(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-45985(P2017-45985A)
(43)【公開日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】回路板、電子素子の殻体及びフィルタ
(51)【国際特許分類】
H05K 1/11 20060101AFI20170210BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20170210BHJP
【FI】
H05K1/11 F
H05K3/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-127133(P2016-127133)
(22)【出願日】2016年6月28日
(31)【優先権主張番号】104128535
(32)【優先日】2015年8月28日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】512222426
【氏名又は名称】斐成企業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100071054
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高久
(72)【発明者】
【氏名】楊淑美
【テーマコード(参考)】
5E317
5E319
【Fターム(参考)】
5E317AA22
5E317BB01
5E317BB11
5E317CD34
5E317GG16
5E317GG20
5E319AA01
5E319AA10
5E319AB02
5E319AC17
5E319BB20
(57)【要約】
【課題】回路板、電子素子の殻体及びフィルタを提供し、現有技術において、フィルタ等の電子素子を製造する時に工程、時間を消費すること、毒ガス等の問題を招くことを解決する。
【解決手段】本発明は、上表面と、下表面と、複数の凹溝を含み、該凹溝が該上表面及び該下表面を貫通する少なくとも1つの側面と、該下表面に溶接点を形成する複数の導電線と、を含む回路板を提供する。本発明は、回路板と、固定構造により該回路板に固定される蓋板と、を含む電子素子の殻体も提供する。本発明は、更に、前記回路板を含むフィルタを提供する。本発明は、更に、前記電子素子の殻体を含むフィルタを提供する。本発明は、好ましくは、フィルタ等の電子素子を製造時、材料コスト、工程、時間を節減し、毒ガスへの接触を回避することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上表面と、該上表面に平行し且つ相対する下表面と、
複数の凹溝を含み、該凹溝が該上表面に垂直な方向に沿って該上表面及び該下表面を貫通する少なくとも1つの側面と、それぞれ該凹溝に沿って該上表面及び該下表面を貫通し、該下表面を貫通後に該下表面において該下表面に略平らに貼合する非溶接ピンの溶接点を形成する複数の導電線と、
を含む回路板。
【請求項2】
請求項1に記載の回路板と、
該回路板に平行であり、固定構造によって該回路板に固定されるする蓋板と、を含む電子素子の殻体。
【請求項3】
前記固定構造は、少なくとも1つの側面板を含み、該側面板は、該蓋板の辺縁に垂直に接続し、該蓋板は、該側面板により、該回路板に固定され、該側面板は、少なくとも1つの突出体を含み、該回路板は、各該突出体に対応する少なくとも1つの固定凹陥を含み、該蓋板は、該突出体により該固定凹陥に嵌合して該回路板に固定される請求項2に記載の電子素子の殻体。
【請求項4】
前記固定構造は、2つの該側面板を含み、各該2つの側面板は、それぞれ2つの該突出体を含み、該4つの突出体は、柱状であり、該4つの突出体は、各該2つ側面板の両端に位置し、該回路板の四方周囲は、それぞれ該4つの突出体に対応する4つの該固定凹陥を含む請求項3に記載の電子素子の殻体。
【請求項5】
前記固定構造は、2つの該側面板を含み、各該2つの側面板は、それぞれ該突出体を含み、該突出体は、シート状であり、該固定凹陥は、該回路板上の複数の欠き口であり、該欠き口は、該回路板の辺縁に連通し、該2つの突出体の形状は、異なり且つ2つの欠き口の形状は、異なり、ミス防止構造を形成する請求項3に記載の電子素子の殻体。
【請求項6】
請求項1に記載の回路板と、
該回路板に設置される少なくとも1つのチョークと、
該回路板に設置される少なくとも1つの変圧器と、
を含むフィルタ。
【請求項7】
前記チョークは、コイル又はコモンモードインダクタンスであり、該変圧器は、コイルであり、該チョークは、軸心線が該回路板長辺に平行である第1コイル、軸心線が該回路板短辺に平行である第2コイル、軸心線が該回路板に垂直である第3コイル、最長辺が該回路板長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス、又は最長辺が該回路板短辺に平行である第2コモンモードインダクタンスであり、該変圧器は、軸心線が該回路板長辺に平行である第1コイル、軸心線が該回路板短辺に平行である第2コイル、又は軸心線が該回路板に垂直である第3コイルである請求項6に記載のフィルタ。
【請求項8】
