特開2017-47068(P2017-47068A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-47068(P2017-47068A)
(43)【公開日】2017年3月9日
(54)【発明の名称】ネックレス用指輪着脱具
(51)【国際特許分類】
   A44C 25/00 20060101AFI20170217BHJP
【FI】
   A44C25/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-174572(P2015-174572)
(22)【出願日】2015年9月4日
(71)【出願人】
【識別番号】507060240
【氏名又は名称】小笠原 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100089886
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 雅雄
(74)【代理人】
【識別番号】100172096
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 理太
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 大輔
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114AA01
3B114EB00
3B114EC13
(57)【要約】
【課題】ペンダント装飾性を高くすることができ、小型化が容易であり、指輪が脱落するおそれのより少ないネックレス用指輪着脱具の提供
【解決手段】リングを2分割した形状の1対のリング構成部2a,2bをもって指輪通し用リングを構成させ、両リング構成部の基端間が、両リング構成部の先端側が互いに接近離反する方向に回動可能に枢着されており、両リング構成部の先端にそれぞれ紐通し用小リング5a,5bが一体に成形され、両リング構成部を互いに接近する方向に回動させることによって、両紐通し用小リング部が同軸心配置に重なり合うようになっており、いずれかのリング構成部を指輪に通し、両紐通し用小リングを互いに重なり合う側に回動させ、その重なり合った両リング内にネックレス11を通すようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リングを2分割した形状の1対のリング構成部をもって指輪通し用リングを構成させ、
前記両リング構成部の基端間が、該両リング構成部の先端側が互いに接近離反する方向に回動可能に枢着されており、
前記両リング構成部の先端にそれぞれ紐通し用小リングが一体に成形され、前記両リング構成部を互いに接近する方向に回動させることによって、前記両紐通し用小リング部が同軸心配置に重なり合うようになっており、
前記いずれかのリング構成部を指輪に通し、前記両紐通し用小リングを互いに重なり合う側に回動させ、その重なり合った両リング内にネックレスを通すことにより、両リング構成部によって構成される指輪通し用リングが開き止めされるようにしたネックレス用指輪着脱具。
【請求項2】
前記両紐通し用小リングの少なくとも一方は、互いに間隔を隔てて一方のリング構成部に一体化させた二重リング構造とし、該二重リング構造の紐通し用小リング間に他方の紐通し用小リングが挿入される構造とした請求項1に記載のネックレス用指輪着脱具。
【請求項3】
前記指輪通し用リングは全体の外形が縦長形状に形成され、前記紐通し用小リングは、前記縦長の長径側端部内にあって、該指輪通し用リングを構成している両リング構成部の先端を前記指輪通し用リングの内側に折り返す側に湾曲させた形状に形成されている請求項1又は2に記載のネックレス用指輪着脱具。
【請求項4】
前記指輪通し用リングには、その縦長の前記紐通し用小リング部分の反対側端部にペンダントヘッド取付用小リングが一体に形成され、該ペンダントヘッド取付用小リングにペンダントヘットを吊り下げた請求項3に記載のネックレス用指輪着脱具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指輪をネックレスに着脱可能に装着し、ペンダントとして使用するためのネックレス用指輪着脱具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、指輪を、その本来の使用方法である指にはめる他にペンダントヘッドとして利用する方法が知られている。その最も簡易なものとして、指輪にネックレスを通し、これを首に掛ける方法である。
【0003】
この他、ネックレスを通したペンダントトップに指輪を取り換え可能に保持させるようにしたもの、例えば、リング状のペンダントトップに、指輪通し部を形成しておき、この指輪通し部にリング内側には開くが、外側には開かない構造の逆止め式のドアを取り付けておき、このドアを外側から押し開いて指輪を装着するようにし、かつリング状のペンダントトップの外周にネックレスを通す部分を一体に備えたもの(特許文献1)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−113970号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に示されているような従来のネックレス用指輪脱着具は、ネックレスを通す部分と指輪を着脱するための逆止め式のドアとを別々の箇所の設ける必要があり、また、逆止め式のドア構造の小型化に限界があり、ペンダントトップとして目立たない大きさとすることが困難であるため装飾的効果が低下する。
