【解決手段】 物品に取り付けられ、物品を識別する識別情報を有する無線通信タグと、無線通信タグのタグ情報を読み取り、読み取ったタグ情報とユーザ識別情報を送信可能なユーザの無線通信端末と、無線通信端末から受信したタグ情報及びユーザ識別情報を受信する情報処理装置とを有し、情報処理装置は、無線通信端末から上記タグ情報及びユーザ識別情報を受信する受信手段と、受信したタグ情報及びユーザ識別情報から、ユーザが保持している1又は複数の物品を特定する特定手段と、ユーザが保持している物品の属性情報及び、ユーザが有する物品の組み合わせから、ユーザの属性を分析する分析手段と、分析結果を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述のいずれの従来技術も、タグが付された物品があるか否かを管理しているにすぎず、それらが単独であるいは組み合わせて、いつ、どこでだれが、どのように利用しているかなどの利用者属性や利用シーンまで分析できる情報として処理するというものではなかった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、タグが付された製品の固有の情報を収集し、これらの情報を単体で、又はこれらを組み合わせることで利用者の属性や、利用シーンを分析できる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る情報処理システムは、物品に取り付けられ、物品を識別する識別情報を有する無線通信タグと、上記無線通信タグのタグ情報を読み取り、読み取ったタグ情報とユーザ識別情報を送信可能なユーザの無線通信端末と、上記無線通信端末から受信した上記タグ情報及び上記ユーザ識別情報を受信する情報処理装置と、を有し、上記情報処理装置は、上記無線通信端末から上記タグ情報及びユーザ識別情報を受信する受信手段と、上記受信したタグ情報及びユーザ識別情報から、ユーザが保持している1又は複数の物品を特定する特定手段と、上記ユーザが保持している物品の属性情報及び、ユーザが有する物品の組み合わせから、上記ユーザの属性を分析する分析手段と、上記分析結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の一の観点に係る情報処理装置は、物品に取り付けられたタグからタグ情報及びユーザ識別情報を取得する取得手段と、上記受信したタグ情報及びユーザ識別情報から、ユーザが保持している1又は複数の物品を特定する特定手段と、上記ユーザが保持している物品の属性情報及び、ユーザが有する物品の組み合わせから、上記ユーザの属性を分析する分析手段と、上記分析結果を出力する出力手段と、有することを特徴とする。
【0008】
上記タグ情報は、上記タグが取り付けられた物品を表す物品情報及び/又はタグを識別するタグ識別情報であってもよい。
【0009】
上記物品又はユーザの位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに有し、上記分析手段は、上記物品又はユーザの位置情報に基づいて上記ユーザの属性を分析するようにしてもよい。
【0010】
上記取得手段は、タグの時間情報をさらに特定し、上記分析手段は、ユーザの位置情報に加えて、上記タグの時間情報に基づいて上記ユーザの属性を分析するようにしてもよい。
【0011】
上記分析手段は、ユーザが保持している物品又はユーザの属性に基づいてユーザをグループ化し、上記出力手段は、上記グループ化されたユーザの情報を出力するようにしてもよい。
【0012】
本発明の一の観点に係る情報処理方法は、ユーザ識別情報を送信可能なユーザの無線通信端末が、物品に取り付けられ、物品を識別する識別情報を有する無線通信タグのタグ情報を読み取る処理と、上記無線通信端末が読み取ったタグ情報を情報処理装置に送信する処理と、上記情報処理装置が、上記無線通信端末から上記タグ情報及びユーザ識別情報を受信する処理と、上記情報処理装置が、上記受信したタグ情報及びユーザ識別情報から、ユーザが保持している1又は複数の物品を特定する処理と、上記情報処理装置が、上記ユーザが保持している物品の属性情報及び、ユーザが有する物品の組み合わせから、上記ユーザの属性を分析する処理と、上記情報処理装置が、上記分析結果を出力する処理と、を行うことを特徴とする。
【0013】
