【実施例】
【0020】
図1〜
図6に示すように、実施例に係る連結ユニットは、板状の断熱ボード(ボード)50同士を連結して角筒状のダクト52を形成するのに用いられるものである。また、
図7〜
図8に示すように、実施例の連結ユニットは、角筒状のダクト52の壁をなす板状の断熱ボード50同士を直列に連結するのにも用いることができる。実施例の連結ユニットは、断熱ボード50の縁にそれぞれ取り付け可能に構成された第1連結部材10および第2連結部材12を含み、第1連結部材10および第2連結部材12が断熱ボード50に取り付けた状態で互いに連結可能になっている。ここで、実施例では、第1連結部材10および第2連結部材12のそれぞれに設けた係合構造により互いに接続するだけでなく、接続部材14を用いて第1連結部材10および第2連結部材12を接続している。連結ユニットを構成する部材10,12,14は、例えばポリプロピレン(PP)などの樹脂成形品や金属などの素材で形成することができ、実施例では樹脂成形品が用いられている。なお、断熱ボード50は、平板状の硬質ウレタンフォームの両板面にアルミ合金など被覆材を積層した複合材を好適に用いることができるが、これに限定されない。
【0021】
図1および
図4に示すように、第1連結部材10は、平板状の第1底部16と、この第1底部16の両縁から立ち上げて対向配置された一対の第1取付部18A,18Bとで、断面「C」状の本体が構成されている。第1連結部材10は、対向配置された一対の第1取付部18A,18Bの間に挿入された断熱ボード50を板厚方向に挟んで、断熱ボード50の縁に取り付け可能になっている。第1連結部材10は、平板状の両第1取付部18A,18Bが互いに近接・離間する方向へ弾性変形可能に構成されている。両第1取付部18A,18Bの離間幅は、両第1取付部18A,18Bの間を繋ぐ第1底部16に連なる根元部分で断熱ボード50の板厚と同じまたはわずかに大きく設定されている。また、第1連結部材10は、両第1取付部18A,18Bの少なくとも一方が、根元または途中から相手側へ傾斜して、根元部分と反対側の開放端側で両第1取付部18A,18Bの離間幅が断熱ボード50の板厚より小さくなるように設定されている。すなわち、第1連結部材10は、断熱ボード50に取り付けた際に、弾性変形した第1取付部18A,18Bにより断熱ボード50を挟み込むようになっている。なお、第1連結部材10において、断熱ボード50に取り付けた際に断熱ボード50に対向する面(第1底部16と両第1取付部18A,18Bで画成する溝面)を内面といい、反対側の面を外面という。
【0022】
図1および
図4に示すように、第1連結部材10は、一方の第1取付部(以下、外側第1取付部という)18Aに形成された第1締結部20と、他方の第1取付部(以下、内側第1取付部という)18Bに形成された係合突部22とを有している。第1締結部20は、外側第1取付部18Aの外面から内側第1取付部18Bより離れる方向へ突出するように設けられ、延出端が第1底部16からの第1取付部18A,18Bの延出方向(第1取付部18A,18Bの開放端側)へ折れ曲がる鉤状に形成されている。第1締結部20は、外側第1取付部18Aの根元部分(外側第1取付部18Aにおける第1底部16との角部分)に、外側第1取付部18Aの延出方向と直交する方向の全体に亘って設けられている。係合突部22は、内側第1取付部18Bの外面から外側第1取付部18Aより離れる方向へ突出するように形成された突片である。係合突部22は、内側第1取付部18Bの根元部分(内側第1取付部18Bにおける第1底部16との角部分)に、内側第1取付部18Bの延出方向と直交する方向の全体に亘って設けられている。
【0023】
図1に示すように、第1取付部18Bの内面には、両第1取付部18A,18Bの間に挟んだ断熱ボード50を抜け止めする返し24が設けられている。返し24は、第1取付部18Bの内面から第1底部16側へ斜めに突出する突片であり、第1取付部18Bの延出方向と直交する方向の全体に亘って設けられている。なお、実施例では、内側第1取付部18Bの内面だけに、2条の返し24が形成されている。
【0024】
図8に示すように、前記第1連結部材10は、他の第1連結部材10と第1底部16の外面同士で当接させた状態で、互いの第1締結部20,20同士が対向するように形成されている。そして、互いに対向する2つの第1締結部20,20を接続して、2つの第1連結部材10,10を第1取付部18A,18Bの開放端が反対向きになるよう連結可能に構成してある。ここで、2つの第1連結部材10,10について外側第1取付部18A,18Aの外面を揃えて第1底部16,16同士を当接させた際に、2つの第1締結部20,20は、両第1連結部材10,10の当接面を挟んで、屈曲する延出端が反対を向く対称な形状となる。
