特開2017-53126(P2017-53126A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-53126(P2017-53126A)
(43)【公開日】2017年3月16日
(54)【発明の名称】水道用の弁筐
(51)【国際特許分類】
   E03B 9/10 20060101AFI20170224BHJP
【FI】
   E03B9/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-177109(P2015-177109)
(22)【出願日】2015年9月8日
(71)【出願人】
【識別番号】591116092
【氏名又は名称】株式会社福原鋳物製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100062797
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100188385
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 道俊
(72)【発明者】
【氏名】福原 勝
(57)【要約】

【課題】 弁筐の高さを容易に調節でき、製造コストも少なくてすむ水道用の弁筐を提供する。
【解決手段】埋設された水道管の制水弁の上層に台座Dを設置し、その上に下部筐体Aを載せ、下部筐体Aの上端に設けられた円環状の筐体取付部A1を上部筐体B下端の円筒内に挿入して下部筐体Aと接続する。この際に埋設される深さに合わせて上部筐体Bを切断し、弁筺本体2の高さを調節する。次に上部筐体Bの上端の適当な深さまで弁筺本体2を埋設して、土を押し固めた後に台座7を設置し、台座7に設けたアンカーボルト36を取付ベース31に設けたアンカーボルト挿入孔32に挿入して蓋受枠本体3を台座7に載せ、ナット37をアンカーボルト36に螺合して蓋受枠本体3を台座7に固定する。このとき、上部筐体Bの外周部と上方には空隙5,6を設けるようにする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂製の上部筐体を下部筐体に着脱自在に設けた弁筐本体と、前記上部筐体の外周部と上方に空隙が形成される蓋受枠本体とから構成したことを特徴とする水道用の弁筐。
【請求項2】
下部筐体と、該下部筐体に植設される中間筐体と、該中間筐体に継手を介して接続される高さ調節用の調節用筐体とからなる弁筐本体と、前記調節用筐体の外周部と上方に空隙が形成される蓋受枠本体とから構成したことを特徴とする水道用の弁筐。
【請求項3】
補強用筐体を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の水道用の弁筐。
【請求項4】
前記蓋受枠本体の取付けベースにアンカーボルト挿入孔の他にジャッキ用ボルト取付用ねじ孔を設けると共に、前記取付ベースの外側に、前記蓋受枠本体の上面と同じ高さの略垂直な外壁を設けたことを特徴とする請求項1ないし3記載の水道用の弁筐。
【請求項5】
前記蓋受枠本体の内壁に吊り上げ用のフック掛部を設けたことを特徴とする請求項1ないし4記載の水道用の弁筐。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上水道設備における仕切弁の弁筐に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、水道の仕切弁の弁筐として図1に示す鋳物製のねじ式弁筐が用いられている。かかるねじ式弁筐1は外周に雄ねじを設けた蓋受枠を兼ねる上部筒体1aと該上部筒体1aを螺合した下部筒体1bとから構成されており、施工時に上部筒体1aを回転させて上下させることによって上部筒体1aに嵌合した鉄蓋1cの上面を路面と合わせる構成となっており、路面が道路の再舗装時や地震等により上下した場合であっても上部筒体1aを回転させて新たな路面に合わせることができる。