【0006】
また、上記逆止め式ドアは、逆止めのためのバネを組み込んだ機械式構造であるため、壊れる恐れがあり、知らないうちに高価な指輪が抜け落ちるという危険性がある等の問題が等の問題があった。
【0007】
本発明はこのような従来の問題に鑑み、ペンダントトップ自体の装飾性を高くすることができ、小型化が容易であり、ネックレスが外れない限り指輪が脱落するおそれのより少ないネックレス用指輪着脱具の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した従来の問題を解決するための本発明の第1の特徴は、リングを2分割した形状の1対のリング構成部をもって指輪通し用リングを構成させ、前記両リング構成部の基端間が、該両リング構成部の先端側が互いに接近離反する方向に回動可能に枢着されており、前記両リング構成部の先端にそれぞれ紐通し用小リングが一体に成形され、前記両リング構成部を互いに接近する方向に回動させることによって、前記両紐通し用小リング部が同軸心配置に重なり合うようになっており、前記いずれかのリング構成部を指輪に通し、前記両紐通し用小リングを互いに重なり合う側に回動させ、その重なり合った両リング内にネックレスを通すことにより、両リング構成部によって構成される指輪通し用リングが開き止めされるようにしたネックレス用指輪着脱具にある。
【0009】
本発明の第2の特徴は、前記両紐通し用小リングの少なくとも一方は、互いに間隔を隔てて一方のリング構成部に一体化させた二重リング構造とし、該二重リング構造の紐通し用小リング間に他方の紐通し用小リングが挿入される構造としたことにある。
【0010】
本発明の第3の特徴は、前記指輪通し用リングは全体の外形が縦長形状に形成され、前記紐通し用小リングは、前記縦長の長径側端部内にあって、該指輪通し用リングを構成している両リング構成部の先端を前記指輪通し用リングの内側に折り返す側に湾曲させた形状に形成されていることにある。
【0011】
本発明の第4の特徴は、前記指輪通し用リングには、その縦長の前記紐通し用小リング部分の反対側端部にペンダントヘッド取付用小リングが一体に形成され、該ペンダントヘッド取付用小リングにペンダントヘットを吊り下げたことにある。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、上記第1の特徴のように、リングを2分割した形状の1対のリング構成部をもって指輪通し用リングを構成させ、前記両リング構成部の基端間が、該両リング構成部の先端側が互いに接近離反する方向に回動可能に枢着されており、前記両リング構成部の先端にそれぞれ紐通し用小リングが一体に成形され、前記両リング構成部を互いに接近する方向に回動させることによって、前記両紐通し用小リング部が同軸心配置に重なり合うようになっており、前記いずれかのリング構成部を指輪に通し、前記両紐通し用小リングを互いに重なり合う側に回動させ、その重なり合った両リング内にネックレスを通すことにより、両リング構成部によって構成される指輪通し用リングが開き止めされるようにしたことにより、指輪の装着及び外れ止めは、両リング構成部を、その先端の紐通し用小リングが重なり合う側に互いに回動させ、その重なり合った紐通し用小リング内にネックレスを通すことによってリング構成部によって構成される閉鎖状態の指輪保持リングの開きとめがなされることとなり、簡単な構造で安全性の高いネックレス用指輪着脱具となる。
【0013】
また、本発明は、上記第2の特徴のように、前記両紐通し用小リングの少なくとも一方は、互いに間隔を隔てて一方のリング構成部に一体化させた二重リング構造とし、該二重リング構造の紐通し用小リング間に他方の紐通し用小リングが挿入される構造としたことにより、2つの固定配置にある一方の紐通し用小リング間に他方の紐通し用小リングが挿入された状態で、それらの紐通し用小リング内にネックレスを挿通することによってリング構成部先端の開きが防止され、使用時の形状が安定し、デザイン性が使用中に損なわれることがなくなる。
【0014】
本発明は、前記の第3の特徴のように、前記指輪通し用リングは全体の外形が縦長形状に形成され、前記紐通し用小リングは、前記縦長の長径側端部内にあって、該指輪通し用リングを構成している両リング構成部の先端を前記指輪通し用リングの内側に折り返す側に湾曲させた形状に形成されていることにより、全体が滑らかな外観を呈し、装飾性の高いものとなる。
【0015】
本発明は、上記第4の特徴のように、前記指輪通し用リングには、その縦長の前記紐通し用小リング部分の反対側端部にペンダントヘッド取付用小リングが一体に形成され、該ペンダントヘッド取付用小リングにペンダントヘットを吊り下げたことにより、使用時には、指輪のリング部内にペンダントヘッドを位置させることができ、指輪に取り付けられている宝石などの装飾とペンダントヘッドとが融合したデザインとなって装飾性が高くなるとともに、手持ちの指輪を取り換え使用することによって多種類のペンダントとして楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係るネックレス用指輪着脱具の使用状態を示す斜視図である。
図2】同上の正面図である。
図3】同上の指輪を切断して示す側面図である。