【0025】
図2および
図4に示すように、第2連結部材12は、平板状の第2底部26と、この第2底部26の両縁から立ち上げて対向配置された一対の第2取付部28A,28Bとで、断面「C」状の本体が構成されている。第2連結部材12は、対向配置された一対の第2取付部28A,28Bの間に挿入された断熱ボード50を板厚方向に挟んで、断熱ボード50の縁に取り付けられる。第2連結部材12は、平板状の両第2取付部28A,28Bが互いに近接・離間する方向へ弾性変形可能に構成されている。両第2取付部28A,28Bの離間幅は、両第2取付部28A,28Bの間を繋ぐ第2底部26に連なる根元部分で断熱ボード50の板厚と同じまたはわずかに大きく設定されている。また、第2連結部材12は、一対の第2取付部28A,28Bの少なくとも一方が、根元または途中から相手側へ傾斜して、根元部分と反対側の開放端側で両第2取付部28A,28Bの離間幅が断熱ボード50の板厚より小さくなるように設定されている。すなわち、第2連結部材12は、断熱ボード50に取り付けた際に、弾性変形した第2取付部28A,28Bにより断熱ボード50を挟み込むようになっている。第2連結部材12は、少なくとも一方の第2取付部28A,28Bが第1連結部材10の第1底部16の幅よりも第2底部26から延出長さが大きく設定されている。なお、第2連結部材12において、断熱ボード50に取り付けた際に断熱ボード50に対向する面(第2底部26と両第2取付部28A,28Bで画成する溝面)を内面といい、反対側の面を外面という。
【0026】
図2および
図4に示すように、第2連結部材12は、第2底部26に形成された第2締結部30を有している。また、第2連結部材12は、一方の第2取付部(以下、内側第2取付部という)28Aに形成された係合受部32を有している。第2締結部30は、第2底部26の外面から第2取付部28A,28Bの延出方向と反対側へ突出するように設けられ、延出端が他方の第2取付部(以下、外側第2取付部という)28B側へ折れ曲がる鉤状に形成されている。第2締結部30は、第2底部26の根元部分(第2底部26における内側第2取付部28Aとの角部分)に、第2取付部28A,28Bの延出方向と直交する方向の全体に亘って設けられている。
【0027】
図2に示すように、係合受部32は、内側第2取付部28Aの外面から外側第2取付部28Bより離れる方向へ突出するように設けられ、延出端が第2取付部28A,28Bの延出方向(第2取付部28A,28Bの開放端側)と反対側へ折れ曲がる鉤状に形成されている。係合受部32は、内側第2取付部28Aの外面と当該外面に対向する延出端との間が、第1連結部材10の係合突部22の板厚と同じまたはわずかに大きく設定されている。係合受部32は、内側第2取付部28Aの根元部分(内側第2取付部28Aにおける第2底部26との角部分)から第1連結部材10の第1底部16の幅程度離れた位置に、内側第2取付部28Aの延出方向と直交する方向の全体に亘って設けられている。係合受部32は、第1底部16の外面を内側第2取付部28Aの外面に当接させた状態で係合突部22を延出端と内側第2取付部28Aとの間に受け入れて該係合突部22と係合可能に形成される。そして、第1連結部材10と第2連結部材12とは、互いに引っ掛かる係合突部22と係合受部32との係合により、各底部16,26からの各取付部18A,18B,28A,28Bの延出方向に向けた相対的な変位が規制される。また、第1連結部材10と第2連結部材12とは、係合突部22と係合受部32との係合により、第1連結部材10の第1底部16および外側第1取付部18Aのなす角部分と、第2連結部材12の第2底部26および内側第2取付部28Aのなす角部分とが揃うように構成される。更に、第1連結部材10の係合突部22と第2連結部材12の係合受部32とを係合した際に、第1連結部材10の第1締結部20と第2連結部材12の第2締結部30とが対向するよう構成されている。ここで、係合突部22と係合受部32とを係合した際に対向する第1連結部材10の第1締結部20と第2連結部材12の第2締結部30とは、両連結部材10,12の当接面を挟んで屈曲する延出端が反対を向く対称な形状となる。
【0028】