【0003】
しかし、前記ねじ式弁筐においては、ねじ構造の上部筒体と下部筒体を鋳造するのは難しく、また製造時に上部筒体と下部筒体を螺合しようとしても上手く回転しない等の不良品が発生しやすく、コスト高になっていた。また埋設後に上述したように路面の高さが変わってしまったとき、長期間の埋設によって錆が生じたり、ねじ部に土砂等が入って先行文献に示すような道具を用いないと回転できなくなり高さを調節できなくなるといった問題があった。
【0004】
さらにねじ式弁筐は、上部円筒に嵌合した鉄蓋に加わる車両等の加重に耐えるようにするため弁筐全体の強度を高くする必要があり、そのために重量が増し、製品コストが高くなると共に輸送や設置作業等において取り扱いが困難といった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−241377号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】日本水道協会規格 JWWA 水道用ねじ式弁筐 (社)日本水道協会 平成12年6月8日発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、弁筐の高さを容易に調節でき、製造コストも少なくてすむ水道用の弁筐を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1記載の発明は、合成樹脂製の上部筐体を下部筐体に着脱自在に設けた弁筐本体と、前記上部筐体の外周部と上方に空隙が形成される蓋受枠本体とから構成したことを特徴とする水道用の弁筐である。
【0009】
請求項2記載の発明は、下部筐体と、該下部筐体に植設される中間筐体と、該中間筐体に継手を介して接続される高さ調節用の調節用筐体とからなる弁筐本体と、前記調節用筐体の外周部と上方に空隙が形成される蓋受枠本体とから構成したことを特徴とする水道用の弁筐である。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、補強用筐体を設けたことを特徴とする水道用の弁筐である。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3記載の発明において、前記蓋受枠本体の取付ベースにアンカーボルト挿入孔の他にジャッキ用ボルト取付用ねじ孔を設けると共に、前記取付ベースの外側に、前記蓋受枠本体の上面と同じ高さの略垂直な外壁を設けたことを特徴とする水道用の弁筐である。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4記載の発明において、前記蓋受枠本体内面に吊り上げ用のフック掛部を設けたことを特徴とする水道用の弁筐である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の本発明によれば、再舗装や地震等で路面の高さが変わり、例えば路面が沈下した場合には弁筐の上部筐体が塩化ビニール製等の合成樹脂製であるため、カッター等により上部筐体の上方を切除して簡単に高さを合わせることができる。また路面が上昇した場合においては路面が沈下した場合に比べれば手間はかかるが、上部筐体は下部筐体に着脱自在に設けられているので、上部筐体を下部筐体から外し適当な長さの上部筐体に交換することで容易に弁筐の高さを調節することができる。また上部筐体を交換する際には弁筐全体を掘り起こす必要がなく弁筐全体を取り替えるのに比べてコストが少なくてすむ。
【0014】
また、従来のねじ式弁筐の場合、路面に勾配がある場合に全体を路面勾配に合わせて据付ける必要があったが、上部筐体の外周部と上方に空隙が形成されているため、蓋受枠本体の据付を調整することで対応することができる。
【0015】
また、上部筐体が合成樹脂製であることから鋳物製のものと比べてコストがかからず、重量も軽い。更に弁筐が上部と下部に分かれているので取り扱いが簡便で、設置作業が楽に行えるという効果がある。
