【課題】音声録音の開始および終了のために、音声を発する以外にユーザーに特別な操作を略要することなく容易に録音し得るユーザーフレンドリーなインターフェースを提供する。
【解決手段】電子機器と人体とが所定の近接状態にあることを検知する検知部2と、音声を電気信号に変換する音声入力部3と、音声入力部3で変換された電気信号に基づく音声データを検知部2の検知結果に基づいて処理する制御部4と、制御部4で実行される処理手順を少なくとも記憶する記憶部5と、を有し、人体との近接状態の検知に応じて音声データの記録を開始し、近接状態が検知されなくなると音声データの記録を停止するように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のボイスメールレコーダでは、ボイスメッセージの送り手側の端末において所定のソフトウエアが起動され、端末に表示される初期画面から音声録音の待機画面が表示されるまで選択操作などが行われ、この待機画面に表示されるアイコンを選択することにより音声録音が開始される。そして録音停止用のアイコンのクリックにより音声録音が休止または終了する。このように、従来の電子機器では、録音開始可能な状態に電子機器が設定された後、ユーザーによる電子機器の操作、たとえば、録音ボタンの押下、または、ディスプレイ上のアイコンのクリックやタッチ操作により音声録音が開始され、開始時と同様の操作により録音が終了する。そのため、録音開始毎に、ユーザーによるボタン操作や画面上での操作が求められる。
【0005】
たとえば、発話が断続的な場合、音声データのサイズが無用に大きくなるのを避けるためには、発話に合せてタッチ操作などを頻繁に行うことが求められ、録音操作が煩雑になる。また、タッチ操作などを忘れたり操作が遅れてしまったりして録音漏れが生じることも考えられる。また、携帯電話機などでは無操作状態の継続により画面表示がスリープ状態となり、その起動のためのタッチ操作などがさらに必要になり、録音操作がより煩雑になるといる問題も起こり得る。このように従来の電子機器のユーザーインターフェースには、音声の録音に関して解決すべき課題がある。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、音声録音の開始および終了のために、音声を発する以外にユーザーに特別な操作を略要することなく容易に録音し得るユーザーフレンドリーなインターフェースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のユーザーインターフェースは、電子機器に実装されるユーザーインターフェースであって、前記電子機器と人体とが所定の近接状態にあることを検知する検知部と、音声を電気信号に変換する音声入力部と、前記検知部の検知結果に基づいて前記電気信号に基づく音声データを処理する制御部と、前記制御部で実行される処理手順を少なくとも記憶する記憶部と、を有し、前記近接状態の検知に応じて前記音声データの記録を開始し、前記近接状態が検知されなくなると前記音声データの記録を停止するように構成され、音声情報の送受に用いられる。
【0008】
本発明のユーザーインターフェースは、外部の機器に情報を送る送信部をさらに有し、前記記憶部に、および/または、前記送信部を介して外部の記憶媒体に、前記音声データを記録するように構成されてもよい。
【0009】
本発明のユーザーインターフェースは、外部の発信器から送られる位置情報を含む信号を受信する受信部と、前記受信部による信号の受信を通知する手段と、電気信号を音声に変換する音声生成部と、をさらに有し、前記位置情報に基づいて前記受信部による信号の受信を通知し、前記近接状態の検知に応じて、前記記憶部または前記記憶媒体内に保管されているデータに基づく音声を生成するように構成されてもよい。
【0010】
本発明のデータ管理システムは、前記いずれかの態様の本発明のユーザーインターフェースを備え、前記記憶部に保管される複数の画像データを管理するデータ管理システムであって、前記音声データは前記音声データの記録時の状況に関する付帯情報と共に記録され、前記複数の画像データはメタ情報と共に保管されており、前記音声データの記録に応じて前記付帯情報と前記メタ情報とに基づいて前記複数の画像データから特定の画像データを抽出するように構成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電子機器を人体に所定の近接状態となるように近付けるだけで音声の記録が開始され、所定の近接状態よりも遠ざけるだけで音声の記録が停止される。音声録音の開始および終了ごとに電子機器などを操作することが不要となる。頻繁に録音の開始および停止が必要な場合でも、また、携帯電話などの画面操作が無効にされている場合でも、録音時機を逃すことなく、しかも、煩雑な操作を要することなく容易に必要な音声だけを録音することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
