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特開2017-45977積層セラミックキャパシタ及びその実装基板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-45977(P2017-45977A)
(43)【公開日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】積層セラミックキャパシタ及びその実装基板
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/232 20060101AFI20170210BHJP
   H01G 4/12 20060101ALI20170210BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20170210BHJP
   H01G 2/06 20060101ALI20170210BHJP
【FI】
   H01G4/12 352
   H01G4/12 361
   H01G4/12 349
   H01G4/30 301B
   H01G4/30 301F
   H01G1/035 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-51337(P2016-51337)
(22)【出願日】2016年3月15日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0120145
(32)【優先日】2015年8月26日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リー、キョ クワン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジン
(72)【発明者】
【氏名】アーン、ヨン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】キム、チャン ス
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AD02
5E001AD03
5E001AF02
5E082AB03
5E082FG01
5E082GG10
5E082GG11
5E082GG28
(57)【要約】
【課題】本発明は、積層セラミックキャパシタ及びその実装基板に関する。
【解決手段】本発明は、外部電極がセラミック本体の実装面に離隔するように配置される垂直積層型3端子構造において、内部電極はセラミック本体の実装面と対向する面に露出するように拡張して形成し、セラミック本体の実装面と対向する面に絶縁層を形成した積層セラミックキャパシタ及びその実装基板を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体層が積層され、前記複数の誘電体層を介して交互に配置され、セラミック本体の実装面と対向する面に露出する第1及び第2内部電極を含む活性領域を含むセラミック本体と、
前記第1内部電極において前記セラミック本体の実装面に露出するように延長されて形成され、前記セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔するように配置される第1及び第2リード部と、
前記第2内部電極において前記セラミック本体の実装面に露出するように延長されて形成され、前記第1及び第2リード部の間に配置される第3リード部と、
前記セラミック本体の実装面に前記セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔するように配置され、前記第1及び第2リード部とそれぞれ接続される第1及び第2外部電極と、
前記セラミック本体の実装面に前記第1及び第2外部電極の間に配置され、前記第3リード部と接続される第3外部電極と、
前記セラミック本体の実装面と対向する面に配置される絶縁層と、を含む、積層セラミックキャパシタ。
【請求項2】
前記複数の誘電体層及び内部電極がセラミック本体の幅方向に積層される、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項3】
前記第1から第3リード部の幅が前記第1から第3外部電極の幅よりそれぞれ狭く形成される、請求項1または2に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項4】
前記第1から第3外部電極は、前記第1から第3リード部において前記セラミック本体の実装面に露出する部分をそれぞれすべて覆うように形成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項5】
前記第1内部電極は前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出する第1本体部を含み、
前記第2内部電極は前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出する第2本体部を含み、
前記第1本体部の一面の全体が前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出し、
前記第2本体部の一面の全体が前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出する、請求項1から4のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項6】
前記第1から第3リード部の一部が前記第1から第3外部電極によって覆われずに前記セラミック本体の実装面に露出するように形成され、
前記第1及び第3外部電極の間、及び前記第2及び第3外部電極の間に第1及び第2絶縁部が配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項7】
