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特開2017-45123テキストを含む風景写真を利用した画像処理システム、方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-45123(P2017-45123A)
(43)【公開日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】テキストを含む風景写真を利用した画像処理システム、方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20170210BHJP
【FI】
   G06F17/30 414Z
   G06F17/30 170B
   G06F17/30 220C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-164919(P2015-164919)
(22)【出願日】2015年8月24日
(71)【出願人】
【識別番号】513261668
【氏名又は名称】株式会社ナチュレ・ホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100101708
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 信宏
(74)【代理人】
【識別番号】100155804
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 健氏
(72)【発明者】
【氏名】森澤 義人
(57)【要約】
【課題】複数人が同時に利用するインターネットを介した大衆向けの画像利用サービスに資するべく、個々の利用を反映する属性情報を共通画像ファイルのタグ情報に直接付することなく処理する画像処理システム等の提供。
【解決手段】
処理要求を受けたアルファベット列情報に基づき認識した文字情報に基づき、画像表示テーブルを生成し、n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得し、画像番号リストの番号順に一の画像番号を取得するとともに、重複の有無を判定し、重複している場合には、該番号リストの次順位の番号リストを取得し、画像表示テーブルへ保存し、全ての文字について画像番号を保存した後に各画像番号に対応する画像ファイルデータをデータベースから抽出する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像ファイル及び画像番号リストを格納した格納手段を備えたサーバが、ネットワークを介した端末の求めに応じて所定の画像ファイルを送信する画像処理システムであって、

該画像は、
風景から切り出した一部分が特定のアルファベットを象った線図形状であると人に想起させる画像であり、
アルファベット毎に複数の画像ファイルが予め読み出し可能にデータ化され、
該画像ファイルを個別に特定する画像番号リストが前記格納手段により画像ファイルとは別に格納された構成において、

前記端末は、
アルファベット列情報を入力する入力手段と、
入力された該アルファベット列情報をサーバへ送信する送信手段と、
サーバから送られてくる画像ファイルデータを受信する受信手段と、
受信した画像ファイルを表示する表示手段を備え、

前記サーバは、
前記端末から送信されてきた前記アルファベット列情報を受信する受信手段と、
受信した該アルファベット列情報に基づき、構成文字、文字列及び文字数からなる文字情報を認識する文字情報認識手段と、
認識した該文字情報に基づき、
画像表示テーブルを生成する画像表示テーブル生成手段と、
n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得する画像番号リスト取得手段と、
前記画像番号リストに基づき、番号順に一の画像番号を取得する画像番号取得手段と、
取得した該画像番号が前記画像表示テーブルにおいて重複していないかどうかを判定し、
重複している場合には該画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得する画像番号チェック手段と、
判定のうえ取得した画像番号を該画像表示テーブルへ保存する画像番号保存手段と、
該画像表示テーブルへ保存された画像番号数と前記文字数とが一致するか否かを判定する画像番号数チェック手段と、
該画像表示テーブルへ保存された画像番号に対応する画像ファイルデータを抽出する画像ファイルデータ抽出手段と、
抽出した該画像ファイルデータを前記端末へ送信する送信手段を備えた
画像処理システム。
【請求項2】
画像ファイル及び画像番号リストを格納した格納手段を備えたサーバが、ネットワークを介した端末の求めに応じて所定の画像ファイルを送信する画像処理方法であって、
該画像は、
風景から切り出した一部分が特定のアルファベットを象った線図形状であると人に想起させる画像であり、
アルファベット毎に複数の画像ファイルが予め読み出し可能にデータ化され、
該画像ファイルを個別に特定する画像番号リストが前記格納手段により画像ファイルとは別に格納された構成において、

前記端末から、
ユーザにより入力されたアルファベット列情報がサーバへ送信され、

該サーバが、
前記端末より受信した該アルファベット列情報に基づき、構成文字、文字列及び文字数からなる文字情報を認識し、