つぎに、本発明の一実施形態のユーザーインターフェースについて、図面を参照しながら説明する。
図1Aに示されるように、一実施形態のユーザーインターフェース1は、ユーザーインターフェース1が実装される電子機器と人体とが所定の近接状態にあることを検知する検知部2と、音声を電気信号に変換する音声入力部3と、音声入力部3により生成される電気信号に基づく音声データを検知部2の検知結果に基づいて処理する制御部4と、制御部4で実行される処理の手順を少なくとも記憶する記憶部5と、を有している。ユーザーインターフェース1は、
図1Bに示されるように、電子機器10と人体Hとが所定の近接状態にある場合に、すなわち、検知部2によって近接状態が検知されている場合に音声データの記録を開始し、近接状態が検知されなくなると音声データの記録を停止するように構成される。ユーザーインターフェース1は、電子機器10と人との間の音声情報のやりとりに用いられるソフトウエアおよびハードウエアにより構成される。
【0014】
図1Aに示されるように、ユーザーインターフェース1は、さらに、送信部8aおよび受信部8bを含む通信部8を有している。通信部8は、たとえば、無線LANなどの通信網を介して外部の機器との間で通信を行う部分である。たとえば、電子機器10が携帯電話である場合は、携帯電話網を介した通信機能を担う部分であってもよい。通信部8は、たとえば、インターネットを介して外部の機器との間で情報を送受信する。また、通信部8は、外部の発信器から送られる位置情報を含む信号を、受信部8bにより直接受信する。
【0015】
ユーザーインターフェース1は、さらに、受信部8bによる信号の受信を通知する手段として表示部7を有し、また、電気信号を音声に変換する音声生成部6を有している。
図1Bに例示される電子機器10は、表示部7としてディスプレイ7aを有している。音声生成部6としてはスピーカやブザーが例示され、
図1Bに例示される電子機器10には、音声生成部6で発せられる音の良好な伝搬のために開口6aが設けられている。
【0016】
また、電子機器10には、ユーザーインターフェース1の検知部2として近接センサ2aが設けられ、音声入力部3として、マイク3aが設けられている。近接センサ2aは人体10と電子機器10とが所定の近接状態にあることを検知する。たとえば、人体Hから発せられ、マイク3aにより電気信号に変換される音声は、近接センサ2aにより出力される近接状態を示す検知信号に応じて音声データとして記録される。そして、近接センサ2aから検知信号が出力されなくなると、音声データの記録が停止される。
【0017】
ここで「所定の近接状態」は、たとえば、所定の距離以内に電子機器10と人体Hとが近付いている状態を意味している。「所定の距離」としては、たとえば5cm、好ましくは3cmが例示される。しかし、「所定の近接状態」は、必ずしも、電子機器10と人体Hとの距離の絶対値で定義されるものではなく、人体Hから発せられる音声をマイク3aで集音できる状態を意味している。従って「所定の距離」は、電子機器10に応じて個々に定まり得るものである。
【0018】
本実施形態のユーザーインターフェース1では、このように、電子機器10と人体Hとが、人体Hからの音声をマイク3aで集音できる所定の近接状態にあるか否かに応じて音声が記録されるので、煩雑な録音の開始および停止毎の操作を要することなく、必要な音声だけを漏らさず録音することができる。
【0019】
検知部2は、前述のように、たとえば近接センサ2aにより主に構成される。近接センサ2aは、少なくとも人体との一定距離以内への接近を検出して検知信号を出力できるものであれば特に限定されない。近接センサ2aには、「赤外線型」、「静電容量型」、「誘導型」、「超音波型」および「電磁波型」などと呼ばれる各種のセンサが用いられ得る。しかし、検知部2は、人体との近接状態を検知できるものであれば、必ずしも近接センサで構成されなくてもよい。たとえば、人体から発せられる熱を感知することにより人体との近接状態を検知するものであってもよい。
【0020】
音声入力部3は、ユーザーインターフェース1が実装される電子機器10の周囲の音声、主には人体Hから発せられる音声を集音して電気信号に変換する。たとえば電子機器10が携帯電話機などの電話機である場合は送話器であってよく、より具体的には、前述のマイク3aであってもよい。しかし、音声入力部3は、音声から電気信号への変換機能を有するものであれば特に限定されず、電子機器10が有する他の音声入力手段で構成されてもよい。
【0021】
記憶部5には、制御部4で実行される処理手順が記述された制御プログラムが保管される。たとえば、電子機器10にインストールされ、制御部4により実行されるアプリケーションプログラムが保管される。記憶部5には、ユーザーインターフェース1により記録される音声データが保管されてもよい。記憶部5は、たとえば、EEPROM、SRAM、およびDRAMなどの半導体メモリにより構成され得る。光もしくは磁気ディスクにより構成されてもよい。
