【解決手段】設定装置9は、表示部20を備えた繊維機械の設定装置であって、表示部20に表示される言語を、第1言語又は第2言語に切り替える操作の入力を受け付ける入力部20と、入力部20に入力された操作に応じて表示部20に表示された言語を第1言語又は第2言語に切り替えて表示部20に表示させる表示制御部22と、を備え、表示制御部22は、第2言語が表示されている状態において、入力部20に対する操作を除く所定の条件が満たされた場合に、第2言語を第1言語に切り替えて表示部20に表示させる。
前記表示制御部は、前記入力部において第1操作が行われた場合、前記表示部の表示を前記第1言語から前記第2言語に切り替え、前記入力部において前記第1操作とは異なる第2操作が行われた場合、前記表示部の表示を前記第2言語から前記第1言語に切り替える、請求項1又は2に記載の設定装置。
前記入力部は、当該入力部において連続して操作される操作時間が所定時間以上の場合には前記第1操作として受け付け、前記操作時間が所定時間未満の場合には前記第2操作として受け付ける、請求項3〜5のいずれか一項に記載の設定装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の設定装置では、例えば、一の作業者が第1言語から第2言語に切り替えてメンテナンス作業を行った後に、第1言語に戻す操作を行われなかった場合、第1言語に設定されたままの状態となる。この場合、第2言語を理解できない他の作業者が設定作業を行う場合には、第2言語から第1言語に切り替える必要がある。しかし、第1言語を理解できない他の作業者が、第1言語で表示された画面を操作して言語の切り替えを設定する画面まで移動することは容易ではない。そのため、作業をスムーズに行うことができず、作業性が低下するという問題が生じ得る。
【0005】
本発明は、利便性の向上を図ることができる設定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る設定装置は、表示部を備えた繊維機械の設定装置であって、表示部に表示される言語を、第1言語又は第2言語に切り替える操作の入力を受け付ける入力部と、入力部に入力された操作に応じて表示部に表示された言語を第1言語又は第2言語に切り替えて表示部に表示させる表示制御部と、を備え、表示制御部は、第2言語が表示されている状態において、入力部に対する操作を除く所定の条件が満たされた場合に、第2言語を第1言語に切り替えて表示部に表示させる。
【0007】
この設定装置では、表示制御部は、第2言語が表示されている状態において、入力部に対する操作を除く所定の条件が満たされた場合、第2言語から第1言語に切り替えて表示部に表示させる。これにより、例えば、作業者によって表示部の表示画面が第1言語から第2言語に切り替えられた後に、第2言語のままの状態とされた場合であっても、所定の条件が満たされた場合には自動で第1言語に切り替わる。そのため、第2言語を理解できない他の作業者が第2言語から第1言語に切り替える操作を行う必要がない。したがって、利便性の向上を図ることができる。
【0008】
一実施形態においては、設定装置は、第2言語が表示されている状態において、入力部に対する操作が行われない時間を計測する計測部を備え、表示制御部は、計測部により計測された時間が所定時間以上となった場合に、第2言語を第1言語に切り替えてもよい。この構成により、第2言語のまま放置された場合であっても、自動で第1言語に切り替えることができる。
【0009】
一実施形態においては、表示制御部は、入力部において第1操作が行われた場合、表示部の表示を第1言語から第2言語に切り替え、入力部において第1操作とは異なる第2操作が行われた場合、表示部の表示を第2言語から第1言語に切り替えてもよい。これにより、第1操作又は第2操作により、第1言語と第2言語とを容易に切り替えることができる。
【0010】
一実施形態においては、第1言語は、複数の言語を含む言語群として構成されており、表示制御部は、言語群のうちの一の言語が表示されている状態において、入力部において第2操作が行われた場合、表示部の表示を一の言語から複数の言語のうちの他の言語に切り替えてもよい。これにより、多数の言語に対応することができる。
【0011】
一実施形態においては、言語群の複数の言語には、優先度が設定されており、表示制御部は、第2言語が表示されている状態において第2操作が行われた場合、表示部の表示を、言語群の複数の言語のうち優先度が最も高い言語に切り替えてもよい。これにより、最も使用される言語の優先度を高く設定することによって、最も使用される言語に容易に切り替えることができる。