認識した該文字情報に基づき、
画像表示テーブルを生成し、
n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得し、
前記画像番号リストに基づき、番号順に一の画像番号を取得し、

取得した該画像番号が前記画像表示テーブルにおいて重複していないかどうかを判定し、
重複している場合には該画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得し、
判定のうえ取得した画像番号を該画像表示テーブルへ保存し、
該画像表示テーブルへ保存された画像番号数と前記文字数とが一致するか否かを判定し、
一致しない場合は、前記画像番号リストの取得、画像番号の取得、重複の有無、保存、文字数の判定を繰り返し、
一致する場合は、該画像表示テーブルへ保存された画像番号に対応する画像ファイルデータを抽出し、
抽出した該画像ファイルデータを前記端末へ送信し、
該端末が、サーバから受信した該画像ファイルを表示する
画像処理方法。
【請求項3】
画像ファイル及び画像番号リストを格納した格納手段を備え、ユーザの求めに応じて所定の画像ファイルを表示する画像処理システムであって、
該画像は、
風景から切り出した一部分が特定のアルファベットを象った線図形状であると人に想起させる画像であり、
アルファベット毎に複数の画像ファイルが予め読み出し可能にデータ化され、
該画像ファイルを個別に特定する画像番号リストが前記格納手段により画像ファイルとは別に格納された構成において、

アルファベット列情報を入力する入力手段と、
入力された該アルファベット列情報に基づき構成文字、文字列及び文字数からなる文字情報を認識する文字情報認識手段と、
認識した該文字情報に基づき、
画像表示テーブルを生成する画像表示テーブル生成手段と、
n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得する画像番号リスト取得手段と、
前記画像番号リストに基づき、番号順に一の画像番号を取得する画像番号取得手段と、
取得した該画像番号が前記画像表示テーブルにおいて重複していないかどうかを判定し、
重複している場合には該画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得する画像番号チェック手段と、
判定のうえ取得した画像番号を該画像表示テーブルへ保存する画像番号保存手段と、
該画像表示テーブルへ保存された画像番号数と前記文字数とが一致するか否かを判定する画像番号数チェック手段と、
該画像表示テーブルへ保存された画像番号に対応する画像ファイルデータを抽出する画像ファイルデータ抽出手段と、
抽出した該画像ファイルデータに基づき該画像データを表示する表示手段を
備えた画像処理システム。
【請求項4】
コンピュータを、請求項1又は3のいずれか1項に記載の画像処理システムの各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テキスト、特にアルファベットを含む風景写真を利用した画像処理システム、方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像ファイル自体に付随するタグ情報の一つとして、当該画像の利用等の有無をフラグ(コンピュータまたはコンピュータ・プログラムで、処理の条件判定結果を保持するレジスタまたは変数)で管理する技術が公知である(特許文献1参照)。
【0003】
上記技術は、画像ファイルに所望の情報を付加して当該画像を効率良く利用する方法として広く利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−188380号 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、インターネットを利用した大衆向けの画像利用サービスにおいて、例えばその利用の有無を画像ファイル自体に付随するタグ情報の一つであるフラグで管理するとした場合には、該画像自体のファイルデータが重くなり、迅速が求められる当該技術分野の傾向から好ましくない。また、複数人が同時に利用する大衆向けの画像利用サービスにおいては、個々の利用を反映する属性情報を共通画像ファイルのタグ情報に直接付することは現実的ではない。
【0006】
そこで本発明は、上記の課題を解決することができる画像処理システム、方法プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者は、鋭意検討した結果、画像利用の有無を画像ファイル自体に付随するタグ情報の一つであるフラグで管理するのではなく、紐づけされた属性情報のみに基づき利用の有無を管理することで上記課題を解決できると考え、本発明を完成させた。
【0008】