前記フィルタは、更に、請求項2〜5の何れか一項に記載の電子素子の殻体を含む請求項6に記載のフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路板、電子素子の殻体及びフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフィルタは、コイルが収容空間に設置された後、人工方式で巻線し、コイルと殻体を接続させる必要があり、現有技術において、各列の端子の間は、互いに揃えられ、突出する端子は、即ち、いわゆる溶接ピンであり、従って、隣り合う2列の端子の間の距離は相当狭くなり、従って、構造は、錫浸漬時の難度を高め、且つ隣り合うリード線の間ではんだがつながって短絡し易い。錫浸漬時は、フィルタを傾けて錫中に浸漬させ、従って、外側列に位置する端子は、比較的深く且つ浸漬時間が長く、断線し易い。このほか、各列の端子が平らに揃えられ、且つ各列の端子が互いに揃えられることにより、巻線ツールを用いてリード線を端子上に巻き付ける時、引っ掛かり易く、生産効率の低下を招き、且つリード線がスポット溶接の方式で端子に直接溶接する必要がある場合、比較的時間を消費するだけでなく、溶接が失敗して溶接し直しが必要になり易い。このほか、殻体の上蓋は、接着剤を付ける方式で殻体の側部に固定し、生産効率が比較的良好でない。上記のように、現有のフィルタの殻体構造は、人工錫浸漬、人工はんだ付け、巻線等で製造することによる生産効率の低下、歩留まりの不良を招き、人件費が高くなり、外部端子の傾斜平坦性が良好でなく、外部端子と顧客のボードの結合が良好でない等の問題を招く。また、溶接時に密閉空間で作業者が溶接用の鉛、錫、及びレチノールフラックスが発生するろ過し難い、人体に有害な極微量の鉛粒子及びレチノールからのメタノール、二酸化炭素、臭気及び炭素粒子等を吸い込み、これにより、長期的に通気性が悪く、吸気設備のない環境で操作した後に接触部位を確実に洗浄せず、高効率なろ過マスクを装着していなければ、鉛中毒の問題を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、回路板、電子素子の殻体及びフィルタを提供し、現有技術において、フィルタ等の電子素子を製造する時に工程、時間を消費すること、毒ガス等の問題を招くことを解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明が提供する回路板は、上表面と、該上表面に平行し且つ相対する下表面と、複数の凹溝を含み、該凹溝が該上表面に垂直な方向に沿って該上表面及び該下表面を貫通する少なくとも1つの側面と、それぞれ該凹溝に沿って該上表面及び該下表面を貫通し、該下表面を貫通後に該下表面において該下表面に略平らに貼合する非溶接ピンの溶接点を形成する複数の導電線を含む。
【0005】
本発明が提供する電子素子の殻体は、上表面及び該上表面に平行し且つ相対する下表面を含む回路板と、該回路板に平行し、固定構造によって該回路板に固定される蓋板と、を含む。
【0006】
本発明の実施例に基づき、該固定構造は、少なくとも1つの側面板を含み、該側面板は、該蓋板の辺縁に垂直に接続し、該蓋板は、該側面板によって該回路板に固定される。
【0007】
本発明の実施例に基づき、該側面板は、少なくとも1つの突出体を含み、該回路板は、各該突出体に対応する少なくとも1つの固定凹陥を含み、該蓋板は、該突出体により該固定凹陥に嵌合して該回路板に固定される。
【0008】
本発明の実施例に基づき、該固定構造は、2つの該側面板を含み、各該2つの側面板は、それぞれ2つの該突出体を含み、該4つの突出体は、柱状であり、該4つの突出体は、各該2つ側面板の両端に位置し、該回路板の四方周囲は、それぞれ該4つの突出体に対応する4つの該固定凹陥を含む。
【0009】
本発明の実施例に基づき、該固定構造は、2つの該側面板を含み、各該2つの側面板は、それぞれ該突出体を含み、該突出体は、シート状であり、該固定凹陥は、該回路板上の複数の欠き口であり、該欠き口は、該回路板の辺縁に連通する。
【0010】
本発明の実施例に基づき、該2つの突出体の形状は、異なり且つ2つの欠き口の形状は、異なり、ミス防止構造を形成する。
【0011】
本実施例に基づき、該回路板は、前記の回路板である。
【0012】
本発明が提供するフィルタは、前記の回路板と、該回路板に設置される少なくとも1つのチョークと、該回路板に設置される少なくとも1つの変圧器と、を含む。
【0013】
本発明の実施例に基づき、該チョークは、コイル又はコモンモードインダクタンスであり、該変圧器は、コイルである。
【0014】
本発明の実施例に基づき、該チョークは、軸心線が該回路板長辺に平行である第1コイル、軸心線が該回路板短辺に平行である第2コイル、軸心線が該回路板に垂直である第3コイル、最長辺が該回路板長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス、又は最長辺が該回路板短辺に平行である第2コモンモードインダクタンスであり、該変圧器は、軸心線が該回路板長辺に平行である第1コイル、軸心線が該回路板短辺に平行である第2コイル、又は軸心線が該回路板に垂直である第3コイルである。
【0015】
本発明が提供するフィルタは、回路板と、該回路板に設置される少なくとも1つのチョークと、該回路板に設置される少なくとも1つの変圧器と、前記の電子素子の殻体と、を含む。
【0016】
本発明の実施例に基づき、該チョークは、コイル又はコモンモードインダクタンスであり、該変圧器は、コイルである。
【0017】