【0016】
請求項2記載の本発明によれば、再舗装や地震等で路面の高さが変わった場合において、弁筐の上方にある調節用筐体は継手から簡単に取り外すことができるため、調節用筐体のみを必要な長さのものに交換するか、現場で調節用筐体を切断して長さを調節することにより弁筐の高さを容易に調節でき、調節するのは弁筐の一部である調節用筐体のみであるため、高さを変更するための手間とコストが少なくてすむ。また中間筐体と調節用筐体を繋ぐ継手をゴム等の弾性体で構成することで、施工時に周辺の土やアスファルトを押し固める際に弁筐にかかる側圧や地震等の揺れを緩和することができる。
【0017】
次に、請求項3記載の発明によれば、補強用筐体により上部筐体や中間筐体や調節用筐体が前述の施工時に周辺の土やアスファルトを押し固める際に弁筐にかかる側圧や地震等の揺れ等の外部環境から保護される効果がある。
【0018】
次に、請求項4記載の発明によれば、上記の効果に加え、路面の高さが変わった場合に、蓋受枠本体の周辺を掘り返すことなく、蓋受枠本体の固定用ナットを外し、次いでジャッキ用ボルト取付用ネジ孔にジャッキ用ボルトを螺合して蓋受枠を浮上させて蓋受枠を取り外し、蓋受枠と台座の間に高さ調節用のスペーサーを挿入することで路面の高さの変化に対応することができる。
【0019】
次に、請求項5記載の発明によれば、フック掛部に吊り上げ装置のフックを掛け、蓋受枠本体を吊り上げるこができるため、蓋受枠本体の周辺を掘り返すことなく、蓋受枠本体と受座の間に高さ調節用のスペーサーを挿入することで路面の高さの変化に対応することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来のねじ式弁筐の一例の縦断面図である。
図2】本発明の実施例1の縦断面図である。
図3】本発明の実施例2の縦断面図である。
図4】本発明の実施例3の縦断面図である。
図5】本発明の実施例4の縦断面図である。
図6】本発明の実施例5の縦断面図である。
【実施例1】
【0021】
図2は本発明の第1の実施例の縦断面図で、2は水道用の弁筐本体、3は蓋受枠本体である。前記弁筐本体2は鋳物製の下部筐体Aと下部筐体Aの筐体取付部A1の外側に嵌合した塩化ビニール製の円筒形状の上部筐体Bとで構成され、Cは上部筐体の上部に嵌め込んだ水や土砂等が弁筺本体1の内部に入るのを防止するための内蓋、Dは弁筐本体2が設置されるレジンコンクリート製や再生プラスチック製の環状の台座である。
【0022】
また蓋受枠本体3は、取付ベース31に適数のアンカーボルト挿入孔32と適数のジャッキボルト用ねじ孔33を設け、前記取付ベース31の外側には、蓋受枠本体3の上面と同じ高さの略垂直な外壁34が設けられ、内壁には適数の吊り上げ用フック掛部35が設けられていて、蓋受枠本体2の大きさは上部筐体Bと、鉄蓋4との間に空隙5,6が形成される大きさに作られている。なお、図中36はアンカーボルト、37はナット、7は再生プラスチック製、レジンコンクリート製、鋳物製等の環状の台座である。
【0023】
本実施例の弁筺の施工方法について説明すると、埋設された水道管の仕切弁の上層に台座Dを設置し、その上に下部筐体Aを載せ、下部筐体Aの上端に設けられた円環状の筐体取付部A1の外側に上部筐体B下端を嵌合して下部筐体Aと接続する。この際上部筐体Bの上端と鉄蓋4間に空隙ができる長さに上部筐体B上部を切断し、弁筺本体1の高さを調節する。
【0024】
次に台座7を設置する位置まで、埋め戻し後、地盤を押し固め、台座7を設置した後、台座7に設けたアンカーボルト36を取付ベース31に設けたアンカーボルト挿入孔32に挿入して蓋受枠本体3を台座7に載せ、ナット37をアンカーボルト36に螺合して蓋受枠本体3を台座7に固定する。このようにして蓋受枠本体3を据え付けた後、仮舗装の状態で、埋め戻し土を含めて地盤をできるだけ安定させた上で、本舗装を施工する。
【0025】