前記第1及び第2リード部と前記第3リード部が内部電極の積層方向に沿って重ならない、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項8】
前記第1及び第2リード部の一部と前記第3リード部の一部が内部電極の積層方向に沿って重なる、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項9】
前記第1及び第2リード部の間のギャップの長さが前記第3リード部の長さより大きい、請求項6から8のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項10】
前記第1及び第2リード部の間のギャップの長さが前記第3リード部の長さより小さい、請求項6から8のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項11】
前記第1及び第2内部電極が前記セラミック本体の長さ方向の両面から離隔するように配置される、請求項1から10のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項12】
幅方向に両側にそれぞれ配置されたカバー層をさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項13】
前記第1から第3外部電極は、前記セラミック本体の実装面において前記セラミック本体の幅方向の両面の一部まで延長される、請求項1から12のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項14】
前記第1及び第2外部電極は、前記セラミック本体の実装面において前記セラミック本体の長さ方向の両面の一部までそれぞれ延長される、請求項1から12のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項15】
前記第1及び第2絶縁部は、前記セラミック本体の実装面において前記セラミック本体の幅方向の両面の一部まで延長される、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項16】
前記外部電極は、導電層と、前記導電層を覆うニッケルめっき層と、前記ニッケルめっき層を覆うすずめっき層と、を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項17】
上部に第1から第3電極パッドを有する基板と、
前記第1から第3電極パッド上に第1から第3外部電極がそれぞれ配置される請求項1に記載の積層セラミックキャパシタと、を含む、積層セラミックキャパシタの実装基板。
【請求項18】
複数の誘電体層、及び前記複数の誘電体層を介して交互に配置される第1及び第2内部電極を含むセラミック本体と、
前記セラミック本体の実装面に露出し、セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔するように配置される第1及び第2リード部、及び前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出する第1本体部を含む第1内部電極と、
前記セラミック本体の実装面に露出し、セラミック本体の長さ方向に沿って前記第1及び第2リード部の間に配置される第3リード部、及び前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出する第2本体部を含む第2内部電極と、
前記セラミック本体の実装面に前記セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔するように配置され、前記第1及び第2リード部とそれぞれ接続される第1及び第2外部電極と、
前記セラミック本体の実装面に前記第1及び第2外部電極の間に配置され、前記第3リード部と接続される第3外部電極と、を含む、積層セラミックキャパシタ。
【請求項19】
前記第1及び第3外部電極の間に配置される第1絶縁部、及び前記第2及び第3外部電極の間に配置される第2絶縁部をさらに含む、請求項18に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項20】
前記第1及び第2リード部の間のギャップの長さが前記第3リード部の長さより小さい、請求項19に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項21】
前記第1本体部の一面の全体は前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出し、
前記第2本体部の一面の全体は前記セラミック本体の実装面と対向する面に露出する、請求項18から20のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項22】
前記セラミック本体の実装面と対向する面に配置される絶縁層をさらに含む、請求項18から21のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックキャパシタ及びその実装基板に関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、電子製品の小型化及び高容量化に伴い、電子製品に用いられる電子部品も小型化及び高容量化が求められている。
【0003】
このうち、積層セラミックキャパシタの場合、等価直列インダクタンス(Equivalent Series Inductance、以下「ESL」)が大きくなると、電子製品の性能が低下する可能性がある。また、適用される電子部品が小型化及び高容量化するほど積層セラミックキャパシタのESL増加が電子部品の性能低下に及ぼす影響は相対的に大きくなる。
【0004】