本発明の実施例に基づき、該チョークは、軸心線が該回路板長辺に平行である第1コイル、軸心線が該回路板短辺に平行である第2コイル、軸心線が該回路板に垂直である第3コイル、最長辺が該回路板長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス、又は最長辺が該回路板短辺に平行である第2コモンモードインダクタンスであり、該変圧器は、軸心線が該回路板長辺に平行である第1コイル、軸心線が該回路板短辺に平行である第2コイル、又は軸心線が該回路板に垂直である第3コイルである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の回路板、電子素子の殻体及びフィルタは、現有技術において、フィルタ等の電子素子を製造する時に工程、時間を消費し、毒ガス等の問題を招くことを解決する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】回路板上にコイルをスポット溶接した説明図である。
【
図3】本発明の電子素子の殻体の実施例の分解図である。
【
図4】本発明の電子素子の殻体のもう1つの実施例の分解図である。
【
図7】各種チョーク及び変圧器の組み合わせ説明図である。
【
図8】フィルタが配置された実施例の説明図である。
【
図9】フィルタが配置された実施例の説明図である。
【
図10】フィルタが配置された実施例の説明図である。
【
図11】フィルタが配置された実施例の説明図である。
【
図12】フィルタが配置された実施例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の上記及びその他の目的、特徴及び利点を更に分かり易くする為、以下に好適実施例を挙げ、図面を合わせて詳細に説明する。
【0021】
図1及び
図2を参考とし、
図1は、本発明の回路板の説明図であり、
図2は、回路板上にコイルをスポット溶接した説明図である。本発明が提供する回路板2は、上表面9と、上表面9に平行し且つ相対する下表面10と、複数の凹溝42を含み、凹溝42が上表面9に垂直な方向に沿って上表面9及び下表面10を貫通する少なくとも1つの側面41と、それぞれ該凹溝42に沿って上表面9及び下表面10を貫通し、下表面10を貫通した後、下表面10に下表面10に略平らに貼合する従来の突出する短ロッド状の溶接ピンではない溶接点45を形成し、複数の溶接点45は、下表面10に底部溶接盤(図示せず)を形成し、上表面9を貫通後に上表面9において、上表面9に略平らに貼合する従来の突出する短ロッド状の溶接ピンではない溶接点45を形成し、複数の溶接点45は、上表面9にも溶接盤を形成する複数の導電線43と、を含む。詳細に述べれば、一般の回路板は、板状であるので、当然、1つの上方表面と、1つの下方表面と、4つの側方表面を含み、本願の回路板2は、当然、1つの上方表面と、1つの下方表面と、4つの側方表面を含むが、4つの側方表面のうち少なくとも1つの側面41は、複数の凹溝42を含み、通常の実施例では、回路板2が、複数の凹溝42を含む2つの側面41を有し、
図2に示す通りである。また、詳細に述べれば、通常は、各凹溝42が上表面9及び下表面10を貫通し、下表面10を貫通した後、下表面10において、下表面10に略平らに貼合する従来の突出する短ロッド状の溶接ピンではない溶接点45を形成し、即ち、従来の突出状で容易に湾折され平らに揃え難い端子溶接ピンではなく、下表面10に略平らに貼合した溶接点45であり、溶接点45は、通常は、薄い銅箔、導線等である。
図1は、仰視図であり、
図1左方の一番目の位置に上面に導電線43を有さない凹溝42を書き出しており、2番目の位置に導電線43を覆った後の凹溝42を書き出しており、この時、凹溝42は、導電線43により遮られて見えなくなっている。
図2は、2つのコイルを設置した回路板2を見ることができ、コイル上の銅線は、三つ又線に分かれ、それぞれ機器により溶接点45上にスポット溶接されることができ、
図1中の凹陥は、スポット溶接時の位置決めを良好に補助することができる。本発明は、機器を用いてコイルを自動スポット溶接し、速度及び歩留まりを良好に強化する。且つ好ましくは、治具を用いてコイルを配置する時、コイルは、凹溝42から跨いで下ろして正確に位置決めを行い、従って、自動スポット溶接を用いる時、はんだが偏るか、付近のその他の溶接点45と短絡の現象を起こすことがない。
【0022】
図3及び
図4を参考とし、
図3は、本発明の電子素子の殻体の実施例の分解図であり、
図4は、本発明の電子素子の殻体のもう1つの実施例の分解図である。本発明が提供する電子素子の殻体1は、上表面9及び上表面9に平行し且つ相対する下表面10を含む回路板2と、回路板2に平行する蓋板4と、を含み、固定構造(図示せず)によって該回路板2に固定され、例えば、蓋板4中央に一本の柱を有することができ、柱は、回路板2中央に挿入されて固定される。
【0023】
本発明の実施例に基づき、固定構造は、少なくとも1つの側面板5を含み、側面板5は、蓋板4の辺縁に垂直に接続し、蓋板4は、側面板5によって回路板2に固定される。
【0024】
本発明の実施例に基づき、側面板5は、少なくとも1つの突出体6を含み、回路板2は、各突出体6に対応する少なくとも1つの固定凹陥3を含み、蓋板4は、突出体6により固定凹陥3に嵌合して回路板2に固定される。
【0025】
本発明の実施例に基づき、固定構造は、2つの側面板5を含み、各側面板5は、それぞれ2つの突出体6を含み、4つの突出体6は、柱状であり、4つの突出体6は、各側面板5の両端に位置し、回路板2の四方周囲は、それぞれ4つの突出体6に対応する4つの固定凹陥3を含む。
【0026】
図4を参考とし、本発明の実施例に基づき、固定構造は、2つの該側面板5を含み、各2つの側面板5は、それぞれ突出体6を含み、突出体6は、シート状であり、固定凹陥3は、回路板2上の複数の欠き口であり、欠き口は、回路板2の辺縁に連通する。