即ち、請求項1に記載の画像処理システムは、画像ファイル及び画像番号リストを格納した格納手段を備えたサーバが、ネットワークを介した端末の求めに応じて所定の画像ファイルを送信する画像処理システムであって、該画像は、風景から切り出した一部分が特定のアルファベットを象った線図形状であると人に想起させる画像であり、アルファベット毎に複数の画像ファイルが予め読み出し可能にデータ化され、該画像ファイルを個別に特定する画像番号リストが前記格納手段により画像ファイルとは別に格納された構成において、前記端末は、アルファベット列情報を入力する入力手段と、入力された該アルファベット列情報をサーバへ送信する送信手段と、サーバから送られてくる画像ファイルデータを受信する受信手段と、受信した画像ファイルを表示する表示手段を備え、前記サーバは、前記端末から送信されてきた前記アルファベット列情報を受信する受信手段と、受信した該アルファベット列情報に基づき、構成文字、文字列及び文字数からなる文字情報を認識する文字情報認識手段と、認識した該文字情報に基づき、画像表示テーブルを生成する画像表示テーブル生成手段と、n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得する画像番号リスト取得手段と、前記画像番号リストに基づき、番号順に一の画像番号を取得する画像番号取得手段と、取得した該画像番号が前記画像表示テーブルにおいて重複していないかどうかを判定し、重複している場合には該画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得する画像番号チェック手段と、判定のうえ取得した画像番号を該画像表示テーブルへ保存する画像番号保存手段と、該画像表示テーブルへ保存された画像番号数と前記文字数とが一致するか否かを判定する画像番号数チェック手段と、該画像表示テーブルへ保存された画像番号に対応する画像ファイルデータを抽出する画像ファイルデータ抽出手段と、抽出した該画像ファイルデータを前記端末へ送信する送信手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の画像処理方法は、画像ファイル及び画像番号リストを格納した格納手段を備えたサーバが、ネットワークを介した端末の求めに応じて所定の画像ファイルを送信する画像処理方法であって、該画像は、風景から切り出した一部分が特定のアルファベットを象った線図形状であると人に想起させる画像であり、アルファベット毎に複数の画像ファイルが予め読み出し可能にデータ化され、該画像ファイルを個別に特定する画像番号リストが前記格納手段により画像ファイルとは別に格納された構成において、前記端末から、ユーザにより入力されたアルファベット列情報がサーバへ送信され、該サーバが、前記端末より受信した該アルファベット列情報に基づき、構成文字、文字列及び文字数からなる文字情報を認識し、認識した該文字情報に基づき、画像表示テーブルを生成し、n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得し、前記画像番号リストに基づき、番号順に一の画像番号を取得し、取得した該画像番号が前記画像表示テーブルにおいて重複していないかどうかを判定し、重複している場合には該画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得し、判定のうえ取得した画像番号を該画像表示テーブルへ保存し、該画像表示テーブルへ保存された画像番号数と前記文字数とが一致するか否かを判定し、一致しない場合は、前記画像番号リストの取得、画像番号の取得、重複の有無、保存、文字数の判定を繰り返し、一致する場合は、該画像表示テーブルへ保存された画像番号に対応する画像ファイルデータを抽出し、抽出した該画像ファイルデータを前記端末へ送信し、該端末が、サーバから受信した該画像ファイルを表示することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の画像処理システムは、画像ファイル及び画像番号リストを格納した格納手段を備え、ユーザの求めに応じて所定の画像ファイルを表示する画像処理システムであって、該画像は、風景から切り出した一部分が特定のアルファベットを象った線図形状であると人に想起させる画像であり、アルファベット毎に複数の画像ファイルが予め読み出し可能にデータ化され、該画像ファイルを個別に特定する画像番号リストが前記格納手段により画像ファイルとは別に格納された構成において、アルファベット列情報を入力する入力手段と、入力された該アルファベット列情報に基づき構成文字、文字列及び文字数からなる文字情報を認識する文字情報認識手段と、認識した該文字情報に基づき、画像表示テーブルを生成する画像表示テーブル生成手段と、n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得する画像番号リスト取得手段と、前記画像番号リストに基づき、番号順に一の画像番号を取得する画像番号取得手段と、取得した該画像番号が前記画像表示テーブルにおいて重複していないかどうかを判定し、重複している場合には該画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得する画像番号チェック手段と、判定のうえ取得した画像番号を該画像表示テーブルへ保存する画像番号保存手段と、該画像表示テーブルへ保存された画像番号数と前記文字数とが一致するか否かを判定する画像番号数チェック手段と、該画像表示テーブルへ保存された画像番号に対応する画像ファイルデータを抽出する画像ファイルデータ抽出手段と、抽出した該画像ファイルデータに基づき該画像データを表示する表示手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載のプログラムは、コンピュータを、請求項1又は3のいずれか1項に記載の画像処理システムの各手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の記録媒体は、請求項4に記載のプログラムを記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像処理システムによれば、画像ファイルを個別に特定する画像番号に基づき画像ファイルの利用重複の有無を判定するため、大衆向けの画像利用サービスにおいても、システムへの負担をかけずに画像処理を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】インターネットを利用した画像処理システムの構成図である。