特に、ICの高性能化に伴い、デカップリングキャパシタの使用が増加している。これにより、外部端子間の距離を減少させて電流の流れの経路を減少させることでキャパシタのインダクタンスを減らすことができる垂直積層型3端子構造のMLCCである、いわゆる「LICC(Low Inductance Chip Capacitor)」に対するニーズが高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−050545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、低ESLの特性を極大化するとともに、容量をさらに増加させることができる積層セラミックキャパシタ及びその実装基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面は、外部電極がセラミック本体の実装面に離隔するように配置される垂直積層型3端子構造において、内部電極はセラミック本体の実装面と対向する面に露出するように拡大して形成し、セラミック本体の実装面と対向する面に絶縁層を形成した積層セラミックキャパシタ及びその実装基板を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、垂直積層型3端子構造であり、ESLを減らすことができるだけでなく、第1及び第2内部電極が互いに重なる面積を増加させることにより積層セラミックキャパシタの容量をさらに増加させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1a】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
図1b】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
図2図1aの積層セラミックキャパシタのうちセラミック本体をひっくり返して示す斜視図である。
図3図1aの積層セラミックキャパシタにおける内部電極の積層構造を概略的に示す分離斜視図である。
図4】(a)及び(b)は図1aの断面図である。
図5】本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
図6】(a)及び(b)は図5の積層セラミックキャパシタにおける第1及び第2内部電極の構造をそれぞれ概略的に示す平面図である。
図7】(a)及び(b)は図5の断面図である。
図8】本発明のさらに他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
図9】(a)及び(b)は図8の積層セラミックキャパシタにおける第1及び第2内部電極の構造をそれぞれ概略的に示す平面図である。
図10】(a)及び(b)は図8の断面図である。
図11図1aの積層セラミックキャパシタが基板に実装された形状を示す斜視図である。
図12図11の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0011】
なお、本発明の実施形態を明確に説明するために六面体の方向を定義すると、図1a及び図1bに示されたL、W及びTはそれぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。ここで、幅方向は、誘電体層が積層された積層方向と同一の概念で用いられることができる。
【0012】
積層セラミックキャパシタ
図1aは本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図であり、図2図1aの積層セラミックキャパシタのうちセラミック本体をひっくり返して示す斜視図であり、図3図1aの積層セラミックキャパシタにおける内部電極の積層構造を概略的に示す分離斜視図であり、図4(a)及び(b)は図1aの断面図である。
【0013】
図1aから図4(b)を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、複数の誘電体層111が幅方向に積層されたセラミック本体110、複数の第1及び第2内部電極121、122を含む活性領域、第1から第3外部電極131〜133、及び絶縁層150を含む。
【0014】
本実施形態の積層セラミックキャパシタ100は、3つの外部電極を有し、キャパシタ内の積層された内部電極が基板の実装面に対して垂直に配置される、いわゆる3端子垂直積層型キャパシタとみなすことができる。
【0015】
セラミック本体110は、互いに相対する厚さ方向の第1面及び第2面S1、S2、第1面S1と第2面S2を連結し、互いに相対する長さ方向の第3面及び第4面S3、S4、及び互いに相対する幅方向の第5面及び第6面S5、S6を有する。
【0016】
以下、本実施形態において、積層セラミックキャパシタ100の実装面は、セラミック本体110の第1面S1と定義して説明する。
【0017】
このようなセラミック本体110は、複数の誘電体層111を幅方向に積層してから焼成して形成され、その形状に特に制限されないが、図面に示されているように六面体状を有することができる。
【0018】
また、セラミック本体110を形成する複数の誘電体層111は、焼結された状態で、隣接する誘電体層111間の境界が走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認できないほど一体化されていることができる。
【0019】
また、誘電体層111は、高誘電率を有するセラミック粉末、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系粉末を含むことができるが、十分な静電容量が得られるものであれば、本発明はこれに限定されない。
【0020】
なお、誘電体層111には、上記セラミック粉末とともに、必要に応じて、セラミック添加剤や有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤などがさらに添加されることができる。