【0027】
本発明の実施例に基づき、2つの突出体6の形状は、異なり且つ2つの欠き口の形状は、異なり、ミス防止構造を形成する。
【0028】
本実施例に基づき、回路板2は、前記の回路板2である。
【0029】
本実施例に基づき、回路板2は、長方形の板体である。
【0030】
本実施例に基づき、蓋板4は、長方形の板体である。
【0031】
本実施例に基づき、蓋板4の長辺は、回路板2の長辺よりやや短いか等しい。
【0032】
本実施例に基づき、回路板2の三辺は、長辺、短辺及び厚さ辺であり、コモンモードインダクタンスの三辺は、最長辺、次長辺及び厚さ辺である。
【0033】
図5〜
図12を参考とし、
図5は、本発明のフィルタの説明図であり、
図6は、本発明のフィルタの分解図であり、
図7は、各種チョーク及び変圧器の組み合わせ説明図であり、
図8〜
図12は、フィルタが配置された実施例の説明図である。
【0034】
本発明が提供するフィルタ12は、前記の回路板2と、回路板2に設置される少なくとも1つのチョーク(図示せず)と、回路板2に設置される少なくとも1つの変圧器(図示せず)と、を含む。
【0035】
本発明の実施例に基づき、チョークは、コイル又はコモンモードインダクタンスであり、変圧器は、コイルである。
【0036】
本発明の実施例に基づき、チョークは、軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21、軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22、軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23、最長辺が回路板2長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス31、又は最長辺が回路板2短辺に平行である第2コモンモードインダクタンス32であり、変圧器は、軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21、軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22、又は軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23である。コイル21〜23又はコモンモードインダクタンス31〜33は、自動溶接の方式及び回路板2上のはんだ盤溶接により、良好に人件費を節減し、作業者が毒ガスに直接接触することを回避し、歩留まりを向上し、生産効率を向上する。
【0037】
引き続き、
図5、
図6、
図7及び
図8〜
図12を参考とし、本発明が提供するフィルタ12は、回路板2と、回路板2に設置される少なくとも1つのチョークと、回路板2に設置される少なくとも1つの変圧器と、前記の電子素子の殻体1と、を含む。
【0038】
本発明の実施例に基づき、チョークは、コイル又はコモンモードインダクタンスであり、変圧器は、コイルである。
【0039】
本発明の実施例に基づき、チョークは、軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21、軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22、軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23、最長辺が回路板2長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス31、又は最長辺が回路板2短辺に平行である第2コモンモードインダクタンス32であり、変圧器は、軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21、軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22、又は軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23である。コイル21〜23又はコモンモードインダクタンス31〜33は、自動溶接の方式及び回路板2上のはんだ盤溶接により、良好に人件費を節減し、作業者が毒ガスに直接接触することを回避し、歩留まりを向上し、生産効率を向上する。
【0040】
図7において、フィルタ12上にコイル21〜23及びコモンモードインダクタンス31、32を書き出しているが、フィルタ12は、コイル21〜23及びコモンモードインダクタンス31、32を含んでいることを示すのではなく、
図7は、ただ各種コイル及び各種コモンモードインダクタンスの位置の説明に便利であるように作成された説明図である。実際の実施例において、フィルタ12は、少なくとも1つのチョーク及び少なくとも1つの変圧器を含み、そのうち、チョークはコイル又はコモンモードインダクタンスであり、チョークは、軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21、軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22、軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23、最長辺が回路板2長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス31、又は最長辺が回路板2短辺に平行である第2コモンモードインダクタンス32であり、そのうち、変圧器は、コイルであり、変圧器は、軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21、軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22、又は軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23である。或は、以下の実際の実施例中のフィルタ12に対する説明を参考とする。