【0012】
一実施形態においては、入力部は、当該入力部において連続して操作される操作時間が所定時間未満の場合には第1操作として受け付け、操作時間が所定時間以上の場合には第2操作として受け付けてもよい。これにより、例えば、当該入力部が1回押下される操作を第1操作、入力部が長押しされる操作を第2操作に設定することができる。これにより、第1言語と第2言語とを簡単な操作で切り替えることができる。
【0013】
一実施形態においては、第1言語は、主として繊維機械を操作する際に用いられる言語であり、第2言語は、主として繊維機械を管理する際に用いられる言語であってもよい。繊維機械の管理(整備、保全、保守を含む)は、例えば、繊維機械を製造するメーカーのサービスマン等により行われる。そのため、第2言語が使用される頻度は、繊維機械を操作する(ロットの変更等を行う)際に用いられる第1言語に比べて少ない。設定装置では、第2言語が表示されている状態において所定の条件が満たされた場合、第2言語から第1言語に切り替える。そのため、第2言語のまま放置された場合であっても、使用頻度の高い第1言語に切り替えることができる。
【0014】
一実施形態においては、繊維機械は、複数の繊維処理ユニットと、複数の繊維処理ユニットの配列方向の一端に配置された機台制御フレームと、を備え、表示部は、機台制御フレームに設けられていてもよい。
【0015】
一実施形態においては、繊維処理ユニットは、給糸ボビンを支持するボビン支持部と、ボビン支持部に支持される給糸ボビンの糸を巻き取る巻取部と、を備えていてもよい。すなわち、繊維処理ユニットは、自動ワインダの巻取ユニットであってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0019】
図1に示されるように、繊維機械1は、複数の機台3を含んで構成されている。各機台3は、同様の構成を有している。以下では、1台の機台3を一例に説明する。
【0020】
機台3は、例えば、自動ワインダである。
図2に示されるように、機台3は、複数の巻取ユニット(繊維処理ユニット)5と、機台制御フレーム7と、設定装置9と、を備えている。巻取ユニット5は、ボビン支持部10と、糸解舒補助装置11と、糸張力付与装置12と、糸継装置13と、下糸捕捉部14と、上糸捕捉部15と、糸監視装置16と、巻取部17と、ユニット制御部18と、を主要な構成として備えている。機台制御フレーム7は、複数の巻取ユニット5の配列方向(
図2における左右方向)の一端に配置されている。巻取ユニット5は、ボビン支持部10に支持された給糸ボビンBから糸Yを解舒して、解舒した糸Yを巻取部17で巻き取ってパッケージPを形成する。
【0021】
設定装置9は、機台3の運転条件の設定入力等の操作、機台効率や糸品質管理等の運転状況のモニターを行う装置である。具体的には、設定装置9では、機台3の各種運転条件の設定入力、ロット設定の保存と割り付けと削除、各種保全モードの設定を行うことができる。また、設定装置9では、機台3の稼働状態のデータとその分析結果の表示、及び、機台3のアラーム発生状態の表示を行うことができる。
【0022】
図3に示されるように、設定装置9は、タッチパネル(表示部、入力部)20と、表示制御部22と、カウント部(計測部)24と、記憶部26と、通信部28と、を備えている。設定装置9は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を含んで構成されている。
【0023】
タッチパネル20は、巻取ユニット5の各種設定に係る情報及び繊維処理ユニットの稼働状態に係る情報を表示すると共に、作業者からの操作を受け付ける。すなわち、タッチパネル20は、表示部及び入力部として機能する。タッチパネル20は、例えば、
図2に示されるように、機台3において、機台制御フレーム7に配置されている。タッチパネル20は、表示制御部22から出力された表示情報に基づいて表示画面を表示する。タッチパネル20は、作業者により表示画面がタッチ操作されると、操作情報を表示制御部22又は記憶部26に出力する。
【0024】
表示制御部22は、タッチパネル20に表示させる表示画面の制御を行う。表示制御部22は、記憶部26に記憶されている設定情報に基づいて表示情報を生成し、表示情報をタッチパネル20に出力して、タッチパネル20に表示画面を表示させる。