本発明の別の観点に係る情報処理方法は、物品に取り付けられたタグからタグ情報及びユーザ識別情報を取得する処理と、上記受信したタグ情報及びユーザ識別情報から、ユーザが保持している1又は複数の物品を特定する処理と、上記ユーザが保持している物品の属性情報及び、ユーザが物品の組み合わせから、上記ユーザの属性を分析する処理と、上記分析結果を出力する処理とを行うことを特徴とする。
【0014】
上記タグ情報は、上記タグが取り付けられた物品を表す物品情報及び/又はタグを識別するタグ識別情報であってもよい。
【0015】
上記物品又はユーザの位置情報をさらに取得し、
上記分析処理を行うにあたって、上記物品又はユーザの位置情報に基づいてユーザの属性を分析するようにしてもよい。
【0016】
また、タグの時間情報を特定する処理をさらに有し、上記分析する処理を行うにあたって、ユーザの位置情報に加えて、上記タグの時間情報に基づいて上記ユーザの属性を分析するようにしてもよい。
【0017】
ユーザが保持している物品又はユーザの属性に基づいてユーザをグループ化する処理と、上記出力手段は、上記グループ化されたユーザの情報を出力する処理と、をさらに有してもよい。
【0018】
本発明の一の観点に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに対して、物品に取り付けられたタグからタグ情報及びユーザ識別情報を取得する処理と、上記受信したタグ情報及びユーザ識別情報から、ユーザが保持している1又は複数の物品を特定する処理と、上記ユーザが保持している物品の属性情報及び、ユーザが有する物品の組み合わせから、上記ユーザの属性を分析する処理と、上記分析結果を出力する処理とことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、タグが付された物品があるか否かの管理だけでなく、それらが単独であるいは組み合わせて、いつ、どこでだれが、どのように利用しているかなどの利用者属性や利用シーンまで分析できる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る決済処理装置について、図を参照して説明する。
まず、本実施形態の業務に関する概略について説明する。
本実施形態では、ユーザ(利用者)が所有(保有)する物品、例えば靴、スーツ、ラケット、鞄などあらゆるものに無線通信可能なタグを付けておき、ユーザが所持する携帯電話端末で、この所有するタグを読み取り、読み取ったタグ情報に、現在日時情報、ユーザ(所有者又は使用者)の情報と、必要に応じてその他の属性情報(現在の位置情報、購入時情報など)を付加して情報処理装置へ送信する。
情報処理装置では、受信したこれらの情報を単体で、又は組み合わせて分析を行う。この分析自体は、ユーザの属性や、その利用シーンを分析し、これらデータ単体又は、他のデータと組み合わせることで、様々なマーケティング分析を行う仕組みとなっている。
【0022】
<データ収集に関するシステム構成>
図1において、本実施形態に係る情報分析システムは、情報処理装置1と、この情報処理装置1と所定のネットワークを介して通信可能に構成されたユーザ保持する携帯電話端末2と、物品に付されこの携帯電話端末2と無線通信可能なタグ3とを有している。
【0023】
携帯電話端末2は、携帯電話通信網又はその他のネットワークを通じて情報処理装置1と通信可能に構成された無線通信端末である。
この携帯電話端末2には、タグ3を読み取るためのリーダ装置を有している。このリーダ装置は、携帯電話端末2に内蔵されているものであってもよいし、また携帯電話端末2に接続される外付けのリーダ装置であってもよい。
このリーダ装置により、タグの情報を読み取って、読み取った情報を携帯電話端末2が、携帯電話通信網等のネットワークを通じて、情報処理装置1に読み取った情報等を送信できるようになっている。
また、携帯電話端末2は、GPS(Global Positioning System)等を利用して現在位置情報を取得する位置情報取得装置を有している。この位置情報取得装置は、携帯電話端末2に内蔵されていてもよいし、また外付けで接続されてもよい。そして、この取得した位置をユーザ及び/又は物品の現在位置情報として利用することができる。
【0024】