図2に示すように、第2取付部28Aの内面には、両第2取付部28A,28Bの間に挟んだ断熱ボード50を抜け止めする返し34が、第1連結部材10と同様に設けられている。返し34は、第2取付部28Aの内面から第2底部26側へ斜めに突出する突片であり、第2取付部28Aの延出方向と直交する方向の全体に亘って設けられている。なお、実施例では、内側第2取付部28Aの内面だけに、3条の返し34が形成されている。
【0029】
図3に示すように、接続部材14は、第1連結部材10の係合突部22と第2連結部材12の係合受部32とを係合した際に互いに対向する第1締結部20と第2締結部30とを接続するものである。接続部材14は、該接続部材14の一縁に鉤状に形成された第1鉤部14aと、該接続部材14の他縁に第1鉤部14aと対称な鉤状に形成された第2鉤部14bとを有し、「C」状のチャンネル材の延出端が更に内側に折れ曲がる断面形状となっている。接続部材14は、係合突部22と係合受部32とを係合して対向配置させた第1連結部材10の第1締結部20に対して第1鉤部14aを引っ掛けると共に、第2連結部材12の第2締結部30に対して第2鉤部14bを引っ掛けて、第1連結部材10と第2連結部材12との互いに離間する変位を規制する(
図5(c)参照)。第1連結部材10と第2連結部材12を組み合わせて対向配置した第1締結部20と第2締結部30とがなす形状は、2つの第1連結部材10,10を組み合わせて対向配置した2つの第1締結部20,20がなす形状と同じである。そして、接続部材14は、第1締結部20と第2締結部30との接続だけでなく、対向配置した2つの第1締結部20,20の接続にも共用可能に構成されている。このように実施例の連結ユニットは、 互いに対向させた第1締結部20と第2締結部30とを接続する接続部材14と同じ構成の接続部材14により、2つの第1連結部材10,10の第1締結部20,20同士を接続可能である。
【0030】
このように、連結ユニットは、第1底部16の外面と内側第2取付部28Aの外面とを当接して、係合突部22と係合受部32とを係合すると共に、互いに対向する第1締結部20と第2締結部30とを接続部材14で接続することで、第1連結部材10と第2連結部材12とを取付部18A,18B,28A,28Bの開放端が互いに交差する向きで連結可能に構成してある。また、連結ユニットは、第1底部16,16の外面同士を当接して、互いに対向する第1締結部20,20を接続部材14で接続することで、2つの第1連結部材10,10を第1取付部18A,18Bの開放端が互いに反対になる向きで連結可能に構成してある。
【0031】
次に、前述した連結ユニットを用いたダクト52の施工方法について説明する。両第1取付部18A,18Bの間に断熱ボード50の一縁を挿入し、両第1取付部18A,18Bの間に断熱ボード50を板厚方向に挟んで第1連結部材10を断熱ボード50の一縁に取り付ける(
図4参照)。両第2取付部28A,28Bの間に断熱ボード50の一縁と反対側の他縁を挿入し、両第2取付部28A,28Bの間に断熱ボード50を板厚方向に挟んで第2連結部材12を断熱ボード50の他縁に取り付ける。同じ断熱ボード50に取り付ける第1連結部材10および第2連結部材12は、外側第1取付部18Aおよび外側第2取付部28Bをダクト52を構成した際に断熱ボード50の外側となる板面に配置し、内側第1取付部18Bおよび内側第2取付部28Aを断熱ボード50の内側となる板面に配置する(
図5(a))。このように、第1連結部材10および第2連結部材12を取り付けた断熱ボード50を4枚用意する。
【0032】
断熱ボード50に取り付けられた第1連結部材10の第1底部16の外面と、別の断熱ボード50に取り付けられた第2連結部材12の内側第2取付部28Aの外面とを突き当て、第2連結部材12の係合受部32の延出端と内側第2取付部28Aとの間に、第1連結部材10の係合突部22を差し込んで互いに係合する(
図5(b))。これにより、第1連結部材10の外側第1取付部18Aと第2連結部材12の第2底部26とが揃い、第1連結部材10の第1締結部20と第2連結部材12の第2締結部30とが互いの当接面を挟んで対向配置される。第1鉤部14aに第1締結部20を差し込むと共に、第2鉤部14bに第2締結部30を差し込むように、両連結部材10,12の端面側から接続部材14をスライド移動して鉤部14a,14bと締結部20,30とをそれぞれ噛み合わせることで、両締結部20,30で接続部材14により接続される(
図5(c)および