【0025】
表示制御部22は、タッチパネル20に入力された操作に応じて表示画面の言語を切り替えてタッチパネル20に表示させる。本実施形態では、表示制御部22は、第1言語A、第1言語B及び第2言語の3つの言語を、タッチパネル20の表示画面において切り替えて表示させる。表示制御部22によって表示される言語は、作業者によるタッチパネル20への入力によって設定される。
【0026】
具体的には、タッチパネル20のメニュー画面(図示しない)において「言語設定ボタン」が押下されると、表示制御部22は、タッチパネル20に表示情報を出力し、
図4に示されるように、タッチパネル20に言語設定画面G1を表示させる。言語設定画面G1には、例えば、メインメニューM1と、セカンドメニューM2と、サードメニューM3と、が表示されている。言語設定画面G1のコンテンツD1には、「第1言語A/Language1-A」と表示された項目A1、「第1言語B/Language1-B」と表示された項目A2、「第2言語/Language2」と表示された項目A3、及び、「第1言語→第2言語/切替時間」と表示された項目A4が表示される。なお、言語設定画面G1は、作業者が所定の操作を行い、ログインすることで表示される。所定の操作は、例えば、作業者がログインパスワードを入力する操作である。なお、ログインの仕方はパスワードの入力に限定されず、例えばIDカードを使ってもよい。
【0027】
言語設定画面G1において、項目A1の右横には、設定ボタンB1が表示されている。設定ボタンB1は、第1言語A(言語群)を設定するためのボタンである。項目A2の右横には、設定ボタンB2が表示されている。設定ボタンB2は、第1言語B(言語群)を設定するためのボタンである。項目A3の右横には、設定ボタンB3が表示されている。設定ボタンB3は、第2言語を設定するためのボタンである。項目A4の右横には、設定ボタンB4が表示されている。
図4に示す言語設定画面G1では、第1言語Aが「中国語」、第1言語Bが「英語」、第2言語が「日本語」、切替時間が「0.5sec」に設定されている状態を示している。
【0028】
第1言語A及び第1言語Bは、主として繊維機械1(機台3)を操作する際に用いられる言語である。例えば、第1言語A及び第1言語Bは、繊維機械1の設定装置9においてロットの設定等を行う作業者等に用いられる。第2言語は、主として繊維機械1を管理する際に用いられる言語である。例えば、第2言語は、繊維機械1を製造するメーカーのサービスマン等により繊維機械1の管理(整備、保全、保守等)を行う際に用いられる。
【0029】
図5に示されるように、言語設定画面G1において、例えば、設定ボタンB1が押下されると、表示制御部22は、設定ボタンB1においてプルダウンメニューを表示させる。プルダウンメニューには、選択肢として、複数の言語が表示される。本実施形態では、例えば、言語として、「中国語」、「トルコ語」、「日本語」、「イタリア語」、「スペイン語」、「ポルトガル語」、「韓国語」、「インドネシア語」、「ベトナム語」、「ドイツ語」及び「設定無し」が表示される。表示制御部22は、設定ボタンB1において、作業者によって任意の言語が選択されると、選択された言語を「第1言語A」に設定する。各言語の情報(辞書)は、記憶部26に記憶されている。表示制御部22は、設定された言語に対応する情報を記憶部26から取得して表示情報を生成し、タッチパネル20に表示情報を出力する。
【0030】
表示制御部22は、設定ボタンB2、設定ボタンB3又は設定ボタンB4が押下された場合にも、プルダウンメニューを表示させる。設定ボタンB2又は設定ボタンB3のプロダウンメニューには、設定ボタンB1と同様の言語が表示される。表示制御部22は、設定ボタンB4が押下された場合、設定ボタンB4のプルダウンメニューに、例えば、0.5間隔で複数の数字(0.5、1.0、1.5等)を表示させる。なお、表示制御部22は、設定ボタンB4が押下された場合には、数値の入力が可能なポップアップを表示させてもよい。設定ボタンB4で設定される切替時間は、後述する第1操作での所定時間である。
【0031】
表示制御部22は、タッチパネル20において第1操作が行われた場合、タッチパネル20の表示画面の表示を第1言語A又は第1言語Bから第2言語に切り替える。表示制御部22は、タッチパネル20において第1操作とは異なる第2操作が行われた場合、表示画面の表示を第2言語から第1言語A、又は、第1言語A又は第1言語Bの一方から他方に切り替える。