【0041】
本発明の実施例に基づき、フィルタ12は、少なくとも1組のフィルタ素子組を含み、即ち、フィルタ12は、1、2、3、4、5...組のフィルタ素子組を含むことができ、このフィルタ素子組は、2つの軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23を含む。
図8を参考とし、それが示すのは、4組のフィルタ素子組のフィルタであり、そのうち、表示に便利であるために蓋板4を除いており、このフィルタ素子組は、2つの軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23を含む。
【0042】
本発明の実施例に基づき、フィルタ12は、少なくとも1組のフィルタ素子組を含み、即ち、フィルタ12は、1、2、3、4、5...組のフィルタ素子組を含むことができ、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2短辺に平行な第2コイル22及び1つの軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23を含む。
図9を参考とし、それが示すのは、4組のフィルタ素子組のフィルタであり、そのうち、表示に便利であるために蓋板4を除いており、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22及び1つの軸心線が回路板2に垂直である第3コイル23を含む。
【0043】
本発明の実施例に基づき、フィルタ12は、少なくとも1組のフィルタ素子組を含み、即ち、フィルタ12は、1、2、3、4、5...組のフィルタ素子組を含むことができ、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2長辺に平行な第1コイル21及び最長辺が回路板2短辺に平行である第2コモンモードインダクタンス32を含む。
図10を参考とし、それが示すのは、4組のフィルタ素子組のフィルタであり、そのうち、表示に便利であるために蓋板4を除いており、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21及び最長辺が回路板2短辺に平行である第2コモンモードインダクタンス32を含む。
【0044】
本発明の実施例に基づき、フィルタ12は、少なくとも1組のフィルタ素子組を含み、即ち、フィルタ12は、1、2、3、4、5...組のフィルタ素子組を含むことができ、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21及び1つの軸心線が回路板2短辺に平行な第2コイル22を含む。
図11を参考とし、それが示すのは、4組のフィルタ素子組のフィルタであり、そのうち、表示に便利であるために蓋板4を除いており、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21及び1つの軸心線が回路板2短辺に平行である第2コイル22を含む。
【0045】
本発明の実施例に基づき、フィルタ12は、少なくとも1組のフィルタ素子組を含み、即ち、フィルタ12は、1、2、3、4、5...組のフィルタ素子組を含むことができ、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2長辺に平行な第1コイル21及び最長辺が回路板2長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス31を含む。
図12を参考とし、それが示すのは、4組のフィルタ素子組のフィルタであり、そのうち、表示に便利であるために蓋板4を除いており、このフィルタ素子組は、1つの軸心線が回路板2長辺に平行である第1コイル21及び最長辺が回路板2長辺に平行である第1コモンモードインダクタンス31を含む。
【0046】
本発明の実施例に基づき、チョーク及び変圧器は、互いに接続される。好ましくは、互いに接続された少なくとも1つのチョーク及び少なくとも1つの変圧器は、同時に自動溶接の方式で回路板2に溶接され、人工溶接を節減することができる。
【0047】
本発明の実施例に基づき、殻体1又はフィルタ12を電子製品に設置する時、好ましくは、底部溶接盤によりその他の電子製品の電子回路板と結合することができ、効率を高めることができる。
【0048】
なお、本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない均等の範囲内で各種の変動や潤色を加えることができることは勿論である。
【符号の説明】
【0049】
1 殻体
12 フィルタ
2 回路板
21 第1コイル
22 第2コイル
23 第3コイル
3 固定凹陥
31 第1コモンモードインダクタンス
32 第2コモンモードインダクタンス
4 蓋板
41 側面
42 凹溝
43 導電線
45 溶接点
5 側面板
6 突出体
9 上表面
10 下表面