【0021】
このようなセラミック本体110は、キャパシタの容量形成に寄与する部分として複数の内部電極を有する活性領域、及びマージン部として上記活性領域の幅方向の両側にそれぞれ配置されるカバー層112、113を含むことができる。
【0022】
上記活性領域は、誘電体層111を介して複数の第1及び第2内部電極121、122を幅方向に繰り返し積層して形成することができる。
【0023】
カバー層112、113は、内部電極を含まないことを除いては、誘電体層111と同一の材質及び構成を有することができる。
【0024】
上記カバー層112、113は、単一の誘電体層または2つ以上の誘電体層を上記活性領域の幅方向の両側に積層して形成されることができ、基本的に物理的または化学的ストレスによる第1及び第2内部電極121、122の損傷を防止する役割をすることができる。
【0025】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性が印加される電極で、セラミック本体110の内部に形成され、誘電体層111を介して互いに対向するように配置される。
【0026】
このとき、第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に絶縁されることができる。
【0027】
また、第1及び第2内部電極121、122は、外部異物の浸透を防止して信頼性を高めるために、セラミック本体110の第3面及び第4面S3、S4から一定の距離離隔するように配置されることができる。
【0028】
なお、第1及び第2内部電極121、122を形成する材料は、特に制限されないが、例えば、パラジウム(Pd)、パラジウム−銀(Pd−Ag)合金などの貴金属材料、及びニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうちの一つ以上の物質からなる導電性ペーストを用いて形成されることができる。
【0029】
上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法やグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0030】
このような第1及び第2内部電極121、122は、隣接する内部電極と重なって容量形成に寄与する第1及び第2本体部121a、122a、及び第1及び第2本体部121a、122aの一部の幅が増加してセラミック本体110の実装面側に延長される領域としての第1及び第2リード部121b、121b'と第3リード部122bをそれぞれ含む。
【0031】
第1及び第2本体部121a、122aは、上端が誘電体層111の上面に露出するように延長される。即ち、第1及び第2内部電極121、122は、セラミック本体110の第2面S2に露出する構造を有する。
【0032】
このような構造により、第1及び第2内部電極121、122の互いに重なる面積がさらに増える。よって、積層セラミックキャパシタ100の容量もさらに増加する。
【0033】
また、上記のように、第1及び第2本体部121a、122aの上端が誘電体層111の上面に露出すると、脱バインダーの経路が増加して製品の信頼性を向上させることができる。
【0034】
第1及び第2リード部121b、121b'と第3リード部122bの端部はセラミック本体110の実装面を通じて外部に露出する。
【0035】
また、第1から第3リード部121b、121b'、122bは、特に制限されないが、容量を高めるために、第1及び第2本体部121a、122aに比べて厚さ方向に短い長さを有することができる。
【0036】
本実施形態において、第1及び第2リード部121b、121b'は、セラミック本体110の長さ方向に沿って互いに離隔するように配置され、第1内部電極121の第1本体部121aにおいてセラミック本体110の実装面である第1面S1に露出するようにそれぞれ延長されるように形成される。
【0037】
また、第3リード部122bは、第1及び第2リード部121b、121b'の間に配置され、第2内部電極122の第2本体部122aにおいてセラミック本体110の第1面S1に露出するように延長されて形成される。
【0038】
第1及び第2外部電極131、132は、互いに同一の極性の電気が印加される電極で、セラミック本体110の実装面である第1面S1にセラミック本体110の長さ方向に沿って互いに離隔するように配置され、セラミック本体110の第1面S1に露出した第1及び第2リード部121b、121b'とそれぞれ接触して電気的に接続される。
【0039】
また、第1及び第2外部電極131、132は、必要に応じて、固着強度を向上させることができるように、セラミック本体110の第1面S1からセラミック本体110の幅方向の第5面及び第6面S5、S6の一部まで延長されるように形成されることができる。
【0040】
なお、図1bに示されているように、第1及び第2外部電極131'、132'は、必要に応じて、固着強度を向上させ、キャパシタを基板に実装するときに電気的連結性をさらに高めるために、セラミック本体110の第1面S1からセラミック本体110の長さ方向の第3面及び第4面S3、S4の一部までそれぞれ延長されるように形成されることができる。
【0041】
第3外部電極133は、第1及び第2外部電極131、132と異なる極性の電気が印加される電極である。本実施形態では、例えば、グラウンド端子として活用されることができる。
【0042】
第3外部電極133は、第1及び第2外部電極131、132の間に配置され、セラミック本体110の第1面S1に露出した第3リード部122bと接触して電気的に接続される。
【0043】
また、第3外部電極133は、必要に応じて、固着強度を向上させることができるように、セラミック本体110の第1面S1からセラミック本体110の幅方向の第5面及び第6面S5、S6の一部まで延長されるように形成されることができる。