【0022】
制御部4は、電子機器10の動作を制御する。制御部4は、特にユーザーインターフェース1において、人体Hとの近接を示す検知部2からの検知信号の有無に応じた音声データの記録の開始と停止とを切り替える。制御部4は、たとえば、マイコンやASICなどの半導体素子と、処理手順などの制御部4の動作が記述された制御プログラムとにより主に構成され得る。
【0023】
音声生成部6を構成するものとしては、前述のようにスピーカやブザーが例示されるが、電気信号を可聴帯域の音声に変換できるものであればこれらに限定されない。電子機器10が有する他の音声生成手段であってよい。
【0024】
表示部7についても、前述のディスプレイ7aに限定されず、人の視認可能な動きや色彩の変化などを表示するものであればよく、たとえば、LEDランプなどの電子機器10が有する他の表示手段であってもよい。また、表示部7は受信部8bによる信号受信の通知手段として機能するが、ユーザーインターフェース1において、表示以外の方法でこの通知手段が構成されてもよい。たとえば、音声生成部6が通知手段の機能を担っていてもよく、バイブレータなどにより通知手段が構成されていてもよい。
【0025】
電子機器10としては、たとえば、スマートフォンなどの携帯電話機や、携帯型情報端末、電子ブックリーダ、および、タブレットPCやノートPCなどが例示される。電子機器10は、機器に向かってユーザーが音声を発するものが好ましく、また、音声データを保管し得る容量の記憶手段を有し、さらに、通信機能を有するものがより好ましい。そのため、現時点ではスマートフォンが電子機器10の好例であるが、将来的には、通信機能や音声入力機能を有する電子機器の普及に伴って、広範な機器が本実施形態のユーザーインターフェース1の実装対象の電子機器10となり得る。
図1Bに示される電子機器10の外観は一例に過ぎず、本実施形態のユーザーインターフェース1は、任意の外観の電子機器10に実装され得る。
【0026】
図2は、
図1Aに示されるユーザーインターフェース1が実装された電子機器10が、インターネット21を介して外部の機器22と接続される例が示されている。外部の機器22は、インターネットに接続し得るものであれば特に限定されず、たとえば、単独で動作しているファイルサーバーなどであってもよく、クラウドを構成するサーバー群であってもよい。
【0027】
ユーザーインターフェース1は、たとえば、制御部4の制御により音声データを記憶部5に記憶する。また、ユーザーインターフェース1は、記憶部5への記録に代えて、または加えて、外部の機器22を構成するサーバーなどの外部の記憶媒体に音声データを記録するように構成されてもよい。外部の記憶媒体を用いることにより、サイズの大きい数多くの音声データを記録することができる。
【0028】
音声データは、好ましくは、再生時の検索が容易になるように、たとえば、音声データの記録時の日時情報や位置情報などの付帯情報と共に記録される。日時情報や位置情報は、たとえば、電子機器10の有するカレンダー機能やGPS機能から取得され得る。
【0029】
図2に示されるように、電子機器10に実装された受信部8bは、たとえば、街中Tに設置された外部の発信器31からの信号31Sを受信する。発信器31は、たとえば、建物Bの入口などに設置される。また、建物Bの内部を拡大して示している
図2の円C内に示されるように、発信器31は建物B内にも、1つまたは複数個設置され得る。発信器31としては、発信器31についての位置情報や発信器31個々の識別情報を持った信号31Sを発信するために設けられたビーコンや、近距離無線通信により電波を発信する無線タグなどが例示される。たとえば、発信器31は、ブルートゥース(登録商標)やブルートゥースローエナジーなどの無線通信規格や、他の近距離無線通信規格により信号を発信する。これらの通信規格により発信される信号31Sを受信する場合、電子機器10に実装される受信部8bは、市販のブルートゥースモジュールやNFCチップを含んでいてもよい。
【0030】
電子機器10に実装されているユーザーインターフェース1は、発信器31からの信号31Sを受信すると、制御部4の制御により、信号31Sの受信をディスプレイ7a(
図1B参照)などの通知手段を介して電子機器10のユーザーなどに通知する。また、ユーザーインターフェース1は、信号31Sに含まれる位置情報や識別情報を解読し、これらの情報に対応する音声データを記憶部5内、および/または、外部の機器22内で検索する。そして、ユーザーが音声データを聞くために電子機器10を耳に近付けると、近接センサ2a(
図1B参照)などによる人体との近接状態の検知に応じて、前述の検索により抽出された音声データに基づく音声を生成する。
