404a、404bの回転力がプーリードライブ405a、405bに伝達され、ブラシ43a、43bが回転する構造となっている。
【0039】
また、ブラシ43a、43bを覆うように断面コの字形状のブラシハウス407a、407bが設けられ、ブラシハウス407a、407bの内面に散水管8が配されており、洗浄時に散水管8より水が散水される。ブラシハウス407a、407bの外側先端部には、フランジブラシ408a、408bが取り付けられており、散水管8より散水された水が周囲に飛沫しないようになっている。また、フランジブラシ408a、408bの上端部分には縦方向に長穴が設けられており、ブラインドナット61がその長穴を挿通してブラシハウス407a、407bに固定しているため、長穴の範囲においてフランジブラシ408a、408bの設置位置を上下に調整することが可能となっている。
【0040】
フレーム401a、401bの内側底面部分には、キャスター44a、44bが吊下げ固定されており、キャスター44a、44bは、走行フレーム21a、21bの上面に凹状に設けられた溝に収まり、洗浄体4が走行フレーム21a、21b上をY方向において走行可能となる。
【0041】
また、枠体41の中央の断面コの字形状のフレーム405の底面の両端に案内車輪45a、45bが吊下げ固定されており、案内車輪45a、45bは、ガイドフレーム22の側面に当接し、洗浄体4のY方向における走行を案内する。
【0042】
巻き取りユニット5は、図2図12図13に示すとおり、サイドフレーム20aの上側に設けられており、断面コの字形状のベース板51と、ベース板51の内側に設けられた巻取りドラム52と、ベース板51の外側側面に設けられた電動モータ53とから構成される。
【0043】
電動モータ53と巻き取りドラム52とは、カップリング54を介して接続されており、電動モータ53が回転駆動すると、その回転力がカップリング54を介して巻き取りドラム52で伝達される。
【0044】
巻き取りドラム52には、ワイヤー55の一端が取り付け固定されており、ワイヤー55のもう一端は先端にフックが取り付けられており、洗浄体4の上端部分に設置されているアイストラップ56に連結することができる。
【0045】
また、図3に示すとおり、洗浄体4の上端部分には、ケーブルキャリア60の一端が取り付け固定されており、ケーブルキャリアのもう一端は、図6に示すとおり、補強フレーム24に取り付け固定されている。
【0046】
巻き取りドラム52がワイヤー55を巻き付ける方向に回転すると、洗浄体4の上端部分に設置されているアイストラップ56に連結されているワイヤー55のフックに引っ張られ、洗浄体4はY方向をソーラーパネルの上端に向かって走行移動する。反対に、巻き取りドラム52がワイヤー55を巻き付ける方向と逆方向に回転すると、洗浄体4はY方向をソーラーパネルの下端に向かって走行移動する。その際、洗浄体4は、ケーブルキャリア60に支持されているため、Y方向における走行がぶれることがない。
【0047】
なお、散水ホース及び電気ケーブル(図示せず)は、ケーブルキャリア60を挿通し、散水管8、電動モータ42a、42bにそれぞれ接続されており、散水ホースの一端は水道蛇口に取り付けられており、散水管8に水が供給されるようになっており、電気ケーブルの一端はバッテリーに接続されており、電動モータ42a、42bに電力を供給する。
【0048】
以上のとおり、本実施形態によれば、本体フレーム2がX方向に走行するとともに、洗浄体4がY方向に走行するため、ソーラーパネル全体の洗浄が可能となる上、ソーラーパネルに直接設置される本体フレーム2自体が、X方向を走行する機能を有するとともに、洗浄体4がY向を走行するための走行レール及びガイドレールとしての機能も兼ねているため、部品点数が少なく設置作業が容易なものとなっている。
【符号の説明】
【0049】
1 ソーラーパネル洗浄装置
2 本体フレーム
4 洗浄体
5 巻取りユニット
30 走行車輪
6a〜d ガイド車輪
7 スライドフレーム
8 散水管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13