図9)。そして、第1連結部材10と第2連結部材12とは、ダクト52の内側となる側が係合突部22と係合受部32との係合により接続されると共に、ダクト52の外側となる側が両締結部20,30に噛み合う接続部材14により接続される。すなわち、第1連結部材10と第2連結部材12とは、互いの取付部18A,18B,28A,28Bの開放端が直交する向きで連結されるので、第1連結部材10が取り付いた断熱ボード50と、第2連結部材12が取り付いた別の断熱ボード50とが直交する向きで互いに組み付けられる。同様に、4枚の断熱ボード50を、第1連結部材10と第2連結部材12とで互いに連結することで、角筒状のダクト52が得られる(
図6(a)および(b))。
【0033】
次に断熱ボード50同士を直列に連結する場合を説明する。第1連結部材10と第2連結部材12との連結により組み立てられたダクト52の開口縁をなす断熱ボード50を両第1取付部18A,18Bで板厚方向に挟んで、断熱ボード50の開口縁の4辺のそれぞれに第1連結部材10を取り付ける(
図7および
図8)。なお、第1連結部材10は、第1締結部20がダクト52の外側になるように取り付ける。異なるダクト52の開口縁に取り付けた第1連結部材10,10の第1底部16,16同士をつき合わせることで、互いの当接面を挟んで2つの第1締結部20,20が対向配置される。第1鉤部14aに一方の第1締結部20を差し込むと共に、第2鉤部14bに他方の第1締結部20を差し込むように、2つの第1連結部材10,10の端面側から接続部材14をスライド移動して、鉤部14a,14bと第1締結部20,20とをそれぞれ噛み合わせることで、両締結部20,20で接続部材14により接続される(
図10)。そして、2つの第1連結部材10,10は、ダクト52の外側で2つの第1両締結部20,20に噛み合う接続部材14により接続される。すなわち、2つの第1連結部材10,10は、互いの取付部18A,18Bの開放端が反対になる向きで連結されるので、一方の第1連結部材10が取り付いたダクト52と、他方の第1連結部材10が取り付いた別のダクト52とが直列に組み付けられる。なお、直列に並べた2つのダクト52,52の合わせ目において、第1連結部材10がない部分は、アルミテープなどで封止される。
【0034】
〔実施例の作用〕
次に、実施例の作用について説明する。実施例の連結ユニットによれば、一対の第1取付部18A,18Bの間に断熱ボード50を差し込むだけで、第1連結部材10を断熱ボード50の縁に簡単に取り付けることができる。同様に、一対の第2取付部28A,28Bの間に断熱ボード50を差し込むだけで、第2連結部材12を断熱ボード50の縁に簡単に取り付けることができる。また、第1連結部材10および第2連結部材12は、取付部18B,28Aの内面に返し24,34が設けられているので、一対の取付部18A,18B,28A,28Bの間に差し込んだ断熱ボード50に返しが噛み込み、断熱ボード50に対する位置ずれおよび外れを防止することができる。更に、第1連結部材10および第2連結部材12は、弾性変形した取付部18A,18B,28A,28Bにより断熱ボード50を挟み込んでいるので、断熱ボード50から外れ難い。
【0035】
前記連結ユニットは、係合突部22および係合受部32の係合と、第1締結部20および第2締結部30の接続とにより、第1連結部材10および第2連結部材12を簡単に連結することができる。そして、第1連結部材10および第2連結部材12の連結により、該連結部材10,12が取り付けられた断熱ボード50を角筒状に組み立てたダクト52を簡単に形成することができる。ここで、係合突部22と係合受部32とを係合することで、第1連結部材10と第2連結部材12との内外向きが正常な向きで定まると共に、第1締結部20と第2締結部30とが対向するように自然に位置付けることができる。このように、第1連結部材10および第2連結部材12の連結により、平板状の断熱ボード50を簡単に組み立てることができるので、施工現場で高い施工精度が必要とされず、またダクト52の構成部材の運搬および保管時に嵩張らない。そして、施工現場において、第1連結部材10および第2連結部材12の連結により、4枚の断熱ボード50を組み立てて角筒状に形成することができ、施工現場が狭くてもダクト52をその場で作成することができる。また、断熱ボード50の寸法を変更することで、連結ユニットを変更することなく、得られるダクト52の大きさを変更することができ、施工およびダクト寸法の自由度を向上することができる。
【0036】