【0044】
2端子積層セラミックキャパシタは、セラミック本体の長さ方向に互いに相対する両面に外部電極が配置され、外部電極に交流が印加されるときに電流の経路が長いため電流のループがさらに大きく形成され、誘導磁場の大きさが大きくなってインダクタンスが増加するという問題が発生する。
【0045】
本実施形態では、セラミック本体110の厚さ方向に実装面である第1面S1に第1から第3外部電極131〜133を配置することにより、外部電極に交流が印加されるときに電流の経路を短くして電流のループを小さくすることができる。これにより、誘導磁場の大きさが小さくなってキャパシタのインダクタンス(ESL)を減少させることができる。
【0046】
本実施形態では、第1から第3リード部121b、121b'、122bは、幅が第1から第3外部電極131〜133の幅よりそれぞれ狭く形成されることができる。
【0047】
即ち、このような構造により、第1から第3リード部121b、121b'、122bは、セラミック本体110の第1面S1に露出する部分が第1から第3外部電極131〜133によってそれぞれすべて覆われて、内部電極間の短絡、外部異物による耐湿特性の低下またはショートのような問題を防止することができる。
【0048】
一方、本実施形態の第1から第3外部電極131、132、133は導電層とめっき層を含むことができる。
【0049】
例えば、第1から第3外部電極131〜133は、それぞれの対応する内部電極のリード部と接触して連結される第1から第3導電層131a、132a、133aと、第1から第3導電層131a、132a、133aを覆うように形成された第1から第3ニッケル(Ni)めっき層131b、132b、133bと、第1から第3ニッケルめっき層131b、132b、133bを覆うように形成された第1から第3すず(Sn)めっき層131c、132c、133cと、をそれぞれ含む。
【0050】
このとき、第1から第3導電層131a、132a、133aは、第1及び第2内部電極121、122と同一の材質の導電性物質で形成されることができる。
【0051】
しかし、本発明は、これに制限されず、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)及びニッケル(Ni)などの金属粉末で形成されることができ、このような金属粉末にガラスフリットを添加して設けられた導電性ペーストを塗布した後、焼成することにより形成されることができる。
【0052】
絶縁層150は、セラミック本体110の実装面と対向する第2面S2に配置され、第1及び第2内部電極121、122の第1及び第2本体部121a、122aにおいてセラミック本体110の第2面S2に露出する部分を覆うことで内部電極間の短絡、外部異物による耐湿特性の低下またはショートのような問題を防止する役割をする。
【0053】
上記絶縁層150は、例えば、エポキシまたはセラミックスラリーなどの絶縁性材料からなることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0054】
また、絶縁層150は、製造工程上発生する可能性があるセラミック本体のチッピング(chipping)不良を改善させることができる。
【0055】
なお、積層セラミックキャパシタを用いるために、ノズルをセラミック本体の上面側に接触してピックアップするようになる。このとき、絶縁層150がノズルの接触時の衝撃を減少させることができるため製品の耐久性を向上させることができる。
【0056】
変形例
図5は本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図であり、図6(a)及び(b)は図5の積層セラミックキャパシタにおける第1及び第2内部電極の構造をそれぞれ概略的に示す平面図であり、図7(a)及び(b)は図5の断面図である。
【0057】
ここで、上述の一実施形態と同一の構造は、重複を避けるためにこれに対する具体的な説明を省略し、上述の実施形態と異なる構造を有する第1内部電極21の第1及び第2リード部21b、21b'、第2内部電極22の第3リード部22b、及び第1及び第2絶縁部141、142について具体的に説明する。
【0058】
図5から図7(b)を参照すると、本実施形態の積層セラミックキャパシタ100'は、第1内部電極21が第1本体部21a、及び第1本体部21aにおいてセラミック本体110'の第1面S1に露出するように長さが延長された第1及び第2リード部21b、21b'を含み、セラミック本体110'の外部に露出した第1及び第2リード部21b、21b'の一部が第1及び第2外部電極131、132によって覆われずにセラミック本体110'の第1面S1にそのまま露出するように形成される。
【0059】
また、第2内部電極22は、第2本体部22a、及び第2本体部22aにおいてセラミック本体110'の第1面S1に露出するように長さが延長された第3リード部22bを含み、セラミック本体110'の外部に露出した第3リード部22bの一部が第3外部電極133によって覆われずにセラミック本体110'の第1面S1にそのまま露出するように形成される。
【0060】
なお、セラミック本体110'の第1面S1には第1から第3外部電極131〜133によって覆われずにセラミック本体110'の第1面S1にそのまま露出した第1から第3リード部21b、21b'、22bの一部を覆うように第1及び第2絶縁部141、142が配置される。
【0061】
第1及び第2絶縁部141、142は、例えば、エポキシまたはセラミックスラリーなどの絶縁性材料からなることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0062】
このとき、第1絶縁部141はセラミック本体110の第1面S1において第1及び第3外部電極131、133の間に配置され、第2絶縁部142はセラミック本体110の第1面S1において第2及び第3外部電極132、133の間に配置される。