図2】サーバ1の機能構成を示したブロック図である
図3】アルファベットに対応する画像番号リストを示す図である。
図4】アルファベットに対応する画像番号リストを示す図である。
図5】(a)画像表示テーブル(ブランク)を示す図である。 (b)画像表示テーブル(処理後)を示す図である。
図6】データベース化された画像ファイルの概念図である。
図7】画像処理のフローチャートである。
図8】アルファベット列情報を入力した処理後の画面を表示した図である。
図9】画面の変遷を示す図である。
図10】画面の変遷を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0016】
1.本発明の構成
本発明の画像処理システムは、図1に示すように、Client PC(ユーザ自身のパーソナルコンピュータ)やAgent PC(代理店等に設置されたパーソナルコンピュータ)のほか、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の端末2と、本発明の画像処理を実行するサーバ1とが、インターット等の通信ネットワーク3により接続さている。
【0017】
(1)端末
「Client PC」や「Agent PC」といった端末2は、いわゆる汎用のコンピュータシステムであり、ユーザによる「アルファベット列情報」の入力を受け付けるために用いられるキーボードやマウス等の入力手段(図示せず)を備える。
【0018】
また、該端末2は、ユーザにより入力された該アルファベット列情報を、ネットワークを介してサーバ1へ送信するための送信手段、サーバから送信されてくる画像ファイルデータを受信する受信手段を備え、通信用ハードウェアのドライバ、通信のプロトコルに関するプログラムをまとめたTCP/IPスタック、Webブラウザ等が実装される。
【0019】
また、受信した該画像ファイルを表示するディスプレイ等の表示手段を備え、液晶ドライバ、Webブラウザ等が実装される。
【0020】
なお、上記手段及びこれら手段を実行するのに必要な種々の演算等を行う中央演算装置(CPU)等から構成される制御部、各種処理を実行するためのプログラムやデータを記憶するROM及びRAMからなる記憶部は、図示しないが当然に備えているものとする。
【0021】
また、「Mobile Phone」についても、アルファベット列情報の入力手段、サーバとのアクセス手段、画像ファイルを表示する表示手段及びこれらを実行するための該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0022】
(2)サーバ
サーバ1は、データベースなどの格納手段その他周辺機器を備えたいわゆるサーバコンピュータであり、モデムやルータなどの通信装置を介して、インターネット等のネットワーク3に接続されている。
各種制御及び種々の演算等を行う中央演算装置(CPU)101、端末2からの処理要求を受け、これを実行するためのプログラムやデータを記憶するROM102、RAM103のほか、データベースを格納するハードディスクやメモリ等からなる記憶部104、外部装置と接続するためのネットワークI/F(インターフェイス)105、サーバ1を操作する際に必要となるキーボード等の入力部106、処理内容等を表示する液晶表示パネル等の表示部107を備え(図2)、その他、処理結果等を印刷するプリンター等の印刷部(図示せず)を適宜備える。そして、これら機能部分がバス(通信路)108を介して構成されている。
【0023】
また、前記記憶部104には、コンピュータを本発明のサーバ1として機能させるため、以下に示す各種手段を備えたプログラムを記憶している。
【0024】
「格納手段」
格納手段は、画像ファイル(風景から切り出した一部分が特定のアルファベットを象った線図形状であると人に想起させる画像をJPEG等の圧縮ファイルにデータ化したもの)や、該画像ファイルを個別に特定する画像番号リストを読み出し可能に格納する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
「画像ファイル」は、図6に示すように、アルファベット毎にデータベース化され、サーバ2の格納手段内に読み出し可能に格納されている。本実施の形態における画像ファイル数は、一種類のアルファベットに対し10乃至15程度の画像ファイルが用意されているが、画像数はこれに限らない。
【0025】
「受信手段」
受信手段は、ネットワークを介して端末2から送信されてくるアルファベット列情報を受信するための手段であり、通信用ハードウェアのドライバ、通信のプロトコルに関するプログラムをまとめたTCP/IPスタック等、受信に必要な構成を備えたものである。
【0026】
「文字情報認識手段」