前記連結ユニットは、第1連結部材10の第1締結部20および第2連結部材12の第2締結部30に対して鉤部14a,14bを引っ掛ける接続部材14により、第1締結部20と第2締結部30とを接続する構成とすることで、第1連結部材10および第2連結部材12をより簡単に連結することができる。また、接続部材14は、第1連結部材10および第2連結部材12の端面側から鉤部14a,14bに対応の締結部20,30を差し込みつつスライド移動することで、第1締結部20および第2締結部30を接続することができ、接続作業が非常に簡単である。更に、鉤状の係合受部32に対して突状の係合突部22を差し込んで引っ掛ける構成であるので、係合受部22と係合突部32とを簡単に係合することができる。このように、実施例の連結ユニットによれば、ダクト52の組み立てに際して、穴開けや溶接やボルト締結などを要さず、特に工具を必要することなく、手作業で係合突部22および係合受部32の係合と締結部20,30の接続を行うことができ、ダクト52を簡単に形成することができる。
【0037】
前記連結ユニットは、断熱ボード50を角筒状に組み立てるための第1連結部材10を用いて、断熱ボード50を直列するように並べて簡単に連結することができ、少ない部品点数でダクト施工の自由度を向上することができる。しかも、2つの第1連結部材10,10を連結することで断熱ボード50を直列に連結するだけでなく、角筒状に構成されたダクト52の開口縁に取り付けた第1連結部材10,10同士を連結することで、複数のダクト52を互いに連通するように直列に連結することができる。また、2つの第1連結部材10,10の第1締結部20,20を接続する部材として、第1連結部材10の第1締結部20と第2連結部材12の第2締結部30とを接続する接続部材14を共通的に用いることができ、少ない部品点数でダクト52(断熱ボード50)を簡単に直列に連結できる。
【0038】
(変更例)
前述した実施例に限らず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)第1締結部および第2締結部の接続、または第1締結部同士の接続は、実施例のように接続部材によるものに限られず、接着、ビス止めまたはボルト締結などその他の構成であってもよい。
(2)係合受部は、実施例のような鉤状に限られず、例えば平板状に形成された係合受部に開設された開口に係合突部を差し込んで係合する構成であってもよい。
(3)平板状のボードを第1連結部材と第2連結部材の連結により組み合わせる構成に限られず、例えば断面「L」状のボードを連結ユニットで組み合わせてダクトを形成したり、断面「C」状のボードと平板状のボードを連結ユニットで組み合わせてダクトを形成してもよい。
(4)第1連結部材同士の連結により複数のボードを並べて、ダクトにおける1辺の壁を構成してもよい。
(5)第1連結部材同士の連結により複数のボードを直列に並べた長尺物を作成した後に、この長尺物を第1連結部材と第2連結部材との連結により角筒状に組み立ててもよい。
(6)2つの第1連結部材を1枚のボードに取り付け、このボードを2枚用意し、同様に、第2連結部材も2つを1枚のボードに取付け、このボードも2枚用意する。これら4枚のボードを組合わせて連結ユニットとすることも可能である。すなわち、2枚のボードには第1連結部材だけが、各々2つ取り付けられており、他の2枚のボードには第2連結部材だけが、各々2つ取り付けられている。
【0039】
第1連結部材と第2連結部材との連結により組み立てられたダクトに限らず、予め角筒状に形成されたダクトを第1連結部材同士を連結することで、互いに連通するように直列に接続することも可能である。
【0040】
本願発明は、次のようにも表現できる。
4枚のボード(板部材)を壁として環状に形成されるダクトを構成する連結ユニットであって、
1つの壁を形成するボードの端面を覆い、ボードの側縁を一対の第2取付部(甲種取付部)で挟み込み固定する本体および、該第2取付部のダクト内壁を形成する面に設けられた係合受部および、前記第2取付部のダクト内壁を形成する面に沿って他のボードの側壁と交わる方向に向かって延びる第2締結部(甲種締結部)とを有する第2連結部材(甲種連結部材)と、
前記壁を形成するボードに隣接する他のボードの端面を覆い、該ボードの側縁を一対の第1取付部(乙種取付部)で挟み込み固定する本体および、前記第2連結部材の係合受部に嵌合する、ダクト内壁を形成する面をなす第1取付部から延びる係合突部および、該本体の端面に沿って他のボードのダクト側壁と交わる方向へ向かって延びる、前記第2締結部と締結可能に位置する第1締結部(乙種締結部)とを有する第1連結部材(乙種連結部材)と、を備え、
前記第1連結部材と前記第2連結部材とが、前記第1締結部と前記第2締結部を締結する接続部材とによって、ダクトの角部を形成する連結ユニットであることを特徴とする。