【0063】
第1及び第2絶縁部141、142は、第1から第3リード部21b、21b'、22bの露出した部分をすべて覆うことにより、第1から第3リード部21b、21b'、22bの一部がセラミック本体110の外部に露出して発生するリード部間の短絡、外部異物による耐湿特性の低下またはショートのような問題を防止する役割をする。
【0064】
このとき、第1及び第2絶縁部141、142は、必要に応じて、固着強度を向上させることができるように、セラミック本体110'の第1面S1からセラミック本体110の幅方向の第5面及び第6面S5、S6の一部まで延長されるように形成されることができる。
【0065】
図8は本発明のさらに他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図であり、図9(a)及び(b)は図8の積層セラミックキャパシタにおける第1及び第2内部電極の構造をそれぞれ概略的に示す平面図であり、図10(a)及び(b)は図8の断面図である。
【0066】
ここで、上述の実施形態と同一の構造は、重複を避けるためにこれに対する具体的な説明を省略し、上述の実施形態と異なる構造を有する第1内部電極1210の第1及び第2リード部1210b、1210b'、及び第2内部電極1220の第3リード部1220bについて具体的に説明する。
【0067】
図8から図10(b)を参照すると、本実施形態の積層セラミックキャパシタ1000は、第1内部電極1210が第1本体部1210a、及び第1本体部1210aにおいてセラミック本体1110の第1面S1に露出するように長さがさらに延長された第1及び第2リード部1210b、1210b'を含み、セラミック本体1110の外部に露出した第1及び第2リード部1210b、1210b'の一部が第1及び第2外部電極131、132によって覆われずにセラミック本体1110の第1面S1にそのまま露出するように形成される。
【0068】
また、第2内部電極1220は、第2本体部1220a、及び第2本体部1220aにおいてセラミック本体1110の第1面S1に露出するように長さがさらに延長された第3リード部1220bを含み、セラミック本体1110の外部に露出した第3リード部1220bの一部が第3外部電極133によって覆われずにセラミック本体1110の第1面S1にそのまま露出するように形成される。
【0069】
なお、セラミック本体1110の第1面S1には第1から第3外部電極131〜133によって覆われずにセラミック本体1110の第1面S1にそのまま露出した第1から第3リード部1210b、1210b'、1220bの一部を覆うように第1及び第2絶縁部141、142が配置される。
【0070】
但し、上述の図5から図7(b)の実施形態では、第1及び第2リード部21b、21b'の間のギャップMW1が第3リード部22bの長さEW1より大きく形成されて、第1及び第2リード部21b、21b'と第3リード部22bが第1及び第2内部電極21、22の積層方向に沿って重ならない。
【0071】
図8から図10(b)に示された実施形態では、第1及び第2リード部1210b、1210b'の間のギャップMW2が第3リード部1220bの長さEW2より小さく形成される。
【0072】
したがって、第1及び第2リード部1210b、1210b'の一部と第3リード部1220bの一部が第1及び第2内部電極1210、1220の積層方向に沿って互いに重なるようになって、第1及び第2内部電極1210、1220が互いに重なる全体の重なり面積を増やして積層セラミックキャパシタ1000の容量をさらに増加させることができる。
【0073】
積層セラミックキャパシタの実装基板
図11図1aの積層セラミックキャパシタが基板に実装された形状を示す斜視図であり、図12図11の断面図である。
【0074】
図11及び図12を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタの実装基板200は、積層セラミックキャパシタ100が水平になるように実装される基板210、及び基板210の上面に互いに離隔するように形成された第1から第3電極パッド221〜223を含む。
【0075】
このとき、積層セラミックキャパシタ100は、第1から第3外部電極131〜133が第1から第3電極パッド221〜223上にそれぞれ接触するように位置した状態で半田230によって基板210とそれぞれ電気的に連結されることができる。
【0076】
図12において図面符号224は接地端子を、図面符号225は電源端子を示す。
【0077】
一方、本実施形態は、図1aの積層セラミックキャパシタを実装する形態で示して説明しているが、本発明はこれに限定されず、一例として、図1b、図5または図8に示された積層セラミックキャパシタもこれと類似した構造で基板に実装して実装基板を構成することができる。
【0078】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有するものには明らかである。
【符号の説明】
【0079】
100、100'、1000 積層セラミックキャパシタ
110、110'、1110 セラミック本体
111 誘電体層
112、113 カバー層
121、21、1210 第1内部電極
121a、21a、1210a 第1本体部
121b、21b、1210b 第1リード部
121b'、21'、1210b' 第2リード部
122、22、1220 第2内部電極
122a、22a、1220a 第2本体部
122b、22b、1220b 第3リード部
131〜133 第1から第3外部電極
141、142 第1及び第2絶縁部
150 絶縁層
200 実装基板
210 基板
221〜223 第1から第3電極パッド
230 半田
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12