【0032】
第1操作は、タッチパネル20において連続して操作される操作時間が所定時間以上の操作である。所定時間は、言語設定画面G1のコンテンツD1において、設定ボタンB4により設定される時間である。本実施形態では、所定時間は、「0.5sec」に設定されている。タッチパネル20は、例えば、連続して0.5sec以上の操作(長押し)が行われた場合には、当該操作を第1操作と認識する。タッチパネル20は、第1操作の入力を受け付けると、第1操作が行われたことを示す第1操作情報を表示制御部22に出力する。
【0033】
第2操作は、タッチパネル20において連続して操作される時間が所定時間未満の操作である。タッチパネル20は、例えば、0.5sec未満の操作(1回押下)が行われた場合には、当該操作を第2操作と認識する。タッチパネル20は、第2操作の入力を受け付けると、第2操作が行われたことを示す第2操作情報を表示制御部22に出力する。
【0034】
表示制御部22は、タッチパネル20から出力された操作情報に基づいて、タッチパネル20に表示される言語を切り替える。以下、表示制御部22の具体的な動作について説明する。以下の説明では、第1言語Aに「中国語」、第1言語Bに「英語」、第2言語に「日本語」が設定されている形態を一例に説明する。
【0035】
表示制御部22は、タッチパネル20のメニュー画面(図示しない)において「ロット設定ボタン」が押下されると、
図6に示されるように、タッチパネル20にロット設定画面G2を表示させる。ロット設定画面G2のコンテンツD2には、例えば、上から順に、「番手」を示す項目C1、「糸の種類」を示す項目C2、「糸速」を示す項目C3、「糸張力」を示す項目C4、及び「糸長」を示す項目C5の項目が表示される。
図6に示されるように、ロット設定画面G2では、実際には中国語で各項目C1〜C5が表示されている。各項目C1〜C5には、巻取ユニット5のグループ(グループ1、グループ2)毎に、各種設定値等が対応して表示されている。
【0036】
図6に示すロット設定画面G2において、タッチパネル20の画面右下に破線で囲う「CHN」の表示部分Eが所定時間未満で1回押下されると、タッチパネル20は、第2操作として入力を受け付け、第2操作情報を表示制御部22に出力する。なお、
図6において「CHN」を囲う破線は、説明の便宜上示しているものであり、実際の画面には表示されない。表示制御部22は、タッチパネル20から出力された第2操作情報を受け取ると、第1言語Aから第1言語Bに切り替える表示情報を生成してタッチパネル20に出力し、
図7に示されるように、ロット設定画面G2に表示される言語を第1言語Bである「英語」に切り替えて表示させる。
図7に示されるように、例えば、「番手」を示す項目C1には「yarn count」と表示され、「糸の種類」を示す項目C2には「yarn type」と表示される。また、他の表示についても、中国語から英語に表示が切り替えられる。
【0037】
図7に示すロット設定画面G2において、タッチパネル20の画面右下の「ENG」の表示部分Eが所定時間未満で1回押下されると、タッチパネル20は、第2操作として入力を受け付け、第2操作情報を表示制御部22に出力する。表示制御部22は、タッチパネル20から出力された第2操作情報を受け取ると、第1言語Bから第1言語Aに切り替える表示情報を生成してタッチパネル20に出力し、
図6に示されるように、ロット設定画面G2に表示される言語を第1言語Aである「中国語」に切り替えて表示させる。すなわち、表示制御部22は、ロット設定画面G2において第1言語A又は第1言語Bが表示されている状態においてタッチパネル20で第2操作が行われた場合、第1言語A→第1言語B→第1言語A…の順で表示を切り替える。
【0038】
図6に示すロット設定画面G2において、タッチパネル20の画面右下の「CHN」の表示部分Eが所定時間以上で長押しされると、タッチパネル20は、第1操作として入力を受け付け、第1操作情報を表示制御部22に出力する。表示制御部22は、タッチパネル20から出力された第1操作情報を受け取ると、第1言語Aから第2言語に切り替える表示情報を生成してタッチパネル20に出力し、
図8に示されるように、ロット設定画面G2に表示される言語を第2言語である「日本語」に切り替えて表示させる。表示制御部22は、