なお、携帯電話端末2に替えて、無線通信端末とし、通信機能を有する携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)であってもよく、タグの情報を無線により読み取り、その情報を所定のネットワーク等の通信を介して、情報処理装置1に送信できるコンピュータ端末であればよい。
【0025】
タグ3は、メモリを有し、このメモリにタグ情報を記憶し、携帯電話端末2のタグリーダ装置に対して、メモリに記憶されているタグ情報を送信する機能を有している。
このタグ情報には、少なくともタグを識別する識別情報が含まれる。そのほか、タグ情報にはタグが付されている物品情報(スーツ、鞄、靴、ラケットなど)を含んでいてもよい。
またタグ3は物品に貼り付けや内蔵などの所定の方法により取り付けられている。
【0026】
なお、タグ3自体は、上述のようにリーダからの電波をエネルギー源として動作するパッシブタグでもよいし、電池を内蔵し、タグ3側から発信するアクティブタグでもよい。
また、通信方式についても電磁誘導式でもよいし、電波式のいずれでもよい。
【0027】
情報処理装置1は、情報を処理するコンピュータ装置であって、CPU(Central Processing Unit)、RAM,ROMなどのメモリ、ハードディスクドライブなどの記憶装置を有しており、これらに実装されたコンピュータプログラムを実行することにより、
図2に示すユーザ情報記憶部11、物品情報記憶部12、提供情報記憶部13、通信処理部14、ユーザ処理部15、分析処理部16、出力処理部17の機能を実現できる、
【0028】
ユーザ情報記憶部11は、ユーザの携帯電話端末2のIDなどの個人情報を記憶する記憶部である。またのIDと関連付けて、ユーザについて分析した属性情報を記憶することができるようになっている。
【0029】
物品情報記憶部12は、物品のタグIDとタグ情報、物品を保有しているユーザの属性情報を関連付けて記憶する記憶部である。具体的例としては、テニスラケットを所有していれば「スポーツ好き」「年齢5〜80才」などの物品及びその組合わせに関するユーザの属性が記憶されている。
【0030】
提供情報記憶部13は、所定の属性等を有するユーザに対して提供する情報を関連付けて記憶する記憶部である。この提供情報は、特定の属性又は属性の組み合わせを持つユーザに対して、どのような情報(商品情報、サービス情報など)を提供するか、関連付けて記憶されている。
【0031】
通信処理部14は、携帯電話端末2等と、インターネットや電話回線などの通信網等を介して所定の外部装置との通信処理を行う。
【0032】
ユーザ処理部15は、ユーザの属性を特定する処理を行う。
具体的には、(1)所有物の組み合わせからユーザの属性を推論する処理を行う処理、(2)同じ所有物でグルーピングを行う処理などを行う。
(1)所有物の組み合わせから利用者の属性を推論する処理を行う処理としては、ユーザ処理部15が、ユーザが保持している物品の物品情報の属性から、最も多いものをそのユーザの属性として推論する。例えば、物品情報として「テニスラケット」、「ランニングシューズ」、「男性向けビジネススーツ」、「若者向けビジネスシューズ」、を有しているならば、ビジネススーツから「男性」であり、「男性向けビジネススーツ」、「若者向けビジネスシューズ」から「若者」であり、「テニスラケット」、「ランニングシューズ」、から「スポーツに趣向がある」といった推論処理を行う。それらは複数の物品の属性の頻度が多いものをそのユーザの属性として推論することができる。
(2)同じ所有物でグルーピングする処理としては、同じ物品又は物品の組み合わせを有するユーザを、同一属性を有するユーザとして推論する処理を行う。例えば、テニスラケットを持っているユーザであれば、スポーツを好むユーザであると分類などである。
【0033】
分析処理部16は、特定の物品を保有しているユーザに対して提供する商品やサービスの情報を特定する処理を行う。
具体的には、ある物品を保有するユーザに対して、想定される対象商品・サービスの特定処理を行う。例えば、ある物品を保有しているユーザに対して、その物品に関する直接的サービスや、その物品の付属品・消耗品、またその物品の関連商品・派生的サービスなどを順次推論する処理を行う。