なお、弁筺本体2を埋設する前に上部筐体Bを切断して弁筺本体2の高さを調節したが、弁筺本体2を埋設した後に蓋受枠本体3を仮設して高さを確認した後に上部筐体Bの上端を切断してもよい。
【0026】
本実施例によれば、施工後に再舗装や地震等で路面が下がった場合に、上部の空隙6の範囲ならば調節する必要はないが、それ以上の場合は蓋受枠本体3を外して上部筐体Bの上端を切断することで弁筺本体2の高さを調節することができる。
【0027】
また 施工後に再舗装や地震等で路面が上がった場合には、上部筐体Bと下部筐体Aは着脱自在に接続されているので、上部筐体Bを引き抜いて、適当な長さに調節した上部筐体に交換するか、後述する実施例のように継手により上部筐体Bの上に円筒管を追加接続することで弁筺本体2の高さを調節することができることと相俟って優れたものである。
【0028】
そして、分割式であるため、重い(例えば90kg)従来のねじ式弁筺に比べ、上部筐体Bが塩化ビニール製であることと相俟って弁筐本体2は軽く、施工時の取り扱いが簡便で作業性が良く、しかもねじ式弁筐と比べて錆による問題もなく簡単に高さを調節することができる。
【0029】
また、弁筺本体2の高さを調節してなくてもよい場合は、ナット37を外してジャッキボルト用取付部33にジャッキボルト(図示せず)を螺合して蓋受枠本体3を浮上させるか、又はフック掛部35,35に吊り上げ装置のフックを掛けて蓋受枠本体3を吊り上げることにより蓋受枠本体3を取り外し、蓋受枠本体3と台座7の間にスペーサー(図示せず)を入れることで蓋受枠本体3の鉄蓋4の上面を路面に合わせることができる。かかる場合には蓋受枠本体3の周辺を掘り下げることがないため、施工が簡単で且つコストが少なくてすむ。更に空隙5,6を設けたことにより勾配のある路面の場合にも対応できる特長がある
【実施例2】
【0030】
図3は本発明の第2の実施例の縦断面図で、21は弁筺本体、Aは鋳物製の下部筐体、A1は下部筐体Aの上端に設けられた円環状の筐体取付部、B1,B2は塩化ビニール製の円筒形状の中間筐体と高さ調節用の調節用筐体、Cは調節用筐体B2の上部に嵌めこむ水や土砂等が弁筺本体21の内部に入るのを防止するための内蓋、Dは弁筐本体21が設置されるレジンコンクリート製や再生プラスチック製の環状の台座、Eは中間筐体B1と高さ調節用の調節用筐体B2を接続するための断面が横T字状の例えば合成ゴム製の弾性の継手、3は蓋受枠本体でその構成は上記実施例1と同様である。
【0031】
本実施例の弁筺本体21は下部筐体A1の筐体取付部の外側に中間筐体B1の下端を嵌合し、中間筐体B1の上端と調節用筐体B2の下端を継手Eに挿入嵌合して構成される。中間筐体B1と調節用筐体B2が塩化ビニール製のため軽く、取り扱いも簡便であり、埋設時に弁筺本体1の高さを調節する際にも中間筐体B1の高さまで埋設して現場の状況に合わせて調節用筐体B2のみ切断して容易に調節することができる。
【0032】
また施工後に再舗装や地震等で路面が上下した場合には、調節用筐体B2の上端を切断したり、調節用筐体B2を適当な長さのものに交換することで、弁筺本体21の所要の高さを容易に調節することができる。この場合調節用筐体B2のみ切断又は交換するだけでよいので実施例1に比べて手間とコストが少なくてよい。
【0033】
また継手Eが弾性の継手であるため、除雪時に蓋受枠本体3に側圧を受けた場合や地震等による揺れを緩和することができる。
【0034】
なお、継手Eの断面形状を横T字状としているが、中間筐体B1と調節用筐体B2の内面も支持するように断面形状をH字状のものであってもよい。
【0035】
また、弁筺本体21の高さを調節してなくてもよい場合の蓋受枠本体3による効果は実施例1と同様である。
【実施例3】
【0036】
図4は本発明の第3の実施例の縦断面図で、22は弁筺本体、A2は鋳物製の下部筐体、A3は下部筐体A2の上端に設けられた円環状の筐体取付部、B3,B4は塩化ビニール製の円筒形状の中間筐体と高さ調節用の調節用筐体、Cは調節用筐体B4の上部に嵌め込んだ水や土砂等が弁筺本体22の内部に入るのを防止するための内蓋、Dは弁筐本体22が設置されるレジンコンクリート製や再生プラスチック製の環状の台座、E1は中間筐体B3と高さ調節用の調節用筐体B4を接続するための合成ゴム等から成る環状の弾性の継手、3は蓋受枠本体でその構成は上記実施例1と同様である。