【0031】
たとえば、外部の機器22には、店舗などの建物Bの入口付近に設置された発信器31aが発する信号に含まれる位置情報や識別情報に対応する音声データとして、その店舗で利用できるクーポンとなり得る合言葉が記録されている。ユーザーは、ディスプレイ7aの表示に応じて電子機器10を耳に近付けるだけでその合言葉を聞くことができ、店内で合言葉を従業員に伝えることにより特別なサービスを受けることができる。
【0032】
また、発信器31bが設置された個々の棚に陳列された商品に関するメッセージが、外部の機器22などに保管されていてもよい。電子機器10のユーザーは、発信器31bからの信号を受信し得る距離まで陳列棚に近付くことにより信号の受信通知を受け、それに応じて電子機器10を耳に近付けるだけで対応する商品に関するメッセージを聞くことができる。たとえば、対応する商品に関するアフターサービスなどで有利な取り扱いをうけることができるメッセージが届けられることなどが考えられる。外部の発信器を用いた音声データの再生は、このような店舗での利用に限らず、個人や一般企業など様々なユーザーの多様な用途に用いられ得る。
【0033】
つぎに、本発明の一実施形態のデータ管理システムについて、
図3Aおよび3Bを参照して説明する。
図3Aに示されるように、一実施形態のデータ管理システム15は、前述の一実施形態のユーザーインターフェース1を備え、記憶部5に保管される複数の画像データ16を管理する。複数の画像データ16は、それぞれメタ情報16aと共に保管されている。メタ情報16aには、たとえば、画像の撮影時やダウンロード時または保管時の日時情報や、撮像場所の位置情報やダウンロード元のサーバーの識別情報やURL(ユニフォームリソースロケータ)に関する情報などが含まれ得る。
【0034】
図3Aの例では、記憶部5には、ユーザーインターフェース1により記録された音声データ17も記録されている。音声データ17は音声データ17の記録時の状況に関する情報、たとえば日時情報や位置情報などの付帯情報17aと共に記録されている。なお、音声データ17は、
図3Aの例示と異なり、外部の機器22(
図2参照)に記録されていてもよい。
【0035】
データ管理システム15は、音声データ17の付帯情報17aと画像データ16のメタ情報16aとに基づいて複数の画像データ16から特定の画像データを抽出する。たとえば、付帯情報17a中の日時情報に基づいて、対象の音声データ17と同日に保管された画像データ16を、メタ情報中の日時情報を参照することにより抽出する。また、たとえば、対象の音声データ17の記録時から所定の期間内に保管された画像データ16が抽出されてもよい。或いは、付帯情報17a中の位置情報に基づいて、音声データ17の記録時と同じ位置、または所定の範囲内で撮影された画像データ16が抽出されてもよい。抽出された画像データ16は、たとえば、撮影日時順や保管日時順、または、撮影位置順(撮影地の国のアルファベット順や経度もしくは緯度順など)に順位付けられてもよい。
【0036】
データ管理システム15は、抽出した画像データ16を、その抽出処理の基となった音声データ17と関連付けて、記憶部5内および/または外部の機器22内にコピーするか、または移動する。或いは、抽出処理の基である音声データ17と抽出された画像データ16とを関連付けるデータだけが記憶部5や外部の機器22内に記録されてもよい。
【0037】
また、データ管理システム15は、ユーザーインターフェース1と連動して、抽出した画像データ16を、
図3Bに示されるように関連付けられた音声データ17と対応付けて電子機器10のディスプレイ7aに表示してもよい。抽出された画像データ16は、アイコンもしくは画像そのものを表示する形で一覧表示されてもよい。
【0038】
データ管理システム15は、たとえば、音声データ17が新たに記録されるごとに、事前に定義された抽出方法で画像データ16の抽出を行ってもよいし、ユーザーによる電子機器10の操作に応じて画像データ16の抽出を行い、
図3Bに示されるようにディスプレイ7aに抽出結果を表示してもよい。
【0039】
データ管理システム15により、たとえば電子機器10のユーザーは、記録された音声データに関連する画像データを手作業により検索することなく、容易に検出および整理することができる。
【0040】
図1に示される一実施形態のユーザーインターフェース1の音声記録および再生処理の一例、ならびに一実施形態のデータ管理システム15による画像抽出処理の一例について、
図4Aおよび4Bに示されるフローチャートを参照してさらに説明する。
【0041】