そして、分析処理部16は、それらサービスの中から、保有している物品の組合わせ及び/又はユーザの属性(年齢、家族構成)、利用シーン(時間と場所)を考慮して、提供する情報を絞り込む処理を行う。
【0034】
出力処理部17は、絞り込まれたユーザ情報をユーザに対して出力する処理を行う。この出力処理は、所定のディスプレイ上に表示する処理でもよいし、またユーザが保有する携帯電話端末やコンピュータ端末に対して広告情報などの形態で直接配信してもよい。
【0035】
<全体のデータの収集処理>
次に、本システムを使用してタグ情報の収集と、分析を行う際の全体処理の流れについ
図4を参照して説明する。
本実施形態ではタグとしてパッシブ型のタグを使った例について説明する。
【0036】
まず、事前に図示しないタグへの書込装置により、タグのメモリにタグ情報としてタグIDと物品情報を記憶して、当該物品情報に該当する物品に取り付けておく。
このタグIDは00001などの各タグを識別できる情報であればよい。
また物品情報は「鞄」「靴」、「ラケット」など商品を特定する情報である。
なお、物品情報としては、さらに物品の属性を表す物品属性情報を含んでもよい。この物品属性情報とは、物品の特徴、特性を表す情報であり、カテゴリー、名称、利用目的、利用する季節、適応年齢、性別、リージョン(利用地域)、関連製品、付属品、消耗品などの情報が考えられる。具体的には、例えば、物品情報が「テニスラケット」であれば、物品属性情報としては、カテゴリー「スポーツ用品」、名称「テニスラケット」、利用目的「硬式テニス」、利用する季節「ALLシーズン」、適応年齢「5〜80才」、性別「男/女」、リージョン(利用地域)「World wide」、関連製品「テニスウエア、テニスボール」、付属品「ラケットケース」、消耗品「ガット」などである。
また利用者の携帯電話端末3には携帯端末識別情報が付されている。この携帯端末識別情報は電話番号であってよいし、またその他携帯電話端末3自体を識別する端末固有の識別情報であってもよい。ユーザ処理部15が、この識別情報とユーザ情報とをユーザ情報記憶部11に「関連付けて登録しておき、ユーザを特定できるようにする。
【0037】
ユーザが
図4において、まず、携帯電話端末2のリーダ装置が、ユーザの保持している商品のタグ4のIDに対して発信することで、当該タグが保持しているID、物品情報を読み取る(S101)。
この読み取るタイミングは任意であり、定期的に決められた時間に読み取りソフトウェが起動して読み取るようにしてもよいし、ユーザが任意の時間に読み取りソフトウェアを起動して読み取るようにしてもよい。
【0038】
また、ユーザが実際に保持しているものかどうかを確認する。
ユーザが保持している物品か否かは、携帯電話端末2がタグ4を読み取ってその近傍に居た時間が所定の閾値よりも長いものを、当該ユーザが保持している物品と判断してもよい。
また、携帯電話端末2が読み取ったIDと物品情報の一覧を、
図3に示すように、一旦携帯電話端末2の画面に表示し、自身が保持している物品か否かの確認入力を行うようにしてもよい。これにより、ユーザの周囲にあるユーザに関係がない物品のタグを読み込んだ場合には、それをデータ収集対象から外すことができる。
【0039】
携帯電話端末2は、携帯端末識別情報とともに、読み取ったタグIDと物品情報を情報処理装置1へ送信する(S102)。
この際、携帯電話端末2がGPS機能を使って、携帯電話端末2の現在位置情報、即ちデータ収集時点でのユーザの現在位置情報を情報処理装置1に送信するようにしてよい。
また、同時に現在位置情報を収集した時間情報(利用時間情報)を合わせて情報処理装置1に送信する(S103)ようにしてもよい。
これにより、携帯電話端末2により、ユーザが保持している物品のタグIDと物品情報が、それに関連する情報まですべて収集することができる。
【0040】
<情報処理装置のユーザの属性に基づく分析処理>
情報処理装置1の通信処理部14は、携帯電話端末2から送信された携帯端末識別情報、タグID、物品情報を受信する。
情報処理装置1は、受信した情報に基づいて以下の分析処理を行う。
ユーザ処理部15は、収集したユーザ情報からユーザの属性を分析する。
このユーザの属性情報の分析は、
図5に示すように、ユーザが所有又は使用している物品の物品情報、及びその組み合わせに基づいて、物品情報記憶部12を参照してユーザの属性が判定される(S201)。