図7に示される英語表示のロット設定画面G2において、タッチパネル20の画面右下の「ENG」の表示部分Eが長押しされた場合には、ロット設定画面G2に表示される言語を第2言語である「日本語」に切り替えて表示させる。
【0039】
図8に示すロット設定画面G2において、タッチパネル20の画面右下の「JPN」の表示部分Eが所定時間未満で1回押下されると、タッチパネル20は、第2操作として入力を受け付け、第2操作情報を表示制御部22に出力する。表示制御部22は、タッチパネル20から出力された第2操作情報を受け取ると、第2言語から第1言語Aに切り替える表示情報を生成してタッチパネル20に出力し、
図6に示されるように、ロット設定画面G2に表示される言語を第1言語Aである「中国語」に切り替えて表示させる。ここで、第1言語Aと第1言語Bとには、優先度が設定されており、本実施形態では、第1言語Aは、第1言語Bよりも優先度が高く設定されている。表示制御部22は、第2言語が表示されている状態において第2操作が行われた場合、ロット設定画面G2の表示を、第1言語A及び第1言語Bのうち優先度が最も高い言語、すなわち第1言語Aに切り替える。
【0040】
表示制御部22は、第2言語が表示されている状態において、タッチパネル20の操作を除く所定の条件が満たされた場合に、自動で第1言語Aに切り替える。具体的には、表示制御部22は、日本語が表示されている状態において、タッチパネル20の操作が所定時間以上行われなかった場合に、自動で中国語に切り替える。より詳細には、カウント部24は、日本語が表示されている状態において、タッチパネル20に対する操作が行われない時間を計測し、計測信号を表示制御部22に出力する。表示制御部22は、カウント部24から出力された計測信号が示す時間が所定時間以上となった場合には、第2言語から第1言語Aに切り替える表示情報を生成してタッチパネル20に出力し、
図6に示されるように、ロット設定画面G2に表示される言語を第1言語Aである「中国語」に切り替えて表示させる。なお、所定時間は、設計に応じて適宜設定されればよい。また、カウント部24は、計測時間が所定時間以上となった場合に計測信号を表示制御部22に出力してもよい。この場合、表示制御部22は、計測信号を受け取ると、第2言語から第1言語Aに切り替える表示情報を生成する。
【0041】
図2に戻って、通信部28は、各機台3同士を互いに通信可能に接続する。通信部28は、他の機台3の設定装置9から出力された設定情報を受信すると共に、他の機台3の設定装置9に設定情報を出力する。機台3同士は、例えばLAN(Local Area Network)により通信可能に接続されている。通信部28は、タッチパネル20において、設定情報を出力する出力先(他の機台3)が設定されると、記憶部26から設定情報を読み出し、出力先に設定情報を出力する。通信部28は、他の機台3から設定情報を受信すると、その設定情報を記憶部26に記憶させる。LANは有線でも無線でもよい。
【0042】
通信部28により機台3同士を互いに通信可能に接続することにより、複数の機台3の内の1台の設定装置9において設定を行うことによって、他の機台3の設定も変更することができる。具体的には、一の設定装置9の言語設定画面G1において設定された「第1言語A」、「第1言語B」、「第2言語」及び「第1言語→第2言語/切替時間」が設定された場合、その設定内容を示す言語情報が通信部28を介して他の機台3の設定装置9のそれぞれに送信される。言語情報を受信した設定装置9は、言語情報に基づいて言語の設定を行う。
【0043】
以上説明したように、本実施形態に係る設定装置9では、表示制御部22は、第2言語が表示されている状態において所定の条件が満たされた場合、タッチパネル20の表示を、第2言語から第1言語Aに切り替える。これにより、例えば、作業者によってタッチパネル20の表示画面が第1言語Aから第2言語に切り替えられた後に、第2言語のままの状態とされた場合であっても、所定の条件が満たされた場合には自動で第1言語Aに切り替わる。そのため、第2言語を理解できない他の作業者が第2言語から第1言語Aに切り替える操作を行う必要がない。したがって、利便性の向上を図ることができる。
【0044】
本実施形態では、設定装置9は、第2言語が表示されている状態において、タッチパネル20に対する操作が行われない時間を計測するカウント部24を備えている。表示制御部22は、カウント部24により計測された時間が所定時間以上となった場合に、第2言語を第1言語Aに切り替えてもよい。この構成により、第2言語のまま放置された場合であっても、自動で第1言語Aに切り替えることができる。