図4図1に示すネックレス用指輪着脱具の開き状態を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施の形態を、図面について説明する。
【0018】
このネックレス用指輪着脱具1は、リングを2分割した形状の一対のリング構成部2a,2bを有している。このリング構成部2a,2bは、それぞれの基端間が、各リング構成部2a,2bの長さ方向に直行する方向に向けた枢軸3をもって連結され、その枢軸3を中心にして、先端側が互いに接近・離反する方向に回動できるように連結されている。
【0019】
リング構成部2a,2bは、それぞれ弧状に形成され、その弧状の凹部4,4が互いに向き合うように基端間が枢軸3によって連結されている。
【0020】
両リング構成部2a,2bの内の一方のリング構成部2aの先端側、即ち枢軸3側とは反対側の端部には、幅方向に間隔を隔てて二重配置に一対の紐通し用小リング5a,5aが一体に形成されており、他方リング構成部2bの先端側には1つの紐通し用小リング5bが一体に形成されている。
【0021】
そして両リング構成部2a,2bを、その先端が接近する方向に互いに回動させることにより、一対の紐通し用小リング5a,5a間に1つの紐通し用小リング5a,5bbが挿入され、各紐通し用小リング5a,5a,5bが幅方向に重なり、それらの内側が幅方向に連通する配置となるように構成されている。
【0022】
この一方のリング構成部2aの紐通し用小リング5a,5aは、リング構成部2aを分岐させ、それらの延長部分をリング構成部2aの凹部4側に折り返すように湾曲させて先端をリング構成部2a,の内側面に溶接又は蝋付けしてリング状としている。
【0023】
また、他方のリング構成部2bの紐通し用小リング5bは、前述と同様にリング構成部2bの先端の延長部をリング構成部2bの凹部4側に折り返すように湾曲させて先端をリング構成部2bの内側面に溶接又は蝋付けしてリング状としている。
【0024】
この両リング構成部2a,2bの紐通し用小リング5a,5a,5bを重ね合わせることによって、全体の外形が楕円形状となり、その上部内側に紐通し用小リング5a,5a,5bが、下側に枢軸3が位置するように構成されている。
【0025】
枢軸3の位置は、上下の向きの上記楕円形の真下部分よりやや側部にずれた位置となっており、上記楕円形の真下となる部分の一方のリング構成部2aの下側面に、円環状のペンダントヘッド取付用小リング6が溶接されている。このペンダントヘッド取付用小リング6の向きは、両リング構成部2a,2bによって形成される楕円形と同じ向き、即ち中空軸心が平行となる配置となっている。
【0026】
このペンダントヘッド取付用小リング6に、所望のペンダントヘッド7を必要に応じ小リングなどの取付具8を使用して吊り下げる。尚、ペンダントヘッド取付用小リング6とペンダントヘッド7の大きさは、後述するように両リング構成部2a,2bによって構成される指輪保持リングに指輪10を通して吊り下げた際に、ペンダントヘッド7が指輪10のリング部10a内の位置に吊り下げられるように選定する。
【0027】
このネックレス用指輪着脱具の使用に際しては、図4に示すように両リング構成部2a,2bを、その先端側が開くように回動させる。この状態でいずれか一方リング構成部2a又は2bを指輪10内に挿入し、両リング構成部2a,2bを、その一方の先端の両紐通し用小リング5a,5a間に他方の紐通し用小リンク5bが入り込むように回動させる。この状態で両リング構成部2a,2bによって形成される楕円形の指輪保持リングが閉鎖状態となり、指輪10は取り外し不能となる。
【0028】
次いで、互いに連通配置にある紐通し用小リング5a,5b,5a内にネックレス11を通し、図 に示すように首に掛ける。この時、紐通し用小リング5a,5b,5aの中心軸方向がネックレスの長さ方向に向き、即ち使用者の胸乃至首の前面に対して横向き傾向となり、楕円形のネックレス用指輪着脱具1も同様の横向き傾向となる。
【0029】
このため、図2に示すように指輪10は指輪保持リングに対して直行向き傾向となるため、指輪のリング部10a内が使用者に対して前向き傾向となり、そのリング部10a内にペンダントヘッド7が吊り下げられた配置となる。
【0030】
なお、上述の例では二重配置の一方の紐通し用小リング5a,5a間に1つの他方の紐通し用小リング5bを挿入させる構造としているが、この他、両方とも1重の紐通し用小リング5a,5bとし、両者を重ね配置にしてその内部にネックレスを挿入するようにしてもよい。
【0031】
また両リング構成部2a,2bによって構成される指輪保持リングを楕円形としているが、正方形や菱形その他の多角形や円形等、各種の形状とすることができる。
【0032】
更に、紐通し用小リング5a,5bは、リング構成部2a,2bの延長部を円形に湾曲させて角のない滑らかなリング状を形成しているが、この他、角形のリング状であってもよく、また、別途に形成したリング状部材を溶接や蝋付けによって一体化させたものであってもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 ネックレス用指輪着脱具
2a,2b リング構成部
3 枢軸
4 凹部
5a,5b 紐通し用小リング
6 ペンダントヘッド取付用小リング
7 ペンダントヘッド
8 取付具
10 指輪
10a リング部
11 ネックレス
図1
図2
図3
図4