【0041】
具体的には、例えば
図6において、ユーザ1はテニスラケット、ビジネススーツ、ランニングシューズを保有していると分析された場合には、ユーザ処理部15は、当該ユーザは「スポーツ志向の独身会社員」であると分析する。また、ユーザ2は、BBQセット、4WD車、ベビー用品を保有していると分析された場合には、ユーザ処理部15は、当該ユーザをアウトドア志向家、ヤング家族と分析する。同様に、ユーザ3は、老眼鏡、4ドアセダン、ゴルフクラブ、ベビー用品を保有していると分析された場合、当該ユーザはシニア老夫婦であると分析する。
ユーザ処理部15は、これらのユーザの属性分析について、ある一定のアルゴリズムに基づいて、分析し、属性を分析する。
【0042】
ユーザ処理部15は、必要に応じてユーザの属性から同じ属性を有するユーザをグループ化する(S202)。
これは、ユーザ処理部15が、同じ属性を有するユーザを一つのグループとして、ユーザ情報記憶部11に記憶する。
また、必要に応じて後述する物品の情報に基づいた分析処理を行う(S203)。
【0043】
ユーザ処理部15は、ユーザの位置情報、利用時間情報から、だれが、いつ、どこで、何を使っているか分析し、その結果を出力処理部17が所定のコンピュータの画面上に表示させる(S204)。
これにより、ユーザ個別に対する商品紹介を行ったり、所定の属性を有するグループのユーザに対して、一括して商品の紹介を行うことができる。また、組み合せ利用シーン(リアルタイムリアルプレイス)によって、リアルタイムに情報(商品やサービス等に関する情報)を提供することもできる。
【0044】
次に、上述のS203の物品の情報に基づいた分析処理の詳細について説明する。
物品の分析は、そのユーザの「属性」「行動」「利用シーン」に基づいて分析を行う。
<在庫管理機能>
第1に在庫管理処理について説明する。
分析処理部16は、ユーザごとに物品の位置情報(所在情報)を収取し把握することで、物品の在庫管理やユーザの所有物管理を行う。そして、出力処理部17がその結果を携帯電話端末2なんどの画面に表示出力する。
これにより、冷蔵庫、パントリー、倉庫、書棚、物置、クローゼット、靴箱などでの物品管理としても利用することができる。
【0045】
<依存関係分析>
また、物品で集約し分析することで、それぞれの物品の依存関係を把握、タグの使用時間・経過時間(時間情報)を把握する。
これにより、これらの統計的情報から物品の依存関係を把握する。例えば、「ラケット」と「ラケットケース」のように、使用される時間情報やその移動の時間情報などが同じ物品は、物品情報記憶部22に依存間関係があることが記憶される。
これにより、ターゲッティング広告や、新製品、付属品、消耗品、関連商品の紹介などに利用することができる。
【0046】
出力処理部17は、ユーザ分析により分析したユーザ属性に応じて、想定される対象商品・サービスの情報をユーザの携帯電話端末2などに配信する。
【0047】
<所有物から分析したユーザの属性を抽出して、個人の属性に応じたマーケティング>
図7において提供情報記憶部13には、各ユーザ属性に応じて、想定される対象商品・サービスが設定されている。
上述のユーザ処理部15が分析した結果、ユーザの属性がユーザ情報記憶部11に記憶されており、このユーザの属性に基づいて、出力処理部17が、そのユーザの属性に合致した情報をメールで配信等して当該ユーザの携帯電話端末2などに送信する。
【0048】
この例では、個人向けマーケティング情報として、対象商品・サービスには、直接的サービス、付属品・消耗品、関連商品・派生的サービスの各分野に分けて登録されている。
具体例として、スポーツ志向独身会社員に対しては、直接的サービスとしてテニススクール、付属品・消耗品としてテニスウエアやボール、栄養ドリンクなどの情報、関連商品・派生的サービスとしてスポーツジムやスカッシュ場の情報などが提供される。
これらを提供する順番は、直接的サービス、付属品・消耗品、関連商品・派生サービスの順などで情報を提供する。
これにより、広告の費用対効果を考慮して、ターゲットの拡散や絞り込みを行うことができる。
【0049】
また、ユーザ情報記憶部11の所有物の組み合わせと属性(年齢、家族構成など)を考慮して、ターゲットを絞り込みすることができる。