【0045】
本実施形態では、表示制御部22は、タッチパネル20において第1操作が行われた場合、タッチパネル20の表示を第1言語A又は第1言語Bから第2言語に切り替える。表示制御部22は、タッチパネル20において第1操作とは異なる第2操作が行われた場合、タッチパネル20の表示を第2言語から第1言語A又は第1言語Bに切り替えてタッチパネル20に表示させる。これにより、第1操作又は第2操作により、第1言語A又は第1言語Bと第2言語とを容易に切り替えることができる。
【0046】
本実施形態では、第1言語A、第1言語B及び第2言語が設定可能とされている。表示制御部22は、第1言語A又は第1言語Bが表示されている状態において、タッチパネル20において第2操作が行われた場合、表示画面の表示を第1言語A及び第1言語Bの一方の言語から他方の言語に切り替えてタッチパネル20に表示させる。これにより、多数の言語に対応することができる。
【0047】
本実施形態では、第1言語A及び第1言語Bには優先度が設定されている。表示制御部22は、第2言語が表示されている状態において第2操作が行われた場合、表示画面の表示を、第1言語A及び第1言語Bのうち優先度が高い言語に切り替えてタッチパネル20に表示させる。これにより、最も使用される言語の優先度を高く設定することによって、最も使用される言語に容易に切り替えることができる。
【0048】
本実施形態では、第1言語A及び第1言語Bは、主として繊維機械1を操作する際に用いられる言語であり、第2言語は、主として繊維機械1を管理する際に用いられる言語である。繊維機械1の管理(整備、保全、保守を含む)は、例えば、繊維機械1を製造するメーカーのサービスマン等により行われる。そのため、第2言語が使用される頻度は、繊維機械1を操作する(ロットの変更等を行う)際に用いられる第1言語A又は第1言語Bに比べて少ない。設定装置9では、第2言語が表示されている状態において所定の条件が満たされた場合、第2言語から第1言語A又は第1言語Bに切り替える。そのため、第2言語のまま放置された場合であっても、使用頻度の高い第1言語A又は第1言語Bに切り替えることができる。
【0049】
本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、繊維処理ユニットとして巻取ユニット5を一例に説明したが、繊維処理ユニットはこれに限定されない。繊維処理ユニットは、例えば、紡績ユニット、撚糸ユニット等であってもよい。
【0050】
上記実施形態では、言語設定画面G1において第2言語を設定する形態を一例に説明したが、第2言語は予め設定(例えば、日本語に固定)されていてもよい。この場合、言語設定画面G1において「第2言語/Language2」と表示された項目A3及び設定ボタンB4は表示されなくてもよい。
【0051】
上記実施形態では、言語設定画面G1において設定される言語が「第1言語A」、「第1言語B」及び「第2言語」の3つの言語である形態を一例に説明したが、設定される言語はこれに限定されない。例えば、「第1言語B」は設定されなくてもよい。また、第1言語C、第1言語D等が設定されてもよい。この場合、表示制御部22は、第2操作が行われた場合、第1言語A→第1言語B→第1言語C→第1言語D→第1言語A…の順で言語の表示を切り替える。また、表示制御部22は、第2言語が表示されている状態において第2操作が行われた場合、第1言語A〜第1言語Dのうち最も優先度が高い言語に表示を切り替える。
【0052】
上記実施形態では、繊維機械1が複数の機台3を備える形態を一例に説明したが、繊維機械1は、機台3を1台のみ有する構成であってもよい。この場合、設定装置9は、通信部28を有していなくてもよい。
【0053】
上記実施形態では、表示画面を表示する表示部及び操作の入力を受け付ける入力部としてタッチパネル20を一例に説明したが、表示部としてのディスプレイ及び入力部としてのキー等をそれぞれ備える形態であってもよい。
【0054】
上記実施形態では、表示制御部22は、第2言語が表示されている状態においてタッチパネル20における操作が所定時間以上行われなかった場合に、自動で第1言語Aに切り替える形態を一例に説明した。これについて、第2言語から第1言語Aに切り替えるための所定の条件は、上記所定時間の経過に限定されない。