文字情報認識手段は、端末2からネットワークを介して受信した前記アルファベット列情報に基づき、その構成文字、文字列及び文字数を該アルファベット列情報の文字情報として認識する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0027】
「画像表示テーブル生成手段」
画像表示テーブル生成手段は、前記認識した文字情報に基づき、構成文字に対応した画像ファイルを特定する画像番号を順次格納するためのテーブルを生成する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
「画像表示テーブル」(ブランク)とは、図5(a)に示すように、後続の処理により、前記文字情報に基づき、構成文字に対応した画像ファイルを特定する画像番号を順次所定のプログラムにより取得して、格納・保存するためのテーブルである。
【0028】
「画像番号リスト取得手段」
画像番号リスト取得手段は、前記認識した文字情報に基づき、n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
「画像番号リスト」とは、画像ファイルを個別に特定する画像番号の一覧であって(図3)、リレーショナル型データベースのテーブル等として実装される。該画像番号の構成文字について詳述すると、例えば、図3中の「a1b.jpg」は、次の通りである。
「a」:アルファベットの「a」又は「A」を象った画像であることを示す。
「1」:「a」の画像ファイル中、序列(取得順位)「1」であることを示す。
「b」:モノクロ画像であることを示す。尚、同じ画像であって色調をセピア調に加工した別画像を準備しておき、「b」を「s」と代え、該画像番号を「a1s〜」として選択的に色調の異なる画像が利用可能なシステムとして構築しても良い。
「.jpg」:ファイルの拡張子を示す。尚、「jpg(ジェイペグ、Joint Photographic Experts Group)とは、コンピュータで扱われる静止画像のデジタルデータの圧縮方式のひとつをいう。
【0029】
「画像番号取得手段」
画像番号取得手段は、前記画像番号リストに基づき、番号順に一の画像番号を取得する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0030】
「画像番号チェック手段」
画像番号チェック手段は、前記取得した画像番号が画像表示テーブルにおいて重複していないかどうかを判定し、重複している場合には、前記画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0031】
「画像番号保存手段」
画像番号保存手段は、前記判定のうえ取得した画像番号を該画像表示テーブルへ保存する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0032】
「画像番号数チェック手段」
画像番号「数」チェック手段は、前記画像表示テーブルへ保存された画像番号の数と前記アルファベット列情報として認識された文字数とが一致するか否かを判定する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0033】
前記画像番号数チェック手段により、一致しないと判定された場合には、前述の処理、即ち、画像番号リストの取得、画像番号の取得、重複の有無、保存、文字数の判定を繰り返し、前記画像表示テーブルへ保存された画像番号の数と前記アルファベット列情報として認識された文字数とが一致するまで繰り返される。
【0034】
「画像ファイルデータ抽出手段」
画像ファイルデータ抽出手段は、前記画像表示テーブルへ保存された全ての画像番号に個別に対応する画像ファイルデータを前記格納手段から抽出する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0035】
「送信手段」
前記抽出した画像ファイルデータを、ネットワークを介して前記アルファベット列情報を受信した端末2へ送信する手段であり、該手段を実行するために必要なプログラム等が実装される。
【0036】
2.処理の流れ
本発明に係る画像処理システムの処理につき、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態においては、ユーザが端末2よりインターネット5を介して本システムを提供するWebページへアクセスし、端末2とサーバ1との間で情報の送受信を行うものである。
なお、本システムの利用に先立つ事前の会員登録、パスワードやID等のログイン設定又は設定の要否は任意である。
【0037】
アクセス後、先ずユーザは端末2に表示されているアルファベット列情報入力画面6のアルファベット列情報入力欄7(図8)へ、任意のアルファベットを2〜10文字の間で入力し、実行キー8をクリックする(図7、S101)。
本実施形態においては「MIYOKO」というアルファベット列情報を入力したものとする(図8)。該アルファベット列情報は、該端末2の送信手段によりネットワークを介してサーバ1へ送信される(S102)。
【0038】
尚、入力文字数の制限は任意であり、入力可能な文字数は、図示するような2〜10文字に限られるものではない。使用するコンピュータシステムの性能や各種条件のほか、提供サービスの内容に応じて文字数を設定すればよい。