さらに、出力処理部17が、利用シーン(時間と場所)を考慮して、タイムリーに情報を配信することもできる。
【0050】
<同一グループに対するマスマーケティング>
図8に示すように、同じ物品を持つ利用者をグルーピングして、同一属性に対してマーケティングを行う。
分析処理部16が、ユーザの所有物から分析されるユーザの属性グループを分析し、その属性グループに対して想定されるサービスの情報を提供する。この各属性グループに対して提供するサービス情報はあらかじめ提供情報記憶部13に記憶しておく。
具体的には、
図8に示すように、分析処理部16は、例えば、バーベキュー(BBQ)セットという物品に対して、このバーベキュー(BBQ)セットを持っているユーザは、アウトドア愛好家であると分析する。そして、提供情報記憶部13には、アウトドア愛好家に対して想定されるサービスとして、アウトドア用品、4WD車、マウンテンバイク(MTB)、キャンプ場、スキー場などの情報登録されており、これら情報を出力処理部17がメール等により配信することでユーザに提供する。
【0051】
さらに、分析処理部16が、所有している物品と属性(年齢、家族構成など)を考慮してターゲットユーザの絞り込みを行うこともできる。
また利用シーン(時間と場所)を考慮して、タイムリーに情報を提供することもできる。
【0052】
<所有物の利用シーン(時間と場所)を想定した情報提供>
分析処理部16が、ユーザが所有している物品の利用シーン(時間、場所)を想定した分析を行ってもよい。この場合には、携帯電話端末2が、タグ情報及びこれを取得した時間情報と、携帯電話端末2のGPS機能を利用してユーザの位置情報を取得することで、分析処理部16がこの物品情報と、使用されている場所及び時間から、その利用シーンを分析し、分析した利用シーンに応じた情報提供を行う。
利用シーンの分析は、あらかじめ物品情報記憶部12に、物品ごとに場所、時間等ごとの利用シーンを登録しておき、これに基づいて分析する。これら利用シーンの分析には、これまで物品情報記憶部12に蓄積したデータに基づいて、動的に利用シーンを分析するようにする。
これにより、ユーザの利用シーンを分析することでユーザにとって有益な情報を提供することができ、 ユーザに受け入れやすくクリック、コンバージョンが高くなる情報提供が可能となる。
【0053】
この分析を行うにあたっては、ユーザごとに、ユーザ属性、利用シーンとして利用している時間、利用している場所によって、提供する情報を決定する。
具体例を
図9に示す。
スポーツ志向の独身会社員が、週末、高速道路で場所情報から渋滞にまきこまれていると分析された場合には、最寄の温泉地の情報やグルメスポット、サービスエリア(SA)・パーキングアリア(PA)の情報、あるいは趣味によって釣り場の情報などを提供する。
【0054】
第2の実施形態
上述の実施形態では、情報処理装置1の他に携帯電話端末2を用いた例について説明したが、上述の情報処理装置1のユーザ情報記憶部11、物品情報記憶部12、提供情報記憶部13、通信処理部14、ユーザ処理部15、分析処理部16、出力処理部17の各機能を携帯電話端末2に持たせて、携帯電話端末2を情報処理装置として機能させるようにしてもよい。
これにより、無線通信端末2と情報処理装置1を一体とすることができ、改めて情報処理装置に相当するコンピュータ装置を設けなくともよい。
【0055】
上述の第1及び第2の実施形態では、ユーザが1台の携帯電話端末を所有して、物品の情報を収集する例について説明したが、例えば、この無線通信端末が複数台存在してもよい。例えば、ユーザが携帯電話端末を複数台持っている場合や、携帯電話端末とそのほかのPDA端末をそれぞれ持っているように、複数の無線通信端末を保持している場合でも、同一の物品の情報を読み込んでいる場合などに同じユーザであると判断し、各無線通信端末が記憶しているユーザの属性を合わせて、当該ユーザの属性情報としてもよい。
【0056】
上述の各実施形態では、タグに意味情報を持たせる例について説明したが、これに限らず、タグにはタグのIDのみとし、情報処理装置1側でタグIDと意味情報を関連付けるようにしてもよい。
この場合には、最初にタグに意味情報を持たせる必要がなく、読み出しもIDのみであるためより早く処理することができる。
また、タグが取り付けられる物品が変更された場合でも、柔軟に対応することができる。