(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-55635(P2017-55635A)
(43)【公開日】2017年3月16日
(54)【発明の名称】ケーブルの模造コネクタ
(51)【国際特許分類】
H02G 1/06 20060101AFI20170224BHJP
H01R 13/46 20060101ALI20170224BHJP
【FI】
H02G1/06
H01R13/46 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-197179(P2015-197179)
(22)【出願日】2015年9月12日
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】515276244
【氏名又は名称】田中 一成
(72)【発明者】
【氏名】田中 一成
【テーマコード(参考)】
5E087
5G352
【Fターム(参考)】
5E087RR26
5E087RR42
5G352CH02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】多様なケーブルが混在して接続された機器を移設する場合に、ケーブルの配線を正確かつ簡単に復元できるようにした器具を提供する。
【解決手段】接続ケーブルの種類ごとに両端のコネクタ部分を一組として模造し、複数組を1セットで製品化する。例としては、LANケーブルの模造コネクタ2、ピンプラグケーブルの模造コネクタ3a及び3b、HDMIケーブルの模造コネクタ4、USBケーブルの模造コネクタ5であり、1セットの模造コネクタは一組ごとに番号、アルファベット、或いは記号を付けて、同じ種類の模造コネクタを一組ずつ判別できるようにする。機器を移設する時は、事前に機器を接続している各ケーブルの両端のコネクタを抜いて、同じ種類の一組の模造コネクタと差し替える。機器を移設した後は、機器に装着された模造コネクタごとに同じ種類のコネクタを持つケーブルと差し替えることで接続を復元する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を接続するケーブルの両端のコネクタ部分を一組として模造することを特徴とする器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AV機器やIT機器を移設する場合に、誰もが機器を繋ぐケーブル接続を簡単に復元できるようにした器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現代はインターネットやIT技術の進歩によって、AV機器やIT機器を接続するケーブルの配線が複雑化し、一般人には正確な接続経路を理解しづらい環境となっている。
【0003】
従って、これらの機器を移設したり住居を引越した場合は、機器が正常稼働するようにケーブル接続を復元するのに手間取ることがあり、場合によっては専門業者の有料サービスを利用せざるを得なくなることがある。
【0004】
また、従来の発明品にはケーブル接続を誰もが簡単に復元できる先行技術が存在しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
AV機器やIT機器は、ピンプラグケーブル、HDMIケーブル、USBケーブル、LANケーブルといった多様なケーブルが混在して接続されていることが多い。
【0006】
従って、これらの機器を移設する場合、ケーブル接続を正確に復元するには事前にデジタルカメラで接続経路を撮影しておく、或いは機器の本体とケーブルにシールで目印を付けておき、どのケーブルをどこに接続するかを記録しなければならないという問題があった。
【0007】
本発明は、多様なケーブルが混在して接続された機器を移設する場合に、誰もが機器を接続するケーブルの配線を正確かつ簡単に復元できるようにした器具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
機器の接続ケーブルは、ピンプラグケーブル、HDMIケーブル、USBケーブル、LANケーブルといった多様なものがあり、ケーブルの種類ごとに両端のコネクタ部分を一組として模造する。
【0009】
1種類の模造コネクタは、複数組を1セットとする。
【0010】
1セットの模造コネクタは、一組ごとに番号、アルファベット、或いは記号を付けて区別することで、同じ種類の模造コネクタを一組ずつ判別できるようにする。
【0011】