また、本実施形態においては「a」〜「z」のアルファベット26文字としたが、風景から切り出した一部分が特定の文字を象った線図形状であると人に想起させ得る画像として利用できるのであれば、漢字、平仮名、カタカナといった日本語やその他の文字体系、即ち、言葉を伝達し、記録するために線や点等を使って形作られた記号を排除するものではない。
【0039】
サーバ1は、受信手段により前記アルファベット列情報を受信し(S103)、受信した該アルファベット列情報に基づき文字情報認識手段によって「構成文字」「文字列」「文字数」からなる文字情報を認識する(S103)。本実施形態においては、「M」「I」「Y」「O」「K」「O」という構成文字と、「M」→「I」→「Y」→「O」→「K」→「O」という文字の並びに加え、「6」文字という文字数を認識する。
【0040】
サーバ1は、前記文字情報認識手段により認識した文字情報に基づき、画像表示テーブル生成手段により、画像表示テーブル(ブランク)5(a)(図5(a))を生成する(S104)。
【0041】
そして、先ず先頭文字(n=1)である「m」に対応する画像番号リスト4(a)(図4(a))をデータベースより取得する(S105、S106)。該リストには、「m1b.jpg」〜「m13b.jpg」までの13種類の画像ファイルを特定する画像番号がリスト化されている。
【0042】
該画像番号リストの序列に従って一の画像番号を取得する。本実施の形態においては、先頭の「m1b.jpg」という画像番号を取得する(S107)。
【0043】
取得した該画像番号が、前記画像表示テーブルにおいて重複していなかどうか画像番号チェック手段により判定し(S108)、重複している場合には、画像番号リストに基づき次順位の画像番号を取得する。
【0044】
本実施の形態においては、前記「m1b.jpg」は該画像表示テーブルにおける最初の画像番号であり、いずれとも重複しないことから、該画像番号を該画像表示テーブル5(b)(図5(b))へ保存する(S109)。
ここで、文字「o」は、第4文字目と第6文字目にあり、第6文字目の重複有無の処理の際(S108)には「NO」処理となる。したがって、画像番号リストに基づき次順位の画像番号「o2b.jpg」(図4(b))を取得することとなる。
【0045】
次に、画像番号数チェック手段により、画像表示テーブルへ保存した画像番号数と、前記アルファベット列情報を構成する文字数とが一致するか否かを判定する。
一致しない場合には、前記n個目の構成文字に対応する画像番号リストを取得する処理に戻る(S110)。
【0046】
前記画像番号数チェック手段により、画像表示テーブルへ保存した画像番号数と、前記アルファベット列情報を構成する文字数とが一致する場合には、画像表示テーブルへ保存された画像番号に対応する画像ファイルデータを、データベース(図6)より抽出する(S111、S112)。
【0047】
サーバ1は、該抽出した画像ファイルデータを送信手段によりネットワーク3を介して前記端末2へ送信し(S113)、該末2は受信手段により該データを受信し、表示手段により液晶ディスプレイ等の表示手段により画像表示欄9へ表示する(図8)。
【0048】
以上、本実施の形態によれば、画像ファイルを個別に特定する画像番号リストのコピーに基づき画像ファイルの利用重複の有無を判定するため、大衆向けの画像利用サービスにおいても、システムへの負担をかけずに画像処理を行うことが可能となった。
【0049】
〔変形例〕
ユーザが特定の画像ファイルを任意に変更する場合について、図8図10に基づき説明する。
【0050】
上記実施の形態で述べた処理により、アルファベット列「MIYOKO」に相当する画像ファイルが図8に示すごとく表示された後、例えば、任意に第6文字目の「O(オー)」の画像、即ち、「自転車の車輪」の画像を別の画像に入れ替える際の処理である。
【0051】
この場合、第6文字目の「自転車の車輪」の画像をカーソル10でクリックすると(図9)、アルファベット「O(オー)」を象った線図形状であると人に想起させる画像であってJPEG等の圧縮ファイルにデータ化された候補画像一覧11が画面上に表示される(図9)。そこで、例えば、上段右端の「向日葵」の画像Sに変更しようとする場合には、該画像Sをカーソル10でクリックすることで、アルファベット列「MIYOKO」の第6文字目が、先の「自転車の車輪」の画像から該「向日葵」の画像Sへと入れ替わる(図10)。
【0052】
本変形例によれば、本発明を利用する上で更なるバリエーションを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明によれば、一般にデータ容量が大きな画像データを扱いやすくすることができるため、様々な分野において一層画像利用の可能性が広がることとなる。
【符号の説明】
【0054】
1 サーバ
2 端末
3 インターネット等のネットワーク
4 画像番号リスト
5 画像表示テーブル
6 アルファベット列情報入力画面
7 アルファベット列情報入力欄
8 実行キー
9 画像表示欄
10 カーソル
11 候補画像一覧
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 記憶部
105 ネットワークI/F(インターフェイス)
106 入力部
107 表示部
108 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10