図4Aに示されるように、ユーザーインターフェース1による音声記録が行われる場合は、まず、音声記録処理について記述され、記憶部5内に保管されているアプリケーションプログラムが起動される(S11)。アプリケーションプログラムが起動している状態で、検知部2による検知信号出力の有無がモニタされる(S12)。検知信号が出力されていなければ(S12でN)、ステップS12が繰り返される。この間、制御部4により他の処理が並行して行われていてもよい。たとえば、ユーザーインターフェース1が実装された電子機器10が、携帯電話機であれば、通話の発着信やメールの送受信、またはインターネットアクセスなどが行われ得る。
【0042】
検知部2からの検知信号出力が確認されると(S12でY)、音声録音が開始される(S13)。音声入力部3により電気信号に変換された音声が、たとえば記憶部5内の一時記憶用の空間にリアルタイムで記録される。音声の記録と並行して検知部2からの検知信号出力がモニタされ(S14)、検知信号の出力が継続している間は(S14でN)、音声記録を継続しながらステップS14が繰り返される。
【0043】
検知部2からの検知信号出力が停止すると(S14でY)、音声録音を終了し(S15)、音声データが、記憶部5内の所定の空間、または、外部の機器22(
図2参照)に日時情報などの付帯情報と共に保存される(S16)。なお、音声データは、ステップS13〜S15で、記憶部5内の永続的な記憶空間や外部の機器22に直接保存されてもよく、その場合、ステップS16は省略される。
【0044】
図4Aには、新たな音声データの記録毎にデータ管理システム15による画像データの抽出が行われる例が示されている。従って、音声録音の終了または音声データの保存後に、その音声データの付帯情報に基づいて、音声データに関連する画像データが抽出される。
図4Aには、音声データの記録日前の所定の期間内に保管された画像データが抽出される例が示されており、ステップS17で、保存された音声データの日時情報と、記憶部5内に保管されている画像データのメタ情報中の日時情報とが比較される。該当する画像データが記憶部5内に無い場合(S17でN)は、画像データの操作をすることなくステップS12に戻って検知信号がモニタされる。該当する画像データが記憶部5内にある場合は、その画像データが適宜抽出され、抽出された画像データが、たとえば、保管日時順に順位づけられる(S18)。順位づけられた画像データは、音声データと関連付けて記憶部5内または外部の機器22内に保存される(S19)。
【0045】
続いて、
図4Bを参照して、ユーザーインターフェース1による音声再生処理の一例について説明する。まず、音声再生処理について記述され、記憶部5内に保管されているアプリケーションプログラムが起動される(S21)。このアプリケーションプログラムは、
図4AのステップS11で起動されるアプリケーションプログラムと同じであってもよく、別のプログラムであってもよい。
【0046】
アプリケーションプログラムの起動後、受信部8bによる外部の発信器からの信号受信の有無がモニタされる(S22)。外部の発信器からの信号が受信されない間は(S22でN)、ステップS22が繰り返される。この間、制御部4により他の処理が並行して行われていてもよい。外部の発信器からの信号を受信すると(S22でY)、信号を受信したことが通知手段により通知される(S23)。たとえば、ディスプレイ7a(
図2参照)に、音声の再生を促すアラートメッセージが表示される。
【0047】
また、受信の通知と共に、または、その前もしくは後に、受信信号に含まれる位置情報や識別情報などが解読され、これらの情報に対応する音声データが検索される(S24)。たとえば、音声データと共に保存されている付帯情報が参照され、受信信号が有する位置情報や識別情報と同じ情報を付帯情報中に含む音声データが、記憶部5内、および/または外部の機器22内で検索される。該当する音声データは、迅速に音声に変換できるように、たとえば、記憶部5内の高速に読み出しが可能な記憶空間に一時的に書き込まれてもよい。そして、ユーザーインターフェース1は、音声再生の待機状態に遷移する(S25)。なお、ステップS23よりも先にステップS24が行われ、検索の結果、該当する音声データが存在する場合のみ信号受信の通知が行われてもよい。
【0048】
音声再生の待機状態で、検知部2による検知信号出力の有無がモニタされる(S26)。検知信号が出力されていなければ(S26でN)、ステップS26が繰り返される。そして、検知信号の出力が確認されると(S26でY)、ステップS24での検索で該当した音声データが、音声生成部6で変換され、音声として再生される(S27)。
【0049】
なお、
図4Aおよび4Bに示されるフローチャートは、制御部4などにより行われる処理フローの一例を示しているに過ぎず、一実施形態のユーザーインターフェース1やデータ管理システム15による動作はこれらの処理フローに限定されない。たとえば、
図4Aおよび4Bに示される順序と異なる順序で個々の処理が行われたり、一部の処理が省略されたりしてもよく、他の処理が追加されてもよい。