同種類のケーブルが複数接続された機器の場合は、対応する模造コネクタの1セット内の複数組を使ってケーブルの接続経路を判別する。
【0012】
機器を移設する時は、事前に機器を接続している各ケーブルの両端のコネクタを抜いて、ケーブルごとに同じ種類の一組の模造コネクタと差し替えることで、接続の復元に必要なケーブルの種類と接続経路を認識できる。
【0013】
機器を移設した後は、移設前と逆の手順で機器に装着された一組の模造コネクタごとに同じ種類のコネクタを持つケーブルと差し替えて接続を復元する。
【発明の効果】
【0014】
以上の説明から明らかなように、本発明によって次に列挙する効果が得られる。
【0015】
本発明は、機器を移設する前にケーブルが接続されている相互の差込口に同種類の模造コネクタを装着しておき、移設後は移設前と逆の手順で模造コネクタと同種類のコネクタを持つケーブルを差し替えることで、知識がなくても接続に必要なケーブルの種類と接続経路を判別して復元することができる。
【0016】
一般的にAV機器やIT機器などは壁沿いに設置する場合が多く、ケーブルコネクタの差込口も背面に配置されているため、デジタルカメラで接続経路を的確に写し出すためには機器を壁から離れた位置に移動しなければならない。
【0017】
また、シールを貼る場合も機器を壁から離して作業しなければならないが、作業完了後は移設時まで機器を元の位置に戻すことになり二度手間となる。
【0018】
しかしながら、本発明の模造コネクタは、コネクタを抜き差しできる隙間があれば機器を移動させずに作業ができる。
【0019】
本発明は、機器の差込口への装着性が重要であり、電気信号の導通性を必要としないため、端子部分を含め金属以外の材質で製造することができる。
【0020】
従って、模造コネクタは樹脂系の素材によって一体成型することが可能であり、コストの低減化を図ることができる。
【0021】
なお、本発明は、家電販売店がケーブル接続を必要とする機器を販売する際に、顧客に対して機器の接続経路を模造コネクタを使ってレクチャーできるので、顧客は持ち帰った機器の模造コネクタに従ってケーブルを配線するだけで正確に接続を完了できる。
【0022】
従って、家電販売店はAV機器やIT機器の配線を苦手とする顧客層に対して、独力によるケーブル接続を可能にする便利グッズとしての活用効果が期待できる。
【0023】
なお、本発明は、引越し業者が機器を搬出入する際に模造コネクタを使用することで、転居先でのケーブル接続をサービスメニューの一つとして付加できる。
【0024】
そして、顧客が転居先でケーブル接続を行う際の便利グッズとして、引越し業者が模造コネクタを提供する事で、受注を促進させる効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図2】 機器にLANケーブル及びピンケーブルを接続した状態の斜視図。
【
図3】
図2の機器からケーブルを取り外して、同種類の模造コネクタに差し替えた状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を
図1〜
図3に基づいて説明する。
【0027】
図1はLANケーブルの模造コネクタ2、ピンプラグケーブルの模造コネクタ3a及び3b、HDMIケーブルの模造コネクタ4、USBケーブルの模造コネクタ5の斜視図であり、1セットの模造コネクタは一組ごとに番号、アルファベット、或いは記号を付けて区別することで、同じ種類の模造コネクタを一組ずつ判別できるようにする。
【0028】
図2は機器1aと機器1bをLANケーブルとピンプラグケーブルで接続した状態、及び機器1b、機器1cをピンプラグケーブルで接続した状態の斜視図。
【0029】
図3は、機器1a、機器1bからLANケーブルのコネクタを抜いて、LANケーブルの模造コネクタ2に差し替えた状態、および機器1a、機器1bからピンプラグケーブルのコネクタを抜いて、ピンプラグケーブルの模造コネクタ3aに差し替えた状態、並びに機器1b、機器1cからピンプラグケーブルのコネクタを抜いて、ピンプラグケーブルの模造コネクタ3bに差し替えた状態の斜視図。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、家電販売業や引越し業などの生活産業分野で利用できる可能性がある。
【符号の説明】
【0031】
1a、1b、1c 機器
2 LANケーブルの模造コネクタ
3a、3b ピンプラグケーブルの模造コネクタ
4 HDMIケーブルの模造コネクタ
5 USBケーブルの模造コネクタ
6 LANケーブル
7a、7b ピンプラグケーブル