【0037】
前記中間筐体B3は調節用筐体B4より口径が大きい円筒状の筐体であり、口径が大きいため制水弁を操作する作業が行いやすく、また継手E1はアーチ形状をしているため側圧に対する強度が高いという効果がある。
【実施例4】
【0038】
図5は、本発明の第4の実施例の縦断面図で、23は弁筺本体、A4は鋳物製の下部筐体、B1,B2は塩化ビニール製の円筒形状の中間筐体と高さ調節用の調節用筐体、Cは調節用筐体B2の上部に嵌め込んだ水や土砂等が弁筺本体23の内部に入るのを防止するための内蓋、Dは弁筐本体23が設置されるレジンコンクリート製や再生プラスチック製の環状の台座、Eは中間筐体B1と高さ調節用の調節用筐体B2を接続するための断面が横T字状の弾性の継手、Fは塩化ビニール製の補強用筐体、Gは中間筐体B1と補強用筐体F間に流し込んだモルタルである。3は蓋受枠本体でその構成は上記実施例1と同様である。
【0039】
A5は下部筐体A4の上端に設けられた円環状の筐体取付部で、中間筐体B1と補強用筐体Fの下端を筐体取付部の嵌合溝A6に挿入嵌合して中間筐体B1と補強用筐体Fを下部筐体A4に取付け、中間筐体B1と補強用筐体Fの間にモルタルGを流し込み両者を一体化して強度の補強を図ることができる。
【0040】
本実施例によれば、前記実施例2によりも補強筐体Fを設けたことにより周辺の土やアスファルトを押し固める際に弁筐にかかる側圧や地震等の揺れ等の外部環境に耐えることができる。
【実施例5】
【0041】
図6は、本発明の第5の実施例の縦断面図で、24は弁筺本体、A4は鋳物製の下部筐体、B1,B2は塩化ビニール製の円筒形状の中間筐体と高さ調節用の調節用筐体、Cは調節用筐体B2の上部に嵌め込んだ水や土砂等が弁筺本体24の内部に入るのを防止するための内蓋、Dは本体1が設置されるレジンコンクリート製、再生プラスチック製等の環状の台座、E2は中間筐体B1と高さ調節用の調節用筐体B1及び後記する補強用筐体F1とF2を接続するための断面がH字状で環状の弾性の継手、F1,F2は塩化ビニール製の補強用筐体、Gはモルタル、3は蓋受枠本体でその構成は上記実施例1と同様である。
【0042】
本実施例の弁筺本体24は、同等の長さの中間筐体B1と補強用筐体F1の下端を筐体取付部A5の嵌合溝A6に挿入嵌合して中間筐体B1と補強用筐体F1を下部筐体A4に取付け、中間筐体B1と補強用筐体F1の間にモルタルGを流し込み、中間筐体B1と補強用筐体F1の上端を継手E2の下部に嵌合させ、調節用筐体B2と補強用筐体F2の下端を継手E2の上部に挿入嵌合して構成される。
【0043】
補強用筐体F2は塩化ビニール製のため施工前後おいて容易に適当な長さに調節をすることができる。
【0044】
本実施例によれば、実施例4の効果に加えて、中間筐体B1と調節用筐体B2が補強筐体F1とF2に覆われているので、周辺の土やアスファルトを押し固める際に弁筐にかかる側圧や地震等の揺れ等の外部環境に、より耐えることができる。
【0045】
また補強筐体F2が台座7を支持しているため、地震により弁筺本体24と蓋受枠本体3の間の地層が液状化した場合であっても蓋受枠本体3が弁筺本体24に支持されているため、弁筺本体24の上層にある蓋受枠本体3が沈下することを防止することができる。
【符号の説明】
【0046】
2 弁筺本体
A 下部筐体
A1 筐体取付部
B 上部筐体
C 内蓋
D,7 台座
3 蓋受枠本体
4 鉄蓋
5,6 空隙
31 取付ベース
32 アンカーボルト挿入孔
33 ジャッキボルト用ねじ孔
34 外壁
35 フック掛部
36 アンカーボルト
37 ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6